ディープ2エクササイズクラス、終了しました。
このクラスでは「登場」という練習をします。
シーンを演じるにあたって、場面に「出てくる」ということ場面から「出ていく」ということはとても大切な事なのです。
舞台も映像も、その場面の向こうにが広い世界を感じさせられるのは役者だけ。
たとえばその場面が、お金持ちの大広間だとする。
お客さんにはその部屋だけが見えている。
ドアの外には美しい庭。螺旋階段の上の部屋のドアには主人の寝室。これも豪華だ。
主人役の俳優が、出ていく前に豪華な寝室を想像し、場面に出て、美しい庭をクリエートして庭のテラスに召使の用意したコーヒーを飲みに行く。
ところが、セットには部屋の裏はモルタルの衝立と撮影所や劇場の殺風景なバックステージがあるだけ。
すべては、俳優の「創造力・想像力」だ。
そして、ディープ2エクササイズクラスでは、場面に出てくるだけ・・・から練習する。
これが意外と難しい。そして、とても大切であるということをまざまざと教えてくれる。
先週、ちょうど今公演中の「劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』」の稽古を見に行った時のこと。
作・演出の竜史さん(劇団「20歳の国」主宰)と一緒に、出演者のミスマガジンでグランプリを取った若い女の子達のWSをやったが、その彼女たちが11/7日初日の舞台『ソウナンですか』の稽古の追い込みをやっていた。
彼女たちは場面の半ば、セリフをしゃべり気持ちが乗っているところはいいのだが、場面の始まり、終わって引っ込むところになると急に緊張感がなくなる。
初心者あるある(笑)といえばそれでだが、これをちゃんとやってもらうのがとても難しい。
「大きな出来事」でなく、とっても些細なことだから。
「登場」だけ特別に練習する意味はこういうところにあるのだ・・・と改めて心に刻んだ。
ディープ2エクササイズクラスは無事終了。
登場からはじまり、人と関わる、リピの稽古。
人の気持ちの移り変わりをたっぷり稽古させていただきました。
けっこうくたくた!(笑)
劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』はただいま絶賛公演中です!!!