先日、ディープ1エクササイズクラス終了。
何度も書いたけど、「出にくい感情を出し切るまで出す!」という楽しい楽しいクラス。
初日、みんなタカをくくっているのかスロースタート。(私は内心イラっ!)
2回目、3回目とだんだんディープ1の洗礼に心身ともに追い込まれていく。
やはり最終発表が終わった後は、みんな抜け殻。
「いやー、こんなになるとは思わなかった」と。
私には聞きなれた言葉。ディープ1の打ち上げはみんな口数か少ない。
いや、気持ちは落ち込んではいない。しゃべる気力と体力が残らないだけ!(笑)
このクラスは間違いなくインナー。感情の問題を扱う。
今回はこのことと「声が出る」ということが、ものすごくリンクした人が多かった。
今回参加してくれた声優のコが、低い声が出ないことを、声優の先生?マネージャー?からも指摘を受けてそれが課題だったのだ。
身体を見ると「出ないわけはない」身体。
エクササイズクラスの時もそれはわかっていて、私も「ちゃんとした発声訓練が必要」と言った覚えがある。
その低音が見事に出たのだ。
まさに「怒り」を出すことで腹の底・炭田から声が出て、よく響くいい低音が聞けた。
ま、最終日は声がギリギリで、打ち上げももう声が出なくて「しゃべりたりない」と言って帰って行った。翌日は完全に飛んだだろう。(笑)
他の人も、強い「感情」を出そうとすると声がかすれてきてしまい言葉を出し切れない。
何故そうなるか・・・
一つは「発声器官」の訓練が出来ていないこと。これはわかりやすいことだと思う。
もう一つは、「感情」を閉じていること。
強い感情を表現するのは、物理的・精神的に大きなエネルギーを必要とする。
人間の体は脳が「この感情は表現しない方がい」と判断すると、筋肉を固めて出さないようにする。
日常生活で何か我慢をするとき、グッと力を入れている。それを同じようなことだ。
いつもは表現しない種類の「強い感情」を出そうとすると、声を出す筋肉はグッと力を入れ出すまいとする。そこを突き破って出そうとするのだから、声をからしてしまう人はたまにいる。
芝居のセリフとして声を出すというのは、いわゆる「発声器官」の訓練と、感情のオープンは連動し、双方うまく行くことが必要なのだ。
「発声器官」の訓練は、物理的にいい声を出すことはできる。
それに感情が結びつくことによって、お客様を感動させる声が出る。
・・・と、私は思っている。
物理的にいい声の人のセリフが必ずしも人を感動させるわけではないし、せっかく感動させられるセリフを言えても、三日目には声が出なくなっているのではプロの俳優とは言えない。
これは、声の専門家と言っていいい西山水木さんもそうおっしゃっている。
泣いたりわめいたり・・・感情が出せるだけでは「演技」ではない。
それは台本と連動し、長い公演でも真冬の海岸での連日のロケでもちゃんとパフォーマンスできるように・・・。
名実ともに「心身ともに」訓練が必要だ。
俳優、声優としてお客様を「別世界」にお連れするには精進あるのみ!
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