2024年

2月

22日

2024スタートのエクササイズクラス

いよいよ本格的に2024のワークショップが始まった気持ちです。

 

 

何度も何度も書きますが、「目指せ、自立!」です。

 

現場で演出家のダメ出しに対応できず、ほぼほぼ稽古場のさらし者。

他のワークショップで「トラウマ」とか言いたいほどヘコまされる。

誰にも何も言われない・・・自分がいい芝居出来てるとは思わないのに・・・、自分なんか相手にされていない。

などなど、みなさん誰でもご経験がおありと思います。(演出家やトレーナーのパワハラの場合は、別問題ですが・・・)

 

そこで前進するのをやめるのか、自分の納得する演技を手に入れてまた現場に打って出るのか!

人生の選択です!!!

 

さあ、辞めないなら行きましょう!

 

今回はまだまだ少人数ながら、初日からうるさすぎる(笑)メンバーで・・・。これでたった6人か!と言う思いでスタート。

それから稽古が進むにつれて、本来ならおとなしく(? 笑)なることもあるのですが、今回のみなさんは全員最後までエネルギッシュでした。

そして、怪獣が三匹出来上がりました。(爆笑)

いるよね、幼稚園のお遊戯室に、わがまま放題の怪獣のような子供。アレです。アレ。

アレが、三匹もいました!(笑)

 

想像してください。そんな彼らがそのエネルギーをぐっと抑えて怪しい塊のようになって稽古場にうずくまっている姿。

不気味で、妖しくて、近寄りたくない・・・笑

いえいえ、冗談はさておき、、、

そういう場合、そのエネルギーをまず解き放って相手と交流し、芝居に使わなくては!

もったいない!

それが出来ると、とってもいい顔になって、生き生きしてきます。

 

今回「自立」と改めて書いたのは、一定の演出家、監督、トレーナーの価値観に縛られるワカモノが、一定数いること。

ま、自分が若いころを振り返っても、芝居を始める時に「養成所」とか「劇団」とかになると閉鎖社会だから、そこで「ダメ」とか「それは違う」とか言われると、もうそれでどこにも出口がなくなった挫折感を抱きますよね。

本当にダメかもしれない、自分は役者に向いてないかもしれない・・・でも、それを決めるのは自分だよ!!!

本当にダメか、職業替えするのか、いろんなことをやるだけやってから決めよう!自分自身で!!!

 

新年最初に私の先生、キャリー・ジベッツさんに言われた言葉

「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンは無い。自分に合うレッスンが『いいレッスン』だ」

 

さあ、今年も「目指せ自立」!!!

 

 

続いて4月にキャラクター&シーンクラス、やるよ!

さらに自立だーーーーー!

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

とっても面白かったので、写真が大量!

二段階分けました。

まずはエクササイズと言われるものからのリピテション系

 

コンプライアンスもあり、動画でお届けできないのが残念ですが、役者さんの表情の「生き生き」を見てやってください。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

次は「アクティビティ」と言われるものです。

 

~からのぉ~~~  打ち上げぇ!!!

 

2024年

1月

14日

今年最初のリピテション!

今年最初のリピテションクラス。

 

昨年から引き続き、少人数なのでほぼほぼ個人レッスン。

そして、私もリピテションなどなどに登場しましたぁ~~~~~!

久々にリピテションできて嬉しかった!

 

ま、私のことはさておき・・・

少人数の時は、リピテションなど「自分のまま、役ではない」ことから「役!自分じゃない」とか「セリフを使って感情表現する」など。インプロのように勝手にセリフやキャラづくりするわけにはいかないけど、その中で自在に自分を動かす練習をたくさんできました。

 

新年早々言いますが!!!!

リピテションができるだけじゃ、芝居じゃないからね!!!!

 

リピテションの感覚から、それを台本をに生かすことには、多くの練習が必要です。

今年も、ここもちゃんとやって行きましょう!

 

 

で、嬉しいことに昨年頑張って通ってくれたワカモノが、どんどん舞台、映像に出て行ってくれています。

年末年始には私も見に行かせていただきました。

 

で、終わって話すと

「うまくいかなかった」「シーンの時のようには出来ない」「途中まではうまくいったんだけど、〇〇なことがあってから崩れた」などなど。

 

一言言わせてください。

そんなん当たり前じゃ~~~~~~!

 

いくつになっても、どんなベテランでも、いつもいつも100点取れるなんてない!

大谷くんでも毎回ホームラン売ってるわけじゃないでしょ。三振の時のほうが多いでしょ。

おおくん、2023年の打率は3割。それで「物凄い」って言われてんだよ。

 

いろんな稽古場で自分の苦手なところをレベルアップして、で、仕事に出る。そこでまたうまくいけるようにチャレンジする。

これの繰り返しです。

 

明石家さんま師匠の言葉だったと思うが

「出来ひんのは当たり前やんけ。失敗した!って落ち込むなんか100年早いわ!」

でござりますよぉ~。

 

今年も前進あるのみです!!!!!

 

私もですが。。。。。(笑)

2024年

1月

02日

2024年 新年あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
コロナ明け、なんとかワークショップを続けてまいりました。
ですが、「やっとパンデミックが終わった。さあこれから・・・!」と思った世の中は、戦争、災害、政治の腐敗・・・
以前のように戻るだろう・・・などという甘い期待は砕け散った世の中です。
ですが、すべての業界で『アップデート』できる大きなチャンスでもあります。
もちろん、この芸能・演劇界も!
これを機に、なんとか日本にオーディションシステムが確立できないか!
そうすれば、こういうワークショップで地道に努力を重ねている俳優たちがちゃんと評価される世の中が訪れる!
そうしなければ、俳優が世界と戦っていけない!
そんな気持ちの中、私にできることは、相変わらず粛々とワークショップを継続することだけ。
そこで頑張る若者たちが私に英気をくれる気がしています。
やはり、若者の輝きはまぶしい!(笑)
ゆっくり、しっかり・・・一歩づつ前へ!!!
そして、もし、オーディションシステム確立のために何か私にできることがあれば、誰か、声かけてくださ~~~~い!!!(笑)
本年も一緒に頑張りましょう!よろしくお願いいたします。
柚木佑美  2024 1月

 

2023年

12月

22日

今年、本当に最後のレッスン。リピテションクラス。

 

今年最後のリピクラス終了!
今年もみんな頑張った!

人数が少なかったので、リピ以外にもシアターゲームをやりました。
これが結構面白い!!!

リピテションというものをどう台本に繋げるかが手軽に体感できる。

二人組になって、自分与えられた短いセリフを相手に言って、相手に伝わっているかどうか感じとる。相手もセリフが一つ与えられそれを相手に伝える。そして相手からくるもので影響されて変化しつつ、頑張って自分の言葉を相手に伝えるべく続けていく。

 

これで、相手を受けられているかどうか・・・、自分が相手にちゃんと言葉を言えているかどうか、よくわかる。

 

 

 

で、そのセリフを言う背景を入れたり、キャラクターを入れたり・・・。

 

 

 

うちの10回のクラスでは、人間一人作り上げる作業だが、これはさっと遊び感覚でやっていく。それでも十分台本の要求を体験できるのがとっても楽しい!

 

 

 

こういう文字通り考えず、芝居=プレイ=遊び のようにやって行くのもとても大事。

 

 

 

 

 

今回、インプロをやっている人が台本をやるときに、どんどん台本から離れていく・・・という問題を提起した俳優さんがいた。

 

そーなのよ!ここ大事なのよ。(いきなりおばさんになって言ってます 笑)

 

インプロやると、すべては「自分」なので、とても実感がある。ところが台本は所詮他人が書いた「物語」なので、言葉遣いも自分と違ったり、そもそも「あたし、こんな人好きになんてならないし!」なのだ。

 

それを、まさにインプロやっているときのように「台本通り」に持って行くのは、大きなハードルがある。

 

まじめに、そこ大変!

 

エクササイズクラスなどで、自分の殻を脱ぎ捨てて、自分の嫌な部分に直面して乗り越えていくのもとても大変だけど、話はそこで終わらない。

 

同じくらい、この「実感」のあるまま、台本に書いてあることをクリエイトするのが、また一山超えなくてはならない。

 

だからこそ、リピテションを会得した後、キャラクター・シーンをきちんとやることがとても大事なのです!

 

ただ好き勝手にセリフ言って自分が楽しくっても芝居にはならない!・・・ことがほとんど。(笑)

 

でも、この山越えがまた楽しいんだな!

 

 

 

興味のある皆様、エクササイズクラス募集中!ぜひぜひ!

 

 

 

 

 

とにかく、今年も赤字を抱えながらも無事終わっていく。

 

まわりの世界も戦争やら、災害やら・・・、それでも私たちにできることは芝居だけ。

 

来年こそ、平穏で明るい一年であって欲しい。

 

 

 

2023年

12月

13日

今年最後のキャラクター&シーンクラス終了!

先日、キャラクター&シーンクラスが終わりました。
なんと、もう今年もあと二週間って!焦ります!

今回のクラス、何人もが苦戦していました。


アクターズワークス のやり方の基本は、各俳優さん方が、一歩でも前進して仕事に生かしてくれる事。
いつも、その考え方に即して個別のは俳優さんに対応しているつもりです。


今回は、シーンに初参加の人が、
「そっかやはりここか。これを乗り越えるのは、彼にとって大変なんだ。」
と、チェックポイントがはっきり出てくる人もいれば、、、
「なんでぇ!なんでこの人がここで引っ掛かるの???」
と、私自身、頭を抱えるようもありました。

このレッスンで最終発表に上手く整えるより、毎回各個人のテーマが一歩でも前に進めるように身に付けて欲しくて・・・

でも、ご本人も「ああ、台本・お芝居として上手く出来た」と思えた方がいいのか、つまり見ている方として面白いシーンになるように演出のような手を加えた方がいいのか。

悩めるところなのです。。。

 

 

もう一つ、参加俳優から多く出たコメントが「自分の自意識にとらわれて自滅する」という内容のもの。

自意識というのは、そもそも「恥ずかしい」とか、「うまくやろうとする」とか。広げていえば「台本にこう書かれているから」と無意識にそれに沿った演技をする、というのもそうだと言えなくもないかな・・・。

 

これに対応するためにエクササイズクラスをやっているのですが、エクササイズクラスで自然な感情の流れを知ってしまったがために、そのなっているかどうかが気になってしまう・・・これが曲者!!!!

 

だからこそ、後半の稽古では「その気持ちを放り捨てて、相手に対応する!感情なんか後からついてくる!この場にしっかり存在する!相手!相手!」を強調しまくりました。

 

 

俳優として演じる組み立てはごくシンプル。身に付けてしまえば、この分野は習慣になってくれるから・・・。

でもでもでも、やはり、俳優業は一筋縄ではいかない。一生モノの芸なんだな。

 

 

私にとっても学びが多かった今年最後の稽古、最後に迷走していた一人の役者さんが「ちょっとだけだけど、こんな感じでいいのか・・・とつかめたような気がします」と言ってくれた言葉に、涙が出そう・・・(笑)

シビアに稽古できました!

 

 

打ち上げは・・・・楽しかったよーーーー!

みんなみんな帰りたくなかった。終電ギリギリ!(笑)

 

あーーーー、芝居だけして生きていたいねぇ、みんな!!!!

 

2023年

11月

22日

初めての体験クラス!新鮮でした。

初めて体験型のオープンクラスをやりました。
少人数だった事もあり、初めてお会いする方にじっくりお話し出来て、新鮮な出会い!

私としては価値がある経験でした。

今、稽古場を探している人や、社会人としてこれからレッスンして演劇を続けたい人など、いつもと違う方々でした。何かお役に立てていたら嬉しいな…と。

せっかくなので、リピテション体験の後、短いセリフを使って「相手に伝える・相手から受ける」の体験もやってもらいました。
これがわかりやすかったみたいです。(私的には大成功‼ 自画自賛 笑)
リピテションなんてことをなんでやるのか?やったらどういいことがあるのか!
相手に伝える、相手から受け取るってどういうことか!
初めての方はとても素直に、ご自分たちが今まで学んで来たことを生かして、一生懸命やってくれた姿が印象的でした。
本職チームは、俺は役者だ!とか、私はどうして達成しなくては!とか、そこで無駄な力が入りやすい。結果にコミットしなくてはならないけど、そのためにもそれをコントロールできるといいなあ。
これ、アクターズのリピクラスでもやろう!っと。



発見の多い体験クラスでした。
何かお役に立ててたらいいなぁ。
芝居は所詮 プレイ! 遊び心を忘れない!大事ですねー^_^

2023年

10月

29日

ディープ1 4年ぶり!

ディープ1エクササイズクラスが終わりました。
いつもの事ですが、ディープはディープ!

ディープ1エクササイズクラスとは、自分が役者として表現することを妨げるものを取り除く!コーナー


今回は取りこぼした人もいて、悔しかった。
私のアシストが不十分だったのか?
甘くしてしまったのか? 結果を出すことが大切だけれども、その俳優が「自分でやれる」という自力も鍛えていただかなくては・・・といつも思っている。

トレーナーの優秀さをひけらかす場所ではない!だからそのバランスは難しい。
だからこそ、私自身もゆっくり反省しなくては・・・!


だが、やはりある程度継続している人は、のたうちまわりながらもクリアしてくれた。

いつもながら感動しかない!
ワークスのワークショップの中で出来るかできないか・・・よりも肝心なのは自分の演技の進むべき方向を確認すること。
俳優が一番しんどいのは、どうしたらいいかワケがわからない時。
今は出来なかったことも、私はこういう演技がしたいんだ!と自覚して、練習を継続できる自分を作り出すこと。

今回、最後まで吹っ切れなかった人も、かつての例でいくと、硬い岩盤にくさびを打ち込まれている。
例えば、怒りが苦手な人だとすると、こういう経験をすることによって、自分の体が演技の中で「怒り」を表現していいんだ、ということを覚えていく。
そして、徐々に影響が出て、ある時堤防欠壊!してくれている。
信じよう!



超久しぶりに来てくれたワカモノがいた。(それがディープって 笑)
イキナリどうした?
顔を見せてなかった間、仕事を頑張っていて、その内で課題がはっきり見えてきた、不幸にも仕事がボツってしまったが、その隙間に来てくれた。
もう、一番嬉しいパターンだ。

わざわざ打ち上げで、
エクササイズでやったことは、本当に役に立っていたと話してくれた。
ワークショップで身に付けた演技力を使って現場で生かしていく、これが本来の形だ!
こんな事があると、心底やってて良かった!と思う。


ちょっと話しは変わるが、こないだ何気なくニュース情報番組を見ていたら、最近「ゆるブラック」って言葉があるそうで、缶コーヒーの名前かよ?と思いきや、企業の事だそうだ。
若者たちの就職やら働き方の問題で、一時のブラック企業とは違いパワハラとかないが、やりがいがなく成長できない会社だそうだ。

なんだか色々出てくるなー、、、
と思いつつ見てると、コメンテーターの意見は、
「甘い!どこに居ても成長出来るはず…」と「今の企業事情をよく察知している、わかる!」
という二種類。
専門家の話しでは、これから日本企業もどんどんジョブ型に移行して行く、むしろ企業の方が焦っていて、国際競争力をつけようとしている。
働き手も、自分は何が出来るかというスキルがないと稼げないようになる。ワカモノはそれを察知していて焦っているのでは、という見解だった。

なるほど。

やはりどこの世界でも変化は起きている。
芝居の世界でいうと・・・
「上手い役者をよく見ろ!盗め!」とか、「見てれば出来るだろう」とか、なんなら怒鳴って努力根性義理人情に頼る演出家や先生は、トレーナーとしての能力がないのかよ!と思う。
一方、「何を教えてくれるんですか」「教えてくれないから出来ない」と、与えられるのを待っている役者も違うだろう!と言いたい。

番組の中では、自分のやりたい事がはっきりしている人は、さっさと行動できる。どんな仕事がやりたいのか、どうしたいかがわからないとただ転職を繰り返す事になりがち、と。

本当に。
ただただワークショップ巡りをして、成長してつもりになっても仕方ない。お稽古場スターになってはダメ。
自分で自分に必要なものを見つけて、身に付けられるところに行く!
またこれ言うと昭和のオバサンになりそうだが、誰か一人の演出家やトレーナーの意見だけに固執しないで欲しい。そういう意味で「負けないで!」と言いたい。
「負けないで」自分の意見を持てるようになろう!

2023年

10月

13日

体験型のレッスンについて一言

昨今、芸能界でもハラスメント問題が沸き起こっている。

私としてはこれを機に、業界全体が良い方向にアップデートして欲しいと願っている。

 

そういう昨今の中「マイズナーテクニックのレッスンでうまくいかなかった」という話が耳に入ってくる機会が増えた気がする。

 

 

これは、マイズナーテクニックに限らない話としてなのだが、悲しいことに「トレーナーに否定された」という内容のことを言う若手に出会っているのは事実だ。

 

もちろん、すべての人が『〇〇テクニックのレッスン』などですぐに上手くいって名優になれるはずなどないのだが・・・がしかし、そういう人から話を聞くと「その言い方は今は通用しないよな~」という事案や、さらには明らかにトレーナーが自分の権威を示したくて発した言葉としか思えない事案もあるようだ。

 

 

私はマイズナーテクニックでのワークショップを20年以上続けてきた人間だ。ほかのテクニック・メソッドについてあれこれ言えないが、自分がこれだ!と思い続けてきたマイズナーテクニックでそういう事案が起こることについては残念!!!以外ない。

 

たしかにマイズナーテクニックでそれをやられるとダメージは大きいと、私も思う。

何度もこのブログで書いてきたが、このレッスンではまず最初に「感情」を扱う。

だからこそ、いきなり「自分自身に向き合う」体験をする。その入り口でパワハラなどを受けたり、何人もいる参加メンバーの中で明らかに否定されたりすると、心がどうなるか想像に難くない。

 

私は師匠から、『これは繊細なレッスンで、だからこそ関係者以外見学禁止、俳優は丁寧に扱われなくてはならない』と教えられた。

それまで昭和の昔は、役者の稽古は根性論でかたずけられ、演出家は「先生」であり「絶対君主」だった。どこが悪いのか、何をどう直していけばいいのか・・・演出家に言葉をぶつけると「出来ない役者」と思われ、「〇〇くんの芝居を盗め」と言われる。

上手い人の演技を見るだけでうまくなりゃ稽古なんていらない!!!!

そんな昭和で、これに出会った。きちんとした理論に基づいて、俳優がこんなにも大切にされることに感動したものだ。

もちろん、師匠の個性もある。私の先生はアメリカ人でネイバーフッドプレイハウス出身なのだ。

 

そんなテクニックなのに、いつの間にそんなことが起こるようになったのか・・・!!!

悲しいし情けない。

 

そんな若手俳優に対し、まずは自分のモチベーションをリカバーし、自分で自分自身を大切にする機会を作ろう!とこの企画になった。

 

また、実行委員の意見として

「傷つくまでいかないが、進行が速すぎてついていけなくて、何をやっているかわからない」という人も多い」

という事もあった。

 

そういう「じゃ〇万円払って何日も・・・ってはどうよ?。でも納得いかないんだよね」と迷っている若手の方の迷いだけでもすっきりさせられれば・・・。

 

 

演技未経験の方々に対しても、今やネットの時代でググったときに「マイズナーテクニック パワハラ」とか出てくると、すっかり誤解される。

あああ!ダメじゃん! マイズナーテクニックってそんなんじゃない!

そんな悲しいことは、何とかしたい!

全部の俳優ってわけではないが、こういうレッスンが必要な人、これで上手くいく私のような俳優は確かにいるのだ。

まずは、体験して自分で選んでいただきたい。

 

 

演技を上達させる方法はマイズナーテクニックだけではない。

私は「私にはこれが一番合っていた」と思ったから続けているだけで、私の師匠の言葉通り「出来るようになればなんでもOK」なのだ。

 

要は、それを自分で見つけること!

レッスンの内容も、トレーナーも、自分で自分の成長をあきらめず、探して、見つけて、結果を出して、

仕事しようーーーーー!芝居しようーーーーー!

 

 

2023年

10月

01日

ショートシーンクラス、やりました!

先日、ショートシーンをやりました。

もう、少人数特訓!笑
経営面は笑えないが、やはりじっくり稽古すると確実に身につく。これは最近ずーっと言っているが・・・やっぱ、時間勝負かー!
役者さん「今回は納得出来たって言うか、腑に落ちました」
柚木「これだけやればイケるよねぇ。あー、補助金とか出ればねー」
役者さん「出ないんですか?」
柚木「出ないのよ。コロナの2年間だけは経費だけ出たけど」
役者さん「そうなんだ」
そうなんです。
日本は文化にお金を使わない、ましてや、後世の育成などには…
何でしたっけ。国立博物館がクラウドファンディングしないと光熱費が払えなかったって、どゆこと!!!!怒
今回はがっつり映像演技でした。
一見、何もやっていないように見えるヤツ。
そうそう、映画監督のワークショップとか行くと「もっと抑えて、やり過ぎ」とか言われまくる。笑
たまに、アクターズワークスは映像演技なのか舞台なのかと聞かれる事があるのですが、私は全部の演技の基礎が「交流」
だと思っています。
映像なのか舞台なのかはそのあとだ…と。
映像演技は、目線が絡むような演技とか相手のセリフを聞いている時の微妙な表情とか、まさに繊細なやり取り。だからこそ、その場にいて相手を取りこぼさない事が大切です。
舞台は、相手からのリアクションを身体全体で、劇場の一番後ろのお客様にも届くように伝えなくてはなりません。それは身体的・感情的に「大きく」演じることとはちょっと違うかな、と思っています。
文章ではうまく言えないけど、エネルギーの使い方かな。
映像で日常的なシーンは、エネルギーをとにかく内に込める。表に出そうとしない、ただそこにあるだけ。
舞台は、エネルギーを空間いっぱいに出す。
しいて言えばそんな感じです。
私が基礎と思う「交流」、リピテションで培われるものですが、ここから「役作り」「台本読解」からの「シーンの練習」だが、その時に映像・舞台と、その人の必要に応じて、身体訓練やら発声やらと関連して身に付けていく必要があると思います。
長い道のりに見えますが、それがいい・・。
やっぱり芝居はいい。
自分が演じる時も教える時も、それだけに集中出来る充実感。
みんな、芝居やろう!!


2023年

9月

19日

先日のリピテション そして根本的なお話

最近参加者が少なく(愚痴かよ!笑、)来てくれた俳優さんとじっくりゆっくり向き合える。

先日のリピテションクラスに、長々来ている役者さんで「感情」が表現しづらいタイプの役者さんが久々に来てくれた。

じっくり対応でき、2歩も3歩も進めた気がして嬉しい!

その人は感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者だ。

だが、言葉にしたときに嘘っぽくなり相手に伝わらない。

そんなもったいない人だった。

その人が思わず大声を出して、相手にすがるような稽古ができ、私としては「よっしゃー!」だった。

 

 

今日は久々に基本的なことをまとめてみようと思う。俳優さんたちが混乱しないように!

ちょっと今日は長文だ、ごめんよー!!

 

前回のブログで書いたが、

発声・活舌

身体の動き

感情表現(開いていること)

は、仕事の台本をもらってからやっても、遅い!!!! 無理!!!!

 

役をもらって本番までの稽古では、日頃の力を充分発揮することが大切だ。

言い換えれば、普段の実力以上は出ない!!!!

 

(例)

台本に「泣く」とト書きがある

練習で泣こうと頑張る

泣けない

演出家が「ここは役は家族から見捨てられて孤独感にさいなまれて一番辛い場面なんだよ!役者なら泣けて当たり前だろ!」とキツイダメ出し

 

役者あるあるだ。こんな状況は誰でも一度くらい経験があるだろう。

 

「日頃2オクターブしか出ない人が、いきなり舞台で3オクターブは出ない」

感情表現・インナーも、常日頃発声練習と同じように、日頃2オクターブしか出ない人が3オクターブ出るように基礎錬しなくてはならない。

 

本番の稽古が始まってから、いきなり「自分の孤独感」を探り始めでも遅いことがほとんどなのだ。

上記の例で、演出家に「おまえ、親と衝突したことくらいあるだろ」とか言われ、その時のことを思い出しても簡単に涙が出るものでもない。

挙句の果て、一生懸命に泣こうとし、やっと泣けたら今度は涙が止まらなくなって

「おまえの個人的な感情なんて必要ないんだよ!!!」

と怒鳴られる。

 

これは実際にあった話だ。(経験のある人も多々いらっしゃることと・・・苦笑)

 

映像などでは、個人的な感情であっても「ま、泣いてくれてれば編集で何とか出来るか」とか裏でディレクターがぼやく・・・みたいな。

 

 

この問題に関して、では、役者がどんな基礎稽古をしておけばいいか・・・

 

(感情の仕組み)

小さな男の子は、転んでひざをすり向いて「泣く」

お父さんとか、おじいちゃんとか、「男の子が泣いてたらおかしいぞー」とか言う

子供の脳は「泣いたらおかしいんだ」と学習する

次に我慢して泣かなかったら「偉いぞー」と褒められる

子供の脳は「これでいいんだ!認められてる!愛されている」とインプット

そして徐々に「泣く」という感情すら忘れ去って、オートマチックに「泣かない」男が出来上がる。

 

全ての人間は、大人になるいうことは多かれ少なかれ、どんな種類の感情かはひとそれぞれで、このようになっている。こうでないと大人としての社会生活はできない。

 

でも俳優はこれではマズイ!

いっちょ前の男性が「泣か」なくてはならないのだ。

 

台本をもらう、いきなり頑張って自分の悲しみをほじくり返して「泣こう」とする。

ところが、すでにオートマチックになって、自分の「泣く」という感情・衝動はどこにあるのか自分でもわからない。

必死に「泣こう」として、やっと泣けたら今度は溜まりに溜まった感情が止まらなくなってしまう。

で、「おまえの個人的な感情なんて・・・!」

 

これが上記にある現象の解説だ。

 

感情表現の俳優の基礎稽古とは、「感情」を出す習慣を取り戻しておくことだ。

ここのワークショップでは、様々なエクササイズを行って、色々な感情を感じでもらい、何かを感じたらそれを声に出して表現する練習を繰り返し行う。

そして、感情の種類も。

「えー!私もこんな風に感じるんだ」とかをたくさん見つけて、出す!こと。

俳優に与えられた方法は「声を出すこと」と「体を動かすこと」しかないのだから。

 

最初に書いた、「感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者」さんは、日頃からあまり感情を出さない穏やかなタイプの人だ。だが、「目の奥に・・・」ということは「感情」が乏しいわけではなく豊かな感情を持っている人なのだ。

声にしても噓っぽくならないように、普段から「出す」練習をすることが必要なのだ。

この役者さんは、前々から来てくれている人だと書いた。

そう、この練習はそんなに簡単にできるものではない。

一回泣けたからもう千秋楽まで大丈夫・・・という都合のいいものではないのだ。

歌手の方々は、仕事の合間でも本番前でも発声練習をし続けているではないか。

 

この役者さんに、「目の奥で感情をたたえる」だけでなく「大声で叫ぶ」が加わったら、役者の幅を広げられる。

今までキャスティングされたのとはまた違う役も取れるかもしれない!!!

ワクワクする!

 

 

俳優の基礎訓練は、発声活舌と身体訓練だけではないと思っている。

 

自分の「感情」を取り扱えるようにしておくこと。

そうすれば、台本を読んだら自分の役の状況がまるで自分のことのように「感じ」られ、その感情を表現できる。

必要なのは「役」に共感した「感情」であって、役者の個人的な感情はいらない・・・というのはそういう意味だ。

 

演出家とかわされる言葉の中には、また、台本のト書きには、形容詞がたくさんある。

抽象的だ。

それをまさに具体化するのが俳優の仕事なのだ。

 

 

追記だが・・・

これを身に付けてくだされば、その俳優の本質が見えてくる。

「泣く」ことを忘れ、「俺は強い男」だった人が、「弱さ」「卑屈さ」なども表現できるようになるのだ。

今までとは違うキャラクターにキャスティングされることができるだろう。

また、

セリフのない、立っているだけの存在感

お客様に愛される魅力

そういうものも身について行っている。

 

 

2023年

9月

15日

若手俳優さんに一言!

とある稽古で・・・。

 

レッスンしている俳優のみなさん!

声を大にして言います。

俳優の基礎とは・・・・色々言われるが、

 

身体がきちんと動くこと

発声活舌

プラス 私は 感情表現のためにオープンしていること

 

この3つは、仕事に入る前に手に入れておいてください!

 

台本もらってから、何とかできるものでは、原則・・・ない!!!!!

 

舞台の稽古に入ってから、ドラマの撮影に入ってから、できる稽古は、台本の読解、キャラクター作り、それくらい。

 

上の3つは、どんなに天才的な演出家でもトレーナーでも・・・無理!!!!

 

プロになるなら、心して研鑽してください。

自分自身のために・・・。

 

 

2023年

9月

10日

エクササイズクラス終了。負けたくない女と甘えたい男。

少人数だし、開催直前から体調不良も続出のピンチなエクササイズクラスだった。

いや~マジ、ほんとにやれるとは思わなかった(笑)。

 

だが、来てくれた人たちは意識高くて。人数が少ないので一人づつ掘り下げることができた。

止めなくてよかった。

 

今回、女子は強え~! 

男は、結局甘えたいんかい!(笑)

 

エクササイズクラスの目的は、役者として自分をガードして邪魔するものに気づいてコントロールできるようにすること。

ちょっと間違うと、「トラウマ」とかという言葉が飛び交って心理学セミナーみたいになりがち。

人間の「感情」の在り方は変わらないのだろうが、目的は「演技!」だ。

これを踏まえて、書いていきます。

 

今回の「強え~」女子たち。

人間はすべからく、ただ強い人もただ弱い人もいない。

何らかの理由で「弱み」を見せられなくなっているから、「強え~」ところを相手に見せてふるまっていくのだ。

その理由は一人ひとり様々。

 

私も典型的な「弱みを見せることが苦手な女子」であるが、私の理由は、主には「父親」。

父は私を大変愛していた。

そして、昭和一桁生まれ。

その価値観たるや・・・、ざっくり言えば「男は強く弱音を吐かず家庭を守る。女は父親や亭主に従って立てて生きる」である。

今はだいぶアップデートされてきた。私は早く生まれすぎた女なのだろう、その価値観を全く受け入れられなかった。だから弱みを見せたら「男に従わなくてはならない」のだ。都合が悪い!

私は、男に従うくらいならどんな困難も一人で耐えて見せる!!!・・・だから「弱みは見せられない」女になった。

 

こんな感じで、医者やカウンセラーが必要な「トラウマ」などではなく、人はみんな社会で生きていくパターンを持っている。

 

今回の「強え~」女子たちもそれぞれに、パターン・理由を持っている。

 

 

「甘えたい」男。

いや、今回だけではなく、ほとんどの男はこれを隠すのか・・・。

やはり男はある意味「強く」なくてはならない、としみついているのだろう。

 

レッスンでの問題は・・・素直に甘てくれりゃあ問題ないのだが、甘えるまでがまぁーーーー大変!

甘えられなくて不機嫌になって相手を拒絶してみたり、相手から「甘えたい」ことを察してもらおうと画策したり・・・(笑)

あーめんどくせー!爆

 

「演技」の訓練なので、それらを問題視して何か解決していくコーナーではない。

そのことに気づいて、役を演じていくうえで「弱さ」を見せられるようになること!これが目的だ。

気づいて、認めなければ、そういう台本で観客の心を打つ芝居ができない。

 

普段強がっている人が、色々な出来事に合い本音をカミングアウトする・・・それがちゃんとできたら、素晴らしいシーンになることだろう。

 

 

だからこそ、それに向けて、頑張れ!みんな頑張れ!
いい芝居を見せておくれ!

 

2023年

8月

16日

お盆リピ

先日、お盆ですがリピ!でした。

 

最近残念なことに少人数。

ですが、丁寧に俳優さんたちを見られます。

続けてきてくれている人も多くて、やはり稽古時間は裏切らない!

私もちゃんと発見できて伸びてくれているのは実感します。

 

 

久しぶりに参加する俳優さんに改めてここでコメントを。

 

出来うるならば、アクターズワークスのレッスンや「感情を開ける、オープンさせる」タイプのレッスン(「スーザン・ハドソン」のメソッドとか)は、ある程度集中して受けることをお勧めする。

もちろんそれは、「開けた」状態を自分である程度キープできるために。

 

私の師匠、キャリー先生の名言がある。

「エクササイズは、社会で生きるために不都合だからわざわざ忘れている感情を無理やり引っ張り出しているのだから、一度できるようになればそれでいい。こんなこと何度もやっているとおかしくなる」

と。

私はこう説明する。

「怪我をしたら血が出て、治るためにカサブタができる。このエクササイズは、わざとこのカサブタをはがして血を流すようなもの。必要以上に何度もやったら炎症を起こして治らなくなってしまう。」

 

とても心身ともにキツいレッスンを、いい俳優になるために挑むのだ。

でもそれは、演じるために一度見に付ければ、何度もやる必要はない。

 

そのためには、この「開いた状態」を演じることに結び付けて、「使える」ようにするまでは一定時間続けていただきたい。

それが心身にもベストだし、費用対効果も〇!

「使える」ようになれば、一年ぶり・・・とかでもリカバーは早い。

車の免許を取ってすぐ乗らなくなったらただのペーパードライバーに成り果て、ずっと乗ってた人は何年ぶりに運転しようと思ったらすぐ慣れて乗れるようになる・・・これと同じ。

 

 

もちろん、みんな

「参加したい参加したと思っていたんですけど、日にちが合わなくて」

と言ってくれるし、

先日見学したマイケルチェーホフのクラスでも

「舞台の間にワークショップ取るのが難しい。もっと身に付けたいんだけど・・・」

と言ってる俳優さんが。

 

みんな何とかうまくなりたいと、一生懸命なのだ。

時間と金、焦る気持ちの板挟み!!!

 

痛いほどわかる。昔の自分を見ているみたい。

 

だけど、トレーナーとしてはあえてこの文章を書きました。

なんとか、一人でも多くいい仕事をして頂きたい!

 

ご自分のトレーナーさんと色々細かくお話しするのもいいことだと思う。

私はいつでもメールくださいね!なるだけ早く対応するように頑張ってます。

ぜひ、時間をうまくマネージメントしてください!

 

 

エクササイズクラス、まだまだ募集中。これも回数受講というルールを作ってメンバーさんは一回でも受けてもらえる。

仕事の台本に対するサポートクラスも作った。

 

頑張ろう!仕事しよう!芝居しよう!

 

 

2023年

8月

09日

推薦削除、後記

谷氏のセクハラ問題で、アクターズワークスの推薦文を削除した件について、また文章の内容について、様々なご意見をいただいた。

その中で、私が一番「ああ!」と思ったのは、

 

掲載が遅すぎる!

 

というご意見だ。

 

私が心を悩ませていたのは、すでに書かせていただいた通り「自分自身がこの目で見ていない、真実

を確認できない案件を、公式のHPでどう扱っていいのか」といこと。

 

今現在の私自身の個人的な見解は、「残念だが黒」である。

私自身が信頼し尊敬する演劇人で、実際に彼の言動を見聞きしている人からの多数の話を聞いて、「これは黒やむなし」と思っている。

だが、どの時点で「黒」を認定するのか・・・

やはり公には裁判の結果を待つしかないのが法治国家の約束事ではないか・・・。

 

 

私のこの意見について、意見をくださった現場のスタッフの方は、

「掲載のタイミングは、事件が明るみになってすぐだ。すぐに何らかのアクションを!」

と言ってくださった。なぜなら・・・

「若い俳優たちで自分が成長するために練習先を探している人たちが、こういうHPで探している。それなのに長々と推薦文を掲載していると『何か特別なつながりがあるのでは?』と疑ってしまう。」

ということだった。

 

なるほど・・・

と、反省しかない。

 

そして言ってくださった。

「セクハラやパワハラが多い中、また特にマイズナーテクニックの別の講師の中でセクハラ・パワハラ問題が明るみに出て、マイズナーテクニック自体が敬遠される雰囲気がある中、僕は柚木さんのレッスンはとてもいいレッスンだと思う。だから誤解を生むようなことは避けて欲しい」

 

 

ありがたいお言葉で、返す言葉がない。

 

正直、アクターズワークスでハラスメント問題が起こったことはない。

私の周りで、直接の知り合いでも事件は、谷賢一氏が初めてのことだ。

だから、ちょっとよそ事になっていたのか。。。

 

ジャニーズ問題もニュースを騒がせ、日本より欧米でより大きな問題になっている。

日本中がアップデートしなければならない。さもないと日本の芸能が世界から取り残されてしまう。

 

何より、あってはならない!

何かしらの「力」で他人を自分の思い通りに動かそうなどと、許されることではない!

 

今、誰もが手探りだと思うが、これを反省点として今後、きちんと学習していきたい。

 

 

 

 

2023年

7月

29日

先日のリピテション 嬉しかった!悔しかった!

猛暑の中、リピテションやりました。

 

集まってくれた俳優さんたち、

 

 こないだ舞台が終わりました。

 撮影が終わりました。

 9月に舞台があります!

 

みたいな人が大勢!

いやー、嬉しい嬉しい!

こうでなくっちゃ!

 

いよいよ本当にアフターコロナになって来た!

仕事も動いてきて・・・

お願い!経済ももっと動いて!!!(笑)
※いや、笑い事じゃなくて・・・・

 

でもその中にも、

「うまく出来なかった。学んできたことは全部ちゃんとやったのに・・・何故かわからない。」

という人も。。。。

 

もちろん、ちょっと稽古したからと言って何もかもすぐうまく出来るわけはない。

一番問題は「何故かわからない!」ということ。

 

「あー、あれマズった」とか「もう全然時間なくて間に合わなかった」なら、まだいい。

何が自分の体に起こっているかわかっているから。。。

 

「なんだかわからない」場合、おそらくはとてもくだらない問題のような気がする。

たとえば・・・

相手役とうまくいってない とか

この台本があまり好きになれない とか

そんなことは「高尚な演技、作品作りにはこんなこと言ってはいけない。関係ない個人的なこと」と思われるが、ところがどっこい、役者という職業はこういうメンタルがとても大切なのだ。

自覚しなくてはならない。

 

相手役とうまくいかない場合

このことは一見演技とは関係ない・・・ただやりにくいだけ・・・と考える人も多いが、それで対応できる役者は本当に上手いベテラン、もしくはかなり根性の入った役者さん。

これは演技に大きく影響する。

まあぶっちゃけ、あまりお出来にならない役者さんほど相手に注文を付ける傾向はある。

「今のセリフじゃ伝わってこない」とか「ここの場面もうちょっとこうして欲しい」とか・・・溜息

そういった話は若手さんからよく聞く。

俳優同士で簡単に相手に注文を出すのはいかがなものか・・・と個人的には思うが・・・、言ってくるものは仕方ない!(※キチンとコミュニケーションがとれている場合は違います。)

 

みなさん!

それに動じないくらいの演技力と精神力を身に着けよう!

稽古が終わって相手に文句言うなんて情けないことだと思おう!

自分の演技で相手を変えられるくらい、自分の役の言葉を相手に伝えることを肝に銘じて!

 

しんどい話だが、それができるようになれば鬼に金棒!

 

そのために普段の稽古がある!

精進がある!
ファイトだ!

 

台本に納得いかない場合

そりゃあ、全部の台本が「岸田戯曲賞」「アカデミー賞」というワケにはいかないさ。

作家だって、新人もいれば、スランプもある。

自分の演技力を顧みてみよう。「あ~、人のこと言えない」と思いはしまいか。

 

何も台本全体を好きになる必要なない。

自分の役を愛そう!

そのために「実在の人物」の一生を使ってキャラクタークラスをやっている。

一人に人間は必ず、どこかに共感するところ、愛らしいところがあるはずだ。

 

モンスターのような殺人鬼も、なぜそうなっていったのかを丁寧に探ることによって共感できるところがあるはずだ。

というか、見つけるのだ。

 

「いや、僕の役は2シーンしか出てこないチョイ役だから、そんなのわからない」

チョイ役!?

チャ~~~~ンス!!!!

だって、どうとでも作れるではないか!

1シーンで主役をいじめるだけの部活の先輩役だったら・・・

その子だって新入生の時にいじめられていたかもしれない。そこから「自分が上になったらそんな奴にはなりたくない!」と思っていたはずなのにそうなってしまった時間、物語がある!

面白い!

いつか、自分が大きな役を掴むときに生かせるではないか!

それが引き出しになるのだ。

 

 

先日の俳優さんは、こんな理由ではないかもしれない。

本当には、「ダメだった」という俳優さんにじっくり話を聞かなければ本当に理由はわからない。

でも、だからこそ、何もないときには 稽古しよう!!!

稽古は裏切らない!!!

 

 

しかし・・・悔しい。。。

上手くいかなかったと聞くと、自分が至らなかったと思えてくる。。。(よくない癖だが・・・)

 

メンバー向けの、本番にあたっての相談コーナー、新設しようかな。

それ言ったら「やってくれ」コールをもらった。。。

そう言われるとだんだんその気になってくる。

よくない癖?(笑)

でも、必要なのかも・・・・

 

ちょっと検討してみる!!!ハイ!!!

 

2023年

7月

19日

コロナ後のキャラクター&シーンクラスやりました!

酷暑の中、キャラクター&シーンクラスが終わりました。

いやー暑かった!

午後からの日、駅から徒歩7分くらいのスタジオの時は集まってから30分くらい休まないと始められなかった・・・。

 

みなさん、大丈夫ですか?

 

 

9人参加、キャラクター3人シーン3組! コロナ前のキャラクター&シーンクラスが開催出来ました! もう3年ぶりくらい!

おまけに、途中で見学の方も多数、最終日にはお客様が6人。

心底嬉しい!!! 芝居!芝居!

 

 

参加俳優さんの出来も良かった。

 「出来」というのは、各々が具体的に学んだこと、ちゃんと変化を実感してくれた人が多かった。

 誰と比べるわけでなく、昨日の自分より一歩でも二歩でも前進して終わって欲しい。

 

 

キャラクタークラス

 

1人目は役が抱えた本音を申し分なく爆列させてくれた。

 エクササイズクラスから引き続いて、役が言いたいことと自分の感情が見事にリンクしていた。

 

2人目。自分からかけ離れた個性の人物を演じた。

ところが、とても楽しそうに、まさに生き生きと演じてくれた。

その人は自分のことを内向的だと言う。役の人物はもうわがまま?思った通りのことを周りが何と思おうと言ってやってしまう性格。「自分にはできないからうらやましい」と言いつつ、すっごい楽しそう!(笑)。こういう人は本当は内面にイケイケの自分を抱えているんだよー(笑)

 

3人目は・・・

うーん、あまりうまく役と共感できなかったようだった。

アクターズワークスのレッスンでは、必ず「シェア」する。

まずは俳優さんがやっていてどうだったかを話してもらう。そして私の意見を言って話し合う。3人目の役者さんはどうも昨日の発言を今日の言ってることが違っているように聞こえて、聞き手は「え?」となってしまう。自分自身の中でも混乱してしまうのだろう。

 

こういう俳優さんは、エクササイズクラス的な課題が残っているような気がする。

俳優は自分で自分のことを客観的にみられて、よくわかっていくことが必須なのだ。

 

 

シーン3つ。

 

一番目、エクササイズクラスから引き続いて「強い感情」をはっきりとぶつけ合うシーン。

人間は生きていて、大人になっていくにつれて「本当のこと」は言わなくなる。

しつけ・教育されて「社会的な自分」を作り上げていく。

最初のシーン参加の方はできるだけ、その「本当の感情」を出さない人間が、本音で相手とぶつかる場面を選ぶことが多い。

初シーンクラスのお二人で組んでもらった。もう爆列シーン!(笑)

初回は、全然掛け合えなくて、片方がガンガン行くとこう片方は恥ずかしくなってにやにや笑ってしまったりして、不成立連発だったが、最終発表日は「やれば出来るじゃん!」な仕上がり。

 

2つ目はコメディ。

 

今までシリアスな場面ばかりやってきた俳優さんがやってみると、なんだ合うじゃんこんな役!って感じ。この役者さんとは言わないが、なんかシリアスな役ばかりやりたがる役者さんっている。本当はへらへらした役とか、コメディが似合ったりする。うふふ・・・。

本当にバタバタと天然な感じがよかった。

 

そして、最後は何度もやっているメンバーで3人のシーン。

最初は感情をぶつけ合うシーンをやるが、もうベテラン勢なので、「本音を隠して葛藤する」シーン。

 

最初はレアな感情を出せばいいが、本音を隠したシーンは、文字通り隠さなくてはならないので余計高度なシーンになる。

 

単純に言えば、両方がニコニコして話してるが、テーブルの下で蹴りあっているようなヤツ。

こういうシーンは本音、例えば怒りとかをちゃんと抱えて、それを笑顔で隠してセリフをかわし、会話するごとに変化しなければならない。

 

別の参加俳優の言葉を借りると「初回は柚木さんが言うように、そわそわ動くことでいろんな衝動を逃がしてしまって相手に負けしまっていたのに(役はお互いがっぷり四つに組んでやりあわなければならないシーン)、最後はどんと座ったまま、セリフと存在感が強い強い」という風に仕上がりました。

 

 

ほとんどの人が、前進してくれた。

 

ここで重要なのは、現場で一人でできること。

これもほとんどの人が、意識しながら10回の稽古に臨んでくれた。

ワークショップなど稽古でいい出来だったからよかった!のではなくて、自力でできる能力を少しでも伸ばしてくれること!

 

これが一番大切。

そのことも自覚して、次を見ていてくれた人が多かったので、それが一番良かった!

 

 

最終日の発表会。

 

「コロナのおかげで最終日、お客様が入るのをすっかり忘れていました。久しぶりのお客様前の芝居で、伝える相手が相手役だけでなく、お客様にも伝えるんだ~と改めて思えました。」というコメントをくださった方がいて、この方は声優さんだからお客様が入るのは本当に久々ということだが、俳優陣もこのスタジオ発表って、一番きついと思う。

 

部隊本番やらカメラ前のほうがよっぽど楽だ。本番は照明やら音楽・衣装などなどがあるが、スタジオはもう本当の「素」なので。

いっぱい怖い思いをすれば、仕事やオーディションが楽になる!うん!

 

 

打ち上げ!打ち上げ!

 

みんな、まずは無言で飲む!食う!

暑さと緊張感で、よっぽど体力と精神力を使ったのだね!微笑

 

で・・・、

参加俳優さん「柚木さん、〇〇チーム、最後いきなりスゴイ良くかったですよね!」

柚木「アタシはもう、『できるんならさっさとやってよ!』って思ってた!」

・・・本人がいてもみんな爆笑!

 

柚木「みんなの出来が良かったら、一人で『それはみんなアタシの力』って思って寝る。誰もほめてくれないから!」

参加俳優さん「いやいや、柚木さんがいなかったらみんなこんなにうまく出来ませんよ。柚木さんのおかげです。」

・・・と言いながらも全員で爆笑!

 

 

充実した時間だった。

また頑張ろう!

いい芝居をしよう!

 


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キャラクタークラス

 

 

シーンクラス

 

最後のシェア そして 打ち上げ 

2023年

7月

03日

先日のリピテション

リピテション。

少人数でしたが開催しました。

 

少人数・・・経営的にはどうしたものか!!!ですが(笑)、一人一人とじっくり向き合えて、稽古としては大変重要な時間でした。

 

リピテションって、同じ人とばかりやっていてもマンネリ化する危険性もありますが、やはりじっくりその人と向き合えます。

もちろん、いろいろな人とリピテションするのも、初めての人とやるのも物凄く大切!

 

最初のエクササイズクラスは、嵐のように過ぎ去ります。

やってる最中は説明しながらやるので、「なるほどそうか」なんて思ってやっているのですが、色々衝撃が強すぎてぶっ飛びます。実体験(笑)

 

それを体に定着させるのに月一リピなんかをぜひぜひ利用して欲しいです。

「日程合わないんです!行きたいのに!!」

あー!はい!すみません!頑張って短いクラス増やします。。。

 

夏の終わりのエクササイズクラスリベンジ!に向けて、ダッシュ!(笑)

2023年

6月

16日

6~7月のエクササイズクラス延期

6月25日から予定しておりました、エクササイズクラスですが、参加人数が少ないため8月末に延期を決定いたしました。

大変残念ですし、楽しみにしてくださっていた方には本当に申し訳ございません。

 

コロナ禍があけ、前回も人数が多かったので正直「あれ?」という感じですが、舞台・映像ともども本格的に動き出していることを思えば、嬉しいことです。

また、コロナ禍での我々の業界の収入源の問題も・・・悲しい。

 

みなさん、一日も早く仕事も収入も取り戻し、また頑張りましょう!

私も負けずに頑張ります。

 

2023年

6月

12日

ショートシーンクラス

先日、ショートシーンクラスを開催できた。

 

ここ一年くらい熱心に来てくださっている方々、久しぶりの方々などワカモノたちの元気な顔が見られました。

このクラスの目的は、「エクササイズクラスで体得した『相手と関わる』ことを実践的に体験すること」だ。

もちろん、それをちゃんとやるのは10回のシーンクラスだが、こっちはぺら一枚のレッスン用の台本を使う。だから「オーディション対策」も兼ねている。

 

先日のディープ2エクササイズクラスもそうだったが、「積み上げている」ことの偉大さを感じる!

一冊台本を読んで役作りをして・・・というわけではないので、俳優自身の「自分っぽさ」をより鮮明に出してほしいのだが、「相手と本当にやり取りする」ことのちょっとした違いで天と地ほど見え方が違う。

一度入れたシーンの情報を一旦捨てて、ちゃんとやり取りする・・・するとその俳優がもごとに「生きて」くる。

 

あー!その面白さを早く体得して!

やっぱり芝居は面白い。面白いよ!!!

 

 

声を大にしてお伝えしたいことがある。

 

演技力は向上できる。必ずできる。時間がかかる人もいるが、人それぞれ、自分に合う方法を見つけ、あきらめずやり続ければ必ず光明はある。問題はそれに耐えられるかどうかだ。

 

 

アクターズワークスはワークショップ形式でしか開催できないので、よく「柚木さんのところ行きたいけどスケジュールが合わない!!!」と言われる。

(ほんとに申し訳なございません!私も頑張ってるの~!!!)

初回のエクササイズクラスを受講してもらってから、実際の台本をもって演じるシーンクラスまで一年くらいかかる。

その補強のためにも、もうちょっとこんなレッスンを入れたほうがいいんだな。。。

頑張ります。

2023年

5月

23日

今月のリピテション

今月のリピテションは・・・

 

参加者の俳優さんたちの成長は確実だ!!!

今は、コロナ禍の一期生状態だと思っている。

みんな熱心に積み上げている方々なので、確実に前進している。

 

このやり方でさっと伸びる人とこれが苦手な人は、当然いる。

どういうやり方であれ、どういう演出家との仕事であれ「合う合わない」「向き不向き」はあるが、肝心なのは個人個人が「自分に何が必要で、何を身につけなければならないか自覚し、それと向き合い、手に入れるまでやり続けること」

 

苦手な人も、ちょっとづつ前進して、前回とは全然違う顔を見せている。

また、私のほうからも「ああ、この人、ここなんだ!」というポイントが確実に見えてくる。そうするとお互いの進歩は加速する。

まさに「継続は力」

 

楽し~~~~~い!!!

 

写真は沸き立つ会場のものを最初に集めてみました。

見ている人が「楽しい」「目が離せない」って何だろう。

芝居になったら、もちろんストーリーがある。

俳優にとっては?

その人が魅力的であり、舞台に出ている人たちがちゃんと関わりあって、見ている人は「次はどうなるんだろう」と思って目が離せなくなること!

私は、まずはこのことだと思う。

 

早くこのメンバーをシーンまで持って行きたい!

いい演技を見せてくれる日を、私もとっても楽しみにしています!

ファイトだ~~~~~!

 

※気づいていただけましたでしょうか?

フェイスシールド、なくなってます!!!!!

嬉しい~~~~~~!!!!

 

この状態が続くことを願ってやみません。

 

 

2023年

5月

10日

4年ぶり?のディープ2エクササイズクラス

何年振りかのディープ2エクササイズクラスが開催できマました!!!

ほんとに、4年ぶり????

 

エクササイズクラスからの、だんだんシーンに繋げていく興味深いレッスン。

 

コロナ禍で、「開く」ことを重視して、ディープ1をリピテション使わない方法にリニューアルしてやってましたが、このディープ2も「開く」ね~~~~!

私自身が超久しぶりなので、こんなに開くとは!!!!(「やらせといて何言ってんだ!」って言われそうですが・・・笑)

 

やはり、人と関わって行くということの重要性を改めて再認識しました。

 

今回、写真をめっちゃアップします。(いやー、アシスタントの方々が燃えてくれて、写真多い多い!笑)

よく見ていただくと、「ちょっと待て!なんでこんな格好なの?」というとんでもない変な恰好してる人たちがたくさんいます。

これは・・・・なんでこんな格好になってるんでしょう???

 

舞台やドラマの芝居の風景の写真と明らかに違う。

リピテションで相手と関わっていると、絶対に自分で予期せね出来事が起こります。それにその場その場で対応するから、なんだか変なことになっていく。。。

なんでVの字に曲がってんねん?

なんで、相手に拝んでんねん?

爆笑

 

まさにセリフの先読みをしないことにつながります。

そしてここから台本のストーリーをクリアしていく・・・これが次のシーンの練習です。

台本の要求をクリアしてるけど、先を予測しない、何が起こるかわからない!これが新鮮な演技につながるのだと信じます。

そして、これが「相手と一緒に演じる」こと!

 

 

稽古中に

「○○くん、キャラやったの? いいなーーー! ほんとに早く○○のキャラクターがやりたいのに、スケジュールが合わない」

と言ってくれた役者さんがいました。

 

この3年「いつまで続けられるんだろう・・・」と先の分からない時間が続いて、私の中で何かが抜け落ちていたようです。

「あ、こんなに待っててくれる役者さんたちがいるんだ」と、思わずその時泣きそうでした。

もちろん、そんなことしませんでしたよ、なんたってアタシ、先生ですから(笑)

今書いていると、ヤバいです!

 

コロナが5類になり、連休もどこも人でいっぱい、お店も観光地も以前の姿を取り戻していきます。

やはりうれしい・・・

心の一部、身体の一部の何か冷たくて硬いものが、溶けてほぐれていく感じがします。

 

 

で、全員の総意で、打ち上げ!やりましたぁーーーーーーー!!!

堂々と写真、載っけました。

 

まだまだ注意は怠らず、、、

でも、アクターズワークスも元に戻すぞ!

キャラシーンもショートシーンもやるよ!

芝居しよう! 芝居!!!

 

 

最後に・・・、ワークショップが開催できて救われているのは、間違いなく私の方です。

参加してくださっている皆さん、応援してくださっている皆さん、手伝ってくださっている方々、本当にありがとうございます。

 

 

2023年

4月

06日

キャラクタークラス終了致しました!

先日、キャラクタークラスが無事終了。
今回は、シーンの希望はなく、なんとキャラクターだけ7人!

私も今まで経験したことがない、大変興味深いクラスとなりました。


キャラクターなのに、
実在の人物で親族が3人
実在の人物で歴史上の人が1人
シナリオが2人
戯曲が1人

なんとまあ!!
どうなる事やら…
私も通常の稽古以上に下調べ大変だった。💦

とにかく、私的に一番心の中で笑ったのが、ほぼ全員最終日が良くなかった事!、前日までみんなすっごく良い出来だったのに!笑

その理由が、
Aさん。とても辛い場面なのに、直前にラインを見て、すっごく嬉しい出来事が!コントロール不能に。
Bさん。昨日までがすっごく絶好調。これはもうイケると思い油断した。
Cさん。昨日までは、こちらが準備待ちをしていたので、時間が足りず!逆算ミス。

と、かなりのあるある事案が勢揃い
よくもまあ、こんなに出揃ったものだ。
舞台ではよくある 2日目落ち というヤツだな…。

だが、確かにその日まで本当に全員が日々変化して行き、毎日毎日成長してくれた。
だから、最終日が終わって自分で自分を評価してみて、何が失敗原因か、どう手直し出来るか、自分自身がよくわかっていた。
それが一番大切なことだと思う。
自立!
自分の本番には自分一人で立ち向わなくは!

そして、全く悲しい場面でも涙が出ず、自分よがりの役の解釈しか出来ない!と言われていた新人さんも、弱点クリア!
ベテラン組、「この役は理解するのに、そんなに難しくはなかったが、今まで演じた役を全部、これくらいちゃんとやっておけばどれだけ上達しとか!」と。
また、これもいつもあるあるなのだが、台本を作った時点でいきなり「お芝居」する。
典型的にこれになっちゃった俳優さんもいて・・・
エクササイズクラスから「相手に反応して場面を演じる」ことを練習しているのだが・・・。キャラクタークラスは、まずは台本なしで「役に人物」になって即興的にしゃべって行って、最後に自分でモノローグドラマ台本を作る。
さあ、ここで「台本のセリフ」にハマる!
そのとき「どうだった?」と尋ねたら「自分では昨日よりはできたと・・・」と答えた。
「でも、役の人物が今まで見たいに困ってなかったよね。」とコメントして、その俳優さんは初めてちゃんと気が付いてくれた、「相手といっしょにいる」「会話をする」ということを。
で、それは他の参加者にも、すごくすごく具体的に伝わっていった。
稽古中に無駄はない!
久々に、多くの人数でキャラクタークラスが出来て、だんだん世の中が戻ってきたのか・・・と思うとやっぱりうれしい。
そして、動き出した業界の中で、参加の俳優さん方が有意義にこのレッスンを生かしてたくさん仕事して欲しいよぉ~~~~~!
※三年ぶりに打ち上げやりました。気を付けながら・・・。
まだまだ、缶の飲み物をかかえ、別のところに並べた料理を持ってきて、距離を取りながらおしゃべり。
「料理の前ではしゃべらない!!!」とか言いながら・・・。
三年ぶりにみんなで食べるチーズナンは最高の美味さでした!

2023年

2月

11日

エクササイズからすぐのリピテションクラス

今年最初のエクササイズからの~リピテションクラスだった。

 

みんな世間がコロナ禍から脱してきたのだろうか、昨年末くらいからリピテションクラスの人数もだんだん増え始めた。

今年のエクササイズクラスも、雰囲気は「もう、コロナ、いいや」みたいな・・・。

もちろん、まだまだ警戒しながらだが、確実に前進を始めたと思われる。

 

今回のリピテションクラスも、先日終わったばかりの人から、10年選手なんかも、大勢が集った。

そして、やはりこうやってキープアップクラスに顔を出すくらいの人は、自分の能力をキープしており、いやーーーー面白かった!

人間がだんだん自分の本性をさらしていく姿は、その勇気とともに、喜怒哀楽全方向に感動する。

遠慮なくマウントの取り合いをしたり、よろしい年齢の男性は、コロナになってから何故かリピテションするたびに意味もなく泣く!爆笑

いや、ちゃんとした人間として責任を持って生きている人たちは、表には出さないがストレスをため込んでいるのだろう・・・・。

 

そして、すでに舞台の稽古を控えた人たちは、このテクニックを現場でどう生かしていくのか・・・、現実に苦慮している。

私から見れば、素晴らしい努力!ということになるが、本人たちは必死!

やはり、演技は、感情を出せるだけでもダメ。本が読めるだけでもダメ。

たくさんのことをこなしていかなくてはならない。

 

ワークショップを開催する私がこんなことを言っては身のフタもないが、出来るだけ経験を積むしかないのだ。

学問に王道なし!

ローマは一日にして成らず!

千里の道も一歩より!

 

みんな、頑張ろう!私も頑張る!

 

※コロナからの復活、今募集中のキャラクター&シーンクラスも応募、早!!! 

 ご希望方、お早めに!!!!

 

 

2023年

2月

02日

新年最初のエクササイズクラス終了!

今年もエクササイズクラスでスタートできました。

そして、無事終了!

 

思えば、この2年、いつもこの時期に予定しても「緊急事態宣言」だったっけ?そんなヤツで延期・延期を繰り返していました。

それを思うと、感慨深いです。

 

昨年は、いくつか外注の演技指導をやらせていただき、いかに「結果を出すか・・・」「俳優さんに違いを作るか」ひいては「成長してもらえるか」が難しいことか、身に染みて思いなおしていました。

トレーナーの力もさることながら、環境作り・・・。

「俳優が自分の欠点さえもさらけ出せる安全な場所」を作れるか、そこで参加者みんながそれを共有できるか・・・が大切か、ということを再認識しました。

年齢もキャリアも、普段の活動場所が舞台なのか映像なのか、声優なのか・・・バラバラなパフォーマーが本音でぶつかり合える場所。

これを作れるかどうか・・・そのことが大きく影響していると。

そしてそれを基盤に、受講してくれる俳優さんに「信用してもらえるか」どうか・・・それが勝負なのだということを。

やはり、どんな仕事も始める前の準備でほとんど勝負はついているのか・・・!

 

改めて、今までアクターズワークスがやってきたことを重く受け止め、やめないで続けていこうと決意しました。

 

 

そんな今回、地方からわざわざの参加者という事案も復活し、とても活発なクラスでした。

 

今回、一人、今まで見た中でダントツで、周りと関わる俳優さんがいました。

その人が、このリピテションという練習に長けているかどうかではなく、エクササイズ・・・ゲームのような基礎練習の時でさえ、周りを巻き込みみんなで大騒ぎ!が何度起こったことか・・・。

とても素晴らしい光景でした。

人から人へ、エネルギーが伝播して何かが起こっていく。

素晴らしい才能だと思いました。

 

 

これも改めて思ったことですが、ドラマというのは「見ている人=相手・人間」あってのものなのだと。

関わってなんぼ。

 

さあ、今年も、みんな関わって行きましょう!!!!

 

 

2023年

1月

05日

2023 謹賀新年!

明けましておめでとうございます。

 

新年なので、景気のいいこと言いたいところですが・・・

コロナが完全に収束するということはなく、新年がスタート。

この状況は我々の業界にとって、心底、打撃がのしかかっています。

 

そんな中での新しいスタート。

心と体を大切にしながら、サバイバルしましょう!

 

昨年の数少ないレッスンの中でも「やはり、この丁寧なシステムは結果を残せる」という確信がたくさん生まれました。

気張らずあきらめず、ゆるゆると今まで通り前進していきたいと思います。

 

 

開けない夜はない!

 

2022年

12月

19日

今年最後のリピテションクラス

昨日、今年最後のリピテションクラスが終わりました。
(って、もう「今年最後!!!」 わけわかんないぃ~~~~~!)
関西からわざわざこのために来てくれた人もいたりして・・・。
かえって私が励まされました。
キープアップのリピテションクラスはいつも「リピテションや演技そのものに対して、何か言いたいことありますか?」
で始まります。
昨日も
「劇団で、先輩を意識してしまって上手く実力が出せない」
「養成所で、自分が得意と思うのと違うキャラを求められる。ほんとにこっちを伸ばしていいのか・・・」
などなど、発言が出ました。
どれもこれも、自分自身が俳優として「わかるわかる!」の事情。
僭越ながら私がコメントしてその人と話したり、他の人からも意見をもらったりしながら、日ごろの悩みを吐き出し、シェアします。
このコロナ禍で、私も精神的に参った時期もあり(今でも先の不安と戦いながらの日々ですが・・・)色々、考えてしまうことが多かったです。
で、昨日、お話しさせていただいたのは、本当に最近強く思うこと。
芝居って、映画や舞台やドラマって、何のためにあるのか?
答えは簡単。
見る人を楽しませるため!
笑わす、感動させる、現実を忘れさせる、etc etc・・・
相手役が先輩だから、有名人だから。意識して緊張してしまう。
演出家のダメ出しに対応できない。へこんでしまう。自分がすべて間違っていると思ってしまう。などの俳優あるあるの悩みも、やはり、究極、近視眼になってしまうのだと思うに至る今日この頃です。
自分が演じる作品、その先にいる視聴者、それが一番大切で、まずそれに対して真摯に自分の演技と向き合うべき。
その後で、演出家やら相手役やらがいる気がします。
そうすれば、その人たちと本当の意味で対等になれるように心が動く気がします

例えば

「柚木さん、今度の舞台、柚木さんとこで習ったリアリティとか、全然違うんで!」
なんて言われることがまだある。
こんなこともそうです。
どんな表現も、そのために俳優がどんな訓練をするかも、見てくれるお客様を楽しませる、感動してもらう・・・ためにこそある。
それだけだと思います。
私が提供しているマイズナーテクニックなるものは、アメリカからの演技論、ひいてはスタニスラフスキー。いわゆるリアリズム演技と言われるものの一つ。
「これが出来ないといい演技じゃない!俳優とは言えない!」なんてありえない!
私は、本当に本当に、リアリティだけが芝居だなんて思ってない!
どんな種類の芝居も好きです。
コメディなら、ナンセンスコメディだって笑わせてくれればどんなものでも好き。
不条理劇だって。
もう10年以上前になるか、串田和美さんと緒形拳さんのゴドーを待ちながらなんて、最高だった。2人は確かにヒリヒリした思いでゴドーを待っていた。
おもしろい作品ならなんでも好きだ。
見て良かった^_^と思う。
だって、芝居は所詮フィクション。
お客様を楽しませ感動させ、現実とは違う世界に誘うために作るフィクションだからおもしろい
私にとっては、作りものだからこそまずリアリティが大切だと思い、身に着けた・・・ただそれだけだ。
逆に言うと、客を笑わせられないコメディなんて意味ないし、どんなに「リアリティだ!衝動だ!」とか言っても、客にセリフが聞こえない舞台なんてやる意味ないじゃん!!!
・・・です!
本格的なウィズコロナの日々。
日本の政治的に言えば、なし崩しにウィズコロナに突入したと言うべきか… 情け無い。
みんなみんな、迷いながら、それでも前進しているのを感じています。
私もありがたい事に今、一つドラマ撮影をかかえ、四苦八苦。
周りの皆さんも舞台が無事公演出来ているのが嬉しい。
アクターズワークスのワークショップも、今年になって人数が少なくて、俳優の皆さん方の様々な苦悩を感じています。
そんな中でも、昨日のメンバーが
「今度のエクササイズ、友達がエントリーしてます」とか「チラシ、写メしてSNSに上げます」とか「布教活動してます!」とか、みんな言ってくれて・・・。
ホントに支えられていることにじーんと来てます。
来年も、頑張って生き抜きます!
みんな、頑張ろうね!!!!

 

2022年

11月

20日

キャラシーンクラスという名の個人レッスン

先日、無事に終わりました。

たった3人なので、もう個人レッスンでした。(笑)

 

受講してくれた方々には満足していただけたようです。

普段できないこと・・・

 

そのシーンに必要な、台本に書かれていない場面の即興やら、

コロナ禍になってから全くできていない、「登場」の台本版やら・・・

 

この二つ目は、「芝居をやる時、スタートがとっても大切!」という話。

 

今回の例でいうと・・・

このシーンは、

家族のために一生懸命に腹立いている夫・仕事を家に持ち込んで休日もパソコンに向かっている。

一生懸命働いているのはわかっているが、家族とも自分ともちゃんと向き合って話をしない夫に不安を感じ、往来の不安にもう限界の妻。

この二人が衝突する場面。(あるあるでんな~)

 

台本は、二人が口論する場面。

俳優は、ついその場面の状況やら、必要な感情(怒らなきゃ・・・とか、泣かなきゃ・・・とか)だけに注意が行ってしまう。

 

もちろんそれは重要!

だけど、始まるときに夫は何をしているか・・・

必死でパソコンを打っている。資料を見ながら、仕事相手からのメールに返信したい!!!

なのです。

これをおろそかにしがち。

これをちゃんとやらないと、芝居が始まっていかない。

なんか「お芝居してるぅ~」になってしまう。

 

だって、夫は早くメール返信して、なんなら自分だって休日は休みたい!昼からビール飲んでグダグダしたい!子供と過ごしたい!と思っていないワケはないのだ。それが人間なのだ!!!!

 

俳優は「芝居」をしたいから、そういうものがおろそかになる。

 

それダメぇ~~~~~(笑)

 

 

こんな、細かいことが沢山できました!!!!るん!!!

ああ、楽しかった!!!

 

 

参加した役者は、男性陣で、終わって「打ち上げ」代わりの「おしゃべり会」をやっていたら、

「こんなに構ってもらえるなんて・・・遠慮なく質問できるなんて・・・、信じられない」

と喜んでいた。

 

・・・って、

「構ってもらった」・・・そこかい!!!

男ってマジ‼ホンマに!!
「質問」も、遠慮するなよ!いつでも!!!! 時間取っとるやん!!!!

 

 

でも、ほんとに、芝居は、ちゃんと時間をかければかけるほど、ちゃんとできるようになる・・・!

改めてそう思いました。

ねばーぎぶあっぷ! やぁ~

 

2022年

10月

29日

やっぱりリピテション最高!!!!

先日、リピテションクラスやりました。

久々の6人!おー!!!!

コロナ禍以来、エクササイズクラス以外は特に少人数ばかりなのでちょっと「おー!」です。

 

町には人があふれハロウィーンも行動制限がないそうですが、ウチの業界は・・・・

相変わらずの7割経済、マスクでの稽古、ストレスがおりの様にたまって来ています。

 

だからこそ、やはりリピテションは最高!

そしてワカモノのエネルギーの爆発に元気をもらえました。

笑って、泣いて、怒って、転げまわって・・・

芝居は・・・こうでなくっちゃ!!!

 

どの世代もどの職業も、学生さんも、それぞれに負担をしょって生き抜いていると思います。

そんな人類に元気を感じてもらえる芝居が、早く、自由に、やりたい!!!!

 

 

2022年

9月

19日

エクササイズクラス無事終わりました。

夏、感染拡大して延期になったエクササイズクラス。

これも人数が少数で・・・どうしようか迷いました。

このコロナ禍が今後どうなっていくのか見えなくて、いったんアクターズワークスをお休みした方がいいのか・・・とまで悩みました。

が、エントリーしてくださった方々の意識がとっても高い方々で「これならやれる!」と、開催に踏み切りました。

 

いやー、楽しかった!

って、私が楽しんでどうする!ってことなのですが・・・

 

「楽しい」のは参加してくれる俳優さん方が頑張ってくれ、日々、成長してくれるのを実感出来るからです。

お仕事で色々、演技指導に行かせていただくこともあるのですが、そこのタレントさんたちが、「役者になりたい」と言うものの、本当は迷っていたり、何かに抵抗していて一歩踏み出せないままでいるたりすると、どんな稽古をしてもなかなか成果が出てこないものです。

それに比べて、自分で決めて覚悟のうえで参加しているメンバーは、やはり踏ん張りますねー!!!

 

途中、「いや~、20年やってても人ってわからないものだ」と思ったりもしましたが、やはり「人間は人間」喜怒哀楽を心に宿して生きていることを実感させていただきました。

 

 

今回、また再認識したことですが・・・

他の稽古場で全然出来なかったことがあるという俳優さんがいて、同じことをやってもらったのですが、私から見てうまくいかないポイントは明確で、ほんのちょっとしたことでした。

今回は、ほんとに普段の三分の一の人数だったので、やり直してもらえる時間があり、そのポイントを踏まえてやってもらったら、あっさり出来ました。

「やれるじゃん!」

って感じ!

 

ちょっくら、私の指導能力の自画自賛?(笑)

ですが、そうでもなくて・・・

ちゃんとしたことを、ちゃんとやれば、時間はかかるかもしれないけどほぼほぼ必ず出来る!と思っています。
全員ゼッタイ出来る!とは言いませんが、大体はできない自分にあきらめたり、それを改善する方法を探し出せなくてあきらめたりするのだと・・・。

 

私自身も、今やっているようなリアルな演技ではなく、「見せる」芝居やら、「お客様を笑わせる」だとかは長い間縁がなく、全くできなったですが、それが自分で自分を許せず、3年越しでやりました。

そう、私は執念深いのです。(爆)

 

今回はそういう、粘り強いメンバーでした。

みんなの有志をアップさせていただきます。

 

2022年

7月

18日

ごくごく少でリピテションクラスやっちゃいました!!!

今、感染者数が増えていたり・・・

社会が動き始めているので、みんなこぞって出演しているので(これは嬉しいこと!)、ワークショップ参加者は今年に入ってからとても少ない。

 

今はたとえ少人数でも「やりたい!」と思ってエントリーしてくれる人がいればやる!

 

で、先日、やりました~!

 

やっぱり面白い!!!

しっかり「感情の楽器」が空いている人たちが、しっかり交流できているリピテションは、最高に面白い!!!!

 

今回は少人数でたっぷり時間があったので、最初に2人でリピテション、それにだんだん人を加えていくリピテションをたっぷり試せた。

2人以上のリピテションをやると、そこに自然に人間関係が出来てきて、そこでまた新たな感情が生まれてくるのだ。

 

最初の二人は若い女性。

もう女子!女子丸出し!(笑)

相手を「かわいい」とか「(胸が豊かで)うらやましい」とか・・・

「会話ではないので短い言葉だが、説明すると、

 

もう、ヤダ、あなたかわいい!

そんなことない、そんなこと言われるの嫌!(容姿にコンプレックスがあるのだろう)

ううん、目が素敵。あ、ウエストほっそ~い!あり得ない!

えー!えー!あ!おっぱい!(すでに触っている)、ある!すっごい!いいなぁ!うらやましい!
え!ううんううん、これいらない、アタシいらない!(と、おっぱいを放り出すしぐさ)
なんでなんで、いーじゃんいーじゃん、捨てるなら欲しい。(とそれを拾う仕草)

 

もうありありと伝わってくる。

あ~~~!女子高の更衣室か!!爆笑
もうばかばかしすぎるのに、ずーーーーっと見ていられる。

面白すぎる!!!

 

と、そこへオジサン1投入。

もう、オジサン1、どう関っていいのかわからず、しばし周囲を周回。

やっと気づいてもらって、嬉しそうーに微笑む。

 

女子1はオジサンに警戒モード全開。

オジサン1は、構ってもらうために上から言ったりした手に出たり・・・(笑)

なんとか女子たちに接近を試みる。

 

もう、まるで、女子高の生徒に話しかけてあしらわれている学校の学年部長先生みたい。爆

 

またまたそこへオジサン2投入。

オジサンの見方を得たオジサン1はがぜん元気に!(笑)

 

ここからまた4人の人間関係含めた、もろもろバトルが展開される!!!!

 

 

あー楽しかった。

やっぱリピテション最高!

 

リピテションという人間の交流がうまくいくと、上記に書いたようにまるで何かのシーンを見ているように思えてくる。

そうなると〆たもの!これを持ち込んでシーンをやると、自然にいろいろな葛藤、深みが出てきて格段に面白なる。

 

 

8月エクササイズクラス、まだまだ募集中ですがちょっと人数が厳しそうです。

ご興味のある方はぜひぜひ!

これがダメでもあきらめず続けます。

 

あ~、早く大人数で、やりたい!
キャラシーンもやりたい!!!

 

やっぱ楽しい!

※スミマセン、写真ありません、なんせアシスタントさん方も総動員でやりました。(笑)

2022年

6月

30日

ディープ1終わりました!やっとブログ更新出来ました!

なんとなんと、今年初めてのブログ更新になるなんて・・・。

申し訳ございません!

 

ディープ1エクササイズクラス、無事終わりました。

なかなか、コロナ前と同じような活動が帰ってくるわけではありませんね。

いろいろアップデートしなくてはなりません 💦

 

ですが、アクターズワークスの基本姿勢は変わりません。

ディープ1エクササイズクラスでは、「俳優が自分を表現することに邪魔しているものを取り除く」ことを行っています。

一昨年前から、スーザンハドソンの「ニード」の考え方を取りれ、このクラスを行っています。

 

たった3人ですが、猛暑もあり、でろでろに疲れました。(笑)

『表現を邪魔するもの』は、たいへんパーソナルな問題です。

そして、ある意味では「え?そんなこと?」と思われる些細なことです。

 

例えば、家族や兄弟を愛しているからこそ「そういうことはやめてよ」と言えない些細な出来事が、長年積み重なって俳優自身が「悲しみ」を表現できなくなっていたり・・・

小さな子供のころに、親が愛情のために「○○ちゃんはそんなことしなくていいよ」と声をかけたことが、「自分にはできないんだ」と、あきらめる習慣をつけてしまっていたり・・・

 

人が人生を生きていく間に、そんなことが起こっているのです。

 

気づいて、それを安全な場所で表現できるようにしていくこと。

エクササイズクラスから引き続いた、重要なクラスです。

 

今回も、最終日は全員、体中固まりまくりながら(テトニーといいます)、号泣しながらのパフォーマンスになりました。

全く、素晴らしいカオスでした!!!(笑顔)

 

 

今年3月にエクササイズクラスは開催したものの、なんだかいろいろな意味で疲れ果てて・・・。

ついついブログが書けませんでした。

今回も、キャラシーンクラスを募集したのですが、なかなかメンバーが揃わず、ディープ1エクササイズクラスに変更になりました。

 

今、何が起こっているのか・・・

舞台やら撮影やらが、一気に再開しているのです。

コロナを生き延びた俳優たちは今、頑張っています!!!!

嬉しいことです!!!

 

やっぱり、ゆっくりゆっくり、いわゆる「新しい日常」になっていくのですね。

焦らず、慌てず、気負わず・・・・少しづつ継続!  ですね。

 

参加の皆様、猛暑の中お疲れ様でした!

みんなの舞台、楽しみにしてるよ!!!!

 

2022年

1月

04日

2022 あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
昨年はコロナ禍の中にもかかわらず、アクターズワークスユニットのリーディング公演を開催することが出来ました。
皆様に感謝感謝です。
やはり俳優って「自分を表現する」動物なのだと改めて自覚しました。役者としてもっともっとわがままに生きていこうと思います。
今年も心折れずに前進!いや、折れても直して前進!!
今年は世界中に暖かい光が注ぐ一年になりますように・・・!
2022年1月吉日
柚木佑美(水田裕子)

2021年

11月

18日

リーディング公演を終えて

お陰様で無事公演を終えました。

ワークインプログレスということで、それも一生懸命お客様に語り掛けたら、たくさんのご意見をいただけたと思っております。

 

なにはともあれ、

「やっぱりライブはいいな・・・」

という一言が、とてもたくさんあったのが印象的です。

中には、ライブで実際のパフォーマンスが見られて、涙を流された方までいらっしゃいました。

 

やってよかった・・・ほんとに。

何度もくじけそうになりましたが、やってよかった!!!

 

 

みんな各々、次の公演やら、仕事やらに歩き出しております。

私も、ありがたいことに、次の仕事が入っていて先日衣装合わせに行ってまいりました。

アンケートなども、もうちょっとお時間をいただいて、お客様の感想をまとめてみたいと思います。

 

その前に・・・・

 

フォトアルバムを見てやってください!スライダーでどうぞ!

 

 

 

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まずは、若手公演「人に気も知らないで」!

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次は、「アフタープレイ」Aチームです。

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最後に「アフタープレイ」Bチームです。

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2021年

11月

10日

リーディング公演 いよいよ明日から

いよいよ明日から三日間です。

 

作品作りは三作品とも楽しい楽しい工程でした。

そして、どのキャストも「当たり役」です。

アフタープレイはダブルキャストですが、どちらもその俳優ならではのその役に仕上がっています。

若手チームも、もう、役の人物なのか本人なのか・・・(笑)

 

みんなで見合っていますが、もう「押し役」が出来てます。

 

そんなエネルギーを、ぜひぜひ受け取っていただけたらと思います。

 

13日19時は残念ながら、ソールドアウト

他の13日は多少お席がございます。

11日 12日はまだまだございます。

 

ぜひぜひ、私たちとエネルギー交換しましょう!お待ちしております。

2021年

10月

22日

今年最後のキャラクター&シーンクラス

「今年最後の」、、、もうこんな言葉を書かなくてはなりません。

無事、終わりました。

 

3回ぶりに、今年初めてシーンクラスが出来ました。

嬉しいことです。

シーン1組 2人 キャラクター4人の参加です。

今回のキャラクタークラスは、実在の人物2人、台本の役2人で、とてもバランスのいいクラスでした。

 

 

キャラクタークラスは、自分自身ではない「役の人物」をクリエイトする練習。

 

実在の人物・・・主に父母などになるのですが、これはエクササイズクラスから続いて自分自身をも見直す機会にもなります。

また、親というものは子供に「親」としての顔しか見せていません。そこから一人の人間を探し出す作業は、情報の少ない台本の役の人物を作りだす練習にもってこいです。

弱みを見せず働き続けた父親の苦悩。

愛情が深いからこそきびしくしつけをした母。

もう、このブログでもずーーーっと、ずーーーっと書いてきたことですが、どんな人にも必ず「ドラマ」があることを思い知ります。

「普通」に生きてきた人が、いきなり失業したり、病気になったり・・・。

その時迎える、本人・家族の葛藤。

自分のすぐそばの家族に起こった出来事は、そのまま台本の中で起こっていく出来事なのです。

それを身をもって体験していただけたと思います。

 

役の人物は、一人は仕事や結婚に悩む普通のOL役。

役の人物になって、自分のことをしゃべると、お客さまとなっている他の俳優たちが、ガンガン質問したり意見したり。それに役の人物のままで答えていきます。

今回、

「なんでそんなことしたんですか」

「それって社会人としてダメなんじゃないですか」

と、ボコボコに言われ、その役者さんは

「マジ怖かった」と。(笑)

見学に来てたOB俳優さんたちも

「キャラクターでここまでデッドヒートするの珍しいよね。すごいよね」と。

 

演じるにあたって、普通の人って意外と難しい。

きちんと背景が作れているからこそこういう現象が起きます。

 

そしてもう一人は・・・

役者定番、精神を病んだ人!の役。

ちょっと慣れた俳優なら、行っちゃった目をしたり、神経質な甲高い笑い声をだしたり、そんなことをすれば、気が狂ってる風にみえますが、それでは台本一冊持つわけない。

そういう人も、私たちと何も変わらない「人間」です。

何を求めて、何か手に入らなかったのか・・・何に対してどんな感情を抱くのか・・・

丁寧に「人間」を作っていく作業でした。

 

 

シーンクラスは、感情をもって相手と交流して、脚本家が求める場面・セリフをクリアする練習。

台本を読んで、自分なりに読解して臨みますが、相手から影響を受けたものを排除せず受け取って返す。

まさに「やりとり」を忠実に練習します。

自分の頭で考えたことより、目の前で起こったこと優先。

それをやっても台本が崩れない・・・ということを体験していただけたと思います。

 

 

ともあれ、本当に俳優一人一人課題は違うし、持っている「体」も違います。

ある人は、感情を表に出すのが苦手。

ある人は、感情表現は得意だけど小さい。

また、感情を出すけど相手に届かせず、相手の影響を受けられない。

え?そんなはずはない…普段、そんなに大胆やん!なぜ?

自分をさらけ出すのが怖くてそうなっているのか、単に演じる癖なのか、それとも発生の問題なのか・・・。一人一人原因が違う。毎日毎日そこを修正していく。

 

そして、ローマは一日にして成らず!

ゆっくりじっくり、自分と向き合って手に入れるのが実力になっていきます。

 

キャラシーンの後のブログって、結局いつもこんな解説みたいな、説教みたいなことになりますが、私自身、毎回、このことを見つめなおし実感し直しています。

 

 

今回、稽古に参加してくれた俳優さんが、実況ブログを書いてくれました。

ぜひ、こちらも読んでみて下さい。

 

佐野みかげさんです。
https://ameblo.jp/girlylife-mikage/

 

ああ、実感!

 

2021年

10月

20日

リーディング公演 若手チーム 稽古場ブログ1

若手チームも稽古順調!

 

稽古すればするほど、作家・横山拓也さんのキャラクターの面白さと、さりげない日常の中にしこんだ劇薬(?笑)の絶妙さに楽しさ爆上がりです!!!

横山さん、愛してますよ~~~~!!!

届け!この愛、大阪まで!

 

このお芝居は、現代女性の日常の一コマ。

役の人物と、演じる俳優が、だんだん境目がなくなって、どっちが本人かわからんくなってくる・・・これが面白い!

 

台本に向かう前稽古で、役の人物にどんどん質問をぶつける、その役を演じる俳優が役の人物としてフリートークで答えまくる・・・という稽古したら、もう俳優はタジタジしながらも答え切り、質問をする方もまるで本当に存在する人間に質問をぶつけ・・・

 

質問する人「綾さんは、どうして〇〇したんですか?」 

俳優「いや、それは、私は・・・○○さんに対して、そこまでやらないとわかってもらえないとおもったから・・・」

質問する人「それって人間としてどうなんですか?」

俳優「そうですかね?そういうことじゃ・・・ない、ような・・・」

 

こういう稽古を繰り返し、人間的でチャーミングな女子たちを、皆様の前にご披露いたします!!!

待っててねぇ~~~!

 

 

2021年

10月

16日

リーディング公演稽古場ブログ2

稽古してます!

演出の上野火山さん…

アフタープレイの稽古を始めた時、火山さんの私の役・ソーニャについての考えに…
「いやぁ、ソーニャはそんなんじゃないんじゃないかなぁ、そんな風にはならないんじゃないかなぁ…」
とか思っていたが、 

あれ?
あれれ?

だんだん、そんな風に、なって来ており・・・

ヤバい!ヤバいぞ!
誉め殺しボルケーノ!の手のひらで・・・

ころっ
ころころっ

ヤバい
楽しいぞ!

この転がされてる感、たまらんぞぉ!


アップした写真の笑いの意味は…ですね、
通しの時、柚木ソーニャが
「アンドレイの姿を見た時、思わず キモ!と思ったんですよねー」
という発言をしてしまったのです!

いえいえ、室さんがキモいわけではないです。💦 アンドレイ、アンドレイがね 😅
みなさん、キモいアンドレイ、見てみたくありませんかぁ?キモいですよぉ!

シニアの可愛い恋愛。キモ可愛い私たちを、ぜひ見にいらしてください!!!

2021年

10月

10日

リーディング公演稽古場ブログ1

絶賛稽古中!

チームごとなので、もうわちゃわちゃしながら・・・

 

一昨日の稽古終わりに相手役の室園さんと、稽古場片付けた後、座り込んだ。

二人とも、しばらく動けない・・・苦笑

いや、年のせいだよ、わかってるよ!!!(くっそーーー!年め!)

 

ただ、本当に消耗する。

役を生きるのは、どんな役でも自分の一生と被りまくる。

ドッと何かが抜け落ちる。何かが持っていかれる。爆

 

それでも、止められない!

 

室さん「一人でいると、何かぐーーーっと内側に入って出て来られなくなりそうな気がしてくる」と。

室さんは、お酒を飲む人だ。

稽古や仕事が終わった後、誰かと・・・、一人でもだが、いっぱいビールを飲んでご飯を食べて帰る・・・それが出来ないことがこんなに人間の気持ちに影響するとは・・・

 

私は、コロナ禍が始まって、不眠になった。

覚えている限り、毎日といっても過言でないくらい芝居をする夢を見ていた。

それが、この稽古を始めてから見なくなった。

起きられないほど眠い・・・(笑)

 

 

きっと、これが私たちにとって生きているということ!

 

皆さん、ぜひに見来てやってください!!!!

 

2021年

8月

03日

キャラクタークラスを終わらせることが出来ました!

先日、キャラクターが終わりました。

まだ2週間経っていませんが、兎にも角にも発熱などの報告はありません。今回もセーフだったことと思います。

 

感染者数は激増、今は何の病気や怪我で救急車呼んでも病院には行けない状況なのに、テレビをつければオリンピック。。。

何が現実なのか、どこが現実なのか・・・よくわからない...

 

稽古内容については、やはり全く少人数なのでゆっくり稽古できた。

他ですでに経験を積んでいる俳優さんは、今まで演出家に言われたコメントや自分の円食いの課題について、一回一回、こんどはこれ試してみよう!次はこれ!と、段階を踏んでお互いに納得のいく積み上げができたと思う。

新人さんや、根本的な課題に直面していいる方々は・・・

一言「直ぐに出来ると思わないで!」

焦っているのか・・・、自分でも長いこと悩んでいるから疲れ果てているのか・・・

(ま、焦るよね。私も20代の自分って焦っているイメージしかない。笑)

 

ウチのような「感情」を取り扱うレッスンでなくて、普通に劇団や映像の養成所とかで稽古してきた人も覚えがあると思うのですが・・・

役の人物が台本の中で「泣いたりわめいたりする」とする。

「泣いたりわめいたり」は出来るのだが、やったらそれは自分自身のようになってしまう。

演出家に「それじゃ違うよ」と言われ、苦悩して、挙句の糧「泣く・喚く」すらできなくなる。

 

「泣いたりわめいたり」は感情をオープンさせること。

それがちゃんと役の人物に見えること。これがキャラクター練習の問題。

 

単純に言うと、

①役の人物への洞察が甘い。

②自分自身の感情をオープンする問題が解消されていない。

この二点です。

 

「他人」というのは、自分とは感情表現の方法が違うのです。

①「怒る」ポイントが違う。

普段でも「え?そこでそんなに怒るの?」ってこと、あると思います。

なぜ、その人はそのポイントで怒るのか・・・これを理解する必要がある。

そして「怒った」時の表し方が違う。

ある人はストレートに「ムカつく」と叫んだり物を投げたりするが、ある人はそんなことはせず意地悪をする・・・とか。それをまた理解しなくてはならない。

②自分の個人的な感情が支配してしまう。

①の部分は理解できるけど、「怒り」始めたらその理解はぶっ飛んで自分が登場してしまう。

何をやっても同じ芝居に見える・・・と言われる人は、こういう課題が大きいのかと。

これは無意識のレベルだったり、習慣の問題だったりします。

 

いずれにしても、「ローマは一日にしてならず」!

正しい方法でじっくり取り組みましょう。

 

 

また、こんな状況で現場が止まってしまわないか心配な今日この頃。

もし、時間が出来たら、こんな時だからこそ自分を高めることに時間を使って、「来るべき日」の備えましょう!

ああ、待ち望むよね!「来るべき日」!!!

2021年

7月

02日

6月エクササイズクラス終わりました。

今回も無事、終わることが出来ました。

まだ、二週間経っていないのでわかりませんが、兎にも角にも開催中はみんな変わりありませんでした。感謝ですねぇ!

 

今回のチーム名を命名すると「甘えたいボーイズ」チーム。爆!

20~30代の男たちが、オープンしてみると押さえている感情は「甘えたい」。

ま、理にかなった反応かと思いますが、いやーなんで同じような人が揃うのかねぇ・・・。どっかでシンクロしてるのかな。笑

 

そして今回目立ったのが、男女ともに「相手のエリアに踏み込まない人」

 

このポイントこそがリピテションを行う大きな理由です。

よく日本で「感情解放」といいますが、演技で使う「感情」を「解放」しただけでは役に立たない。

なので私はこの言葉を使いません。

エクササイズを経て自分の感情に気づき、声に出して表現することができるようになって、いざ他に人と面と向かってリピテションをやって交流しようとする時。

作業(アクティビティ)という練習をやるのですが、その時、一人の人は「どうしても急いでやらなければならない作業」をやっているのです。もう一人はその人に「近づきたい」とか「構ってほしい」という気持ちを持つのですが、その気持ちは言えるのだが本当に近づこうとはしない。。。

摩擦を避けるのです。

 

アシスタントの一人が「今の人は本当に『いい子』で『相手の邪魔をしない』『他人との距離を詰めない』ことが多いですよね」と。

これをやってくれないと、相手に影響を与えられない!つまり関われない!

 

アシスタントの言う通り、今の人は『相手の状況を忖度する』ことを学習し過ぎているのかもしれません。

より、厄介になってきたのかもなあ・・・!!!!

 

 

そして、いつも「よかった」「成果がでた」とばかり言ってる気がするので(嘘ではないですが)、課題を書きます。

コロナ禍で回数を減らしチケット制にしたので、回数が少なくて終了する人がやはり多い。

そうするとやっぱり一定の結果が出るところまで行かない。

この練習は「感情」に対する考え方だけでなく習慣を変えなければならないので、頭でわかってもダメなのだよね。。。

 

最近は他にもリピテションを使うレッスンが増えているのらしいので、どこでもいいから、出来るようになるまで続けて欲しい。

これは筋トレと一緒なのだよ!!!!

 

ともあれ、次はキャラクターで待ってます!

 

 

 

2021年

6月

03日

アクターズワークスのエクササイズと「NEED」

先日、スーザン・ハドソンの「NEED」「TRUTH」から、ディープ1エクササイズクラスを新たに作り直した旨、

アップした。

昨年からこれを勉強すればするほど、元々今までアクターズワークスでやっていたエクササイズクラスはこれに基づいて作られたメニューではないかと思うに至っている。
このアクターズワークスのレッスンメニューは私の師匠、キャリー・ジベッツ女史が作ったものだ。
いや、キャリーさんもそのまた先生から引き継いだのかもしれない。
ともあれ、スーザンさんとキャリー先生はほぼ同年代のアメリカで、俳優・トレーナーとして生きてきた方々である。
当時のニューヨークでは、リー・ストラスバーグがアクターズスタジオをつくり、その一派からサンフォード・マイズナーが独立しネイバーフッドプレイハウスを作って覇権を争っていたと聞いている。
それらの出身俳優たちが卒業したりドロップアウトしたり・・・。新たな自分の境地を求めて様々な訓練方法が編み出されていったのだろう。
元々「NEED」でのレッスンを経験された某プロデューサーも、「アクターズワークスの稽古の方が実践的だ」と評価してくれていた。
実践から「NEED」を読んで勉強した私から見ると、こちらのエクササイズをやった人が「NEED」をやると、「NEED」のレッスン効果がとても高いと思う。
実際、こないだのメンバーも、とても深いところをピックアップしてくれていた。
そして、前回も書いた通り「頭」で考え付かない「事実」に行きついてくれた。
私としてはこのカップリングは大成功だったと思っている。
私はネイバーフッドプレイハウスの出身ではない。これはプロフィールで明言している。俳優として、日本でネイバーフッドプレイハウス出身のキャリー先生のレッスンを受けてトレーナーも始めた。
もう20年も前の話だ。
そして、ウチの練習は、ネイバーフッドプレイハウスそのものではやっていないエクササイズが入っている。
ただリピテションという、サンフォードマイズナーさんの画期的な発明ともいえる練習方法がベースであることは間違いない。その後のシーンまでの組み方も、彼の考え方に基づいて作られている。
私が若いころも今も、レッスン方法についてのすったもんだが繰り返されることがある。
そして長々トレーナーをやってきた私に問われることも多い。
俳優がスキルアップのために演技ワークショップなどを受けるように、トレーナーもどこかでスキルアップすることは大切だと思うが、そのやり方や考え方は人それぞれだと思う。
今回は、いわば2つのレッスン方法をくっつけたわけだが、これをうまく受講してくれる俳優さんに伝えられるか・・・が、私の能力!ということになる。
キャリー先生がレッスン中で言っていた言葉で彼女のこの言葉でこの先生を信じようになった一言がある。
「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンはない。その人に必要なレッスンがその人にとっていいレッスンだ」
この言葉には、裏があると思っている。
裏を返せば・・・
俳優は、自分の演技にとって必要なことを自覚して、それを自分でつかみ取らなくてはならない・・・ということだ。
目指せ、自立。舞台の上では、カメラの前では、誰も助けてくれない。

2021年

6月

01日

新たなディープ1エクササイズクラス

コロナ禍が続いていて、昨年からディープエクササイズクラスが出来なかった。

昨年、なんとかしたいという気持ちと、家に閉じこもるしかなかった状況から新たな勉強をしようと、いやそうでもしてないとどうしようもない気持ちで勉強を始めた。

スーザン・ハドソンの「NEED」と言う本に書かれている演技訓練方法。

 

昨年の年明けに、その方法を勉強した某局のドラマのプロデューサーが久しぶりにご連絡くださって色々お話ししたり、こちらのクラスを見に来てくださったりしていた。

その後、コロナ!

昨年の緊急事態宣言中、「NEED」を読んで独学。その後夏~秋にアクターズワークス経験者の若手にお願いして、プレ稽古をし、そのプロデューサーの方に合流していただいたりして勉強会をやっていた。

 

今回、それを初めて開催した。

私も緊張しながら、手探りしながら進めていったが、あらなた局面を作り出せた気がした。

受講してくれた俳優さんが、そこに導いてくれた気がする。

 

これまでもアクターズワークスのエクササイズクラスで、あらゆる感情を正直に表現していくことをトライして、行きつくところはその人の「本当の姿」を表に出すこと。

スーザン・ハドソンの「NEED」の考え方を取り入れることによって、より明確に本人自身がそれを自覚して探し出すことに成功できたと思っている。

 

例えば、負担の多い子供時代を送った人。

父親がアル中、体の弱い母親と貧乏しながらの子供生活・・・とでもしておこうか。

子供ながらに体の弱い母親に気づかい、自分の気持ちを抑えて「いい子」を演じて育ってきた・・・。

としたら、頭では「きっとその子供は『怒り』とか『悲しみ』を抱えていることだろう。だってそんな不幸な生い立ちなんだもの」と考える。

ところが本当に、真実は小説より奇なり・・・

いや、下手な考え休むに似たり(だったっけ?)

見つけ出した「本当に感じていたこと」は「そんな不幸な中にも、私は両親に愛されていたのだ」ということだった。。。

 

そういうたぐいの出来事が満載だった。

 

 

本当に本当にやってみなければわからない、やってみて実感したことは何より力を持っている。

そんな今回のレッスンだった。

 

 

でも、でも、それでも・・・

リピテションが出来たら、もっともっといい稽古になった。

 

心底その俳優さんが「開いた」状態になれた時、本当のチャンスに相手とリピテション・交流できれば・・・!!!

ああ、悔し~~~~~い!

 

コロナ禍が終わったら、絶対今までのディープ1に今回の成果を結び付けて、最強のディープ1クラスを作ってやる!!!

見てろ!コロナぁ!

 

って何に向かっているのだ、ワタシ。(笑)

 

2021年

5月

14日

苦悩の稽古、続く・・・

9日にキャラクタークラスが終わりました。

4人という少人数、半分zoom、という感染対策稽古でした。

 

稽古の仕上がりは・・・

本来10人でやるのをたったの4人なので、充分な時間が取れ、何回もやり直せました。

モノローグドラマ状態になって、普段はそこまでできないのですがシーンのコメントまで出来て、細かい繰り返しも出来、納得の最後でした。

 

キャラクタークラスで実在の人物・・・自分の母親や父親を演じる、のですが、それにはこういう理由と効果があります。

まずは、役の人物には必ず「一生」という人生があり、どんな人にもドラマがある・・・ということを実感してもらうこと。

そして、エクササイズで経験した「親のからの言葉で身に着けたオートマッチクな習慣」を見つめる機会になる。

 

最初の効果はわかりやすいと思います。これは台本に行ったときに「脇役」「ちょっとしか出てこない役」にこそとても有効です。

2番目は、今回、それに匹敵する俳優さんが受講していました。

親は自分にとって「行動を規制する人」。子供を心配して「これはやっちゃダメ」「こうなりなさい」を強いて来ている存在。親を演じるためには、なぜそれをやっていたか・・・を肯定的に納得しなくてはならないのです。

親が「目の上のたん瘤」だったコが、「まあ、親も大変だったんだなと・・・」と言えればもう大丈夫。親を演じられることと親と言う存在を受け入れられることがイコールになる人がいます。

その場合、俳優として表現する根本的なところをクリアできることになります。

とても重要で、とても素晴らしい瞬間です!

 

素晴らしい4人とたっぷりな時間を共有しました!

 

 

ですが・・・

もう去年から会計的にはド赤字!

いや、みなさん同じと思いますが・・・。

昨年は文化庁さんのおかげでその赤字を埋め、何とか継続できましたが、これだけ緊急事態宣言などの締め付けが出まくるともう・・・

稽古中にも「〇〇給付金もらった?」「○○はどうやるの?」「柚木さん、忘れてた、領収書ください!!」などの会話が飛び交う。

ついつい「どうなっていくのだろう・・・」と不安な気持ちにもなる。

 

変異株で感染が広がっていて、自分自身にも受講してくれる若手俳優たちにも「感染させてはならない!」という緊張感が走る。もし後遺症が残って呼吸器に問題が起こったりしたら俳優生命にかかわる。

その反面、政府や東京都の対応には怒りを感じることを否定できない。

「不要不急の外出」???

我々芸能関係は不要不急なのだそうだ・・・!!!!

五輪は感染対策をしているので開催する。医師会の会長は政治資金パーティーをやる。それは黙って前を向いて飲食もしないから100人以上で集まって良くて・・・、なのに映画館は休館!

って、どうゆうことよ~~~~~~~!!!

 

と、叫びたい。

心が折れそうになる。

 

 

つい、「もうアタシなんか後の時間が少ないんだから、なんでこんな事になってんのよ」と言うと、若手は「柚木さんはもうキャリアがあるからいいじゃないですか。俺たち2年間もプロフィールに書く仕事がないんですよ。」と。

なるほど、やっぱりみんな苦労しているんだ。

仲間たちよ、耐えよう!全員で!

 

ちなみに、この話を仲のいい30歳の女優に話したら「そりゃ、柚木さん、ワカモノの方が大変ですよ」と一括された。。。えーーーん、だれか味方して!(笑)

 

2021年

4月

19日

なんとか、なんとか、なんとか終わったエクササイズクラス

第4波が終わらない今の状況ですが、緊急事態宣言の時短に翻弄され続けたエクササイズクラスがなんとか全メニューを終えることが出来ました。

感染数が増えている中、ギリギリのギリギリでした。

 

今は「10人で100㎡!」を合言葉に、必ず人と人の距離が1.5mとれる稽古場を原則にやっています。なので、公共施設を使わざるを得ません。

そこに!時短!

21時終了なので、いつもいつも20:45に私が「撤収!」と叫び、施設の外で最後のコメント、連絡事項・・・という稽古。

最後の2回は東京都の蔓延防止重点措置のためさらなる時短で19:30まで!!!ええええ!!!!

とりあえず一回だけ一般スタジオが空いていたのでそこに変更。4時間やりました。みんなぐでぐでになったことでしょうが、やはり、終わりを気にせずゆっくりできたのは、参加者の方々も充実感があったことでしょう。

 

※感染対策をすることに反対ではありません。この意味の分からない締め付け。補償が滞っていて全くの不平等。これに強い憤りを感じています。

 

 

そんな中だからこそ、一回一回積み上げて、一人一人「開いて」いくのが、いつもより心にしみました。

いつもそうですが、どんどん男っぽくなったり、顔がはっきりくっきりしてくる感じが手に取るようにわかり、生き生きと躍動してきます。

 

稽古できるのがこんなにも幸せだなんて!

 

その中で、一人、今回初めて参加して大変苦労している俳優さんがいらっしゃいました。

30代後半。このエクササイズは年齢が高いほど困難なのです。

積極的に前に出てやる。でもできない。躓くところはいつも同じ。私も何度も何度も同じコメントを繰り返す。。。。

 

本当にキツイと思います。

私は自分のことを思い出します。

 

そもそも、なぜ私がこんなにも長く「教える」羽目になったのか・・・

出来なかったからです。何度やっても何度やっても出来なくて、それでもあきらめるわけには行かなくて・・・

だから、他の人に提供できるくらいに熟知してしまったのです。

 

ずっと思いながらコメントを繰り返します。「これさえ越してくれれば・・・」と。

今、ずっと願っています。

あきらめず、きついけど我慢して続けて欲しい。この先にある新しい世界を見て欲しい!

それだけ!

 

 

今回、スタッフも大変で・・・写真を撮る余裕もほとんどなく、また、事務所所属の方が多くてみんな怪しいハートマークやカラフルな犯人目かくしをさせて頂きました。(笑)

 

 

2021年

2月

20日

2月 台本一冊全部読む アフタープレイ

この「アフタープレイ」はとぅびぃこんてぃにゅー!!!

先日、台本一冊全部読む アフタープレイが終わりました。
昨年から慌てて始めたこの企画、家田淳さんという演出家の登場で、新たな展開を迎えられそうです。
ちゃんと積み上げた作品作り…
おお!なんという素晴らしい響きなのでしょう!!!
zoomという、苦難の末のコロナの落とし子ではありますが、この新しい武器をプラスに変えて。
芝居の稽古は時間がかかります。
時間がかかるという事は、稽古場、参加者のスケジュール… ひいてはお金がかかる…
作品を世に出すとなれば、なかなかゆったり稽古していられないのが現実です。
この問題を、インターネットがかなり埋めてくれたのだと思います。
コロナ禍で不自由な中、「zoomでもこんなグレードの芝居、掛け合いが出来るのだ」というところにチャレンジして、出来得るならば配信まで持って行きたい!と、夢が広がります。
それの第一歩とすべき台本についてのトーク。
いつものとおり、全くのフリートークからスタート。
自分の考えを自分の言葉で語る。
失敗?周りの意見と違うことを恐れず受け入れる。
これも、自分を表現する大事な要素です。
アフタープレイについては、また繰り返していきますので、いつもより放置状態が加速。
いやー、楽しかったですねー!
次回は、誰も喋らなかったら私がずーっと喋るぞー!って言って始めようかしらん。
私、お喋りなんですよね。笑

2021年

1月

02日

2021 あけましておめでとうございます。

世界中が苦難の年が続く船出です。
心折れそうになっても、継続は力と信じて・・・。
芝居をやるしか生きようがない。
笑おう・・・
笑おう・・・
春だ!
2021年 新春  柚木佑美


2020年

12月

16日

2020、最後のキャラクタークラス終了。

本当に怒涛の2020年。最後のクラスはキャラクタークラスになった。

先日、無事終了。

とにかく、稽古中に感染者を出すことはなく、みんな元気で最終日を迎えられた。

 

今年は、まずそのことに感謝しかない。

 

キャラクタークラスはエクササイズのように対面で強く感情を表現することはないため、感染への心配は少しは楽だった。が、ここに来ての感染急拡大。毎日床からセットまで除菌清掃。

そして、窓を開けるが・・・寒い!

みんな防寒対策しての稽古だった。

 

 

今回、こんな中だが・・・いや、こんな中だからこそ本当に熱意のある人が集まってくれた。

 

今回、前半zoom、後半スタジオだったのだが・・・

「前半のzoomの日程だけでも全額払うから参加する」といって関西から参加した人。

そんなこと言われたら、あたしだってしゃーないやんけ!と言う気持ちになって、持ち運べるパソコンを新規購入。なんとこのアタシが2台持ち!

ビックカメラに買いになった時、「なんでここまで来て、この年で、アタシがパソコンで苦しまなきゃならないのか!」とビックにおにーさんに愚痴りまくった。

そしてスタジオには、一人だけ画像で参加していた。(笑)

 

静岡県から、後半4回、バスで通った人。

もう、マジか!って感じ。

 

養成所に行きながら、バイトもしながら、それでも10日間やり切った人たち。

キャラクタークラスは宿題の嵐なのだが・・・!

 

再演の舞台出演を控えた人。

初演でうまくいかず泥沼だった役を、リベンジを誓って参加。

 

次回のオーディションでの役を練習する人。

 

 

全員、確実な目的を決意をもって参加していた。

やはり、その気持ちを各々自分自身は裏切らない。

稽古途中でそのキャラクターを体にしみこませるために、よく設定の即興をやったりする。

その面白いことと言ったら・・・。

どんどんよくなって、最後はほんとにおもしろい「通し」になった。

そして自分の今いる位置と、今後の課題を確認できる。

 

 

そして、俳優はその役の人物の人生を「受け入れ」て「好き」になる。

演技がうまくいかなかった時の、俳優の状態として

「役への愛が薄れたのでは・・・」

「いや、薄れたつもりはないけど、それより自分への注意が上回った」

「役の人物はワガママだから、そうするとすぐそっぽを向く」

という話をした。

 

この会話、何気に私はとっても気に入っている。

今後使うだろうなぁ・・・この説明!(笑)

 

 

あああああああ!

来年こそ、ちゃんとした打ち上げしたいぃ~~~~~!!!!

 

 

2020年

11月

27日

今秋2クール目のエクササイズクラス、終わりました。

11月半ば、エクササイズクラス2クール目が終わりました。

感染が急速に拡大し、緊張感が増してきた中、滑り込みセーフみたいな気持ちでした。

もちろん、このWSの中での感染はありませんでしたが「バイト先で感染者が・・・」ということでのお休みも出てきて、じわじわと迫ってくる感じがありました。

演劇界、芸能界 いや日本中・世界中 頑張っていたのに・・・という落胆の気持ちは否めません。

 

が、若者たちは元気でした。

たくさんの感情を爆発させ、学んでいってくれました。

その「前進したい!!!」というエネルギーに涙が出る思いでした。

 

追加の回を見学に来てくれた俳優さんが言ってくれたことですが、

「やっている俳優さんの個性が際立っている」

この言葉が一番うれしい感想です。

 

まずは自分自身を表現する・・・これは簡単なことではありません。

自分の「見られては不都合な自分」を公にさらすのです。こんなキツイことはありません。

このエクササイズに来てくれる俳優さん方は、そのことに果敢にチェレンジしてくれているのです。

 

この冬はまた我慢の季節になりそうですが、負けないぞ!

果敢な若者たちにエネルギーチャージしてもらいました。

 

そして、しんどい時、家で見る映画にどれほど気持ちが助けられたか・・・

ほんの2時間、現実から夢の世界へ。

その時間がどれほど大切なものか。

私たちの仕事は、そういう仕事なのだ・・・と改めて強く思いました。

 

今秋2クールのエクササイズクラスに参加してくれた俳優さん方本当にありがとうございました!

またみんなで前に進もう!!!!

 

2020年

10月

29日

コロナ禍でのエクササイズクラス無事終了

先日9~10月エクササイズクラスが終了しました。

無事、本当に無事に、感染者もなく全メニューが終わりました。

まずはこのことに、参加者の方々、会場の方々、関わってくださった全ての皆様に

 

ありがとうございます!

 

です。

 

コロナ禍で新体制・・・週一回、チケット制、もう対応がバタバタでした。

政府の言う「7割経済」ですが、感染対策やらなにやらで仕事量は1.5倍。。。

真面目に体力勝負です。

今はお店もホテルも、コロナ禍で影響のある職場はみんなそうなのでしょうね。

 

本当に「皆さん、頑張りましょうね!」という気持ちです。

 

 

そして、内容。

メニューを一つ減らし、回数も8回。

「これで結果を残せるだろうか・・・。でも不安がっていても始まらない。やるならやるしかない」そう腹をくくって開催に舵を切りました。

無事終わった感想は「ワークショップは受講した人のものだな」です。

初めて来てくれた役者さん方は、以前を知らないわけで、今回の自分の経験を大切に思ってくれていました。

そして、ちゃんとした訓練の場に出来るかと言う、私の責任は私が負うべきこと。

だからこそ、受講してくださった方々のこの結果、この受け止めを私がきちんと把握して次を見ていく。これしかないと思いました。

 

どういう稽古もその俳優さん一人一人の成長こそが大切です。

トレーナーの能力はもちろん、一人一人の俳優さんが自覚して自立して成長する、それが一番その人のためになる・・・・

それを改めて感じたWSでした。

 

 

フェイスシールドマスクなどでの弊害も、もちろんあります。

何か体につけるということは、それだけ俳優の表現に大切な「身体」に規制をかけます。

こんな小さなものがこれほど影響するのか!と、やりながらとても歯がゆい思いもします。

でも、これも受け入れていくしかない現状です。

現場が十分に動いてない今、ただただ何もせず過ごすという選択はしないほうがいいと思います、特に成長段階の若手にとっては。

「今こそ訓練する時期だ」と思える気持ちが素晴らしい!

 

 

まだ10~11月クールのクラスは11月半ばまで続きます。

こちらも安全に最後まで・・・を祈りながら頑張っていきます。

 

神様仏様・・・!(普段、信心もないのにこんな時ばっかりですが・・・笑)

 

2020年

9月

10日

始まりましたー!新体制エクササイズクラス

秋とは思えない残暑!

その中で、ついに始まりました、エクササイズクラス。

GWは緊急事態宣言真っただ中。「延期」と言う名のキャンセルになってしまいました。

その後、それにエントリーしていただいた方々とも連絡を取りながら・・・ついに再開です!

 

感染対策として、広い稽古場、人数を減らして、もちろんフェイスシールド・マスク・換気。

いつどうなるか分からないので、チケット制導入。

基本、週1回。

・・・何かあっても継続できるように・・・。やめない覚悟!

 

 

といっても、週一のエクササイズクラスは私がトレーナーをやるにあたっては初めてのケース。

毎日であろうが週一であろうが、レッスンが始めると俳優たちは・・・なるようになる!

私自身が、気が短い・・・というか、「イラち」なので、どれだけのたうち回ろうともさっさと結果が出したくなってくる。

いかんいかん・・・

焦らず、じっくり、結果がすべて!と言い聞かせる。

 

私自身が初めて受講したときは、週一で2か月半かかって終わらせた。

効果というか結果はか変わらないと思う。

 

まだまだあまり現場が動いていない中、しっかり基礎固めを・・・と思って来てくれている俳優さんたちに確かな結果がでるように、じっくりと進んでいきます。

 

 

2020年

9月

03日

稽古場で、シーンクラス! 後半だけでも・・・!

8月はキャラクター&シーンクラスが出来ました!

前半はzoomで、後半は稽古場で。

まだまだ色々な状況の方がおり、対面はちょっと・・・と言う方、対策を講じて稽古場で・・・と言う方。双方の希望を叶えるため、半々で開催しました。

 

著名な演出家・俳優の方々の言葉通り、やはり芝居は

「暑い体をぶつけあって、唾を飛ばしあってなんぼ」

私もそう思います。

本当に「芝居」が出来るようになるまでまだ時間はかかりそうですが、今出来ることをやり続ける!

それしかないです。

 

zoomでは、

キャラクターはキャラクター分析と役の人物になってスピーチと会話、モノローグドラマのさわりまで。

シーンは、台本読解とやり取り、キャラクターの確認。

 

そして、後半は稽古場へ。

稽古場ではもちろん、感染対策の床掃除・セットの椅子やらテーブルやらを毎回全部拭いて。

ずっとフェイスシールドか透明マスクを取らずに練習。

一回シーンが終わるたびに窓全開。

ほんとに体力勝負やーーー!

病院や学校の方々は毎日これをやっているかと思うと頭が下がります。

 

 

そんなこんながあっても、フェイスシールドで飲み物を飲む動きが出来なくても・・・・

ああ!対面って最高!!!

人間を感じられるって最高!!!

 

稽古場初日の全員の言葉。「やっぱりコレだよね!!!」

 

 

ウチの稽古はやはりリアリティを重視するタイプの稽古です。

今回の稽古でも・・・いました。

勝手にアドリブ始めちゃう役者。

私が天然と言っているタイプの役者さんです。

そういう人は、私のように頭で、理屈で、芝居をしてしまう役者には羨ましいくらいコロコロと感情が動き、強い感情もがっつり表現できます。

でもその感覚が・・・楽しくなると、気が付くと、すぐアドリブ言ったり台本のストーリーをひっくり返したり・・・。

天然さんは、自分らしくやるのはいいけど、台本の理論・与えられたキャラクターをしっかり守ったまま自分の良さを出さなくてはなりません。

即興演劇でなければ、役者は「セリフ」を言ってなんぼ!

決められた動きが出来てなんぼ!

です。

私は若いころ、ここで右向いてこのセリフ言って・・・みたいなことを「上手」に出来ました。

そしてディレクターに「ちゃんとできている。でもおまえの芝居はちっとも面白くない」と言われ、このような稽古に足を突っ込んで、ここまで来ました。

こんな時期だからこそ、初心に戻って、

「台本に書かれたことを、毎回新鮮に。まるで初めてやるように。」

 

そして今回、ずーっと地道に続けてきた役者さんが、みごとに開眼!

その役者さんは、おとなしいタイプの人で、言葉遣いも優しく、自分に自信がないような感じでした。

最初はセリフも出てこないし、ただ叫ぶだけになるし、テトニー(体が固まること)起こすし・・・。

でも、稽古が進んでいくと、その原因はその俳優が「自分はまだまだできてないから、何もかもまだ足りない」と思うこと、自信がないこと・・・だということがわかってきました。だからすべて過剰にやってしまう。そうすると相手との交流もうまくいかず、シーンは台本通り進行しない。

自分が読み取った通りに、感じた通りに、失敗を恐れずシーンをやってみると、もう最高の出来でした。その人は今まで充分稽古を積んで力をつけていたのです。

それを自分自身で抑え込んでいたのです。

もったいない話ですね。

 

自分で自分を知って、勇気をもって表現していってほしいです。

基礎稽古って、そのためにあるのだから・・・!

 

写真は・・・

マスクなしの集合写真は、直前にマスクを取ってみんな口を真一文字に結んでいます。

稽古中の写真は、フェイスシールドと透明マスクの嵐。

残念ながら光って顔の表情が見えにくいのが悲しい。

それでも、やっぱり、芝居をしたい!!!!!

 

2020年

8月

22日

やっぱり人と関わるって素晴らしい!

8月、対面のリピテションが出来ました。

7月はzoomに変更しましたが、やはり、人と人が関わる姿は素晴らしい!

 

まずは、K’sスタジオさんに感謝です。

久しぶりに行ってみると、換気口が2つも増えて空気を回す扇風機やサーキュレーターを備えていました。安心感倍増でした!!!

 

今まで通り、養生テープで超えてはいけない川をつくって距離を取ってのリピテションが中心ですが、最後に一回だけその真ん中の「川」がだんだん消えていく・・・バージョンをやりました。

今はすでにみんな、相手と近づくことに緊張感を持っています。

それがきちんとリピテションに反映されていて、リピテション全体が丁寧に繊細になっているのを感じました。

距離を取ることが良い方に作用して、自分で自家発電の感情を振り回してもどうにもならないことが体に落とし込まれているようです。

これをプラスの遺産にしなくては。

 

転んでもただでは起きないぞ!!!

 

そして、キャラシーンクラスが昨日から始まっています。

Show must go on!!!!

 

 

2020年

7月

29日

7月はzoomリピテションでした!

7月は特別リピが中止になり、zoomでのリピテションでした。

 

zoomリピに初めて参加した方々もおり、繰り返していただきますが、このzoomリピは俳優としての感性のキープにはなりますが、実際に「人」が目の前にいないということはそれだけ「危険」度がないのです。

人間同士の交流、感情や人体そのもののぶつかり合い、その情熱が魅力の演技においては、本来の練習には及びません。

 

ですが、この状況を嘆いていても始まらない。

 

いるのは自分のウチ・・・という状況であっても、みなさん「イキイキ」感をキープしてもらえました。

中には、「え!この子こんな顔してたのか?こんな声してたのか?」とびっくりするコも。

自分のウチということで、リラックスしているのです。

やはり人間一歩外に出ると緊張は否めない、ということを再度実感しました。

 

来月はぜひ、稽古場でリピをやりたいと思います。

稽古場でもそれくらいリラックスして欲しい!

頑張ろう!人類!!!!

 

2020年

7月

24日

7月のzoomレッスンは・・・殺人犯!

先日、zoomでの「台本一冊全部読む」クラスが終了しました。

 

今回は映画のシナリオ。

戯曲と違って風景が動く!

当たり前ですが・・・・

映画監督さんのいう「絵」が、素晴らしい演技をしているのが実感できました。

 

そして、今回の台本の主人公は「殺人犯」。

今回も普段のアクターズワークスのシーンクラスではなかなか扱えない題材です。

そんな台本に出会えること。

zoomという武器で地方の人たちを会えること。

それはコロナの唯一の良かった面ですね。

 

何度もお仕事した某テレビ局のドラマのプロデューサーの方と先月でしたか・・・お話ししました。

「犯罪者と普通の人は何にも変わらない」

そう言われて、つい「それはそうなんですけどね・・・」という私がいました。

彼は諦めない!

「いや、そうなんだ!」

と。

本当にそれを気持ちの中に叩き込まなくては、こういう台本は理解できない。

途中で「自分とは違う人」というところに逃げそうになる。

私も、改めて立ち向かう覚悟をしました。

 

みんなで読み込むことの素晴らしさは、本当に多岐にわたる考え方を受け入れられること。

そこから、あきらめずに「殺人」という日常にない行為を落とし込んでいくことが出来ました。

読み方とか、役のキャラクターとかは人の数だけ幅があるということ。

本当にそれを体感したら、いわゆる「ダメ出し」を否定せずに受け入れられると思います。

ま、そこまで読み込まなきゃ!って話ですね。(笑)

 

 

8月にはキャラクター&シーンクラス

9月からはチケット制のエクササイズクラス

 

芝居を続けよう!!!

 

2020年

7月

01日

特別リピやりました!

特別リピを開催できました!!!

特別っていうのは、もちろん「ソーシャルディスタンスリピ」です。

いや、コロナ対策とかソーシャルディスタンスとか、いうのはちょっと悔しくて「特別リピ」と。

かすかな抵抗でしょうか・・・(笑)

 

緊急事態宣言前に同じリピをやった以来、なんと3か月ぶりです。

もちろん感染対策はできる限り・・・

普段は10人とかそれ以上でやっているのを参加者6人で。

床も椅子も拭いて、消毒用アルコールを並べて、アルコールティッシュも・・・

マスクに透明マスク、フェイスシールドはより取りみどり!(笑)

 

 

リピテションは、感情を交流させる練習です。

普段は、言葉と行動の両方ですが、この事態では

・2mの間隔をあけそれ以上は近づけないという制限付き

・椅子を背中合わせに配置、基本的に相手を見ることができない状態で

という2種類をやりました。

 

人間には、その人なりの「人間距離」というものがあり、他人がその距離から内側に入ってきたら「恐怖感」が作動し「警戒警報」が鳴るものなのです。逆に家族や恋人など親しい人とは「もっと近づきたい」と感じるので、距離があったら「寂しさ」などを感じます。

その距離が保たれているということは、「怖い」という気持ちが起こりにくいので感情の起伏は起こりにくくはありますが、ちゃんと相手を見ること、しっかり声を出して相手に伝えないといけないこと、などはこのほうが鍛えられるという側面もあります。

後ろ向きに至っては「視覚」を奪われるので、もっともっと集中して相手をキャッチしないと交流になりません。

これをやると、できてるかできていないかが露骨にわかる。。。

これも興味深い発見でした。

「こんな事態だからできない」ではなく、出来ることをあきらめないで続けていきたい・・・と改めて思わされました。

 

3か月ぶりに、生身のメンバーを集えたこと。

涙が出るほど嬉しかった!!!!

 

 

でも、やはりこの状態なのでみんな体が硬くなっています。

「恐怖感」を感じると人間は体を固くします。自分を守ろうとする本能ですね。

みんな自分が思っている以上にストレスを感じているのだですね。

運動やストレッチ、大切です。

そして、消毒、ああマジ大変!!!!それだけで一仕事!(苦笑)

それを踏まえて、一生懸命毎日開店しているお店や、病院・介護施設など、頭が下がります。

 

2020年

6月

19日

キャラクター&特別シーンクラスの延期について

ブログが大変久しぶりになってしまいました。

5月にはzoomレッスン「台本一冊全部読む」の「ヴェニスの商人」をやりました。

最初の「驟雨」でも書きました、全員がまず言いたい意見を自由に発言して行って台本を導き出していく時間を3日間取りました。

やはり、これはとても重要な時間です。

まずは、自分自身の意見を否定せず、その上で全体の台本の趣旨をくみ取っていく。

どちらが欠けてもダメなのです。

それを手に入れていける大切な時間でした。

 

その後、緊急事態宣言はどんどん解除され、あれよあれよという間に経済活動再開へ。

全国的にはもう何日も感染者が出ていないところも多く、私の実家のある岡山でも、まさに「日常」を取り戻しつつあるようです。

が、東京は・・・

演劇関係以外の友人からも「外に出ていいんだかいけないんだか全然わからない」と言う声が。

政府や東京都の方向性や対策も、相変わらずデータが示されないままの「掛け声」だけのものに、私には聞こえます。

 

東京都のステップに従って、対面してセリフを交わさない・いわゆる一人芝居の状態の「キャラクター&特別シーンクラス」を募集開始しましたが、思った以上に参加者の動きがありませんでした。

ここにきて東京都の様子が不安定であることと、それに対する都の対応がよくわからないことで、安心感が持てない人が多いのだと思います。

その感染の怖さもありますが、特に若者たちにとっての経済的不安定が想像以上に大きいと思いました。もちろん、若者だけではありません。事実、私自身も他人ごとではありません。

その2点で、「延期」の決断になりました。

 

延期を表明した後、メンバーの方々から

「恥ずかしながら収入が・・・」「バイトもやっと始まったばかり」

「親と同居で、やはりまだ不安」

などのコメントが寄せられました。

もちろん「参加を予定していたので残念」のメールも届きました。

こういうコメントをいただくと、延期したことが間違いだったのか・・・!と落ち込みもします。

 

 

テレビのニュースなどで、居酒屋で「やっとゆっくり飲める」と言ってビールを酌み交わすサラリーマンや、早々に温泉旅行に行ったりする家族の様子を見ると、「私たちの業界だけなんで!!!!」と、イジけた気持ちになってしまうのですが、「これは違う!みんな不安の中、工夫と努力をしている」と思い直し、気持ちを立て直す毎日です。

 

7月はもう一度、zoomで「台本一冊全部読む」を開催いたします。

これは格安ですので、皆さん、ぜひぜひご一緒に!

 

 

そして・・・私は・・・8月のエクササイズクラスを・・・・あきらめていません!!!

 

先日のニュースで、中学校の給食が一言もしゃべらず黙々と食べなくてはいけないので「つまらない」と。先生がなんとかしたい!と学校放送でDJを始め、生徒の投稿を読んだりほかの先生の心理テストをしたりで、受けに受けている・・・という記事を見ました。

いい話だと思いました。先生、すごい!

本当の新しいスタイルって、こういうことだな・・・と。

 

なんとか工夫を凝らして、8月にエクササイズクラスを!

そして、延期したキャラクター&特別シーンクラスを9月に!

 

 

3歩進んで2歩下がりながらも、前へ!!!

いつかは、思いっきり叫びあえる日が来ることを信じて!!!

2020年

5月

05日

台本読解のアンケートの追加です。

遅くなりましたが、追加のアンケートが来ました。

こちらもご一読ください。

アクターズワークスでは、第二弾を募集開始しました。次は「ヴェニスの商人」です。

あ~~~~大変!(笑)

 

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今回、zoomサポート・読解への参加ができてとても勉強になりました。

読解に関しては、最初のト書きの部分だけでこんなに想像できることがあるのかと驚きましたし、岸田國士が今でもたくさんの団体に上演されることに納得しました。

フリーディスカッションは、自分の部屋で話しているので実は稽古場で話すよりも話しやすかったです。相手の顔が一度に見えるのと、自分の手元は映らないので気軽にメモを取ることができたので自分にとってやりやすい環境だったのだと思います(今回の内容が喜劇寄りなことも関係あるかもしれません)

Aさんなど皆さんの解釈にも個性が出ており、それが読みに滲み出ているのが面白かったです。Bちゃんの大変個性的な家政婦(台本にちょっとだけでてくる役)とか。


戯曲読解は苦手意識が強かったのですが、今回のクラスやそれまで受けたクラスで、以前より前向きに取り組めるようになりました。
中々、自分の意見に自信を持つことができなくていつも中途半端な演技になりがちで、今回も意見を口にするとき恐る恐る……というところが多々ありました。しかし口にしてみると頷いてらっしゃる方もいましたし、違う場合は意見を言ってくださいましたし、正解不正解関係なくディスカッションを楽しむことができるようになっていきました。
ディスカッションをしている内に、新たな発見も生まれていきました。

今後、zoomで稽古やWSをする機会が増えていくと思うので、どうすれば有意義な時間にしていけるかの参考にもなりました。参加できてよかったです!


2020年

4月

28日

台本読解クラスのアンケートが出揃いました!

先日の「台本読解」クラスのアンケートをたくさんいただきました。

それをアップさせていただきます。

私があれこれ言うより、これを読んでいただいた方が皆さんによくわかっていただけそうです。(笑)

 

今回の台本は、岸田國士作「驟雨」でした。

そして、私がプランしたことは・・・参加者みんなの自由で本音のディスカッション。

これは、ミネルバ大学という大変個性的な大学の取材番組を見て、これはとても大事な事だ!と思ったからでした。

日本人はディスカッションにも慣れていないし、演出家は「先生」という習慣があり、つい「先生」の指示待ちになる。これが「俳優」という立場での演劇・映画の創作活動に大いに良くない!と思っていました。

それが引いては「正解探し」といわれる演じ方に繋がっている・・・と。

「台本をちゃんと読みこなすこと」と「それを演出家と話し合えること」この両輪がとても大切。

 

そのためにはまず、「間違ってる」とか「くだらない」ことからでも自分で言葉にしていくこと!から始めたいと思い、やってみました。

 

時間が短かったので充分とは言えないけれど、やり続ける必要があると思えました。

どうぞ、読んでみて下さい。

 

 

 

『台本読解は課題であり、やりたかった。勿論今までもやって来ましたが、いまいち自信がなかった。今後も続けたい。

 

 

 

あまり戯曲をきちんと読む機会があまりないので、参加してみた。
初めて一人で読んだ時は、なんか(戯曲の)動きがあまり見えず(会話はちらほら面白そうな所はあったのですが)淡々としている話だなと感じていたが、皆んなで感想を述べ合った二日目以降は、だんだん台詞に対して引っかかるようになり、なんでこの人はこう言ったんだろうと言うのに疑問を持って考える事が増えた。
自分と違う意見も、そういう捉え方もある、そう感じるんだと発見もあり楽しかった。
自分の読み方と相手の読み方が違うのも面白かった。

 

 

一日一日がいい意味で重かったなと・・・

 

 

 

やはり1人では気に留めなかったところや、違う意見を聞く事で人間を深めていくことができたなあという印象だった!

 

 

 

戯曲、台本をじっくり読む大事さを改めて見直せた。そういう見解もあるんだといい刺激をうけ、これから本読みの幅を見つめ直せそう。事前にもう少し個人で読み込んでおくべきだったなと反省。

 

 

 

他の方の読解を聞くことでそんな考え方もあるんだ〜!と思ったり、事前に読んで疑問に思っていた箇所がたくさん質問項目にあがってきていて、「あのこと」とは妄想でこれかな、とか思っていたことが全然違ってすぐ後ろにヒントが書いてあったり整理できてとても良かった。

 

台本をもらったらすぐに読み始めていたが、時代や背景をまず調べるところから始めたいと思った。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

 

 「自分はこう思った」と意見を言い、かつ人の「自分はこう思った」を聞くと、自分の読みの癖を知ることができたり、自分の引き出しにはない気付き方を知れたりするのでおもしろかった。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

よく「正解はない」というものの、それと「自分の妄想」はまた違うし、わかりにくい本や癖のある人物だと「自分に引きつける」読み方で失敗したり行き詰まったりするので、時々こういう台本を読むレッスンには参加していきたいなと思った。

 

 

 

台本の読解には苦手意識があったが、改めてやってみるとやはり思い込みが結構激しく、感覚だけで誤って捉えていたことが多かった。

 

最初はシリアスなシーンとしか捉えていなかった。実は結構笑えるシーンだった。

 

たくさんの疑問を解きながら読んでいたつもりでも、疑問とも思わずスルーしてしまったところが山ほどあった。。。

 

また、時代背景に関するアンテナがとても低かったことにも気付いた。今までやってきたのは同世代の作家の現代の作品がほとんどだったので、もっと違う時代のものも知りたい。違う文化圏。

 

 

 

 

2020年

4月

23日

zoomレッスン台本読解!

慌てまくってzoom体制をつくり、メンバーの方も「苦手なんだけど必死で」用意して「台本一冊読む」クラスを無事終えることができました。

 

リラックス&リピテションと違い、こちらはzoomで充分対応できるとは思っていました。

そのとおり。

普段アクターズワークスでは、一冊読んでの台本読解の練習はやらないので、私自身も大変勉強になりました。

 

やはり、台本は読めなくっちゃ!!!

 

台本読解に関しては、他の同じような稽古と変わらないと思います。

私が勉強になったと思ったのは、アクターズワークスでエクササイズクラスからシーンクラスまでのレッスンを地道に続けている人、あるいは他の練習でもきちんと継続していると思われる人は、やはり「読め」ている・・・という実感を持ちました。

 

「読めない」と思う人のある種は、「自分の思い込が強い」人だと思います。

自分の一方的な見方、価値観でしか、台本が読めない。

台本は、やはりとても客観的に論理的に読む必要があります。

主人公や自分の役の気持ちだけがわかっても台本が読めていることにはなりません。

 

ウチでやっているエクササイズというレッスンは「自分の感情を知る。認める。」という結果をもたらすので、「自分」がわかると「他人」がわかるようになる・・・、「自分と違う意見、気持ちを持っている他の人がいる」ということを納得するようになります。

そのことも、やはり「台本を読む」ことに効果的に作用していると思えました。

 

自分自身のコンプレックスや思考のクセを理解して、それはそれとして客観視して、ちゃんと台本を読むことができる・・・とても大切な役者の仕事です。

 

参加した方々は継続のリクエストを頂きました。

この状況が続く限り、頑張ろうと思います。

 

 

みんな、頑張ろう!頑張って生き抜こう!

 

いつかは必ず終わりが来る!

 

2020年

4月

13日

zoomを使ってのリピテションのレポート

本格的なコロナウィルスとの戦いが、いよいよ佳境に入ったと思われる今日この頃。

やっとzoomのレッスンの準備ができ、先日リラックス&リピのテストレッスンを2回行った。

 

これがこれが・・・思った以上の成果だった。

zoomくん、えらい!!!

 

正直リラックスはできると思っていたが、リピテションは大した効果は望めないと思っていて、「少しでもこの閉塞感を解消する手助け」くらいにしか思っていなかった。

が、俳優としての感覚を維持する効果ははっきりと認められると言っていい。

 

ちゃんとスタジオで練習する時と違って、ネットを使うのでまず声がちょっと遅れる。人によってネット環境が悪かったり、隣の部屋に家族がいたり、大きな声が出せなかったり・・・様々な規制・障害がある。

それをどれだけ「受け入れ」て、相手と交流できるか。

「受け入れる」というのは、「隣が気になるだから、上手くできない」ではなく、「隣が気になる」ことを無視せず「あ、今自分は隣を気にしている」ことに気づいて、その結果「イライラしている」という感情を相手に伝えられる・・・ということ。

演技に必要な「感情」というものは、自分で気づかなかったり蓋をしてなかったことにするとコントロールできなくなる。

障害が多いほど、いい訓練になっている。

 

また、音声の環境が悪いので、相手に言葉を伝えることにより神経を使い丁寧にやらないと伝わらない。

相手の言葉を聞くこともそうだ。ほんとに相手に集中しないと聞こえない。

だから、普段、自分一人で喋りがちな人はその欠点がより明らかになる。

 

どういう状況でも与えられた条件をフルに使って相手と交流する。

改めて、とても重要だと思わされた。

 

考えてみれば、特に映像のロケなどは障害だらけだ。

時代劇で山の中に連れていかれれば、それはそれで日常と違う環境がいい方に働く。(崖とか・・・笑)

が、そんなところばかりではない。

若いころ、ドラマのロケでごく平日の真っ昼間、普通の商店街でロケをした時、近所のおばちゃんたちが集まってきて指さされたりして、いきなりすっごく恥ずかしくなってドギマギしたことを思い出した。大したシーンではなかったと思う。ごく普通の日常会話のシーンで。

相手は有名な俳優さんだったと思う。

「みんな私なんか見てない」とか「私を見て無名な女優としか思っていないだろう」とか「店員の役で、地味な衣装が恥ずかしい。もっといい役だったらよかった。こんな私は見られたくない」とかとかとか・・・爆笑

もう、自意識のオバケ!

あ~あ、残念!(笑)

覚悟が足りなかったね。甘かったね。若かったね。(笑)

 

周りの環境は俳優に合わせてはくれない。俳優がそれを受け入れることが重要なのだ。

 

 

ただ、やはり、「キープ」に有効であり、「アップ」はあまり望めない。

エクササイズを終わった時点で俳優の感情の表現をブロックしているものにくさびを打ち込み、壊れるまで行かなくてもヒビは入っている。

それがリピテションクラスを継続することで壊れていく・・・そこまでの効果は望めないと思う。

あくまでもメンバーの人たち・・・つまり、このレッスンの内容や意味を理解している人たちへのキープクラスだろう。

 

それでも充分意味がある。

 

どういう形になるかわからないがいつかは終息する。いつかは・・・。

その時は一斉に芝居が始まる。舞台が・・・撮影が・・・急ピッチで。

その時にすぐ現場に出られるように!

みんな、生き抜こう!

 

2020年

3月

23日

俳優の声

マイズナーテクニックやメソッドなどを訓練した俳優は、セリフが聞こえない・・・と言われることがある。そういう俳優がいることは私も知っている。

自分の感情などを重視しすぎるあまり、ちゃんとした声を出さない人もいる。

 

あえて言うが、それはマイズナーテクニックなどの練習方法の問題ではないと思う。

俳優にとって、それは映像だけしかやらない俳優にとっても・・・、発声・滑舌はそれだけでもきちんと学ばなければならない重要な課題だ。

映画しか見てないが、ロバート・デ・ニーロの声が聞き取りにくいと思ったことはない。

 

念願の西山水木さんボイストレーニングをやっと受けられた。

水木さんに薦められてレポートを書いたので、ここにアップさせていただきます。

声の問題に悩んでいる俳優さん、声優さんがいらっしゃったらぜひ参考にして頂けたら幸いです。

 

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西山水木さんボイスクラス第一回 2020 3/18

 

 

 

念願の水木さんボイスを受講!半年以上かかったぜい!

 

 

 

最初は声を出す筋肉についてを図解で説明。

 

声を出すための筋肉とはいわゆる「横隔膜」だけでなく、いや、横隔膜を動かすためにも骨盤底筋をはじめとして脊髄起立筋など多くの筋肉が連携して声を出す。

 

腹筋だけ鍛えればいい・・・というものではない。

 

俳優は「ずっとしゃべり続ける」「いきなり大きな声を出す」「寒いロケ地で声を出す」など、通常会話だけできればいいというものではないので、声が出る仕組みを知って体からトレーニングすべき。「声」は体が出す。筋トレは必要。

 

ラジオ体操は素晴らしいボイトレ筋トレだそうだ。声を出す筋肉をまんべんなく動かせる。また背骨を波にように動かす「波運動」。これも効率的。

 

また、声モノマネは非常に有効ということ。

 

声でモノマネをすれば筋肉の「同調感覚」が作動して、その音の出し方を覚えていくということ。

 

 

 

私の若い時は「歌」の先生でボイストレーニングしてきた。当時はそれが当たり前だった。だが、水木さんのように「セリフ」を使ってボイトレしていくということは、「表現」に直結した声が作れると思った。普段の自分の癖で、どこの筋肉が弱いのか使い方が悪いのか・・・などがよくわかる。

 

 

 

滑舌について

 

これも「背骨でしゃべる」など、やはり体を使うことが基本のということ。

 

よく言われる「母音法」についての話があった。

 

これは劇団四季が採用した方法としてよく知られている。

 

日本語は母音と子音の組み合わせで出来ているので、言葉をすべて母音に直してしゃべることで滑舌をよくする。これは間違いない。私も高校生の頃、みんな四季にあこがれていて遊びのように普段の会話を全部母音でやっていた。本当に子供の頃遊びでやったものってしっかり体に見についている。いまでも何かペラっと文章を渡されてもほとんどすぐに母音に変えられる。

 

遊びのように・・・これが本当の「芝居の稽古」なのだろう。Don’t forget!「遊び心」

 

だがこの劇団四季流の「母音法」には一つ問題があって、ただ機械的にやっても変な日本語になる・・・ということだ。それが芝居のリアリティを無くしてしまうので否定する人もいる。

 

このことは滑舌の問題ではないかもしれない。

 

日本語は一音一音区切っては日本語に聞こえない。一文節リエゾンするように発音しなくては日本語の意味が通らない。

 

例えば「青い空が美しい」という言葉があったとして、「あ お い そ ら・・・」と素晴らしく明確にしゃべれても、まるでAIのようになる・・・ということ。

 

「青い空が美しい」だと2文節。「あ お い そ ら・・・」ではなく、「青い空」なのだ。

 

また、「青い空」という言葉にイメージやそれに付随する感情がある。「美しい」と来ているのだから、雲一つない・・・とか、そんなイメージか。そしてそれを見ている自分のそういう空を見ている何かしらの感情。それをひっくるめて人間は言葉を発する。

 

 

 

それをきちんと水木さんに説明してもらった凄く納得がいった。これをちゃんと理解していれば「母音法」は素晴らしい方法だ。現場で使おう!っと!

 

 

 

最後のエクササイズ

 

今回の最後は「声のレッスン」というペーパーを少しやった。

 

「明るい声」「暗い声」「大きな声」「小さな声」などが書かれていて、その指示に従った声を出す・・・というもの。

 

これは一人一人やっていって、水木さんが声を聴いて、一人一人にアドバイスしていく。

 

ある人は「明るい声」が明るく聞こえない。それをどうしたら「明るい」声が出せるか、水木さんの調整にしたがってやっていく。どこを響かせたらいいか・・・とか、どこの筋肉が使えてないからそれを使って・・・とか、どこを開けて・・・とか。

 

私はマイズナーをやっていて、それは人間の感情、つまり「インナー」と言われるものから演技をアプローチしていく。たった数分の「声を出す」練習とインナーは直結している。「明るい声」に指摘を受けた俳優さんはやはり「開ける」ということが苦手な人だった。

 

そして私は・・・。「暗い声」の「ら」に明るさが残る・・・ということ。

 

これは、私が「陽気で、前向きで、明るい」性格であるといったことではない。私の芝居の癖だ。「力で押す」「言葉の最初にエネルギーをたくさん出してしまって、尻切れトンボになってしまいがち」という・・・。

 

たった一言ですべてバレてしまう・・・。言葉ってスゴイ!

 

 

 

また、それを見抜く水木さん、凄かった。

 

なんでも歯医者さんと筋肉友達で、声を出すところの図解などもその歯医者さんから教えてもらったりしているそうだ。矢沢永吉のライブ映像を見ながら「すごいね~、この胸鎖乳突筋!声が出るわけだね~」とか言い合っているらしい・・・、

 

オタク度マックス!!!! ついていけるかしらん・・・()

 

 

2020年

3月

05日

キャラシーンクラスご報告 後半

先日、無事・・・? 今は何が無事なのかわからなくなってきましたが・・・、とにかく熱を出す人も咳き込む人もなく、キャラシーンクラス終了いたしました。

 

後半のクラスの進行状況をアップさせていただきます。今回も長い!(スミマセン)

 

 

第5~8日目

練習の中盤から後半。

 

キャラクタークラスは・・・

役の人物になって、みんなの前で役の人物の人生で大きな出来事を話す。

結婚やら大きな病気やら、親の介護や死、さらには日本の家庭ではタブー的な家庭の内情。。。

離婚、家族の誰かが引きこもっている、宗教にはまってしまった・・・などなど。

ここまでくるとまさに「劇」だ。

そのへんのドラマや戯曲と何も変わらない。

そして役の人物は、それを真っ向から他人に語ろうとなんてしない・・・という状況が出てくる。

わざといかにも軽いことのように笑いを混ぜたり、それには絶対触れず断固「自分は何も思っていない」という態度だったり。

 

エクササイズクラスのプリントに「言葉は感情を表す方法の一つに過ぎない」とある。まさにその通り。

ここまでくると、その人が本当のことを話せる設定が必要になってくる。

このあたりからフィクションの「設定」が登場する。

普通の人が辛いことや恥だと思っていることをモノローグドラマにしていく場合、本当はこんなことはなかったかもしれないが、この役の人物が本当の気持ち・普段は出さない感情を表現する場面を作っていく。

酔っぱらったり、亡くなった誰かの遺影に語りかけたり・・・。

今回のキャラクターでは、「えー!その話、人前でするんだ!」と逆にみんなが驚いたケースもあったが・・・(笑)

 

シーンは・・・

これまでの自分の課題を克服しつつ・・・

だんだん細かいセリフの「言葉の意味」やら、台本の大きな流れ、を注意していく。

これまで感情の流れを重視してやっていた、それを切らないようにしながら・・・たとえば「お父さん」という言葉にこの時どういう思い入れがあったか・・・とかを丁寧に入れていく。

また「ここでこの台本は流れが変わっている」というポイントをちゃんと読んでいく。

ここまでは仲良くやっていたのに、相手のこの言葉のせいでいきなり険悪になったり・・・という「折れ」を明確にしていく。

それがきちんと出来ればできるほど、作家がお客様に何を伝えたかったかがはっきりしてくる。見ていて「面白く」なっていく。

ここでも、やはり俳優個人個人のクセ、特徴が大いに見えてくる。

長所は短所、短所は長所だ。

短所がダメで直さなければならに所・・・ではない。

 

今回、一組は岸田國士の「紙風船」だった。

言わずと知れた名作で、私も21歳、養成所の時に練習台本としてもらって「これは何!どこがおもしろいの??」と思い、その年齢ではなんなのか全然わからなかった。(笑)

だから、今回の20代の二人ももう「読み」玉砕に近かった。(笑・・・えないが、もうこの年なので笑ったよ!)

一つは、頭では読めている・・・が身体では出来てない事例。

たとえば、この戯曲の途中で夫婦二人がエア旅行をする、「鎌倉」へ。

この昭和元年の時代。中流家庭の新婚夫婦が「鎌倉」へ旅行するのは、今の時代ではどういうことなのか!

「これはどういうこと?」と質問すると「この時代ではとても簡単には出来ない憧れの旅行」と言葉では答える。

が、それが感覚的にどういうことか、わかっていない。

「今、憧れの旅行って何?」とみんなに聞くと、「モルジィブ」とか「イタリアのモンサンミッシェル」とか答えが返ってくる。

ちゃんとそれを「感覚的」に入れてセリフを言えば、全然、シーンが変わってくる。生き生きしてくる。

また、シーンをやっていてその俳優「言えないセリフ」が自分ではっきりしてくる。

その言葉の意味がだんだん分からなくなってきた・・・とか、前のセリフと繋がらなくなっている・・・とか。

それをそのままにしない。そのセリフは、相手を取れていない、自分の気持ちや意味がついて行っていないなど、何か修正が必要な言葉なのだ。それを丁寧に修正していく。

 

 

 

第9~10日目

最後の詰めの日程。

 

キャラクターは、人生の一大事をモノローグドラマにしてその台本を自分で書いて演じていく。

ここで一番大きなことは「台本のマジック」だ。

これまでは、役の人物になってフリーに話していた。いわば即興。

ここで「台本」登場!

役者って「台本」となるといきなり「次のセリフは何だっけ?」「どうやって終わるんだっけ?」と「頭」が入ってきて、それまでの「自由」さがぶっ飛ぶ。

必ず一度その洗礼を受ける。

必要な体験だ。

こんなに「台本」に捕らわれてしまうのだ。

それがわかったうえで、「自分をオープンした状態に持っていく」「役の人物になる」「このシーンに至った状況を信じ、感情を感じ取っておく」を丁寧に繰り返し、相手を意識して毎回新鮮に相手に言いたいことをちゃんと言っていく。

その結果、これまでにように感情も変化していく。

 

 

シーンは・・・

これまで順調にくれば、一般に言う「ミザンス」を入れられる。

このセリフの時はここに座ってて・・・とか、この動きで相手にアプローチして・・・とか。決めていける。決めても自然な流れでそれをこなすことが出来るようになっている。

演出の方々は、相手との距離感で二人の緊張感を表そうとしたり、「見せ場」でどっちかの顔が隠れたりしないように動きを付けていくだろう。それにきちんと答えられる俳優になりたいものだ。

 

今回のシーンクラスで、とある劇団に所属した俳優さんが参加されていて、やはり「先にミザンスやセリフの言い方」ありきな方が参加されていた。

リピテションで培ってきた「相手とのやり取り」ありき・・・ではなく「ここでこう動く」「で、このセリフはこの動きで」と、決めてかかってしまう。

そのやり方が悪いワケではない。

 

作品作りは時間との闘いだ。いつまでも俳優の個人練習をしている時間はない。だからミザンスなどの「演出」はどんどんついて行って、「作品」を仕上げていく必要がある。

ただ、私は「俳優の技能訓練」をしている。

だから、それでは身に着かなかったことを、こういうワークショップを開いてスキルアップしようとしている。

その俳優さんにそれを心底理解してもらえなかったことは残念だった。

 

その場合、どうなったかの一例をあげてみたい。

例えば、『「こっちに来て」というセリフに80%の悲しみが必要だ』と思ったとする。そうするとシーンを進行する中でそのセリフが来ると80%の悲しみを充電するまで「間」をとってしまう。

その間が積もり積もって、全体では3分長い!間延びだ・・・客は飽きる。

そういう事が起きる。

何故、それにこだわるのか!!!

俳優のエゴか!

こういうことに対して、以前、小川絵梨子さんは「感情なんか後で来るんだ」と言った。

そういうことになるよね。

 

また、動きでもそういうことがある。台本ではとても繊細に「ちょっと触る」なのに、自分の感情ばかりに注視してしまってガバっと相手の手を握りしめてしまう。

台本では「ちょっと触る」から、二人の微妙な関係が表せるのに・・・。

そうすると「相手が手をそのままにしておくのはオカシイ」ということになってしまって、台本が書いているストーリーを変えてしまうことになる。

「この二人は結ばれる話なのに別れちゃうぞ!」

 

台本を成立させることが、我々俳優のなすべきこと!

 

 

もうずっと言い続けているが、俳優のスキルアップには、色々なやり方がある。

そして、いくつになってもこれでいいということはない。

 

 

西山水木さんが、セリフ、言葉をとても大切にしていらっしゃる。

そのことから表すことのできる大いなる可能性を。

感情や相手との交流を基礎にやってきた私だが、これから水木さんの「言葉」をもっと身に着けて、もっともっと先に進みたい。

そして、そこから見える景色を・・・その「境地」(?)を体験してみたい。

 

今は「コロナ危機」で芝居は休眠状態かもしれないが、いつかはこの危機は去っていく。

その時また、歩み始めたい。

 

2020年

2月

28日

キャラシーンクラス前半のダイアリー

今回はダイアリーにしてみました。

前半4日分です。

 

第一日目
チャート説明
学校のテストのように解答しただけではダメ。体に落とし込むためのステップ
1組シーン 読み合わせ
台本の読み方の浅さが露呈する。

第二日
キャラクターは、自分の演じる役の人をみんなの前で話す。
エクササイズを経験しているメンバーなので、本人と似ていいるところとそうでないところが鮮明に。
シーンは、昨日、台本の読み方についてコメントしたチームは、修正して来ている。
シーンの最初はリピテションのように、感情を使った交流を中心に読み合わせる。
そうすると、エクササイズの時の課題が如実に現れ、怒っているけど相手に届かない…チームがある。
エクササイズの重要性。
また、目的をどうしていいかわからなくなり、停滞することがある。だか、交流出来ていることが確認出来れば、感情を閉じないまま目的を達成しようとしてもらう。
見違えるほど、シーンが浮き上がる。


第三〜四日
キャラクター
役の人物になって、みんなの前で自己紹介。
みんな、自分に近しい親兄弟なので、はじめは冷静さを欠き、とにかくやってみる!という感じだが、ずっと近くで見ていたり、自分に似ていたりで、以外とやれる体験をする人が多い。
どうしてもわかんない…という人は、参加者の中で「私、わかる」という人にインタビューしたりして、役を自分のものにしていく。
近しい親兄弟をやっていると、自分では以外なほど感情が溢れてくる人が多い。
やはり、色々な意味で家族!なのだ。
シーン
まずキャラクターを入れて、シーンの背景を感情的に信じられたら、リピテションで練習した、相手に反応するやり方で、読み合わせる。
ここで、もし台本に背いてでも自分の感情の流れに従って、大いに脱線してもらう。
と言っても、役者はなかなか脱線出来ない。
台本の通りにやろうとする習慣がとことん邪魔をする。
だか、それをやろうとすると、ついさっきまで生き生きしていた姿が、あれあれ〜と、なんだかエネルギーのおかしな状態になったり、いきなりアンタ誰?って言いたいくらい全く別の人になったりする。
やはりエクササイズの成果はすごい!と思う。体は、自分と役が離れてしまうことをとても良く分かっている。
そうなったら、それは、自分が楽器を開いてないとか、キャラクターを理解出来てないとか、台本がわからないとか、何かしらの課題があるのだ。
それを毎回、修正していく。

 

レッスンは今日5日目。

5回目からは次回また経過をお知らせします。

 

コロナウィルスで大変な事態ですが、参加者・見学の人全員、稽古場に着いたらまず手洗い!みんな気を付けてやってくれています。

最終日まで何にも負けず頑張ります!

 

2020年

2月

22日

西山水木さんとの交換WS 遂に三回目だ!

先日、お忙しい水木さんのツアー公演の合間を縫って、3回目の交換WS.

 

水木さんの体力とパワーに頭が下がる。よくこんなスケジュールの間にWSまでやろうとするなぁ・・・。どこからそんなエネルギー、情熱、がでてくるのか・・・。

 

私の方が後輩なのだが、ついていくのが大変!反省して体力を付けねば・・・!!!!

 

 

 

二人で何も決めないゆる~い集まりを始めて3回目。

 

ほとんどまず、2人のオバサン女優の愚痴から始まる。() これをやれるのは精神衛生上非常に良い!!!

 

だが3回目を迎え、少なくとも二人の・・・いや、私の?方向性は見えてきたような気がする。

 

俳優が演技する能力を数値にして、ワークショップなどの訓練で身に着けられる点数が50点として、演出家が「こいつOK」と思える点数が60点だったとする。

 

私は自分のWSの中で、もちろん俳優が60点になるように一生懸命やっているが、それは理想論。その現実の中で「必ず違いを作って終わる」ということを自分に戒めている。

 

ある人は60点に達した!スゴイ! でも、そうでない人も20点だった人を20点のままでは帰さない。1点でも進めて終わらせる!・・・と。

 

私は演出家・監督ではないので「演出」でその人を生かしてあげることは出来ない。その代わりに私のWSでは「演出家・監督の前に出るまでに俳優がやっておかなければならないこと」に特化して練習しているつもりだ。

 

もちろん、どのトレーナーさんも自分のポリシーの元、一生懸命レッスンしてらっしゃると思う。

 

 

 

だが、やはり、現場に出たときにすぐに結果を出せるものではない。

 

 

 

もちろん、自分の点数と60点の差を自覚して、それを埋めるために何をしなければならないか理解して身に着けていくのは俳優一人一人の自己責任だが、少しでもその差を埋めるべくトレーナーが前進できることは何か。

 

 

 

水木さんが初回に「やっぱり発表会までやらないと」とおっしゃった。

 

私ではその経験はさせてあげられない。

 

私には演出はできない。

 

もちろん、シーンを成立させることはできる。が、それは作品を作る「演出」ではない。

 

 

 

 

 

今回の交換WSでは・・・

 

前回まで多くは私がやって来たマイズナーテクニックなるものの感覚を使い「交流」を重視したセリフのやり取りを、水木さんに見てもらったり私と水木さんでやってみたりした。

 

今日はそれに、水木さんの演出が加わったらどうなるのか・・・を試した。

 

私と黒澤君で「マクベス」を。

 

もちろん、セリフを覚えているわけではないし、細かく本を読み込んでキャラクターを作っているわけではない、ただセリフを使って交流と目的を意識して読み合わせ・・・から始まって、水木さんの「なんでマクベス夫人は夫にダンカン殺しをさせたいか」「なんでマクベスはこの短い時間に、一旦やめようと思った殺戮を、奥さんに叱咤されたくらいでやることに変わったか」などの思索が始まる。

 

水木さんは『誤読』という手法をつかって、そのキャラクターの裏側、奥、を探っていって深みを与え、まさに演技を引き上げていってくれた。

 

これは交換WSなので、私も自分自身が演出を受けて自分の何がどう変わっていくか・・・を気にしながらやってみられた。

 

自分の中の変化はとても興味深かった。

 

また、自分ではわからない自分がたくさんいて、それを水木さんが遠慮なくピックアップする。

 

へぇ~そんなふうに見えてるのか・・・

 

え?それはいいところ、面白いところなんだ・・・気が付かなかった。

 

などなど。

 

 

 

自分が教えているWSでは、出来るだけ自分で自覚する部分を多くして、自分で俳優として作品に挑めるようにアプローチしていくが、所詮、自分で自分のことが全部わかるわけではない。

 

演出家にゆだねて、引き上げて、色を塗ってもらうことの、面白さ大切さ。

 

 

 

これを多く体験することもとても重要なのだ。

 

車の運転と同じ、身に着くまでやれば自分の手足のように車を運転することが出来る。

 

だから、現場にたくさん出られる人はがどんどん上手くなるのだな・・・と改めて思った。

 

 

 

 

 

黒澤くんが「技術はあるが統合できない・・・」

 

と言った。

 

どういう意味かと言うと、今の若手俳優たちは色々な方法論で学んで、例えばマイズナーテクニックならリピテションをやる。それを使って相手と交流はできるがいるまでたってもミザンス通りに動けない。それでは芝居は構築できない。

 

ほんとは両方できるはずで、やればいいのに・・・なんで?

 

ということ。

 

 

 

これでは何のために基礎を学んでいるのかわからない。

 

 

 

何度も言うが、自分が一人前の俳優になるために結果を出すのは俳優の自己責任だ。

 

 

 

だが、マイズナーであれルコックであれ、その基礎を現場に繋げていくのは「演出」を付けてもらってやってみることでしか学べないことはたくさんある。

 

それをしながら、その場面を演出家の要求通りに表現していくために「だからこの練習をやったんだ!これだよ!」とオンタイムで指摘する稽古はとても重要な有益な稽古なのだと思う。

 

 

 

いろいろな優れた演技論、練習方法があるが、それを身に着けたうえで

 

方法論に固執しない。

 

それが見に着けば、きっときっと芝居というフィールドでいかにみんなで楽しく遊べるに違いない!

 

2020年

2月

14日

俳優のモチベーション

今月2回のリピテションが終わり、来週からキャラクター&シーンクラス。

ただいま絶賛台本選び中です。

 

アクターズワークス以外でも、演技トレーニングのご依頼を頂くことがあります。有難いことです。

色々な立場・状況の俳優たちが演技力を高め、いい仕事をゲットする、いいパフォーマンスをすることを目指して努力していく所存で頑張ってます。

そんな中で今、話題になっていることの一つに「モチベーション」のことがあります。

 

新国立のトレーナーをやっていた頃、新国がお招きしていたイギリスのラダという王立の演劇学校(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E7%AB%8B%E6%BC%94%E5%8A%87%E5%AD%A6%E6%A0%A1)の有名なチーフトレーナーとお話しする機会がありました。

その時の彼女が

「『私のセリフはどれ!!! 私にセリフを頂戴!!!』という気持ちだけは、教えることが出来ない」

とおっしゃったのを忘れることが出来ません。

 

 

私はアクターズワークスにおいても、他のレッスンに関しても「しつけはしません」とお願いしている。

ダラダラと遅刻したり、セリフを覚えてなかったり・・・そういう人を「怒る」ことは無意味だと思っており、怒られなければやらないならやめてしまえばいい!と思っている。

それはモチベーション?エネルギー?、日本流に言えば気合、を他に人に入れももらう行為だと思うので。自分でそれを高め、集中し、稽古に望めない人は、この仕事は無理だ・・・と。

 

確かに、10代のまだ高校生という人には教育的側面があるので難しいこともあると思うが、18歳・高校卒業以上は問答無用だと思う。

 

「役者になる」など、雲をつかむような話。

私自身も親に理解されるわけもなく、「許して欲しい」などとも言えず内容的には「家出」、強引にこの業界に飛び込んでしまった。それしかなかった。

簡単に仕事をもらえるわけではない。

アルバイトづくめの日々。

ずっとオーディション、キャスティングという「競争」にさらされ、隣には成功を収め収入と名声を手に入れた「スター」がいる。この格差状態!

 

そんな中で「芝居をしたい!」というモチベーションを保ち続けるのは・・・

夢とか、お金とか、意地とか・・・どういう言葉でも言い表せない。

 

一つ言えることは「自分で自分の心と逃げずに対自する」ことしかないと思う。

自分と同い年はサラリーマンになって家族をもって家でも買っている、自分はこのまま芝居をやっていていいのか、それで自分は幸せなのか、自分の人生が納得できるのか・・・

そういう人たちとも胸を張って一緒にお酒を酌み交わすことが出来るのか・・・

 

私自身もいまだにそれの連続だ。

役者としても、トレーナーとしても、逃げないで最後まで生き延びたいものだ。

・・・ふぁいと!みんな。ふぁいと!私!

 

 

(別記)

「モチベーション」のことに伴い、追記させていただきたいこと。

私&アクターズワークスは20年、この「しつけをしない」立ち位置を守っているのだが、それでも昨今、メールの返信の仕方とか、稽古に対する準備とかがまるで大人とは思えなかったり、「ワークショップなんだから、何か教えてもらえる」という態度だったりする人が増えてきた気はする。

ちょっと変わった人だったり、いわゆるあきらかに社会人不適応なヤツだったりは昔からいたが、普通の真面目な人もそうなって来た。

先日、とあるプロデューサーと話をしていて「今の若者は『大人』にならない。昔の20歳が今の30歳だ」という言葉が出た。

これもしばらく前から言われていたことだが、なおさら顕著になった気がする。

 

誰が「大人」教育をするのだろう・・・

その責任は・・・親?先生?

 

私自身の気持ちが路頭に迷う。

真面目に取り組んでいる人、可能性があるワカモノになら意見すべきか?

今のワカモノの親世代っていたら私も入るのだろう・・・

これは俳優だけではなく、すでに「教育」の問題なのだろうが・・・

 

ここ数年、この件については迷っている。

結論が出るまで迷うしかないが。。。。

 

こんな話も、水木さんとの交換WSでも出ている。色々なオトナのみなさんと話し合うことを続けて行こうと思う。

 

2020年

1月

19日

新年最初のエクササイズクラス

令和二年、年明け早々エクササイズクラスでした。
今回は…
参加メンバーの平均年齢が高い!身体のでっかい男性が多い!   
こ、これは要注意!アシスタントの人たちに緊急警報を発令!

でしたが、男性メンバー、優しい大型犬のようなメンズさんたちで…
やはり、エネルギーマックスなのは女性でした。笑


感情を表現するというのは、年齢が高いと難しいのです。
初日はシ~ンとした雰囲気。いちまつの不安。久々の高齢エクササイズ、大丈夫かしらん…
ところがところが、2日目からの怒涛の感情噴出ラッシュ。そして毎日毎日とどまるところを知らず続きました。
みんなへとへと。
それなのに、あきらめず逃げず挑み続ける凄さ。キャリア組というのは覚悟が違う!と思わさせました。
逆にこっちがダウンするかと…笑

そして、再受講がお二人。
継続は力!
ずっと悩み苦しんでいた二人が、トンネルを突破する瞬間に立ち会えました。
人は、自分のままでそこにいると文句無しに素晴らしい!
また、今回は俳優でなく演出家の方にもいらして頂けました。
演出家なのにガチ受講って、凄すぎます。
舞台の方で、身体からのルコックなどをやっていらして感情を扱うのは初めてという事でした。
昨年の西山水木さんといい、コラボが進みそうです。
そして10日間終了。
打ち上げの時、私、料理の焼きそばを自分のウーロン茶を入れたコップに取り分けてました。。。
いや、ウケ狙いでなく・・・マジで・・・・
ヤ・・・ヤバい・・・これは・・・年?
いや、違う!今回のメンバーが撮っても大変だっただけ!きっとそうに違いない!!!!うん!
(笑・・・えないかも)
新年早々、大変有意義なスタートです!

今年も前進!

 

 

2020年

1月

05日

謹賀新年!

新しい年を迎えました。

 

今年は8日のエクササイズクラスからスタートします。

毎月のリピテションはいつも通り。

2月はキャラクター&シーンクラスです。

 

今年も粛々と…ということになりますが、昨年ご縁のできた西山水木さんに「何かやりましょう」と言っていただけ、まずは西山水木さんのディレクターズワークショップを企画したいと思っています。

我々が・・・私も・・・どう進んでいけるのか!

ワクワクする令和2年です。

 

本年もどうぞよろしくお願いします。

2019年

12月

25日

今年最後・・・と言いましたが、もう一言

今年最後・・・とか言いながら、もう一度アップいたします。

忘年会も終わっていたのですが、本当に今年最後のリピテションクラスがありました。

ギリギリになって、それなりの人数が参加してくれました。

 

そのリピテションでは、何やらエクササイズクラスで俳優が抱える問題点がきれいに出揃った気がします。

このレッスン方法は、人間の感情の仕組みを知りコントロールすることから始めて、だんだんフィクションをリアルに演じて行けるようにする訓練方法です。

芝居はしょせん「嘘」です。

そこにどうやって人間のリアルを持ち込み、お客様に「嘘」の世界をまるで本当のことのように信じてもらえるか・・・!

当然、一筋縄では行きません。

感情も身体の動きも言葉も・・・どれも重要でないものはありません。

 

私自身も、役者として、トレーナーとして、自分を一から見つめ直してみたいと思います。

その意味でもこのお正月休みにエクササイズクラスのレッスン内容を、一旦整理し直して新年のクラスに臨むつもりです。

 

前回、「練習方法に良い悪いはない」と書きました。

ということは、裏を返せば方法論を使って演技指導する我々は、きちんした基礎訓練。それから台本を使った、本番を想定した現実的な演技までちゃんと導く責任がある。

 

今年、演出家・女優の西山水木さんとご縁がつながり、ぎゃはぎゃは笑いながら交換WSをやっていく中で、西山さんの演劇に対する明るく前向きなエネルギーに触れて、演出面からの質問を受け、それにこたえていくうちに「今なら私ももう一歩前に進める・・・、今がその時期だ。」と思えるようになりました。

 

多くの出会いに感謝しつつ、新年に向けて前進したいと思います。

 

※エクササイズクラス、まだまだ募集継続してます!

詳細はこちら

 

2019年

12月

17日

練習方法に良い練習と悪い練習はない。自分にとって役に立つかどうかだけ。

今年もあと半月。早いものですね。

今年最後のブログに、あえてこの題を書きました。

私の先生、キャリー・ジベッツさんの言葉です。

私はこの言葉に感銘を受けて、彼女のレッスンを「とことん身に着けよう」と思いました。

 

今、西山水木さんと「交換WS」と称して意見交換、実際演技しながら色々探っています。

水木さんは、「方法論とか関係なく」演技についてみて行きたい・・・とのコメントをフェイスブックに挙げてくださいました。

その通りだと思っています。大事なのは演技論ではなく自分の演技です。

 

 

そもそも演技論って・・・?

私もこの業界に生かされて、ここまで生きてくることが出来ました。

つたない知識で間違っていることもあると思いますが、

 

例えばスタニスラフスキー

当時、演劇と言えば古典のオペラの様な感じで、俳優が舞台に出てきてほぼ正面を向いてセリフを朗々切々と語る・・・みたいな感じだったそうで、スタニスラフスキーさんたち「もっと自分たちの身近な生な物語が見たい」と思った人たちが、色々考えだしたものだそうです。

 

例えばリー・ストラスバーグのメソッド

センソリーという練習をきわめて30秒で泣ける・・・とか。

これだけ聞くと「何それ?何の見世物?」と思うかもしれないけど、当時からブロードウェイなどではヒットした舞台はロングランで、ヒットすれば何年も続く。素晴らしいことだが裏を返せば同じ役を何年もやり続けなければならない・・・

それを思うとその俳優の負担はいかばかりかと・・・。

誠実にいい演技を、新鮮な感情を毎日舞台で表現したい・・・と思う役者たちが、この練習を編み出したことは賞賛されて当然のことだと思います。

 

演技論、演技の歴史はそうやってその時代に「もっとこんなものが作りたい」「もっとこんな演技がしたい」と思うクリエイティブな人びとの努力の結晶であると思っています。

 

時代は変わっていき、映像やマイクの性能などメカ技術が進化したりで、その時代時代で観客が何を見たいかが変化して行ったり・・・それにつれて我々俳優も、表現したい事、しなければならない事が変わって来たはずです。

それに我々が対応して、どうすれば面白い物、感動をお客様に届けられるか!

今、行きて、現場にいる私たちが何をしたいか!お客様に何を届けたいか!

そのためにどうするんだ?!

 

この原点を忘れず一人一人、自分に必要なものを身に着けていくこと。

これが大事なのでは・・・と思って止みません。

 

やりたいことをやる!自分が「これが面白い!」と思うものを表現する!そのために頑張る!

 

 

今回、今年の締めで「チェーホフ」の台本を使って

複数の役が出入りする。

「感情」も大切、「行動」も大切、同じ舞台にいる俳優同士が「かかわる」ことが大切。

という練習をやりました。

こうやってより本番想定の実践的シーンクラスをやると、アクターズワークスのシーンクラスでは見えない、個人個人の課題がより鮮明に見えました。

その役者さん一人一人が、それを知って、そこを解決する、より伸ばしていく稽古を積んでいい俳優になって現場に臨んで欲しいです!

 

その中で、前回のディレクターズワークショップでかなり監督に課題を浴びせられた女優さんが、私に「12月には必ず全部やります!」とタンカを切って(笑)いたコが、有言実行、ガツガツいい演技をしてくれました。

やりやがったなこのぉ~~~~~笑笑!!!

超嬉しいです!

 

来年もファイト!

 

年明けのエクササイズクラス募集中です!

詳細はこちらへ!

 

 

2019年

12月

04日

ウィークエンドワークショップ

今年のウィークエンドワークショップ・・・

ウィークエンドワークショップは書類審査なし!どなたでもいらっしゃってください!というワークショップ。

趣味や社会人として演劇をやっている人、エクササイズクラスとかの前にとにかく試してみたい人など、色々な方々が参加してくださる。

今年は人数は少なかったが、私自身が「え?これ、エクササイズクラス?・・・じゃない!やばいよやばいよ」と思ってしまうほど参加の皆さんの意識が高かった。

何がやばいか・・・というと、この日数では消化しきれない方向のことをバシバシしゃべりそうになって・・・(笑)

混乱させるだけになり無責任なことになるので、気を付けて気を付けて!!!!

 

ウィークエンドワークショップでは、「演技の基礎」と位置付けたエクササイズクラスと違って、短いシーンを使う。それにエクササイズクラスで練習する「感情」「衝動」などを使ったら、自分たちの演技がどう変化するか、を試してもらう。

 

毎回思うのだが、変わり方がスゴイ!

俳優の、いや人間の持っているポテンシャルの高さに感動する。

 

もちろん、これだけですぐ芝居が上手くなるとか・・・そんな簡単な話ではないが。

プロになる人は、継続して自分自身の物にして欲しい!

社会人の方々は、この面白さをぜひわかって芝居を愛し続けて欲しい。

 

 

2019年

11月

26日

演出家・西山水木さんとの密会!(笑)

今年からご縁が出来て、事あるごとに色々お話ししてきた、演出家・女優の西山水木さんと、先日、やっと密会(?・・・笑)した。

かねてから、水木さんは「日本の演劇教育はどこへ行くのだろう」という問いかけを、されていた。

で、「交換WS」を・・・という話になった。

 

マイズナーテクニックのWSを続けて来た私と、演出家・ボイストレーナーとしての水木さん。

インナーから演技を構築するマイズナーテクニック、作品を作っていく演出や表現方法の「声」を考えていくいわゆる外側の形。

これが、どう結びついて有効にいい俳優を作っていけるか・・・をコラボして新しい試みを見つけ出したい。

その第一回だ。

 

ま、オバサン二人が揃えば今の芸能・演劇界の現状をひとまずディスって・・・(笑)

冗談はさておき・・・、お互いが感じる若手俳優の現状や、何が必要か、何ができるか・・・。

たった二時間では当然話しきれず、今回はとりとめのない意見交換会になった。

 

私は、はからずも「マイズナーテクニック」という形で演技ワークショップをやっているが、かねてから方法論で演じられはしない!と言ってきた。

方法論は「上手くなるための指針」で、それを実践するのは俳優自身だ。

色々な価値観があり、現実の事情のある「現場」では、方法論を握りしめても無力だ。

理想を捨てず、体当たりで100%参加して表現していくしかないと思う。

そんな、今、この日本の現状で意味のある演技訓練を、水木さんと一緒に考えて行きたい。

 

 

まだまだ形のないものだが、何かワクワクする手ごたえが感じられた。

くしくも令和元年、始まった素敵なチャレンジだ。

必ず何かの形にしたい。

 

また、後ほど交換WSのルポも出る予定です!!!!

 

 

そしてリピテションのクラスも!

今回はプチ久々の人たちが集まった。

 

一人、なかなかうまく行かなかった人が何の表紙だろう・・・スッとトンネルを抜けた感じになった。

「それでいいんだよ!」

思わず、そんな言葉が出る。

この瞬間が嬉しい。

 

それを覚えて、身に着けてくれますように・・・!

 

2019年

11月

06日

谷口正晃監督のディレクターズワークショップ 三回目のチェレンジです!

谷口正晃監督のWS終了しました。
谷口監督とは3回めのお付き合いになりました。
アクターズワークスのブログの冒頭に推薦文も頂いています。

今回、私がアクターズワークスでディレクターズワークショップを始めた当初の目的に一定の成果を見ることが出来ました。

全工程が終わった後の打ち上げで

「何か監督の作品がらみでオーディションがございましたら、こちらのメンバーにお声掛けください」
と私がお願いしたことに
「もちろんです。柚木さんに連絡すればいいですか」
というお答えを頂けたこと・・・・!!!!



日本の芸能・演劇界にはちゃんとしたオーディションシステムが無い!
このブログでも何度か書いて来た。
偉いプロデューサーなどが、日本の俳優は下手だ、勉強しない…と言う。ある意味で事実だ。アメリカなどの層の厚さに比べ、悲しいほどだ。国策でエンターテイメントに力を入れる韓国にも追い越されている。
でも私は、言いたい!
正当な雇用機会均等システムがあれば事態は変わる!と。
ちゃんとオーディションをやらず、オトナの事情でばかりキャスティングを行うプロデューサーの人たちにも、日本の芸能界に対する自分たちの責任を痛感して頂きたい!と。

かく言う私も何の力があるわけでもなく、せめて私に出来る事は…と思って今まで演技ワークショップを続けて来た。
この年になると私だって責任者の一人だ。

そう思ってワークショップを受けてくれた人と現場を繋ごうと、ディレクターズワークショップも続けて来た。
もちろん、映画監督のワークショップをたくさんやって、オーディションそのものやオーディション代りの場作りを頑張っている制作会社もたくさんある。
そんな大手と対抗出来るとは思わないが、安価で、受講者一人一人をきちんと監督や演出家に見てもらえ、ひいては評価してもらえる場所にしようと頑張って来た。
その一つの成果が昨日、形になった気がする。

もちろん、たったこれだけのことで何も変わらないかもしれない。
でも、出来る事を粛々と…


今回参加した俳優さんがたも頑張ってくれた。

その経過を時間軸で示してみたい。
一日目
とりあえずキャスティングを発表し通してみる。
ところが・・・もう、ぐずぐず。芝居にも何にもなったものではない。また、上手にセリフを間違えずにしゃべっているが、何の交流も起きておらずどうにもならない。谷口監督の顔に「どうしたものか・・・」という言葉が見える。
今回は、若手、現場経験の浅い役者も多く、また舞台が中心で映像に慣れていない役者がほとんど。
私もかなりたいへんだろうな・・・と思っていたが予想を上回っていた。
監督が個々のノートをおっしゃってくれて、一組づつ2回目に入る。なかなか調整が出来ない。
3回目までやっていく。
役者さんたちがどんどん、迷宮に入る。
監督からの注文に、無意識のうちに表面だけで合わせようとして合わせきれず、内部崩壊が始まっていた。
役者の稽古の「あるある」状態だ。
監督「明日、自主トレなんでしょ。頑張ってみて、明後日お会いしましょう。」
と。
そこで私、「明日、自主トレではありますが、ガッツリやります!」
(笑)
二日目
とりあえず各チーム、一日自分で修正したもので通し。
あまり変わらない。。。。
その時私の感じていたこと。
「引くな!」「自滅するな!」
ディレクターズワークショップはすべからく「オーディション」と思え!だ。
それなのに「私どうしたらいいんでしょう」という濡れた捨て猫のような顔をしてここにいるな!!!
ああ、ついに言ってしまった!
このことすら、演技指導の藩中ではないし、自己責任だと思ってきたのでこれまで口にしたことはなかった。
でも、だんだん私もいい年になってきて、やはり言わなければ・・・いや、言うべきなのだ、という思いになって来た。
そして、リピテションという訓練を使って「交流」・・・これをしつこくやって来た私としては、ただひたすらそれを取り戻してもらう基礎練習をした。
男性チームは、スタート時の「状況を信じる」ことを、センソリーと言われる、頭で考えるのでなくて体に落とし込む方法を試す。
もう別人!
演じている本人たち。特にミュージカルの世界で主役まで張って来た俳優さんが180度別人に!
本人も「不思議!」と狐につままれたような感想を言ってくれた。
そこで私が一言「上野さん、私、去年も同じこと言ったよね。来年同じだったらもうな~んにも言わずにただ笑ってみててやる!」(笑)
女性チームは、4~5人が絡み合う、大変「交流」がむずかしいシーン。
こちらもセンソリーはやったが、それ以上に一度ちゃんと相手の顔を見ながらセリフを相手にかけ、相手を変えようとする目的を重視してセリフを交わしてみる。
たったこれだけのことで、驚くほどセリフが掛け合った。
やはり、基礎錬は嘘をつかないのだ!!!
シーンに力が戻って来た。
三日目
全員、昨日のレベルは見事に落とさずに初回の通し。
それを見た監督も、どんどん乗ってきてくれて細かいノートの嵐!
昨日、50代のオバサンの私が自分の若いころの恥も顧みずガツガツ説教したことを、若手メンバーは本当に頑張ってくれた。何度「うーん、まだまだだね」と言われても、マジ悔しそうで、折れそうな気持が透けて見えても、引かずに最後まで「少しでも前へ」進もうとしてくれた。
だんだん、「あ、よかったんじゃない」という、この時点では一つの完成形のチームが出来てきた。
監督が役者さんたちに「今のはいいと思う。僕はそういう表現の方を望みますね。」と。
最後は、役替えをしたりでトライヤルチームを試し楽しんだ。
それでもちゃんと「交流」は生きていたように思う。
もちろん、個々の課題は残り、それは私たち俳優がずっと求め続けて精進することだと思う。
最後に監督が「今日は僕も演出していて楽しかった。映像はどれだけ編集があるといっても、やはり俳優さんの生き生きしたいい演技、人間の機微を表してくれる演技がないと始まらない。それができれば必ずいい作品になる。それを信じて頑張って欲しい」という言葉をかけてくださって締めくくった。
そして、オーディションがあったらお声がけいただく・・・とい言葉をいただいた。

ディレクターズワークショップを企画して3年目。
やっとこの日が来た・・・という思い。
私がやっていることなど本当に微々たることだが、これからもこう言ってくださる監督、演出家を一人一人増やしていければ、何かが起こせるかもしれない・・・ちょっとだそう思えた。

2019年

10月

29日

ディープ2エクササイズクラス、終了

ディープ2 終わりました。

今回は参加人数が少なく見送りも検討されました。が、メンバーの顔触れを見て赤字覚悟の決行です。

人数が少ないと参加者の心身ともにの負担が・・・!

最初、わざわざそれを連絡して「体調を整えて!」と伝えたのに、初日は「大したことない」顔をしていた面々、最終日にはもうクタクタ!だから言ったじゃん(笑)

 

久々の「登場」の練習。

この練習では、本来の「登場」してくることの大切さも練習できますが、細かい動作、人相手ではなくもの相手にでも丁寧にリアクションすることも練習できます。

そして、アクティビティと言われる、何か作業をしながらのリピテション。

リピテションで感情をつかって相手とやりとりすることに、少しづつ「台本」の要素が入っていきます。

 

今回は、人数が少ないのでほんとに丁寧にみんなの話を聞け、細かく見られて、たった3日でしたがどんどん成長してくれました。

日に日にその人の素の顔が見えてきて、ある人はどこで行き詰っているかが明確になってきました。

やはり、努力は裏切らない。

 

とある俳優さんは、次回、ダブル主演の舞台が決まっておりそのために必死に頑張ってくれました。そういう人が来てくれて一生懸命やってくれ、そして成長してくれると本当に嬉しいです。

みんな「望む結果を手に入れる」ために頑張ろう!

 

そして早速来週はディレクターズワークショップ

またまた眠れない夜が続きます!

 

 

アクターズワークスでは、ただいまウィークエンドWS募集中!

みなさん、ご参加お待ちしております。

 

 

2019年

10月

10日

リピテションクラス 改めてリピテションって

月一のリピテションクラス。

初心に返って、相手と向き合う。

 

リピテションのクラスが終わった後、懇意にしていただいている西山水木さんの舞台の稽古を見に行かせていただいた。そこで、あっという間にシーンが立ち上がってくる面白さを見せていただきました。

また、水戸芸術館プロデュースの「最貧前線」を見て感動! 演出の一色さんとちょっとだけお話しし、「今度またお昼でも・・・色々感想を聞かせて」と言っていただいたり・・・。(「最貧前線」世田谷パブリックシアターでしたが、日本人にはめずらしくお客さんがマジのスタンディングオベーション。5回のカーテンコールでした。)

 

色々な演技レッスン方法があるが、やはり、お客様の前・カメラの前ではそんな方法論を振り回すことなど無に等しい。全身全霊、その空間に自分を置けるかどうか・・・ただそれだけ。

もちろん、自分がもっともっと上手くなるために、色々な訓練をする。それはとっても必要なこと。

だからこそ、、だからこその方法論なのだ!!!

 

そこで改めてリピテションということを見ると、オープンしている人には存在感がある。エネルギーがある。そして、人を惹きつける。

人としての気持ちが動き、それが身体の動きとなる。相手と関わる。そこに「何か」が生まれ。それは演技の基礎となる。

間違いない。

 

何度も言うが、この方法がすべてなどではない。

リピテションなど知らない俳優でも、オープンしている人は大勢いる。

私はたまたま、このやり方に出会い、自分に合っていた。

これを見につかなかったら今芝居はやっていないかもしれない。

前進したい俳優は、自分で自分の訓練方法を見つけて行かなくてはならない。

 

いい芝居は、人を元気にする!!!

 

2019年

9月

25日

キャラシーン終了。相変わらずバタバタでしたが・・・

キャラクター&シーンクラス、無事に終わりました。
なんか、今年多発した台風のような日々だった。

っていうのは、開催10日ほど前はさあ、「人数集まらないから延期しよう」とか、「ショートシーンと合体させて開催しよう」とか言って台本作っていたのに・・・。
間際になって定員オーバーになる勢い。
ど、どうした、みんな!!?

当然のごとく制作はバタバタ。うー!
結局、今回、シーンは「子供の時間」「蒲田行進曲」そしてキャラクターも「おやすみ母さん」のママとミュージカルチームが「ミス・サイゴン」のおキム、という台本多数状態でした。

でも、おかげ様で有意義なレッスンが出来ました。
ミュージカル作品のキャストのキャラクターを深堀し一曲歌う・・・という、以前から考えていたこともチャレンジできました。
今回、痛切に感じたのは「身体が語っている」という事。

役の人物になって場面でのやりとりが始まると、私たち俳優に与えられた武器はセリフを言う事と身体を動かす事だけ。
身体を使わないと、与えられたセリフだけでは表現しきれない。
身体の動き、最近の演技WSで流行りのようになっている「行動」も、おおいにこれに値する。
身体の動きを感じ取って演技に生かすことが出来れば、シーンはとても繊細になる、豊かになる。

ああ、やるべきことはたくさんあるなー!


また、私がエクササイズで「天然」とか「動物」とか呼ぶジャンルの人たち。
感情的にとても反応がいい、いわゆる楽器のいい、私としては大変羨ましい人たち。
この方々が演技すると落ち入りやすい状態は…「どんな役をやっても自分になる」。(笑)
映画や舞台を見て、あ、この役者さんいいなぁと思い他の作品も見てみたら、何かいつも同じって事、ないですか?
それです!

今回も天然さんがたくさんいらっしゃいまして、
感情的には伝わるしいいんだけどね、役の人物じゃないよね、役はそういう動き方しないよね…というコメントを出したら動きが取れなくなって固まる…
気持ちはわかる!

キャラクターの立ち居振る舞いは、自分が時間をかけて自分の身体に染み込ませなくてはならない。
でもこれは役者にとって、とても大事な作業なのだ。
わかりやすい言えば、綺麗なお姫様が泣く泣く恋人と別れ無ければならない場面で、中身は上手く表現出来ても、着物がはだけてしまってたり、着物の裾を踏んづけて転んでしまったら台無し!という事。
その時代の人はいつも着物を着ているのだから、気崩したりしないはず・・・。
役の気持ちだけでなく、立ち居振る舞いもちゃんと時間をかけて叩きむ必要があります。
そうすれば、動き・身体というものは、たくさんの事をお客様に伝えてくれる。
その場面は、どんどん豊かになる!
そして最後に、俳優たちよ「戯曲、シナリオ、本を読め~~~~~!!!」

この後は、ディープ2クラスとディレクターズWS。
まだまだ変に暑いけど、秋も頑張りましょうね!

2019年

9月

07日

遅くなってしまいました、夏の格闘技!エクササイズクラス終わりました!

ブログ、遅くなり申し訳ございません。先日毎年恒例、夏のエクササイズが終わりました。

 

今回の参加メンバーは、20代の若手の方々が多くメンバーも、俳優、声優、ミュージカル女優とまるでアラカルト。各方面を網羅していました。

スゴイ!

本当にバランスのいいクラスで、各方面でこれからの若手の方々にレッスン出来て嬉しい限りです。

 

エクササイズって、何故かまるで申し合わせたように似た人が集まることがあります。

これってホントに不思議。

今回は「悲しい」「怖い」を抱えた人が多かった。

「悲しい」ことを抑えつけた背景がある人、何かの背景のためでしょう「人に嫌われたくない」怖さを抱えた人が、猛暑に負けず戦ってくれました。

 

自分をオープンしていくことは、間違いなくその自分と向き合うこと。

参加者全員が、そこのところを逃げずに戦ってくれました。

自分を「さらせ」ば「さらす」ほど、我々はお客様に愛される存在になれると信じています。

と、カッコイイ言葉で言えばそうですが、人って「不幸」が好きなのです。

役者が、自分の好きな仕事していいお金稼いで、それでいて素人でもできそうなことやってたら・・・そりゃ誰でも「なにやねん!」と思いますよね。

スポーツ選手なんかは、一目見て素人にはできないことが出来ているのがわかります。でも、じゃ、役者は・・・。

まずは、自分の見せたくないところ・・・たとえば今回のように「悲しみ」をさらすこと。

その人間の「悲しみ」にお客様は感動してくれる・・・

私はそう思っています。

 

ブログが遅くなったのは、もう来週からキャラシーンクラスが始まるので、その台本決めの準備に翻弄されているからなのです。(いや、言い訳でなく・・・これがまた今回ややこしくて・・・苦笑)

今回のエクササイズから、こんなに近いにってなのに直行が2人もいます。

本当に自分の演技に真っ向向き合ってくれて嬉しいです。

 

 

もうずいぶん前になりますが、このエクササイズを教えるにあたっていくつかの心理学・およびそれに類するセミナーに行きました。その中の一つのセミナーのトレーナーが言っていた言葉です。

「セミナーが終わって、参加者がトレーナーを褒めるセミナーは失敗。参加者が本当に自分自身に目を向けて、打ち上げなどではその自分たち自身のことで盛り上がっていたら、それが成功。」

と。

私は、これを指針にワークショップをやってきました。

今回もみんな打ち上げとかでは、このWSの中で自分たちが「ああだった、こうだった」で大盛り上がり!

ここ数年、「おっさんたちのアクターズワークス」だったのが、ワークショップに参加してくださる人が若返って、その若者たちが真摯に自分に向き合ってくれて、ホントに嬉しいです。

 

この夏、みんな、頑張って一歩前に進んだぜ!!!

 

2019年

8月

08日

本気になる

昨日、リピテションクラスがあった。

久々の人たちが参加。

やはり、しばらくやらないと感覚が鈍る。

 

リピテションは私たちが思う「基礎」なので、リピテションが出来ないからと言って「芝居」が下手になるわけではない。

が、ほっとくと演技に影響が出る。

あるいは、自分の演技の欠点はこの基礎練で確実に見えてくる。

欠点は克服しなくては先がない。

後はやるだけ。きわめてシンプルだ。

 

そのことをどれだけ自分自身が受け入れられるか・・・。

 

私たちの仕事は、いつオーディションに受かるか、仕事が取れるかわからない。

いつまでたっても収入も不安定。

おまけに「演技」というものはとてもグレーで、

何がいいのか悪いのか・・・

どうしたらよくなるのか・・・

あっちの演出家はこう言ってた・・・こっちの監督はああだった・・・

最終的には「好き嫌い」で決められるハナシなのだ。

 

自分でも思う、芝居や映画を見て。

「この役役者は下手だ。でも好きだ。」「こっちの作品は名作だと思う。でもあっちが見たい。」

そんな世界だ。

 

それを踏まえて、やるかやめるか。

やるなら何をやるか。

その方向で、「上手くなる」「上達する」には何が必要か!

決めて・・・

やる・・・

出来るまで。

 

 

実際、前回のキャラクター&シーンクラスでもう2年越しにやっとトンネルを抜けられたコが、リピテションに来た。最初とは全く別人のパフォーマンスをやった。

2年だよ・・・2年。

「継続は力」を実践してくれた。

言葉で言うのは簡単、本当にやれる人が何人いるか・・・。

もう、泣きそうになる。

ここまでよく続いた。

こんなコが現場にたくさん出て欲しい。

 

エクササイズクラスも残席わずかとなっています。

本気で俳優を目指す人、お待ちしてます!!!

猛暑を締めくくりましょう!

 

 

2019年

7月

27日

ディープ1エクササイズクラス 感情と声

先日、ディープ1エクササイズクラス終了。

何度も書いたけど、「出にくい感情を出し切るまで出す!」という楽しい楽しいクラス。

 

初日、みんなタカをくくっているのかスロースタート。(私は内心イラっ!)

2回目、3回目とだんだんディープ1の洗礼に心身ともに追い込まれていく。

やはり最終発表が終わった後は、みんな抜け殻。

「いやー、こんなになるとは思わなかった」と。

私には聞きなれた言葉。ディープ1の打ち上げはみんな口数か少ない。

いや、気持ちは落ち込んではいない。しゃべる気力と体力が残らないだけ!(笑)

 

このクラスは間違いなくインナー。感情の問題を扱う。

今回はこのことと「声が出る」ということが、ものすごくリンクした人が多かった。

 

今回参加してくれた声優のコが、低い声が出ないことを、声優の先生?マネージャー?からも指摘を受けてそれが課題だったのだ。

身体を見ると「出ないわけはない」身体。

エクササイズクラスの時もそれはわかっていて、私も「ちゃんとした発声訓練が必要」と言った覚えがある。

その低音が見事に出たのだ。

まさに「怒り」を出すことで腹の底・炭田から声が出て、よく響くいい低音が聞けた。

ま、最終日は声がギリギリで、打ち上げももう声が出なくて「しゃべりたりない」と言って帰って行った。翌日は完全に飛んだだろう。(笑)

 

他の人も、強い「感情」を出そうとすると声がかすれてきてしまい言葉を出し切れない。

何故そうなるか・・・

一つは「発声器官」の訓練が出来ていないこと。これはわかりやすいことだと思う。

もう一つは、「感情」を閉じていること。

強い感情を表現するのは、物理的・精神的に大きなエネルギーを必要とする。

人間の体は脳が「この感情は表現しない方がい」と判断すると、筋肉を固めて出さないようにする。

日常生活で何か我慢をするとき、グッと力を入れている。それを同じようなことだ。

 

いつもは表現しない種類の「強い感情」を出そうとすると、声を出す筋肉はグッと力を入れ出すまいとする。そこを突き破って出そうとするのだから、声をからしてしまう人はたまにいる。

 

芝居のセリフとして声を出すというのは、いわゆる「発声器官」の訓練と、感情のオープンは連動し、双方うまく行くことが必要なのだ。

「発声器官」の訓練は、物理的にいい声を出すことはできる。

それに感情が結びつくことによって、お客様を感動させる声が出る。

・・・と、私は思っている。

物理的にいい声の人のセリフが必ずしも人を感動させるわけではないし、せっかく感動させられるセリフを言えても、三日目には声が出なくなっているのではプロの俳優とは言えない。

これは、声の専門家と言っていいい西山水木さんもそうおっしゃっている。

 

泣いたりわめいたり・・・感情が出せるだけでは「演技」ではない。

それは台本と連動し、長い公演でも真冬の海岸での連日のロケでもちゃんとパフォーマンスできるように・・・。

名実ともに「心身ともに」訓練が必要だ。

 

 

俳優、声優としてお客様を「別世界」にお連れするには精進あるのみ!

 

 

2019年

7月

17日

今月のリピテションは「目的!」

先日、リピテションクラスを開催。

おなじみの一日だけのキープアップクラス。

 

慣れた人が多かったので、たまにやる「目的」練習をしました。

相手と交流するリピテションをベースに、お互いが具体的な「目的」を持ち、お互いの名前だけ言いながら交流しつつ、目的達成をする・・・というシアターゲーム的な練習。

 

今回のペアは二人とも私が「能天気」をいうレッテルを張った二人。

もう最初から期待値満々!

そして・・・期待以上の超面白い時間になりました。

場内爆笑の連続。

もう、二人とも「ばぁ~か、ばぁ~か、ばぁ~か!!!」と指さして笑いたい。

写真をたくさん掲載しますので、お察しください!!!

 

とかくマイズナーとかメソッド、引いてはスタニスラフスキーとかいうと「深刻」なものに考えがち、なりがちなのですが、役者が自分のガードを取り払って素の自分をさらけ出しているとそれはとても面白いものです。いや、爆面白い!

相手をからかったり、思い通りに行かなかったらムカついたりすねたり、肉弾戦体当たりに男性は全然関係ないエロを感じ、女性はそれを利用したりスキを突いたり・・・。

そのモデルのような「目的」練習でした。

 

人間は面白い!!!!

 

 

それ以外のチームも、今回は少人数なのでゆっくりやることができました。

その中で、自分の「女王様キャラ」に気づいたり、「愛されたいキャラ」に気づいたり・・・。

気が付いてくれて、それを隠さず表に出してくれたら・・・もう、限りなく素敵!

 

 

ディープ1エクササイズクラスも何とか開催出来ることになりました。

ますますの参加をお待ちしております!

 

2019年

7月

13日

西山水木さんとお話ししたこと

前回のエクササイズクラスの時、演出家・女優の西山水木さんが見学に来て下さり、その後「演技を教えていくことに関して意見交換を・・・」とお誘いを頂き、ちょっとづつではありますがお話しさせていただいている。

まだたった1~2回ですが・・・

水木さんに問いかけられたことは「若手俳優に演技レッスンをして、その行方は。我々の演技指導というものはどこに向かっていくのだろう」ということだった。

 

 

先日、水木さんが今出演されている「世襲戦隊 カゾクマンⅢ」を見に行き、その後、数名の方々とお茶させていただいた席でもそのような話が出てきた。

その時のことだ。

私が

「自分に何かできたら・・・と思ってはいるし頑張ってはいるつもりなのだが、結局何もできず、WSに来てくれたり実際に依頼されたレッスンに参加してくれている若手のコたち・・・目の前の現実を必死にこなしていくことだけしか出来ていない。」

と言った。

そしたら水木さんが

「話すだけでもいいのよ。それは私たちにしかできないことだから。若い人ではなく私たちの仕事なのだから」

とおっしゃった。

 

そうなのか!

その発想はなかった。

・・・私の性格だろう。ちゃんと結論を出して、何か形にしなければそれは無意味だ・・・とどこか思っていたのかもしれない。

っていうか、それが私にとって当たり前の事になっているような気がする。

 

 

今まで自分がやってきたこと。

私は別に天才でもないし、大きなプロジェクトも出来ないし、会社とか作って大々的なことも出来なかったし、これからもそうだろう。

だけど、ほんとに「出来ることだけは」誠実にやってきたつもりだ。

誇れることがあるとしたら、それだけ。

 

でも、もしかしたら、水木さんとか、物凄く情熱と才能をお持ちの方と意見交換をすることだけでも、それを続けることからでも・・・何か進展していくのかもしれない・・・!

 

またまた、私は自分だけで何かしなければ・・・と、どこかで思っていたのかもしれない。

そんな力もないクセに・・・(笑)

 

 

100匹めの猿・・・だっただろうか。

どこかの猿が芋を洗って食べ始め、それを別の猿が見て真似て洗って食べる。

その猿がどっか別のところへ行って洗って食べるのを、またまた別の猿が真似て・・・

そういうことが繰り返されると、100匹めの猿が・・・全然見て真似るわけではない猿が・・・全く別の場所で芋を洗って食べ始める。

そしていつの間にか、猿はみんな芋を洗って食べるようになる。

 

そんな話を聞いたことがある。

 

 

話すだけでも、今後のことを未来を見て話していればいつかは何かが結実するのかもしれない。

 

 

尊敬する大先輩、西山水木さんとたくさんたくさんお話ししよう。

きっと、「次」が見える。

 

 

2019年

6月

29日

リピテション

今回のリピテションクラスは、久々の方が多かったです。

数年ぶり

一年半ぶり

半年ぶり

・・・

 

やはりリピテションって基礎トレーニングなので、スポーツでいうと筋トレのようなもの。

ある程度身に着くまでは続けて欲しい。

そうでないとせっかくのあの怒涛のエクササイズがもったいない。

 

とは言え、ワークショップなのでみんな色々スケジュールが・・・。

「なんとか養成所の稽古の合間を縫って、リピテションだけでも・・・」と言われると、「そっかぁ!!!」と思っていまう。

 

どの仕事や技術もそうだろうが、本当に人それぞれ個性があり、リピテションという練習にもそのひとそれぞれの歩み方がある。

明らかにオープンできていない人

自分の感情でいっぱいいっぱいな人

上手くいってるのについ心配して結果、自分にフォーカスが当たってしまう人

 

そして、必要なのはどういう時にうまく行くか行かないかを自分で把握してコントロール出来るようになること。

それもまた人それぞれ。

つい「会話」しそうになるのを「短い言葉で」と修正するだけでずっと細かくやり取りできるようになる人

やはり、もっと基本的に「オープン」することが必要な人。

 

自分でわかって修正できること。

それが必要だ。そのために稽古があると思う。

 

たった一月に一回で申し訳ないが、ぜひキープアップして現場に生かして欲しい!

 

 

7月はディープ1エクササイズクラス。

「出にくい感情を出し切るまで出す」ことによって自分をオープンしていく、楽しい楽しい三日間。

感情をオープンさせることによって、自分自身を隠さずお客様にさらせるようになる。

たとえば、プライドが高いことが課題の役者さんには「道化」と呼ぶメニューもある。

自分が人前に出るのに抵抗がある格好をして、お客様を笑わせる。

こういうのもなかなか楽しいものです。

 

ああ・・・自分がやると思うと超コワ!!!(笑)

 

2019年

6月

17日

今年最初のキャラクター&シーンクラスでした!

先日、今年最初のキャラクター&シーンクラスが終わりました。

今回はちょっと間が空いていました。

 

今回のチームは、ここ1~2年じっくり稽古してくれていた若手の面々が参加してくれました。

 

キャラクターはいつもの通り、実在の人物。

歴史を感じる「おばあちゃん」や両親を演じてくれました。

シーンは、アクターズワークス初の「人形の家」と「たとえば野に咲く花のように」のリベンジに挑むチーム。

 

キャラクターでは実際の自分の家族なので、「誰にも歴史があり、ドラマがある」ことを丁寧に実感してくれました。

ホントに毎回毎回同じこと書きますが、これを体験すると台本の中の役の人物に「一生分の人生がある」ことをすんなり受け入れられるのです。

そして、セリフの表面だけをしゃべらず「この人はなんでこんなことをするのだろう?なんでこんなことを言うのだろう?」と考えられるようになります。

 

みんな、じっくり一つ一つ前進してくれて

「以前も他でキャラクター作りをやったことがあるが、役の履歴をただ書いただけだった。こういう風にやるんだ・・・とわかった」

「養成所や舞台に出たとき演出家に色々いわれたことが、『ああ、こういうことだったんだ』とパズルがはまっていく」

と言ってくれる人が多かったです。

 

そして、ある役者さんがなんと発表に自分が演じている家族本人を連れてきてしまいました~~~!!!マジかぁ~~~~!

もう、心臓バクバクでした!苦笑

でも、とても楽しんでみて下さり、「とても面白かったです。こういうことはあることなんですよね。有意義なことなんですね。」と、我々役者にお言葉をくださいました。

 

「人形の家」では、ウチの稽古では「感情的」に葛藤の強いシーンを使うことが多いのですが(特に初回は)、全然そうではないサスペンスのようなシーンをやれました。

色々な気持ちがありつつ相手を追い詰めていく、辛くてエグいシーンを作り上げてくれました。

 

今回の目玉になったのは「たとえば野に咲く花のように」リターンズ!

このシーンで一昨年全然できなかった役者さんが、今回見事な「あかね」(「あかね」という役)を演じました。

まさに苦節2年。

2年越しのリベンジでした。

本人、そして全員の前でちゃんと言ったのですが「私は本当に○○ちゃんだけは無理なのではないか・・・と、思っていた。でもとある瞬間、『この人はすっごく頑張って勉強してきたのだ。台本の読み方は抜群に正しい』とわかることがあって、そこからは絶対イケる!と思ってやってきた。」と。

間違ってなかった!!!!

いつも「出来ない。どうしてこうなるかわからない」と苦しんできた彼女も「やれました」と!

よっしゃー!

 

 

ということで、打ち上げはもう近年にない盛り上がり!

今回は参加者みんなで準備して買い物して、まさに手弁当の打ち上げ。

もう、喋りが止まらない止まらない。

気が付いたら5時間以上、ずーーーーーっとみんなで飲んで食べて喋ってました。

用意した飲み物も食べ物も見事に全部胃袋の中。

ワカモノたち、おそるべし!

 

たかがお惣菜やの調理とスーパーのお惣菜。安い発泡酒やワインでしたが、みんな「こんなに美味しいご飯はないね」と言いながら過ごしました。

本当に幸せな時間。

 

帰りの地下鉄のホームで、「たとえば野に咲く花のように」をリベンジしたコが、

「本当に出来てよかった。ありがとうございました。」

と改めて言ってくれた。

ちょっとひねくれものの照れ屋なコなのですが、目の奥の奥に涙が見えて・・・思わず私も「ヤバい!泣く!」と思い、くっとこらえました。

本当に本当に頑張ったんです。

ここに到達するまでの気持ちを考えると・・・リスペクト以外ありません。

やれば出来るんだ・・・あきらめなければ・・・。

 

 

次回は「表現できない感情を出来るまで出しきる、楽しい楽しいディープエクササイズ1」です。

皆さん、お待ちしてますよ~~~!!!!

 

2019年

5月

10日

嵐が吹き荒れた改元エクササイズ!!!

エクササイズクラスはいつも怒涛だが、今回ほどいろいろな事が起こったエクササイズがあっただろうか!

 

まず、凄かったのがベテラン勢の頑張り。

今回は、参加メンバーがベテランと新人にはっきりと分かれた。

そのベテランも、すでに舞台・映像で充分活躍しているクラスのベテランの方々。

再受講で、温泉とか旅行に行っていたにもかかわらずそこから戻ってきて後半から参加とか・・・。

私も思わず「どういたの?何かあった?」と聞いてしまったほどだ。

 

初めて参加してくれたベテラン女優の顔が、後半になるにつれて子供のようにほどけていく。

無邪気な泣き顔。

まさに「幼稚園の子供」の様だった。

 

それに新人勢が一生懸命答えてくれた。

奥の方にいるその人自身が、だんだん表に出てくる感じ。

草食男子の実態が、だんだん暴かれて実は肉食男子の顔が登場した瞬間。

あ~、ホントはロールキャベツ男子だったんだ!(場内爆笑)

内気で声の小さいワカモノが、後半にはベテラン女優にはっきりと言い返していた。

 

見学に来て下さったベテランの演出家・女優さんも、「最終日も来ていい?」と言ってくださり、ひいては打ち上げまで参加してくださった。

 

 

どうしてみんな、ここまで頑張れるのだろう・・・

その情熱に圧倒されそうになった。

 

私はその情熱に答えて行けるのだろうか・・・と自問自答しつつ、私が今回集まってくれた全員に、最終日まで連れて行ってもらった感じだった。

毎日、私自身が初めて受講したころのことを思い出した。初心に帰った思い。

 

これも、平成から令和に、一から再出発ということだろうか。

 

 

「仕事」というものは、人の役に立って初めて成立する。

「人」や「社会」に繋がらないものは「仕事」にはならない。

だとしたら、こんなにダイレクトに人に繋がる「仕事」があるだろうか。

 

こんなに熱い人たちと、もう一回、頑張ってみよう!

きっと素晴らしい場所にたどり着けるような勇気をもらった。

 

2019年

4月

24日

リピテションクラス

先日のリピ、満員御礼の大人数でした。

東京で演技の訓練をし、いまや関西の劇団で頑張っているコ。

数年ぶりの参加者。

こないだのリレーションクラスの後、尿管結成で倒れ、私に初救急車を経験させてくれたコが元気になって参加。

などなど、多くのメンバーの元気な顔が見られました。

 

リピテションクラス、月一ではありますが、リピテションのキープアップとともに、ここでみんなの演技の上での近況を聞いたり課題を話し合ったりできる貴重な時間です。

 

特に、関西組のコはわざわざ劇団の休みとここのリピテションクラスの日程が合うと必ず来てくれます。もう、有難くて涙涙!

 

彼女が話してくれた前回の公演での失敗の話ですが・・・「目的ばっかりになってしまった」ということ。

演技を訓練する時に、私たちはどうやったらいい演技が出来るか、上手くなれるかを必死に追い求めますが、その結果、いわゆる方法論に寄ってしまうことがあります。

「目的ばっかりになってしまった」というのは、場面に登場する「役」はやるべきことを抱えて出てくる、感情を追いかけるとか何となくセリフを言うのではなく、ちゃんとやろうとしていることをやらなくてはならない・・・ということ。

とっても正しいことです。

でも、基本、お芝居って台本の中の一人の人間を体現する、二次元を三次元にする・・・ことなので、〇〇だけやっていれば芝居ができる・・・ワケではない。

彼女は、自分の役がやらなければならないことをやるだけになって、表面的な表現になってしまって、その裏にある本当に表現したいこと・・・例えばその役が抱える寂しさとか、背景を表せなかったのです。

 

一つ一つ積み上げて、色を重ねて、演じていく。

その努力や手間はきっと裏切らない。

役の人物の背景をにじませてくれることを信じている!

 

自分自身も含め、みんな、前進しようね!

 

エクササイズクラスもまだ募集してます!待ってるぜぃ!!!

 

 

2019年

4月

08日

2回目の声優クラスの感想

声優のためのWS、2回目のチャレンジでした。

残念ながら人数が少なくて、一日だけの短縮クラスになってしまいました。

が、とてもみんなの変化が顕著。

ああ、やっぱり声優さんも俳優の訓練をして間違いないんだ!と強く実感できました。

それは私が勝手に思うものでなく、終わった後の受講してくれた声優さんの顔を見たら、声を聞いたら一目瞭然でした。

とくに、昔、舞台俳優が声優になっていった過程は「やはり正しかった!」と。

声だけで表現しなければならない声優は、映像の俳優のように「目線」とか「かもし出す空気」で表現できないので、舞台俳優のようにセリフの「言葉」をしっかり理解して伝えなくてはならないのです。

今は声優にあこがれて声優を目指す人がほとんどになり、以前のように体を使う演技をほとんど経験していない人が多い。その結果、声だけ演技になり行き詰ってしまう。

 

私はもちろん、もう一人のトレーナー・声優の室園さんも、改めて「うーん、やっぱりな!!!」という瞬間でした。

 

一日になったので、すっごくハードな練習に耐えてくれた参加声優さん、お疲れ様でした!

楽しかったね!ぜひぜひまたやりましょう!

 

やれば出来る!

 

 

終わって私、室園さん、そして見学に来ていた舞台演出家の黒澤世莉さんと打ち上げつつ話した。

声優業界と俳優の実情の違い。

声優はすべてが「仕事」を求めて、専門学校や養成所に行く。

そして、新人としてデビューして数年は「新人ランク」のギャラで仕事をし、それを超えて生き残れる人はその人によってギャラは上がり、そうでない人は仕事がなくなっていく・・・そういう状態らしい。

それは、先人が声優を守るために「ユニオン」を作りそれを定着させたという。

 

一方俳優は状況が多様だ。

「仕事」を求めて事務所などに入る人。「自分の演劇、映画を追求し表現したい」という思いで劇団などに参加する人。

その複雑さに加えて、日本の場合、芸能事務所の意向などもあるのだろう・・・オーディションのシステムを確立することは難しいのだと思う。

だから、声優さん方のような状況はない。

羨ましい。そのシステムがあれば俳優たちももっと自分を磨いていくことに夢を持てると思ってやまない。

 

だからこそ、だからこそ、前回の私の発言になる。

「本気でやらなくては、現実を変えられない!」

一俳優にできることは、自分がしっかりと演技に向き合って、いい芝居をして、お客様に見てもらう事。

もちろんセルフプロデュースも大切でそっちも頑張って欲しい。

だが理想主義と言われるかもしれないが、私たちは役者だ。芝居をやるのが「仕事」なのだ。

 

本気で仕事しよう!その方がきっと面白い!

 

 

俳優全体でのオーディションシステムは難しいが、今もがんばってオーディションをやっている制作もたくさんあると思う。増えてきたと聞いています。そういった制作の方々、ぜひぜひ引き続きよろしくお願いいたします。我々俳優も精進します!

 

 

2019年

4月

01日

トライアルクラス終わりました。

先日、トライアルクラスを行いました。

この目的は、「自分をわかろう」でじた。

 

成長していくためには、いや、ぶっちゃけ上手くなる・いい役者になるには、自分の長所や欠点を知って、欠点は補い長所は伸ばしてこれをセールスポイントにしてオーディションに臨んだりしなければ・・・という思いでやってみました。

 

私にとっても初めてのチャレンジ。緊張しました。

 

そして終わってみて思う事。

 

自分を律し、不断の覚悟で努力しなくては、俳優として生き続けることはできない。!

 

ということでした。

 

最近の風潮というか傾向として、「楽しくやる」ということがあると思う。

全くその通りで、同じやるなら楽しく仕事したいものだ。

だが、多くの人が望むいわばあこがれの職業・俳優になるということは甘くはない!

それは、見ている人に多くのもの・・・感動・喜び・感慨など多くのエネルギーを「プレゼント」しなくてはならない仕事。楽して出来る仕事であるわけがない。

 

自分と向き合え!

自分から逃げるな!

 

私自身も、改めて自分自身を振り返る機会になったようです。

もう一度、身を引き締めて俳優業・トレーナー業に挑みたいと思います。

今、エクササイズクラス募集中です。

言わせていただきます。

 

本気で挑まない人、来ないでください!!!!

 

 

 

2019年

3月

19日

リレーション 人間関係というもの

先日、リレーション(人間関係)に特化したクラスを開催した。

 

参加してくれたメンバーは、ここ最近足しげく通ってくれている人たちばかりだった。

まずは、成長がすごかった。

これ、難しいんだよ!よくできました!!!

 

台本には、ただの友達・・・とかよりも、恋人だったり家族だったりと近い、濃い人間関係が圧倒的に多い。それをちゃんと表現することはとても難しい。

それにとても役立つ、具体的で即効性のある練習です。

映像の仕事においては、

「おはようございます」と挨拶したら、その数時間後に(早ければ1時間後?)、「アナタ」とか呼んで手を握ってたり・・・

舞台では、日頃からいや~~~な先輩(笑)が自分の母親役で、その人の胸に顔をうずめてさめざめ泣かなくてはならなかったり・・・

改めて思うと、変な仕事だ!

 

 

参加したメンバーは、相手を「親」だと信じられるだけで多くのことがうまく行く・・・のがとてもスムーズに行われていました。

 

人間の 脳は騙せる!

 

 

 

アクターズワークスで、私が挑んでいること。

「演じる」ために必要な色々な要素、それを一つづつ取り上げて訓練しその部分を強化して、演技のレベルを上げていくこと。

スポーツ選手が、試合の前に筋トレする。

この人は体幹を・・・この人は下半身を・・・

あるいはフォームの改善を、新しいサーブの習得を、

そうやって、試合に勝てるようにしていく。

 

演技もそうだと思っている。

人は一人一人違う。それが個性だし、自分の欠点も人によって違う。

ある人は感情は豊かだが、台本が読めない。ある人は台本の理屈ばかりになって感動が伝えられない・・・。

俳優は自立して、基礎トレで自分の欠点を克服し長所を伸ばして、自分の「演技力」を上げる。

そしてもっともっといい俳優になっていって欲しい!

 

 

2019年

2月

20日

2月 参加メンバーたちが歩き出す春!

なんだか私的な題名で・・・照れる。

 

先日のリピテション。

若者たちが大勢参加してくれた。

 

2月は年度替わり。多くの若手俳優たちにとって旅立ちの春!となっているようだ。

 

念願のプロダクションに受かったコ 

劇団から「ウチでやらない」と声をかけられたヤツ

そして卒業公演を迎えた人たちは、「公演ではいい評価だった」「思い切りやれた」なんて声も聞けた。希望しているコは劇団に残って欲しい!祈ってる!

 

いい知らせをたくさん聞いて嬉しい。

 

 

もちろん、希望が叶った知らせばかりではないが・・・。

「どうしても○○に入りたかった」「これからどうしたらいいんだろう」

と相談を受けることも多い今日この頃。

 

ワカモノたちよ!ちょっとだけ考えて欲しい。

「受かった」ら目の前には現実的にやらねばならないことが押し寄せる。その場合はやらねばならないことにまい進して欲しい。

でも、残念ながら「落ちた」ら、少し立ち止まって考えて欲しい。

私たち役者は、望まれてなんぼなのだ。

自分のやりたい場所に行くことも幸せなのだろうが、「望まれた」場所に行く・・・ということを。

私たちはお客様を楽しませることを、お客様に「何か」を提供することで「役者」でいられることを。

それでこそ、「仕事」が出来るのだから。

 

やめられないなら、自分の「居場所」を見つけるために・・・頑張ろう!

ぜひぜひハードルを越えて欲しい!

2019年

1月

29日

谷賢一氏WS これまでのことが一つになっていく感じ!

2019、最初のディレクターワークショップを谷賢一君が引き受けてくださいました。

知り合って、一回り!

久々にこのような時間が持てて幸せでした。

 

さてさて、今回はスタニスラフスキーが後期どのような考えを持っていたか・・・!

からワークショップが始まりました。

「大学と途中の留学一年、併せて5年もスタニスラフスキーを勉強したらしゃべりたくもなるんですよ」と。

スタさんは晩年、「行動」することによって「感情」が表現できるという理論になっていったそうな。

「悲しい」を表現しようとして、自分は本当にとっても悲しくても黙って座っているだけで誰かに「悲しさ」は伝わるか?いや伝わらない。「悲しい」から泣く・・・とか、「悲しい」から暴れる・・・とか、行動を起こすことで「悲しみ」を表すことができる、と。

逆を言えば、「行動」を起こすことで「感情」も引き起こされてくる・・・と。

 

 

さすがにこういう話は何度も聞いている。

だけど、2日間という短い時間で、台本の短いシーンを使って、身体で練習できるというのは素晴らしい体験だった。

やっぱり役者はやってみてなんぼだよね!

 

 

谷氏の説明は続く。

役者が、役のキャラクター(その役の人物はどんな人間なのか)や役の背景(その役の人物にどんなことがあったのか)を読み取り、「もし自分がその人だったら・・・」と気持ちを感じていく・・・。

これは現代演劇において、もはや常識。こういう考えをしない人はいないくらいだ、と。

だが、今回は、「行動」することから何が起こるか、どんな感情が起こるか、どう反応するか、をやってみよう・・・と。

 

 

特に私の世代は、「形」の演技から「本当に感じる」ことが重要視された世代。

わかりやすく言えば、涙がでない「泣き」は「カッコ悪い」のだ。

どうやってでも、ト書きに「泣く」と書いてあったら涙を流せるようにする! それができる役者に拍手!・・・みたいな。

当時「私、子供のころ飼っていた犬のタロウが死んだことを思い出すといつでも涙が出るんです」というセリフがギャグのように言われていた、ホントに。

それは今でも俳優の中に巣くっている。

どうしても「気持ちを作る」ということに重きを置きがちだ。

置きがち…だけならまだいいが、それに縛り付けられる。

 

今回、かなりの覚悟で「気持ちを作る」ことを封印して、「行動」すること、相手・小道具から影響を受けることに専念してみた。

「ここで『泣く』」みたいなことを期待しない。手放す。

言うは易し。実際にやってみるととても勇気がいる。

 

すごく面白い体感だった。

とても滑らかにシーンが進んでいく。

そして、ホントに予定しないところから思ってもいない「感情」が訪れる。

「感情」に縛り付けられない境地が、ちょっと見えてきた感じ。

 

演出家・谷賢一氏の説明。

「それを見つけ出したら、丁寧にその行動を繰り返すことによって確かなものになり、毎回その芝居ができるよになる」

 

きっと、今後の自分の演技にも、演技指導にも大きく影響がありそうな、いい予感!!!

 

 

昨年の年末、「複数のシーンクラス」も私自身それに近いアプローチをしていたはずだ。

ここ数年やってきたことが、だんだん一つにまとまって、私の中で形になっていく感覚が起こってきました!

 

谷君、お忙しい中、ホントにありがとうございました!

 

2019年

1月

21日

2019 最初のエクササイズクラスを終えて思う事。

あけましておめでとうございます。

ちょっと遅いですが。

 

最初のエクササイズクラスを終えて、複雑な思いを抱えています。

ある程度のキャリアの役者さんたちが、演技を伸ばせていないのはなぜなのだろう・・・。

 

色々あるのだろうが、一つには昨今のワークショップ流行の弊害が懸念される。

ワークショップ流行といっても、主催者側より俳優の自覚の問題だろう。

いや、ウチもワークショップだからと言って自分を擁護するつもりはない。

 

私が若かりし頃は、一度劇団などの養成所を卒業すると訓練する場所がなく、それを嘆いていた。

今は沢山のワークショップがあり、その場所には事欠かない。

が、色々なところを転々としているだけで、基礎を固められていないし、自分の欠点を見つめ直すようなこともできていない気がする。

「ワークショップで10日間は長い」

「ずっと○○が出来なくて・・・」

などの言葉が出るのはその証だろう。

 

自分の演技が10日間の稽古でなんとかなるものではない。

「ずっと出来ていない」のであれば、なぜそれを何とかする訓練をせず泣き言を言いながらオーディションだけ受けるのか!

落ちるに決まってんじゃん!!!!

 

 

悪気があってこうなっているとは思えない。

もちろん、私たちの若いころと同様、劇団や事務所に所属し続ける難しさ、生活の苦しさ、そういうことを乗り越えながら、自分の演技のシェイプアップをやるのは大変なことだ。

 

しかし、それができなければプロではない。

 

 

ああ、この言葉は言いたくない!!!のだが、言うぞ・・・

近頃の若者は・・・ああ、言っちゃった・・・実はちょっとのんびりしているのだろうか。

 

頑張れよ!ワカモノ!マジで!

 

自分のために!

自分から逃げない!

基礎力をつけろ!!!

 

2018年

12月

26日

今年最後の複数名でのシーンクラス&忘年会 終わりました!

今年最後の複数人数でのシーンクラスを開催出来ました。

ここ数年のアクターズワークスでの課題。

・2人だけでなく複数名のシーン

・「強い感情や葛藤」があるわけでなく、さりげない日常会話のシーン

大きくはこの二点。

2つ目は、俳優としての自分も確認し確実化していきたいものだった。

 

通常のキャラクター&シーンクラスの時人数か少なくて後半に大勢のシーンをちょっとやったり、役者としては4月のユニットの公演でさんざん頑張った。

これらをもとに、まとまった複数人数でのショートシーンのクラスが、やっと出来た感じ!

年末になって、ちょっとホッとし、達成感を感じることができました。

 

来年からは、通常の3つのロングコースとともに「ショートシーンクラス」として常態化できそうです!

 

クラス終了後、参加者や見学の方々からいただいた嬉しい言葉

(映画監督)「こういう何気ない場面で、役者にダメ出しするのは本当に難しいんだよ」

・・・監督とはまた来年、何かやっていこうと思います!もっともっと話を煮詰めたい。

(参加俳優)「エクササイズで学んだ『開く』ということは、ずっと気を付けてきました。会話劇は、時間を見つけてブラッシュアップしないと・・・」

・・・彼女は2年ぶりに参加してくれたのに本当にリピテションがきちんとキープされていました。嬉しい・・・)

(参加俳優)「このレッスンの後行った芝居の稽古で、ずっとうまく行かないと思っていた場面で、相手役が私に向けてすごく沢山やり取りしてくれていたことに初めて気づいた」

・・・ああ、こういうの聞くと、色々な思いもありつつ続けてよかったと!

(参加俳優)「こんなに楽でいいのか・・・と」

・・・私も実感(笑)

 

 

 

その後の忘年会。

なんと今日はクリスマス!!

この日程を決めた秋頃、ちょっと仕事でいっぱいいっぱいで実行委員の人が

「柚木さん、今年の忘年会、クリスマスだよね」

と言われたことに

「え?そんなことないでしょ!」

と、堂々と答えた。

クリスマスだった・・・・・。(はぁー(*´Д`))

 

こんな日程なのに、入れ替わりに大勢の人が参加してくれた。

アクターズワークス宴会部の日下氏が寿司の大盤振る舞い!

みんなで、大笑いしながら飲んで食べて・・・

幸せでした。

 

皆様、今年もありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします!!!!

 

2018年

12月

22日

エクササイズクラスの再受講をリニューアル

エクササイズクラスの再受講について新たな枠組みを考えました。

 

以前から

「もっとやりたいが10日間の日程を空けるのはキビシイ」

「最後の『セリフ』を使った練習だけ何度もやりたい」

「リピテションをもっと増やしてほしい」

などのご意見を頂いておりました。有難いことです。

 

ただ、現実問題、リピテションなどレッスン回数を増やすのも難しく、どうしたら「やりたい」という方々のご希望にお応えできるか・・・!

で、、「エクササイズクラスの時人数に空きがあれば、いらっしゃれる回数で受講して頂く」という方法を考えました。

 

今までも思わなかったわけではなかったのですが、レッスンの性質上、「2~3日かじっただけでは身につかない。返って受講料がもったいないのでは」と思っていました。

ですが、先日、リピテションクラスに超久しぶりの方が2人ほど来てくれて、予想以上の成果をしめしてくださったことと、皆さん頑張って現場で活動してくださっていて、だからこそ時間が取れない、だからこそやりたい!とおっしゃっていただき、決心しました。

 

早速、来年一月のエクササイズクラスから募集させていただきます。

役者を続けるのは一生の仕事。

みんなで前進していきたいですね。

 

そんな、前回のリピテションです!

 

 

2018年

12月

05日

リピテションと目的

今年ももう12月。

あ~あ、年々、時間が過ぎるのが早くなっていく・・・

って、昔、大人の人たちが言ってたなぁ~。

順調に私もそういう大人になっております。

 

今月は2回、リピテションクラスがある。

昨日は結構慣れた人たちが多かったので、「目的」の練習をやった。

 

リピテションって何か?(は、前述を見て下さませ!)

で、これらは基礎トレ。これを「芝居をやる」ことに役立てなかったらなんの意味もない。

 

で、台本には「役の人物」が登場する意味がある。

愛を告白したい・・・とか、謝りたい・・・とか、仕事する・・・とか、部屋を片付ける・・・とか・・・

その登場した目的を遂げるために「役」は出てくる。

 

その練習。

リピテションとかで身に着けた、相手と交流することを忘れずに「目的」と遂げる練習。

具体的に、「靴下を脱がす」とか「ほっぺにチューする」とか。

 

今回はこれで盛り上がった!

撃沈&変な奴が続出しました!(笑)(笑)

 

今月、もう一回あります!

 

そして、1月エクササイズクラス募集中です!

ぜひぜひ、ご一緒に!

2018年

11月

29日

キャラシーン、5日間の集中、再び!

夏に続き、午後~夜での5日間のキャラシーンクラスを開催。

やはり短期集中はキツイ!(笑)

おまけに台本が、長い!(笑笑)

 

今回は、キャラクターもシーンも、本当に普通の人々が普通に生きる大変さ、おかしみを表現するクラスになりました。

家ではダメダメだと思っていたお父さんが意外とちゃんと仕事しててかっこいいおやじだったり、明るく幸せな家族の過去の大ごと、その時の大変さとか。

 

シーンは、定番の「おかしな二人」

これは、今までにないオリーブとフローレンスに!

こんなオリーブ、こんなフローレンスもあったんだ! セリフの間の埋め方、自分で言っときながらやってみたらこんなになるんだ!(爆笑)

何度やっても、役者さんの個性は際限がない・・・演技に定番はない・・・ということを思い知らされるシーンになりました。

 

もう一つは、数年ぶりの「ヴァニティーズ」

いや~、改めて名作!

そして、感情の表現のみならず、最近気を付けている「人は気持ちを隠す」「普通の人が相手とやり取りする」「怒りたくないが、人とやり取りしている間に怒りが抑えられなくなる」が、ちゃんと出来たシーンになりました。

三年前だったか、小川絵梨子さんのWSで「リアクションを取ってーーー!」と叫ばれたことがそのままトライしてもらえました。

なんと、最終日まで全然通せず、いきなり通したら30分以上のシーンが・・・通った!!!

それに対応できた役者さんに拍手!!!です。

 

これはそのまま、年末の「複数シーンクラス」に試していきたいです。

 

2018年

11月

09日

リピテションというもの

アクターズワークスではリピテションという練習方法をつかう。

これが、サンフォード・マイズナーさんの特徴で、システムと言われるものだと自覚している。

 

俳優という名の付く先人たちも、しょせんフィクションである物語をどうやったら面白くお客様に見ていただけるか・・・ということを常に考えてきて、その一つが台本に書かれた「セリフ」がどうやったら「会話」になるか!という命題だ。

しかも、舞台ならこちとら毎日毎日同じことやらなきゃなんないのに!(笑)

 

その課題をクリアする練習方法の一つとして「リピテション」が考え出された。

リピート練習ということだ。

見えるもの「Tシャツ」とか、自分や相手の気持ち「嬉しい」とか「怒ってる」とか、を短い言葉で言って相手と言葉を繰り返していく練習方法。

 

そこで、相手と「やりとり」することを体得していくのだ。

 

ぜひ以下の画像データを見てください。

これは、台本のある「芝居」ではありません。

「リピテション」です。

この女性は、プリンを・・・食べ物を粗末にしたことに端を発して怒りが爆発していきました。

そして、迂闊な男は、後悔先に立たず・・・一人で床と壁に巻き散らかされたプリンを小さなスプーンですくい始めました。

 

このリピテションは稽古参加メンバー全員、目がキラキラ、胸がどきどきしました。

その一人が

「今、今までで一番、リピテションがやりたい!と思ってる」と。

 

もちろん、この稽古の後、全員でプリンを拭きまくりました。(笑)

プリン!ありがとう!

食べ物を粗末にしたかもしれないけど、あなたの死は無駄じゃない!

あなたの犠牲が若手俳優の素晴らしい肥やしになったよ!!!!

2018年

11月

08日

ディープ2エクササイズクラスの登場と「劇団ミスマガジン」

ディープ2エクササイズクラス、終了しました。

このクラスでは「登場」という練習をします。

 

シーンを演じるにあたって、場面に「出てくる」ということ場面から「出ていく」ということはとても大切な事なのです。

舞台も映像も、その場面の向こうにが広い世界を感じさせられるのは役者だけ。

 

たとえばその場面が、お金持ちの大広間だとする。

お客さんにはその部屋だけが見えている。

ドアの外には美しい庭。螺旋階段の上の部屋のドアには主人の寝室。これも豪華だ。

主人役の俳優が、出ていく前に豪華な寝室を想像し、場面に出て、美しい庭をクリエートして庭のテラスに召使の用意したコーヒーを飲みに行く。

ところが、セットには部屋の裏はモルタルの衝立と撮影所や劇場の殺風景なバックステージがあるだけ。

すべては、俳優の「創造力・想像力」だ。

 

 

そして、ディープ2エクササイズクラスでは、場面に出てくるだけ・・・から練習する。

これが意外と難しい。そして、とても大切であるということをまざまざと教えてくれる。

 

先週、ちょうど今公演中の「劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』」の稽古を見に行った時のこと。

作・演出の竜史さん(劇団「20歳の国」主宰)と一緒に、出演者のミスマガジンでグランプリを取った若い女の子達のWSをやったが、その彼女たちが11/7日初日の舞台『ソウナンですか』の稽古の追い込みをやっていた。

彼女たちは場面の半ば、セリフをしゃべり気持ちが乗っているところはいいのだが、場面の始まり、終わって引っ込むところになると急に緊張感がなくなる。

初心者あるある(笑)といえばそれでだが、これをちゃんとやってもらうのがとても難しい。

「大きな出来事」でなく、とっても些細なことだから。

 

「登場」だけ特別に練習する意味はこういうところにあるのだ・・・と改めて心に刻んだ。

 

 

ディープ2エクササイズクラスは無事終了。

登場からはじまり、人と関わる、リピの稽古。

人の気持ちの移り変わりをたっぷり稽古させていただきました。

 

けっこうくたくた!(笑)

 

 

劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』はただいま絶賛公演中です!!!

http://miss-maga.jp/

 

 

 

2018年

10月

31日

2019 1月 谷賢一氏のディレクターワークショップWS決定!

次回のディレクターワークショップは、上昇を続ける若手演出家・谷賢一氏だ。

忙しいスケジュールをぬって、やっていただけることになった。

 

楽しみだ!

 

いろんな意味で、楽しみだ!!!

 

 

 

谷賢一氏といえば、今年、氏が主宰するDULL-COLORED POPが活動再開し、2年の取材を費やしたという力作・福島三部作を上演した。

 

その時の谷氏から来たメールで

 

「この僕がもう36ですよ!

 

柚木さんと初めて会ったときは、たぶん24とかだったはずです……。ひとまわり! 谷」

 

と。

 

 

 

そ・・・・っか。。。

 

自分で、この文章を書いて、改めて笑っちゃった!もう笑うしかない!

 

 

 

ここから、普段呼んでいる谷君と呼ばせていただく。

 

谷君との出会いのきっかけは、時間堂の黒澤世莉くんだ。

 

まずもって、黒澤君が24くらいの時に、アクターズワークスのワークショップを受けてくれた。私のWSの一期生とも言える人だ。

 

その黒澤君が、小劇場の演劇界で頑張って王子小劇場で仕事をしている時、若手の役者・演出家が彼の周りにたくさんおり、それらの人々を集めてWSを開催した。

 

そこに参加していたのが谷賢一君だ。

 

当時、24歳、明治大学を卒業した後、DULL-COLORED POPを率いて演出家としての一歩を踏みだしたころだった。

 

 

 

もちろん、当時から演出家で、俳優志望ではなかった。

 

そして当時から「若手イケメン演出家」!

 

ワークショップの最初に全員揃った時、「わ、イケメン!ま、こういう人が役者を目指すんだよね~」とか思っていた。そうしたら、そのイケメンは演出家で、隣の残念なコが役者だったりして・・・(笑)

 

また、当時から「ヤンチャな演出家」で、演出家なんだけど舞台に登場したり、トークショーとかでゲストと合わなかったら、一人劇場のはしごを登って退場したり、自分の結婚式を劇場でやったり・・・、なかなかロックな彼だった。

 

 

 

私は、良くも悪くも・・・なんか、ずっと生活が変わらない。

 

粛々と仕事をこなしながら役者・トレーナーとして生きている。

 

 

 

そんな、時間が止まっているオバサンを尻目に、谷青年は

 

2度結婚し・・・(笑)  

 

2度ほど劇団を休止し・・・  

 

確か、飲みすぎとかなんとかで入院したのも2度? いや、これは未確定情報(笑)

 

今や、一児の父となり、親子でコスプレ、inディズニーランドの写真などがフェイスブックに踊っている。

 

 

 

ひとまわり!

 

 

 

演出家としての谷君も、もちろんその間どんどん成長を続けていった。

 

その活躍は、もうここでわざわざ書く必要もないものだろう。

 

 

 

 

 

私は、演出家・谷賢一の作品が好きだ。

 

これは別に若いころからの知り合い、ワークショップを受けてくれ、それを認めてくれたから・・・とかではなく。

 

谷君の作る舞台には「躍動感」がある。

 

見ていて楽しい。もちろん、すべての舞台を見ているわけでもないし、見たものすべてが「素晴らしい!」と思ったわけではない。(私の谷君ベスト・・・は、『1961 夜に昇る太陽』『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン・・・』『テレーズ・ラカン』です。!!)

 

でも、どんな芝居でも、この「躍動感」はなくならない。

 

これがすべて。

 

 

 

私が、自分で演じる時も、トレーナーをやっている時も、一番基本に置いているのがこの「躍動感」。

 

演出の場合は作品が、俳優の場合はその人が、「生き生き」していること。

 

このことは、これ以上言葉では説明しづらい。

 

そういう意味では、谷君とは芝居の「好み」が近いのでは・・・と勝手に思っている。

 

 

 

 

 

もう一つ、作品作りの細かさ。

 

これは、もちろん、他の優秀な演出家の方々もそうなのだろう。

 

谷君も・・・というべきか。

 

とにかく、作品に埋没する。

 

その集中力。深さ。

 

それとともに、視野が広い気がする。

 

 

 

たった一度だけだが、演出家・谷賢一氏としてお仕事をさせて頂いたいたことがあった。

 

2012年 朗読劇「女優2人 読む」岩井志麻子・作「ぼっけぇきょうてぇ」だ。

 

演出していただく・・・ほどの、当方に経済力もなかったし、何より谷君の時間がなかったので、「ちょっとお手伝いしてほしい」ということだったのだが、稽古場に来たらもうすっかり「演出家」になっていた。

 

私が面食らって、慌てて後をついていった感じになった。

 

その時、まず、この朗読劇をどこでやるか・・・から意見を発していた。

 

「いや、ここでやりましょう。このリビングのような感じがいい。本を読む空間にお客様をお迎えする・・・っていう。○○(場所の名前)とか○○も考えられるんだけど・・・。柚木さん、倉庫みたいなところって見に行きません?いかないですよね、役者さんは。なんか、町でおもしろそうな建物とかあったら見ちゃうんですよ。」

 

なるほど、演出家ってスゴイ!と思った瞬間。

 

そして、役者のパフォーマンスだけでなく、いわゆる音響・照明・セットとどんどん自分の世界観を作り上げていく。

 

その後ろで、私はアタフタと場所を借り、金を払い、・・・実はそこは正規の劇場でもなんでもないスタジオで、防音設備がない。当時、震災後で原発反対デモがその下を通ることがあり、開演中にそれをやられたら台無し!なので、私は役所に電話してデモ情報を集めたり…(笑)

 

役者だけやっていたら、そのあたりの裏方さんの大変さを身に沁みないで来てしまう。

年齢的には私も甘やかされずに何でもやってきた方だが、小劇場からのたたき上げの芝居作りの根性・機動力を見せていただいた。

 

そして打ち上げで

 

「柚木さん、今回は時間がなさすぎです。やっとこれから稽古が始まるって感じです。今度はもっと時間を取ってもらって・・・」

 

という彼に

 

「いやいや、スケジュールがなかったのは谷君の方で・・・」

 

「あ、そうでした。」

 

忘れている・・・

 

芝居を作ること以外、、、なにもかも、、、忘れている・・・

 

すごいなぁ・・・(笑)

 

 

 

演出家・谷賢一の今は、センスとか才能とか運だけでなく、この行動力・集中力に裏打ちされた地位なのだろう。

 

 

 

 

 

なんだか、回顧録のようになってしまったが・・・。

 

 

 

このような貴重なご縁のある、演出家・谷賢一氏をワークショップにお迎えできるのは、本当に嬉しい。

 

そして、たとえワークショップであっても、演じる・・・という形でご一緒出来ることは、大いに『ワクワク、ドキドキ』である!

 

 

 

 

 

2018年

10月

21日

エクササイズクラス募集開始にあたって思うこと。

2019年 1月のエクササイズクラス募集が始まった。

もう、早速の応募いただいて嬉しい限りだ。

 

ウチのエクササイズクラス、「感情」を扱うのが特徴だ。

 

演技にも、流れ・・・というか、「流行」と言ってしまってもいいのか・・・があるように感じる。

私が芝居を始めたころは、「自然な演技」「『ふり』をしない本当の感情」がフューチャーされていて、私もそれを求めて日々努力の毎日だった。

最近は、「感情」を重視しない演技?

これも意味は、自分の感情を発させるために芝居をしない・・・、台本に書かれたそのシーンの「結果」を目指す「目的」をきちんとやっていく演技

が、よく言われる。

 

私もそう思う。

全く!

きっと若いころも、それを求めてやっていた。

 

そのためにも自分を「オープン」させなくては・・・とも思う。

 

「自分の感情を発させるための芝居」これはダメ!

つまり、自分が「泣ける」「笑える」だけでは芝居じゃない。

・・・「子供のころ飼ってた犬が死んだことを思い出すといつでも泣けるんです」はギャグになっている。

ただ、じゃ「目的」を達成すればいいんだろう・・・的な、安易に相手をコントロールする芝居も危険な気がする。

これも、一歩間違えるとこれも俳優の個人的な快感に向かうことがある。その結果、ストーリーは見えてくるけどその「人間」が見えてこない。

 

俳優が「オープン」な状態で、台本をよく理解し、台本に書かれた「目的」を遂行すること。

これは演技の「両輪」ではないか・・・

と私は思っている。

 

私も、もういい年(笑)だが、まだまだやれることはたくさんある。役者としても・・・トレーナーとしても。

 

 

ワカモノたち! いや、いい年のオッサン、オバサンも・・・ ともに進もう!!!

 

 

 

※上記の文章の内容をより理解していただくために、先日、矢柴俊博さんが書いていたフェイスブックの文章の一部を追加させていただきます。

(何度読んでもすごくシンプルわかりやすい文章! やっしー、ぐっじょぶ!)

 

シーンをやっているうちに結果的に生まれてきた「感情」は、再現してはいけない。

結果である感情を表現してはいけない。
一人で思いを込めたりする心理的な表現をしてはいけない。

流れが止まるから。
生きた人物にならないから。
他の人物との交流が死んでしまうから。
それゆえ台詞が独り言になってしまうから。

「感情」は演じられない。

ただ、
登場人物が目的を持って行動することは演じることが出来る、と。

「結果」は再現してはいけないが、
「目的」に向かうことなら再現できる。と。

だから、
ライブで芝居を!
イコール、ライブで行動をし続けて!
と。

その結果湧いたり湧かなかったりした感情なら、たとえ激しくなくたって、説得力がある。

 

 

 

2018年

10月

05日

声優のWS様子

今回もまた、台風で翻弄されました! 涙

でも、台風もソンタクしてくれたのか、ゆっくり来てくれたので、初企画、じっくりと開催出来ました。

打ち上げだけは無理だったのが残念でしたが。

 

 

このWSのメニューを決めるのに、ベテラン声優・Mさんと色々相談している時に私が質問しました。

「声優さんはどうして、『なだぎ友近』るのか?」

『なだぎ友近』る・・・とは、以前タレントの友近さんが「ビバリーヒルズ青春白書」の声優を誇張したネタをやっていた、あのしゃべりのこと。

Mさんは、「結局、芝居がわかっていないから。アメリカ人俳優がウーとかアーとか、向こうはちゃんとした芝居でやっているのを、そのまま声だけ出すから」と説明してくれていた。

 

声優ではない私は、それがうまく理解できなかったが、WSをやってみてよくわかった。

Mさん大正解!!!

 

まず、アフレコをやってもらい、それからアクターズワークスの基礎練習を触りだけだがやってもらって、普通に台本を練習し立ち稽古して、体も使って演じてもらって、最後にもう一度声を入れた。

 

全員、明らかな違いが出た。

まだ、現場に出ていない予備軍のい人も、もう経験者も全員。

 

自然だし、相手としゃべっているし、

参加声優さんの一人は「今までダメ出しされて、どう修正したらいいのかわからなかったが、それがよく分かった。すごくやりやすかった」と。

 

 

やはり、声優も芝居がわかんないとダメ!という基本的なことだ!

Mさんは劇団出身の俳優からの声優ではないが、養成所中はちゃんと舞台もやっており、今でもちゃんと体を使った芝居もできる。

今の若手声優さんたちの問題点の一つにその点を挙げていた。

このことがこんなに鮮明に出てくるとは・・・。

 

若手声優諸君! 

みなさんも、芝居の稽古しましょう!!!!

 

 

※※参加メンバーみんな、色々体験したことをしゃべりたくて仕方なかったのに、打ち上げできん

  かった・・・。台風のバカヤロー!!!

  みなさん、また会いましょうね!

 

2024年

2月

22日

2024スタートのエクササイズクラス

いよいよ本格的に2024のワークショップが始まった気持ちです。

 

 

何度も何度も書きますが、「目指せ、自立!」です。

 

現場で演出家のダメ出しに対応できず、ほぼほぼ稽古場のさらし者。

他のワークショップで「トラウマ」とか言いたいほどヘコまされる。

誰にも何も言われない・・・自分がいい芝居出来てるとは思わないのに・・・、自分なんか相手にされていない。

などなど、みなさん誰でもご経験がおありと思います。(演出家やトレーナーのパワハラの場合は、別問題ですが・・・)

 

そこで前進するのをやめるのか、自分の納得する演技を手に入れてまた現場に打って出るのか!

人生の選択です!!!

 

さあ、辞めないなら行きましょう!

 

今回はまだまだ少人数ながら、初日からうるさすぎる(笑)メンバーで・・・。これでたった6人か!と言う思いでスタート。

それから稽古が進むにつれて、本来ならおとなしく(? 笑)なることもあるのですが、今回のみなさんは全員最後までエネルギッシュでした。

そして、怪獣が三匹出来上がりました。(爆笑)

いるよね、幼稚園のお遊戯室に、わがまま放題の怪獣のような子供。アレです。アレ。

アレが、三匹もいました!(笑)

 

想像してください。そんな彼らがそのエネルギーをぐっと抑えて怪しい塊のようになって稽古場にうずくまっている姿。

不気味で、妖しくて、近寄りたくない・・・笑

いえいえ、冗談はさておき、、、

そういう場合、そのエネルギーをまず解き放って相手と交流し、芝居に使わなくては!

もったいない!

それが出来ると、とってもいい顔になって、生き生きしてきます。

 

今回「自立」と改めて書いたのは、一定の演出家、監督、トレーナーの価値観に縛られるワカモノが、一定数いること。

ま、自分が若いころを振り返っても、芝居を始める時に「養成所」とか「劇団」とかになると閉鎖社会だから、そこで「ダメ」とか「それは違う」とか言われると、もうそれでどこにも出口がなくなった挫折感を抱きますよね。

本当にダメかもしれない、自分は役者に向いてないかもしれない・・・でも、それを決めるのは自分だよ!!!

本当にダメか、職業替えするのか、いろんなことをやるだけやってから決めよう!自分自身で!!!

 

新年最初に私の先生、キャリー・ジベッツさんに言われた言葉

「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンは無い。自分に合うレッスンが『いいレッスン』だ」

 

さあ、今年も「目指せ自立」!!!

 

 

続いて4月にキャラクター&シーンクラス、やるよ!

さらに自立だーーーーー!

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

とっても面白かったので、写真が大量!

二段階分けました。

まずはエクササイズと言われるものからのリピテション系

 

コンプライアンスもあり、動画でお届けできないのが残念ですが、役者さんの表情の「生き生き」を見てやってください。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

次は「アクティビティ」と言われるものです。

 

~からのぉ~~~  打ち上げぇ!!!

 

2024年

1月

14日

今年最初のリピテション!

今年最初のリピテションクラス。

 

昨年から引き続き、少人数なのでほぼほぼ個人レッスン。

そして、私もリピテションなどなどに登場しましたぁ~~~~~!

久々にリピテションできて嬉しかった!

 

ま、私のことはさておき・・・

少人数の時は、リピテションなど「自分のまま、役ではない」ことから「役!自分じゃない」とか「セリフを使って感情表現する」など。インプロのように勝手にセリフやキャラづくりするわけにはいかないけど、その中で自在に自分を動かす練習をたくさんできました。

 

新年早々言いますが!!!!

リピテションができるだけじゃ、芝居じゃないからね!!!!

 

リピテションの感覚から、それを台本をに生かすことには、多くの練習が必要です。

今年も、ここもちゃんとやって行きましょう!

 

 

で、嬉しいことに昨年頑張って通ってくれたワカモノが、どんどん舞台、映像に出て行ってくれています。

年末年始には私も見に行かせていただきました。

 

で、終わって話すと

「うまくいかなかった」「シーンの時のようには出来ない」「途中まではうまくいったんだけど、〇〇なことがあってから崩れた」などなど。

 

一言言わせてください。

そんなん当たり前じゃ~~~~~~!

 

いくつになっても、どんなベテランでも、いつもいつも100点取れるなんてない!

大谷くんでも毎回ホームラン売ってるわけじゃないでしょ。三振の時のほうが多いでしょ。

おおくん、2023年の打率は3割。それで「物凄い」って言われてんだよ。

 

いろんな稽古場で自分の苦手なところをレベルアップして、で、仕事に出る。そこでまたうまくいけるようにチャレンジする。

これの繰り返しです。

 

明石家さんま師匠の言葉だったと思うが

「出来ひんのは当たり前やんけ。失敗した!って落ち込むなんか100年早いわ!」

でござりますよぉ~。

 

今年も前進あるのみです!!!!!

 

私もですが。。。。。(笑)

2024年

1月

02日

2024年 新年あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
コロナ明け、なんとかワークショップを続けてまいりました。
ですが、「やっとパンデミックが終わった。さあこれから・・・!」と思った世の中は、戦争、災害、政治の腐敗・・・
以前のように戻るだろう・・・などという甘い期待は砕け散った世の中です。
ですが、すべての業界で『アップデート』できる大きなチャンスでもあります。
もちろん、この芸能・演劇界も!
これを機に、なんとか日本にオーディションシステムが確立できないか!
そうすれば、こういうワークショップで地道に努力を重ねている俳優たちがちゃんと評価される世の中が訪れる!
そうしなければ、俳優が世界と戦っていけない!
そんな気持ちの中、私にできることは、相変わらず粛々とワークショップを継続することだけ。
そこで頑張る若者たちが私に英気をくれる気がしています。
やはり、若者の輝きはまぶしい!(笑)
ゆっくり、しっかり・・・一歩づつ前へ!!!
そして、もし、オーディションシステム確立のために何か私にできることがあれば、誰か、声かけてくださ~~~~い!!!(笑)
本年も一緒に頑張りましょう!よろしくお願いいたします。
柚木佑美  2024 1月

 

2023年

12月

22日

今年、本当に最後のレッスン。リピテションクラス。

 

今年最後のリピクラス終了!
今年もみんな頑張った!

人数が少なかったので、リピ以外にもシアターゲームをやりました。
これが結構面白い!!!

リピテションというものをどう台本に繋げるかが手軽に体感できる。

二人組になって、自分与えられた短いセリフを相手に言って、相手に伝わっているかどうか感じとる。相手もセリフが一つ与えられそれを相手に伝える。そして相手からくるもので影響されて変化しつつ、頑張って自分の言葉を相手に伝えるべく続けていく。

 

これで、相手を受けられているかどうか・・・、自分が相手にちゃんと言葉を言えているかどうか、よくわかる。

 

 

 

で、そのセリフを言う背景を入れたり、キャラクターを入れたり・・・。

 

 

 

うちの10回のクラスでは、人間一人作り上げる作業だが、これはさっと遊び感覚でやっていく。それでも十分台本の要求を体験できるのがとっても楽しい!

 

 

 

こういう文字通り考えず、芝居=プレイ=遊び のようにやって行くのもとても大事。

 

 

 

 

 

今回、インプロをやっている人が台本をやるときに、どんどん台本から離れていく・・・という問題を提起した俳優さんがいた。

 

そーなのよ!ここ大事なのよ。(いきなりおばさんになって言ってます 笑)

 

インプロやると、すべては「自分」なので、とても実感がある。ところが台本は所詮他人が書いた「物語」なので、言葉遣いも自分と違ったり、そもそも「あたし、こんな人好きになんてならないし!」なのだ。

 

それを、まさにインプロやっているときのように「台本通り」に持って行くのは、大きなハードルがある。

 

まじめに、そこ大変!

 

エクササイズクラスなどで、自分の殻を脱ぎ捨てて、自分の嫌な部分に直面して乗り越えていくのもとても大変だけど、話はそこで終わらない。

 

同じくらい、この「実感」のあるまま、台本に書いてあることをクリエイトするのが、また一山超えなくてはならない。

 

だからこそ、リピテションを会得した後、キャラクター・シーンをきちんとやることがとても大事なのです!

 

ただ好き勝手にセリフ言って自分が楽しくっても芝居にはならない!・・・ことがほとんど。(笑)

 

でも、この山越えがまた楽しいんだな!

 

 

 

興味のある皆様、エクササイズクラス募集中!ぜひぜひ!

 

 

 

 

 

とにかく、今年も赤字を抱えながらも無事終わっていく。

 

まわりの世界も戦争やら、災害やら・・・、それでも私たちにできることは芝居だけ。

 

来年こそ、平穏で明るい一年であって欲しい。

 

 

 

2023年

12月

13日

今年最後のキャラクター&シーンクラス終了!

先日、キャラクター&シーンクラスが終わりました。
なんと、もう今年もあと二週間って!焦ります!

今回のクラス、何人もが苦戦していました。


アクターズワークス のやり方の基本は、各俳優さん方が、一歩でも前進して仕事に生かしてくれる事。
いつも、その考え方に即して個別のは俳優さんに対応しているつもりです。


今回は、シーンに初参加の人が、
「そっかやはりここか。これを乗り越えるのは、彼にとって大変なんだ。」
と、チェックポイントがはっきり出てくる人もいれば、、、
「なんでぇ!なんでこの人がここで引っ掛かるの???」
と、私自身、頭を抱えるようもありました。

このレッスンで最終発表に上手く整えるより、毎回各個人のテーマが一歩でも前に進めるように身に付けて欲しくて・・・

でも、ご本人も「ああ、台本・お芝居として上手く出来た」と思えた方がいいのか、つまり見ている方として面白いシーンになるように演出のような手を加えた方がいいのか。

悩めるところなのです。。。

 

 

もう一つ、参加俳優から多く出たコメントが「自分の自意識にとらわれて自滅する」という内容のもの。

自意識というのは、そもそも「恥ずかしい」とか、「うまくやろうとする」とか。広げていえば「台本にこう書かれているから」と無意識にそれに沿った演技をする、というのもそうだと言えなくもないかな・・・。

 

これに対応するためにエクササイズクラスをやっているのですが、エクササイズクラスで自然な感情の流れを知ってしまったがために、そのなっているかどうかが気になってしまう・・・これが曲者!!!!

 

だからこそ、後半の稽古では「その気持ちを放り捨てて、相手に対応する!感情なんか後からついてくる!この場にしっかり存在する!相手!相手!」を強調しまくりました。

 

 

俳優として演じる組み立てはごくシンプル。身に付けてしまえば、この分野は習慣になってくれるから・・・。

でもでもでも、やはり、俳優業は一筋縄ではいかない。一生モノの芸なんだな。

 

 

私にとっても学びが多かった今年最後の稽古、最後に迷走していた一人の役者さんが「ちょっとだけだけど、こんな感じでいいのか・・・とつかめたような気がします」と言ってくれた言葉に、涙が出そう・・・(笑)

シビアに稽古できました!

 

 

打ち上げは・・・・楽しかったよーーーー!

みんなみんな帰りたくなかった。終電ギリギリ!(笑)

 

あーーーー、芝居だけして生きていたいねぇ、みんな!!!!

 

2023年

11月

22日

初めての体験クラス!新鮮でした。

初めて体験型のオープンクラスをやりました。
少人数だった事もあり、初めてお会いする方にじっくりお話し出来て、新鮮な出会い!

私としては価値がある経験でした。

今、稽古場を探している人や、社会人としてこれからレッスンして演劇を続けたい人など、いつもと違う方々でした。何かお役に立てていたら嬉しいな…と。

せっかくなので、リピテション体験の後、短いセリフを使って「相手に伝える・相手から受ける」の体験もやってもらいました。
これがわかりやすかったみたいです。(私的には大成功‼ 自画自賛 笑)
リピテションなんてことをなんでやるのか?やったらどういいことがあるのか!
相手に伝える、相手から受け取るってどういうことか!
初めての方はとても素直に、ご自分たちが今まで学んで来たことを生かして、一生懸命やってくれた姿が印象的でした。
本職チームは、俺は役者だ!とか、私はどうして達成しなくては!とか、そこで無駄な力が入りやすい。結果にコミットしなくてはならないけど、そのためにもそれをコントロールできるといいなあ。
これ、アクターズのリピクラスでもやろう!っと。



発見の多い体験クラスでした。
何かお役に立ててたらいいなぁ。
芝居は所詮 プレイ! 遊び心を忘れない!大事ですねー^_^

2023年

10月

29日

ディープ1 4年ぶり!

ディープ1エクササイズクラスが終わりました。
いつもの事ですが、ディープはディープ!

ディープ1エクササイズクラスとは、自分が役者として表現することを妨げるものを取り除く!コーナー


今回は取りこぼした人もいて、悔しかった。
私のアシストが不十分だったのか?
甘くしてしまったのか? 結果を出すことが大切だけれども、その俳優が「自分でやれる」という自力も鍛えていただかなくては・・・といつも思っている。

トレーナーの優秀さをひけらかす場所ではない!だからそのバランスは難しい。
だからこそ、私自身もゆっくり反省しなくては・・・!


だが、やはりある程度継続している人は、のたうちまわりながらもクリアしてくれた。

いつもながら感動しかない!
ワークスのワークショップの中で出来るかできないか・・・よりも肝心なのは自分の演技の進むべき方向を確認すること。
俳優が一番しんどいのは、どうしたらいいかワケがわからない時。
今は出来なかったことも、私はこういう演技がしたいんだ!と自覚して、練習を継続できる自分を作り出すこと。

今回、最後まで吹っ切れなかった人も、かつての例でいくと、硬い岩盤にくさびを打ち込まれている。
例えば、怒りが苦手な人だとすると、こういう経験をすることによって、自分の体が演技の中で「怒り」を表現していいんだ、ということを覚えていく。
そして、徐々に影響が出て、ある時堤防欠壊!してくれている。
信じよう!



超久しぶりに来てくれたワカモノがいた。(それがディープって 笑)
イキナリどうした?
顔を見せてなかった間、仕事を頑張っていて、その内で課題がはっきり見えてきた、不幸にも仕事がボツってしまったが、その隙間に来てくれた。
もう、一番嬉しいパターンだ。

わざわざ打ち上げで、
エクササイズでやったことは、本当に役に立っていたと話してくれた。
ワークショップで身に付けた演技力を使って現場で生かしていく、これが本来の形だ!
こんな事があると、心底やってて良かった!と思う。


ちょっと話しは変わるが、こないだ何気なくニュース情報番組を見ていたら、最近「ゆるブラック」って言葉があるそうで、缶コーヒーの名前かよ?と思いきや、企業の事だそうだ。
若者たちの就職やら働き方の問題で、一時のブラック企業とは違いパワハラとかないが、やりがいがなく成長できない会社だそうだ。

なんだか色々出てくるなー、、、
と思いつつ見てると、コメンテーターの意見は、
「甘い!どこに居ても成長出来るはず…」と「今の企業事情をよく察知している、わかる!」
という二種類。
専門家の話しでは、これから日本企業もどんどんジョブ型に移行して行く、むしろ企業の方が焦っていて、国際競争力をつけようとしている。
働き手も、自分は何が出来るかというスキルがないと稼げないようになる。ワカモノはそれを察知していて焦っているのでは、という見解だった。

なるほど。

やはりどこの世界でも変化は起きている。
芝居の世界でいうと・・・
「上手い役者をよく見ろ!盗め!」とか、「見てれば出来るだろう」とか、なんなら怒鳴って努力根性義理人情に頼る演出家や先生は、トレーナーとしての能力がないのかよ!と思う。
一方、「何を教えてくれるんですか」「教えてくれないから出来ない」と、与えられるのを待っている役者も違うだろう!と言いたい。

番組の中では、自分のやりたい事がはっきりしている人は、さっさと行動できる。どんな仕事がやりたいのか、どうしたいかがわからないとただ転職を繰り返す事になりがち、と。

本当に。
ただただワークショップ巡りをして、成長してつもりになっても仕方ない。お稽古場スターになってはダメ。
自分で自分に必要なものを見つけて、身に付けられるところに行く!
またこれ言うと昭和のオバサンになりそうだが、誰か一人の演出家やトレーナーの意見だけに固執しないで欲しい。そういう意味で「負けないで!」と言いたい。
「負けないで」自分の意見を持てるようになろう!

2023年

10月

13日

体験型のレッスンについて一言

昨今、芸能界でもハラスメント問題が沸き起こっている。

私としてはこれを機に、業界全体が良い方向にアップデートして欲しいと願っている。

 

そういう昨今の中「マイズナーテクニックのレッスンでうまくいかなかった」という話が耳に入ってくる機会が増えた気がする。

 

 

これは、マイズナーテクニックに限らない話としてなのだが、悲しいことに「トレーナーに否定された」という内容のことを言う若手に出会っているのは事実だ。

 

もちろん、すべての人が『〇〇テクニックのレッスン』などですぐに上手くいって名優になれるはずなどないのだが・・・がしかし、そういう人から話を聞くと「その言い方は今は通用しないよな~」という事案や、さらには明らかにトレーナーが自分の権威を示したくて発した言葉としか思えない事案もあるようだ。

 

 

私はマイズナーテクニックでのワークショップを20年以上続けてきた人間だ。ほかのテクニック・メソッドについてあれこれ言えないが、自分がこれだ!と思い続けてきたマイズナーテクニックでそういう事案が起こることについては残念!!!以外ない。

 

たしかにマイズナーテクニックでそれをやられるとダメージは大きいと、私も思う。

何度もこのブログで書いてきたが、このレッスンではまず最初に「感情」を扱う。

だからこそ、いきなり「自分自身に向き合う」体験をする。その入り口でパワハラなどを受けたり、何人もいる参加メンバーの中で明らかに否定されたりすると、心がどうなるか想像に難くない。

 

私は師匠から、『これは繊細なレッスンで、だからこそ関係者以外見学禁止、俳優は丁寧に扱われなくてはならない』と教えられた。

それまで昭和の昔は、役者の稽古は根性論でかたずけられ、演出家は「先生」であり「絶対君主」だった。どこが悪いのか、何をどう直していけばいいのか・・・演出家に言葉をぶつけると「出来ない役者」と思われ、「〇〇くんの芝居を盗め」と言われる。

上手い人の演技を見るだけでうまくなりゃ稽古なんていらない!!!!

そんな昭和で、これに出会った。きちんとした理論に基づいて、俳優がこんなにも大切にされることに感動したものだ。

もちろん、師匠の個性もある。私の先生はアメリカ人でネイバーフッドプレイハウス出身なのだ。

 

そんなテクニックなのに、いつの間にそんなことが起こるようになったのか・・・!!!

悲しいし情けない。

 

そんな若手俳優に対し、まずは自分のモチベーションをリカバーし、自分で自分自身を大切にする機会を作ろう!とこの企画になった。

 

また、実行委員の意見として

「傷つくまでいかないが、進行が速すぎてついていけなくて、何をやっているかわからない」という人も多い」

という事もあった。

 

そういう「じゃ〇万円払って何日も・・・ってはどうよ?。でも納得いかないんだよね」と迷っている若手の方の迷いだけでもすっきりさせられれば・・・。

 

 

演技未経験の方々に対しても、今やネットの時代でググったときに「マイズナーテクニック パワハラ」とか出てくると、すっかり誤解される。

あああ!ダメじゃん! マイズナーテクニックってそんなんじゃない!

そんな悲しいことは、何とかしたい!

全部の俳優ってわけではないが、こういうレッスンが必要な人、これで上手くいく私のような俳優は確かにいるのだ。

まずは、体験して自分で選んでいただきたい。

 

 

演技を上達させる方法はマイズナーテクニックだけではない。

私は「私にはこれが一番合っていた」と思ったから続けているだけで、私の師匠の言葉通り「出来るようになればなんでもOK」なのだ。

 

要は、それを自分で見つけること!

レッスンの内容も、トレーナーも、自分で自分の成長をあきらめず、探して、見つけて、結果を出して、

仕事しようーーーーー!芝居しようーーーーー!

 

 

2023年

10月

01日

ショートシーンクラス、やりました!

先日、ショートシーンをやりました。

もう、少人数特訓!笑
経営面は笑えないが、やはりじっくり稽古すると確実に身につく。これは最近ずーっと言っているが・・・やっぱ、時間勝負かー!
役者さん「今回は納得出来たって言うか、腑に落ちました」
柚木「これだけやればイケるよねぇ。あー、補助金とか出ればねー」
役者さん「出ないんですか?」
柚木「出ないのよ。コロナの2年間だけは経費だけ出たけど」
役者さん「そうなんだ」
そうなんです。
日本は文化にお金を使わない、ましてや、後世の育成などには…
何でしたっけ。国立博物館がクラウドファンディングしないと光熱費が払えなかったって、どゆこと!!!!怒
今回はがっつり映像演技でした。
一見、何もやっていないように見えるヤツ。
そうそう、映画監督のワークショップとか行くと「もっと抑えて、やり過ぎ」とか言われまくる。笑
たまに、アクターズワークスは映像演技なのか舞台なのかと聞かれる事があるのですが、私は全部の演技の基礎が「交流」
だと思っています。
映像なのか舞台なのかはそのあとだ…と。
映像演技は、目線が絡むような演技とか相手のセリフを聞いている時の微妙な表情とか、まさに繊細なやり取り。だからこそ、その場にいて相手を取りこぼさない事が大切です。
舞台は、相手からのリアクションを身体全体で、劇場の一番後ろのお客様にも届くように伝えなくてはなりません。それは身体的・感情的に「大きく」演じることとはちょっと違うかな、と思っています。
文章ではうまく言えないけど、エネルギーの使い方かな。
映像で日常的なシーンは、エネルギーをとにかく内に込める。表に出そうとしない、ただそこにあるだけ。
舞台は、エネルギーを空間いっぱいに出す。
しいて言えばそんな感じです。
私が基礎と思う「交流」、リピテションで培われるものですが、ここから「役作り」「台本読解」からの「シーンの練習」だが、その時に映像・舞台と、その人の必要に応じて、身体訓練やら発声やらと関連して身に付けていく必要があると思います。
長い道のりに見えますが、それがいい・・。
やっぱり芝居はいい。
自分が演じる時も教える時も、それだけに集中出来る充実感。
みんな、芝居やろう!!


2023年

9月

19日

先日のリピテション そして根本的なお話

最近参加者が少なく(愚痴かよ!笑、)来てくれた俳優さんとじっくりゆっくり向き合える。

先日のリピテションクラスに、長々来ている役者さんで「感情」が表現しづらいタイプの役者さんが久々に来てくれた。

じっくり対応でき、2歩も3歩も進めた気がして嬉しい!

その人は感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者だ。

だが、言葉にしたときに嘘っぽくなり相手に伝わらない。

そんなもったいない人だった。

その人が思わず大声を出して、相手にすがるような稽古ができ、私としては「よっしゃー!」だった。

 

 

今日は久々に基本的なことをまとめてみようと思う。俳優さんたちが混乱しないように!

ちょっと今日は長文だ、ごめんよー!!

 

前回のブログで書いたが、

発声・活舌

身体の動き

感情表現(開いていること)

は、仕事の台本をもらってからやっても、遅い!!!! 無理!!!!

 

役をもらって本番までの稽古では、日頃の力を充分発揮することが大切だ。

言い換えれば、普段の実力以上は出ない!!!!

 

(例)

台本に「泣く」とト書きがある

練習で泣こうと頑張る

泣けない

演出家が「ここは役は家族から見捨てられて孤独感にさいなまれて一番辛い場面なんだよ!役者なら泣けて当たり前だろ!」とキツイダメ出し

 

役者あるあるだ。こんな状況は誰でも一度くらい経験があるだろう。

 

「日頃2オクターブしか出ない人が、いきなり舞台で3オクターブは出ない」

感情表現・インナーも、常日頃発声練習と同じように、日頃2オクターブしか出ない人が3オクターブ出るように基礎錬しなくてはならない。

 

本番の稽古が始まってから、いきなり「自分の孤独感」を探り始めでも遅いことがほとんどなのだ。

上記の例で、演出家に「おまえ、親と衝突したことくらいあるだろ」とか言われ、その時のことを思い出しても簡単に涙が出るものでもない。

挙句の果て、一生懸命に泣こうとし、やっと泣けたら今度は涙が止まらなくなって

「おまえの個人的な感情なんて必要ないんだよ!!!」

と怒鳴られる。

 

これは実際にあった話だ。(経験のある人も多々いらっしゃることと・・・苦笑)

 

映像などでは、個人的な感情であっても「ま、泣いてくれてれば編集で何とか出来るか」とか裏でディレクターがぼやく・・・みたいな。

 

 

この問題に関して、では、役者がどんな基礎稽古をしておけばいいか・・・

 

(感情の仕組み)

小さな男の子は、転んでひざをすり向いて「泣く」

お父さんとか、おじいちゃんとか、「男の子が泣いてたらおかしいぞー」とか言う

子供の脳は「泣いたらおかしいんだ」と学習する

次に我慢して泣かなかったら「偉いぞー」と褒められる

子供の脳は「これでいいんだ!認められてる!愛されている」とインプット

そして徐々に「泣く」という感情すら忘れ去って、オートマチックに「泣かない」男が出来上がる。

 

全ての人間は、大人になるいうことは多かれ少なかれ、どんな種類の感情かはひとそれぞれで、このようになっている。こうでないと大人としての社会生活はできない。

 

でも俳優はこれではマズイ!

いっちょ前の男性が「泣か」なくてはならないのだ。

 

台本をもらう、いきなり頑張って自分の悲しみをほじくり返して「泣こう」とする。

ところが、すでにオートマチックになって、自分の「泣く」という感情・衝動はどこにあるのか自分でもわからない。

必死に「泣こう」として、やっと泣けたら今度は溜まりに溜まった感情が止まらなくなってしまう。

で、「おまえの個人的な感情なんて・・・!」

 

これが上記にある現象の解説だ。

 

感情表現の俳優の基礎稽古とは、「感情」を出す習慣を取り戻しておくことだ。

ここのワークショップでは、様々なエクササイズを行って、色々な感情を感じでもらい、何かを感じたらそれを声に出して表現する練習を繰り返し行う。

そして、感情の種類も。

「えー!私もこんな風に感じるんだ」とかをたくさん見つけて、出す!こと。

俳優に与えられた方法は「声を出すこと」と「体を動かすこと」しかないのだから。

 

最初に書いた、「感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者」さんは、日頃からあまり感情を出さない穏やかなタイプの人だ。だが、「目の奥に・・・」ということは「感情」が乏しいわけではなく豊かな感情を持っている人なのだ。

声にしても噓っぽくならないように、普段から「出す」練習をすることが必要なのだ。

この役者さんは、前々から来てくれている人だと書いた。

そう、この練習はそんなに簡単にできるものではない。

一回泣けたからもう千秋楽まで大丈夫・・・という都合のいいものではないのだ。

歌手の方々は、仕事の合間でも本番前でも発声練習をし続けているではないか。

 

この役者さんに、「目の奥で感情をたたえる」だけでなく「大声で叫ぶ」が加わったら、役者の幅を広げられる。

今までキャスティングされたのとはまた違う役も取れるかもしれない!!!

ワクワクする!

 

 

俳優の基礎訓練は、発声活舌と身体訓練だけではないと思っている。

 

自分の「感情」を取り扱えるようにしておくこと。

そうすれば、台本を読んだら自分の役の状況がまるで自分のことのように「感じ」られ、その感情を表現できる。

必要なのは「役」に共感した「感情」であって、役者の個人的な感情はいらない・・・というのはそういう意味だ。

 

演出家とかわされる言葉の中には、また、台本のト書きには、形容詞がたくさんある。

抽象的だ。

それをまさに具体化するのが俳優の仕事なのだ。

 

 

追記だが・・・

これを身に付けてくだされば、その俳優の本質が見えてくる。

「泣く」ことを忘れ、「俺は強い男」だった人が、「弱さ」「卑屈さ」なども表現できるようになるのだ。

今までとは違うキャラクターにキャスティングされることができるだろう。

また、

セリフのない、立っているだけの存在感

お客様に愛される魅力

そういうものも身について行っている。

 

 

2023年

9月

15日

若手俳優さんに一言!

とある稽古で・・・。

 

レッスンしている俳優のみなさん!

声を大にして言います。

俳優の基礎とは・・・・色々言われるが、

 

身体がきちんと動くこと

発声活舌

プラス 私は 感情表現のためにオープンしていること

 

この3つは、仕事に入る前に手に入れておいてください!

 

台本もらってから、何とかできるものでは、原則・・・ない!!!!!

 

舞台の稽古に入ってから、ドラマの撮影に入ってから、できる稽古は、台本の読解、キャラクター作り、それくらい。

 

上の3つは、どんなに天才的な演出家でもトレーナーでも・・・無理!!!!

 

プロになるなら、心して研鑽してください。

自分自身のために・・・。

 

 

2023年

9月

10日

エクササイズクラス終了。負けたくない女と甘えたい男。

少人数だし、開催直前から体調不良も続出のピンチなエクササイズクラスだった。

いや~マジ、ほんとにやれるとは思わなかった(笑)。

 

だが、来てくれた人たちは意識高くて。人数が少ないので一人づつ掘り下げることができた。

止めなくてよかった。

 

今回、女子は強え~! 

男は、結局甘えたいんかい!(笑)

 

エクササイズクラスの目的は、役者として自分をガードして邪魔するものに気づいてコントロールできるようにすること。

ちょっと間違うと、「トラウマ」とかという言葉が飛び交って心理学セミナーみたいになりがち。

人間の「感情」の在り方は変わらないのだろうが、目的は「演技!」だ。

これを踏まえて、書いていきます。

 

今回の「強え~」女子たち。

人間はすべからく、ただ強い人もただ弱い人もいない。

何らかの理由で「弱み」を見せられなくなっているから、「強え~」ところを相手に見せてふるまっていくのだ。

その理由は一人ひとり様々。

 

私も典型的な「弱みを見せることが苦手な女子」であるが、私の理由は、主には「父親」。

父は私を大変愛していた。

そして、昭和一桁生まれ。

その価値観たるや・・・、ざっくり言えば「男は強く弱音を吐かず家庭を守る。女は父親や亭主に従って立てて生きる」である。

今はだいぶアップデートされてきた。私は早く生まれすぎた女なのだろう、その価値観を全く受け入れられなかった。だから弱みを見せたら「男に従わなくてはならない」のだ。都合が悪い!

私は、男に従うくらいならどんな困難も一人で耐えて見せる!!!・・・だから「弱みは見せられない」女になった。

 

こんな感じで、医者やカウンセラーが必要な「トラウマ」などではなく、人はみんな社会で生きていくパターンを持っている。

 

今回の「強え~」女子たちもそれぞれに、パターン・理由を持っている。

 

 

「甘えたい」男。

いや、今回だけではなく、ほとんどの男はこれを隠すのか・・・。

やはり男はある意味「強く」なくてはならない、としみついているのだろう。

 

レッスンでの問題は・・・素直に甘てくれりゃあ問題ないのだが、甘えるまでがまぁーーーー大変!

甘えられなくて不機嫌になって相手を拒絶してみたり、相手から「甘えたい」ことを察してもらおうと画策したり・・・(笑)

あーめんどくせー!爆

 

「演技」の訓練なので、それらを問題視して何か解決していくコーナーではない。

そのことに気づいて、役を演じていくうえで「弱さ」を見せられるようになること!これが目的だ。

気づいて、認めなければ、そういう台本で観客の心を打つ芝居ができない。

 

普段強がっている人が、色々な出来事に合い本音をカミングアウトする・・・それがちゃんとできたら、素晴らしいシーンになることだろう。

 

 

だからこそ、それに向けて、頑張れ!みんな頑張れ!
いい芝居を見せておくれ!

 

2023年

8月

16日

お盆リピ

先日、お盆ですがリピ!でした。

 

最近残念なことに少人数。

ですが、丁寧に俳優さんたちを見られます。

続けてきてくれている人も多くて、やはり稽古時間は裏切らない!

私もちゃんと発見できて伸びてくれているのは実感します。

 

 

久しぶりに参加する俳優さんに改めてここでコメントを。

 

出来うるならば、アクターズワークスのレッスンや「感情を開ける、オープンさせる」タイプのレッスン(「スーザン・ハドソン」のメソッドとか)は、ある程度集中して受けることをお勧めする。

もちろんそれは、「開けた」状態を自分である程度キープできるために。

 

私の師匠、キャリー先生の名言がある。

「エクササイズは、社会で生きるために不都合だからわざわざ忘れている感情を無理やり引っ張り出しているのだから、一度できるようになればそれでいい。こんなこと何度もやっているとおかしくなる」

と。

私はこう説明する。

「怪我をしたら血が出て、治るためにカサブタができる。このエクササイズは、わざとこのカサブタをはがして血を流すようなもの。必要以上に何度もやったら炎症を起こして治らなくなってしまう。」

 

とても心身ともにキツいレッスンを、いい俳優になるために挑むのだ。

でもそれは、演じるために一度見に付ければ、何度もやる必要はない。

 

そのためには、この「開いた状態」を演じることに結び付けて、「使える」ようにするまでは一定時間続けていただきたい。

それが心身にもベストだし、費用対効果も〇!

「使える」ようになれば、一年ぶり・・・とかでもリカバーは早い。

車の免許を取ってすぐ乗らなくなったらただのペーパードライバーに成り果て、ずっと乗ってた人は何年ぶりに運転しようと思ったらすぐ慣れて乗れるようになる・・・これと同じ。

 

 

もちろん、みんな

「参加したい参加したと思っていたんですけど、日にちが合わなくて」

と言ってくれるし、

先日見学したマイケルチェーホフのクラスでも

「舞台の間にワークショップ取るのが難しい。もっと身に付けたいんだけど・・・」

と言ってる俳優さんが。

 

みんな何とかうまくなりたいと、一生懸命なのだ。

時間と金、焦る気持ちの板挟み!!!

 

痛いほどわかる。昔の自分を見ているみたい。

 

だけど、トレーナーとしてはあえてこの文章を書きました。

なんとか、一人でも多くいい仕事をして頂きたい!

 

ご自分のトレーナーさんと色々細かくお話しするのもいいことだと思う。

私はいつでもメールくださいね!なるだけ早く対応するように頑張ってます。

ぜひ、時間をうまくマネージメントしてください!

 

 

エクササイズクラス、まだまだ募集中。これも回数受講というルールを作ってメンバーさんは一回でも受けてもらえる。

仕事の台本に対するサポートクラスも作った。

 

頑張ろう!仕事しよう!芝居しよう!

 

 

2023年

8月

09日

推薦削除、後記

谷氏のセクハラ問題で、アクターズワークスの推薦文を削除した件について、また文章の内容について、様々なご意見をいただいた。

その中で、私が一番「ああ!」と思ったのは、

 

掲載が遅すぎる!

 

というご意見だ。

 

私が心を悩ませていたのは、すでに書かせていただいた通り「自分自身がこの目で見ていない、真実

を確認できない案件を、公式のHPでどう扱っていいのか」といこと。

 

今現在の私自身の個人的な見解は、「残念だが黒」である。

私自身が信頼し尊敬する演劇人で、実際に彼の言動を見聞きしている人からの多数の話を聞いて、「これは黒やむなし」と思っている。

だが、どの時点で「黒」を認定するのか・・・

やはり公には裁判の結果を待つしかないのが法治国家の約束事ではないか・・・。

 

 

私のこの意見について、意見をくださった現場のスタッフの方は、

「掲載のタイミングは、事件が明るみになってすぐだ。すぐに何らかのアクションを!」

と言ってくださった。なぜなら・・・

「若い俳優たちで自分が成長するために練習先を探している人たちが、こういうHPで探している。それなのに長々と推薦文を掲載していると『何か特別なつながりがあるのでは?』と疑ってしまう。」

ということだった。

 

なるほど・・・

と、反省しかない。

 

そして言ってくださった。

「セクハラやパワハラが多い中、また特にマイズナーテクニックの別の講師の中でセクハラ・パワハラ問題が明るみに出て、マイズナーテクニック自体が敬遠される雰囲気がある中、僕は柚木さんのレッスンはとてもいいレッスンだと思う。だから誤解を生むようなことは避けて欲しい」

 

 

ありがたいお言葉で、返す言葉がない。

 

正直、アクターズワークスでハラスメント問題が起こったことはない。

私の周りで、直接の知り合いでも事件は、谷賢一氏が初めてのことだ。

だから、ちょっとよそ事になっていたのか。。。

 

ジャニーズ問題もニュースを騒がせ、日本より欧米でより大きな問題になっている。

日本中がアップデートしなければならない。さもないと日本の芸能が世界から取り残されてしまう。

 

何より、あってはならない!

何かしらの「力」で他人を自分の思い通りに動かそうなどと、許されることではない!

 

今、誰もが手探りだと思うが、これを反省点として今後、きちんと学習していきたい。

 

 

 

 

2023年

7月

29日

先日のリピテション 嬉しかった!悔しかった!

猛暑の中、リピテションやりました。

 

集まってくれた俳優さんたち、

 

 こないだ舞台が終わりました。

 撮影が終わりました。

 9月に舞台があります!

 

みたいな人が大勢!

いやー、嬉しい嬉しい!

こうでなくっちゃ!

 

いよいよ本当にアフターコロナになって来た!

仕事も動いてきて・・・

お願い!経済ももっと動いて!!!(笑)
※いや、笑い事じゃなくて・・・・

 

でもその中にも、

「うまく出来なかった。学んできたことは全部ちゃんとやったのに・・・何故かわからない。」

という人も。。。。

 

もちろん、ちょっと稽古したからと言って何もかもすぐうまく出来るわけはない。

一番問題は「何故かわからない!」ということ。

 

「あー、あれマズった」とか「もう全然時間なくて間に合わなかった」なら、まだいい。

何が自分の体に起こっているかわかっているから。。。

 

「なんだかわからない」場合、おそらくはとてもくだらない問題のような気がする。

たとえば・・・

相手役とうまくいってない とか

この台本があまり好きになれない とか

そんなことは「高尚な演技、作品作りにはこんなこと言ってはいけない。関係ない個人的なこと」と思われるが、ところがどっこい、役者という職業はこういうメンタルがとても大切なのだ。

自覚しなくてはならない。

 

相手役とうまくいかない場合

このことは一見演技とは関係ない・・・ただやりにくいだけ・・・と考える人も多いが、それで対応できる役者は本当に上手いベテラン、もしくはかなり根性の入った役者さん。

これは演技に大きく影響する。

まあぶっちゃけ、あまりお出来にならない役者さんほど相手に注文を付ける傾向はある。

「今のセリフじゃ伝わってこない」とか「ここの場面もうちょっとこうして欲しい」とか・・・溜息

そういった話は若手さんからよく聞く。

俳優同士で簡単に相手に注文を出すのはいかがなものか・・・と個人的には思うが・・・、言ってくるものは仕方ない!(※キチンとコミュニケーションがとれている場合は違います。)

 

みなさん!

それに動じないくらいの演技力と精神力を身に着けよう!

稽古が終わって相手に文句言うなんて情けないことだと思おう!

自分の演技で相手を変えられるくらい、自分の役の言葉を相手に伝えることを肝に銘じて!

 

しんどい話だが、それができるようになれば鬼に金棒!

 

そのために普段の稽古がある!

精進がある!
ファイトだ!

 

台本に納得いかない場合

そりゃあ、全部の台本が「岸田戯曲賞」「アカデミー賞」というワケにはいかないさ。

作家だって、新人もいれば、スランプもある。

自分の演技力を顧みてみよう。「あ~、人のこと言えない」と思いはしまいか。

 

何も台本全体を好きになる必要なない。

自分の役を愛そう!

そのために「実在の人物」の一生を使ってキャラクタークラスをやっている。

一人に人間は必ず、どこかに共感するところ、愛らしいところがあるはずだ。

 

モンスターのような殺人鬼も、なぜそうなっていったのかを丁寧に探ることによって共感できるところがあるはずだ。

というか、見つけるのだ。

 

「いや、僕の役は2シーンしか出てこないチョイ役だから、そんなのわからない」

チョイ役!?

チャ~~~~ンス!!!!

だって、どうとでも作れるではないか!

1シーンで主役をいじめるだけの部活の先輩役だったら・・・

その子だって新入生の時にいじめられていたかもしれない。そこから「自分が上になったらそんな奴にはなりたくない!」と思っていたはずなのにそうなってしまった時間、物語がある!

面白い!

いつか、自分が大きな役を掴むときに生かせるではないか!

それが引き出しになるのだ。

 

 

先日の俳優さんは、こんな理由ではないかもしれない。

本当には、「ダメだった」という俳優さんにじっくり話を聞かなければ本当に理由はわからない。

でも、だからこそ、何もないときには 稽古しよう!!!

稽古は裏切らない!!!

 

 

しかし・・・悔しい。。。

上手くいかなかったと聞くと、自分が至らなかったと思えてくる。。。(よくない癖だが・・・)

 

メンバー向けの、本番にあたっての相談コーナー、新設しようかな。

それ言ったら「やってくれ」コールをもらった。。。

そう言われるとだんだんその気になってくる。

よくない癖?(笑)

でも、必要なのかも・・・・

 

ちょっと検討してみる!!!ハイ!!!

 

2023年

7月

19日

コロナ後のキャラクター&シーンクラスやりました!

酷暑の中、キャラクター&シーンクラスが終わりました。

いやー暑かった!

午後からの日、駅から徒歩7分くらいのスタジオの時は集まってから30分くらい休まないと始められなかった・・・。

 

みなさん、大丈夫ですか?

 

 

9人参加、キャラクター3人シーン3組! コロナ前のキャラクター&シーンクラスが開催出来ました! もう3年ぶりくらい!

おまけに、途中で見学の方も多数、最終日にはお客様が6人。

心底嬉しい!!! 芝居!芝居!

 

 

参加俳優さんの出来も良かった。

 「出来」というのは、各々が具体的に学んだこと、ちゃんと変化を実感してくれた人が多かった。

 誰と比べるわけでなく、昨日の自分より一歩でも二歩でも前進して終わって欲しい。

 

 

キャラクタークラス

 

1人目は役が抱えた本音を申し分なく爆列させてくれた。

 エクササイズクラスから引き続いて、役が言いたいことと自分の感情が見事にリンクしていた。

 

2人目。自分からかけ離れた個性の人物を演じた。

ところが、とても楽しそうに、まさに生き生きと演じてくれた。

その人は自分のことを内向的だと言う。役の人物はもうわがまま?思った通りのことを周りが何と思おうと言ってやってしまう性格。「自分にはできないからうらやましい」と言いつつ、すっごい楽しそう!(笑)。こういう人は本当は内面にイケイケの自分を抱えているんだよー(笑)

 

3人目は・・・

うーん、あまりうまく役と共感できなかったようだった。

アクターズワークスのレッスンでは、必ず「シェア」する。

まずは俳優さんがやっていてどうだったかを話してもらう。そして私の意見を言って話し合う。3人目の役者さんはどうも昨日の発言を今日の言ってることが違っているように聞こえて、聞き手は「え?」となってしまう。自分自身の中でも混乱してしまうのだろう。

 

こういう俳優さんは、エクササイズクラス的な課題が残っているような気がする。

俳優は自分で自分のことを客観的にみられて、よくわかっていくことが必須なのだ。

 

 

シーン3つ。

 

一番目、エクササイズクラスから引き続いて「強い感情」をはっきりとぶつけ合うシーン。

人間は生きていて、大人になっていくにつれて「本当のこと」は言わなくなる。

しつけ・教育されて「社会的な自分」を作り上げていく。

最初のシーン参加の方はできるだけ、その「本当の感情」を出さない人間が、本音で相手とぶつかる場面を選ぶことが多い。

初シーンクラスのお二人で組んでもらった。もう爆列シーン!(笑)

初回は、全然掛け合えなくて、片方がガンガン行くとこう片方は恥ずかしくなってにやにや笑ってしまったりして、不成立連発だったが、最終発表日は「やれば出来るじゃん!」な仕上がり。

 

2つ目はコメディ。

 

今までシリアスな場面ばかりやってきた俳優さんがやってみると、なんだ合うじゃんこんな役!って感じ。この役者さんとは言わないが、なんかシリアスな役ばかりやりたがる役者さんっている。本当はへらへらした役とか、コメディが似合ったりする。うふふ・・・。

本当にバタバタと天然な感じがよかった。

 

そして、最後は何度もやっているメンバーで3人のシーン。

最初は感情をぶつけ合うシーンをやるが、もうベテラン勢なので、「本音を隠して葛藤する」シーン。

 

最初はレアな感情を出せばいいが、本音を隠したシーンは、文字通り隠さなくてはならないので余計高度なシーンになる。

 

単純に言えば、両方がニコニコして話してるが、テーブルの下で蹴りあっているようなヤツ。

こういうシーンは本音、例えば怒りとかをちゃんと抱えて、それを笑顔で隠してセリフをかわし、会話するごとに変化しなければならない。

 

別の参加俳優の言葉を借りると「初回は柚木さんが言うように、そわそわ動くことでいろんな衝動を逃がしてしまって相手に負けしまっていたのに(役はお互いがっぷり四つに組んでやりあわなければならないシーン)、最後はどんと座ったまま、セリフと存在感が強い強い」という風に仕上がりました。

 

 

ほとんどの人が、前進してくれた。

 

ここで重要なのは、現場で一人でできること。

これもほとんどの人が、意識しながら10回の稽古に臨んでくれた。

ワークショップなど稽古でいい出来だったからよかった!のではなくて、自力でできる能力を少しでも伸ばしてくれること!

 

これが一番大切。

そのことも自覚して、次を見ていてくれた人が多かったので、それが一番良かった!

 

 

最終日の発表会。

 

「コロナのおかげで最終日、お客様が入るのをすっかり忘れていました。久しぶりのお客様前の芝居で、伝える相手が相手役だけでなく、お客様にも伝えるんだ~と改めて思えました。」というコメントをくださった方がいて、この方は声優さんだからお客様が入るのは本当に久々ということだが、俳優陣もこのスタジオ発表って、一番きついと思う。

 

部隊本番やらカメラ前のほうがよっぽど楽だ。本番は照明やら音楽・衣装などなどがあるが、スタジオはもう本当の「素」なので。

いっぱい怖い思いをすれば、仕事やオーディションが楽になる!うん!

 

 

打ち上げ!打ち上げ!

 

みんな、まずは無言で飲む!食う!

暑さと緊張感で、よっぽど体力と精神力を使ったのだね!微笑

 

で・・・、

参加俳優さん「柚木さん、〇〇チーム、最後いきなりスゴイ良くかったですよね!」

柚木「アタシはもう、『できるんならさっさとやってよ!』って思ってた!」

・・・本人がいてもみんな爆笑!

 

柚木「みんなの出来が良かったら、一人で『それはみんなアタシの力』って思って寝る。誰もほめてくれないから!」

参加俳優さん「いやいや、柚木さんがいなかったらみんなこんなにうまく出来ませんよ。柚木さんのおかげです。」

・・・と言いながらも全員で爆笑!

 

 

充実した時間だった。

また頑張ろう!

いい芝居をしよう!

 


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キャラクタークラス

 

 

シーンクラス

 

最後のシェア そして 打ち上げ 

2023年

7月

03日

先日のリピテション

リピテション。

少人数でしたが開催しました。

 

少人数・・・経営的にはどうしたものか!!!ですが(笑)、一人一人とじっくり向き合えて、稽古としては大変重要な時間でした。

 

リピテションって、同じ人とばかりやっていてもマンネリ化する危険性もありますが、やはりじっくりその人と向き合えます。

もちろん、いろいろな人とリピテションするのも、初めての人とやるのも物凄く大切!

 

最初のエクササイズクラスは、嵐のように過ぎ去ります。

やってる最中は説明しながらやるので、「なるほどそうか」なんて思ってやっているのですが、色々衝撃が強すぎてぶっ飛びます。実体験(笑)

 

それを体に定着させるのに月一リピなんかをぜひぜひ利用して欲しいです。

「日程合わないんです!行きたいのに!!」

あー!はい!すみません!頑張って短いクラス増やします。。。

 

夏の終わりのエクササイズクラスリベンジ!に向けて、ダッシュ!(笑)

2023年

6月

16日

6~7月のエクササイズクラス延期

6月25日から予定しておりました、エクササイズクラスですが、参加人数が少ないため8月末に延期を決定いたしました。

大変残念ですし、楽しみにしてくださっていた方には本当に申し訳ございません。

 

コロナ禍があけ、前回も人数が多かったので正直「あれ?」という感じですが、舞台・映像ともども本格的に動き出していることを思えば、嬉しいことです。

また、コロナ禍での我々の業界の収入源の問題も・・・悲しい。

 

みなさん、一日も早く仕事も収入も取り戻し、また頑張りましょう!

私も負けずに頑張ります。

 

2023年

6月

12日

ショートシーンクラス

先日、ショートシーンクラスを開催できた。

 

ここ一年くらい熱心に来てくださっている方々、久しぶりの方々などワカモノたちの元気な顔が見られました。

このクラスの目的は、「エクササイズクラスで体得した『相手と関わる』ことを実践的に体験すること」だ。

もちろん、それをちゃんとやるのは10回のシーンクラスだが、こっちはぺら一枚のレッスン用の台本を使う。だから「オーディション対策」も兼ねている。

 

先日のディープ2エクササイズクラスもそうだったが、「積み上げている」ことの偉大さを感じる!

一冊台本を読んで役作りをして・・・というわけではないので、俳優自身の「自分っぽさ」をより鮮明に出してほしいのだが、「相手と本当にやり取りする」ことのちょっとした違いで天と地ほど見え方が違う。

一度入れたシーンの情報を一旦捨てて、ちゃんとやり取りする・・・するとその俳優がもごとに「生きて」くる。

 

あー!その面白さを早く体得して!

やっぱり芝居は面白い。面白いよ!!!

 

 

声を大にしてお伝えしたいことがある。

 

演技力は向上できる。必ずできる。時間がかかる人もいるが、人それぞれ、自分に合う方法を見つけ、あきらめずやり続ければ必ず光明はある。問題はそれに耐えられるかどうかだ。

 

 

アクターズワークスはワークショップ形式でしか開催できないので、よく「柚木さんのところ行きたいけどスケジュールが合わない!!!」と言われる。

(ほんとに申し訳なございません!私も頑張ってるの~!!!)

初回のエクササイズクラスを受講してもらってから、実際の台本をもって演じるシーンクラスまで一年くらいかかる。

その補強のためにも、もうちょっとこんなレッスンを入れたほうがいいんだな。。。

頑張ります。

2023年

5月

23日

今月のリピテション

今月のリピテションは・・・

 

参加者の俳優さんたちの成長は確実だ!!!

今は、コロナ禍の一期生状態だと思っている。

みんな熱心に積み上げている方々なので、確実に前進している。

 

このやり方でさっと伸びる人とこれが苦手な人は、当然いる。

どういうやり方であれ、どういう演出家との仕事であれ「合う合わない」「向き不向き」はあるが、肝心なのは個人個人が「自分に何が必要で、何を身につけなければならないか自覚し、それと向き合い、手に入れるまでやり続けること」

 

苦手な人も、ちょっとづつ前進して、前回とは全然違う顔を見せている。

また、私のほうからも「ああ、この人、ここなんだ!」というポイントが確実に見えてくる。そうするとお互いの進歩は加速する。

まさに「継続は力」

 

楽し~~~~~い!!!

 

写真は沸き立つ会場のものを最初に集めてみました。

見ている人が「楽しい」「目が離せない」って何だろう。

芝居になったら、もちろんストーリーがある。

俳優にとっては?

その人が魅力的であり、舞台に出ている人たちがちゃんと関わりあって、見ている人は「次はどうなるんだろう」と思って目が離せなくなること!

私は、まずはこのことだと思う。

 

早くこのメンバーをシーンまで持って行きたい!

いい演技を見せてくれる日を、私もとっても楽しみにしています!

ファイトだ~~~~~!

 

※気づいていただけましたでしょうか?

フェイスシールド、なくなってます!!!!!

嬉しい~~~~~~!!!!

 

この状態が続くことを願ってやみません。

 

 

2023年

5月

10日

4年ぶり?のディープ2エクササイズクラス

何年振りかのディープ2エクササイズクラスが開催できマました!!!

ほんとに、4年ぶり????

 

エクササイズクラスからの、だんだんシーンに繋げていく興味深いレッスン。

 

コロナ禍で、「開く」ことを重視して、ディープ1をリピテション使わない方法にリニューアルしてやってましたが、このディープ2も「開く」ね~~~~!

私自身が超久しぶりなので、こんなに開くとは!!!!(「やらせといて何言ってんだ!」って言われそうですが・・・笑)

 

やはり、人と関わって行くということの重要性を改めて再認識しました。

 

今回、写真をめっちゃアップします。(いやー、アシスタントの方々が燃えてくれて、写真多い多い!笑)

よく見ていただくと、「ちょっと待て!なんでこんな格好なの?」というとんでもない変な恰好してる人たちがたくさんいます。

これは・・・・なんでこんな格好になってるんでしょう???

 

舞台やドラマの芝居の風景の写真と明らかに違う。

リピテションで相手と関わっていると、絶対に自分で予期せね出来事が起こります。それにその場その場で対応するから、なんだか変なことになっていく。。。

なんでVの字に曲がってんねん?

なんで、相手に拝んでんねん?

爆笑

 

まさにセリフの先読みをしないことにつながります。

そしてここから台本のストーリーをクリアしていく・・・これが次のシーンの練習です。

台本の要求をクリアしてるけど、先を予測しない、何が起こるかわからない!これが新鮮な演技につながるのだと信じます。

そして、これが「相手と一緒に演じる」こと!

 

 

稽古中に

「○○くん、キャラやったの? いいなーーー! ほんとに早く○○のキャラクターがやりたいのに、スケジュールが合わない」

と言ってくれた役者さんがいました。

 

この3年「いつまで続けられるんだろう・・・」と先の分からない時間が続いて、私の中で何かが抜け落ちていたようです。

「あ、こんなに待っててくれる役者さんたちがいるんだ」と、思わずその時泣きそうでした。

もちろん、そんなことしませんでしたよ、なんたってアタシ、先生ですから(笑)

今書いていると、ヤバいです!

 

コロナが5類になり、連休もどこも人でいっぱい、お店も観光地も以前の姿を取り戻していきます。

やはりうれしい・・・

心の一部、身体の一部の何か冷たくて硬いものが、溶けてほぐれていく感じがします。

 

 

で、全員の総意で、打ち上げ!やりましたぁーーーーーーー!!!

堂々と写真、載っけました。

 

まだまだ注意は怠らず、、、

でも、アクターズワークスも元に戻すぞ!

キャラシーンもショートシーンもやるよ!

芝居しよう! 芝居!!!

 

 

最後に・・・、ワークショップが開催できて救われているのは、間違いなく私の方です。

参加してくださっている皆さん、応援してくださっている皆さん、手伝ってくださっている方々、本当にありがとうございます。

 

 

2023年

4月

06日

キャラクタークラス終了致しました!

先日、キャラクタークラスが無事終了。
今回は、シーンの希望はなく、なんとキャラクターだけ7人!

私も今まで経験したことがない、大変興味深いクラスとなりました。


キャラクターなのに、
実在の人物で親族が3人
実在の人物で歴史上の人が1人
シナリオが2人
戯曲が1人

なんとまあ!!
どうなる事やら…
私も通常の稽古以上に下調べ大変だった。💦

とにかく、私的に一番心の中で笑ったのが、ほぼ全員最終日が良くなかった事!、前日までみんなすっごく良い出来だったのに!笑

その理由が、
Aさん。とても辛い場面なのに、直前にラインを見て、すっごく嬉しい出来事が!コントロール不能に。
Bさん。昨日までがすっごく絶好調。これはもうイケると思い油断した。
Cさん。昨日までは、こちらが準備待ちをしていたので、時間が足りず!逆算ミス。

と、かなりのあるある事案が勢揃い
よくもまあ、こんなに出揃ったものだ。
舞台ではよくある 2日目落ち というヤツだな…。

だが、確かにその日まで本当に全員が日々変化して行き、毎日毎日成長してくれた。
だから、最終日が終わって自分で自分を評価してみて、何が失敗原因か、どう手直し出来るか、自分自身がよくわかっていた。
それが一番大切なことだと思う。
自立!
自分の本番には自分一人で立ち向わなくは!

そして、全く悲しい場面でも涙が出ず、自分よがりの役の解釈しか出来ない!と言われていた新人さんも、弱点クリア!
ベテラン組、「この役は理解するのに、そんなに難しくはなかったが、今まで演じた役を全部、これくらいちゃんとやっておけばどれだけ上達しとか!」と。
また、これもいつもあるあるなのだが、台本を作った時点でいきなり「お芝居」する。
典型的にこれになっちゃった俳優さんもいて・・・
エクササイズクラスから「相手に反応して場面を演じる」ことを練習しているのだが・・・。キャラクタークラスは、まずは台本なしで「役に人物」になって即興的にしゃべって行って、最後に自分でモノローグドラマ台本を作る。
さあ、ここで「台本のセリフ」にハマる!
そのとき「どうだった?」と尋ねたら「自分では昨日よりはできたと・・・」と答えた。
「でも、役の人物が今まで見たいに困ってなかったよね。」とコメントして、その俳優さんは初めてちゃんと気が付いてくれた、「相手といっしょにいる」「会話をする」ということを。
で、それは他の参加者にも、すごくすごく具体的に伝わっていった。
稽古中に無駄はない!
久々に、多くの人数でキャラクタークラスが出来て、だんだん世の中が戻ってきたのか・・・と思うとやっぱりうれしい。
そして、動き出した業界の中で、参加の俳優さん方が有意義にこのレッスンを生かしてたくさん仕事して欲しいよぉ~~~~~!
※三年ぶりに打ち上げやりました。気を付けながら・・・。
まだまだ、缶の飲み物をかかえ、別のところに並べた料理を持ってきて、距離を取りながらおしゃべり。
「料理の前ではしゃべらない!!!」とか言いながら・・・。
三年ぶりにみんなで食べるチーズナンは最高の美味さでした!

2023年

2月

11日

エクササイズからすぐのリピテションクラス

今年最初のエクササイズからの~リピテションクラスだった。

 

みんな世間がコロナ禍から脱してきたのだろうか、昨年末くらいからリピテションクラスの人数もだんだん増え始めた。

今年のエクササイズクラスも、雰囲気は「もう、コロナ、いいや」みたいな・・・。

もちろん、まだまだ警戒しながらだが、確実に前進を始めたと思われる。

 

今回のリピテションクラスも、先日終わったばかりの人から、10年選手なんかも、大勢が集った。

そして、やはりこうやってキープアップクラスに顔を出すくらいの人は、自分の能力をキープしており、いやーーーー面白かった!

人間がだんだん自分の本性をさらしていく姿は、その勇気とともに、喜怒哀楽全方向に感動する。

遠慮なくマウントの取り合いをしたり、よろしい年齢の男性は、コロナになってから何故かリピテションするたびに意味もなく泣く!爆笑

いや、ちゃんとした人間として責任を持って生きている人たちは、表には出さないがストレスをため込んでいるのだろう・・・・。

 

そして、すでに舞台の稽古を控えた人たちは、このテクニックを現場でどう生かしていくのか・・・、現実に苦慮している。

私から見れば、素晴らしい努力!ということになるが、本人たちは必死!

やはり、演技は、感情を出せるだけでもダメ。本が読めるだけでもダメ。

たくさんのことをこなしていかなくてはならない。

 

ワークショップを開催する私がこんなことを言っては身のフタもないが、出来るだけ経験を積むしかないのだ。

学問に王道なし!

ローマは一日にして成らず!

千里の道も一歩より!

 

みんな、頑張ろう!私も頑張る!

 

※コロナからの復活、今募集中のキャラクター&シーンクラスも応募、早!!! 

 ご希望方、お早めに!!!!

 

 

2023年

2月

02日

新年最初のエクササイズクラス終了!

今年もエクササイズクラスでスタートできました。

そして、無事終了!

 

思えば、この2年、いつもこの時期に予定しても「緊急事態宣言」だったっけ?そんなヤツで延期・延期を繰り返していました。

それを思うと、感慨深いです。

 

昨年は、いくつか外注の演技指導をやらせていただき、いかに「結果を出すか・・・」「俳優さんに違いを作るか」ひいては「成長してもらえるか」が難しいことか、身に染みて思いなおしていました。

トレーナーの力もさることながら、環境作り・・・。

「俳優が自分の欠点さえもさらけ出せる安全な場所」を作れるか、そこで参加者みんながそれを共有できるか・・・が大切か、ということを再認識しました。

年齢もキャリアも、普段の活動場所が舞台なのか映像なのか、声優なのか・・・バラバラなパフォーマーが本音でぶつかり合える場所。

これを作れるかどうか・・・そのことが大きく影響していると。

そしてそれを基盤に、受講してくれる俳優さんに「信用してもらえるか」どうか・・・それが勝負なのだということを。

やはり、どんな仕事も始める前の準備でほとんど勝負はついているのか・・・!

 

改めて、今までアクターズワークスがやってきたことを重く受け止め、やめないで続けていこうと決意しました。

 

 

そんな今回、地方からわざわざの参加者という事案も復活し、とても活発なクラスでした。

 

今回、一人、今まで見た中でダントツで、周りと関わる俳優さんがいました。

その人が、このリピテションという練習に長けているかどうかではなく、エクササイズ・・・ゲームのような基礎練習の時でさえ、周りを巻き込みみんなで大騒ぎ!が何度起こったことか・・・。

とても素晴らしい光景でした。

人から人へ、エネルギーが伝播して何かが起こっていく。

素晴らしい才能だと思いました。

 

 

これも改めて思ったことですが、ドラマというのは「見ている人=相手・人間」あってのものなのだと。

関わってなんぼ。

 

さあ、今年も、みんな関わって行きましょう!!!!

 

 

2023年

1月

05日

2023 謹賀新年!

明けましておめでとうございます。

 

新年なので、景気のいいこと言いたいところですが・・・

コロナが完全に収束するということはなく、新年がスタート。

この状況は我々の業界にとって、心底、打撃がのしかかっています。

 

そんな中での新しいスタート。

心と体を大切にしながら、サバイバルしましょう!

 

昨年の数少ないレッスンの中でも「やはり、この丁寧なシステムは結果を残せる」という確信がたくさん生まれました。

気張らずあきらめず、ゆるゆると今まで通り前進していきたいと思います。

 

 

開けない夜はない!

 

2022年

12月

19日

今年最後のリピテションクラス

昨日、今年最後のリピテションクラスが終わりました。
(って、もう「今年最後!!!」 わけわかんないぃ~~~~~!)
関西からわざわざこのために来てくれた人もいたりして・・・。
かえって私が励まされました。
キープアップのリピテションクラスはいつも「リピテションや演技そのものに対して、何か言いたいことありますか?」
で始まります。
昨日も
「劇団で、先輩を意識してしまって上手く実力が出せない」
「養成所で、自分が得意と思うのと違うキャラを求められる。ほんとにこっちを伸ばしていいのか・・・」
などなど、発言が出ました。
どれもこれも、自分自身が俳優として「わかるわかる!」の事情。
僭越ながら私がコメントしてその人と話したり、他の人からも意見をもらったりしながら、日ごろの悩みを吐き出し、シェアします。
このコロナ禍で、私も精神的に参った時期もあり(今でも先の不安と戦いながらの日々ですが・・・)色々、考えてしまうことが多かったです。
で、昨日、お話しさせていただいたのは、本当に最近強く思うこと。
芝居って、映画や舞台やドラマって、何のためにあるのか?
答えは簡単。
見る人を楽しませるため!
笑わす、感動させる、現実を忘れさせる、etc etc・・・
相手役が先輩だから、有名人だから。意識して緊張してしまう。
演出家のダメ出しに対応できない。へこんでしまう。自分がすべて間違っていると思ってしまう。などの俳優あるあるの悩みも、やはり、究極、近視眼になってしまうのだと思うに至る今日この頃です。
自分が演じる作品、その先にいる視聴者、それが一番大切で、まずそれに対して真摯に自分の演技と向き合うべき。
その後で、演出家やら相手役やらがいる気がします。
そうすれば、その人たちと本当の意味で対等になれるように心が動く気がします

例えば

「柚木さん、今度の舞台、柚木さんとこで習ったリアリティとか、全然違うんで!」
なんて言われることがまだある。
こんなこともそうです。
どんな表現も、そのために俳優がどんな訓練をするかも、見てくれるお客様を楽しませる、感動してもらう・・・ためにこそある。
それだけだと思います。
私が提供しているマイズナーテクニックなるものは、アメリカからの演技論、ひいてはスタニスラフスキー。いわゆるリアリズム演技と言われるものの一つ。
「これが出来ないといい演技じゃない!俳優とは言えない!」なんてありえない!
私は、本当に本当に、リアリティだけが芝居だなんて思ってない!
どんな種類の芝居も好きです。
コメディなら、ナンセンスコメディだって笑わせてくれればどんなものでも好き。
不条理劇だって。
もう10年以上前になるか、串田和美さんと緒形拳さんのゴドーを待ちながらなんて、最高だった。2人は確かにヒリヒリした思いでゴドーを待っていた。
おもしろい作品ならなんでも好きだ。
見て良かった^_^と思う。
だって、芝居は所詮フィクション。
お客様を楽しませ感動させ、現実とは違う世界に誘うために作るフィクションだからおもしろい
私にとっては、作りものだからこそまずリアリティが大切だと思い、身に着けた・・・ただそれだけだ。
逆に言うと、客を笑わせられないコメディなんて意味ないし、どんなに「リアリティだ!衝動だ!」とか言っても、客にセリフが聞こえない舞台なんてやる意味ないじゃん!!!
・・・です!
本格的なウィズコロナの日々。
日本の政治的に言えば、なし崩しにウィズコロナに突入したと言うべきか… 情け無い。
みんなみんな、迷いながら、それでも前進しているのを感じています。
私もありがたい事に今、一つドラマ撮影をかかえ、四苦八苦。
周りの皆さんも舞台が無事公演出来ているのが嬉しい。
アクターズワークスのワークショップも、今年になって人数が少なくて、俳優の皆さん方の様々な苦悩を感じています。
そんな中でも、昨日のメンバーが
「今度のエクササイズ、友達がエントリーしてます」とか「チラシ、写メしてSNSに上げます」とか「布教活動してます!」とか、みんな言ってくれて・・・。
ホントに支えられていることにじーんと来てます。
来年も、頑張って生き抜きます!
みんな、頑張ろうね!!!!

 

2022年

11月

20日

キャラシーンクラスという名の個人レッスン

先日、無事に終わりました。

たった3人なので、もう個人レッスンでした。(笑)

 

受講してくれた方々には満足していただけたようです。

普段できないこと・・・

 

そのシーンに必要な、台本に書かれていない場面の即興やら、

コロナ禍になってから全くできていない、「登場」の台本版やら・・・

 

この二つ目は、「芝居をやる時、スタートがとっても大切!」という話。

 

今回の例でいうと・・・

このシーンは、

家族のために一生懸命に腹立いている夫・仕事を家に持ち込んで休日もパソコンに向かっている。

一生懸命働いているのはわかっているが、家族とも自分ともちゃんと向き合って話をしない夫に不安を感じ、往来の不安にもう限界の妻。

この二人が衝突する場面。(あるあるでんな~)

 

台本は、二人が口論する場面。

俳優は、ついその場面の状況やら、必要な感情(怒らなきゃ・・・とか、泣かなきゃ・・・とか)だけに注意が行ってしまう。

 

もちろんそれは重要!

だけど、始まるときに夫は何をしているか・・・

必死でパソコンを打っている。資料を見ながら、仕事相手からのメールに返信したい!!!

なのです。

これをおろそかにしがち。

これをちゃんとやらないと、芝居が始まっていかない。

なんか「お芝居してるぅ~」になってしまう。

 

だって、夫は早くメール返信して、なんなら自分だって休日は休みたい!昼からビール飲んでグダグダしたい!子供と過ごしたい!と思っていないワケはないのだ。それが人間なのだ!!!!

 

俳優は「芝居」をしたいから、そういうものがおろそかになる。

 

それダメぇ~~~~~(笑)

 

 

こんな、細かいことが沢山できました!!!!るん!!!

ああ、楽しかった!!!

 

 

参加した役者は、男性陣で、終わって「打ち上げ」代わりの「おしゃべり会」をやっていたら、

「こんなに構ってもらえるなんて・・・遠慮なく質問できるなんて・・・、信じられない」

と喜んでいた。

 

・・・って、

「構ってもらった」・・・そこかい!!!

男ってマジ‼ホンマに!!
「質問」も、遠慮するなよ!いつでも!!!! 時間取っとるやん!!!!

 

 

でも、ほんとに、芝居は、ちゃんと時間をかければかけるほど、ちゃんとできるようになる・・・!

改めてそう思いました。

ねばーぎぶあっぷ! やぁ~

 

2022年

10月

29日

やっぱりリピテション最高!!!!

先日、リピテションクラスやりました。

久々の6人!おー!!!!

コロナ禍以来、エクササイズクラス以外は特に少人数ばかりなのでちょっと「おー!」です。

 

町には人があふれハロウィーンも行動制限がないそうですが、ウチの業界は・・・・

相変わらずの7割経済、マスクでの稽古、ストレスがおりの様にたまって来ています。

 

だからこそ、やはりリピテションは最高!

そしてワカモノのエネルギーの爆発に元気をもらえました。

笑って、泣いて、怒って、転げまわって・・・

芝居は・・・こうでなくっちゃ!!!

 

どの世代もどの職業も、学生さんも、それぞれに負担をしょって生き抜いていると思います。

そんな人類に元気を感じてもらえる芝居が、早く、自由に、やりたい!!!!

 

 

2022年

9月

19日

エクササイズクラス無事終わりました。

夏、感染拡大して延期になったエクササイズクラス。

これも人数が少数で・・・どうしようか迷いました。

このコロナ禍が今後どうなっていくのか見えなくて、いったんアクターズワークスをお休みした方がいいのか・・・とまで悩みました。

が、エントリーしてくださった方々の意識がとっても高い方々で「これならやれる!」と、開催に踏み切りました。

 

いやー、楽しかった!

って、私が楽しんでどうする!ってことなのですが・・・

 

「楽しい」のは参加してくれる俳優さん方が頑張ってくれ、日々、成長してくれるのを実感出来るからです。

お仕事で色々、演技指導に行かせていただくこともあるのですが、そこのタレントさんたちが、「役者になりたい」と言うものの、本当は迷っていたり、何かに抵抗していて一歩踏み出せないままでいるたりすると、どんな稽古をしてもなかなか成果が出てこないものです。

それに比べて、自分で決めて覚悟のうえで参加しているメンバーは、やはり踏ん張りますねー!!!

 

途中、「いや~、20年やってても人ってわからないものだ」と思ったりもしましたが、やはり「人間は人間」喜怒哀楽を心に宿して生きていることを実感させていただきました。

 

 

今回、また再認識したことですが・・・

他の稽古場で全然出来なかったことがあるという俳優さんがいて、同じことをやってもらったのですが、私から見てうまくいかないポイントは明確で、ほんのちょっとしたことでした。

今回は、ほんとに普段の三分の一の人数だったので、やり直してもらえる時間があり、そのポイントを踏まえてやってもらったら、あっさり出来ました。

「やれるじゃん!」

って感じ!

 

ちょっくら、私の指導能力の自画自賛?(笑)

ですが、そうでもなくて・・・

ちゃんとしたことを、ちゃんとやれば、時間はかかるかもしれないけどほぼほぼ必ず出来る!と思っています。
全員ゼッタイ出来る!とは言いませんが、大体はできない自分にあきらめたり、それを改善する方法を探し出せなくてあきらめたりするのだと・・・。

 

私自身も、今やっているようなリアルな演技ではなく、「見せる」芝居やら、「お客様を笑わせる」だとかは長い間縁がなく、全くできなったですが、それが自分で自分を許せず、3年越しでやりました。

そう、私は執念深いのです。(爆)

 

今回はそういう、粘り強いメンバーでした。

みんなの有志をアップさせていただきます。

 

2022年

7月

18日

ごくごく少でリピテションクラスやっちゃいました!!!

今、感染者数が増えていたり・・・

社会が動き始めているので、みんなこぞって出演しているので(これは嬉しいこと!)、ワークショップ参加者は今年に入ってからとても少ない。

 

今はたとえ少人数でも「やりたい!」と思ってエントリーしてくれる人がいればやる!

 

で、先日、やりました~!

 

やっぱり面白い!!!

しっかり「感情の楽器」が空いている人たちが、しっかり交流できているリピテションは、最高に面白い!!!!

 

今回は少人数でたっぷり時間があったので、最初に2人でリピテション、それにだんだん人を加えていくリピテションをたっぷり試せた。

2人以上のリピテションをやると、そこに自然に人間関係が出来てきて、そこでまた新たな感情が生まれてくるのだ。

 

最初の二人は若い女性。

もう女子!女子丸出し!(笑)

相手を「かわいい」とか「(胸が豊かで)うらやましい」とか・・・

「会話ではないので短い言葉だが、説明すると、

 

もう、ヤダ、あなたかわいい!

そんなことない、そんなこと言われるの嫌!(容姿にコンプレックスがあるのだろう)

ううん、目が素敵。あ、ウエストほっそ~い!あり得ない!

えー!えー!あ!おっぱい!(すでに触っている)、ある!すっごい!いいなぁ!うらやましい!
え!ううんううん、これいらない、アタシいらない!(と、おっぱいを放り出すしぐさ)
なんでなんで、いーじゃんいーじゃん、捨てるなら欲しい。(とそれを拾う仕草)

 

もうありありと伝わってくる。

あ~~~!女子高の更衣室か!!爆笑
もうばかばかしすぎるのに、ずーーーーっと見ていられる。

面白すぎる!!!

 

と、そこへオジサン1投入。

もう、オジサン1、どう関っていいのかわからず、しばし周囲を周回。

やっと気づいてもらって、嬉しそうーに微笑む。

 

女子1はオジサンに警戒モード全開。

オジサン1は、構ってもらうために上から言ったりした手に出たり・・・(笑)

なんとか女子たちに接近を試みる。

 

もう、まるで、女子高の生徒に話しかけてあしらわれている学校の学年部長先生みたい。爆

 

またまたそこへオジサン2投入。

オジサンの見方を得たオジサン1はがぜん元気に!(笑)

 

ここからまた4人の人間関係含めた、もろもろバトルが展開される!!!!

 

 

あー楽しかった。

やっぱリピテション最高!

 

リピテションという人間の交流がうまくいくと、上記に書いたようにまるで何かのシーンを見ているように思えてくる。

そうなると〆たもの!これを持ち込んでシーンをやると、自然にいろいろな葛藤、深みが出てきて格段に面白なる。

 

 

8月エクササイズクラス、まだまだ募集中ですがちょっと人数が厳しそうです。

ご興味のある方はぜひぜひ!

これがダメでもあきらめず続けます。

 

あ~、早く大人数で、やりたい!
キャラシーンもやりたい!!!

 

やっぱ楽しい!

※スミマセン、写真ありません、なんせアシスタントさん方も総動員でやりました。(笑)

2022年

6月

30日

ディープ1終わりました!やっとブログ更新出来ました!

なんとなんと、今年初めてのブログ更新になるなんて・・・。

申し訳ございません!

 

ディープ1エクササイズクラス、無事終わりました。

なかなか、コロナ前と同じような活動が帰ってくるわけではありませんね。

いろいろアップデートしなくてはなりません 💦

 

ですが、アクターズワークスの基本姿勢は変わりません。

ディープ1エクササイズクラスでは、「俳優が自分を表現することに邪魔しているものを取り除く」ことを行っています。

一昨年前から、スーザンハドソンの「ニード」の考え方を取りれ、このクラスを行っています。

 

たった3人ですが、猛暑もあり、でろでろに疲れました。(笑)

『表現を邪魔するもの』は、たいへんパーソナルな問題です。

そして、ある意味では「え?そんなこと?」と思われる些細なことです。

 

例えば、家族や兄弟を愛しているからこそ「そういうことはやめてよ」と言えない些細な出来事が、長年積み重なって俳優自身が「悲しみ」を表現できなくなっていたり・・・

小さな子供のころに、親が愛情のために「○○ちゃんはそんなことしなくていいよ」と声をかけたことが、「自分にはできないんだ」と、あきらめる習慣をつけてしまっていたり・・・

 

人が人生を生きていく間に、そんなことが起こっているのです。

 

気づいて、それを安全な場所で表現できるようにしていくこと。

エクササイズクラスから引き続いた、重要なクラスです。

 

今回も、最終日は全員、体中固まりまくりながら(テトニーといいます)、号泣しながらのパフォーマンスになりました。

全く、素晴らしいカオスでした!!!(笑顔)

 

 

今年3月にエクササイズクラスは開催したものの、なんだかいろいろな意味で疲れ果てて・・・。

ついついブログが書けませんでした。

今回も、キャラシーンクラスを募集したのですが、なかなかメンバーが揃わず、ディープ1エクササイズクラスに変更になりました。

 

今、何が起こっているのか・・・

舞台やら撮影やらが、一気に再開しているのです。

コロナを生き延びた俳優たちは今、頑張っています!!!!

嬉しいことです!!!

 

やっぱり、ゆっくりゆっくり、いわゆる「新しい日常」になっていくのですね。

焦らず、慌てず、気負わず・・・・少しづつ継続!  ですね。

 

参加の皆様、猛暑の中お疲れ様でした!

みんなの舞台、楽しみにしてるよ!!!!

 

2022年

1月

04日

2022 あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
昨年はコロナ禍の中にもかかわらず、アクターズワークスユニットのリーディング公演を開催することが出来ました。
皆様に感謝感謝です。
やはり俳優って「自分を表現する」動物なのだと改めて自覚しました。役者としてもっともっとわがままに生きていこうと思います。
今年も心折れずに前進!いや、折れても直して前進!!
今年は世界中に暖かい光が注ぐ一年になりますように・・・!
2022年1月吉日
柚木佑美(水田裕子)

2021年

11月

18日

リーディング公演を終えて

お陰様で無事公演を終えました。

ワークインプログレスということで、それも一生懸命お客様に語り掛けたら、たくさんのご意見をいただけたと思っております。

 

なにはともあれ、

「やっぱりライブはいいな・・・」

という一言が、とてもたくさんあったのが印象的です。

中には、ライブで実際のパフォーマンスが見られて、涙を流された方までいらっしゃいました。

 

やってよかった・・・ほんとに。

何度もくじけそうになりましたが、やってよかった!!!

 

 

みんな各々、次の公演やら、仕事やらに歩き出しております。

私も、ありがたいことに、次の仕事が入っていて先日衣装合わせに行ってまいりました。

アンケートなども、もうちょっとお時間をいただいて、お客様の感想をまとめてみたいと思います。

 

その前に・・・・

 

フォトアルバムを見てやってください!スライダーでどうぞ!

 

 

 

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まずは、若手公演「人に気も知らないで」!

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次は、「アフタープレイ」Aチームです。

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最後に「アフタープレイ」Bチームです。

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2021年

11月

10日

リーディング公演 いよいよ明日から

いよいよ明日から三日間です。

 

作品作りは三作品とも楽しい楽しい工程でした。

そして、どのキャストも「当たり役」です。

アフタープレイはダブルキャストですが、どちらもその俳優ならではのその役に仕上がっています。

若手チームも、もう、役の人物なのか本人なのか・・・(笑)

 

みんなで見合っていますが、もう「押し役」が出来てます。

 

そんなエネルギーを、ぜひぜひ受け取っていただけたらと思います。

 

13日19時は残念ながら、ソールドアウト

他の13日は多少お席がございます。

11日 12日はまだまだございます。

 

ぜひぜひ、私たちとエネルギー交換しましょう!お待ちしております。

2021年

10月

22日

今年最後のキャラクター&シーンクラス

「今年最後の」、、、もうこんな言葉を書かなくてはなりません。

無事、終わりました。

 

3回ぶりに、今年初めてシーンクラスが出来ました。

嬉しいことです。

シーン1組 2人 キャラクター4人の参加です。

今回のキャラクタークラスは、実在の人物2人、台本の役2人で、とてもバランスのいいクラスでした。

 

 

キャラクタークラスは、自分自身ではない「役の人物」をクリエイトする練習。

 

実在の人物・・・主に父母などになるのですが、これはエクササイズクラスから続いて自分自身をも見直す機会にもなります。

また、親というものは子供に「親」としての顔しか見せていません。そこから一人の人間を探し出す作業は、情報の少ない台本の役の人物を作りだす練習にもってこいです。

弱みを見せず働き続けた父親の苦悩。

愛情が深いからこそきびしくしつけをした母。

もう、このブログでもずーーーっと、ずーーーっと書いてきたことですが、どんな人にも必ず「ドラマ」があることを思い知ります。

「普通」に生きてきた人が、いきなり失業したり、病気になったり・・・。

その時迎える、本人・家族の葛藤。

自分のすぐそばの家族に起こった出来事は、そのまま台本の中で起こっていく出来事なのです。

それを身をもって体験していただけたと思います。

 

役の人物は、一人は仕事や結婚に悩む普通のOL役。

役の人物になって、自分のことをしゃべると、お客さまとなっている他の俳優たちが、ガンガン質問したり意見したり。それに役の人物のままで答えていきます。

今回、

「なんでそんなことしたんですか」

「それって社会人としてダメなんじゃないですか」

と、ボコボコに言われ、その役者さんは

「マジ怖かった」と。(笑)

見学に来てたOB俳優さんたちも

「キャラクターでここまでデッドヒートするの珍しいよね。すごいよね」と。

 

演じるにあたって、普通の人って意外と難しい。

きちんと背景が作れているからこそこういう現象が起きます。

 

そしてもう一人は・・・

役者定番、精神を病んだ人!の役。

ちょっと慣れた俳優なら、行っちゃった目をしたり、神経質な甲高い笑い声をだしたり、そんなことをすれば、気が狂ってる風にみえますが、それでは台本一冊持つわけない。

そういう人も、私たちと何も変わらない「人間」です。

何を求めて、何か手に入らなかったのか・・・何に対してどんな感情を抱くのか・・・

丁寧に「人間」を作っていく作業でした。

 

 

シーンクラスは、感情をもって相手と交流して、脚本家が求める場面・セリフをクリアする練習。

台本を読んで、自分なりに読解して臨みますが、相手から影響を受けたものを排除せず受け取って返す。

まさに「やりとり」を忠実に練習します。

自分の頭で考えたことより、目の前で起こったこと優先。

それをやっても台本が崩れない・・・ということを体験していただけたと思います。

 

 

ともあれ、本当に俳優一人一人課題は違うし、持っている「体」も違います。

ある人は、感情を表に出すのが苦手。

ある人は、感情表現は得意だけど小さい。

また、感情を出すけど相手に届かせず、相手の影響を受けられない。

え?そんなはずはない…普段、そんなに大胆やん!なぜ?

自分をさらけ出すのが怖くてそうなっているのか、単に演じる癖なのか、それとも発生の問題なのか・・・。一人一人原因が違う。毎日毎日そこを修正していく。

 

そして、ローマは一日にして成らず!

ゆっくりじっくり、自分と向き合って手に入れるのが実力になっていきます。

 

キャラシーンの後のブログって、結局いつもこんな解説みたいな、説教みたいなことになりますが、私自身、毎回、このことを見つめなおし実感し直しています。

 

 

今回、稽古に参加してくれた俳優さんが、実況ブログを書いてくれました。

ぜひ、こちらも読んでみて下さい。

 

佐野みかげさんです。
https://ameblo.jp/girlylife-mikage/

 

ああ、実感!

 

2021年

10月

20日

リーディング公演 若手チーム 稽古場ブログ1

若手チームも稽古順調!

 

稽古すればするほど、作家・横山拓也さんのキャラクターの面白さと、さりげない日常の中にしこんだ劇薬(?笑)の絶妙さに楽しさ爆上がりです!!!

横山さん、愛してますよ~~~~!!!

届け!この愛、大阪まで!

 

このお芝居は、現代女性の日常の一コマ。

役の人物と、演じる俳優が、だんだん境目がなくなって、どっちが本人かわからんくなってくる・・・これが面白い!

 

台本に向かう前稽古で、役の人物にどんどん質問をぶつける、その役を演じる俳優が役の人物としてフリートークで答えまくる・・・という稽古したら、もう俳優はタジタジしながらも答え切り、質問をする方もまるで本当に存在する人間に質問をぶつけ・・・

 

質問する人「綾さんは、どうして〇〇したんですか?」 

俳優「いや、それは、私は・・・○○さんに対して、そこまでやらないとわかってもらえないとおもったから・・・」

質問する人「それって人間としてどうなんですか?」

俳優「そうですかね?そういうことじゃ・・・ない、ような・・・」

 

こういう稽古を繰り返し、人間的でチャーミングな女子たちを、皆様の前にご披露いたします!!!

待っててねぇ~~~!

 

 

2021年

10月

16日

リーディング公演稽古場ブログ2

稽古してます!

演出の上野火山さん…

アフタープレイの稽古を始めた時、火山さんの私の役・ソーニャについての考えに…
「いやぁ、ソーニャはそんなんじゃないんじゃないかなぁ、そんな風にはならないんじゃないかなぁ…」
とか思っていたが、 

あれ?
あれれ?

だんだん、そんな風に、なって来ており・・・

ヤバい!ヤバいぞ!
誉め殺しボルケーノ!の手のひらで・・・

ころっ
ころころっ

ヤバい
楽しいぞ!

この転がされてる感、たまらんぞぉ!


アップした写真の笑いの意味は…ですね、
通しの時、柚木ソーニャが
「アンドレイの姿を見た時、思わず キモ!と思ったんですよねー」
という発言をしてしまったのです!

いえいえ、室さんがキモいわけではないです。💦 アンドレイ、アンドレイがね 😅
みなさん、キモいアンドレイ、見てみたくありませんかぁ?キモいですよぉ!

シニアの可愛い恋愛。キモ可愛い私たちを、ぜひ見にいらしてください!!!

2021年

10月

10日

リーディング公演稽古場ブログ1

絶賛稽古中!

チームごとなので、もうわちゃわちゃしながら・・・

 

一昨日の稽古終わりに相手役の室園さんと、稽古場片付けた後、座り込んだ。

二人とも、しばらく動けない・・・苦笑

いや、年のせいだよ、わかってるよ!!!(くっそーーー!年め!)

 

ただ、本当に消耗する。

役を生きるのは、どんな役でも自分の一生と被りまくる。

ドッと何かが抜け落ちる。何かが持っていかれる。爆

 

それでも、止められない!

 

室さん「一人でいると、何かぐーーーっと内側に入って出て来られなくなりそうな気がしてくる」と。

室さんは、お酒を飲む人だ。

稽古や仕事が終わった後、誰かと・・・、一人でもだが、いっぱいビールを飲んでご飯を食べて帰る・・・それが出来ないことがこんなに人間の気持ちに影響するとは・・・

 

私は、コロナ禍が始まって、不眠になった。

覚えている限り、毎日といっても過言でないくらい芝居をする夢を見ていた。

それが、この稽古を始めてから見なくなった。

起きられないほど眠い・・・(笑)

 

 

きっと、これが私たちにとって生きているということ!

 

皆さん、ぜひに見来てやってください!!!!

 

2021年

8月

03日

キャラクタークラスを終わらせることが出来ました!

先日、キャラクターが終わりました。

まだ2週間経っていませんが、兎にも角にも発熱などの報告はありません。今回もセーフだったことと思います。

 

感染者数は激増、今は何の病気や怪我で救急車呼んでも病院には行けない状況なのに、テレビをつければオリンピック。。。

何が現実なのか、どこが現実なのか・・・よくわからない...

 

稽古内容については、やはり全く少人数なのでゆっくり稽古できた。

他ですでに経験を積んでいる俳優さんは、今まで演出家に言われたコメントや自分の円食いの課題について、一回一回、こんどはこれ試してみよう!次はこれ!と、段階を踏んでお互いに納得のいく積み上げができたと思う。

新人さんや、根本的な課題に直面していいる方々は・・・

一言「直ぐに出来ると思わないで!」

焦っているのか・・・、自分でも長いこと悩んでいるから疲れ果てているのか・・・

(ま、焦るよね。私も20代の自分って焦っているイメージしかない。笑)

 

ウチのような「感情」を取り扱うレッスンでなくて、普通に劇団や映像の養成所とかで稽古してきた人も覚えがあると思うのですが・・・

役の人物が台本の中で「泣いたりわめいたりする」とする。

「泣いたりわめいたり」は出来るのだが、やったらそれは自分自身のようになってしまう。

演出家に「それじゃ違うよ」と言われ、苦悩して、挙句の糧「泣く・喚く」すらできなくなる。

 

「泣いたりわめいたり」は感情をオープンさせること。

それがちゃんと役の人物に見えること。これがキャラクター練習の問題。

 

単純に言うと、

①役の人物への洞察が甘い。

②自分自身の感情をオープンする問題が解消されていない。

この二点です。

 

「他人」というのは、自分とは感情表現の方法が違うのです。

①「怒る」ポイントが違う。

普段でも「え?そこでそんなに怒るの?」ってこと、あると思います。

なぜ、その人はそのポイントで怒るのか・・・これを理解する必要がある。

そして「怒った」時の表し方が違う。

ある人はストレートに「ムカつく」と叫んだり物を投げたりするが、ある人はそんなことはせず意地悪をする・・・とか。それをまた理解しなくてはならない。

②自分の個人的な感情が支配してしまう。

①の部分は理解できるけど、「怒り」始めたらその理解はぶっ飛んで自分が登場してしまう。

何をやっても同じ芝居に見える・・・と言われる人は、こういう課題が大きいのかと。

これは無意識のレベルだったり、習慣の問題だったりします。

 

いずれにしても、「ローマは一日にしてならず」!

正しい方法でじっくり取り組みましょう。

 

 

また、こんな状況で現場が止まってしまわないか心配な今日この頃。

もし、時間が出来たら、こんな時だからこそ自分を高めることに時間を使って、「来るべき日」の備えましょう!

ああ、待ち望むよね!「来るべき日」!!!

2021年

7月

02日

6月エクササイズクラス終わりました。

今回も無事、終わることが出来ました。

まだ、二週間経っていないのでわかりませんが、兎にも角にも開催中はみんな変わりありませんでした。感謝ですねぇ!

 

今回のチーム名を命名すると「甘えたいボーイズ」チーム。爆!

20~30代の男たちが、オープンしてみると押さえている感情は「甘えたい」。

ま、理にかなった反応かと思いますが、いやーなんで同じような人が揃うのかねぇ・・・。どっかでシンクロしてるのかな。笑

 

そして今回目立ったのが、男女ともに「相手のエリアに踏み込まない人」

 

このポイントこそがリピテションを行う大きな理由です。

よく日本で「感情解放」といいますが、演技で使う「感情」を「解放」しただけでは役に立たない。

なので私はこの言葉を使いません。

エクササイズを経て自分の感情に気づき、声に出して表現することができるようになって、いざ他に人と面と向かってリピテションをやって交流しようとする時。

作業(アクティビティ)という練習をやるのですが、その時、一人の人は「どうしても急いでやらなければならない作業」をやっているのです。もう一人はその人に「近づきたい」とか「構ってほしい」という気持ちを持つのですが、その気持ちは言えるのだが本当に近づこうとはしない。。。

摩擦を避けるのです。

 

アシスタントの一人が「今の人は本当に『いい子』で『相手の邪魔をしない』『他人との距離を詰めない』ことが多いですよね」と。

これをやってくれないと、相手に影響を与えられない!つまり関われない!

 

アシスタントの言う通り、今の人は『相手の状況を忖度する』ことを学習し過ぎているのかもしれません。

より、厄介になってきたのかもなあ・・・!!!!

 

 

そして、いつも「よかった」「成果がでた」とばかり言ってる気がするので(嘘ではないですが)、課題を書きます。

コロナ禍で回数を減らしチケット制にしたので、回数が少なくて終了する人がやはり多い。

そうするとやっぱり一定の結果が出るところまで行かない。

この練習は「感情」に対する考え方だけでなく習慣を変えなければならないので、頭でわかってもダメなのだよね。。。

 

最近は他にもリピテションを使うレッスンが増えているのらしいので、どこでもいいから、出来るようになるまで続けて欲しい。

これは筋トレと一緒なのだよ!!!!

 

ともあれ、次はキャラクターで待ってます!

 

 

 

2021年

6月

03日

アクターズワークスのエクササイズと「NEED」

先日、スーザン・ハドソンの「NEED」「TRUTH」から、ディープ1エクササイズクラスを新たに作り直した旨、

アップした。

昨年からこれを勉強すればするほど、元々今までアクターズワークスでやっていたエクササイズクラスはこれに基づいて作られたメニューではないかと思うに至っている。
このアクターズワークスのレッスンメニューは私の師匠、キャリー・ジベッツ女史が作ったものだ。
いや、キャリーさんもそのまた先生から引き継いだのかもしれない。
ともあれ、スーザンさんとキャリー先生はほぼ同年代のアメリカで、俳優・トレーナーとして生きてきた方々である。
当時のニューヨークでは、リー・ストラスバーグがアクターズスタジオをつくり、その一派からサンフォード・マイズナーが独立しネイバーフッドプレイハウスを作って覇権を争っていたと聞いている。
それらの出身俳優たちが卒業したりドロップアウトしたり・・・。新たな自分の境地を求めて様々な訓練方法が編み出されていったのだろう。
元々「NEED」でのレッスンを経験された某プロデューサーも、「アクターズワークスの稽古の方が実践的だ」と評価してくれていた。
実践から「NEED」を読んで勉強した私から見ると、こちらのエクササイズをやった人が「NEED」をやると、「NEED」のレッスン効果がとても高いと思う。
実際、こないだのメンバーも、とても深いところをピックアップしてくれていた。
そして、前回も書いた通り「頭」で考え付かない「事実」に行きついてくれた。
私としてはこのカップリングは大成功だったと思っている。
私はネイバーフッドプレイハウスの出身ではない。これはプロフィールで明言している。俳優として、日本でネイバーフッドプレイハウス出身のキャリー先生のレッスンを受けてトレーナーも始めた。
もう20年も前の話だ。
そして、ウチの練習は、ネイバーフッドプレイハウスそのものではやっていないエクササイズが入っている。
ただリピテションという、サンフォードマイズナーさんの画期的な発明ともいえる練習方法がベースであることは間違いない。その後のシーンまでの組み方も、彼の考え方に基づいて作られている。
私が若いころも今も、レッスン方法についてのすったもんだが繰り返されることがある。
そして長々トレーナーをやってきた私に問われることも多い。
俳優がスキルアップのために演技ワークショップなどを受けるように、トレーナーもどこかでスキルアップすることは大切だと思うが、そのやり方や考え方は人それぞれだと思う。
今回は、いわば2つのレッスン方法をくっつけたわけだが、これをうまく受講してくれる俳優さんに伝えられるか・・・が、私の能力!ということになる。
キャリー先生がレッスン中で言っていた言葉で彼女のこの言葉でこの先生を信じようになった一言がある。
「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンはない。その人に必要なレッスンがその人にとっていいレッスンだ」
この言葉には、裏があると思っている。
裏を返せば・・・
俳優は、自分の演技にとって必要なことを自覚して、それを自分でつかみ取らなくてはならない・・・ということだ。
目指せ、自立。舞台の上では、カメラの前では、誰も助けてくれない。

2021年

6月

01日

新たなディープ1エクササイズクラス

コロナ禍が続いていて、昨年からディープエクササイズクラスが出来なかった。

昨年、なんとかしたいという気持ちと、家に閉じこもるしかなかった状況から新たな勉強をしようと、いやそうでもしてないとどうしようもない気持ちで勉強を始めた。

スーザン・ハドソンの「NEED」と言う本に書かれている演技訓練方法。

 

昨年の年明けに、その方法を勉強した某局のドラマのプロデューサーが久しぶりにご連絡くださって色々お話ししたり、こちらのクラスを見に来てくださったりしていた。

その後、コロナ!

昨年の緊急事態宣言中、「NEED」を読んで独学。その後夏~秋にアクターズワークス経験者の若手にお願いして、プレ稽古をし、そのプロデューサーの方に合流していただいたりして勉強会をやっていた。

 

今回、それを初めて開催した。

私も緊張しながら、手探りしながら進めていったが、あらなた局面を作り出せた気がした。

受講してくれた俳優さんが、そこに導いてくれた気がする。

 

これまでもアクターズワークスのエクササイズクラスで、あらゆる感情を正直に表現していくことをトライして、行きつくところはその人の「本当の姿」を表に出すこと。

スーザン・ハドソンの「NEED」の考え方を取り入れることによって、より明確に本人自身がそれを自覚して探し出すことに成功できたと思っている。

 

例えば、負担の多い子供時代を送った人。

父親がアル中、体の弱い母親と貧乏しながらの子供生活・・・とでもしておこうか。

子供ながらに体の弱い母親に気づかい、自分の気持ちを抑えて「いい子」を演じて育ってきた・・・。

としたら、頭では「きっとその子供は『怒り』とか『悲しみ』を抱えていることだろう。だってそんな不幸な生い立ちなんだもの」と考える。

ところが本当に、真実は小説より奇なり・・・

いや、下手な考え休むに似たり(だったっけ?)

見つけ出した「本当に感じていたこと」は「そんな不幸な中にも、私は両親に愛されていたのだ」ということだった。。。

 

そういうたぐいの出来事が満載だった。

 

 

本当に本当にやってみなければわからない、やってみて実感したことは何より力を持っている。

そんな今回のレッスンだった。

 

 

でも、でも、それでも・・・

リピテションが出来たら、もっともっといい稽古になった。

 

心底その俳優さんが「開いた」状態になれた時、本当のチャンスに相手とリピテション・交流できれば・・・!!!

ああ、悔し~~~~~い!

 

コロナ禍が終わったら、絶対今までのディープ1に今回の成果を結び付けて、最強のディープ1クラスを作ってやる!!!

見てろ!コロナぁ!

 

って何に向かっているのだ、ワタシ。(笑)

 

2021年

5月

14日

苦悩の稽古、続く・・・

9日にキャラクタークラスが終わりました。

4人という少人数、半分zoom、という感染対策稽古でした。

 

稽古の仕上がりは・・・

本来10人でやるのをたったの4人なので、充分な時間が取れ、何回もやり直せました。

モノローグドラマ状態になって、普段はそこまでできないのですがシーンのコメントまで出来て、細かい繰り返しも出来、納得の最後でした。

 

キャラクタークラスで実在の人物・・・自分の母親や父親を演じる、のですが、それにはこういう理由と効果があります。

まずは、役の人物には必ず「一生」という人生があり、どんな人にもドラマがある・・・ということを実感してもらうこと。

そして、エクササイズで経験した「親のからの言葉で身に着けたオートマッチクな習慣」を見つめる機会になる。

 

最初の効果はわかりやすいと思います。これは台本に行ったときに「脇役」「ちょっとしか出てこない役」にこそとても有効です。

2番目は、今回、それに匹敵する俳優さんが受講していました。

親は自分にとって「行動を規制する人」。子供を心配して「これはやっちゃダメ」「こうなりなさい」を強いて来ている存在。親を演じるためには、なぜそれをやっていたか・・・を肯定的に納得しなくてはならないのです。

親が「目の上のたん瘤」だったコが、「まあ、親も大変だったんだなと・・・」と言えればもう大丈夫。親を演じられることと親と言う存在を受け入れられることがイコールになる人がいます。

その場合、俳優として表現する根本的なところをクリアできることになります。

とても重要で、とても素晴らしい瞬間です!

 

素晴らしい4人とたっぷりな時間を共有しました!

 

 

ですが・・・

もう去年から会計的にはド赤字!

いや、みなさん同じと思いますが・・・。

昨年は文化庁さんのおかげでその赤字を埋め、何とか継続できましたが、これだけ緊急事態宣言などの締め付けが出まくるともう・・・

稽古中にも「〇〇給付金もらった?」「○○はどうやるの?」「柚木さん、忘れてた、領収書ください!!」などの会話が飛び交う。

ついつい「どうなっていくのだろう・・・」と不安な気持ちにもなる。

 

変異株で感染が広がっていて、自分自身にも受講してくれる若手俳優たちにも「感染させてはならない!」という緊張感が走る。もし後遺症が残って呼吸器に問題が起こったりしたら俳優生命にかかわる。

その反面、政府や東京都の対応には怒りを感じることを否定できない。

「不要不急の外出」???

我々芸能関係は不要不急なのだそうだ・・・!!!!

五輪は感染対策をしているので開催する。医師会の会長は政治資金パーティーをやる。それは黙って前を向いて飲食もしないから100人以上で集まって良くて・・・、なのに映画館は休館!

って、どうゆうことよ~~~~~~~!!!

 

と、叫びたい。

心が折れそうになる。

 

 

つい、「もうアタシなんか後の時間が少ないんだから、なんでこんな事になってんのよ」と言うと、若手は「柚木さんはもうキャリアがあるからいいじゃないですか。俺たち2年間もプロフィールに書く仕事がないんですよ。」と。

なるほど、やっぱりみんな苦労しているんだ。

仲間たちよ、耐えよう!全員で!

 

ちなみに、この話を仲のいい30歳の女優に話したら「そりゃ、柚木さん、ワカモノの方が大変ですよ」と一括された。。。えーーーん、だれか味方して!(笑)

 

2021年

4月

19日

なんとか、なんとか、なんとか終わったエクササイズクラス

第4波が終わらない今の状況ですが、緊急事態宣言の時短に翻弄され続けたエクササイズクラスがなんとか全メニューを終えることが出来ました。

感染数が増えている中、ギリギリのギリギリでした。

 

今は「10人で100㎡!」を合言葉に、必ず人と人の距離が1.5mとれる稽古場を原則にやっています。なので、公共施設を使わざるを得ません。

そこに!時短!

21時終了なので、いつもいつも20:45に私が「撤収!」と叫び、施設の外で最後のコメント、連絡事項・・・という稽古。

最後の2回は東京都の蔓延防止重点措置のためさらなる時短で19:30まで!!!ええええ!!!!

とりあえず一回だけ一般スタジオが空いていたのでそこに変更。4時間やりました。みんなぐでぐでになったことでしょうが、やはり、終わりを気にせずゆっくりできたのは、参加者の方々も充実感があったことでしょう。

 

※感染対策をすることに反対ではありません。この意味の分からない締め付け。補償が滞っていて全くの不平等。これに強い憤りを感じています。

 

 

そんな中だからこそ、一回一回積み上げて、一人一人「開いて」いくのが、いつもより心にしみました。

いつもそうですが、どんどん男っぽくなったり、顔がはっきりくっきりしてくる感じが手に取るようにわかり、生き生きと躍動してきます。

 

稽古できるのがこんなにも幸せだなんて!

 

その中で、一人、今回初めて参加して大変苦労している俳優さんがいらっしゃいました。

30代後半。このエクササイズは年齢が高いほど困難なのです。

積極的に前に出てやる。でもできない。躓くところはいつも同じ。私も何度も何度も同じコメントを繰り返す。。。。

 

本当にキツイと思います。

私は自分のことを思い出します。

 

そもそも、なぜ私がこんなにも長く「教える」羽目になったのか・・・

出来なかったからです。何度やっても何度やっても出来なくて、それでもあきらめるわけには行かなくて・・・

だから、他の人に提供できるくらいに熟知してしまったのです。

 

ずっと思いながらコメントを繰り返します。「これさえ越してくれれば・・・」と。

今、ずっと願っています。

あきらめず、きついけど我慢して続けて欲しい。この先にある新しい世界を見て欲しい!

それだけ!

 

 

今回、スタッフも大変で・・・写真を撮る余裕もほとんどなく、また、事務所所属の方が多くてみんな怪しいハートマークやカラフルな犯人目かくしをさせて頂きました。(笑)

 

 

2021年

2月

20日

2月 台本一冊全部読む アフタープレイ

この「アフタープレイ」はとぅびぃこんてぃにゅー!!!

先日、台本一冊全部読む アフタープレイが終わりました。
昨年から慌てて始めたこの企画、家田淳さんという演出家の登場で、新たな展開を迎えられそうです。
ちゃんと積み上げた作品作り…
おお!なんという素晴らしい響きなのでしょう!!!
zoomという、苦難の末のコロナの落とし子ではありますが、この新しい武器をプラスに変えて。
芝居の稽古は時間がかかります。
時間がかかるという事は、稽古場、参加者のスケジュール… ひいてはお金がかかる…
作品を世に出すとなれば、なかなかゆったり稽古していられないのが現実です。
この問題を、インターネットがかなり埋めてくれたのだと思います。
コロナ禍で不自由な中、「zoomでもこんなグレードの芝居、掛け合いが出来るのだ」というところにチャレンジして、出来得るならば配信まで持って行きたい!と、夢が広がります。
それの第一歩とすべき台本についてのトーク。
いつものとおり、全くのフリートークからスタート。
自分の考えを自分の言葉で語る。
失敗?周りの意見と違うことを恐れず受け入れる。
これも、自分を表現する大事な要素です。
アフタープレイについては、また繰り返していきますので、いつもより放置状態が加速。
いやー、楽しかったですねー!
次回は、誰も喋らなかったら私がずーっと喋るぞー!って言って始めようかしらん。
私、お喋りなんですよね。笑

2021年

1月

02日

2021 あけましておめでとうございます。

世界中が苦難の年が続く船出です。
心折れそうになっても、継続は力と信じて・・・。
芝居をやるしか生きようがない。
笑おう・・・
笑おう・・・
春だ!
2021年 新春  柚木佑美


2020年

12月

16日

2020、最後のキャラクタークラス終了。

本当に怒涛の2020年。最後のクラスはキャラクタークラスになった。

先日、無事終了。

とにかく、稽古中に感染者を出すことはなく、みんな元気で最終日を迎えられた。

 

今年は、まずそのことに感謝しかない。

 

キャラクタークラスはエクササイズのように対面で強く感情を表現することはないため、感染への心配は少しは楽だった。が、ここに来ての感染急拡大。毎日床からセットまで除菌清掃。

そして、窓を開けるが・・・寒い!

みんな防寒対策しての稽古だった。

 

 

今回、こんな中だが・・・いや、こんな中だからこそ本当に熱意のある人が集まってくれた。

 

今回、前半zoom、後半スタジオだったのだが・・・

「前半のzoomの日程だけでも全額払うから参加する」といって関西から参加した人。

そんなこと言われたら、あたしだってしゃーないやんけ!と言う気持ちになって、持ち運べるパソコンを新規購入。なんとこのアタシが2台持ち!

ビックカメラに買いになった時、「なんでここまで来て、この年で、アタシがパソコンで苦しまなきゃならないのか!」とビックにおにーさんに愚痴りまくった。

そしてスタジオには、一人だけ画像で参加していた。(笑)

 

静岡県から、後半4回、バスで通った人。

もう、マジか!って感じ。

 

養成所に行きながら、バイトもしながら、それでも10日間やり切った人たち。

キャラクタークラスは宿題の嵐なのだが・・・!

 

再演の舞台出演を控えた人。

初演でうまくいかず泥沼だった役を、リベンジを誓って参加。

 

次回のオーディションでの役を練習する人。

 

 

全員、確実な目的を決意をもって参加していた。

やはり、その気持ちを各々自分自身は裏切らない。

稽古途中でそのキャラクターを体にしみこませるために、よく設定の即興をやったりする。

その面白いことと言ったら・・・。

どんどんよくなって、最後はほんとにおもしろい「通し」になった。

そして自分の今いる位置と、今後の課題を確認できる。

 

 

そして、俳優はその役の人物の人生を「受け入れ」て「好き」になる。

演技がうまくいかなかった時の、俳優の状態として

「役への愛が薄れたのでは・・・」

「いや、薄れたつもりはないけど、それより自分への注意が上回った」

「役の人物はワガママだから、そうするとすぐそっぽを向く」

という話をした。

 

この会話、何気に私はとっても気に入っている。

今後使うだろうなぁ・・・この説明!(笑)

 

 

あああああああ!

来年こそ、ちゃんとした打ち上げしたいぃ~~~~~!!!!

 

 

2020年

11月

27日

今秋2クール目のエクササイズクラス、終わりました。

11月半ば、エクササイズクラス2クール目が終わりました。

感染が急速に拡大し、緊張感が増してきた中、滑り込みセーフみたいな気持ちでした。

もちろん、このWSの中での感染はありませんでしたが「バイト先で感染者が・・・」ということでのお休みも出てきて、じわじわと迫ってくる感じがありました。

演劇界、芸能界 いや日本中・世界中 頑張っていたのに・・・という落胆の気持ちは否めません。

 

が、若者たちは元気でした。

たくさんの感情を爆発させ、学んでいってくれました。

その「前進したい!!!」というエネルギーに涙が出る思いでした。

 

追加の回を見学に来てくれた俳優さんが言ってくれたことですが、

「やっている俳優さんの個性が際立っている」

この言葉が一番うれしい感想です。

 

まずは自分自身を表現する・・・これは簡単なことではありません。

自分の「見られては不都合な自分」を公にさらすのです。こんなキツイことはありません。

このエクササイズに来てくれる俳優さん方は、そのことに果敢にチェレンジしてくれているのです。

 

この冬はまた我慢の季節になりそうですが、負けないぞ!

果敢な若者たちにエネルギーチャージしてもらいました。

 

そして、しんどい時、家で見る映画にどれほど気持ちが助けられたか・・・

ほんの2時間、現実から夢の世界へ。

その時間がどれほど大切なものか。

私たちの仕事は、そういう仕事なのだ・・・と改めて強く思いました。

 

今秋2クールのエクササイズクラスに参加してくれた俳優さん方本当にありがとうございました!

またみんなで前に進もう!!!!

 

2020年

10月

29日

コロナ禍でのエクササイズクラス無事終了

先日9~10月エクササイズクラスが終了しました。

無事、本当に無事に、感染者もなく全メニューが終わりました。

まずはこのことに、参加者の方々、会場の方々、関わってくださった全ての皆様に

 

ありがとうございます!

 

です。

 

コロナ禍で新体制・・・週一回、チケット制、もう対応がバタバタでした。

政府の言う「7割経済」ですが、感染対策やらなにやらで仕事量は1.5倍。。。

真面目に体力勝負です。

今はお店もホテルも、コロナ禍で影響のある職場はみんなそうなのでしょうね。

 

本当に「皆さん、頑張りましょうね!」という気持ちです。

 

 

そして、内容。

メニューを一つ減らし、回数も8回。

「これで結果を残せるだろうか・・・。でも不安がっていても始まらない。やるならやるしかない」そう腹をくくって開催に舵を切りました。

無事終わった感想は「ワークショップは受講した人のものだな」です。

初めて来てくれた役者さん方は、以前を知らないわけで、今回の自分の経験を大切に思ってくれていました。

そして、ちゃんとした訓練の場に出来るかと言う、私の責任は私が負うべきこと。

だからこそ、受講してくださった方々のこの結果、この受け止めを私がきちんと把握して次を見ていく。これしかないと思いました。

 

どういう稽古もその俳優さん一人一人の成長こそが大切です。

トレーナーの能力はもちろん、一人一人の俳優さんが自覚して自立して成長する、それが一番その人のためになる・・・・

それを改めて感じたWSでした。

 

 

フェイスシールドマスクなどでの弊害も、もちろんあります。

何か体につけるということは、それだけ俳優の表現に大切な「身体」に規制をかけます。

こんな小さなものがこれほど影響するのか!と、やりながらとても歯がゆい思いもします。

でも、これも受け入れていくしかない現状です。

現場が十分に動いてない今、ただただ何もせず過ごすという選択はしないほうがいいと思います、特に成長段階の若手にとっては。

「今こそ訓練する時期だ」と思える気持ちが素晴らしい!

 

 

まだ10~11月クールのクラスは11月半ばまで続きます。

こちらも安全に最後まで・・・を祈りながら頑張っていきます。

 

神様仏様・・・!(普段、信心もないのにこんな時ばっかりですが・・・笑)

 

2020年

9月

10日

始まりましたー!新体制エクササイズクラス

秋とは思えない残暑!

その中で、ついに始まりました、エクササイズクラス。

GWは緊急事態宣言真っただ中。「延期」と言う名のキャンセルになってしまいました。

その後、それにエントリーしていただいた方々とも連絡を取りながら・・・ついに再開です!

 

感染対策として、広い稽古場、人数を減らして、もちろんフェイスシールド・マスク・換気。

いつどうなるか分からないので、チケット制導入。

基本、週1回。

・・・何かあっても継続できるように・・・。やめない覚悟!

 

 

といっても、週一のエクササイズクラスは私がトレーナーをやるにあたっては初めてのケース。

毎日であろうが週一であろうが、レッスンが始めると俳優たちは・・・なるようになる!

私自身が、気が短い・・・というか、「イラち」なので、どれだけのたうち回ろうともさっさと結果が出したくなってくる。

いかんいかん・・・

焦らず、じっくり、結果がすべて!と言い聞かせる。

 

私自身が初めて受講したときは、週一で2か月半かかって終わらせた。

効果というか結果はか変わらないと思う。

 

まだまだあまり現場が動いていない中、しっかり基礎固めを・・・と思って来てくれている俳優さんたちに確かな結果がでるように、じっくりと進んでいきます。

 

 

2020年

9月

03日

稽古場で、シーンクラス! 後半だけでも・・・!

8月はキャラクター&シーンクラスが出来ました!

前半はzoomで、後半は稽古場で。

まだまだ色々な状況の方がおり、対面はちょっと・・・と言う方、対策を講じて稽古場で・・・と言う方。双方の希望を叶えるため、半々で開催しました。

 

著名な演出家・俳優の方々の言葉通り、やはり芝居は

「暑い体をぶつけあって、唾を飛ばしあってなんぼ」

私もそう思います。

本当に「芝居」が出来るようになるまでまだ時間はかかりそうですが、今出来ることをやり続ける!

それしかないです。

 

zoomでは、

キャラクターはキャラクター分析と役の人物になってスピーチと会話、モノローグドラマのさわりまで。

シーンは、台本読解とやり取り、キャラクターの確認。

 

そして、後半は稽古場へ。

稽古場ではもちろん、感染対策の床掃除・セットの椅子やらテーブルやらを毎回全部拭いて。

ずっとフェイスシールドか透明マスクを取らずに練習。

一回シーンが終わるたびに窓全開。

ほんとに体力勝負やーーー!

病院や学校の方々は毎日これをやっているかと思うと頭が下がります。

 

 

そんなこんながあっても、フェイスシールドで飲み物を飲む動きが出来なくても・・・・

ああ!対面って最高!!!

人間を感じられるって最高!!!

 

稽古場初日の全員の言葉。「やっぱりコレだよね!!!」

 

 

ウチの稽古はやはりリアリティを重視するタイプの稽古です。

今回の稽古でも・・・いました。

勝手にアドリブ始めちゃう役者。

私が天然と言っているタイプの役者さんです。

そういう人は、私のように頭で、理屈で、芝居をしてしまう役者には羨ましいくらいコロコロと感情が動き、強い感情もがっつり表現できます。

でもその感覚が・・・楽しくなると、気が付くと、すぐアドリブ言ったり台本のストーリーをひっくり返したり・・・。

天然さんは、自分らしくやるのはいいけど、台本の理論・与えられたキャラクターをしっかり守ったまま自分の良さを出さなくてはなりません。

即興演劇でなければ、役者は「セリフ」を言ってなんぼ!

決められた動きが出来てなんぼ!

です。

私は若いころ、ここで右向いてこのセリフ言って・・・みたいなことを「上手」に出来ました。

そしてディレクターに「ちゃんとできている。でもおまえの芝居はちっとも面白くない」と言われ、このような稽古に足を突っ込んで、ここまで来ました。

こんな時期だからこそ、初心に戻って、

「台本に書かれたことを、毎回新鮮に。まるで初めてやるように。」

 

そして今回、ずーっと地道に続けてきた役者さんが、みごとに開眼!

その役者さんは、おとなしいタイプの人で、言葉遣いも優しく、自分に自信がないような感じでした。

最初はセリフも出てこないし、ただ叫ぶだけになるし、テトニー(体が固まること)起こすし・・・。

でも、稽古が進んでいくと、その原因はその俳優が「自分はまだまだできてないから、何もかもまだ足りない」と思うこと、自信がないこと・・・だということがわかってきました。だからすべて過剰にやってしまう。そうすると相手との交流もうまくいかず、シーンは台本通り進行しない。

自分が読み取った通りに、感じた通りに、失敗を恐れずシーンをやってみると、もう最高の出来でした。その人は今まで充分稽古を積んで力をつけていたのです。

それを自分自身で抑え込んでいたのです。

もったいない話ですね。

 

自分で自分を知って、勇気をもって表現していってほしいです。

基礎稽古って、そのためにあるのだから・・・!

 

写真は・・・

マスクなしの集合写真は、直前にマスクを取ってみんな口を真一文字に結んでいます。

稽古中の写真は、フェイスシールドと透明マスクの嵐。

残念ながら光って顔の表情が見えにくいのが悲しい。

それでも、やっぱり、芝居をしたい!!!!!

 

2020年

8月

22日

やっぱり人と関わるって素晴らしい!

8月、対面のリピテションが出来ました。

7月はzoomに変更しましたが、やはり、人と人が関わる姿は素晴らしい!

 

まずは、K’sスタジオさんに感謝です。

久しぶりに行ってみると、換気口が2つも増えて空気を回す扇風機やサーキュレーターを備えていました。安心感倍増でした!!!

 

今まで通り、養生テープで超えてはいけない川をつくって距離を取ってのリピテションが中心ですが、最後に一回だけその真ん中の「川」がだんだん消えていく・・・バージョンをやりました。

今はすでにみんな、相手と近づくことに緊張感を持っています。

それがきちんとリピテションに反映されていて、リピテション全体が丁寧に繊細になっているのを感じました。

距離を取ることが良い方に作用して、自分で自家発電の感情を振り回してもどうにもならないことが体に落とし込まれているようです。

これをプラスの遺産にしなくては。

 

転んでもただでは起きないぞ!!!

 

そして、キャラシーンクラスが昨日から始まっています。

Show must go on!!!!

 

 

2020年

7月

29日

7月はzoomリピテションでした!

7月は特別リピが中止になり、zoomでのリピテションでした。

 

zoomリピに初めて参加した方々もおり、繰り返していただきますが、このzoomリピは俳優としての感性のキープにはなりますが、実際に「人」が目の前にいないということはそれだけ「危険」度がないのです。

人間同士の交流、感情や人体そのもののぶつかり合い、その情熱が魅力の演技においては、本来の練習には及びません。

 

ですが、この状況を嘆いていても始まらない。

 

いるのは自分のウチ・・・という状況であっても、みなさん「イキイキ」感をキープしてもらえました。

中には、「え!この子こんな顔してたのか?こんな声してたのか?」とびっくりするコも。

自分のウチということで、リラックスしているのです。

やはり人間一歩外に出ると緊張は否めない、ということを再度実感しました。

 

来月はぜひ、稽古場でリピをやりたいと思います。

稽古場でもそれくらいリラックスして欲しい!

頑張ろう!人類!!!!

 

2020年

7月

24日

7月のzoomレッスンは・・・殺人犯!

先日、zoomでの「台本一冊全部読む」クラスが終了しました。

 

今回は映画のシナリオ。

戯曲と違って風景が動く!

当たり前ですが・・・・

映画監督さんのいう「絵」が、素晴らしい演技をしているのが実感できました。

 

そして、今回の台本の主人公は「殺人犯」。

今回も普段のアクターズワークスのシーンクラスではなかなか扱えない題材です。

そんな台本に出会えること。

zoomという武器で地方の人たちを会えること。

それはコロナの唯一の良かった面ですね。

 

何度もお仕事した某テレビ局のドラマのプロデューサーの方と先月でしたか・・・お話ししました。

「犯罪者と普通の人は何にも変わらない」

そう言われて、つい「それはそうなんですけどね・・・」という私がいました。

彼は諦めない!

「いや、そうなんだ!」

と。

本当にそれを気持ちの中に叩き込まなくては、こういう台本は理解できない。

途中で「自分とは違う人」というところに逃げそうになる。

私も、改めて立ち向かう覚悟をしました。

 

みんなで読み込むことの素晴らしさは、本当に多岐にわたる考え方を受け入れられること。

そこから、あきらめずに「殺人」という日常にない行為を落とし込んでいくことが出来ました。

読み方とか、役のキャラクターとかは人の数だけ幅があるということ。

本当にそれを体感したら、いわゆる「ダメ出し」を否定せずに受け入れられると思います。

ま、そこまで読み込まなきゃ!って話ですね。(笑)

 

 

8月にはキャラクター&シーンクラス

9月からはチケット制のエクササイズクラス

 

芝居を続けよう!!!

 

2020年

7月

01日

特別リピやりました!

特別リピを開催できました!!!

特別っていうのは、もちろん「ソーシャルディスタンスリピ」です。

いや、コロナ対策とかソーシャルディスタンスとか、いうのはちょっと悔しくて「特別リピ」と。

かすかな抵抗でしょうか・・・(笑)

 

緊急事態宣言前に同じリピをやった以来、なんと3か月ぶりです。

もちろん感染対策はできる限り・・・

普段は10人とかそれ以上でやっているのを参加者6人で。

床も椅子も拭いて、消毒用アルコールを並べて、アルコールティッシュも・・・

マスクに透明マスク、フェイスシールドはより取りみどり!(笑)

 

 

リピテションは、感情を交流させる練習です。

普段は、言葉と行動の両方ですが、この事態では

・2mの間隔をあけそれ以上は近づけないという制限付き

・椅子を背中合わせに配置、基本的に相手を見ることができない状態で

という2種類をやりました。

 

人間には、その人なりの「人間距離」というものがあり、他人がその距離から内側に入ってきたら「恐怖感」が作動し「警戒警報」が鳴るものなのです。逆に家族や恋人など親しい人とは「もっと近づきたい」と感じるので、距離があったら「寂しさ」などを感じます。

その距離が保たれているということは、「怖い」という気持ちが起こりにくいので感情の起伏は起こりにくくはありますが、ちゃんと相手を見ること、しっかり声を出して相手に伝えないといけないこと、などはこのほうが鍛えられるという側面もあります。

後ろ向きに至っては「視覚」を奪われるので、もっともっと集中して相手をキャッチしないと交流になりません。

これをやると、できてるかできていないかが露骨にわかる。。。

これも興味深い発見でした。

「こんな事態だからできない」ではなく、出来ることをあきらめないで続けていきたい・・・と改めて思わされました。

 

3か月ぶりに、生身のメンバーを集えたこと。

涙が出るほど嬉しかった!!!!

 

 

でも、やはりこの状態なのでみんな体が硬くなっています。

「恐怖感」を感じると人間は体を固くします。自分を守ろうとする本能ですね。

みんな自分が思っている以上にストレスを感じているのだですね。

運動やストレッチ、大切です。

そして、消毒、ああマジ大変!!!!それだけで一仕事!(苦笑)

それを踏まえて、一生懸命毎日開店しているお店や、病院・介護施設など、頭が下がります。

 

2020年

6月

19日

キャラクター&特別シーンクラスの延期について

ブログが大変久しぶりになってしまいました。

5月にはzoomレッスン「台本一冊全部読む」の「ヴェニスの商人」をやりました。

最初の「驟雨」でも書きました、全員がまず言いたい意見を自由に発言して行って台本を導き出していく時間を3日間取りました。

やはり、これはとても重要な時間です。

まずは、自分自身の意見を否定せず、その上で全体の台本の趣旨をくみ取っていく。

どちらが欠けてもダメなのです。

それを手に入れていける大切な時間でした。

 

その後、緊急事態宣言はどんどん解除され、あれよあれよという間に経済活動再開へ。

全国的にはもう何日も感染者が出ていないところも多く、私の実家のある岡山でも、まさに「日常」を取り戻しつつあるようです。

が、東京は・・・

演劇関係以外の友人からも「外に出ていいんだかいけないんだか全然わからない」と言う声が。

政府や東京都の方向性や対策も、相変わらずデータが示されないままの「掛け声」だけのものに、私には聞こえます。

 

東京都のステップに従って、対面してセリフを交わさない・いわゆる一人芝居の状態の「キャラクター&特別シーンクラス」を募集開始しましたが、思った以上に参加者の動きがありませんでした。

ここにきて東京都の様子が不安定であることと、それに対する都の対応がよくわからないことで、安心感が持てない人が多いのだと思います。

その感染の怖さもありますが、特に若者たちにとっての経済的不安定が想像以上に大きいと思いました。もちろん、若者だけではありません。事実、私自身も他人ごとではありません。

その2点で、「延期」の決断になりました。

 

延期を表明した後、メンバーの方々から

「恥ずかしながら収入が・・・」「バイトもやっと始まったばかり」

「親と同居で、やはりまだ不安」

などのコメントが寄せられました。

もちろん「参加を予定していたので残念」のメールも届きました。

こういうコメントをいただくと、延期したことが間違いだったのか・・・!と落ち込みもします。

 

 

テレビのニュースなどで、居酒屋で「やっとゆっくり飲める」と言ってビールを酌み交わすサラリーマンや、早々に温泉旅行に行ったりする家族の様子を見ると、「私たちの業界だけなんで!!!!」と、イジけた気持ちになってしまうのですが、「これは違う!みんな不安の中、工夫と努力をしている」と思い直し、気持ちを立て直す毎日です。

 

7月はもう一度、zoomで「台本一冊全部読む」を開催いたします。

これは格安ですので、皆さん、ぜひぜひご一緒に!

 

 

そして・・・私は・・・8月のエクササイズクラスを・・・・あきらめていません!!!

 

先日のニュースで、中学校の給食が一言もしゃべらず黙々と食べなくてはいけないので「つまらない」と。先生がなんとかしたい!と学校放送でDJを始め、生徒の投稿を読んだりほかの先生の心理テストをしたりで、受けに受けている・・・という記事を見ました。

いい話だと思いました。先生、すごい!

本当の新しいスタイルって、こういうことだな・・・と。

 

なんとか工夫を凝らして、8月にエクササイズクラスを!

そして、延期したキャラクター&特別シーンクラスを9月に!

 

 

3歩進んで2歩下がりながらも、前へ!!!

いつかは、思いっきり叫びあえる日が来ることを信じて!!!

2020年

5月

05日

台本読解のアンケートの追加です。

遅くなりましたが、追加のアンケートが来ました。

こちらもご一読ください。

アクターズワークスでは、第二弾を募集開始しました。次は「ヴェニスの商人」です。

あ~~~~大変!(笑)

 

=============

 

今回、zoomサポート・読解への参加ができてとても勉強になりました。

読解に関しては、最初のト書きの部分だけでこんなに想像できることがあるのかと驚きましたし、岸田國士が今でもたくさんの団体に上演されることに納得しました。

フリーディスカッションは、自分の部屋で話しているので実は稽古場で話すよりも話しやすかったです。相手の顔が一度に見えるのと、自分の手元は映らないので気軽にメモを取ることができたので自分にとってやりやすい環境だったのだと思います(今回の内容が喜劇寄りなことも関係あるかもしれません)

Aさんなど皆さんの解釈にも個性が出ており、それが読みに滲み出ているのが面白かったです。Bちゃんの大変個性的な家政婦(台本にちょっとだけでてくる役)とか。


戯曲読解は苦手意識が強かったのですが、今回のクラスやそれまで受けたクラスで、以前より前向きに取り組めるようになりました。
中々、自分の意見に自信を持つことができなくていつも中途半端な演技になりがちで、今回も意見を口にするとき恐る恐る……というところが多々ありました。しかし口にしてみると頷いてらっしゃる方もいましたし、違う場合は意見を言ってくださいましたし、正解不正解関係なくディスカッションを楽しむことができるようになっていきました。
ディスカッションをしている内に、新たな発見も生まれていきました。

今後、zoomで稽古やWSをする機会が増えていくと思うので、どうすれば有意義な時間にしていけるかの参考にもなりました。参加できてよかったです!


2020年

4月

28日

台本読解クラスのアンケートが出揃いました!

先日の「台本読解」クラスのアンケートをたくさんいただきました。

それをアップさせていただきます。

私があれこれ言うより、これを読んでいただいた方が皆さんによくわかっていただけそうです。(笑)

 

今回の台本は、岸田國士作「驟雨」でした。

そして、私がプランしたことは・・・参加者みんなの自由で本音のディスカッション。

これは、ミネルバ大学という大変個性的な大学の取材番組を見て、これはとても大事な事だ!と思ったからでした。

日本人はディスカッションにも慣れていないし、演出家は「先生」という習慣があり、つい「先生」の指示待ちになる。これが「俳優」という立場での演劇・映画の創作活動に大いに良くない!と思っていました。

それが引いては「正解探し」といわれる演じ方に繋がっている・・・と。

「台本をちゃんと読みこなすこと」と「それを演出家と話し合えること」この両輪がとても大切。

 

そのためにはまず、「間違ってる」とか「くだらない」ことからでも自分で言葉にしていくこと!から始めたいと思い、やってみました。

 

時間が短かったので充分とは言えないけれど、やり続ける必要があると思えました。

どうぞ、読んでみて下さい。

 

 

 

『台本読解は課題であり、やりたかった。勿論今までもやって来ましたが、いまいち自信がなかった。今後も続けたい。

 

 

 

あまり戯曲をきちんと読む機会があまりないので、参加してみた。
初めて一人で読んだ時は、なんか(戯曲の)動きがあまり見えず(会話はちらほら面白そうな所はあったのですが)淡々としている話だなと感じていたが、皆んなで感想を述べ合った二日目以降は、だんだん台詞に対して引っかかるようになり、なんでこの人はこう言ったんだろうと言うのに疑問を持って考える事が増えた。
自分と違う意見も、そういう捉え方もある、そう感じるんだと発見もあり楽しかった。
自分の読み方と相手の読み方が違うのも面白かった。

 

 

一日一日がいい意味で重かったなと・・・

 

 

 

やはり1人では気に留めなかったところや、違う意見を聞く事で人間を深めていくことができたなあという印象だった!

 

 

 

戯曲、台本をじっくり読む大事さを改めて見直せた。そういう見解もあるんだといい刺激をうけ、これから本読みの幅を見つめ直せそう。事前にもう少し個人で読み込んでおくべきだったなと反省。

 

 

 

他の方の読解を聞くことでそんな考え方もあるんだ〜!と思ったり、事前に読んで疑問に思っていた箇所がたくさん質問項目にあがってきていて、「あのこと」とは妄想でこれかな、とか思っていたことが全然違ってすぐ後ろにヒントが書いてあったり整理できてとても良かった。

 

台本をもらったらすぐに読み始めていたが、時代や背景をまず調べるところから始めたいと思った。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

 

 「自分はこう思った」と意見を言い、かつ人の「自分はこう思った」を聞くと、自分の読みの癖を知ることができたり、自分の引き出しにはない気付き方を知れたりするのでおもしろかった。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

よく「正解はない」というものの、それと「自分の妄想」はまた違うし、わかりにくい本や癖のある人物だと「自分に引きつける」読み方で失敗したり行き詰まったりするので、時々こういう台本を読むレッスンには参加していきたいなと思った。

 

 

 

台本の読解には苦手意識があったが、改めてやってみるとやはり思い込みが結構激しく、感覚だけで誤って捉えていたことが多かった。

 

最初はシリアスなシーンとしか捉えていなかった。実は結構笑えるシーンだった。

 

たくさんの疑問を解きながら読んでいたつもりでも、疑問とも思わずスルーしてしまったところが山ほどあった。。。

 

また、時代背景に関するアンテナがとても低かったことにも気付いた。今までやってきたのは同世代の作家の現代の作品がほとんどだったので、もっと違う時代のものも知りたい。違う文化圏。

 

 

 

 

2020年

4月

23日

zoomレッスン台本読解!

慌てまくってzoom体制をつくり、メンバーの方も「苦手なんだけど必死で」用意して「台本一冊読む」クラスを無事終えることができました。

 

リラックス&リピテションと違い、こちらはzoomで充分対応できるとは思っていました。

そのとおり。

普段アクターズワークスでは、一冊読んでの台本読解の練習はやらないので、私自身も大変勉強になりました。

 

やはり、台本は読めなくっちゃ!!!

 

台本読解に関しては、他の同じような稽古と変わらないと思います。

私が勉強になったと思ったのは、アクターズワークスでエクササイズクラスからシーンクラスまでのレッスンを地道に続けている人、あるいは他の練習でもきちんと継続していると思われる人は、やはり「読め」ている・・・という実感を持ちました。

 

「読めない」と思う人のある種は、「自分の思い込が強い」人だと思います。

自分の一方的な見方、価値観でしか、台本が読めない。

台本は、やはりとても客観的に論理的に読む必要があります。

主人公や自分の役の気持ちだけがわかっても台本が読めていることにはなりません。

 

ウチでやっているエクササイズというレッスンは「自分の感情を知る。認める。」という結果をもたらすので、「自分」がわかると「他人」がわかるようになる・・・、「自分と違う意見、気持ちを持っている他の人がいる」ということを納得するようになります。

そのことも、やはり「台本を読む」ことに効果的に作用していると思えました。

 

自分自身のコンプレックスや思考のクセを理解して、それはそれとして客観視して、ちゃんと台本を読むことができる・・・とても大切な役者の仕事です。

 

参加した方々は継続のリクエストを頂きました。

この状況が続く限り、頑張ろうと思います。

 

 

みんな、頑張ろう!頑張って生き抜こう!

 

いつかは必ず終わりが来る!

 

2020年

4月

13日

zoomを使ってのリピテションのレポート

本格的なコロナウィルスとの戦いが、いよいよ佳境に入ったと思われる今日この頃。

やっとzoomのレッスンの準備ができ、先日リラックス&リピのテストレッスンを2回行った。

 

これがこれが・・・思った以上の成果だった。

zoomくん、えらい!!!

 

正直リラックスはできると思っていたが、リピテションは大した効果は望めないと思っていて、「少しでもこの閉塞感を解消する手助け」くらいにしか思っていなかった。

が、俳優としての感覚を維持する効果ははっきりと認められると言っていい。

 

ちゃんとスタジオで練習する時と違って、ネットを使うのでまず声がちょっと遅れる。人によってネット環境が悪かったり、隣の部屋に家族がいたり、大きな声が出せなかったり・・・様々な規制・障害がある。

それをどれだけ「受け入れ」て、相手と交流できるか。

「受け入れる」というのは、「隣が気になるだから、上手くできない」ではなく、「隣が気になる」ことを無視せず「あ、今自分は隣を気にしている」ことに気づいて、その結果「イライラしている」という感情を相手に伝えられる・・・ということ。

演技に必要な「感情」というものは、自分で気づかなかったり蓋をしてなかったことにするとコントロールできなくなる。

障害が多いほど、いい訓練になっている。

 

また、音声の環境が悪いので、相手に言葉を伝えることにより神経を使い丁寧にやらないと伝わらない。

相手の言葉を聞くこともそうだ。ほんとに相手に集中しないと聞こえない。

だから、普段、自分一人で喋りがちな人はその欠点がより明らかになる。

 

どういう状況でも与えられた条件をフルに使って相手と交流する。

改めて、とても重要だと思わされた。

 

考えてみれば、特に映像のロケなどは障害だらけだ。

時代劇で山の中に連れていかれれば、それはそれで日常と違う環境がいい方に働く。(崖とか・・・笑)

が、そんなところばかりではない。

若いころ、ドラマのロケでごく平日の真っ昼間、普通の商店街でロケをした時、近所のおばちゃんたちが集まってきて指さされたりして、いきなりすっごく恥ずかしくなってドギマギしたことを思い出した。大したシーンではなかったと思う。ごく普通の日常会話のシーンで。

相手は有名な俳優さんだったと思う。

「みんな私なんか見てない」とか「私を見て無名な女優としか思っていないだろう」とか「店員の役で、地味な衣装が恥ずかしい。もっといい役だったらよかった。こんな私は見られたくない」とかとかとか・・・爆笑

もう、自意識のオバケ!

あ~あ、残念!(笑)

覚悟が足りなかったね。甘かったね。若かったね。(笑)

 

周りの環境は俳優に合わせてはくれない。俳優がそれを受け入れることが重要なのだ。

 

 

ただ、やはり、「キープ」に有効であり、「アップ」はあまり望めない。

エクササイズを終わった時点で俳優の感情の表現をブロックしているものにくさびを打ち込み、壊れるまで行かなくてもヒビは入っている。

それがリピテションクラスを継続することで壊れていく・・・そこまでの効果は望めないと思う。

あくまでもメンバーの人たち・・・つまり、このレッスンの内容や意味を理解している人たちへのキープクラスだろう。

 

それでも充分意味がある。

 

どういう形になるかわからないがいつかは終息する。いつかは・・・。

その時は一斉に芝居が始まる。舞台が・・・撮影が・・・急ピッチで。

その時にすぐ現場に出られるように!

みんな、生き抜こう!

 

2020年

3月

23日

俳優の声

マイズナーテクニックやメソッドなどを訓練した俳優は、セリフが聞こえない・・・と言われることがある。そういう俳優がいることは私も知っている。

自分の感情などを重視しすぎるあまり、ちゃんとした声を出さない人もいる。

 

あえて言うが、それはマイズナーテクニックなどの練習方法の問題ではないと思う。

俳優にとって、それは映像だけしかやらない俳優にとっても・・・、発声・滑舌はそれだけでもきちんと学ばなければならない重要な課題だ。

映画しか見てないが、ロバート・デ・ニーロの声が聞き取りにくいと思ったことはない。

 

念願の西山水木さんボイストレーニングをやっと受けられた。

水木さんに薦められてレポートを書いたので、ここにアップさせていただきます。

声の問題に悩んでいる俳優さん、声優さんがいらっしゃったらぜひ参考にして頂けたら幸いです。

 

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西山水木さんボイスクラス第一回 2020 3/18

 

 

 

念願の水木さんボイスを受講!半年以上かかったぜい!

 

 

 

最初は声を出す筋肉についてを図解で説明。

 

声を出すための筋肉とはいわゆる「横隔膜」だけでなく、いや、横隔膜を動かすためにも骨盤底筋をはじめとして脊髄起立筋など多くの筋肉が連携して声を出す。

 

腹筋だけ鍛えればいい・・・というものではない。

 

俳優は「ずっとしゃべり続ける」「いきなり大きな声を出す」「寒いロケ地で声を出す」など、通常会話だけできればいいというものではないので、声が出る仕組みを知って体からトレーニングすべき。「声」は体が出す。筋トレは必要。

 

ラジオ体操は素晴らしいボイトレ筋トレだそうだ。声を出す筋肉をまんべんなく動かせる。また背骨を波にように動かす「波運動」。これも効率的。

 

また、声モノマネは非常に有効ということ。

 

声でモノマネをすれば筋肉の「同調感覚」が作動して、その音の出し方を覚えていくということ。

 

 

 

私の若い時は「歌」の先生でボイストレーニングしてきた。当時はそれが当たり前だった。だが、水木さんのように「セリフ」を使ってボイトレしていくということは、「表現」に直結した声が作れると思った。普段の自分の癖で、どこの筋肉が弱いのか使い方が悪いのか・・・などがよくわかる。

 

 

 

滑舌について

 

これも「背骨でしゃべる」など、やはり体を使うことが基本のということ。

 

よく言われる「母音法」についての話があった。

 

これは劇団四季が採用した方法としてよく知られている。

 

日本語は母音と子音の組み合わせで出来ているので、言葉をすべて母音に直してしゃべることで滑舌をよくする。これは間違いない。私も高校生の頃、みんな四季にあこがれていて遊びのように普段の会話を全部母音でやっていた。本当に子供の頃遊びでやったものってしっかり体に見についている。いまでも何かペラっと文章を渡されてもほとんどすぐに母音に変えられる。

 

遊びのように・・・これが本当の「芝居の稽古」なのだろう。Don’t forget!「遊び心」

 

だがこの劇団四季流の「母音法」には一つ問題があって、ただ機械的にやっても変な日本語になる・・・ということだ。それが芝居のリアリティを無くしてしまうので否定する人もいる。

 

このことは滑舌の問題ではないかもしれない。

 

日本語は一音一音区切っては日本語に聞こえない。一文節リエゾンするように発音しなくては日本語の意味が通らない。

 

例えば「青い空が美しい」という言葉があったとして、「あ お い そ ら・・・」と素晴らしく明確にしゃべれても、まるでAIのようになる・・・ということ。

 

「青い空が美しい」だと2文節。「あ お い そ ら・・・」ではなく、「青い空」なのだ。

 

また、「青い空」という言葉にイメージやそれに付随する感情がある。「美しい」と来ているのだから、雲一つない・・・とか、そんなイメージか。そしてそれを見ている自分のそういう空を見ている何かしらの感情。それをひっくるめて人間は言葉を発する。

 

 

 

それをきちんと水木さんに説明してもらった凄く納得がいった。これをちゃんと理解していれば「母音法」は素晴らしい方法だ。現場で使おう!っと!

 

 

 

最後のエクササイズ

 

今回の最後は「声のレッスン」というペーパーを少しやった。

 

「明るい声」「暗い声」「大きな声」「小さな声」などが書かれていて、その指示に従った声を出す・・・というもの。

 

これは一人一人やっていって、水木さんが声を聴いて、一人一人にアドバイスしていく。

 

ある人は「明るい声」が明るく聞こえない。それをどうしたら「明るい」声が出せるか、水木さんの調整にしたがってやっていく。どこを響かせたらいいか・・・とか、どこの筋肉が使えてないからそれを使って・・・とか、どこを開けて・・・とか。

 

私はマイズナーをやっていて、それは人間の感情、つまり「インナー」と言われるものから演技をアプローチしていく。たった数分の「声を出す」練習とインナーは直結している。「明るい声」に指摘を受けた俳優さんはやはり「開ける」ということが苦手な人だった。

 

そして私は・・・。「暗い声」の「ら」に明るさが残る・・・ということ。

 

これは、私が「陽気で、前向きで、明るい」性格であるといったことではない。私の芝居の癖だ。「力で押す」「言葉の最初にエネルギーをたくさん出してしまって、尻切れトンボになってしまいがち」という・・・。

 

たった一言ですべてバレてしまう・・・。言葉ってスゴイ!

 

 

 

また、それを見抜く水木さん、凄かった。

 

なんでも歯医者さんと筋肉友達で、声を出すところの図解などもその歯医者さんから教えてもらったりしているそうだ。矢沢永吉のライブ映像を見ながら「すごいね~、この胸鎖乳突筋!声が出るわけだね~」とか言い合っているらしい・・・、

 

オタク度マックス!!!! ついていけるかしらん・・・()

 

 

2020年

3月

05日

キャラシーンクラスご報告 後半

先日、無事・・・? 今は何が無事なのかわからなくなってきましたが・・・、とにかく熱を出す人も咳き込む人もなく、キャラシーンクラス終了いたしました。

 

後半のクラスの進行状況をアップさせていただきます。今回も長い!(スミマセン)

 

 

第5~8日目

練習の中盤から後半。

 

キャラクタークラスは・・・

役の人物になって、みんなの前で役の人物の人生で大きな出来事を話す。

結婚やら大きな病気やら、親の介護や死、さらには日本の家庭ではタブー的な家庭の内情。。。

離婚、家族の誰かが引きこもっている、宗教にはまってしまった・・・などなど。

ここまでくるとまさに「劇」だ。

そのへんのドラマや戯曲と何も変わらない。

そして役の人物は、それを真っ向から他人に語ろうとなんてしない・・・という状況が出てくる。

わざといかにも軽いことのように笑いを混ぜたり、それには絶対触れず断固「自分は何も思っていない」という態度だったり。

 

エクササイズクラスのプリントに「言葉は感情を表す方法の一つに過ぎない」とある。まさにその通り。

ここまでくると、その人が本当のことを話せる設定が必要になってくる。

このあたりからフィクションの「設定」が登場する。

普通の人が辛いことや恥だと思っていることをモノローグドラマにしていく場合、本当はこんなことはなかったかもしれないが、この役の人物が本当の気持ち・普段は出さない感情を表現する場面を作っていく。

酔っぱらったり、亡くなった誰かの遺影に語りかけたり・・・。

今回のキャラクターでは、「えー!その話、人前でするんだ!」と逆にみんなが驚いたケースもあったが・・・(笑)

 

シーンは・・・

これまでの自分の課題を克服しつつ・・・

だんだん細かいセリフの「言葉の意味」やら、台本の大きな流れ、を注意していく。

これまで感情の流れを重視してやっていた、それを切らないようにしながら・・・たとえば「お父さん」という言葉にこの時どういう思い入れがあったか・・・とかを丁寧に入れていく。

また「ここでこの台本は流れが変わっている」というポイントをちゃんと読んでいく。

ここまでは仲良くやっていたのに、相手のこの言葉のせいでいきなり険悪になったり・・・という「折れ」を明確にしていく。

それがきちんと出来ればできるほど、作家がお客様に何を伝えたかったかがはっきりしてくる。見ていて「面白く」なっていく。

ここでも、やはり俳優個人個人のクセ、特徴が大いに見えてくる。

長所は短所、短所は長所だ。

短所がダメで直さなければならに所・・・ではない。

 

今回、一組は岸田國士の「紙風船」だった。

言わずと知れた名作で、私も21歳、養成所の時に練習台本としてもらって「これは何!どこがおもしろいの??」と思い、その年齢ではなんなのか全然わからなかった。(笑)

だから、今回の20代の二人ももう「読み」玉砕に近かった。(笑・・・えないが、もうこの年なので笑ったよ!)

一つは、頭では読めている・・・が身体では出来てない事例。

たとえば、この戯曲の途中で夫婦二人がエア旅行をする、「鎌倉」へ。

この昭和元年の時代。中流家庭の新婚夫婦が「鎌倉」へ旅行するのは、今の時代ではどういうことなのか!

「これはどういうこと?」と質問すると「この時代ではとても簡単には出来ない憧れの旅行」と言葉では答える。

が、それが感覚的にどういうことか、わかっていない。

「今、憧れの旅行って何?」とみんなに聞くと、「モルジィブ」とか「イタリアのモンサンミッシェル」とか答えが返ってくる。

ちゃんとそれを「感覚的」に入れてセリフを言えば、全然、シーンが変わってくる。生き生きしてくる。

また、シーンをやっていてその俳優「言えないセリフ」が自分ではっきりしてくる。

その言葉の意味がだんだん分からなくなってきた・・・とか、前のセリフと繋がらなくなっている・・・とか。

それをそのままにしない。そのセリフは、相手を取れていない、自分の気持ちや意味がついて行っていないなど、何か修正が必要な言葉なのだ。それを丁寧に修正していく。

 

 

 

第9~10日目

最後の詰めの日程。

 

キャラクターは、人生の一大事をモノローグドラマにしてその台本を自分で書いて演じていく。

ここで一番大きなことは「台本のマジック」だ。

これまでは、役の人物になってフリーに話していた。いわば即興。

ここで「台本」登場!

役者って「台本」となるといきなり「次のセリフは何だっけ?」「どうやって終わるんだっけ?」と「頭」が入ってきて、それまでの「自由」さがぶっ飛ぶ。

必ず一度その洗礼を受ける。

必要な体験だ。

こんなに「台本」に捕らわれてしまうのだ。

それがわかったうえで、「自分をオープンした状態に持っていく」「役の人物になる」「このシーンに至った状況を信じ、感情を感じ取っておく」を丁寧に繰り返し、相手を意識して毎回新鮮に相手に言いたいことをちゃんと言っていく。

その結果、これまでにように感情も変化していく。

 

 

シーンは・・・

これまで順調にくれば、一般に言う「ミザンス」を入れられる。

このセリフの時はここに座ってて・・・とか、この動きで相手にアプローチして・・・とか。決めていける。決めても自然な流れでそれをこなすことが出来るようになっている。

演出の方々は、相手との距離感で二人の緊張感を表そうとしたり、「見せ場」でどっちかの顔が隠れたりしないように動きを付けていくだろう。それにきちんと答えられる俳優になりたいものだ。

 

今回のシーンクラスで、とある劇団に所属した俳優さんが参加されていて、やはり「先にミザンスやセリフの言い方」ありきな方が参加されていた。

リピテションで培ってきた「相手とのやり取り」ありき・・・ではなく「ここでこう動く」「で、このセリフはこの動きで」と、決めてかかってしまう。

そのやり方が悪いワケではない。

 

作品作りは時間との闘いだ。いつまでも俳優の個人練習をしている時間はない。だからミザンスなどの「演出」はどんどんついて行って、「作品」を仕上げていく必要がある。

ただ、私は「俳優の技能訓練」をしている。

だから、それでは身に着かなかったことを、こういうワークショップを開いてスキルアップしようとしている。

その俳優さんにそれを心底理解してもらえなかったことは残念だった。

 

その場合、どうなったかの一例をあげてみたい。

例えば、『「こっちに来て」というセリフに80%の悲しみが必要だ』と思ったとする。そうするとシーンを進行する中でそのセリフが来ると80%の悲しみを充電するまで「間」をとってしまう。

その間が積もり積もって、全体では3分長い!間延びだ・・・客は飽きる。

そういう事が起きる。

何故、それにこだわるのか!!!

俳優のエゴか!

こういうことに対して、以前、小川絵梨子さんは「感情なんか後で来るんだ」と言った。

そういうことになるよね。

 

また、動きでもそういうことがある。台本ではとても繊細に「ちょっと触る」なのに、自分の感情ばかりに注視してしまってガバっと相手の手を握りしめてしまう。

台本では「ちょっと触る」から、二人の微妙な関係が表せるのに・・・。

そうすると「相手が手をそのままにしておくのはオカシイ」ということになってしまって、台本が書いているストーリーを変えてしまうことになる。

「この二人は結ばれる話なのに別れちゃうぞ!」

 

台本を成立させることが、我々俳優のなすべきこと!

 

 

もうずっと言い続けているが、俳優のスキルアップには、色々なやり方がある。

そして、いくつになってもこれでいいということはない。

 

 

西山水木さんが、セリフ、言葉をとても大切にしていらっしゃる。

そのことから表すことのできる大いなる可能性を。

感情や相手との交流を基礎にやってきた私だが、これから水木さんの「言葉」をもっと身に着けて、もっともっと先に進みたい。

そして、そこから見える景色を・・・その「境地」(?)を体験してみたい。

 

今は「コロナ危機」で芝居は休眠状態かもしれないが、いつかはこの危機は去っていく。

その時また、歩み始めたい。

 

2020年

2月

28日

キャラシーンクラス前半のダイアリー

今回はダイアリーにしてみました。

前半4日分です。

 

第一日目
チャート説明
学校のテストのように解答しただけではダメ。体に落とし込むためのステップ
1組シーン 読み合わせ
台本の読み方の浅さが露呈する。

第二日
キャラクターは、自分の演じる役の人をみんなの前で話す。
エクササイズを経験しているメンバーなので、本人と似ていいるところとそうでないところが鮮明に。
シーンは、昨日、台本の読み方についてコメントしたチームは、修正して来ている。
シーンの最初はリピテションのように、感情を使った交流を中心に読み合わせる。
そうすると、エクササイズの時の課題が如実に現れ、怒っているけど相手に届かない…チームがある。
エクササイズの重要性。
また、目的をどうしていいかわからなくなり、停滞することがある。だか、交流出来ていることが確認出来れば、感情を閉じないまま目的を達成しようとしてもらう。
見違えるほど、シーンが浮き上がる。


第三〜四日
キャラクター
役の人物になって、みんなの前で自己紹介。
みんな、自分に近しい親兄弟なので、はじめは冷静さを欠き、とにかくやってみる!という感じだが、ずっと近くで見ていたり、自分に似ていたりで、以外とやれる体験をする人が多い。
どうしてもわかんない…という人は、参加者の中で「私、わかる」という人にインタビューしたりして、役を自分のものにしていく。
近しい親兄弟をやっていると、自分では以外なほど感情が溢れてくる人が多い。
やはり、色々な意味で家族!なのだ。
シーン
まずキャラクターを入れて、シーンの背景を感情的に信じられたら、リピテションで練習した、相手に反応するやり方で、読み合わせる。
ここで、もし台本に背いてでも自分の感情の流れに従って、大いに脱線してもらう。
と言っても、役者はなかなか脱線出来ない。
台本の通りにやろうとする習慣がとことん邪魔をする。
だか、それをやろうとすると、ついさっきまで生き生きしていた姿が、あれあれ〜と、なんだかエネルギーのおかしな状態になったり、いきなりアンタ誰?って言いたいくらい全く別の人になったりする。
やはりエクササイズの成果はすごい!と思う。体は、自分と役が離れてしまうことをとても良く分かっている。
そうなったら、それは、自分が楽器を開いてないとか、キャラクターを理解出来てないとか、台本がわからないとか、何かしらの課題があるのだ。
それを毎回、修正していく。

 

レッスンは今日5日目。

5回目からは次回また経過をお知らせします。

 

コロナウィルスで大変な事態ですが、参加者・見学の人全員、稽古場に着いたらまず手洗い!みんな気を付けてやってくれています。

最終日まで何にも負けず頑張ります!

 

2020年

2月

22日

西山水木さんとの交換WS 遂に三回目だ!

先日、お忙しい水木さんのツアー公演の合間を縫って、3回目の交換WS.

 

水木さんの体力とパワーに頭が下がる。よくこんなスケジュールの間にWSまでやろうとするなぁ・・・。どこからそんなエネルギー、情熱、がでてくるのか・・・。

 

私の方が後輩なのだが、ついていくのが大変!反省して体力を付けねば・・・!!!!

 

 

 

二人で何も決めないゆる~い集まりを始めて3回目。

 

ほとんどまず、2人のオバサン女優の愚痴から始まる。() これをやれるのは精神衛生上非常に良い!!!

 

だが3回目を迎え、少なくとも二人の・・・いや、私の?方向性は見えてきたような気がする。

 

俳優が演技する能力を数値にして、ワークショップなどの訓練で身に着けられる点数が50点として、演出家が「こいつOK」と思える点数が60点だったとする。

 

私は自分のWSの中で、もちろん俳優が60点になるように一生懸命やっているが、それは理想論。その現実の中で「必ず違いを作って終わる」ということを自分に戒めている。

 

ある人は60点に達した!スゴイ! でも、そうでない人も20点だった人を20点のままでは帰さない。1点でも進めて終わらせる!・・・と。

 

私は演出家・監督ではないので「演出」でその人を生かしてあげることは出来ない。その代わりに私のWSでは「演出家・監督の前に出るまでに俳優がやっておかなければならないこと」に特化して練習しているつもりだ。

 

もちろん、どのトレーナーさんも自分のポリシーの元、一生懸命レッスンしてらっしゃると思う。

 

 

 

だが、やはり、現場に出たときにすぐに結果を出せるものではない。

 

 

 

もちろん、自分の点数と60点の差を自覚して、それを埋めるために何をしなければならないか理解して身に着けていくのは俳優一人一人の自己責任だが、少しでもその差を埋めるべくトレーナーが前進できることは何か。

 

 

 

水木さんが初回に「やっぱり発表会までやらないと」とおっしゃった。

 

私ではその経験はさせてあげられない。

 

私には演出はできない。

 

もちろん、シーンを成立させることはできる。が、それは作品を作る「演出」ではない。

 

 

 

 

 

今回の交換WSでは・・・

 

前回まで多くは私がやって来たマイズナーテクニックなるものの感覚を使い「交流」を重視したセリフのやり取りを、水木さんに見てもらったり私と水木さんでやってみたりした。

 

今日はそれに、水木さんの演出が加わったらどうなるのか・・・を試した。

 

私と黒澤君で「マクベス」を。

 

もちろん、セリフを覚えているわけではないし、細かく本を読み込んでキャラクターを作っているわけではない、ただセリフを使って交流と目的を意識して読み合わせ・・・から始まって、水木さんの「なんでマクベス夫人は夫にダンカン殺しをさせたいか」「なんでマクベスはこの短い時間に、一旦やめようと思った殺戮を、奥さんに叱咤されたくらいでやることに変わったか」などの思索が始まる。

 

水木さんは『誤読』という手法をつかって、そのキャラクターの裏側、奥、を探っていって深みを与え、まさに演技を引き上げていってくれた。

 

これは交換WSなので、私も自分自身が演出を受けて自分の何がどう変わっていくか・・・を気にしながらやってみられた。

 

自分の中の変化はとても興味深かった。

 

また、自分ではわからない自分がたくさんいて、それを水木さんが遠慮なくピックアップする。

 

へぇ~そんなふうに見えてるのか・・・

 

え?それはいいところ、面白いところなんだ・・・気が付かなかった。

 

などなど。

 

 

 

自分が教えているWSでは、出来るだけ自分で自覚する部分を多くして、自分で俳優として作品に挑めるようにアプローチしていくが、所詮、自分で自分のことが全部わかるわけではない。

 

演出家にゆだねて、引き上げて、色を塗ってもらうことの、面白さ大切さ。

 

 

 

これを多く体験することもとても重要なのだ。

 

車の運転と同じ、身に着くまでやれば自分の手足のように車を運転することが出来る。

 

だから、現場にたくさん出られる人はがどんどん上手くなるのだな・・・と改めて思った。

 

 

 

 

 

黒澤くんが「技術はあるが統合できない・・・」

 

と言った。

 

どういう意味かと言うと、今の若手俳優たちは色々な方法論で学んで、例えばマイズナーテクニックならリピテションをやる。それを使って相手と交流はできるがいるまでたってもミザンス通りに動けない。それでは芝居は構築できない。

 

ほんとは両方できるはずで、やればいいのに・・・なんで?

 

ということ。

 

 

 

これでは何のために基礎を学んでいるのかわからない。

 

 

 

何度も言うが、自分が一人前の俳優になるために結果を出すのは俳優の自己責任だ。

 

 

 

だが、マイズナーであれルコックであれ、その基礎を現場に繋げていくのは「演出」を付けてもらってやってみることでしか学べないことはたくさんある。

 

それをしながら、その場面を演出家の要求通りに表現していくために「だからこの練習をやったんだ!これだよ!」とオンタイムで指摘する稽古はとても重要な有益な稽古なのだと思う。

 

 

 

いろいろな優れた演技論、練習方法があるが、それを身に着けたうえで

 

方法論に固執しない。

 

それが見に着けば、きっときっと芝居というフィールドでいかにみんなで楽しく遊べるに違いない!

 

2020年

2月

14日

俳優のモチベーション

今月2回のリピテションが終わり、来週からキャラクター&シーンクラス。

ただいま絶賛台本選び中です。

 

アクターズワークス以外でも、演技トレーニングのご依頼を頂くことがあります。有難いことです。

色々な立場・状況の俳優たちが演技力を高め、いい仕事をゲットする、いいパフォーマンスをすることを目指して努力していく所存で頑張ってます。

そんな中で今、話題になっていることの一つに「モチベーション」のことがあります。

 

新国立のトレーナーをやっていた頃、新国がお招きしていたイギリスのラダという王立の演劇学校(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E7%AB%8B%E6%BC%94%E5%8A%87%E5%AD%A6%E6%A0%A1)の有名なチーフトレーナーとお話しする機会がありました。

その時の彼女が

「『私のセリフはどれ!!! 私にセリフを頂戴!!!』という気持ちだけは、教えることが出来ない」

とおっしゃったのを忘れることが出来ません。

 

 

私はアクターズワークスにおいても、他のレッスンに関しても「しつけはしません」とお願いしている。

ダラダラと遅刻したり、セリフを覚えてなかったり・・・そういう人を「怒る」ことは無意味だと思っており、怒られなければやらないならやめてしまえばいい!と思っている。

それはモチベーション?エネルギー?、日本流に言えば気合、を他に人に入れももらう行為だと思うので。自分でそれを高め、集中し、稽古に望めない人は、この仕事は無理だ・・・と。

 

確かに、10代のまだ高校生という人には教育的側面があるので難しいこともあると思うが、18歳・高校卒業以上は問答無用だと思う。

 

「役者になる」など、雲をつかむような話。

私自身も親に理解されるわけもなく、「許して欲しい」などとも言えず内容的には「家出」、強引にこの業界に飛び込んでしまった。それしかなかった。

簡単に仕事をもらえるわけではない。

アルバイトづくめの日々。

ずっとオーディション、キャスティングという「競争」にさらされ、隣には成功を収め収入と名声を手に入れた「スター」がいる。この格差状態!

 

そんな中で「芝居をしたい!」というモチベーションを保ち続けるのは・・・

夢とか、お金とか、意地とか・・・どういう言葉でも言い表せない。

 

一つ言えることは「自分で自分の心と逃げずに対自する」ことしかないと思う。

自分と同い年はサラリーマンになって家族をもって家でも買っている、自分はこのまま芝居をやっていていいのか、それで自分は幸せなのか、自分の人生が納得できるのか・・・

そういう人たちとも胸を張って一緒にお酒を酌み交わすことが出来るのか・・・

 

私自身もいまだにそれの連続だ。

役者としても、トレーナーとしても、逃げないで最後まで生き延びたいものだ。

・・・ふぁいと!みんな。ふぁいと!私!

 

 

(別記)

「モチベーション」のことに伴い、追記させていただきたいこと。

私&アクターズワークスは20年、この「しつけをしない」立ち位置を守っているのだが、それでも昨今、メールの返信の仕方とか、稽古に対する準備とかがまるで大人とは思えなかったり、「ワークショップなんだから、何か教えてもらえる」という態度だったりする人が増えてきた気はする。

ちょっと変わった人だったり、いわゆるあきらかに社会人不適応なヤツだったりは昔からいたが、普通の真面目な人もそうなって来た。

先日、とあるプロデューサーと話をしていて「今の若者は『大人』にならない。昔の20歳が今の30歳だ」という言葉が出た。

これもしばらく前から言われていたことだが、なおさら顕著になった気がする。

 

誰が「大人」教育をするのだろう・・・

その責任は・・・親?先生?

 

私自身の気持ちが路頭に迷う。

真面目に取り組んでいる人、可能性があるワカモノになら意見すべきか?

今のワカモノの親世代っていたら私も入るのだろう・・・

これは俳優だけではなく、すでに「教育」の問題なのだろうが・・・

 

ここ数年、この件については迷っている。

結論が出るまで迷うしかないが。。。。

 

こんな話も、水木さんとの交換WSでも出ている。色々なオトナのみなさんと話し合うことを続けて行こうと思う。

 

2020年

1月

19日

新年最初のエクササイズクラス

令和二年、年明け早々エクササイズクラスでした。
今回は…
参加メンバーの平均年齢が高い!身体のでっかい男性が多い!   
こ、これは要注意!アシスタントの人たちに緊急警報を発令!

でしたが、男性メンバー、優しい大型犬のようなメンズさんたちで…
やはり、エネルギーマックスなのは女性でした。笑


感情を表現するというのは、年齢が高いと難しいのです。
初日はシ~ンとした雰囲気。いちまつの不安。久々の高齢エクササイズ、大丈夫かしらん…
ところがところが、2日目からの怒涛の感情噴出ラッシュ。そして毎日毎日とどまるところを知らず続きました。
みんなへとへと。
それなのに、あきらめず逃げず挑み続ける凄さ。キャリア組というのは覚悟が違う!と思わさせました。
逆にこっちがダウンするかと…笑

そして、再受講がお二人。
継続は力!
ずっと悩み苦しんでいた二人が、トンネルを突破する瞬間に立ち会えました。
人は、自分のままでそこにいると文句無しに素晴らしい!
また、今回は俳優でなく演出家の方にもいらして頂けました。
演出家なのにガチ受講って、凄すぎます。
舞台の方で、身体からのルコックなどをやっていらして感情を扱うのは初めてという事でした。
昨年の西山水木さんといい、コラボが進みそうです。
そして10日間終了。
打ち上げの時、私、料理の焼きそばを自分のウーロン茶を入れたコップに取り分けてました。。。
いや、ウケ狙いでなく・・・マジで・・・・
ヤ・・・ヤバい・・・これは・・・年?
いや、違う!今回のメンバーが撮っても大変だっただけ!きっとそうに違いない!!!!うん!
(笑・・・えないかも)
新年早々、大変有意義なスタートです!

今年も前進!

 

 

2020年

1月

05日

謹賀新年!

新しい年を迎えました。

 

今年は8日のエクササイズクラスからスタートします。

毎月のリピテションはいつも通り。

2月はキャラクター&シーンクラスです。

 

今年も粛々と…ということになりますが、昨年ご縁のできた西山水木さんに「何かやりましょう」と言っていただけ、まずは西山水木さんのディレクターズワークショップを企画したいと思っています。

我々が・・・私も・・・どう進んでいけるのか!

ワクワクする令和2年です。

 

本年もどうぞよろしくお願いします。

2019年

12月

25日

今年最後・・・と言いましたが、もう一言

今年最後・・・とか言いながら、もう一度アップいたします。

忘年会も終わっていたのですが、本当に今年最後のリピテションクラスがありました。

ギリギリになって、それなりの人数が参加してくれました。

 

そのリピテションでは、何やらエクササイズクラスで俳優が抱える問題点がきれいに出揃った気がします。

このレッスン方法は、人間の感情の仕組みを知りコントロールすることから始めて、だんだんフィクションをリアルに演じて行けるようにする訓練方法です。

芝居はしょせん「嘘」です。

そこにどうやって人間のリアルを持ち込み、お客様に「嘘」の世界をまるで本当のことのように信じてもらえるか・・・!

当然、一筋縄では行きません。

感情も身体の動きも言葉も・・・どれも重要でないものはありません。

 

私自身も、役者として、トレーナーとして、自分を一から見つめ直してみたいと思います。

その意味でもこのお正月休みにエクササイズクラスのレッスン内容を、一旦整理し直して新年のクラスに臨むつもりです。

 

前回、「練習方法に良い悪いはない」と書きました。

ということは、裏を返せば方法論を使って演技指導する我々は、きちんした基礎訓練。それから台本を使った、本番を想定した現実的な演技までちゃんと導く責任がある。

 

今年、演出家・女優の西山水木さんとご縁がつながり、ぎゃはぎゃは笑いながら交換WSをやっていく中で、西山さんの演劇に対する明るく前向きなエネルギーに触れて、演出面からの質問を受け、それにこたえていくうちに「今なら私ももう一歩前に進める・・・、今がその時期だ。」と思えるようになりました。

 

多くの出会いに感謝しつつ、新年に向けて前進したいと思います。

 

※エクササイズクラス、まだまだ募集継続してます!

詳細はこちら

 

2019年

12月

17日

練習方法に良い練習と悪い練習はない。自分にとって役に立つかどうかだけ。

今年もあと半月。早いものですね。

今年最後のブログに、あえてこの題を書きました。

私の先生、キャリー・ジベッツさんの言葉です。

私はこの言葉に感銘を受けて、彼女のレッスンを「とことん身に着けよう」と思いました。

 

今、西山水木さんと「交換WS」と称して意見交換、実際演技しながら色々探っています。

水木さんは、「方法論とか関係なく」演技についてみて行きたい・・・とのコメントをフェイスブックに挙げてくださいました。

その通りだと思っています。大事なのは演技論ではなく自分の演技です。

 

 

そもそも演技論って・・・?

私もこの業界に生かされて、ここまで生きてくることが出来ました。

つたない知識で間違っていることもあると思いますが、

 

例えばスタニスラフスキー

当時、演劇と言えば古典のオペラの様な感じで、俳優が舞台に出てきてほぼ正面を向いてセリフを朗々切々と語る・・・みたいな感じだったそうで、スタニスラフスキーさんたち「もっと自分たちの身近な生な物語が見たい」と思った人たちが、色々考えだしたものだそうです。

 

例えばリー・ストラスバーグのメソッド

センソリーという練習をきわめて30秒で泣ける・・・とか。

これだけ聞くと「何それ?何の見世物?」と思うかもしれないけど、当時からブロードウェイなどではヒットした舞台はロングランで、ヒットすれば何年も続く。素晴らしいことだが裏を返せば同じ役を何年もやり続けなければならない・・・

それを思うとその俳優の負担はいかばかりかと・・・。

誠実にいい演技を、新鮮な感情を毎日舞台で表現したい・・・と思う役者たちが、この練習を編み出したことは賞賛されて当然のことだと思います。

 

演技論、演技の歴史はそうやってその時代に「もっとこんなものが作りたい」「もっとこんな演技がしたい」と思うクリエイティブな人びとの努力の結晶であると思っています。

 

時代は変わっていき、映像やマイクの性能などメカ技術が進化したりで、その時代時代で観客が何を見たいかが変化して行ったり・・・それにつれて我々俳優も、表現したい事、しなければならない事が変わって来たはずです。

それに我々が対応して、どうすれば面白い物、感動をお客様に届けられるか!

今、行きて、現場にいる私たちが何をしたいか!お客様に何を届けたいか!

そのためにどうするんだ?!

 

この原点を忘れず一人一人、自分に必要なものを身に着けていくこと。

これが大事なのでは・・・と思って止みません。

 

やりたいことをやる!自分が「これが面白い!」と思うものを表現する!そのために頑張る!

 

 

今回、今年の締めで「チェーホフ」の台本を使って

複数の役が出入りする。

「感情」も大切、「行動」も大切、同じ舞台にいる俳優同士が「かかわる」ことが大切。

という練習をやりました。

こうやってより本番想定の実践的シーンクラスをやると、アクターズワークスのシーンクラスでは見えない、個人個人の課題がより鮮明に見えました。

その役者さん一人一人が、それを知って、そこを解決する、より伸ばしていく稽古を積んでいい俳優になって現場に臨んで欲しいです!

 

その中で、前回のディレクターズワークショップでかなり監督に課題を浴びせられた女優さんが、私に「12月には必ず全部やります!」とタンカを切って(笑)いたコが、有言実行、ガツガツいい演技をしてくれました。

やりやがったなこのぉ~~~~~笑笑!!!

超嬉しいです!

 

来年もファイト!

 

年明けのエクササイズクラス募集中です!

詳細はこちらへ!

 

 

2019年

12月

04日

ウィークエンドワークショップ

今年のウィークエンドワークショップ・・・

ウィークエンドワークショップは書類審査なし!どなたでもいらっしゃってください!というワークショップ。

趣味や社会人として演劇をやっている人、エクササイズクラスとかの前にとにかく試してみたい人など、色々な方々が参加してくださる。

今年は人数は少なかったが、私自身が「え?これ、エクササイズクラス?・・・じゃない!やばいよやばいよ」と思ってしまうほど参加の皆さんの意識が高かった。

何がやばいか・・・というと、この日数では消化しきれない方向のことをバシバシしゃべりそうになって・・・(笑)

混乱させるだけになり無責任なことになるので、気を付けて気を付けて!!!!

 

ウィークエンドワークショップでは、「演技の基礎」と位置付けたエクササイズクラスと違って、短いシーンを使う。それにエクササイズクラスで練習する「感情」「衝動」などを使ったら、自分たちの演技がどう変化するか、を試してもらう。

 

毎回思うのだが、変わり方がスゴイ!

俳優の、いや人間の持っているポテンシャルの高さに感動する。

 

もちろん、これだけですぐ芝居が上手くなるとか・・・そんな簡単な話ではないが。

プロになる人は、継続して自分自身の物にして欲しい!

社会人の方々は、この面白さをぜひわかって芝居を愛し続けて欲しい。

 

 

2019年

11月

26日

演出家・西山水木さんとの密会!(笑)

今年からご縁が出来て、事あるごとに色々お話ししてきた、演出家・女優の西山水木さんと、先日、やっと密会(?・・・笑)した。

かねてから、水木さんは「日本の演劇教育はどこへ行くのだろう」という問いかけを、されていた。

で、「交換WS」を・・・という話になった。

 

マイズナーテクニックのWSを続けて来た私と、演出家・ボイストレーナーとしての水木さん。

インナーから演技を構築するマイズナーテクニック、作品を作っていく演出や表現方法の「声」を考えていくいわゆる外側の形。

これが、どう結びついて有効にいい俳優を作っていけるか・・・をコラボして新しい試みを見つけ出したい。

その第一回だ。

 

ま、オバサン二人が揃えば今の芸能・演劇界の現状をひとまずディスって・・・(笑)

冗談はさておき・・・、お互いが感じる若手俳優の現状や、何が必要か、何ができるか・・・。

たった二時間では当然話しきれず、今回はとりとめのない意見交換会になった。

 

私は、はからずも「マイズナーテクニック」という形で演技ワークショップをやっているが、かねてから方法論で演じられはしない!と言ってきた。

方法論は「上手くなるための指針」で、それを実践するのは俳優自身だ。

色々な価値観があり、現実の事情のある「現場」では、方法論を握りしめても無力だ。

理想を捨てず、体当たりで100%参加して表現していくしかないと思う。

そんな、今、この日本の現状で意味のある演技訓練を、水木さんと一緒に考えて行きたい。

 

 

まだまだ形のないものだが、何かワクワクする手ごたえが感じられた。

くしくも令和元年、始まった素敵なチャレンジだ。

必ず何かの形にしたい。

 

また、後ほど交換WSのルポも出る予定です!!!!

 

 

そしてリピテションのクラスも!

今回はプチ久々の人たちが集まった。

 

一人、なかなかうまく行かなかった人が何の表紙だろう・・・スッとトンネルを抜けた感じになった。

「それでいいんだよ!」

思わず、そんな言葉が出る。

この瞬間が嬉しい。

 

それを覚えて、身に着けてくれますように・・・!

 

2019年

11月

06日

谷口正晃監督のディレクターズワークショップ 三回目のチェレンジです!

谷口正晃監督のWS終了しました。
谷口監督とは3回めのお付き合いになりました。
アクターズワークスのブログの冒頭に推薦文も頂いています。

今回、私がアクターズワークスでディレクターズワークショップを始めた当初の目的に一定の成果を見ることが出来ました。

全工程が終わった後の打ち上げで

「何か監督の作品がらみでオーディションがございましたら、こちらのメンバーにお声掛けください」
と私がお願いしたことに
「もちろんです。柚木さんに連絡すればいいですか」
というお答えを頂けたこと・・・・!!!!



日本の芸能・演劇界にはちゃんとしたオーディションシステムが無い!
このブログでも何度か書いて来た。
偉いプロデューサーなどが、日本の俳優は下手だ、勉強しない…と言う。ある意味で事実だ。アメリカなどの層の厚さに比べ、悲しいほどだ。国策でエンターテイメントに力を入れる韓国にも追い越されている。
でも私は、言いたい!
正当な雇用機会均等システムがあれば事態は変わる!と。
ちゃんとオーディションをやらず、オトナの事情でばかりキャスティングを行うプロデューサーの人たちにも、日本の芸能界に対する自分たちの責任を痛感して頂きたい!と。

かく言う私も何の力があるわけでもなく、せめて私に出来る事は…と思って今まで演技ワークショップを続けて来た。
この年になると私だって責任者の一人だ。

そう思ってワークショップを受けてくれた人と現場を繋ごうと、ディレクターズワークショップも続けて来た。
もちろん、映画監督のワークショップをたくさんやって、オーディションそのものやオーディション代りの場作りを頑張っている制作会社もたくさんある。
そんな大手と対抗出来るとは思わないが、安価で、受講者一人一人をきちんと監督や演出家に見てもらえ、ひいては評価してもらえる場所にしようと頑張って来た。
その一つの成果が昨日、形になった気がする。

もちろん、たったこれだけのことで何も変わらないかもしれない。
でも、出来る事を粛々と…


今回参加した俳優さんがたも頑張ってくれた。

その経過を時間軸で示してみたい。
一日目
とりあえずキャスティングを発表し通してみる。
ところが・・・もう、ぐずぐず。芝居にも何にもなったものではない。また、上手にセリフを間違えずにしゃべっているが、何の交流も起きておらずどうにもならない。谷口監督の顔に「どうしたものか・・・」という言葉が見える。
今回は、若手、現場経験の浅い役者も多く、また舞台が中心で映像に慣れていない役者がほとんど。
私もかなりたいへんだろうな・・・と思っていたが予想を上回っていた。
監督が個々のノートをおっしゃってくれて、一組づつ2回目に入る。なかなか調整が出来ない。
3回目までやっていく。
役者さんたちがどんどん、迷宮に入る。
監督からの注文に、無意識のうちに表面だけで合わせようとして合わせきれず、内部崩壊が始まっていた。
役者の稽古の「あるある」状態だ。
監督「明日、自主トレなんでしょ。頑張ってみて、明後日お会いしましょう。」
と。
そこで私、「明日、自主トレではありますが、ガッツリやります!」
(笑)
二日目
とりあえず各チーム、一日自分で修正したもので通し。
あまり変わらない。。。。
その時私の感じていたこと。
「引くな!」「自滅するな!」
ディレクターズワークショップはすべからく「オーディション」と思え!だ。
それなのに「私どうしたらいいんでしょう」という濡れた捨て猫のような顔をしてここにいるな!!!
ああ、ついに言ってしまった!
このことすら、演技指導の藩中ではないし、自己責任だと思ってきたのでこれまで口にしたことはなかった。
でも、だんだん私もいい年になってきて、やはり言わなければ・・・いや、言うべきなのだ、という思いになって来た。
そして、リピテションという訓練を使って「交流」・・・これをしつこくやって来た私としては、ただひたすらそれを取り戻してもらう基礎練習をした。
男性チームは、スタート時の「状況を信じる」ことを、センソリーと言われる、頭で考えるのでなくて体に落とし込む方法を試す。
もう別人!
演じている本人たち。特にミュージカルの世界で主役まで張って来た俳優さんが180度別人に!
本人も「不思議!」と狐につままれたような感想を言ってくれた。
そこで私が一言「上野さん、私、去年も同じこと言ったよね。来年同じだったらもうな~んにも言わずにただ笑ってみててやる!」(笑)
女性チームは、4~5人が絡み合う、大変「交流」がむずかしいシーン。
こちらもセンソリーはやったが、それ以上に一度ちゃんと相手の顔を見ながらセリフを相手にかけ、相手を変えようとする目的を重視してセリフを交わしてみる。
たったこれだけのことで、驚くほどセリフが掛け合った。
やはり、基礎錬は嘘をつかないのだ!!!
シーンに力が戻って来た。
三日目
全員、昨日のレベルは見事に落とさずに初回の通し。
それを見た監督も、どんどん乗ってきてくれて細かいノートの嵐!
昨日、50代のオバサンの私が自分の若いころの恥も顧みずガツガツ説教したことを、若手メンバーは本当に頑張ってくれた。何度「うーん、まだまだだね」と言われても、マジ悔しそうで、折れそうな気持が透けて見えても、引かずに最後まで「少しでも前へ」進もうとしてくれた。
だんだん、「あ、よかったんじゃない」という、この時点では一つの完成形のチームが出来てきた。
監督が役者さんたちに「今のはいいと思う。僕はそういう表現の方を望みますね。」と。
最後は、役替えをしたりでトライヤルチームを試し楽しんだ。
それでもちゃんと「交流」は生きていたように思う。
もちろん、個々の課題は残り、それは私たち俳優がずっと求め続けて精進することだと思う。
最後に監督が「今日は僕も演出していて楽しかった。映像はどれだけ編集があるといっても、やはり俳優さんの生き生きしたいい演技、人間の機微を表してくれる演技がないと始まらない。それができれば必ずいい作品になる。それを信じて頑張って欲しい」という言葉をかけてくださって締めくくった。
そして、オーディションがあったらお声がけいただく・・・とい言葉をいただいた。

ディレクターズワークショップを企画して3年目。
やっとこの日が来た・・・という思い。
私がやっていることなど本当に微々たることだが、これからもこう言ってくださる監督、演出家を一人一人増やしていければ、何かが起こせるかもしれない・・・ちょっとだそう思えた。

2019年

10月

29日

ディープ2エクササイズクラス、終了

ディープ2 終わりました。

今回は参加人数が少なく見送りも検討されました。が、メンバーの顔触れを見て赤字覚悟の決行です。

人数が少ないと参加者の心身ともにの負担が・・・!

最初、わざわざそれを連絡して「体調を整えて!」と伝えたのに、初日は「大したことない」顔をしていた面々、最終日にはもうクタクタ!だから言ったじゃん(笑)

 

久々の「登場」の練習。

この練習では、本来の「登場」してくることの大切さも練習できますが、細かい動作、人相手ではなくもの相手にでも丁寧にリアクションすることも練習できます。

そして、アクティビティと言われる、何か作業をしながらのリピテション。

リピテションで感情をつかって相手とやりとりすることに、少しづつ「台本」の要素が入っていきます。

 

今回は、人数が少ないのでほんとに丁寧にみんなの話を聞け、細かく見られて、たった3日でしたがどんどん成長してくれました。

日に日にその人の素の顔が見えてきて、ある人はどこで行き詰っているかが明確になってきました。

やはり、努力は裏切らない。

 

とある俳優さんは、次回、ダブル主演の舞台が決まっておりそのために必死に頑張ってくれました。そういう人が来てくれて一生懸命やってくれ、そして成長してくれると本当に嬉しいです。

みんな「望む結果を手に入れる」ために頑張ろう!

 

そして早速来週はディレクターズワークショップ

またまた眠れない夜が続きます!

 

 

アクターズワークスでは、ただいまウィークエンドWS募集中!

みなさん、ご参加お待ちしております。

 

 

2019年

10月

10日

リピテションクラス 改めてリピテションって

月一のリピテションクラス。

初心に返って、相手と向き合う。

 

リピテションのクラスが終わった後、懇意にしていただいている西山水木さんの舞台の稽古を見に行かせていただいた。そこで、あっという間にシーンが立ち上がってくる面白さを見せていただきました。

また、水戸芸術館プロデュースの「最貧前線」を見て感動! 演出の一色さんとちょっとだけお話しし、「今度またお昼でも・・・色々感想を聞かせて」と言っていただいたり・・・。(「最貧前線」世田谷パブリックシアターでしたが、日本人にはめずらしくお客さんがマジのスタンディングオベーション。5回のカーテンコールでした。)

 

色々な演技レッスン方法があるが、やはり、お客様の前・カメラの前ではそんな方法論を振り回すことなど無に等しい。全身全霊、その空間に自分を置けるかどうか・・・ただそれだけ。

もちろん、自分がもっともっと上手くなるために、色々な訓練をする。それはとっても必要なこと。

だからこそ、、だからこその方法論なのだ!!!

 

そこで改めてリピテションということを見ると、オープンしている人には存在感がある。エネルギーがある。そして、人を惹きつける。

人としての気持ちが動き、それが身体の動きとなる。相手と関わる。そこに「何か」が生まれ。それは演技の基礎となる。

間違いない。

 

何度も言うが、この方法がすべてなどではない。

リピテションなど知らない俳優でも、オープンしている人は大勢いる。

私はたまたま、このやり方に出会い、自分に合っていた。

これを見につかなかったら今芝居はやっていないかもしれない。

前進したい俳優は、自分で自分の訓練方法を見つけて行かなくてはならない。

 

いい芝居は、人を元気にする!!!

 

2019年

9月

25日

キャラシーン終了。相変わらずバタバタでしたが・・・

キャラクター&シーンクラス、無事に終わりました。
なんか、今年多発した台風のような日々だった。

っていうのは、開催10日ほど前はさあ、「人数集まらないから延期しよう」とか、「ショートシーンと合体させて開催しよう」とか言って台本作っていたのに・・・。
間際になって定員オーバーになる勢い。
ど、どうした、みんな!!?

当然のごとく制作はバタバタ。うー!
結局、今回、シーンは「子供の時間」「蒲田行進曲」そしてキャラクターも「おやすみ母さん」のママとミュージカルチームが「ミス・サイゴン」のおキム、という台本多数状態でした。

でも、おかげ様で有意義なレッスンが出来ました。
ミュージカル作品のキャストのキャラクターを深堀し一曲歌う・・・という、以前から考えていたこともチャレンジできました。
今回、痛切に感じたのは「身体が語っている」という事。

役の人物になって場面でのやりとりが始まると、私たち俳優に与えられた武器はセリフを言う事と身体を動かす事だけ。
身体を使わないと、与えられたセリフだけでは表現しきれない。
身体の動き、最近の演技WSで流行りのようになっている「行動」も、おおいにこれに値する。
身体の動きを感じ取って演技に生かすことが出来れば、シーンはとても繊細になる、豊かになる。

ああ、やるべきことはたくさんあるなー!


また、私がエクササイズで「天然」とか「動物」とか呼ぶジャンルの人たち。
感情的にとても反応がいい、いわゆる楽器のいい、私としては大変羨ましい人たち。
この方々が演技すると落ち入りやすい状態は…「どんな役をやっても自分になる」。(笑)
映画や舞台を見て、あ、この役者さんいいなぁと思い他の作品も見てみたら、何かいつも同じって事、ないですか?
それです!

今回も天然さんがたくさんいらっしゃいまして、
感情的には伝わるしいいんだけどね、役の人物じゃないよね、役はそういう動き方しないよね…というコメントを出したら動きが取れなくなって固まる…
気持ちはわかる!

キャラクターの立ち居振る舞いは、自分が時間をかけて自分の身体に染み込ませなくてはならない。
でもこれは役者にとって、とても大事な作業なのだ。
わかりやすい言えば、綺麗なお姫様が泣く泣く恋人と別れ無ければならない場面で、中身は上手く表現出来ても、着物がはだけてしまってたり、着物の裾を踏んづけて転んでしまったら台無し!という事。
その時代の人はいつも着物を着ているのだから、気崩したりしないはず・・・。
役の気持ちだけでなく、立ち居振る舞いもちゃんと時間をかけて叩きむ必要があります。
そうすれば、動き・身体というものは、たくさんの事をお客様に伝えてくれる。
その場面は、どんどん豊かになる!
そして最後に、俳優たちよ「戯曲、シナリオ、本を読め~~~~~!!!」

この後は、ディープ2クラスとディレクターズWS。
まだまだ変に暑いけど、秋も頑張りましょうね!

2019年

9月

07日

遅くなってしまいました、夏の格闘技!エクササイズクラス終わりました!

ブログ、遅くなり申し訳ございません。先日毎年恒例、夏のエクササイズが終わりました。

 

今回の参加メンバーは、20代の若手の方々が多くメンバーも、俳優、声優、ミュージカル女優とまるでアラカルト。各方面を網羅していました。

スゴイ!

本当にバランスのいいクラスで、各方面でこれからの若手の方々にレッスン出来て嬉しい限りです。

 

エクササイズって、何故かまるで申し合わせたように似た人が集まることがあります。

これってホントに不思議。

今回は「悲しい」「怖い」を抱えた人が多かった。

「悲しい」ことを抑えつけた背景がある人、何かの背景のためでしょう「人に嫌われたくない」怖さを抱えた人が、猛暑に負けず戦ってくれました。

 

自分をオープンしていくことは、間違いなくその自分と向き合うこと。

参加者全員が、そこのところを逃げずに戦ってくれました。

自分を「さらせ」ば「さらす」ほど、我々はお客様に愛される存在になれると信じています。

と、カッコイイ言葉で言えばそうですが、人って「不幸」が好きなのです。

役者が、自分の好きな仕事していいお金稼いで、それでいて素人でもできそうなことやってたら・・・そりゃ誰でも「なにやねん!」と思いますよね。

スポーツ選手なんかは、一目見て素人にはできないことが出来ているのがわかります。でも、じゃ、役者は・・・。

まずは、自分の見せたくないところ・・・たとえば今回のように「悲しみ」をさらすこと。

その人間の「悲しみ」にお客様は感動してくれる・・・

私はそう思っています。

 

ブログが遅くなったのは、もう来週からキャラシーンクラスが始まるので、その台本決めの準備に翻弄されているからなのです。(いや、言い訳でなく・・・これがまた今回ややこしくて・・・苦笑)

今回のエクササイズから、こんなに近いにってなのに直行が2人もいます。

本当に自分の演技に真っ向向き合ってくれて嬉しいです。

 

 

もうずいぶん前になりますが、このエクササイズを教えるにあたっていくつかの心理学・およびそれに類するセミナーに行きました。その中の一つのセミナーのトレーナーが言っていた言葉です。

「セミナーが終わって、参加者がトレーナーを褒めるセミナーは失敗。参加者が本当に自分自身に目を向けて、打ち上げなどではその自分たち自身のことで盛り上がっていたら、それが成功。」

と。

私は、これを指針にワークショップをやってきました。

今回もみんな打ち上げとかでは、このWSの中で自分たちが「ああだった、こうだった」で大盛り上がり!

ここ数年、「おっさんたちのアクターズワークス」だったのが、ワークショップに参加してくださる人が若返って、その若者たちが真摯に自分に向き合ってくれて、ホントに嬉しいです。

 

この夏、みんな、頑張って一歩前に進んだぜ!!!

 

2019年

8月

08日

本気になる

昨日、リピテションクラスがあった。

久々の人たちが参加。

やはり、しばらくやらないと感覚が鈍る。

 

リピテションは私たちが思う「基礎」なので、リピテションが出来ないからと言って「芝居」が下手になるわけではない。

が、ほっとくと演技に影響が出る。

あるいは、自分の演技の欠点はこの基礎練で確実に見えてくる。

欠点は克服しなくては先がない。

後はやるだけ。きわめてシンプルだ。

 

そのことをどれだけ自分自身が受け入れられるか・・・。

 

私たちの仕事は、いつオーディションに受かるか、仕事が取れるかわからない。

いつまでたっても収入も不安定。

おまけに「演技」というものはとてもグレーで、

何がいいのか悪いのか・・・

どうしたらよくなるのか・・・

あっちの演出家はこう言ってた・・・こっちの監督はああだった・・・

最終的には「好き嫌い」で決められるハナシなのだ。

 

自分でも思う、芝居や映画を見て。

「この役役者は下手だ。でも好きだ。」「こっちの作品は名作だと思う。でもあっちが見たい。」

そんな世界だ。

 

それを踏まえて、やるかやめるか。

やるなら何をやるか。

その方向で、「上手くなる」「上達する」には何が必要か!

決めて・・・

やる・・・

出来るまで。

 

 

実際、前回のキャラクター&シーンクラスでもう2年越しにやっとトンネルを抜けられたコが、リピテションに来た。最初とは全く別人のパフォーマンスをやった。

2年だよ・・・2年。

「継続は力」を実践してくれた。

言葉で言うのは簡単、本当にやれる人が何人いるか・・・。

もう、泣きそうになる。

ここまでよく続いた。

こんなコが現場にたくさん出て欲しい。

 

エクササイズクラスも残席わずかとなっています。

本気で俳優を目指す人、お待ちしてます!!!

猛暑を締めくくりましょう!

 

 

2019年

7月

27日

ディープ1エクササイズクラス 感情と声

先日、ディープ1エクササイズクラス終了。

何度も書いたけど、「出にくい感情を出し切るまで出す!」という楽しい楽しいクラス。

 

初日、みんなタカをくくっているのかスロースタート。(私は内心イラっ!)

2回目、3回目とだんだんディープ1の洗礼に心身ともに追い込まれていく。

やはり最終発表が終わった後は、みんな抜け殻。

「いやー、こんなになるとは思わなかった」と。

私には聞きなれた言葉。ディープ1の打ち上げはみんな口数か少ない。

いや、気持ちは落ち込んではいない。しゃべる気力と体力が残らないだけ!(笑)

 

このクラスは間違いなくインナー。感情の問題を扱う。

今回はこのことと「声が出る」ということが、ものすごくリンクした人が多かった。

 

今回参加してくれた声優のコが、低い声が出ないことを、声優の先生?マネージャー?からも指摘を受けてそれが課題だったのだ。

身体を見ると「出ないわけはない」身体。

エクササイズクラスの時もそれはわかっていて、私も「ちゃんとした発声訓練が必要」と言った覚えがある。

その低音が見事に出たのだ。

まさに「怒り」を出すことで腹の底・炭田から声が出て、よく響くいい低音が聞けた。

ま、最終日は声がギリギリで、打ち上げももう声が出なくて「しゃべりたりない」と言って帰って行った。翌日は完全に飛んだだろう。(笑)

 

他の人も、強い「感情」を出そうとすると声がかすれてきてしまい言葉を出し切れない。

何故そうなるか・・・

一つは「発声器官」の訓練が出来ていないこと。これはわかりやすいことだと思う。

もう一つは、「感情」を閉じていること。

強い感情を表現するのは、物理的・精神的に大きなエネルギーを必要とする。

人間の体は脳が「この感情は表現しない方がい」と判断すると、筋肉を固めて出さないようにする。

日常生活で何か我慢をするとき、グッと力を入れている。それを同じようなことだ。

 

いつもは表現しない種類の「強い感情」を出そうとすると、声を出す筋肉はグッと力を入れ出すまいとする。そこを突き破って出そうとするのだから、声をからしてしまう人はたまにいる。

 

芝居のセリフとして声を出すというのは、いわゆる「発声器官」の訓練と、感情のオープンは連動し、双方うまく行くことが必要なのだ。

「発声器官」の訓練は、物理的にいい声を出すことはできる。

それに感情が結びつくことによって、お客様を感動させる声が出る。

・・・と、私は思っている。

物理的にいい声の人のセリフが必ずしも人を感動させるわけではないし、せっかく感動させられるセリフを言えても、三日目には声が出なくなっているのではプロの俳優とは言えない。

これは、声の専門家と言っていいい西山水木さんもそうおっしゃっている。

 

泣いたりわめいたり・・・感情が出せるだけでは「演技」ではない。

それは台本と連動し、長い公演でも真冬の海岸での連日のロケでもちゃんとパフォーマンスできるように・・・。

名実ともに「心身ともに」訓練が必要だ。

 

 

俳優、声優としてお客様を「別世界」にお連れするには精進あるのみ!

 

 

2019年

7月

17日

今月のリピテションは「目的!」

先日、リピテションクラスを開催。

おなじみの一日だけのキープアップクラス。

 

慣れた人が多かったので、たまにやる「目的」練習をしました。

相手と交流するリピテションをベースに、お互いが具体的な「目的」を持ち、お互いの名前だけ言いながら交流しつつ、目的達成をする・・・というシアターゲーム的な練習。

 

今回のペアは二人とも私が「能天気」をいうレッテルを張った二人。

もう最初から期待値満々!

そして・・・期待以上の超面白い時間になりました。

場内爆笑の連続。

もう、二人とも「ばぁ~か、ばぁ~か、ばぁ~か!!!」と指さして笑いたい。

写真をたくさん掲載しますので、お察しください!!!

 

とかくマイズナーとかメソッド、引いてはスタニスラフスキーとかいうと「深刻」なものに考えがち、なりがちなのですが、役者が自分のガードを取り払って素の自分をさらけ出しているとそれはとても面白いものです。いや、爆面白い!

相手をからかったり、思い通りに行かなかったらムカついたりすねたり、肉弾戦体当たりに男性は全然関係ないエロを感じ、女性はそれを利用したりスキを突いたり・・・。

そのモデルのような「目的」練習でした。

 

人間は面白い!!!!

 

 

それ以外のチームも、今回は少人数なのでゆっくりやることができました。

その中で、自分の「女王様キャラ」に気づいたり、「愛されたいキャラ」に気づいたり・・・。

気が付いてくれて、それを隠さず表に出してくれたら・・・もう、限りなく素敵!

 

 

ディープ1エクササイズクラスも何とか開催出来ることになりました。

ますますの参加をお待ちしております!

 

2019年

7月

13日

西山水木さんとお話ししたこと

前回のエクササイズクラスの時、演出家・女優の西山水木さんが見学に来て下さり、その後「演技を教えていくことに関して意見交換を・・・」とお誘いを頂き、ちょっとづつではありますがお話しさせていただいている。

まだたった1~2回ですが・・・

水木さんに問いかけられたことは「若手俳優に演技レッスンをして、その行方は。我々の演技指導というものはどこに向かっていくのだろう」ということだった。

 

 

先日、水木さんが今出演されている「世襲戦隊 カゾクマンⅢ」を見に行き、その後、数名の方々とお茶させていただいた席でもそのような話が出てきた。

その時のことだ。

私が

「自分に何かできたら・・・と思ってはいるし頑張ってはいるつもりなのだが、結局何もできず、WSに来てくれたり実際に依頼されたレッスンに参加してくれている若手のコたち・・・目の前の現実を必死にこなしていくことだけしか出来ていない。」

と言った。

そしたら水木さんが

「話すだけでもいいのよ。それは私たちにしかできないことだから。若い人ではなく私たちの仕事なのだから」

とおっしゃった。

 

そうなのか!

その発想はなかった。

・・・私の性格だろう。ちゃんと結論を出して、何か形にしなければそれは無意味だ・・・とどこか思っていたのかもしれない。

っていうか、それが私にとって当たり前の事になっているような気がする。

 

 

今まで自分がやってきたこと。

私は別に天才でもないし、大きなプロジェクトも出来ないし、会社とか作って大々的なことも出来なかったし、これからもそうだろう。

だけど、ほんとに「出来ることだけは」誠実にやってきたつもりだ。

誇れることがあるとしたら、それだけ。

 

でも、もしかしたら、水木さんとか、物凄く情熱と才能をお持ちの方と意見交換をすることだけでも、それを続けることからでも・・・何か進展していくのかもしれない・・・!

 

またまた、私は自分だけで何かしなければ・・・と、どこかで思っていたのかもしれない。

そんな力もないクセに・・・(笑)

 

 

100匹めの猿・・・だっただろうか。

どこかの猿が芋を洗って食べ始め、それを別の猿が見て真似て洗って食べる。

その猿がどっか別のところへ行って洗って食べるのを、またまた別の猿が真似て・・・

そういうことが繰り返されると、100匹めの猿が・・・全然見て真似るわけではない猿が・・・全く別の場所で芋を洗って食べ始める。

そしていつの間にか、猿はみんな芋を洗って食べるようになる。

 

そんな話を聞いたことがある。

 

 

話すだけでも、今後のことを未来を見て話していればいつかは何かが結実するのかもしれない。

 

 

尊敬する大先輩、西山水木さんとたくさんたくさんお話ししよう。

きっと、「次」が見える。

 

 

2019年

6月

29日

リピテション

今回のリピテションクラスは、久々の方が多かったです。

数年ぶり

一年半ぶり

半年ぶり

・・・

 

やはりリピテションって基礎トレーニングなので、スポーツでいうと筋トレのようなもの。

ある程度身に着くまでは続けて欲しい。

そうでないとせっかくのあの怒涛のエクササイズがもったいない。

 

とは言え、ワークショップなのでみんな色々スケジュールが・・・。

「なんとか養成所の稽古の合間を縫って、リピテションだけでも・・・」と言われると、「そっかぁ!!!」と思っていまう。

 

どの仕事や技術もそうだろうが、本当に人それぞれ個性があり、リピテションという練習にもそのひとそれぞれの歩み方がある。

明らかにオープンできていない人

自分の感情でいっぱいいっぱいな人

上手くいってるのについ心配して結果、自分にフォーカスが当たってしまう人

 

そして、必要なのはどういう時にうまく行くか行かないかを自分で把握してコントロール出来るようになること。

それもまた人それぞれ。

つい「会話」しそうになるのを「短い言葉で」と修正するだけでずっと細かくやり取りできるようになる人

やはり、もっと基本的に「オープン」することが必要な人。

 

自分でわかって修正できること。

それが必要だ。そのために稽古があると思う。

 

たった一月に一回で申し訳ないが、ぜひキープアップして現場に生かして欲しい!

 

 

7月はディープ1エクササイズクラス。

「出にくい感情を出し切るまで出す」ことによって自分をオープンしていく、楽しい楽しい三日間。

感情をオープンさせることによって、自分自身を隠さずお客様にさらせるようになる。

たとえば、プライドが高いことが課題の役者さんには「道化」と呼ぶメニューもある。

自分が人前に出るのに抵抗がある格好をして、お客様を笑わせる。

こういうのもなかなか楽しいものです。

 

ああ・・・自分がやると思うと超コワ!!!(笑)

 

2019年

6月

17日

今年最初のキャラクター&シーンクラスでした!

先日、今年最初のキャラクター&シーンクラスが終わりました。

今回はちょっと間が空いていました。

 

今回のチームは、ここ1~2年じっくり稽古してくれていた若手の面々が参加してくれました。

 

キャラクターはいつもの通り、実在の人物。

歴史を感じる「おばあちゃん」や両親を演じてくれました。

シーンは、アクターズワークス初の「人形の家」と「たとえば野に咲く花のように」のリベンジに挑むチーム。

 

キャラクターでは実際の自分の家族なので、「誰にも歴史があり、ドラマがある」ことを丁寧に実感してくれました。

ホントに毎回毎回同じこと書きますが、これを体験すると台本の中の役の人物に「一生分の人生がある」ことをすんなり受け入れられるのです。

そして、セリフの表面だけをしゃべらず「この人はなんでこんなことをするのだろう?なんでこんなことを言うのだろう?」と考えられるようになります。

 

みんな、じっくり一つ一つ前進してくれて

「以前も他でキャラクター作りをやったことがあるが、役の履歴をただ書いただけだった。こういう風にやるんだ・・・とわかった」

「養成所や舞台に出たとき演出家に色々いわれたことが、『ああ、こういうことだったんだ』とパズルがはまっていく」

と言ってくれる人が多かったです。

 

そして、ある役者さんがなんと発表に自分が演じている家族本人を連れてきてしまいました~~~!!!マジかぁ~~~~!

もう、心臓バクバクでした!苦笑

でも、とても楽しんでみて下さり、「とても面白かったです。こういうことはあることなんですよね。有意義なことなんですね。」と、我々役者にお言葉をくださいました。

 

「人形の家」では、ウチの稽古では「感情的」に葛藤の強いシーンを使うことが多いのですが(特に初回は)、全然そうではないサスペンスのようなシーンをやれました。

色々な気持ちがありつつ相手を追い詰めていく、辛くてエグいシーンを作り上げてくれました。

 

今回の目玉になったのは「たとえば野に咲く花のように」リターンズ!

このシーンで一昨年全然できなかった役者さんが、今回見事な「あかね」(「あかね」という役)を演じました。

まさに苦節2年。

2年越しのリベンジでした。

本人、そして全員の前でちゃんと言ったのですが「私は本当に○○ちゃんだけは無理なのではないか・・・と、思っていた。でもとある瞬間、『この人はすっごく頑張って勉強してきたのだ。台本の読み方は抜群に正しい』とわかることがあって、そこからは絶対イケる!と思ってやってきた。」と。

間違ってなかった!!!!

いつも「出来ない。どうしてこうなるかわからない」と苦しんできた彼女も「やれました」と!

よっしゃー!

 

 

ということで、打ち上げはもう近年にない盛り上がり!

今回は参加者みんなで準備して買い物して、まさに手弁当の打ち上げ。

もう、喋りが止まらない止まらない。

気が付いたら5時間以上、ずーーーーーっとみんなで飲んで食べて喋ってました。

用意した飲み物も食べ物も見事に全部胃袋の中。

ワカモノたち、おそるべし!

 

たかがお惣菜やの調理とスーパーのお惣菜。安い発泡酒やワインでしたが、みんな「こんなに美味しいご飯はないね」と言いながら過ごしました。

本当に幸せな時間。

 

帰りの地下鉄のホームで、「たとえば野に咲く花のように」をリベンジしたコが、

「本当に出来てよかった。ありがとうございました。」

と改めて言ってくれた。

ちょっとひねくれものの照れ屋なコなのですが、目の奥の奥に涙が見えて・・・思わず私も「ヤバい!泣く!」と思い、くっとこらえました。

本当に本当に頑張ったんです。

ここに到達するまでの気持ちを考えると・・・リスペクト以外ありません。

やれば出来るんだ・・・あきらめなければ・・・。

 

 

次回は「表現できない感情を出来るまで出しきる、楽しい楽しいディープエクササイズ1」です。

皆さん、お待ちしてますよ~~~!!!!

 

2019年

5月

10日

嵐が吹き荒れた改元エクササイズ!!!

エクササイズクラスはいつも怒涛だが、今回ほどいろいろな事が起こったエクササイズがあっただろうか!

 

まず、凄かったのがベテラン勢の頑張り。

今回は、参加メンバーがベテランと新人にはっきりと分かれた。

そのベテランも、すでに舞台・映像で充分活躍しているクラスのベテランの方々。

再受講で、温泉とか旅行に行っていたにもかかわらずそこから戻ってきて後半から参加とか・・・。

私も思わず「どういたの?何かあった?」と聞いてしまったほどだ。

 

初めて参加してくれたベテラン女優の顔が、後半になるにつれて子供のようにほどけていく。

無邪気な泣き顔。

まさに「幼稚園の子供」の様だった。

 

それに新人勢が一生懸命答えてくれた。

奥の方にいるその人自身が、だんだん表に出てくる感じ。

草食男子の実態が、だんだん暴かれて実は肉食男子の顔が登場した瞬間。

あ~、ホントはロールキャベツ男子だったんだ!(場内爆笑)

内気で声の小さいワカモノが、後半にはベテラン女優にはっきりと言い返していた。

 

見学に来て下さったベテランの演出家・女優さんも、「最終日も来ていい?」と言ってくださり、ひいては打ち上げまで参加してくださった。

 

 

どうしてみんな、ここまで頑張れるのだろう・・・

その情熱に圧倒されそうになった。

 

私はその情熱に答えて行けるのだろうか・・・と自問自答しつつ、私が今回集まってくれた全員に、最終日まで連れて行ってもらった感じだった。

毎日、私自身が初めて受講したころのことを思い出した。初心に帰った思い。

 

これも、平成から令和に、一から再出発ということだろうか。

 

 

「仕事」というものは、人の役に立って初めて成立する。

「人」や「社会」に繋がらないものは「仕事」にはならない。

だとしたら、こんなにダイレクトに人に繋がる「仕事」があるだろうか。

 

こんなに熱い人たちと、もう一回、頑張ってみよう!

きっと素晴らしい場所にたどり着けるような勇気をもらった。

 

2019年

4月

24日

リピテションクラス

先日のリピ、満員御礼の大人数でした。

東京で演技の訓練をし、いまや関西の劇団で頑張っているコ。

数年ぶりの参加者。

こないだのリレーションクラスの後、尿管結成で倒れ、私に初救急車を経験させてくれたコが元気になって参加。

などなど、多くのメンバーの元気な顔が見られました。

 

リピテションクラス、月一ではありますが、リピテションのキープアップとともに、ここでみんなの演技の上での近況を聞いたり課題を話し合ったりできる貴重な時間です。

 

特に、関西組のコはわざわざ劇団の休みとここのリピテションクラスの日程が合うと必ず来てくれます。もう、有難くて涙涙!

 

彼女が話してくれた前回の公演での失敗の話ですが・・・「目的ばっかりになってしまった」ということ。

演技を訓練する時に、私たちはどうやったらいい演技が出来るか、上手くなれるかを必死に追い求めますが、その結果、いわゆる方法論に寄ってしまうことがあります。

「目的ばっかりになってしまった」というのは、場面に登場する「役」はやるべきことを抱えて出てくる、感情を追いかけるとか何となくセリフを言うのではなく、ちゃんとやろうとしていることをやらなくてはならない・・・ということ。

とっても正しいことです。

でも、基本、お芝居って台本の中の一人の人間を体現する、二次元を三次元にする・・・ことなので、〇〇だけやっていれば芝居ができる・・・ワケではない。

彼女は、自分の役がやらなければならないことをやるだけになって、表面的な表現になってしまって、その裏にある本当に表現したいこと・・・例えばその役が抱える寂しさとか、背景を表せなかったのです。

 

一つ一つ積み上げて、色を重ねて、演じていく。

その努力や手間はきっと裏切らない。

役の人物の背景をにじませてくれることを信じている!

 

自分自身も含め、みんな、前進しようね!

 

エクササイズクラスもまだ募集してます!待ってるぜぃ!!!

 

 

2019年

4月

08日

2回目の声優クラスの感想

声優のためのWS、2回目のチャレンジでした。

残念ながら人数が少なくて、一日だけの短縮クラスになってしまいました。

が、とてもみんなの変化が顕著。

ああ、やっぱり声優さんも俳優の訓練をして間違いないんだ!と強く実感できました。

それは私が勝手に思うものでなく、終わった後の受講してくれた声優さんの顔を見たら、声を聞いたら一目瞭然でした。

とくに、昔、舞台俳優が声優になっていった過程は「やはり正しかった!」と。

声だけで表現しなければならない声優は、映像の俳優のように「目線」とか「かもし出す空気」で表現できないので、舞台俳優のようにセリフの「言葉」をしっかり理解して伝えなくてはならないのです。

今は声優にあこがれて声優を目指す人がほとんどになり、以前のように体を使う演技をほとんど経験していない人が多い。その結果、声だけ演技になり行き詰ってしまう。

 

私はもちろん、もう一人のトレーナー・声優の室園さんも、改めて「うーん、やっぱりな!!!」という瞬間でした。

 

一日になったので、すっごくハードな練習に耐えてくれた参加声優さん、お疲れ様でした!

楽しかったね!ぜひぜひまたやりましょう!

 

やれば出来る!

 

 

終わって私、室園さん、そして見学に来ていた舞台演出家の黒澤世莉さんと打ち上げつつ話した。

声優業界と俳優の実情の違い。

声優はすべてが「仕事」を求めて、専門学校や養成所に行く。

そして、新人としてデビューして数年は「新人ランク」のギャラで仕事をし、それを超えて生き残れる人はその人によってギャラは上がり、そうでない人は仕事がなくなっていく・・・そういう状態らしい。

それは、先人が声優を守るために「ユニオン」を作りそれを定着させたという。

 

一方俳優は状況が多様だ。

「仕事」を求めて事務所などに入る人。「自分の演劇、映画を追求し表現したい」という思いで劇団などに参加する人。

その複雑さに加えて、日本の場合、芸能事務所の意向などもあるのだろう・・・オーディションのシステムを確立することは難しいのだと思う。

だから、声優さん方のような状況はない。

羨ましい。そのシステムがあれば俳優たちももっと自分を磨いていくことに夢を持てると思ってやまない。

 

だからこそ、だからこそ、前回の私の発言になる。

「本気でやらなくては、現実を変えられない!」

一俳優にできることは、自分がしっかりと演技に向き合って、いい芝居をして、お客様に見てもらう事。

もちろんセルフプロデュースも大切でそっちも頑張って欲しい。

だが理想主義と言われるかもしれないが、私たちは役者だ。芝居をやるのが「仕事」なのだ。

 

本気で仕事しよう!その方がきっと面白い!

 

 

俳優全体でのオーディションシステムは難しいが、今もがんばってオーディションをやっている制作もたくさんあると思う。増えてきたと聞いています。そういった制作の方々、ぜひぜひ引き続きよろしくお願いいたします。我々俳優も精進します!

 

 

2019年

4月

01日

トライアルクラス終わりました。

先日、トライアルクラスを行いました。

この目的は、「自分をわかろう」でじた。

 

成長していくためには、いや、ぶっちゃけ上手くなる・いい役者になるには、自分の長所や欠点を知って、欠点は補い長所は伸ばしてこれをセールスポイントにしてオーディションに臨んだりしなければ・・・という思いでやってみました。

 

私にとっても初めてのチャレンジ。緊張しました。

 

そして終わってみて思う事。

 

自分を律し、不断の覚悟で努力しなくては、俳優として生き続けることはできない。!

 

ということでした。

 

最近の風潮というか傾向として、「楽しくやる」ということがあると思う。

全くその通りで、同じやるなら楽しく仕事したいものだ。

だが、多くの人が望むいわばあこがれの職業・俳優になるということは甘くはない!

それは、見ている人に多くのもの・・・感動・喜び・感慨など多くのエネルギーを「プレゼント」しなくてはならない仕事。楽して出来る仕事であるわけがない。

 

自分と向き合え!

自分から逃げるな!

 

私自身も、改めて自分自身を振り返る機会になったようです。

もう一度、身を引き締めて俳優業・トレーナー業に挑みたいと思います。

今、エクササイズクラス募集中です。

言わせていただきます。

 

本気で挑まない人、来ないでください!!!!

 

 

 

2019年

3月

19日

リレーション 人間関係というもの

先日、リレーション(人間関係)に特化したクラスを開催した。

 

参加してくれたメンバーは、ここ最近足しげく通ってくれている人たちばかりだった。

まずは、成長がすごかった。

これ、難しいんだよ!よくできました!!!

 

台本には、ただの友達・・・とかよりも、恋人だったり家族だったりと近い、濃い人間関係が圧倒的に多い。それをちゃんと表現することはとても難しい。

それにとても役立つ、具体的で即効性のある練習です。

映像の仕事においては、

「おはようございます」と挨拶したら、その数時間後に(早ければ1時間後?)、「アナタ」とか呼んで手を握ってたり・・・

舞台では、日頃からいや~~~な先輩(笑)が自分の母親役で、その人の胸に顔をうずめてさめざめ泣かなくてはならなかったり・・・

改めて思うと、変な仕事だ!

 

 

参加したメンバーは、相手を「親」だと信じられるだけで多くのことがうまく行く・・・のがとてもスムーズに行われていました。

 

人間の 脳は騙せる!

 

 

 

アクターズワークスで、私が挑んでいること。

「演じる」ために必要な色々な要素、それを一つづつ取り上げて訓練しその部分を強化して、演技のレベルを上げていくこと。

スポーツ選手が、試合の前に筋トレする。

この人は体幹を・・・この人は下半身を・・・

あるいはフォームの改善を、新しいサーブの習得を、

そうやって、試合に勝てるようにしていく。

 

演技もそうだと思っている。

人は一人一人違う。それが個性だし、自分の欠点も人によって違う。

ある人は感情は豊かだが、台本が読めない。ある人は台本の理屈ばかりになって感動が伝えられない・・・。

俳優は自立して、基礎トレで自分の欠点を克服し長所を伸ばして、自分の「演技力」を上げる。

そしてもっともっといい俳優になっていって欲しい!

 

 

2019年

2月

20日

2月 参加メンバーたちが歩き出す春!

なんだか私的な題名で・・・照れる。

 

先日のリピテション。

若者たちが大勢参加してくれた。

 

2月は年度替わり。多くの若手俳優たちにとって旅立ちの春!となっているようだ。

 

念願のプロダクションに受かったコ 

劇団から「ウチでやらない」と声をかけられたヤツ

そして卒業公演を迎えた人たちは、「公演ではいい評価だった」「思い切りやれた」なんて声も聞けた。希望しているコは劇団に残って欲しい!祈ってる!

 

いい知らせをたくさん聞いて嬉しい。

 

 

もちろん、希望が叶った知らせばかりではないが・・・。

「どうしても○○に入りたかった」「これからどうしたらいいんだろう」

と相談を受けることも多い今日この頃。

 

ワカモノたちよ!ちょっとだけ考えて欲しい。

「受かった」ら目の前には現実的にやらねばならないことが押し寄せる。その場合はやらねばならないことにまい進して欲しい。

でも、残念ながら「落ちた」ら、少し立ち止まって考えて欲しい。

私たち役者は、望まれてなんぼなのだ。

自分のやりたい場所に行くことも幸せなのだろうが、「望まれた」場所に行く・・・ということを。

私たちはお客様を楽しませることを、お客様に「何か」を提供することで「役者」でいられることを。

それでこそ、「仕事」が出来るのだから。

 

やめられないなら、自分の「居場所」を見つけるために・・・頑張ろう!

ぜひぜひハードルを越えて欲しい!

2019年

1月

29日

谷賢一氏WS これまでのことが一つになっていく感じ!

2019、最初のディレクターワークショップを谷賢一君が引き受けてくださいました。

知り合って、一回り!

久々にこのような時間が持てて幸せでした。

 

さてさて、今回はスタニスラフスキーが後期どのような考えを持っていたか・・・!

からワークショップが始まりました。

「大学と途中の留学一年、併せて5年もスタニスラフスキーを勉強したらしゃべりたくもなるんですよ」と。

スタさんは晩年、「行動」することによって「感情」が表現できるという理論になっていったそうな。

「悲しい」を表現しようとして、自分は本当にとっても悲しくても黙って座っているだけで誰かに「悲しさ」は伝わるか?いや伝わらない。「悲しい」から泣く・・・とか、「悲しい」から暴れる・・・とか、行動を起こすことで「悲しみ」を表すことができる、と。

逆を言えば、「行動」を起こすことで「感情」も引き起こされてくる・・・と。

 

 

さすがにこういう話は何度も聞いている。

だけど、2日間という短い時間で、台本の短いシーンを使って、身体で練習できるというのは素晴らしい体験だった。

やっぱり役者はやってみてなんぼだよね!

 

 

谷氏の説明は続く。

役者が、役のキャラクター(その役の人物はどんな人間なのか)や役の背景(その役の人物にどんなことがあったのか)を読み取り、「もし自分がその人だったら・・・」と気持ちを感じていく・・・。

これは現代演劇において、もはや常識。こういう考えをしない人はいないくらいだ、と。

だが、今回は、「行動」することから何が起こるか、どんな感情が起こるか、どう反応するか、をやってみよう・・・と。

 

 

特に私の世代は、「形」の演技から「本当に感じる」ことが重要視された世代。

わかりやすく言えば、涙がでない「泣き」は「カッコ悪い」のだ。

どうやってでも、ト書きに「泣く」と書いてあったら涙を流せるようにする! それができる役者に拍手!・・・みたいな。

当時「私、子供のころ飼っていた犬のタロウが死んだことを思い出すといつでも涙が出るんです」というセリフがギャグのように言われていた、ホントに。

それは今でも俳優の中に巣くっている。

どうしても「気持ちを作る」ということに重きを置きがちだ。

置きがち…だけならまだいいが、それに縛り付けられる。

 

今回、かなりの覚悟で「気持ちを作る」ことを封印して、「行動」すること、相手・小道具から影響を受けることに専念してみた。

「ここで『泣く』」みたいなことを期待しない。手放す。

言うは易し。実際にやってみるととても勇気がいる。

 

すごく面白い体感だった。

とても滑らかにシーンが進んでいく。

そして、ホントに予定しないところから思ってもいない「感情」が訪れる。

「感情」に縛り付けられない境地が、ちょっと見えてきた感じ。

 

演出家・谷賢一氏の説明。

「それを見つけ出したら、丁寧にその行動を繰り返すことによって確かなものになり、毎回その芝居ができるよになる」

 

きっと、今後の自分の演技にも、演技指導にも大きく影響がありそうな、いい予感!!!

 

 

昨年の年末、「複数のシーンクラス」も私自身それに近いアプローチをしていたはずだ。

ここ数年やってきたことが、だんだん一つにまとまって、私の中で形になっていく感覚が起こってきました!

 

谷君、お忙しい中、ホントにありがとうございました!

 

2019年

1月

21日

2019 最初のエクササイズクラスを終えて思う事。

あけましておめでとうございます。

ちょっと遅いですが。

 

最初のエクササイズクラスを終えて、複雑な思いを抱えています。

ある程度のキャリアの役者さんたちが、演技を伸ばせていないのはなぜなのだろう・・・。

 

色々あるのだろうが、一つには昨今のワークショップ流行の弊害が懸念される。

ワークショップ流行といっても、主催者側より俳優の自覚の問題だろう。

いや、ウチもワークショップだからと言って自分を擁護するつもりはない。

 

私が若かりし頃は、一度劇団などの養成所を卒業すると訓練する場所がなく、それを嘆いていた。

今は沢山のワークショップがあり、その場所には事欠かない。

が、色々なところを転々としているだけで、基礎を固められていないし、自分の欠点を見つめ直すようなこともできていない気がする。

「ワークショップで10日間は長い」

「ずっと○○が出来なくて・・・」

などの言葉が出るのはその証だろう。

 

自分の演技が10日間の稽古でなんとかなるものではない。

「ずっと出来ていない」のであれば、なぜそれを何とかする訓練をせず泣き言を言いながらオーディションだけ受けるのか!

落ちるに決まってんじゃん!!!!

 

 

悪気があってこうなっているとは思えない。

もちろん、私たちの若いころと同様、劇団や事務所に所属し続ける難しさ、生活の苦しさ、そういうことを乗り越えながら、自分の演技のシェイプアップをやるのは大変なことだ。

 

しかし、それができなければプロではない。

 

 

ああ、この言葉は言いたくない!!!のだが、言うぞ・・・

近頃の若者は・・・ああ、言っちゃった・・・実はちょっとのんびりしているのだろうか。

 

頑張れよ!ワカモノ!マジで!

 

自分のために!

自分から逃げない!

基礎力をつけろ!!!

 

2018年

12月

26日

今年最後の複数名でのシーンクラス&忘年会 終わりました!

今年最後の複数人数でのシーンクラスを開催出来ました。

ここ数年のアクターズワークスでの課題。

・2人だけでなく複数名のシーン

・「強い感情や葛藤」があるわけでなく、さりげない日常会話のシーン

大きくはこの二点。

2つ目は、俳優としての自分も確認し確実化していきたいものだった。

 

通常のキャラクター&シーンクラスの時人数か少なくて後半に大勢のシーンをちょっとやったり、役者としては4月のユニットの公演でさんざん頑張った。

これらをもとに、まとまった複数人数でのショートシーンのクラスが、やっと出来た感じ!

年末になって、ちょっとホッとし、達成感を感じることができました。

 

来年からは、通常の3つのロングコースとともに「ショートシーンクラス」として常態化できそうです!

 

クラス終了後、参加者や見学の方々からいただいた嬉しい言葉

(映画監督)「こういう何気ない場面で、役者にダメ出しするのは本当に難しいんだよ」

・・・監督とはまた来年、何かやっていこうと思います!もっともっと話を煮詰めたい。

(参加俳優)「エクササイズで学んだ『開く』ということは、ずっと気を付けてきました。会話劇は、時間を見つけてブラッシュアップしないと・・・」

・・・彼女は2年ぶりに参加してくれたのに本当にリピテションがきちんとキープされていました。嬉しい・・・)

(参加俳優)「このレッスンの後行った芝居の稽古で、ずっとうまく行かないと思っていた場面で、相手役が私に向けてすごく沢山やり取りしてくれていたことに初めて気づいた」

・・・ああ、こういうの聞くと、色々な思いもありつつ続けてよかったと!

(参加俳優)「こんなに楽でいいのか・・・と」

・・・私も実感(笑)

 

 

 

その後の忘年会。

なんと今日はクリスマス!!

この日程を決めた秋頃、ちょっと仕事でいっぱいいっぱいで実行委員の人が

「柚木さん、今年の忘年会、クリスマスだよね」

と言われたことに

「え?そんなことないでしょ!」

と、堂々と答えた。

クリスマスだった・・・・・。(はぁー(*´Д`))

 

こんな日程なのに、入れ替わりに大勢の人が参加してくれた。

アクターズワークス宴会部の日下氏が寿司の大盤振る舞い!

みんなで、大笑いしながら飲んで食べて・・・

幸せでした。

 

皆様、今年もありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします!!!!

 

2018年

12月

22日

エクササイズクラスの再受講をリニューアル

エクササイズクラスの再受講について新たな枠組みを考えました。

 

以前から

「もっとやりたいが10日間の日程を空けるのはキビシイ」

「最後の『セリフ』を使った練習だけ何度もやりたい」

「リピテションをもっと増やしてほしい」

などのご意見を頂いておりました。有難いことです。

 

ただ、現実問題、リピテションなどレッスン回数を増やすのも難しく、どうしたら「やりたい」という方々のご希望にお応えできるか・・・!

で、、「エクササイズクラスの時人数に空きがあれば、いらっしゃれる回数で受講して頂く」という方法を考えました。

 

今までも思わなかったわけではなかったのですが、レッスンの性質上、「2~3日かじっただけでは身につかない。返って受講料がもったいないのでは」と思っていました。

ですが、先日、リピテションクラスに超久しぶりの方が2人ほど来てくれて、予想以上の成果をしめしてくださったことと、皆さん頑張って現場で活動してくださっていて、だからこそ時間が取れない、だからこそやりたい!とおっしゃっていただき、決心しました。

 

早速、来年一月のエクササイズクラスから募集させていただきます。

役者を続けるのは一生の仕事。

みんなで前進していきたいですね。

 

そんな、前回のリピテションです!

 

 

2018年

12月

05日

リピテションと目的

今年ももう12月。

あ~あ、年々、時間が過ぎるのが早くなっていく・・・

って、昔、大人の人たちが言ってたなぁ~。

順調に私もそういう大人になっております。

 

今月は2回、リピテションクラスがある。

昨日は結構慣れた人たちが多かったので、「目的」の練習をやった。

 

リピテションって何か?(は、前述を見て下さませ!)

で、これらは基礎トレ。これを「芝居をやる」ことに役立てなかったらなんの意味もない。

 

で、台本には「役の人物」が登場する意味がある。

愛を告白したい・・・とか、謝りたい・・・とか、仕事する・・・とか、部屋を片付ける・・・とか・・・

その登場した目的を遂げるために「役」は出てくる。

 

その練習。

リピテションとかで身に着けた、相手と交流することを忘れずに「目的」と遂げる練習。

具体的に、「靴下を脱がす」とか「ほっぺにチューする」とか。

 

今回はこれで盛り上がった!

撃沈&変な奴が続出しました!(笑)(笑)

 

今月、もう一回あります!

 

そして、1月エクササイズクラス募集中です!

ぜひぜひ、ご一緒に!

2018年

11月

29日

キャラシーン、5日間の集中、再び!

夏に続き、午後~夜での5日間のキャラシーンクラスを開催。

やはり短期集中はキツイ!(笑)

おまけに台本が、長い!(笑笑)

 

今回は、キャラクターもシーンも、本当に普通の人々が普通に生きる大変さ、おかしみを表現するクラスになりました。

家ではダメダメだと思っていたお父さんが意外とちゃんと仕事しててかっこいいおやじだったり、明るく幸せな家族の過去の大ごと、その時の大変さとか。

 

シーンは、定番の「おかしな二人」

これは、今までにないオリーブとフローレンスに!

こんなオリーブ、こんなフローレンスもあったんだ! セリフの間の埋め方、自分で言っときながらやってみたらこんなになるんだ!(爆笑)

何度やっても、役者さんの個性は際限がない・・・演技に定番はない・・・ということを思い知らされるシーンになりました。

 

もう一つは、数年ぶりの「ヴァニティーズ」

いや~、改めて名作!

そして、感情の表現のみならず、最近気を付けている「人は気持ちを隠す」「普通の人が相手とやり取りする」「怒りたくないが、人とやり取りしている間に怒りが抑えられなくなる」が、ちゃんと出来たシーンになりました。

三年前だったか、小川絵梨子さんのWSで「リアクションを取ってーーー!」と叫ばれたことがそのままトライしてもらえました。

なんと、最終日まで全然通せず、いきなり通したら30分以上のシーンが・・・通った!!!

それに対応できた役者さんに拍手!!!です。

 

これはそのまま、年末の「複数シーンクラス」に試していきたいです。

 

2018年

11月

09日

リピテションというもの

アクターズワークスではリピテションという練習方法をつかう。

これが、サンフォード・マイズナーさんの特徴で、システムと言われるものだと自覚している。

 

俳優という名の付く先人たちも、しょせんフィクションである物語をどうやったら面白くお客様に見ていただけるか・・・ということを常に考えてきて、その一つが台本に書かれた「セリフ」がどうやったら「会話」になるか!という命題だ。

しかも、舞台ならこちとら毎日毎日同じことやらなきゃなんないのに!(笑)

 

その課題をクリアする練習方法の一つとして「リピテション」が考え出された。

リピート練習ということだ。

見えるもの「Tシャツ」とか、自分や相手の気持ち「嬉しい」とか「怒ってる」とか、を短い言葉で言って相手と言葉を繰り返していく練習方法。

 

そこで、相手と「やりとり」することを体得していくのだ。

 

ぜひ以下の画像データを見てください。

これは、台本のある「芝居」ではありません。

「リピテション」です。

この女性は、プリンを・・・食べ物を粗末にしたことに端を発して怒りが爆発していきました。

そして、迂闊な男は、後悔先に立たず・・・一人で床と壁に巻き散らかされたプリンを小さなスプーンですくい始めました。

 

このリピテションは稽古参加メンバー全員、目がキラキラ、胸がどきどきしました。

その一人が

「今、今までで一番、リピテションがやりたい!と思ってる」と。

 

もちろん、この稽古の後、全員でプリンを拭きまくりました。(笑)

プリン!ありがとう!

食べ物を粗末にしたかもしれないけど、あなたの死は無駄じゃない!

あなたの犠牲が若手俳優の素晴らしい肥やしになったよ!!!!

2018年

11月

08日

ディープ2エクササイズクラスの登場と「劇団ミスマガジン」

ディープ2エクササイズクラス、終了しました。

このクラスでは「登場」という練習をします。

 

シーンを演じるにあたって、場面に「出てくる」ということ場面から「出ていく」ということはとても大切な事なのです。

舞台も映像も、その場面の向こうにが広い世界を感じさせられるのは役者だけ。

 

たとえばその場面が、お金持ちの大広間だとする。

お客さんにはその部屋だけが見えている。

ドアの外には美しい庭。螺旋階段の上の部屋のドアには主人の寝室。これも豪華だ。

主人役の俳優が、出ていく前に豪華な寝室を想像し、場面に出て、美しい庭をクリエートして庭のテラスに召使の用意したコーヒーを飲みに行く。

ところが、セットには部屋の裏はモルタルの衝立と撮影所や劇場の殺風景なバックステージがあるだけ。

すべては、俳優の「創造力・想像力」だ。

 

 

そして、ディープ2エクササイズクラスでは、場面に出てくるだけ・・・から練習する。

これが意外と難しい。そして、とても大切であるということをまざまざと教えてくれる。

 

先週、ちょうど今公演中の「劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』」の稽古を見に行った時のこと。

作・演出の竜史さん(劇団「20歳の国」主宰)と一緒に、出演者のミスマガジンでグランプリを取った若い女の子達のWSをやったが、その彼女たちが11/7日初日の舞台『ソウナンですか』の稽古の追い込みをやっていた。

彼女たちは場面の半ば、セリフをしゃべり気持ちが乗っているところはいいのだが、場面の始まり、終わって引っ込むところになると急に緊張感がなくなる。

初心者あるある(笑)といえばそれでだが、これをちゃんとやってもらうのがとても難しい。

「大きな出来事」でなく、とっても些細なことだから。

 

「登場」だけ特別に練習する意味はこういうところにあるのだ・・・と改めて心に刻んだ。

 

 

ディープ2エクササイズクラスは無事終了。

登場からはじまり、人と関わる、リピの稽古。

人の気持ちの移り変わりをたっぷり稽古させていただきました。

 

けっこうくたくた!(笑)

 

 

劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』はただいま絶賛公演中です!!!

http://miss-maga.jp/

 

 

 

2018年

10月

31日

2019 1月 谷賢一氏のディレクターワークショップWS決定!

次回のディレクターワークショップは、上昇を続ける若手演出家・谷賢一氏だ。

忙しいスケジュールをぬって、やっていただけることになった。

 

楽しみだ!

 

いろんな意味で、楽しみだ!!!

 

 

 

谷賢一氏といえば、今年、氏が主宰するDULL-COLORED POPが活動再開し、2年の取材を費やしたという力作・福島三部作を上演した。

 

その時の谷氏から来たメールで

 

「この僕がもう36ですよ!

 

柚木さんと初めて会ったときは、たぶん24とかだったはずです……。ひとまわり! 谷」

 

と。

 

 

 

そ・・・・っか。。。

 

自分で、この文章を書いて、改めて笑っちゃった!もう笑うしかない!

 

 

 

ここから、普段呼んでいる谷君と呼ばせていただく。

 

谷君との出会いのきっかけは、時間堂の黒澤世莉くんだ。

 

まずもって、黒澤君が24くらいの時に、アクターズワークスのワークショップを受けてくれた。私のWSの一期生とも言える人だ。

 

その黒澤君が、小劇場の演劇界で頑張って王子小劇場で仕事をしている時、若手の役者・演出家が彼の周りにたくさんおり、それらの人々を集めてWSを開催した。

 

そこに参加していたのが谷賢一君だ。

 

当時、24歳、明治大学を卒業した後、DULL-COLORED POPを率いて演出家としての一歩を踏みだしたころだった。

 

 

 

もちろん、当時から演出家で、俳優志望ではなかった。

 

そして当時から「若手イケメン演出家」!

 

ワークショップの最初に全員揃った時、「わ、イケメン!ま、こういう人が役者を目指すんだよね~」とか思っていた。そうしたら、そのイケメンは演出家で、隣の残念なコが役者だったりして・・・(笑)

 

また、当時から「ヤンチャな演出家」で、演出家なんだけど舞台に登場したり、トークショーとかでゲストと合わなかったら、一人劇場のはしごを登って退場したり、自分の結婚式を劇場でやったり・・・、なかなかロックな彼だった。

 

 

 

私は、良くも悪くも・・・なんか、ずっと生活が変わらない。

 

粛々と仕事をこなしながら役者・トレーナーとして生きている。

 

 

 

そんな、時間が止まっているオバサンを尻目に、谷青年は

 

2度結婚し・・・(笑)  

 

2度ほど劇団を休止し・・・  

 

確か、飲みすぎとかなんとかで入院したのも2度? いや、これは未確定情報(笑)

 

今や、一児の父となり、親子でコスプレ、inディズニーランドの写真などがフェイスブックに踊っている。

 

 

 

ひとまわり!

 

 

 

演出家としての谷君も、もちろんその間どんどん成長を続けていった。

 

その活躍は、もうここでわざわざ書く必要もないものだろう。

 

 

 

 

 

私は、演出家・谷賢一の作品が好きだ。

 

これは別に若いころからの知り合い、ワークショップを受けてくれ、それを認めてくれたから・・・とかではなく。

 

谷君の作る舞台には「躍動感」がある。

 

見ていて楽しい。もちろん、すべての舞台を見ているわけでもないし、見たものすべてが「素晴らしい!」と思ったわけではない。(私の谷君ベスト・・・は、『1961 夜に昇る太陽』『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン・・・』『テレーズ・ラカン』です。!!)

 

でも、どんな芝居でも、この「躍動感」はなくならない。

 

これがすべて。

 

 

 

私が、自分で演じる時も、トレーナーをやっている時も、一番基本に置いているのがこの「躍動感」。

 

演出の場合は作品が、俳優の場合はその人が、「生き生き」していること。

 

このことは、これ以上言葉では説明しづらい。

 

そういう意味では、谷君とは芝居の「好み」が近いのでは・・・と勝手に思っている。

 

 

 

 

 

もう一つ、作品作りの細かさ。

 

これは、もちろん、他の優秀な演出家の方々もそうなのだろう。

 

谷君も・・・というべきか。

 

とにかく、作品に埋没する。

 

その集中力。深さ。

 

それとともに、視野が広い気がする。

 

 

 

たった一度だけだが、演出家・谷賢一氏としてお仕事をさせて頂いたいたことがあった。

 

2012年 朗読劇「女優2人 読む」岩井志麻子・作「ぼっけぇきょうてぇ」だ。

 

演出していただく・・・ほどの、当方に経済力もなかったし、何より谷君の時間がなかったので、「ちょっとお手伝いしてほしい」ということだったのだが、稽古場に来たらもうすっかり「演出家」になっていた。

 

私が面食らって、慌てて後をついていった感じになった。

 

その時、まず、この朗読劇をどこでやるか・・・から意見を発していた。

 

「いや、ここでやりましょう。このリビングのような感じがいい。本を読む空間にお客様をお迎えする・・・っていう。○○(場所の名前)とか○○も考えられるんだけど・・・。柚木さん、倉庫みたいなところって見に行きません?いかないですよね、役者さんは。なんか、町でおもしろそうな建物とかあったら見ちゃうんですよ。」

 

なるほど、演出家ってスゴイ!と思った瞬間。

 

そして、役者のパフォーマンスだけでなく、いわゆる音響・照明・セットとどんどん自分の世界観を作り上げていく。

 

その後ろで、私はアタフタと場所を借り、金を払い、・・・実はそこは正規の劇場でもなんでもないスタジオで、防音設備がない。当時、震災後で原発反対デモがその下を通ることがあり、開演中にそれをやられたら台無し!なので、私は役所に電話してデモ情報を集めたり…(笑)

 

役者だけやっていたら、そのあたりの裏方さんの大変さを身に沁みないで来てしまう。

年齢的には私も甘やかされずに何でもやってきた方だが、小劇場からのたたき上げの芝居作りの根性・機動力を見せていただいた。

 

そして打ち上げで

 

「柚木さん、今回は時間がなさすぎです。やっとこれから稽古が始まるって感じです。今度はもっと時間を取ってもらって・・・」

 

という彼に

 

「いやいや、スケジュールがなかったのは谷君の方で・・・」

 

「あ、そうでした。」

 

忘れている・・・

 

芝居を作ること以外、、、なにもかも、、、忘れている・・・

 

すごいなぁ・・・(笑)

 

 

 

演出家・谷賢一の今は、センスとか才能とか運だけでなく、この行動力・集中力に裏打ちされた地位なのだろう。

 

 

 

 

 

なんだか、回顧録のようになってしまったが・・・。

 

 

 

このような貴重なご縁のある、演出家・谷賢一氏をワークショップにお迎えできるのは、本当に嬉しい。

 

そして、たとえワークショップであっても、演じる・・・という形でご一緒出来ることは、大いに『ワクワク、ドキドキ』である!

 

 

 

 

 

2018年

10月

21日

エクササイズクラス募集開始にあたって思うこと。

2019年 1月のエクササイズクラス募集が始まった。

もう、早速の応募いただいて嬉しい限りだ。

 

ウチのエクササイズクラス、「感情」を扱うのが特徴だ。

 

演技にも、流れ・・・というか、「流行」と言ってしまってもいいのか・・・があるように感じる。

私が芝居を始めたころは、「自然な演技」「『ふり』をしない本当の感情」がフューチャーされていて、私もそれを求めて日々努力の毎日だった。

最近は、「感情」を重視しない演技?

これも意味は、自分の感情を発させるために芝居をしない・・・、台本に書かれたそのシーンの「結果」を目指す「目的」をきちんとやっていく演技

が、よく言われる。

 

私もそう思う。

全く!

きっと若いころも、それを求めてやっていた。

 

そのためにも自分を「オープン」させなくては・・・とも思う。

 

「自分の感情を発させるための芝居」これはダメ!

つまり、自分が「泣ける」「笑える」だけでは芝居じゃない。

・・・「子供のころ飼ってた犬が死んだことを思い出すといつでも泣けるんです」はギャグになっている。

ただ、じゃ「目的」を達成すればいいんだろう・・・的な、安易に相手をコントロールする芝居も危険な気がする。

これも、一歩間違えるとこれも俳優の個人的な快感に向かうことがある。その結果、ストーリーは見えてくるけどその「人間」が見えてこない。

 

俳優が「オープン」な状態で、台本をよく理解し、台本に書かれた「目的」を遂行すること。

これは演技の「両輪」ではないか・・・

と私は思っている。

 

私も、もういい年(笑)だが、まだまだやれることはたくさんある。役者としても・・・トレーナーとしても。

 

 

ワカモノたち! いや、いい年のオッサン、オバサンも・・・ ともに進もう!!!

 

 

 

※上記の文章の内容をより理解していただくために、先日、矢柴俊博さんが書いていたフェイスブックの文章の一部を追加させていただきます。

(何度読んでもすごくシンプルわかりやすい文章! やっしー、ぐっじょぶ!)

 

シーンをやっているうちに結果的に生まれてきた「感情」は、再現してはいけない。

結果である感情を表現してはいけない。
一人で思いを込めたりする心理的な表現をしてはいけない。

流れが止まるから。
生きた人物にならないから。
他の人物との交流が死んでしまうから。
それゆえ台詞が独り言になってしまうから。

「感情」は演じられない。

ただ、
登場人物が目的を持って行動することは演じることが出来る、と。

「結果」は再現してはいけないが、
「目的」に向かうことなら再現できる。と。

だから、
ライブで芝居を!
イコール、ライブで行動をし続けて!
と。

その結果湧いたり湧かなかったりした感情なら、たとえ激しくなくたって、説得力がある。

 

 

 

2018年

10月

05日

声優のWS様子

今回もまた、台風で翻弄されました! 涙

でも、台風もソンタクしてくれたのか、ゆっくり来てくれたので、初企画、じっくりと開催出来ました。

打ち上げだけは無理だったのが残念でしたが。

 

 

このWSのメニューを決めるのに、ベテラン声優・Mさんと色々相談している時に私が質問しました。

「声優さんはどうして、『なだぎ友近』るのか?」

『なだぎ友近』る・・・とは、以前タレントの友近さんが「ビバリーヒルズ青春白書」の声優を誇張したネタをやっていた、あのしゃべりのこと。

Mさんは、「結局、芝居がわかっていないから。アメリカ人俳優がウーとかアーとか、向こうはちゃんとした芝居でやっているのを、そのまま声だけ出すから」と説明してくれていた。

 

声優ではない私は、それがうまく理解できなかったが、WSをやってみてよくわかった。

Mさん大正解!!!

 

まず、アフレコをやってもらい、それからアクターズワークスの基礎練習を触りだけだがやってもらって、普通に台本を練習し立ち稽古して、体も使って演じてもらって、最後にもう一度声を入れた。

 

全員、明らかな違いが出た。

まだ、現場に出ていない予備軍のい人も、もう経験者も全員。

 

自然だし、相手としゃべっているし、

参加声優さんの一人は「今までダメ出しされて、どう修正したらいいのかわからなかったが、それがよく分かった。すごくやりやすかった」と。

 

 

やはり、声優も芝居がわかんないとダメ!という基本的なことだ!

Mさんは劇団出身の俳優からの声優ではないが、養成所中はちゃんと舞台もやっており、今でもちゃんと体を使った芝居もできる。

今の若手声優さんたちの問題点の一つにその点を挙げていた。

このことがこんなに鮮明に出てくるとは・・・。

 

若手声優諸君! 

みなさんも、芝居の稽古しましょう!!!!

 

 

※※参加メンバーみんな、色々体験したことをしゃべりたくて仕方なかったのに、打ち上げできん

  かった・・・。台風のバカヤロー!!!

  みなさん、また会いましょうね!

 

2024年

2月

22日

2024スタートのエクササイズクラス

いよいよ本格的に2024のワークショップが始まった気持ちです。

 

 

何度も何度も書きますが、「目指せ、自立!」です。

 

現場で演出家のダメ出しに対応できず、ほぼほぼ稽古場のさらし者。

他のワークショップで「トラウマ」とか言いたいほどヘコまされる。

誰にも何も言われない・・・自分がいい芝居出来てるとは思わないのに・・・、自分なんか相手にされていない。

などなど、みなさん誰でもご経験がおありと思います。(演出家やトレーナーのパワハラの場合は、別問題ですが・・・)

 

そこで前進するのをやめるのか、自分の納得する演技を手に入れてまた現場に打って出るのか!

人生の選択です!!!

 

さあ、辞めないなら行きましょう!

 

今回はまだまだ少人数ながら、初日からうるさすぎる(笑)メンバーで・・・。これでたった6人か!と言う思いでスタート。

それから稽古が進むにつれて、本来ならおとなしく(? 笑)なることもあるのですが、今回のみなさんは全員最後までエネルギッシュでした。

そして、怪獣が三匹出来上がりました。(爆笑)

いるよね、幼稚園のお遊戯室に、わがまま放題の怪獣のような子供。アレです。アレ。

アレが、三匹もいました!(笑)

 

想像してください。そんな彼らがそのエネルギーをぐっと抑えて怪しい塊のようになって稽古場にうずくまっている姿。

不気味で、妖しくて、近寄りたくない・・・笑

いえいえ、冗談はさておき、、、

そういう場合、そのエネルギーをまず解き放って相手と交流し、芝居に使わなくては!

もったいない!

それが出来ると、とってもいい顔になって、生き生きしてきます。

 

今回「自立」と改めて書いたのは、一定の演出家、監督、トレーナーの価値観に縛られるワカモノが、一定数いること。

ま、自分が若いころを振り返っても、芝居を始める時に「養成所」とか「劇団」とかになると閉鎖社会だから、そこで「ダメ」とか「それは違う」とか言われると、もうそれでどこにも出口がなくなった挫折感を抱きますよね。

本当にダメかもしれない、自分は役者に向いてないかもしれない・・・でも、それを決めるのは自分だよ!!!

本当にダメか、職業替えするのか、いろんなことをやるだけやってから決めよう!自分自身で!!!

 

新年最初に私の先生、キャリー・ジベッツさんに言われた言葉

「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンは無い。自分に合うレッスンが『いいレッスン』だ」

 

さあ、今年も「目指せ自立」!!!

 

 

続いて4月にキャラクター&シーンクラス、やるよ!

さらに自立だーーーーー!

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

とっても面白かったので、写真が大量!

二段階分けました。

まずはエクササイズと言われるものからのリピテション系

 

コンプライアンスもあり、動画でお届けできないのが残念ですが、役者さんの表情の「生き生き」を見てやってください。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

次は「アクティビティ」と言われるものです。

 

~からのぉ~~~  打ち上げぇ!!!

 

2024年

1月

14日

今年最初のリピテション!

今年最初のリピテションクラス。

 

昨年から引き続き、少人数なのでほぼほぼ個人レッスン。

そして、私もリピテションなどなどに登場しましたぁ~~~~~!

久々にリピテションできて嬉しかった!

 

ま、私のことはさておき・・・

少人数の時は、リピテションなど「自分のまま、役ではない」ことから「役!自分じゃない」とか「セリフを使って感情表現する」など。インプロのように勝手にセリフやキャラづくりするわけにはいかないけど、その中で自在に自分を動かす練習をたくさんできました。

 

新年早々言いますが!!!!

リピテションができるだけじゃ、芝居じゃないからね!!!!

 

リピテションの感覚から、それを台本をに生かすことには、多くの練習が必要です。

今年も、ここもちゃんとやって行きましょう!

 

 

で、嬉しいことに昨年頑張って通ってくれたワカモノが、どんどん舞台、映像に出て行ってくれています。

年末年始には私も見に行かせていただきました。

 

で、終わって話すと

「うまくいかなかった」「シーンの時のようには出来ない」「途中まではうまくいったんだけど、〇〇なことがあってから崩れた」などなど。

 

一言言わせてください。

そんなん当たり前じゃ~~~~~~!

 

いくつになっても、どんなベテランでも、いつもいつも100点取れるなんてない!

大谷くんでも毎回ホームラン売ってるわけじゃないでしょ。三振の時のほうが多いでしょ。

おおくん、2023年の打率は3割。それで「物凄い」って言われてんだよ。

 

いろんな稽古場で自分の苦手なところをレベルアップして、で、仕事に出る。そこでまたうまくいけるようにチャレンジする。

これの繰り返しです。

 

明石家さんま師匠の言葉だったと思うが

「出来ひんのは当たり前やんけ。失敗した!って落ち込むなんか100年早いわ!」

でござりますよぉ~。

 

今年も前進あるのみです!!!!!

 

私もですが。。。。。(笑)

2024年

1月

02日

2024年 新年あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
コロナ明け、なんとかワークショップを続けてまいりました。
ですが、「やっとパンデミックが終わった。さあこれから・・・!」と思った世の中は、戦争、災害、政治の腐敗・・・
以前のように戻るだろう・・・などという甘い期待は砕け散った世の中です。
ですが、すべての業界で『アップデート』できる大きなチャンスでもあります。
もちろん、この芸能・演劇界も!
これを機に、なんとか日本にオーディションシステムが確立できないか!
そうすれば、こういうワークショップで地道に努力を重ねている俳優たちがちゃんと評価される世の中が訪れる!
そうしなければ、俳優が世界と戦っていけない!
そんな気持ちの中、私にできることは、相変わらず粛々とワークショップを継続することだけ。
そこで頑張る若者たちが私に英気をくれる気がしています。
やはり、若者の輝きはまぶしい!(笑)
ゆっくり、しっかり・・・一歩づつ前へ!!!
そして、もし、オーディションシステム確立のために何か私にできることがあれば、誰か、声かけてくださ~~~~い!!!(笑)
本年も一緒に頑張りましょう!よろしくお願いいたします。
柚木佑美  2024 1月

 

2023年

12月

22日

今年、本当に最後のレッスン。リピテションクラス。

 

今年最後のリピクラス終了!
今年もみんな頑張った!

人数が少なかったので、リピ以外にもシアターゲームをやりました。
これが結構面白い!!!

リピテションというものをどう台本に繋げるかが手軽に体感できる。

二人組になって、自分与えられた短いセリフを相手に言って、相手に伝わっているかどうか感じとる。相手もセリフが一つ与えられそれを相手に伝える。そして相手からくるもので影響されて変化しつつ、頑張って自分の言葉を相手に伝えるべく続けていく。

 

これで、相手を受けられているかどうか・・・、自分が相手にちゃんと言葉を言えているかどうか、よくわかる。

 

 

 

で、そのセリフを言う背景を入れたり、キャラクターを入れたり・・・。

 

 

 

うちの10回のクラスでは、人間一人作り上げる作業だが、これはさっと遊び感覚でやっていく。それでも十分台本の要求を体験できるのがとっても楽しい!

 

 

 

こういう文字通り考えず、芝居=プレイ=遊び のようにやって行くのもとても大事。

 

 

 

 

 

今回、インプロをやっている人が台本をやるときに、どんどん台本から離れていく・・・という問題を提起した俳優さんがいた。

 

そーなのよ!ここ大事なのよ。(いきなりおばさんになって言ってます 笑)

 

インプロやると、すべては「自分」なので、とても実感がある。ところが台本は所詮他人が書いた「物語」なので、言葉遣いも自分と違ったり、そもそも「あたし、こんな人好きになんてならないし!」なのだ。

 

それを、まさにインプロやっているときのように「台本通り」に持って行くのは、大きなハードルがある。

 

まじめに、そこ大変!

 

エクササイズクラスなどで、自分の殻を脱ぎ捨てて、自分の嫌な部分に直面して乗り越えていくのもとても大変だけど、話はそこで終わらない。

 

同じくらい、この「実感」のあるまま、台本に書いてあることをクリエイトするのが、また一山超えなくてはならない。

 

だからこそ、リピテションを会得した後、キャラクター・シーンをきちんとやることがとても大事なのです!

 

ただ好き勝手にセリフ言って自分が楽しくっても芝居にはならない!・・・ことがほとんど。(笑)

 

でも、この山越えがまた楽しいんだな!

 

 

 

興味のある皆様、エクササイズクラス募集中!ぜひぜひ!

 

 

 

 

 

とにかく、今年も赤字を抱えながらも無事終わっていく。

 

まわりの世界も戦争やら、災害やら・・・、それでも私たちにできることは芝居だけ。

 

来年こそ、平穏で明るい一年であって欲しい。

 

 

 

2023年

12月

13日

今年最後のキャラクター&シーンクラス終了!

先日、キャラクター&シーンクラスが終わりました。
なんと、もう今年もあと二週間って!焦ります!

今回のクラス、何人もが苦戦していました。


アクターズワークス のやり方の基本は、各俳優さん方が、一歩でも前進して仕事に生かしてくれる事。
いつも、その考え方に即して個別のは俳優さんに対応しているつもりです。


今回は、シーンに初参加の人が、
「そっかやはりここか。これを乗り越えるのは、彼にとって大変なんだ。」
と、チェックポイントがはっきり出てくる人もいれば、、、
「なんでぇ!なんでこの人がここで引っ掛かるの???」
と、私自身、頭を抱えるようもありました。

このレッスンで最終発表に上手く整えるより、毎回各個人のテーマが一歩でも前に進めるように身に付けて欲しくて・・・

でも、ご本人も「ああ、台本・お芝居として上手く出来た」と思えた方がいいのか、つまり見ている方として面白いシーンになるように演出のような手を加えた方がいいのか。

悩めるところなのです。。。

 

 

もう一つ、参加俳優から多く出たコメントが「自分の自意識にとらわれて自滅する」という内容のもの。

自意識というのは、そもそも「恥ずかしい」とか、「うまくやろうとする」とか。広げていえば「台本にこう書かれているから」と無意識にそれに沿った演技をする、というのもそうだと言えなくもないかな・・・。

 

これに対応するためにエクササイズクラスをやっているのですが、エクササイズクラスで自然な感情の流れを知ってしまったがために、そのなっているかどうかが気になってしまう・・・これが曲者!!!!

 

だからこそ、後半の稽古では「その気持ちを放り捨てて、相手に対応する!感情なんか後からついてくる!この場にしっかり存在する!相手!相手!」を強調しまくりました。

 

 

俳優として演じる組み立てはごくシンプル。身に付けてしまえば、この分野は習慣になってくれるから・・・。

でもでもでも、やはり、俳優業は一筋縄ではいかない。一生モノの芸なんだな。

 

 

私にとっても学びが多かった今年最後の稽古、最後に迷走していた一人の役者さんが「ちょっとだけだけど、こんな感じでいいのか・・・とつかめたような気がします」と言ってくれた言葉に、涙が出そう・・・(笑)

シビアに稽古できました!

 

 

打ち上げは・・・・楽しかったよーーーー!

みんなみんな帰りたくなかった。終電ギリギリ!(笑)

 

あーーーー、芝居だけして生きていたいねぇ、みんな!!!!

 

2023年

11月

22日

初めての体験クラス!新鮮でした。

初めて体験型のオープンクラスをやりました。
少人数だった事もあり、初めてお会いする方にじっくりお話し出来て、新鮮な出会い!

私としては価値がある経験でした。

今、稽古場を探している人や、社会人としてこれからレッスンして演劇を続けたい人など、いつもと違う方々でした。何かお役に立てていたら嬉しいな…と。

せっかくなので、リピテション体験の後、短いセリフを使って「相手に伝える・相手から受ける」の体験もやってもらいました。
これがわかりやすかったみたいです。(私的には大成功‼ 自画自賛 笑)
リピテションなんてことをなんでやるのか?やったらどういいことがあるのか!
相手に伝える、相手から受け取るってどういうことか!
初めての方はとても素直に、ご自分たちが今まで学んで来たことを生かして、一生懸命やってくれた姿が印象的でした。
本職チームは、俺は役者だ!とか、私はどうして達成しなくては!とか、そこで無駄な力が入りやすい。結果にコミットしなくてはならないけど、そのためにもそれをコントロールできるといいなあ。
これ、アクターズのリピクラスでもやろう!っと。



発見の多い体験クラスでした。
何かお役に立ててたらいいなぁ。
芝居は所詮 プレイ! 遊び心を忘れない!大事ですねー^_^

2023年

10月

29日

ディープ1 4年ぶり!

ディープ1エクササイズクラスが終わりました。
いつもの事ですが、ディープはディープ!

ディープ1エクササイズクラスとは、自分が役者として表現することを妨げるものを取り除く!コーナー


今回は取りこぼした人もいて、悔しかった。
私のアシストが不十分だったのか?
甘くしてしまったのか? 結果を出すことが大切だけれども、その俳優が「自分でやれる」という自力も鍛えていただかなくては・・・といつも思っている。

トレーナーの優秀さをひけらかす場所ではない!だからそのバランスは難しい。
だからこそ、私自身もゆっくり反省しなくては・・・!


だが、やはりある程度継続している人は、のたうちまわりながらもクリアしてくれた。

いつもながら感動しかない!
ワークスのワークショップの中で出来るかできないか・・・よりも肝心なのは自分の演技の進むべき方向を確認すること。
俳優が一番しんどいのは、どうしたらいいかワケがわからない時。
今は出来なかったことも、私はこういう演技がしたいんだ!と自覚して、練習を継続できる自分を作り出すこと。

今回、最後まで吹っ切れなかった人も、かつての例でいくと、硬い岩盤にくさびを打ち込まれている。
例えば、怒りが苦手な人だとすると、こういう経験をすることによって、自分の体が演技の中で「怒り」を表現していいんだ、ということを覚えていく。
そして、徐々に影響が出て、ある時堤防欠壊!してくれている。
信じよう!



超久しぶりに来てくれたワカモノがいた。(それがディープって 笑)
イキナリどうした?
顔を見せてなかった間、仕事を頑張っていて、その内で課題がはっきり見えてきた、不幸にも仕事がボツってしまったが、その隙間に来てくれた。
もう、一番嬉しいパターンだ。

わざわざ打ち上げで、
エクササイズでやったことは、本当に役に立っていたと話してくれた。
ワークショップで身に付けた演技力を使って現場で生かしていく、これが本来の形だ!
こんな事があると、心底やってて良かった!と思う。


ちょっと話しは変わるが、こないだ何気なくニュース情報番組を見ていたら、最近「ゆるブラック」って言葉があるそうで、缶コーヒーの名前かよ?と思いきや、企業の事だそうだ。
若者たちの就職やら働き方の問題で、一時のブラック企業とは違いパワハラとかないが、やりがいがなく成長できない会社だそうだ。

なんだか色々出てくるなー、、、
と思いつつ見てると、コメンテーターの意見は、
「甘い!どこに居ても成長出来るはず…」と「今の企業事情をよく察知している、わかる!」
という二種類。
専門家の話しでは、これから日本企業もどんどんジョブ型に移行して行く、むしろ企業の方が焦っていて、国際競争力をつけようとしている。
働き手も、自分は何が出来るかというスキルがないと稼げないようになる。ワカモノはそれを察知していて焦っているのでは、という見解だった。

なるほど。

やはりどこの世界でも変化は起きている。
芝居の世界でいうと・・・
「上手い役者をよく見ろ!盗め!」とか、「見てれば出来るだろう」とか、なんなら怒鳴って努力根性義理人情に頼る演出家や先生は、トレーナーとしての能力がないのかよ!と思う。
一方、「何を教えてくれるんですか」「教えてくれないから出来ない」と、与えられるのを待っている役者も違うだろう!と言いたい。

番組の中では、自分のやりたい事がはっきりしている人は、さっさと行動できる。どんな仕事がやりたいのか、どうしたいかがわからないとただ転職を繰り返す事になりがち、と。

本当に。
ただただワークショップ巡りをして、成長してつもりになっても仕方ない。お稽古場スターになってはダメ。
自分で自分に必要なものを見つけて、身に付けられるところに行く!
またこれ言うと昭和のオバサンになりそうだが、誰か一人の演出家やトレーナーの意見だけに固執しないで欲しい。そういう意味で「負けないで!」と言いたい。
「負けないで」自分の意見を持てるようになろう!

2023年

10月

13日

体験型のレッスンについて一言

昨今、芸能界でもハラスメント問題が沸き起こっている。

私としてはこれを機に、業界全体が良い方向にアップデートして欲しいと願っている。

 

そういう昨今の中「マイズナーテクニックのレッスンでうまくいかなかった」という話が耳に入ってくる機会が増えた気がする。

 

 

これは、マイズナーテクニックに限らない話としてなのだが、悲しいことに「トレーナーに否定された」という内容のことを言う若手に出会っているのは事実だ。

 

もちろん、すべての人が『〇〇テクニックのレッスン』などですぐに上手くいって名優になれるはずなどないのだが・・・がしかし、そういう人から話を聞くと「その言い方は今は通用しないよな~」という事案や、さらには明らかにトレーナーが自分の権威を示したくて発した言葉としか思えない事案もあるようだ。

 

 

私はマイズナーテクニックでのワークショップを20年以上続けてきた人間だ。ほかのテクニック・メソッドについてあれこれ言えないが、自分がこれだ!と思い続けてきたマイズナーテクニックでそういう事案が起こることについては残念!!!以外ない。

 

たしかにマイズナーテクニックでそれをやられるとダメージは大きいと、私も思う。

何度もこのブログで書いてきたが、このレッスンではまず最初に「感情」を扱う。

だからこそ、いきなり「自分自身に向き合う」体験をする。その入り口でパワハラなどを受けたり、何人もいる参加メンバーの中で明らかに否定されたりすると、心がどうなるか想像に難くない。

 

私は師匠から、『これは繊細なレッスンで、だからこそ関係者以外見学禁止、俳優は丁寧に扱われなくてはならない』と教えられた。

それまで昭和の昔は、役者の稽古は根性論でかたずけられ、演出家は「先生」であり「絶対君主」だった。どこが悪いのか、何をどう直していけばいいのか・・・演出家に言葉をぶつけると「出来ない役者」と思われ、「〇〇くんの芝居を盗め」と言われる。

上手い人の演技を見るだけでうまくなりゃ稽古なんていらない!!!!

そんな昭和で、これに出会った。きちんとした理論に基づいて、俳優がこんなにも大切にされることに感動したものだ。

もちろん、師匠の個性もある。私の先生はアメリカ人でネイバーフッドプレイハウス出身なのだ。

 

そんなテクニックなのに、いつの間にそんなことが起こるようになったのか・・・!!!

悲しいし情けない。

 

そんな若手俳優に対し、まずは自分のモチベーションをリカバーし、自分で自分自身を大切にする機会を作ろう!とこの企画になった。

 

また、実行委員の意見として

「傷つくまでいかないが、進行が速すぎてついていけなくて、何をやっているかわからない」という人も多い」

という事もあった。

 

そういう「じゃ〇万円払って何日も・・・ってはどうよ?。でも納得いかないんだよね」と迷っている若手の方の迷いだけでもすっきりさせられれば・・・。

 

 

演技未経験の方々に対しても、今やネットの時代でググったときに「マイズナーテクニック パワハラ」とか出てくると、すっかり誤解される。

あああ!ダメじゃん! マイズナーテクニックってそんなんじゃない!

そんな悲しいことは、何とかしたい!

全部の俳優ってわけではないが、こういうレッスンが必要な人、これで上手くいく私のような俳優は確かにいるのだ。

まずは、体験して自分で選んでいただきたい。

 

 

演技を上達させる方法はマイズナーテクニックだけではない。

私は「私にはこれが一番合っていた」と思ったから続けているだけで、私の師匠の言葉通り「出来るようになればなんでもOK」なのだ。

 

要は、それを自分で見つけること!

レッスンの内容も、トレーナーも、自分で自分の成長をあきらめず、探して、見つけて、結果を出して、

仕事しようーーーーー!芝居しようーーーーー!

 

 

2023年

10月

01日

ショートシーンクラス、やりました!

先日、ショートシーンをやりました。

もう、少人数特訓!笑
経営面は笑えないが、やはりじっくり稽古すると確実に身につく。これは最近ずーっと言っているが・・・やっぱ、時間勝負かー!
役者さん「今回は納得出来たって言うか、腑に落ちました」
柚木「これだけやればイケるよねぇ。あー、補助金とか出ればねー」
役者さん「出ないんですか?」
柚木「出ないのよ。コロナの2年間だけは経費だけ出たけど」
役者さん「そうなんだ」
そうなんです。
日本は文化にお金を使わない、ましてや、後世の育成などには…
何でしたっけ。国立博物館がクラウドファンディングしないと光熱費が払えなかったって、どゆこと!!!!怒
今回はがっつり映像演技でした。
一見、何もやっていないように見えるヤツ。
そうそう、映画監督のワークショップとか行くと「もっと抑えて、やり過ぎ」とか言われまくる。笑
たまに、アクターズワークスは映像演技なのか舞台なのかと聞かれる事があるのですが、私は全部の演技の基礎が「交流」
だと思っています。
映像なのか舞台なのかはそのあとだ…と。
映像演技は、目線が絡むような演技とか相手のセリフを聞いている時の微妙な表情とか、まさに繊細なやり取り。だからこそ、その場にいて相手を取りこぼさない事が大切です。
舞台は、相手からのリアクションを身体全体で、劇場の一番後ろのお客様にも届くように伝えなくてはなりません。それは身体的・感情的に「大きく」演じることとはちょっと違うかな、と思っています。
文章ではうまく言えないけど、エネルギーの使い方かな。
映像で日常的なシーンは、エネルギーをとにかく内に込める。表に出そうとしない、ただそこにあるだけ。
舞台は、エネルギーを空間いっぱいに出す。
しいて言えばそんな感じです。
私が基礎と思う「交流」、リピテションで培われるものですが、ここから「役作り」「台本読解」からの「シーンの練習」だが、その時に映像・舞台と、その人の必要に応じて、身体訓練やら発声やらと関連して身に付けていく必要があると思います。
長い道のりに見えますが、それがいい・・。
やっぱり芝居はいい。
自分が演じる時も教える時も、それだけに集中出来る充実感。
みんな、芝居やろう!!


2023年

9月

19日

先日のリピテション そして根本的なお話

最近参加者が少なく(愚痴かよ!笑、)来てくれた俳優さんとじっくりゆっくり向き合える。

先日のリピテションクラスに、長々来ている役者さんで「感情」が表現しづらいタイプの役者さんが久々に来てくれた。

じっくり対応でき、2歩も3歩も進めた気がして嬉しい!

その人は感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者だ。

だが、言葉にしたときに嘘っぽくなり相手に伝わらない。

そんなもったいない人だった。

その人が思わず大声を出して、相手にすがるような稽古ができ、私としては「よっしゃー!」だった。

 

 

今日は久々に基本的なことをまとめてみようと思う。俳優さんたちが混乱しないように!

ちょっと今日は長文だ、ごめんよー!!

 

前回のブログで書いたが、

発声・活舌

身体の動き

感情表現(開いていること)

は、仕事の台本をもらってからやっても、遅い!!!! 無理!!!!

 

役をもらって本番までの稽古では、日頃の力を充分発揮することが大切だ。

言い換えれば、普段の実力以上は出ない!!!!

 

(例)

台本に「泣く」とト書きがある

練習で泣こうと頑張る

泣けない

演出家が「ここは役は家族から見捨てられて孤独感にさいなまれて一番辛い場面なんだよ!役者なら泣けて当たり前だろ!」とキツイダメ出し

 

役者あるあるだ。こんな状況は誰でも一度くらい経験があるだろう。

 

「日頃2オクターブしか出ない人が、いきなり舞台で3オクターブは出ない」

感情表現・インナーも、常日頃発声練習と同じように、日頃2オクターブしか出ない人が3オクターブ出るように基礎錬しなくてはならない。

 

本番の稽古が始まってから、いきなり「自分の孤独感」を探り始めでも遅いことがほとんどなのだ。

上記の例で、演出家に「おまえ、親と衝突したことくらいあるだろ」とか言われ、その時のことを思い出しても簡単に涙が出るものでもない。

挙句の果て、一生懸命に泣こうとし、やっと泣けたら今度は涙が止まらなくなって

「おまえの個人的な感情なんて必要ないんだよ!!!」

と怒鳴られる。

 

これは実際にあった話だ。(経験のある人も多々いらっしゃることと・・・苦笑)

 

映像などでは、個人的な感情であっても「ま、泣いてくれてれば編集で何とか出来るか」とか裏でディレクターがぼやく・・・みたいな。

 

 

この問題に関して、では、役者がどんな基礎稽古をしておけばいいか・・・

 

(感情の仕組み)

小さな男の子は、転んでひざをすり向いて「泣く」

お父さんとか、おじいちゃんとか、「男の子が泣いてたらおかしいぞー」とか言う

子供の脳は「泣いたらおかしいんだ」と学習する

次に我慢して泣かなかったら「偉いぞー」と褒められる

子供の脳は「これでいいんだ!認められてる!愛されている」とインプット

そして徐々に「泣く」という感情すら忘れ去って、オートマチックに「泣かない」男が出来上がる。

 

全ての人間は、大人になるいうことは多かれ少なかれ、どんな種類の感情かはひとそれぞれで、このようになっている。こうでないと大人としての社会生活はできない。

 

でも俳優はこれではマズイ!

いっちょ前の男性が「泣か」なくてはならないのだ。

 

台本をもらう、いきなり頑張って自分の悲しみをほじくり返して「泣こう」とする。

ところが、すでにオートマチックになって、自分の「泣く」という感情・衝動はどこにあるのか自分でもわからない。

必死に「泣こう」として、やっと泣けたら今度は溜まりに溜まった感情が止まらなくなってしまう。

で、「おまえの個人的な感情なんて・・・!」

 

これが上記にある現象の解説だ。

 

感情表現の俳優の基礎稽古とは、「感情」を出す習慣を取り戻しておくことだ。

ここのワークショップでは、様々なエクササイズを行って、色々な感情を感じでもらい、何かを感じたらそれを声に出して表現する練習を繰り返し行う。

そして、感情の種類も。

「えー!私もこんな風に感じるんだ」とかをたくさん見つけて、出す!こと。

俳優に与えられた方法は「声を出すこと」と「体を動かすこと」しかないのだから。

 

最初に書いた、「感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者」さんは、日頃からあまり感情を出さない穏やかなタイプの人だ。だが、「目の奥に・・・」ということは「感情」が乏しいわけではなく豊かな感情を持っている人なのだ。

声にしても噓っぽくならないように、普段から「出す」練習をすることが必要なのだ。

この役者さんは、前々から来てくれている人だと書いた。

そう、この練習はそんなに簡単にできるものではない。

一回泣けたからもう千秋楽まで大丈夫・・・という都合のいいものではないのだ。

歌手の方々は、仕事の合間でも本番前でも発声練習をし続けているではないか。

 

この役者さんに、「目の奥で感情をたたえる」だけでなく「大声で叫ぶ」が加わったら、役者の幅を広げられる。

今までキャスティングされたのとはまた違う役も取れるかもしれない!!!

ワクワクする!

 

 

俳優の基礎訓練は、発声活舌と身体訓練だけではないと思っている。

 

自分の「感情」を取り扱えるようにしておくこと。

そうすれば、台本を読んだら自分の役の状況がまるで自分のことのように「感じ」られ、その感情を表現できる。

必要なのは「役」に共感した「感情」であって、役者の個人的な感情はいらない・・・というのはそういう意味だ。

 

演出家とかわされる言葉の中には、また、台本のト書きには、形容詞がたくさんある。

抽象的だ。

それをまさに具体化するのが俳優の仕事なのだ。

 

 

追記だが・・・

これを身に付けてくだされば、その俳優の本質が見えてくる。

「泣く」ことを忘れ、「俺は強い男」だった人が、「弱さ」「卑屈さ」なども表現できるようになるのだ。

今までとは違うキャラクターにキャスティングされることができるだろう。

また、

セリフのない、立っているだけの存在感

お客様に愛される魅力

そういうものも身について行っている。

 

 

2023年

9月

15日

若手俳優さんに一言!

とある稽古で・・・。

 

レッスンしている俳優のみなさん!

声を大にして言います。

俳優の基礎とは・・・・色々言われるが、

 

身体がきちんと動くこと

発声活舌

プラス 私は 感情表現のためにオープンしていること

 

この3つは、仕事に入る前に手に入れておいてください!

 

台本もらってから、何とかできるものでは、原則・・・ない!!!!!

 

舞台の稽古に入ってから、ドラマの撮影に入ってから、できる稽古は、台本の読解、キャラクター作り、それくらい。

 

上の3つは、どんなに天才的な演出家でもトレーナーでも・・・無理!!!!

 

プロになるなら、心して研鑽してください。

自分自身のために・・・。

 

 

2023年

9月

10日

エクササイズクラス終了。負けたくない女と甘えたい男。

少人数だし、開催直前から体調不良も続出のピンチなエクササイズクラスだった。

いや~マジ、ほんとにやれるとは思わなかった(笑)。

 

だが、来てくれた人たちは意識高くて。人数が少ないので一人づつ掘り下げることができた。

止めなくてよかった。

 

今回、女子は強え~! 

男は、結局甘えたいんかい!(笑)

 

エクササイズクラスの目的は、役者として自分をガードして邪魔するものに気づいてコントロールできるようにすること。

ちょっと間違うと、「トラウマ」とかという言葉が飛び交って心理学セミナーみたいになりがち。

人間の「感情」の在り方は変わらないのだろうが、目的は「演技!」だ。

これを踏まえて、書いていきます。

 

今回の「強え~」女子たち。

人間はすべからく、ただ強い人もただ弱い人もいない。

何らかの理由で「弱み」を見せられなくなっているから、「強え~」ところを相手に見せてふるまっていくのだ。

その理由は一人ひとり様々。

 

私も典型的な「弱みを見せることが苦手な女子」であるが、私の理由は、主には「父親」。

父は私を大変愛していた。

そして、昭和一桁生まれ。

その価値観たるや・・・、ざっくり言えば「男は強く弱音を吐かず家庭を守る。女は父親や亭主に従って立てて生きる」である。

今はだいぶアップデートされてきた。私は早く生まれすぎた女なのだろう、その価値観を全く受け入れられなかった。だから弱みを見せたら「男に従わなくてはならない」のだ。都合が悪い!

私は、男に従うくらいならどんな困難も一人で耐えて見せる!!!・・・だから「弱みは見せられない」女になった。

 

こんな感じで、医者やカウンセラーが必要な「トラウマ」などではなく、人はみんな社会で生きていくパターンを持っている。

 

今回の「強え~」女子たちもそれぞれに、パターン・理由を持っている。

 

 

「甘えたい」男。

いや、今回だけではなく、ほとんどの男はこれを隠すのか・・・。

やはり男はある意味「強く」なくてはならない、としみついているのだろう。

 

レッスンでの問題は・・・素直に甘てくれりゃあ問題ないのだが、甘えるまでがまぁーーーー大変!

甘えられなくて不機嫌になって相手を拒絶してみたり、相手から「甘えたい」ことを察してもらおうと画策したり・・・(笑)

あーめんどくせー!爆

 

「演技」の訓練なので、それらを問題視して何か解決していくコーナーではない。

そのことに気づいて、役を演じていくうえで「弱さ」を見せられるようになること!これが目的だ。

気づいて、認めなければ、そういう台本で観客の心を打つ芝居ができない。

 

普段強がっている人が、色々な出来事に合い本音をカミングアウトする・・・それがちゃんとできたら、素晴らしいシーンになることだろう。

 

 

だからこそ、それに向けて、頑張れ!みんな頑張れ!
いい芝居を見せておくれ!

 

2023年

8月

16日

お盆リピ

先日、お盆ですがリピ!でした。

 

最近残念なことに少人数。

ですが、丁寧に俳優さんたちを見られます。

続けてきてくれている人も多くて、やはり稽古時間は裏切らない!

私もちゃんと発見できて伸びてくれているのは実感します。

 

 

久しぶりに参加する俳優さんに改めてここでコメントを。

 

出来うるならば、アクターズワークスのレッスンや「感情を開ける、オープンさせる」タイプのレッスン(「スーザン・ハドソン」のメソッドとか)は、ある程度集中して受けることをお勧めする。

もちろんそれは、「開けた」状態を自分である程度キープできるために。

 

私の師匠、キャリー先生の名言がある。

「エクササイズは、社会で生きるために不都合だからわざわざ忘れている感情を無理やり引っ張り出しているのだから、一度できるようになればそれでいい。こんなこと何度もやっているとおかしくなる」

と。

私はこう説明する。

「怪我をしたら血が出て、治るためにカサブタができる。このエクササイズは、わざとこのカサブタをはがして血を流すようなもの。必要以上に何度もやったら炎症を起こして治らなくなってしまう。」

 

とても心身ともにキツいレッスンを、いい俳優になるために挑むのだ。

でもそれは、演じるために一度見に付ければ、何度もやる必要はない。

 

そのためには、この「開いた状態」を演じることに結び付けて、「使える」ようにするまでは一定時間続けていただきたい。

それが心身にもベストだし、費用対効果も〇!

「使える」ようになれば、一年ぶり・・・とかでもリカバーは早い。

車の免許を取ってすぐ乗らなくなったらただのペーパードライバーに成り果て、ずっと乗ってた人は何年ぶりに運転しようと思ったらすぐ慣れて乗れるようになる・・・これと同じ。

 

 

もちろん、みんな

「参加したい参加したと思っていたんですけど、日にちが合わなくて」

と言ってくれるし、

先日見学したマイケルチェーホフのクラスでも

「舞台の間にワークショップ取るのが難しい。もっと身に付けたいんだけど・・・」

と言ってる俳優さんが。

 

みんな何とかうまくなりたいと、一生懸命なのだ。

時間と金、焦る気持ちの板挟み!!!

 

痛いほどわかる。昔の自分を見ているみたい。

 

だけど、トレーナーとしてはあえてこの文章を書きました。

なんとか、一人でも多くいい仕事をして頂きたい!

 

ご自分のトレーナーさんと色々細かくお話しするのもいいことだと思う。

私はいつでもメールくださいね!なるだけ早く対応するように頑張ってます。

ぜひ、時間をうまくマネージメントしてください!

 

 

エクササイズクラス、まだまだ募集中。これも回数受講というルールを作ってメンバーさんは一回でも受けてもらえる。

仕事の台本に対するサポートクラスも作った。

 

頑張ろう!仕事しよう!芝居しよう!

 

 

2023年

8月

09日

推薦削除、後記

谷氏のセクハラ問題で、アクターズワークスの推薦文を削除した件について、また文章の内容について、様々なご意見をいただいた。

その中で、私が一番「ああ!」と思ったのは、

 

掲載が遅すぎる!

 

というご意見だ。

 

私が心を悩ませていたのは、すでに書かせていただいた通り「自分自身がこの目で見ていない、真実

を確認できない案件を、公式のHPでどう扱っていいのか」といこと。

 

今現在の私自身の個人的な見解は、「残念だが黒」である。

私自身が信頼し尊敬する演劇人で、実際に彼の言動を見聞きしている人からの多数の話を聞いて、「これは黒やむなし」と思っている。

だが、どの時点で「黒」を認定するのか・・・

やはり公には裁判の結果を待つしかないのが法治国家の約束事ではないか・・・。

 

 

私のこの意見について、意見をくださった現場のスタッフの方は、

「掲載のタイミングは、事件が明るみになってすぐだ。すぐに何らかのアクションを!」

と言ってくださった。なぜなら・・・

「若い俳優たちで自分が成長するために練習先を探している人たちが、こういうHPで探している。それなのに長々と推薦文を掲載していると『何か特別なつながりがあるのでは?』と疑ってしまう。」

ということだった。

 

なるほど・・・

と、反省しかない。

 

そして言ってくださった。

「セクハラやパワハラが多い中、また特にマイズナーテクニックの別の講師の中でセクハラ・パワハラ問題が明るみに出て、マイズナーテクニック自体が敬遠される雰囲気がある中、僕は柚木さんのレッスンはとてもいいレッスンだと思う。だから誤解を生むようなことは避けて欲しい」

 

 

ありがたいお言葉で、返す言葉がない。

 

正直、アクターズワークスでハラスメント問題が起こったことはない。

私の周りで、直接の知り合いでも事件は、谷賢一氏が初めてのことだ。

だから、ちょっとよそ事になっていたのか。。。

 

ジャニーズ問題もニュースを騒がせ、日本より欧米でより大きな問題になっている。

日本中がアップデートしなければならない。さもないと日本の芸能が世界から取り残されてしまう。

 

何より、あってはならない!

何かしらの「力」で他人を自分の思い通りに動かそうなどと、許されることではない!

 

今、誰もが手探りだと思うが、これを反省点として今後、きちんと学習していきたい。

 

 

 

 

2023年

7月

29日

先日のリピテション 嬉しかった!悔しかった!

猛暑の中、リピテションやりました。

 

集まってくれた俳優さんたち、

 

 こないだ舞台が終わりました。

 撮影が終わりました。

 9月に舞台があります!

 

みたいな人が大勢!

いやー、嬉しい嬉しい!

こうでなくっちゃ!

 

いよいよ本当にアフターコロナになって来た!

仕事も動いてきて・・・

お願い!経済ももっと動いて!!!(笑)
※いや、笑い事じゃなくて・・・・

 

でもその中にも、

「うまく出来なかった。学んできたことは全部ちゃんとやったのに・・・何故かわからない。」

という人も。。。。

 

もちろん、ちょっと稽古したからと言って何もかもすぐうまく出来るわけはない。

一番問題は「何故かわからない!」ということ。

 

「あー、あれマズった」とか「もう全然時間なくて間に合わなかった」なら、まだいい。

何が自分の体に起こっているかわかっているから。。。

 

「なんだかわからない」場合、おそらくはとてもくだらない問題のような気がする。

たとえば・・・

相手役とうまくいってない とか

この台本があまり好きになれない とか

そんなことは「高尚な演技、作品作りにはこんなこと言ってはいけない。関係ない個人的なこと」と思われるが、ところがどっこい、役者という職業はこういうメンタルがとても大切なのだ。

自覚しなくてはならない。

 

相手役とうまくいかない場合

このことは一見演技とは関係ない・・・ただやりにくいだけ・・・と考える人も多いが、それで対応できる役者は本当に上手いベテラン、もしくはかなり根性の入った役者さん。

これは演技に大きく影響する。

まあぶっちゃけ、あまりお出来にならない役者さんほど相手に注文を付ける傾向はある。

「今のセリフじゃ伝わってこない」とか「ここの場面もうちょっとこうして欲しい」とか・・・溜息

そういった話は若手さんからよく聞く。

俳優同士で簡単に相手に注文を出すのはいかがなものか・・・と個人的には思うが・・・、言ってくるものは仕方ない!(※キチンとコミュニケーションがとれている場合は違います。)

 

みなさん!

それに動じないくらいの演技力と精神力を身に着けよう!

稽古が終わって相手に文句言うなんて情けないことだと思おう!

自分の演技で相手を変えられるくらい、自分の役の言葉を相手に伝えることを肝に銘じて!

 

しんどい話だが、それができるようになれば鬼に金棒!

 

そのために普段の稽古がある!

精進がある!
ファイトだ!

 

台本に納得いかない場合

そりゃあ、全部の台本が「岸田戯曲賞」「アカデミー賞」というワケにはいかないさ。

作家だって、新人もいれば、スランプもある。

自分の演技力を顧みてみよう。「あ~、人のこと言えない」と思いはしまいか。

 

何も台本全体を好きになる必要なない。

自分の役を愛そう!

そのために「実在の人物」の一生を使ってキャラクタークラスをやっている。

一人に人間は必ず、どこかに共感するところ、愛らしいところがあるはずだ。

 

モンスターのような殺人鬼も、なぜそうなっていったのかを丁寧に探ることによって共感できるところがあるはずだ。

というか、見つけるのだ。

 

「いや、僕の役は2シーンしか出てこないチョイ役だから、そんなのわからない」

チョイ役!?

チャ~~~~ンス!!!!

だって、どうとでも作れるではないか!

1シーンで主役をいじめるだけの部活の先輩役だったら・・・

その子だって新入生の時にいじめられていたかもしれない。そこから「自分が上になったらそんな奴にはなりたくない!」と思っていたはずなのにそうなってしまった時間、物語がある!

面白い!

いつか、自分が大きな役を掴むときに生かせるではないか!

それが引き出しになるのだ。

 

 

先日の俳優さんは、こんな理由ではないかもしれない。

本当には、「ダメだった」という俳優さんにじっくり話を聞かなければ本当に理由はわからない。

でも、だからこそ、何もないときには 稽古しよう!!!

稽古は裏切らない!!!

 

 

しかし・・・悔しい。。。

上手くいかなかったと聞くと、自分が至らなかったと思えてくる。。。(よくない癖だが・・・)

 

メンバー向けの、本番にあたっての相談コーナー、新設しようかな。

それ言ったら「やってくれ」コールをもらった。。。

そう言われるとだんだんその気になってくる。

よくない癖?(笑)

でも、必要なのかも・・・・

 

ちょっと検討してみる!!!ハイ!!!

 

2023年

7月

19日

コロナ後のキャラクター&シーンクラスやりました!

酷暑の中、キャラクター&シーンクラスが終わりました。

いやー暑かった!

午後からの日、駅から徒歩7分くらいのスタジオの時は集まってから30分くらい休まないと始められなかった・・・。

 

みなさん、大丈夫ですか?

 

 

9人参加、キャラクター3人シーン3組! コロナ前のキャラクター&シーンクラスが開催出来ました! もう3年ぶりくらい!

おまけに、途中で見学の方も多数、最終日にはお客様が6人。

心底嬉しい!!! 芝居!芝居!

 

 

参加俳優さんの出来も良かった。

 「出来」というのは、各々が具体的に学んだこと、ちゃんと変化を実感してくれた人が多かった。

 誰と比べるわけでなく、昨日の自分より一歩でも二歩でも前進して終わって欲しい。

 

 

キャラクタークラス

 

1人目は役が抱えた本音を申し分なく爆列させてくれた。

 エクササイズクラスから引き続いて、役が言いたいことと自分の感情が見事にリンクしていた。

 

2人目。自分からかけ離れた個性の人物を演じた。

ところが、とても楽しそうに、まさに生き生きと演じてくれた。

その人は自分のことを内向的だと言う。役の人物はもうわがまま?思った通りのことを周りが何と思おうと言ってやってしまう性格。「自分にはできないからうらやましい」と言いつつ、すっごい楽しそう!(笑)。こういう人は本当は内面にイケイケの自分を抱えているんだよー(笑)

 

3人目は・・・

うーん、あまりうまく役と共感できなかったようだった。

アクターズワークスのレッスンでは、必ず「シェア」する。

まずは俳優さんがやっていてどうだったかを話してもらう。そして私の意見を言って話し合う。3人目の役者さんはどうも昨日の発言を今日の言ってることが違っているように聞こえて、聞き手は「え?」となってしまう。自分自身の中でも混乱してしまうのだろう。

 

こういう俳優さんは、エクササイズクラス的な課題が残っているような気がする。

俳優は自分で自分のことを客観的にみられて、よくわかっていくことが必須なのだ。

 

 

シーン3つ。

 

一番目、エクササイズクラスから引き続いて「強い感情」をはっきりとぶつけ合うシーン。

人間は生きていて、大人になっていくにつれて「本当のこと」は言わなくなる。

しつけ・教育されて「社会的な自分」を作り上げていく。

最初のシーン参加の方はできるだけ、その「本当の感情」を出さない人間が、本音で相手とぶつかる場面を選ぶことが多い。

初シーンクラスのお二人で組んでもらった。もう爆列シーン!(笑)

初回は、全然掛け合えなくて、片方がガンガン行くとこう片方は恥ずかしくなってにやにや笑ってしまったりして、不成立連発だったが、最終発表日は「やれば出来るじゃん!」な仕上がり。

 

2つ目はコメディ。

 

今までシリアスな場面ばかりやってきた俳優さんがやってみると、なんだ合うじゃんこんな役!って感じ。この役者さんとは言わないが、なんかシリアスな役ばかりやりたがる役者さんっている。本当はへらへらした役とか、コメディが似合ったりする。うふふ・・・。

本当にバタバタと天然な感じがよかった。

 

そして、最後は何度もやっているメンバーで3人のシーン。

最初は感情をぶつけ合うシーンをやるが、もうベテラン勢なので、「本音を隠して葛藤する」シーン。

 

最初はレアな感情を出せばいいが、本音を隠したシーンは、文字通り隠さなくてはならないので余計高度なシーンになる。

 

単純に言えば、両方がニコニコして話してるが、テーブルの下で蹴りあっているようなヤツ。

こういうシーンは本音、例えば怒りとかをちゃんと抱えて、それを笑顔で隠してセリフをかわし、会話するごとに変化しなければならない。

 

別の参加俳優の言葉を借りると「初回は柚木さんが言うように、そわそわ動くことでいろんな衝動を逃がしてしまって相手に負けしまっていたのに(役はお互いがっぷり四つに組んでやりあわなければならないシーン)、最後はどんと座ったまま、セリフと存在感が強い強い」という風に仕上がりました。

 

 

ほとんどの人が、前進してくれた。

 

ここで重要なのは、現場で一人でできること。

これもほとんどの人が、意識しながら10回の稽古に臨んでくれた。

ワークショップなど稽古でいい出来だったからよかった!のではなくて、自力でできる能力を少しでも伸ばしてくれること!

 

これが一番大切。

そのことも自覚して、次を見ていてくれた人が多かったので、それが一番良かった!

 

 

最終日の発表会。

 

「コロナのおかげで最終日、お客様が入るのをすっかり忘れていました。久しぶりのお客様前の芝居で、伝える相手が相手役だけでなく、お客様にも伝えるんだ~と改めて思えました。」というコメントをくださった方がいて、この方は声優さんだからお客様が入るのは本当に久々ということだが、俳優陣もこのスタジオ発表って、一番きついと思う。

 

部隊本番やらカメラ前のほうがよっぽど楽だ。本番は照明やら音楽・衣装などなどがあるが、スタジオはもう本当の「素」なので。

いっぱい怖い思いをすれば、仕事やオーディションが楽になる!うん!

 

 

打ち上げ!打ち上げ!

 

みんな、まずは無言で飲む!食う!

暑さと緊張感で、よっぽど体力と精神力を使ったのだね!微笑

 

で・・・、

参加俳優さん「柚木さん、〇〇チーム、最後いきなりスゴイ良くかったですよね!」

柚木「アタシはもう、『できるんならさっさとやってよ!』って思ってた!」

・・・本人がいてもみんな爆笑!

 

柚木「みんなの出来が良かったら、一人で『それはみんなアタシの力』って思って寝る。誰もほめてくれないから!」

参加俳優さん「いやいや、柚木さんがいなかったらみんなこんなにうまく出来ませんよ。柚木さんのおかげです。」

・・・と言いながらも全員で爆笑!

 

 

充実した時間だった。

また頑張ろう!

いい芝居をしよう!

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

キャラクタークラス

 

 

シーンクラス

 

最後のシェア そして 打ち上げ 

2023年

7月

03日

先日のリピテション

リピテション。

少人数でしたが開催しました。

 

少人数・・・経営的にはどうしたものか!!!ですが(笑)、一人一人とじっくり向き合えて、稽古としては大変重要な時間でした。

 

リピテションって、同じ人とばかりやっていてもマンネリ化する危険性もありますが、やはりじっくりその人と向き合えます。

もちろん、いろいろな人とリピテションするのも、初めての人とやるのも物凄く大切!

 

最初のエクササイズクラスは、嵐のように過ぎ去ります。

やってる最中は説明しながらやるので、「なるほどそうか」なんて思ってやっているのですが、色々衝撃が強すぎてぶっ飛びます。実体験(笑)

 

それを体に定着させるのに月一リピなんかをぜひぜひ利用して欲しいです。

「日程合わないんです!行きたいのに!!」

あー!はい!すみません!頑張って短いクラス増やします。。。

 

夏の終わりのエクササイズクラスリベンジ!に向けて、ダッシュ!(笑)

2023年

6月

16日

6~7月のエクササイズクラス延期

6月25日から予定しておりました、エクササイズクラスですが、参加人数が少ないため8月末に延期を決定いたしました。

大変残念ですし、楽しみにしてくださっていた方には本当に申し訳ございません。

 

コロナ禍があけ、前回も人数が多かったので正直「あれ?」という感じですが、舞台・映像ともども本格的に動き出していることを思えば、嬉しいことです。

また、コロナ禍での我々の業界の収入源の問題も・・・悲しい。

 

みなさん、一日も早く仕事も収入も取り戻し、また頑張りましょう!

私も負けずに頑張ります。

 

2023年

6月

12日

ショートシーンクラス

先日、ショートシーンクラスを開催できた。

 

ここ一年くらい熱心に来てくださっている方々、久しぶりの方々などワカモノたちの元気な顔が見られました。

このクラスの目的は、「エクササイズクラスで体得した『相手と関わる』ことを実践的に体験すること」だ。

もちろん、それをちゃんとやるのは10回のシーンクラスだが、こっちはぺら一枚のレッスン用の台本を使う。だから「オーディション対策」も兼ねている。

 

先日のディープ2エクササイズクラスもそうだったが、「積み上げている」ことの偉大さを感じる!

一冊台本を読んで役作りをして・・・というわけではないので、俳優自身の「自分っぽさ」をより鮮明に出してほしいのだが、「相手と本当にやり取りする」ことのちょっとした違いで天と地ほど見え方が違う。

一度入れたシーンの情報を一旦捨てて、ちゃんとやり取りする・・・するとその俳優がもごとに「生きて」くる。

 

あー!その面白さを早く体得して!

やっぱり芝居は面白い。面白いよ!!!

 

 

声を大にしてお伝えしたいことがある。

 

演技力は向上できる。必ずできる。時間がかかる人もいるが、人それぞれ、自分に合う方法を見つけ、あきらめずやり続ければ必ず光明はある。問題はそれに耐えられるかどうかだ。

 

 

アクターズワークスはワークショップ形式でしか開催できないので、よく「柚木さんのところ行きたいけどスケジュールが合わない!!!」と言われる。

(ほんとに申し訳なございません!私も頑張ってるの~!!!)

初回のエクササイズクラスを受講してもらってから、実際の台本をもって演じるシーンクラスまで一年くらいかかる。

その補強のためにも、もうちょっとこんなレッスンを入れたほうがいいんだな。。。

頑張ります。

2023年

5月

23日

今月のリピテション

今月のリピテションは・・・

 

参加者の俳優さんたちの成長は確実だ!!!

今は、コロナ禍の一期生状態だと思っている。

みんな熱心に積み上げている方々なので、確実に前進している。

 

このやり方でさっと伸びる人とこれが苦手な人は、当然いる。

どういうやり方であれ、どういう演出家との仕事であれ「合う合わない」「向き不向き」はあるが、肝心なのは個人個人が「自分に何が必要で、何を身につけなければならないか自覚し、それと向き合い、手に入れるまでやり続けること」

 

苦手な人も、ちょっとづつ前進して、前回とは全然違う顔を見せている。

また、私のほうからも「ああ、この人、ここなんだ!」というポイントが確実に見えてくる。そうするとお互いの進歩は加速する。

まさに「継続は力」

 

楽し~~~~~い!!!

 

写真は沸き立つ会場のものを最初に集めてみました。

見ている人が「楽しい」「目が離せない」って何だろう。

芝居になったら、もちろんストーリーがある。

俳優にとっては?

その人が魅力的であり、舞台に出ている人たちがちゃんと関わりあって、見ている人は「次はどうなるんだろう」と思って目が離せなくなること!

私は、まずはこのことだと思う。

 

早くこのメンバーをシーンまで持って行きたい!

いい演技を見せてくれる日を、私もとっても楽しみにしています!

ファイトだ~~~~~!

 

※気づいていただけましたでしょうか?

フェイスシールド、なくなってます!!!!!

嬉しい~~~~~~!!!!

 

この状態が続くことを願ってやみません。

 

 

2023年

5月

10日

4年ぶり?のディープ2エクササイズクラス

何年振りかのディープ2エクササイズクラスが開催できマました!!!

ほんとに、4年ぶり????

 

エクササイズクラスからの、だんだんシーンに繋げていく興味深いレッスン。

 

コロナ禍で、「開く」ことを重視して、ディープ1をリピテション使わない方法にリニューアルしてやってましたが、このディープ2も「開く」ね~~~~!

私自身が超久しぶりなので、こんなに開くとは!!!!(「やらせといて何言ってんだ!」って言われそうですが・・・笑)

 

やはり、人と関わって行くということの重要性を改めて再認識しました。

 

今回、写真をめっちゃアップします。(いやー、アシスタントの方々が燃えてくれて、写真多い多い!笑)

よく見ていただくと、「ちょっと待て!なんでこんな格好なの?」というとんでもない変な恰好してる人たちがたくさんいます。

これは・・・・なんでこんな格好になってるんでしょう???

 

舞台やドラマの芝居の風景の写真と明らかに違う。

リピテションで相手と関わっていると、絶対に自分で予期せね出来事が起こります。それにその場その場で対応するから、なんだか変なことになっていく。。。

なんでVの字に曲がってんねん?

なんで、相手に拝んでんねん?

爆笑

 

まさにセリフの先読みをしないことにつながります。

そしてここから台本のストーリーをクリアしていく・・・これが次のシーンの練習です。

台本の要求をクリアしてるけど、先を予測しない、何が起こるかわからない!これが新鮮な演技につながるのだと信じます。

そして、これが「相手と一緒に演じる」こと!

 

 

稽古中に

「○○くん、キャラやったの? いいなーーー! ほんとに早く○○のキャラクターがやりたいのに、スケジュールが合わない」

と言ってくれた役者さんがいました。

 

この3年「いつまで続けられるんだろう・・・」と先の分からない時間が続いて、私の中で何かが抜け落ちていたようです。

「あ、こんなに待っててくれる役者さんたちがいるんだ」と、思わずその時泣きそうでした。

もちろん、そんなことしませんでしたよ、なんたってアタシ、先生ですから(笑)

今書いていると、ヤバいです!

 

コロナが5類になり、連休もどこも人でいっぱい、お店も観光地も以前の姿を取り戻していきます。

やはりうれしい・・・

心の一部、身体の一部の何か冷たくて硬いものが、溶けてほぐれていく感じがします。

 

 

で、全員の総意で、打ち上げ!やりましたぁーーーーーーー!!!

堂々と写真、載っけました。

 

まだまだ注意は怠らず、、、

でも、アクターズワークスも元に戻すぞ!

キャラシーンもショートシーンもやるよ!

芝居しよう! 芝居!!!

 

 

最後に・・・、ワークショップが開催できて救われているのは、間違いなく私の方です。

参加してくださっている皆さん、応援してくださっている皆さん、手伝ってくださっている方々、本当にありがとうございます。

 

 

2023年

4月

06日

キャラクタークラス終了致しました!

先日、キャラクタークラスが無事終了。
今回は、シーンの希望はなく、なんとキャラクターだけ7人!

私も今まで経験したことがない、大変興味深いクラスとなりました。


キャラクターなのに、
実在の人物で親族が3人
実在の人物で歴史上の人が1人
シナリオが2人
戯曲が1人

なんとまあ!!
どうなる事やら…
私も通常の稽古以上に下調べ大変だった。💦

とにかく、私的に一番心の中で笑ったのが、ほぼ全員最終日が良くなかった事!、前日までみんなすっごく良い出来だったのに!笑

その理由が、
Aさん。とても辛い場面なのに、直前にラインを見て、すっごく嬉しい出来事が!コントロール不能に。
Bさん。昨日までがすっごく絶好調。これはもうイケると思い油断した。
Cさん。昨日までは、こちらが準備待ちをしていたので、時間が足りず!逆算ミス。

と、かなりのあるある事案が勢揃い
よくもまあ、こんなに出揃ったものだ。
舞台ではよくある 2日目落ち というヤツだな…。

だが、確かにその日まで本当に全員が日々変化して行き、毎日毎日成長してくれた。
だから、最終日が終わって自分で自分を評価してみて、何が失敗原因か、どう手直し出来るか、自分自身がよくわかっていた。
それが一番大切なことだと思う。
自立!
自分の本番には自分一人で立ち向わなくは!

そして、全く悲しい場面でも涙が出ず、自分よがりの役の解釈しか出来ない!と言われていた新人さんも、弱点クリア!
ベテラン組、「この役は理解するのに、そんなに難しくはなかったが、今まで演じた役を全部、これくらいちゃんとやっておけばどれだけ上達しとか!」と。
また、これもいつもあるあるなのだが、台本を作った時点でいきなり「お芝居」する。
典型的にこれになっちゃった俳優さんもいて・・・
エクササイズクラスから「相手に反応して場面を演じる」ことを練習しているのだが・・・。キャラクタークラスは、まずは台本なしで「役に人物」になって即興的にしゃべって行って、最後に自分でモノローグドラマ台本を作る。
さあ、ここで「台本のセリフ」にハマる!
そのとき「どうだった?」と尋ねたら「自分では昨日よりはできたと・・・」と答えた。
「でも、役の人物が今まで見たいに困ってなかったよね。」とコメントして、その俳優さんは初めてちゃんと気が付いてくれた、「相手といっしょにいる」「会話をする」ということを。
で、それは他の参加者にも、すごくすごく具体的に伝わっていった。
稽古中に無駄はない!
久々に、多くの人数でキャラクタークラスが出来て、だんだん世の中が戻ってきたのか・・・と思うとやっぱりうれしい。
そして、動き出した業界の中で、参加の俳優さん方が有意義にこのレッスンを生かしてたくさん仕事して欲しいよぉ~~~~~!
※三年ぶりに打ち上げやりました。気を付けながら・・・。
まだまだ、缶の飲み物をかかえ、別のところに並べた料理を持ってきて、距離を取りながらおしゃべり。
「料理の前ではしゃべらない!!!」とか言いながら・・・。
三年ぶりにみんなで食べるチーズナンは最高の美味さでした!

2023年

2月

11日

エクササイズからすぐのリピテションクラス

今年最初のエクササイズからの~リピテションクラスだった。

 

みんな世間がコロナ禍から脱してきたのだろうか、昨年末くらいからリピテションクラスの人数もだんだん増え始めた。

今年のエクササイズクラスも、雰囲気は「もう、コロナ、いいや」みたいな・・・。

もちろん、まだまだ警戒しながらだが、確実に前進を始めたと思われる。

 

今回のリピテションクラスも、先日終わったばかりの人から、10年選手なんかも、大勢が集った。

そして、やはりこうやってキープアップクラスに顔を出すくらいの人は、自分の能力をキープしており、いやーーーー面白かった!

人間がだんだん自分の本性をさらしていく姿は、その勇気とともに、喜怒哀楽全方向に感動する。

遠慮なくマウントの取り合いをしたり、よろしい年齢の男性は、コロナになってから何故かリピテションするたびに意味もなく泣く!爆笑

いや、ちゃんとした人間として責任を持って生きている人たちは、表には出さないがストレスをため込んでいるのだろう・・・・。

 

そして、すでに舞台の稽古を控えた人たちは、このテクニックを現場でどう生かしていくのか・・・、現実に苦慮している。

私から見れば、素晴らしい努力!ということになるが、本人たちは必死!

やはり、演技は、感情を出せるだけでもダメ。本が読めるだけでもダメ。

たくさんのことをこなしていかなくてはならない。

 

ワークショップを開催する私がこんなことを言っては身のフタもないが、出来るだけ経験を積むしかないのだ。

学問に王道なし!

ローマは一日にして成らず!

千里の道も一歩より!

 

みんな、頑張ろう!私も頑張る!

 

※コロナからの復活、今募集中のキャラクター&シーンクラスも応募、早!!! 

 ご希望方、お早めに!!!!

 

 

2023年

2月

02日

新年最初のエクササイズクラス終了!

今年もエクササイズクラスでスタートできました。

そして、無事終了!

 

思えば、この2年、いつもこの時期に予定しても「緊急事態宣言」だったっけ?そんなヤツで延期・延期を繰り返していました。

それを思うと、感慨深いです。

 

昨年は、いくつか外注の演技指導をやらせていただき、いかに「結果を出すか・・・」「俳優さんに違いを作るか」ひいては「成長してもらえるか」が難しいことか、身に染みて思いなおしていました。

トレーナーの力もさることながら、環境作り・・・。

「俳優が自分の欠点さえもさらけ出せる安全な場所」を作れるか、そこで参加者みんながそれを共有できるか・・・が大切か、ということを再認識しました。

年齢もキャリアも、普段の活動場所が舞台なのか映像なのか、声優なのか・・・バラバラなパフォーマーが本音でぶつかり合える場所。

これを作れるかどうか・・・そのことが大きく影響していると。

そしてそれを基盤に、受講してくれる俳優さんに「信用してもらえるか」どうか・・・それが勝負なのだということを。

やはり、どんな仕事も始める前の準備でほとんど勝負はついているのか・・・!

 

改めて、今までアクターズワークスがやってきたことを重く受け止め、やめないで続けていこうと決意しました。

 

 

そんな今回、地方からわざわざの参加者という事案も復活し、とても活発なクラスでした。

 

今回、一人、今まで見た中でダントツで、周りと関わる俳優さんがいました。

その人が、このリピテションという練習に長けているかどうかではなく、エクササイズ・・・ゲームのような基礎練習の時でさえ、周りを巻き込みみんなで大騒ぎ!が何度起こったことか・・・。

とても素晴らしい光景でした。

人から人へ、エネルギーが伝播して何かが起こっていく。

素晴らしい才能だと思いました。

 

 

これも改めて思ったことですが、ドラマというのは「見ている人=相手・人間」あってのものなのだと。

関わってなんぼ。

 

さあ、今年も、みんな関わって行きましょう!!!!

 

 

2023年

1月

05日

2023 謹賀新年!

明けましておめでとうございます。

 

新年なので、景気のいいこと言いたいところですが・・・

コロナが完全に収束するということはなく、新年がスタート。

この状況は我々の業界にとって、心底、打撃がのしかかっています。

 

そんな中での新しいスタート。

心と体を大切にしながら、サバイバルしましょう!

 

昨年の数少ないレッスンの中でも「やはり、この丁寧なシステムは結果を残せる」という確信がたくさん生まれました。

気張らずあきらめず、ゆるゆると今まで通り前進していきたいと思います。

 

 

開けない夜はない!

 

2022年

12月

19日

今年最後のリピテションクラス

昨日、今年最後のリピテションクラスが終わりました。
(って、もう「今年最後!!!」 わけわかんないぃ~~~~~!)
関西からわざわざこのために来てくれた人もいたりして・・・。
かえって私が励まされました。
キープアップのリピテションクラスはいつも「リピテションや演技そのものに対して、何か言いたいことありますか?」
で始まります。
昨日も
「劇団で、先輩を意識してしまって上手く実力が出せない」
「養成所で、自分が得意と思うのと違うキャラを求められる。ほんとにこっちを伸ばしていいのか・・・」
などなど、発言が出ました。
どれもこれも、自分自身が俳優として「わかるわかる!」の事情。
僭越ながら私がコメントしてその人と話したり、他の人からも意見をもらったりしながら、日ごろの悩みを吐き出し、シェアします。
このコロナ禍で、私も精神的に参った時期もあり(今でも先の不安と戦いながらの日々ですが・・・)色々、考えてしまうことが多かったです。
で、昨日、お話しさせていただいたのは、本当に最近強く思うこと。
芝居って、映画や舞台やドラマって、何のためにあるのか?
答えは簡単。
見る人を楽しませるため!
笑わす、感動させる、現実を忘れさせる、etc etc・・・
相手役が先輩だから、有名人だから。意識して緊張してしまう。
演出家のダメ出しに対応できない。へこんでしまう。自分がすべて間違っていると思ってしまう。などの俳優あるあるの悩みも、やはり、究極、近視眼になってしまうのだと思うに至る今日この頃です。
自分が演じる作品、その先にいる視聴者、それが一番大切で、まずそれに対して真摯に自分の演技と向き合うべき。
その後で、演出家やら相手役やらがいる気がします。
そうすれば、その人たちと本当の意味で対等になれるように心が動く気がします

例えば

「柚木さん、今度の舞台、柚木さんとこで習ったリアリティとか、全然違うんで!」
なんて言われることがまだある。
こんなこともそうです。
どんな表現も、そのために俳優がどんな訓練をするかも、見てくれるお客様を楽しませる、感動してもらう・・・ためにこそある。
それだけだと思います。
私が提供しているマイズナーテクニックなるものは、アメリカからの演技論、ひいてはスタニスラフスキー。いわゆるリアリズム演技と言われるものの一つ。
「これが出来ないといい演技じゃない!俳優とは言えない!」なんてありえない!
私は、本当に本当に、リアリティだけが芝居だなんて思ってない!
どんな種類の芝居も好きです。
コメディなら、ナンセンスコメディだって笑わせてくれればどんなものでも好き。
不条理劇だって。
もう10年以上前になるか、串田和美さんと緒形拳さんのゴドーを待ちながらなんて、最高だった。2人は確かにヒリヒリした思いでゴドーを待っていた。
おもしろい作品ならなんでも好きだ。
見て良かった^_^と思う。
だって、芝居は所詮フィクション。
お客様を楽しませ感動させ、現実とは違う世界に誘うために作るフィクションだからおもしろい
私にとっては、作りものだからこそまずリアリティが大切だと思い、身に着けた・・・ただそれだけだ。
逆に言うと、客を笑わせられないコメディなんて意味ないし、どんなに「リアリティだ!衝動だ!」とか言っても、客にセリフが聞こえない舞台なんてやる意味ないじゃん!!!
・・・です!
本格的なウィズコロナの日々。
日本の政治的に言えば、なし崩しにウィズコロナに突入したと言うべきか… 情け無い。
みんなみんな、迷いながら、それでも前進しているのを感じています。
私もありがたい事に今、一つドラマ撮影をかかえ、四苦八苦。
周りの皆さんも舞台が無事公演出来ているのが嬉しい。
アクターズワークスのワークショップも、今年になって人数が少なくて、俳優の皆さん方の様々な苦悩を感じています。
そんな中でも、昨日のメンバーが
「今度のエクササイズ、友達がエントリーしてます」とか「チラシ、写メしてSNSに上げます」とか「布教活動してます!」とか、みんな言ってくれて・・・。
ホントに支えられていることにじーんと来てます。
来年も、頑張って生き抜きます!
みんな、頑張ろうね!!!!

 

2022年

11月

20日

キャラシーンクラスという名の個人レッスン

先日、無事に終わりました。

たった3人なので、もう個人レッスンでした。(笑)

 

受講してくれた方々には満足していただけたようです。

普段できないこと・・・

 

そのシーンに必要な、台本に書かれていない場面の即興やら、

コロナ禍になってから全くできていない、「登場」の台本版やら・・・

 

この二つ目は、「芝居をやる時、スタートがとっても大切!」という話。

 

今回の例でいうと・・・

このシーンは、

家族のために一生懸命に腹立いている夫・仕事を家に持ち込んで休日もパソコンに向かっている。

一生懸命働いているのはわかっているが、家族とも自分ともちゃんと向き合って話をしない夫に不安を感じ、往来の不安にもう限界の妻。

この二人が衝突する場面。(あるあるでんな~)

 

台本は、二人が口論する場面。

俳優は、ついその場面の状況やら、必要な感情(怒らなきゃ・・・とか、泣かなきゃ・・・とか)だけに注意が行ってしまう。

 

もちろんそれは重要!

だけど、始まるときに夫は何をしているか・・・

必死でパソコンを打っている。資料を見ながら、仕事相手からのメールに返信したい!!!

なのです。

これをおろそかにしがち。

これをちゃんとやらないと、芝居が始まっていかない。

なんか「お芝居してるぅ~」になってしまう。

 

だって、夫は早くメール返信して、なんなら自分だって休日は休みたい!昼からビール飲んでグダグダしたい!子供と過ごしたい!と思っていないワケはないのだ。それが人間なのだ!!!!

 

俳優は「芝居」をしたいから、そういうものがおろそかになる。

 

それダメぇ~~~~~(笑)

 

 

こんな、細かいことが沢山できました!!!!るん!!!

ああ、楽しかった!!!

 

 

参加した役者は、男性陣で、終わって「打ち上げ」代わりの「おしゃべり会」をやっていたら、

「こんなに構ってもらえるなんて・・・遠慮なく質問できるなんて・・・、信じられない」

と喜んでいた。

 

・・・って、

「構ってもらった」・・・そこかい!!!

男ってマジ‼ホンマに!!
「質問」も、遠慮するなよ!いつでも!!!! 時間取っとるやん!!!!

 

 

でも、ほんとに、芝居は、ちゃんと時間をかければかけるほど、ちゃんとできるようになる・・・!

改めてそう思いました。

ねばーぎぶあっぷ! やぁ~

 

2022年

10月

29日

やっぱりリピテション最高!!!!

先日、リピテションクラスやりました。

久々の6人!おー!!!!

コロナ禍以来、エクササイズクラス以外は特に少人数ばかりなのでちょっと「おー!」です。

 

町には人があふれハロウィーンも行動制限がないそうですが、ウチの業界は・・・・

相変わらずの7割経済、マスクでの稽古、ストレスがおりの様にたまって来ています。

 

だからこそ、やはりリピテションは最高!

そしてワカモノのエネルギーの爆発に元気をもらえました。

笑って、泣いて、怒って、転げまわって・・・

芝居は・・・こうでなくっちゃ!!!

 

どの世代もどの職業も、学生さんも、それぞれに負担をしょって生き抜いていると思います。

そんな人類に元気を感じてもらえる芝居が、早く、自由に、やりたい!!!!

 

 

2022年

9月

19日

エクササイズクラス無事終わりました。

夏、感染拡大して延期になったエクササイズクラス。

これも人数が少数で・・・どうしようか迷いました。

このコロナ禍が今後どうなっていくのか見えなくて、いったんアクターズワークスをお休みした方がいいのか・・・とまで悩みました。

が、エントリーしてくださった方々の意識がとっても高い方々で「これならやれる!」と、開催に踏み切りました。

 

いやー、楽しかった!

って、私が楽しんでどうする!ってことなのですが・・・

 

「楽しい」のは参加してくれる俳優さん方が頑張ってくれ、日々、成長してくれるのを実感出来るからです。

お仕事で色々、演技指導に行かせていただくこともあるのですが、そこのタレントさんたちが、「役者になりたい」と言うものの、本当は迷っていたり、何かに抵抗していて一歩踏み出せないままでいるたりすると、どんな稽古をしてもなかなか成果が出てこないものです。

それに比べて、自分で決めて覚悟のうえで参加しているメンバーは、やはり踏ん張りますねー!!!

 

途中、「いや~、20年やってても人ってわからないものだ」と思ったりもしましたが、やはり「人間は人間」喜怒哀楽を心に宿して生きていることを実感させていただきました。

 

 

今回、また再認識したことですが・・・

他の稽古場で全然出来なかったことがあるという俳優さんがいて、同じことをやってもらったのですが、私から見てうまくいかないポイントは明確で、ほんのちょっとしたことでした。

今回は、ほんとに普段の三分の一の人数だったので、やり直してもらえる時間があり、そのポイントを踏まえてやってもらったら、あっさり出来ました。

「やれるじゃん!」

って感じ!

 

ちょっくら、私の指導能力の自画自賛?(笑)

ですが、そうでもなくて・・・

ちゃんとしたことを、ちゃんとやれば、時間はかかるかもしれないけどほぼほぼ必ず出来る!と思っています。
全員ゼッタイ出来る!とは言いませんが、大体はできない自分にあきらめたり、それを改善する方法を探し出せなくてあきらめたりするのだと・・・。

 

私自身も、今やっているようなリアルな演技ではなく、「見せる」芝居やら、「お客様を笑わせる」だとかは長い間縁がなく、全くできなったですが、それが自分で自分を許せず、3年越しでやりました。

そう、私は執念深いのです。(爆)

 

今回はそういう、粘り強いメンバーでした。

みんなの有志をアップさせていただきます。

 

2022年

7月

18日

ごくごく少でリピテションクラスやっちゃいました!!!

今、感染者数が増えていたり・・・

社会が動き始めているので、みんなこぞって出演しているので(これは嬉しいこと!)、ワークショップ参加者は今年に入ってからとても少ない。

 

今はたとえ少人数でも「やりたい!」と思ってエントリーしてくれる人がいればやる!

 

で、先日、やりました~!

 

やっぱり面白い!!!

しっかり「感情の楽器」が空いている人たちが、しっかり交流できているリピテションは、最高に面白い!!!!

 

今回は少人数でたっぷり時間があったので、最初に2人でリピテション、それにだんだん人を加えていくリピテションをたっぷり試せた。

2人以上のリピテションをやると、そこに自然に人間関係が出来てきて、そこでまた新たな感情が生まれてくるのだ。

 

最初の二人は若い女性。

もう女子!女子丸出し!(笑)

相手を「かわいい」とか「(胸が豊かで)うらやましい」とか・・・

「会話ではないので短い言葉だが、説明すると、

 

もう、ヤダ、あなたかわいい!

そんなことない、そんなこと言われるの嫌!(容姿にコンプレックスがあるのだろう)

ううん、目が素敵。あ、ウエストほっそ~い!あり得ない!

えー!えー!あ!おっぱい!(すでに触っている)、ある!すっごい!いいなぁ!うらやましい!
え!ううんううん、これいらない、アタシいらない!(と、おっぱいを放り出すしぐさ)
なんでなんで、いーじゃんいーじゃん、捨てるなら欲しい。(とそれを拾う仕草)

 

もうありありと伝わってくる。

あ~~~!女子高の更衣室か!!爆笑
もうばかばかしすぎるのに、ずーーーーっと見ていられる。

面白すぎる!!!

 

と、そこへオジサン1投入。

もう、オジサン1、どう関っていいのかわからず、しばし周囲を周回。

やっと気づいてもらって、嬉しそうーに微笑む。

 

女子1はオジサンに警戒モード全開。

オジサン1は、構ってもらうために上から言ったりした手に出たり・・・(笑)

なんとか女子たちに接近を試みる。

 

もう、まるで、女子高の生徒に話しかけてあしらわれている学校の学年部長先生みたい。爆

 

またまたそこへオジサン2投入。

オジサンの見方を得たオジサン1はがぜん元気に!(笑)

 

ここからまた4人の人間関係含めた、もろもろバトルが展開される!!!!

 

 

あー楽しかった。

やっぱリピテション最高!

 

リピテションという人間の交流がうまくいくと、上記に書いたようにまるで何かのシーンを見ているように思えてくる。

そうなると〆たもの!これを持ち込んでシーンをやると、自然にいろいろな葛藤、深みが出てきて格段に面白なる。

 

 

8月エクササイズクラス、まだまだ募集中ですがちょっと人数が厳しそうです。

ご興味のある方はぜひぜひ!

これがダメでもあきらめず続けます。

 

あ~、早く大人数で、やりたい!
キャラシーンもやりたい!!!

 

やっぱ楽しい!

※スミマセン、写真ありません、なんせアシスタントさん方も総動員でやりました。(笑)

2022年

6月

30日

ディープ1終わりました!やっとブログ更新出来ました!

なんとなんと、今年初めてのブログ更新になるなんて・・・。

申し訳ございません!

 

ディープ1エクササイズクラス、無事終わりました。

なかなか、コロナ前と同じような活動が帰ってくるわけではありませんね。

いろいろアップデートしなくてはなりません 💦

 

ですが、アクターズワークスの基本姿勢は変わりません。

ディープ1エクササイズクラスでは、「俳優が自分を表現することに邪魔しているものを取り除く」ことを行っています。

一昨年前から、スーザンハドソンの「ニード」の考え方を取りれ、このクラスを行っています。

 

たった3人ですが、猛暑もあり、でろでろに疲れました。(笑)

『表現を邪魔するもの』は、たいへんパーソナルな問題です。

そして、ある意味では「え?そんなこと?」と思われる些細なことです。

 

例えば、家族や兄弟を愛しているからこそ「そういうことはやめてよ」と言えない些細な出来事が、長年積み重なって俳優自身が「悲しみ」を表現できなくなっていたり・・・

小さな子供のころに、親が愛情のために「○○ちゃんはそんなことしなくていいよ」と声をかけたことが、「自分にはできないんだ」と、あきらめる習慣をつけてしまっていたり・・・

 

人が人生を生きていく間に、そんなことが起こっているのです。

 

気づいて、それを安全な場所で表現できるようにしていくこと。

エクササイズクラスから引き続いた、重要なクラスです。

 

今回も、最終日は全員、体中固まりまくりながら(テトニーといいます)、号泣しながらのパフォーマンスになりました。

全く、素晴らしいカオスでした!!!(笑顔)

 

 

今年3月にエクササイズクラスは開催したものの、なんだかいろいろな意味で疲れ果てて・・・。

ついついブログが書けませんでした。

今回も、キャラシーンクラスを募集したのですが、なかなかメンバーが揃わず、ディープ1エクササイズクラスに変更になりました。

 

今、何が起こっているのか・・・

舞台やら撮影やらが、一気に再開しているのです。

コロナを生き延びた俳優たちは今、頑張っています!!!!

嬉しいことです!!!

 

やっぱり、ゆっくりゆっくり、いわゆる「新しい日常」になっていくのですね。

焦らず、慌てず、気負わず・・・・少しづつ継続!  ですね。

 

参加の皆様、猛暑の中お疲れ様でした!

みんなの舞台、楽しみにしてるよ!!!!

 

2022年

1月

04日

2022 あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
昨年はコロナ禍の中にもかかわらず、アクターズワークスユニットのリーディング公演を開催することが出来ました。
皆様に感謝感謝です。
やはり俳優って「自分を表現する」動物なのだと改めて自覚しました。役者としてもっともっとわがままに生きていこうと思います。
今年も心折れずに前進!いや、折れても直して前進!!
今年は世界中に暖かい光が注ぐ一年になりますように・・・!
2022年1月吉日
柚木佑美(水田裕子)

2021年

11月

18日

リーディング公演を終えて

お陰様で無事公演を終えました。

ワークインプログレスということで、それも一生懸命お客様に語り掛けたら、たくさんのご意見をいただけたと思っております。

 

なにはともあれ、

「やっぱりライブはいいな・・・」

という一言が、とてもたくさんあったのが印象的です。

中には、ライブで実際のパフォーマンスが見られて、涙を流された方までいらっしゃいました。

 

やってよかった・・・ほんとに。

何度もくじけそうになりましたが、やってよかった!!!

 

 

みんな各々、次の公演やら、仕事やらに歩き出しております。

私も、ありがたいことに、次の仕事が入っていて先日衣装合わせに行ってまいりました。

アンケートなども、もうちょっとお時間をいただいて、お客様の感想をまとめてみたいと思います。

 

その前に・・・・

 

フォトアルバムを見てやってください!スライダーでどうぞ!

 

 

 

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まずは、若手公演「人に気も知らないで」!

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次は、「アフタープレイ」Aチームです。

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最後に「アフタープレイ」Bチームです。

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2021年

11月

10日

リーディング公演 いよいよ明日から

いよいよ明日から三日間です。

 

作品作りは三作品とも楽しい楽しい工程でした。

そして、どのキャストも「当たり役」です。

アフタープレイはダブルキャストですが、どちらもその俳優ならではのその役に仕上がっています。

若手チームも、もう、役の人物なのか本人なのか・・・(笑)

 

みんなで見合っていますが、もう「押し役」が出来てます。

 

そんなエネルギーを、ぜひぜひ受け取っていただけたらと思います。

 

13日19時は残念ながら、ソールドアウト

他の13日は多少お席がございます。

11日 12日はまだまだございます。

 

ぜひぜひ、私たちとエネルギー交換しましょう!お待ちしております。

2021年

10月

22日

今年最後のキャラクター&シーンクラス

「今年最後の」、、、もうこんな言葉を書かなくてはなりません。

無事、終わりました。

 

3回ぶりに、今年初めてシーンクラスが出来ました。

嬉しいことです。

シーン1組 2人 キャラクター4人の参加です。

今回のキャラクタークラスは、実在の人物2人、台本の役2人で、とてもバランスのいいクラスでした。

 

 

キャラクタークラスは、自分自身ではない「役の人物」をクリエイトする練習。

 

実在の人物・・・主に父母などになるのですが、これはエクササイズクラスから続いて自分自身をも見直す機会にもなります。

また、親というものは子供に「親」としての顔しか見せていません。そこから一人の人間を探し出す作業は、情報の少ない台本の役の人物を作りだす練習にもってこいです。

弱みを見せず働き続けた父親の苦悩。

愛情が深いからこそきびしくしつけをした母。

もう、このブログでもずーーーっと、ずーーーっと書いてきたことですが、どんな人にも必ず「ドラマ」があることを思い知ります。

「普通」に生きてきた人が、いきなり失業したり、病気になったり・・・。

その時迎える、本人・家族の葛藤。

自分のすぐそばの家族に起こった出来事は、そのまま台本の中で起こっていく出来事なのです。

それを身をもって体験していただけたと思います。

 

役の人物は、一人は仕事や結婚に悩む普通のOL役。

役の人物になって、自分のことをしゃべると、お客さまとなっている他の俳優たちが、ガンガン質問したり意見したり。それに役の人物のままで答えていきます。

今回、

「なんでそんなことしたんですか」

「それって社会人としてダメなんじゃないですか」

と、ボコボコに言われ、その役者さんは

「マジ怖かった」と。(笑)

見学に来てたOB俳優さんたちも

「キャラクターでここまでデッドヒートするの珍しいよね。すごいよね」と。

 

演じるにあたって、普通の人って意外と難しい。

きちんと背景が作れているからこそこういう現象が起きます。

 

そしてもう一人は・・・

役者定番、精神を病んだ人!の役。

ちょっと慣れた俳優なら、行っちゃった目をしたり、神経質な甲高い笑い声をだしたり、そんなことをすれば、気が狂ってる風にみえますが、それでは台本一冊持つわけない。

そういう人も、私たちと何も変わらない「人間」です。

何を求めて、何か手に入らなかったのか・・・何に対してどんな感情を抱くのか・・・

丁寧に「人間」を作っていく作業でした。

 

 

シーンクラスは、感情をもって相手と交流して、脚本家が求める場面・セリフをクリアする練習。

台本を読んで、自分なりに読解して臨みますが、相手から影響を受けたものを排除せず受け取って返す。

まさに「やりとり」を忠実に練習します。

自分の頭で考えたことより、目の前で起こったこと優先。

それをやっても台本が崩れない・・・ということを体験していただけたと思います。

 

 

ともあれ、本当に俳優一人一人課題は違うし、持っている「体」も違います。

ある人は、感情を表に出すのが苦手。

ある人は、感情表現は得意だけど小さい。

また、感情を出すけど相手に届かせず、相手の影響を受けられない。

え?そんなはずはない…普段、そんなに大胆やん!なぜ?

自分をさらけ出すのが怖くてそうなっているのか、単に演じる癖なのか、それとも発生の問題なのか・・・。一人一人原因が違う。毎日毎日そこを修正していく。

 

そして、ローマは一日にして成らず!

ゆっくりじっくり、自分と向き合って手に入れるのが実力になっていきます。

 

キャラシーンの後のブログって、結局いつもこんな解説みたいな、説教みたいなことになりますが、私自身、毎回、このことを見つめなおし実感し直しています。

 

 

今回、稽古に参加してくれた俳優さんが、実況ブログを書いてくれました。

ぜひ、こちらも読んでみて下さい。

 

佐野みかげさんです。
https://ameblo.jp/girlylife-mikage/

 

ああ、実感!

 

2021年

10月

20日

リーディング公演 若手チーム 稽古場ブログ1

若手チームも稽古順調!

 

稽古すればするほど、作家・横山拓也さんのキャラクターの面白さと、さりげない日常の中にしこんだ劇薬(?笑)の絶妙さに楽しさ爆上がりです!!!

横山さん、愛してますよ~~~~!!!

届け!この愛、大阪まで!

 

このお芝居は、現代女性の日常の一コマ。

役の人物と、演じる俳優が、だんだん境目がなくなって、どっちが本人かわからんくなってくる・・・これが面白い!

 

台本に向かう前稽古で、役の人物にどんどん質問をぶつける、その役を演じる俳優が役の人物としてフリートークで答えまくる・・・という稽古したら、もう俳優はタジタジしながらも答え切り、質問をする方もまるで本当に存在する人間に質問をぶつけ・・・

 

質問する人「綾さんは、どうして〇〇したんですか?」 

俳優「いや、それは、私は・・・○○さんに対して、そこまでやらないとわかってもらえないとおもったから・・・」

質問する人「それって人間としてどうなんですか?」

俳優「そうですかね?そういうことじゃ・・・ない、ような・・・」

 

こういう稽古を繰り返し、人間的でチャーミングな女子たちを、皆様の前にご披露いたします!!!

待っててねぇ~~~!

 

 

2021年

10月

16日

リーディング公演稽古場ブログ2

稽古してます!

演出の上野火山さん…

アフタープレイの稽古を始めた時、火山さんの私の役・ソーニャについての考えに…
「いやぁ、ソーニャはそんなんじゃないんじゃないかなぁ、そんな風にはならないんじゃないかなぁ…」
とか思っていたが、 

あれ?
あれれ?

だんだん、そんな風に、なって来ており・・・

ヤバい!ヤバいぞ!
誉め殺しボルケーノ!の手のひらで・・・

ころっ
ころころっ

ヤバい
楽しいぞ!

この転がされてる感、たまらんぞぉ!


アップした写真の笑いの意味は…ですね、
通しの時、柚木ソーニャが
「アンドレイの姿を見た時、思わず キモ!と思ったんですよねー」
という発言をしてしまったのです!

いえいえ、室さんがキモいわけではないです。💦 アンドレイ、アンドレイがね 😅
みなさん、キモいアンドレイ、見てみたくありませんかぁ?キモいですよぉ!

シニアの可愛い恋愛。キモ可愛い私たちを、ぜひ見にいらしてください!!!

2021年

10月

10日

リーディング公演稽古場ブログ1

絶賛稽古中!

チームごとなので、もうわちゃわちゃしながら・・・

 

一昨日の稽古終わりに相手役の室園さんと、稽古場片付けた後、座り込んだ。

二人とも、しばらく動けない・・・苦笑

いや、年のせいだよ、わかってるよ!!!(くっそーーー!年め!)

 

ただ、本当に消耗する。

役を生きるのは、どんな役でも自分の一生と被りまくる。

ドッと何かが抜け落ちる。何かが持っていかれる。爆

 

それでも、止められない!

 

室さん「一人でいると、何かぐーーーっと内側に入って出て来られなくなりそうな気がしてくる」と。

室さんは、お酒を飲む人だ。

稽古や仕事が終わった後、誰かと・・・、一人でもだが、いっぱいビールを飲んでご飯を食べて帰る・・・それが出来ないことがこんなに人間の気持ちに影響するとは・・・

 

私は、コロナ禍が始まって、不眠になった。

覚えている限り、毎日といっても過言でないくらい芝居をする夢を見ていた。

それが、この稽古を始めてから見なくなった。

起きられないほど眠い・・・(笑)

 

 

きっと、これが私たちにとって生きているということ!

 

皆さん、ぜひに見来てやってください!!!!

 

2021年

8月

03日

キャラクタークラスを終わらせることが出来ました!

先日、キャラクターが終わりました。

まだ2週間経っていませんが、兎にも角にも発熱などの報告はありません。今回もセーフだったことと思います。

 

感染者数は激増、今は何の病気や怪我で救急車呼んでも病院には行けない状況なのに、テレビをつければオリンピック。。。

何が現実なのか、どこが現実なのか・・・よくわからない...

 

稽古内容については、やはり全く少人数なのでゆっくり稽古できた。

他ですでに経験を積んでいる俳優さんは、今まで演出家に言われたコメントや自分の円食いの課題について、一回一回、こんどはこれ試してみよう!次はこれ!と、段階を踏んでお互いに納得のいく積み上げができたと思う。

新人さんや、根本的な課題に直面していいる方々は・・・

一言「直ぐに出来ると思わないで!」

焦っているのか・・・、自分でも長いこと悩んでいるから疲れ果てているのか・・・

(ま、焦るよね。私も20代の自分って焦っているイメージしかない。笑)

 

ウチのような「感情」を取り扱うレッスンでなくて、普通に劇団や映像の養成所とかで稽古してきた人も覚えがあると思うのですが・・・

役の人物が台本の中で「泣いたりわめいたりする」とする。

「泣いたりわめいたり」は出来るのだが、やったらそれは自分自身のようになってしまう。

演出家に「それじゃ違うよ」と言われ、苦悩して、挙句の糧「泣く・喚く」すらできなくなる。

 

「泣いたりわめいたり」は感情をオープンさせること。

それがちゃんと役の人物に見えること。これがキャラクター練習の問題。

 

単純に言うと、

①役の人物への洞察が甘い。

②自分自身の感情をオープンする問題が解消されていない。

この二点です。

 

「他人」というのは、自分とは感情表現の方法が違うのです。

①「怒る」ポイントが違う。

普段でも「え?そこでそんなに怒るの?」ってこと、あると思います。

なぜ、その人はそのポイントで怒るのか・・・これを理解する必要がある。

そして「怒った」時の表し方が違う。

ある人はストレートに「ムカつく」と叫んだり物を投げたりするが、ある人はそんなことはせず意地悪をする・・・とか。それをまた理解しなくてはならない。

②自分の個人的な感情が支配してしまう。

①の部分は理解できるけど、「怒り」始めたらその理解はぶっ飛んで自分が登場してしまう。

何をやっても同じ芝居に見える・・・と言われる人は、こういう課題が大きいのかと。

これは無意識のレベルだったり、習慣の問題だったりします。

 

いずれにしても、「ローマは一日にしてならず」!

正しい方法でじっくり取り組みましょう。

 

 

また、こんな状況で現場が止まってしまわないか心配な今日この頃。

もし、時間が出来たら、こんな時だからこそ自分を高めることに時間を使って、「来るべき日」の備えましょう!

ああ、待ち望むよね!「来るべき日」!!!

2021年

7月

02日

6月エクササイズクラス終わりました。

今回も無事、終わることが出来ました。

まだ、二週間経っていないのでわかりませんが、兎にも角にも開催中はみんな変わりありませんでした。感謝ですねぇ!

 

今回のチーム名を命名すると「甘えたいボーイズ」チーム。爆!

20~30代の男たちが、オープンしてみると押さえている感情は「甘えたい」。

ま、理にかなった反応かと思いますが、いやーなんで同じような人が揃うのかねぇ・・・。どっかでシンクロしてるのかな。笑

 

そして今回目立ったのが、男女ともに「相手のエリアに踏み込まない人」

 

このポイントこそがリピテションを行う大きな理由です。

よく日本で「感情解放」といいますが、演技で使う「感情」を「解放」しただけでは役に立たない。

なので私はこの言葉を使いません。

エクササイズを経て自分の感情に気づき、声に出して表現することができるようになって、いざ他に人と面と向かってリピテションをやって交流しようとする時。

作業(アクティビティ)という練習をやるのですが、その時、一人の人は「どうしても急いでやらなければならない作業」をやっているのです。もう一人はその人に「近づきたい」とか「構ってほしい」という気持ちを持つのですが、その気持ちは言えるのだが本当に近づこうとはしない。。。

摩擦を避けるのです。

 

アシスタントの一人が「今の人は本当に『いい子』で『相手の邪魔をしない』『他人との距離を詰めない』ことが多いですよね」と。

これをやってくれないと、相手に影響を与えられない!つまり関われない!

 

アシスタントの言う通り、今の人は『相手の状況を忖度する』ことを学習し過ぎているのかもしれません。

より、厄介になってきたのかもなあ・・・!!!!

 

 

そして、いつも「よかった」「成果がでた」とばかり言ってる気がするので(嘘ではないですが)、課題を書きます。

コロナ禍で回数を減らしチケット制にしたので、回数が少なくて終了する人がやはり多い。

そうするとやっぱり一定の結果が出るところまで行かない。

この練習は「感情」に対する考え方だけでなく習慣を変えなければならないので、頭でわかってもダメなのだよね。。。

 

最近は他にもリピテションを使うレッスンが増えているのらしいので、どこでもいいから、出来るようになるまで続けて欲しい。

これは筋トレと一緒なのだよ!!!!

 

ともあれ、次はキャラクターで待ってます!

 

 

 

2021年

6月

03日

アクターズワークスのエクササイズと「NEED」

先日、スーザン・ハドソンの「NEED」「TRUTH」から、ディープ1エクササイズクラスを新たに作り直した旨、

アップした。

昨年からこれを勉強すればするほど、元々今までアクターズワークスでやっていたエクササイズクラスはこれに基づいて作られたメニューではないかと思うに至っている。
このアクターズワークスのレッスンメニューは私の師匠、キャリー・ジベッツ女史が作ったものだ。
いや、キャリーさんもそのまた先生から引き継いだのかもしれない。
ともあれ、スーザンさんとキャリー先生はほぼ同年代のアメリカで、俳優・トレーナーとして生きてきた方々である。
当時のニューヨークでは、リー・ストラスバーグがアクターズスタジオをつくり、その一派からサンフォード・マイズナーが独立しネイバーフッドプレイハウスを作って覇権を争っていたと聞いている。
それらの出身俳優たちが卒業したりドロップアウトしたり・・・。新たな自分の境地を求めて様々な訓練方法が編み出されていったのだろう。
元々「NEED」でのレッスンを経験された某プロデューサーも、「アクターズワークスの稽古の方が実践的だ」と評価してくれていた。
実践から「NEED」を読んで勉強した私から見ると、こちらのエクササイズをやった人が「NEED」をやると、「NEED」のレッスン効果がとても高いと思う。
実際、こないだのメンバーも、とても深いところをピックアップしてくれていた。
そして、前回も書いた通り「頭」で考え付かない「事実」に行きついてくれた。
私としてはこのカップリングは大成功だったと思っている。
私はネイバーフッドプレイハウスの出身ではない。これはプロフィールで明言している。俳優として、日本でネイバーフッドプレイハウス出身のキャリー先生のレッスンを受けてトレーナーも始めた。
もう20年も前の話だ。
そして、ウチの練習は、ネイバーフッドプレイハウスそのものではやっていないエクササイズが入っている。
ただリピテションという、サンフォードマイズナーさんの画期的な発明ともいえる練習方法がベースであることは間違いない。その後のシーンまでの組み方も、彼の考え方に基づいて作られている。
私が若いころも今も、レッスン方法についてのすったもんだが繰り返されることがある。
そして長々トレーナーをやってきた私に問われることも多い。
俳優がスキルアップのために演技ワークショップなどを受けるように、トレーナーもどこかでスキルアップすることは大切だと思うが、そのやり方や考え方は人それぞれだと思う。
今回は、いわば2つのレッスン方法をくっつけたわけだが、これをうまく受講してくれる俳優さんに伝えられるか・・・が、私の能力!ということになる。
キャリー先生がレッスン中で言っていた言葉で彼女のこの言葉でこの先生を信じようになった一言がある。
「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンはない。その人に必要なレッスンがその人にとっていいレッスンだ」
この言葉には、裏があると思っている。
裏を返せば・・・
俳優は、自分の演技にとって必要なことを自覚して、それを自分でつかみ取らなくてはならない・・・ということだ。
目指せ、自立。舞台の上では、カメラの前では、誰も助けてくれない。

2021年

6月

01日

新たなディープ1エクササイズクラス

コロナ禍が続いていて、昨年からディープエクササイズクラスが出来なかった。

昨年、なんとかしたいという気持ちと、家に閉じこもるしかなかった状況から新たな勉強をしようと、いやそうでもしてないとどうしようもない気持ちで勉強を始めた。

スーザン・ハドソンの「NEED」と言う本に書かれている演技訓練方法。

 

昨年の年明けに、その方法を勉強した某局のドラマのプロデューサーが久しぶりにご連絡くださって色々お話ししたり、こちらのクラスを見に来てくださったりしていた。

その後、コロナ!

昨年の緊急事態宣言中、「NEED」を読んで独学。その後夏~秋にアクターズワークス経験者の若手にお願いして、プレ稽古をし、そのプロデューサーの方に合流していただいたりして勉強会をやっていた。

 

今回、それを初めて開催した。

私も緊張しながら、手探りしながら進めていったが、あらなた局面を作り出せた気がした。

受講してくれた俳優さんが、そこに導いてくれた気がする。

 

これまでもアクターズワークスのエクササイズクラスで、あらゆる感情を正直に表現していくことをトライして、行きつくところはその人の「本当の姿」を表に出すこと。

スーザン・ハドソンの「NEED」の考え方を取り入れることによって、より明確に本人自身がそれを自覚して探し出すことに成功できたと思っている。

 

例えば、負担の多い子供時代を送った人。

父親がアル中、体の弱い母親と貧乏しながらの子供生活・・・とでもしておこうか。

子供ながらに体の弱い母親に気づかい、自分の気持ちを抑えて「いい子」を演じて育ってきた・・・。

としたら、頭では「きっとその子供は『怒り』とか『悲しみ』を抱えていることだろう。だってそんな不幸な生い立ちなんだもの」と考える。

ところが本当に、真実は小説より奇なり・・・

いや、下手な考え休むに似たり(だったっけ?)

見つけ出した「本当に感じていたこと」は「そんな不幸な中にも、私は両親に愛されていたのだ」ということだった。。。

 

そういうたぐいの出来事が満載だった。

 

 

本当に本当にやってみなければわからない、やってみて実感したことは何より力を持っている。

そんな今回のレッスンだった。

 

 

でも、でも、それでも・・・

リピテションが出来たら、もっともっといい稽古になった。

 

心底その俳優さんが「開いた」状態になれた時、本当のチャンスに相手とリピテション・交流できれば・・・!!!

ああ、悔し~~~~~い!

 

コロナ禍が終わったら、絶対今までのディープ1に今回の成果を結び付けて、最強のディープ1クラスを作ってやる!!!

見てろ!コロナぁ!

 

って何に向かっているのだ、ワタシ。(笑)

 

2021年

5月

14日

苦悩の稽古、続く・・・

9日にキャラクタークラスが終わりました。

4人という少人数、半分zoom、という感染対策稽古でした。

 

稽古の仕上がりは・・・

本来10人でやるのをたったの4人なので、充分な時間が取れ、何回もやり直せました。

モノローグドラマ状態になって、普段はそこまでできないのですがシーンのコメントまで出来て、細かい繰り返しも出来、納得の最後でした。

 

キャラクタークラスで実在の人物・・・自分の母親や父親を演じる、のですが、それにはこういう理由と効果があります。

まずは、役の人物には必ず「一生」という人生があり、どんな人にもドラマがある・・・ということを実感してもらうこと。

そして、エクササイズで経験した「親のからの言葉で身に着けたオートマッチクな習慣」を見つめる機会になる。

 

最初の効果はわかりやすいと思います。これは台本に行ったときに「脇役」「ちょっとしか出てこない役」にこそとても有効です。

2番目は、今回、それに匹敵する俳優さんが受講していました。

親は自分にとって「行動を規制する人」。子供を心配して「これはやっちゃダメ」「こうなりなさい」を強いて来ている存在。親を演じるためには、なぜそれをやっていたか・・・を肯定的に納得しなくてはならないのです。

親が「目の上のたん瘤」だったコが、「まあ、親も大変だったんだなと・・・」と言えればもう大丈夫。親を演じられることと親と言う存在を受け入れられることがイコールになる人がいます。

その場合、俳優として表現する根本的なところをクリアできることになります。

とても重要で、とても素晴らしい瞬間です!

 

素晴らしい4人とたっぷりな時間を共有しました!

 

 

ですが・・・

もう去年から会計的にはド赤字!

いや、みなさん同じと思いますが・・・。

昨年は文化庁さんのおかげでその赤字を埋め、何とか継続できましたが、これだけ緊急事態宣言などの締め付けが出まくるともう・・・

稽古中にも「〇〇給付金もらった?」「○○はどうやるの?」「柚木さん、忘れてた、領収書ください!!」などの会話が飛び交う。

ついつい「どうなっていくのだろう・・・」と不安な気持ちにもなる。

 

変異株で感染が広がっていて、自分自身にも受講してくれる若手俳優たちにも「感染させてはならない!」という緊張感が走る。もし後遺症が残って呼吸器に問題が起こったりしたら俳優生命にかかわる。

その反面、政府や東京都の対応には怒りを感じることを否定できない。

「不要不急の外出」???

我々芸能関係は不要不急なのだそうだ・・・!!!!

五輪は感染対策をしているので開催する。医師会の会長は政治資金パーティーをやる。それは黙って前を向いて飲食もしないから100人以上で集まって良くて・・・、なのに映画館は休館!

って、どうゆうことよ~~~~~~~!!!

 

と、叫びたい。

心が折れそうになる。

 

 

つい、「もうアタシなんか後の時間が少ないんだから、なんでこんな事になってんのよ」と言うと、若手は「柚木さんはもうキャリアがあるからいいじゃないですか。俺たち2年間もプロフィールに書く仕事がないんですよ。」と。

なるほど、やっぱりみんな苦労しているんだ。

仲間たちよ、耐えよう!全員で!

 

ちなみに、この話を仲のいい30歳の女優に話したら「そりゃ、柚木さん、ワカモノの方が大変ですよ」と一括された。。。えーーーん、だれか味方して!(笑)

 

2021年

4月

19日

なんとか、なんとか、なんとか終わったエクササイズクラス

第4波が終わらない今の状況ですが、緊急事態宣言の時短に翻弄され続けたエクササイズクラスがなんとか全メニューを終えることが出来ました。

感染数が増えている中、ギリギリのギリギリでした。

 

今は「10人で100㎡!」を合言葉に、必ず人と人の距離が1.5mとれる稽古場を原則にやっています。なので、公共施設を使わざるを得ません。

そこに!時短!

21時終了なので、いつもいつも20:45に私が「撤収!」と叫び、施設の外で最後のコメント、連絡事項・・・という稽古。

最後の2回は東京都の蔓延防止重点措置のためさらなる時短で19:30まで!!!ええええ!!!!

とりあえず一回だけ一般スタジオが空いていたのでそこに変更。4時間やりました。みんなぐでぐでになったことでしょうが、やはり、終わりを気にせずゆっくりできたのは、参加者の方々も充実感があったことでしょう。

 

※感染対策をすることに反対ではありません。この意味の分からない締め付け。補償が滞っていて全くの不平等。これに強い憤りを感じています。

 

 

そんな中だからこそ、一回一回積み上げて、一人一人「開いて」いくのが、いつもより心にしみました。

いつもそうですが、どんどん男っぽくなったり、顔がはっきりくっきりしてくる感じが手に取るようにわかり、生き生きと躍動してきます。

 

稽古できるのがこんなにも幸せだなんて!

 

その中で、一人、今回初めて参加して大変苦労している俳優さんがいらっしゃいました。

30代後半。このエクササイズは年齢が高いほど困難なのです。

積極的に前に出てやる。でもできない。躓くところはいつも同じ。私も何度も何度も同じコメントを繰り返す。。。。

 

本当にキツイと思います。

私は自分のことを思い出します。

 

そもそも、なぜ私がこんなにも長く「教える」羽目になったのか・・・

出来なかったからです。何度やっても何度やっても出来なくて、それでもあきらめるわけには行かなくて・・・

だから、他の人に提供できるくらいに熟知してしまったのです。

 

ずっと思いながらコメントを繰り返します。「これさえ越してくれれば・・・」と。

今、ずっと願っています。

あきらめず、きついけど我慢して続けて欲しい。この先にある新しい世界を見て欲しい!

それだけ!

 

 

今回、スタッフも大変で・・・写真を撮る余裕もほとんどなく、また、事務所所属の方が多くてみんな怪しいハートマークやカラフルな犯人目かくしをさせて頂きました。(笑)

 

 

2021年

2月

20日

2月 台本一冊全部読む アフタープレイ

この「アフタープレイ」はとぅびぃこんてぃにゅー!!!

先日、台本一冊全部読む アフタープレイが終わりました。
昨年から慌てて始めたこの企画、家田淳さんという演出家の登場で、新たな展開を迎えられそうです。
ちゃんと積み上げた作品作り…
おお!なんという素晴らしい響きなのでしょう!!!
zoomという、苦難の末のコロナの落とし子ではありますが、この新しい武器をプラスに変えて。
芝居の稽古は時間がかかります。
時間がかかるという事は、稽古場、参加者のスケジュール… ひいてはお金がかかる…
作品を世に出すとなれば、なかなかゆったり稽古していられないのが現実です。
この問題を、インターネットがかなり埋めてくれたのだと思います。
コロナ禍で不自由な中、「zoomでもこんなグレードの芝居、掛け合いが出来るのだ」というところにチャレンジして、出来得るならば配信まで持って行きたい!と、夢が広がります。
それの第一歩とすべき台本についてのトーク。
いつものとおり、全くのフリートークからスタート。
自分の考えを自分の言葉で語る。
失敗?周りの意見と違うことを恐れず受け入れる。
これも、自分を表現する大事な要素です。
アフタープレイについては、また繰り返していきますので、いつもより放置状態が加速。
いやー、楽しかったですねー!
次回は、誰も喋らなかったら私がずーっと喋るぞー!って言って始めようかしらん。
私、お喋りなんですよね。笑

2021年

1月

02日

2021 あけましておめでとうございます。

世界中が苦難の年が続く船出です。
心折れそうになっても、継続は力と信じて・・・。
芝居をやるしか生きようがない。
笑おう・・・
笑おう・・・
春だ!
2021年 新春  柚木佑美


2020年

12月

16日

2020、最後のキャラクタークラス終了。

本当に怒涛の2020年。最後のクラスはキャラクタークラスになった。

先日、無事終了。

とにかく、稽古中に感染者を出すことはなく、みんな元気で最終日を迎えられた。

 

今年は、まずそのことに感謝しかない。

 

キャラクタークラスはエクササイズのように対面で強く感情を表現することはないため、感染への心配は少しは楽だった。が、ここに来ての感染急拡大。毎日床からセットまで除菌清掃。

そして、窓を開けるが・・・寒い!

みんな防寒対策しての稽古だった。

 

 

今回、こんな中だが・・・いや、こんな中だからこそ本当に熱意のある人が集まってくれた。

 

今回、前半zoom、後半スタジオだったのだが・・・

「前半のzoomの日程だけでも全額払うから参加する」といって関西から参加した人。

そんなこと言われたら、あたしだってしゃーないやんけ!と言う気持ちになって、持ち運べるパソコンを新規購入。なんとこのアタシが2台持ち!

ビックカメラに買いになった時、「なんでここまで来て、この年で、アタシがパソコンで苦しまなきゃならないのか!」とビックにおにーさんに愚痴りまくった。

そしてスタジオには、一人だけ画像で参加していた。(笑)

 

静岡県から、後半4回、バスで通った人。

もう、マジか!って感じ。

 

養成所に行きながら、バイトもしながら、それでも10日間やり切った人たち。

キャラクタークラスは宿題の嵐なのだが・・・!

 

再演の舞台出演を控えた人。

初演でうまくいかず泥沼だった役を、リベンジを誓って参加。

 

次回のオーディションでの役を練習する人。

 

 

全員、確実な目的を決意をもって参加していた。

やはり、その気持ちを各々自分自身は裏切らない。

稽古途中でそのキャラクターを体にしみこませるために、よく設定の即興をやったりする。

その面白いことと言ったら・・・。

どんどんよくなって、最後はほんとにおもしろい「通し」になった。

そして自分の今いる位置と、今後の課題を確認できる。

 

 

そして、俳優はその役の人物の人生を「受け入れ」て「好き」になる。

演技がうまくいかなかった時の、俳優の状態として

「役への愛が薄れたのでは・・・」

「いや、薄れたつもりはないけど、それより自分への注意が上回った」

「役の人物はワガママだから、そうするとすぐそっぽを向く」

という話をした。

 

この会話、何気に私はとっても気に入っている。

今後使うだろうなぁ・・・この説明!(笑)

 

 

あああああああ!

来年こそ、ちゃんとした打ち上げしたいぃ~~~~~!!!!

 

 

2020年

11月

27日

今秋2クール目のエクササイズクラス、終わりました。

11月半ば、エクササイズクラス2クール目が終わりました。

感染が急速に拡大し、緊張感が増してきた中、滑り込みセーフみたいな気持ちでした。

もちろん、このWSの中での感染はありませんでしたが「バイト先で感染者が・・・」ということでのお休みも出てきて、じわじわと迫ってくる感じがありました。

演劇界、芸能界 いや日本中・世界中 頑張っていたのに・・・という落胆の気持ちは否めません。

 

が、若者たちは元気でした。

たくさんの感情を爆発させ、学んでいってくれました。

その「前進したい!!!」というエネルギーに涙が出る思いでした。

 

追加の回を見学に来てくれた俳優さんが言ってくれたことですが、

「やっている俳優さんの個性が際立っている」

この言葉が一番うれしい感想です。

 

まずは自分自身を表現する・・・これは簡単なことではありません。

自分の「見られては不都合な自分」を公にさらすのです。こんなキツイことはありません。

このエクササイズに来てくれる俳優さん方は、そのことに果敢にチェレンジしてくれているのです。

 

この冬はまた我慢の季節になりそうですが、負けないぞ!

果敢な若者たちにエネルギーチャージしてもらいました。

 

そして、しんどい時、家で見る映画にどれほど気持ちが助けられたか・・・

ほんの2時間、現実から夢の世界へ。

その時間がどれほど大切なものか。

私たちの仕事は、そういう仕事なのだ・・・と改めて強く思いました。

 

今秋2クールのエクササイズクラスに参加してくれた俳優さん方本当にありがとうございました!

またみんなで前に進もう!!!!

 

2020年

10月

29日

コロナ禍でのエクササイズクラス無事終了

先日9~10月エクササイズクラスが終了しました。

無事、本当に無事に、感染者もなく全メニューが終わりました。

まずはこのことに、参加者の方々、会場の方々、関わってくださった全ての皆様に

 

ありがとうございます!

 

です。

 

コロナ禍で新体制・・・週一回、チケット制、もう対応がバタバタでした。

政府の言う「7割経済」ですが、感染対策やらなにやらで仕事量は1.5倍。。。

真面目に体力勝負です。

今はお店もホテルも、コロナ禍で影響のある職場はみんなそうなのでしょうね。

 

本当に「皆さん、頑張りましょうね!」という気持ちです。

 

 

そして、内容。

メニューを一つ減らし、回数も8回。

「これで結果を残せるだろうか・・・。でも不安がっていても始まらない。やるならやるしかない」そう腹をくくって開催に舵を切りました。

無事終わった感想は「ワークショップは受講した人のものだな」です。

初めて来てくれた役者さん方は、以前を知らないわけで、今回の自分の経験を大切に思ってくれていました。

そして、ちゃんとした訓練の場に出来るかと言う、私の責任は私が負うべきこと。

だからこそ、受講してくださった方々のこの結果、この受け止めを私がきちんと把握して次を見ていく。これしかないと思いました。

 

どういう稽古もその俳優さん一人一人の成長こそが大切です。

トレーナーの能力はもちろん、一人一人の俳優さんが自覚して自立して成長する、それが一番その人のためになる・・・・

それを改めて感じたWSでした。

 

 

フェイスシールドマスクなどでの弊害も、もちろんあります。

何か体につけるということは、それだけ俳優の表現に大切な「身体」に規制をかけます。

こんな小さなものがこれほど影響するのか!と、やりながらとても歯がゆい思いもします。

でも、これも受け入れていくしかない現状です。

現場が十分に動いてない今、ただただ何もせず過ごすという選択はしないほうがいいと思います、特に成長段階の若手にとっては。

「今こそ訓練する時期だ」と思える気持ちが素晴らしい!

 

 

まだ10~11月クールのクラスは11月半ばまで続きます。

こちらも安全に最後まで・・・を祈りながら頑張っていきます。

 

神様仏様・・・!(普段、信心もないのにこんな時ばっかりですが・・・笑)

 

2020年

9月

10日

始まりましたー!新体制エクササイズクラス

秋とは思えない残暑!

その中で、ついに始まりました、エクササイズクラス。

GWは緊急事態宣言真っただ中。「延期」と言う名のキャンセルになってしまいました。

その後、それにエントリーしていただいた方々とも連絡を取りながら・・・ついに再開です!

 

感染対策として、広い稽古場、人数を減らして、もちろんフェイスシールド・マスク・換気。

いつどうなるか分からないので、チケット制導入。

基本、週1回。

・・・何かあっても継続できるように・・・。やめない覚悟!

 

 

といっても、週一のエクササイズクラスは私がトレーナーをやるにあたっては初めてのケース。

毎日であろうが週一であろうが、レッスンが始めると俳優たちは・・・なるようになる!

私自身が、気が短い・・・というか、「イラち」なので、どれだけのたうち回ろうともさっさと結果が出したくなってくる。

いかんいかん・・・

焦らず、じっくり、結果がすべて!と言い聞かせる。

 

私自身が初めて受講したときは、週一で2か月半かかって終わらせた。

効果というか結果はか変わらないと思う。

 

まだまだあまり現場が動いていない中、しっかり基礎固めを・・・と思って来てくれている俳優さんたちに確かな結果がでるように、じっくりと進んでいきます。

 

 

2020年

9月

03日

稽古場で、シーンクラス! 後半だけでも・・・!

8月はキャラクター&シーンクラスが出来ました!

前半はzoomで、後半は稽古場で。

まだまだ色々な状況の方がおり、対面はちょっと・・・と言う方、対策を講じて稽古場で・・・と言う方。双方の希望を叶えるため、半々で開催しました。

 

著名な演出家・俳優の方々の言葉通り、やはり芝居は

「暑い体をぶつけあって、唾を飛ばしあってなんぼ」

私もそう思います。

本当に「芝居」が出来るようになるまでまだ時間はかかりそうですが、今出来ることをやり続ける!

それしかないです。

 

zoomでは、

キャラクターはキャラクター分析と役の人物になってスピーチと会話、モノローグドラマのさわりまで。

シーンは、台本読解とやり取り、キャラクターの確認。

 

そして、後半は稽古場へ。

稽古場ではもちろん、感染対策の床掃除・セットの椅子やらテーブルやらを毎回全部拭いて。

ずっとフェイスシールドか透明マスクを取らずに練習。

一回シーンが終わるたびに窓全開。

ほんとに体力勝負やーーー!

病院や学校の方々は毎日これをやっているかと思うと頭が下がります。

 

 

そんなこんながあっても、フェイスシールドで飲み物を飲む動きが出来なくても・・・・

ああ!対面って最高!!!

人間を感じられるって最高!!!

 

稽古場初日の全員の言葉。「やっぱりコレだよね!!!」

 

 

ウチの稽古はやはりリアリティを重視するタイプの稽古です。

今回の稽古でも・・・いました。

勝手にアドリブ始めちゃう役者。

私が天然と言っているタイプの役者さんです。

そういう人は、私のように頭で、理屈で、芝居をしてしまう役者には羨ましいくらいコロコロと感情が動き、強い感情もがっつり表現できます。

でもその感覚が・・・楽しくなると、気が付くと、すぐアドリブ言ったり台本のストーリーをひっくり返したり・・・。

天然さんは、自分らしくやるのはいいけど、台本の理論・与えられたキャラクターをしっかり守ったまま自分の良さを出さなくてはなりません。

即興演劇でなければ、役者は「セリフ」を言ってなんぼ!

決められた動きが出来てなんぼ!

です。

私は若いころ、ここで右向いてこのセリフ言って・・・みたいなことを「上手」に出来ました。

そしてディレクターに「ちゃんとできている。でもおまえの芝居はちっとも面白くない」と言われ、このような稽古に足を突っ込んで、ここまで来ました。

こんな時期だからこそ、初心に戻って、

「台本に書かれたことを、毎回新鮮に。まるで初めてやるように。」

 

そして今回、ずーっと地道に続けてきた役者さんが、みごとに開眼!

その役者さんは、おとなしいタイプの人で、言葉遣いも優しく、自分に自信がないような感じでした。

最初はセリフも出てこないし、ただ叫ぶだけになるし、テトニー(体が固まること)起こすし・・・。

でも、稽古が進んでいくと、その原因はその俳優が「自分はまだまだできてないから、何もかもまだ足りない」と思うこと、自信がないこと・・・だということがわかってきました。だからすべて過剰にやってしまう。そうすると相手との交流もうまくいかず、シーンは台本通り進行しない。

自分が読み取った通りに、感じた通りに、失敗を恐れずシーンをやってみると、もう最高の出来でした。その人は今まで充分稽古を積んで力をつけていたのです。

それを自分自身で抑え込んでいたのです。

もったいない話ですね。

 

自分で自分を知って、勇気をもって表現していってほしいです。

基礎稽古って、そのためにあるのだから・・・!

 

写真は・・・

マスクなしの集合写真は、直前にマスクを取ってみんな口を真一文字に結んでいます。

稽古中の写真は、フェイスシールドと透明マスクの嵐。

残念ながら光って顔の表情が見えにくいのが悲しい。

それでも、やっぱり、芝居をしたい!!!!!

 

2020年

8月

22日

やっぱり人と関わるって素晴らしい!

8月、対面のリピテションが出来ました。

7月はzoomに変更しましたが、やはり、人と人が関わる姿は素晴らしい!

 

まずは、K’sスタジオさんに感謝です。

久しぶりに行ってみると、換気口が2つも増えて空気を回す扇風機やサーキュレーターを備えていました。安心感倍増でした!!!

 

今まで通り、養生テープで超えてはいけない川をつくって距離を取ってのリピテションが中心ですが、最後に一回だけその真ん中の「川」がだんだん消えていく・・・バージョンをやりました。

今はすでにみんな、相手と近づくことに緊張感を持っています。

それがきちんとリピテションに反映されていて、リピテション全体が丁寧に繊細になっているのを感じました。

距離を取ることが良い方に作用して、自分で自家発電の感情を振り回してもどうにもならないことが体に落とし込まれているようです。

これをプラスの遺産にしなくては。

 

転んでもただでは起きないぞ!!!

 

そして、キャラシーンクラスが昨日から始まっています。

Show must go on!!!!

 

 

2020年

7月

29日

7月はzoomリピテションでした!

7月は特別リピが中止になり、zoomでのリピテションでした。

 

zoomリピに初めて参加した方々もおり、繰り返していただきますが、このzoomリピは俳優としての感性のキープにはなりますが、実際に「人」が目の前にいないということはそれだけ「危険」度がないのです。

人間同士の交流、感情や人体そのもののぶつかり合い、その情熱が魅力の演技においては、本来の練習には及びません。

 

ですが、この状況を嘆いていても始まらない。

 

いるのは自分のウチ・・・という状況であっても、みなさん「イキイキ」感をキープしてもらえました。

中には、「え!この子こんな顔してたのか?こんな声してたのか?」とびっくりするコも。

自分のウチということで、リラックスしているのです。

やはり人間一歩外に出ると緊張は否めない、ということを再度実感しました。

 

来月はぜひ、稽古場でリピをやりたいと思います。

稽古場でもそれくらいリラックスして欲しい!

頑張ろう!人類!!!!

 

2020年

7月

24日

7月のzoomレッスンは・・・殺人犯!

先日、zoomでの「台本一冊全部読む」クラスが終了しました。

 

今回は映画のシナリオ。

戯曲と違って風景が動く!

当たり前ですが・・・・

映画監督さんのいう「絵」が、素晴らしい演技をしているのが実感できました。

 

そして、今回の台本の主人公は「殺人犯」。

今回も普段のアクターズワークスのシーンクラスではなかなか扱えない題材です。

そんな台本に出会えること。

zoomという武器で地方の人たちを会えること。

それはコロナの唯一の良かった面ですね。

 

何度もお仕事した某テレビ局のドラマのプロデューサーの方と先月でしたか・・・お話ししました。

「犯罪者と普通の人は何にも変わらない」

そう言われて、つい「それはそうなんですけどね・・・」という私がいました。

彼は諦めない!

「いや、そうなんだ!」

と。

本当にそれを気持ちの中に叩き込まなくては、こういう台本は理解できない。

途中で「自分とは違う人」というところに逃げそうになる。

私も、改めて立ち向かう覚悟をしました。

 

みんなで読み込むことの素晴らしさは、本当に多岐にわたる考え方を受け入れられること。

そこから、あきらめずに「殺人」という日常にない行為を落とし込んでいくことが出来ました。

読み方とか、役のキャラクターとかは人の数だけ幅があるということ。

本当にそれを体感したら、いわゆる「ダメ出し」を否定せずに受け入れられると思います。

ま、そこまで読み込まなきゃ!って話ですね。(笑)

 

 

8月にはキャラクター&シーンクラス

9月からはチケット制のエクササイズクラス

 

芝居を続けよう!!!

 

2020年

7月

01日

特別リピやりました!

特別リピを開催できました!!!

特別っていうのは、もちろん「ソーシャルディスタンスリピ」です。

いや、コロナ対策とかソーシャルディスタンスとか、いうのはちょっと悔しくて「特別リピ」と。

かすかな抵抗でしょうか・・・(笑)

 

緊急事態宣言前に同じリピをやった以来、なんと3か月ぶりです。

もちろん感染対策はできる限り・・・

普段は10人とかそれ以上でやっているのを参加者6人で。

床も椅子も拭いて、消毒用アルコールを並べて、アルコールティッシュも・・・

マスクに透明マスク、フェイスシールドはより取りみどり!(笑)

 

 

リピテションは、感情を交流させる練習です。

普段は、言葉と行動の両方ですが、この事態では

・2mの間隔をあけそれ以上は近づけないという制限付き

・椅子を背中合わせに配置、基本的に相手を見ることができない状態で

という2種類をやりました。

 

人間には、その人なりの「人間距離」というものがあり、他人がその距離から内側に入ってきたら「恐怖感」が作動し「警戒警報」が鳴るものなのです。逆に家族や恋人など親しい人とは「もっと近づきたい」と感じるので、距離があったら「寂しさ」などを感じます。

その距離が保たれているということは、「怖い」という気持ちが起こりにくいので感情の起伏は起こりにくくはありますが、ちゃんと相手を見ること、しっかり声を出して相手に伝えないといけないこと、などはこのほうが鍛えられるという側面もあります。

後ろ向きに至っては「視覚」を奪われるので、もっともっと集中して相手をキャッチしないと交流になりません。

これをやると、できてるかできていないかが露骨にわかる。。。

これも興味深い発見でした。

「こんな事態だからできない」ではなく、出来ることをあきらめないで続けていきたい・・・と改めて思わされました。

 

3か月ぶりに、生身のメンバーを集えたこと。

涙が出るほど嬉しかった!!!!

 

 

でも、やはりこの状態なのでみんな体が硬くなっています。

「恐怖感」を感じると人間は体を固くします。自分を守ろうとする本能ですね。

みんな自分が思っている以上にストレスを感じているのだですね。

運動やストレッチ、大切です。

そして、消毒、ああマジ大変!!!!それだけで一仕事!(苦笑)

それを踏まえて、一生懸命毎日開店しているお店や、病院・介護施設など、頭が下がります。

 

2020年

6月

19日

キャラクター&特別シーンクラスの延期について

ブログが大変久しぶりになってしまいました。

5月にはzoomレッスン「台本一冊全部読む」の「ヴェニスの商人」をやりました。

最初の「驟雨」でも書きました、全員がまず言いたい意見を自由に発言して行って台本を導き出していく時間を3日間取りました。

やはり、これはとても重要な時間です。

まずは、自分自身の意見を否定せず、その上で全体の台本の趣旨をくみ取っていく。

どちらが欠けてもダメなのです。

それを手に入れていける大切な時間でした。

 

その後、緊急事態宣言はどんどん解除され、あれよあれよという間に経済活動再開へ。

全国的にはもう何日も感染者が出ていないところも多く、私の実家のある岡山でも、まさに「日常」を取り戻しつつあるようです。

が、東京は・・・

演劇関係以外の友人からも「外に出ていいんだかいけないんだか全然わからない」と言う声が。

政府や東京都の方向性や対策も、相変わらずデータが示されないままの「掛け声」だけのものに、私には聞こえます。

 

東京都のステップに従って、対面してセリフを交わさない・いわゆる一人芝居の状態の「キャラクター&特別シーンクラス」を募集開始しましたが、思った以上に参加者の動きがありませんでした。

ここにきて東京都の様子が不安定であることと、それに対する都の対応がよくわからないことで、安心感が持てない人が多いのだと思います。

その感染の怖さもありますが、特に若者たちにとっての経済的不安定が想像以上に大きいと思いました。もちろん、若者だけではありません。事実、私自身も他人ごとではありません。

その2点で、「延期」の決断になりました。

 

延期を表明した後、メンバーの方々から

「恥ずかしながら収入が・・・」「バイトもやっと始まったばかり」

「親と同居で、やはりまだ不安」

などのコメントが寄せられました。

もちろん「参加を予定していたので残念」のメールも届きました。

こういうコメントをいただくと、延期したことが間違いだったのか・・・!と落ち込みもします。

 

 

テレビのニュースなどで、居酒屋で「やっとゆっくり飲める」と言ってビールを酌み交わすサラリーマンや、早々に温泉旅行に行ったりする家族の様子を見ると、「私たちの業界だけなんで!!!!」と、イジけた気持ちになってしまうのですが、「これは違う!みんな不安の中、工夫と努力をしている」と思い直し、気持ちを立て直す毎日です。

 

7月はもう一度、zoomで「台本一冊全部読む」を開催いたします。

これは格安ですので、皆さん、ぜひぜひご一緒に!

 

 

そして・・・私は・・・8月のエクササイズクラスを・・・・あきらめていません!!!

 

先日のニュースで、中学校の給食が一言もしゃべらず黙々と食べなくてはいけないので「つまらない」と。先生がなんとかしたい!と学校放送でDJを始め、生徒の投稿を読んだりほかの先生の心理テストをしたりで、受けに受けている・・・という記事を見ました。

いい話だと思いました。先生、すごい!

本当の新しいスタイルって、こういうことだな・・・と。

 

なんとか工夫を凝らして、8月にエクササイズクラスを!

そして、延期したキャラクター&特別シーンクラスを9月に!

 

 

3歩進んで2歩下がりながらも、前へ!!!

いつかは、思いっきり叫びあえる日が来ることを信じて!!!

2020年

5月

05日

台本読解のアンケートの追加です。

遅くなりましたが、追加のアンケートが来ました。

こちらもご一読ください。

アクターズワークスでは、第二弾を募集開始しました。次は「ヴェニスの商人」です。

あ~~~~大変!(笑)

 

=============

 

今回、zoomサポート・読解への参加ができてとても勉強になりました。

読解に関しては、最初のト書きの部分だけでこんなに想像できることがあるのかと驚きましたし、岸田國士が今でもたくさんの団体に上演されることに納得しました。

フリーディスカッションは、自分の部屋で話しているので実は稽古場で話すよりも話しやすかったです。相手の顔が一度に見えるのと、自分の手元は映らないので気軽にメモを取ることができたので自分にとってやりやすい環境だったのだと思います(今回の内容が喜劇寄りなことも関係あるかもしれません)

Aさんなど皆さんの解釈にも個性が出ており、それが読みに滲み出ているのが面白かったです。Bちゃんの大変個性的な家政婦(台本にちょっとだけでてくる役)とか。


戯曲読解は苦手意識が強かったのですが、今回のクラスやそれまで受けたクラスで、以前より前向きに取り組めるようになりました。
中々、自分の意見に自信を持つことができなくていつも中途半端な演技になりがちで、今回も意見を口にするとき恐る恐る……というところが多々ありました。しかし口にしてみると頷いてらっしゃる方もいましたし、違う場合は意見を言ってくださいましたし、正解不正解関係なくディスカッションを楽しむことができるようになっていきました。
ディスカッションをしている内に、新たな発見も生まれていきました。

今後、zoomで稽古やWSをする機会が増えていくと思うので、どうすれば有意義な時間にしていけるかの参考にもなりました。参加できてよかったです!


2020年

4月

28日

台本読解クラスのアンケートが出揃いました!

先日の「台本読解」クラスのアンケートをたくさんいただきました。

それをアップさせていただきます。

私があれこれ言うより、これを読んでいただいた方が皆さんによくわかっていただけそうです。(笑)

 

今回の台本は、岸田國士作「驟雨」でした。

そして、私がプランしたことは・・・参加者みんなの自由で本音のディスカッション。

これは、ミネルバ大学という大変個性的な大学の取材番組を見て、これはとても大事な事だ!と思ったからでした。

日本人はディスカッションにも慣れていないし、演出家は「先生」という習慣があり、つい「先生」の指示待ちになる。これが「俳優」という立場での演劇・映画の創作活動に大いに良くない!と思っていました。

それが引いては「正解探し」といわれる演じ方に繋がっている・・・と。

「台本をちゃんと読みこなすこと」と「それを演出家と話し合えること」この両輪がとても大切。

 

そのためにはまず、「間違ってる」とか「くだらない」ことからでも自分で言葉にしていくこと!から始めたいと思い、やってみました。

 

時間が短かったので充分とは言えないけれど、やり続ける必要があると思えました。

どうぞ、読んでみて下さい。

 

 

 

『台本読解は課題であり、やりたかった。勿論今までもやって来ましたが、いまいち自信がなかった。今後も続けたい。

 

 

 

あまり戯曲をきちんと読む機会があまりないので、参加してみた。
初めて一人で読んだ時は、なんか(戯曲の)動きがあまり見えず(会話はちらほら面白そうな所はあったのですが)淡々としている話だなと感じていたが、皆んなで感想を述べ合った二日目以降は、だんだん台詞に対して引っかかるようになり、なんでこの人はこう言ったんだろうと言うのに疑問を持って考える事が増えた。
自分と違う意見も、そういう捉え方もある、そう感じるんだと発見もあり楽しかった。
自分の読み方と相手の読み方が違うのも面白かった。

 

 

一日一日がいい意味で重かったなと・・・

 

 

 

やはり1人では気に留めなかったところや、違う意見を聞く事で人間を深めていくことができたなあという印象だった!

 

 

 

戯曲、台本をじっくり読む大事さを改めて見直せた。そういう見解もあるんだといい刺激をうけ、これから本読みの幅を見つめ直せそう。事前にもう少し個人で読み込んでおくべきだったなと反省。

 

 

 

他の方の読解を聞くことでそんな考え方もあるんだ〜!と思ったり、事前に読んで疑問に思っていた箇所がたくさん質問項目にあがってきていて、「あのこと」とは妄想でこれかな、とか思っていたことが全然違ってすぐ後ろにヒントが書いてあったり整理できてとても良かった。

 

台本をもらったらすぐに読み始めていたが、時代や背景をまず調べるところから始めたいと思った。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

 

 「自分はこう思った」と意見を言い、かつ人の「自分はこう思った」を聞くと、自分の読みの癖を知ることができたり、自分の引き出しにはない気付き方を知れたりするのでおもしろかった。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

よく「正解はない」というものの、それと「自分の妄想」はまた違うし、わかりにくい本や癖のある人物だと「自分に引きつける」読み方で失敗したり行き詰まったりするので、時々こういう台本を読むレッスンには参加していきたいなと思った。

 

 

 

台本の読解には苦手意識があったが、改めてやってみるとやはり思い込みが結構激しく、感覚だけで誤って捉えていたことが多かった。

 

最初はシリアスなシーンとしか捉えていなかった。実は結構笑えるシーンだった。

 

たくさんの疑問を解きながら読んでいたつもりでも、疑問とも思わずスルーしてしまったところが山ほどあった。。。

 

また、時代背景に関するアンテナがとても低かったことにも気付いた。今までやってきたのは同世代の作家の現代の作品がほとんどだったので、もっと違う時代のものも知りたい。違う文化圏。

 

 

 

 

2020年

4月

23日

zoomレッスン台本読解!

慌てまくってzoom体制をつくり、メンバーの方も「苦手なんだけど必死で」用意して「台本一冊読む」クラスを無事終えることができました。

 

リラックス&リピテションと違い、こちらはzoomで充分対応できるとは思っていました。

そのとおり。

普段アクターズワークスでは、一冊読んでの台本読解の練習はやらないので、私自身も大変勉強になりました。

 

やはり、台本は読めなくっちゃ!!!

 

台本読解に関しては、他の同じような稽古と変わらないと思います。

私が勉強になったと思ったのは、アクターズワークスでエクササイズクラスからシーンクラスまでのレッスンを地道に続けている人、あるいは他の練習でもきちんと継続していると思われる人は、やはり「読め」ている・・・という実感を持ちました。

 

「読めない」と思う人のある種は、「自分の思い込が強い」人だと思います。

自分の一方的な見方、価値観でしか、台本が読めない。

台本は、やはりとても客観的に論理的に読む必要があります。

主人公や自分の役の気持ちだけがわかっても台本が読めていることにはなりません。

 

ウチでやっているエクササイズというレッスンは「自分の感情を知る。認める。」という結果をもたらすので、「自分」がわかると「他人」がわかるようになる・・・、「自分と違う意見、気持ちを持っている他の人がいる」ということを納得するようになります。

そのことも、やはり「台本を読む」ことに効果的に作用していると思えました。

 

自分自身のコンプレックスや思考のクセを理解して、それはそれとして客観視して、ちゃんと台本を読むことができる・・・とても大切な役者の仕事です。

 

参加した方々は継続のリクエストを頂きました。

この状況が続く限り、頑張ろうと思います。

 

 

みんな、頑張ろう!頑張って生き抜こう!

 

いつかは必ず終わりが来る!

 

2020年

4月

13日

zoomを使ってのリピテションのレポート

本格的なコロナウィルスとの戦いが、いよいよ佳境に入ったと思われる今日この頃。

やっとzoomのレッスンの準備ができ、先日リラックス&リピのテストレッスンを2回行った。

 

これがこれが・・・思った以上の成果だった。

zoomくん、えらい!!!

 

正直リラックスはできると思っていたが、リピテションは大した効果は望めないと思っていて、「少しでもこの閉塞感を解消する手助け」くらいにしか思っていなかった。

が、俳優としての感覚を維持する効果ははっきりと認められると言っていい。

 

ちゃんとスタジオで練習する時と違って、ネットを使うのでまず声がちょっと遅れる。人によってネット環境が悪かったり、隣の部屋に家族がいたり、大きな声が出せなかったり・・・様々な規制・障害がある。

それをどれだけ「受け入れ」て、相手と交流できるか。

「受け入れる」というのは、「隣が気になるだから、上手くできない」ではなく、「隣が気になる」ことを無視せず「あ、今自分は隣を気にしている」ことに気づいて、その結果「イライラしている」という感情を相手に伝えられる・・・ということ。

演技に必要な「感情」というものは、自分で気づかなかったり蓋をしてなかったことにするとコントロールできなくなる。

障害が多いほど、いい訓練になっている。

 

また、音声の環境が悪いので、相手に言葉を伝えることにより神経を使い丁寧にやらないと伝わらない。

相手の言葉を聞くこともそうだ。ほんとに相手に集中しないと聞こえない。

だから、普段、自分一人で喋りがちな人はその欠点がより明らかになる。

 

どういう状況でも与えられた条件をフルに使って相手と交流する。

改めて、とても重要だと思わされた。

 

考えてみれば、特に映像のロケなどは障害だらけだ。

時代劇で山の中に連れていかれれば、それはそれで日常と違う環境がいい方に働く。(崖とか・・・笑)

が、そんなところばかりではない。

若いころ、ドラマのロケでごく平日の真っ昼間、普通の商店街でロケをした時、近所のおばちゃんたちが集まってきて指さされたりして、いきなりすっごく恥ずかしくなってドギマギしたことを思い出した。大したシーンではなかったと思う。ごく普通の日常会話のシーンで。

相手は有名な俳優さんだったと思う。

「みんな私なんか見てない」とか「私を見て無名な女優としか思っていないだろう」とか「店員の役で、地味な衣装が恥ずかしい。もっといい役だったらよかった。こんな私は見られたくない」とかとかとか・・・爆笑

もう、自意識のオバケ!

あ~あ、残念!(笑)

覚悟が足りなかったね。甘かったね。若かったね。(笑)

 

周りの環境は俳優に合わせてはくれない。俳優がそれを受け入れることが重要なのだ。

 

 

ただ、やはり、「キープ」に有効であり、「アップ」はあまり望めない。

エクササイズを終わった時点で俳優の感情の表現をブロックしているものにくさびを打ち込み、壊れるまで行かなくてもヒビは入っている。

それがリピテションクラスを継続することで壊れていく・・・そこまでの効果は望めないと思う。

あくまでもメンバーの人たち・・・つまり、このレッスンの内容や意味を理解している人たちへのキープクラスだろう。

 

それでも充分意味がある。

 

どういう形になるかわからないがいつかは終息する。いつかは・・・。

その時は一斉に芝居が始まる。舞台が・・・撮影が・・・急ピッチで。

その時にすぐ現場に出られるように!

みんな、生き抜こう!

 

2020年

3月

23日

俳優の声

マイズナーテクニックやメソッドなどを訓練した俳優は、セリフが聞こえない・・・と言われることがある。そういう俳優がいることは私も知っている。

自分の感情などを重視しすぎるあまり、ちゃんとした声を出さない人もいる。

 

あえて言うが、それはマイズナーテクニックなどの練習方法の問題ではないと思う。

俳優にとって、それは映像だけしかやらない俳優にとっても・・・、発声・滑舌はそれだけでもきちんと学ばなければならない重要な課題だ。

映画しか見てないが、ロバート・デ・ニーロの声が聞き取りにくいと思ったことはない。

 

念願の西山水木さんボイストレーニングをやっと受けられた。

水木さんに薦められてレポートを書いたので、ここにアップさせていただきます。

声の問題に悩んでいる俳優さん、声優さんがいらっしゃったらぜひ参考にして頂けたら幸いです。

 

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西山水木さんボイスクラス第一回 2020 3/18

 

 

 

念願の水木さんボイスを受講!半年以上かかったぜい!

 

 

 

最初は声を出す筋肉についてを図解で説明。

 

声を出すための筋肉とはいわゆる「横隔膜」だけでなく、いや、横隔膜を動かすためにも骨盤底筋をはじめとして脊髄起立筋など多くの筋肉が連携して声を出す。

 

腹筋だけ鍛えればいい・・・というものではない。

 

俳優は「ずっとしゃべり続ける」「いきなり大きな声を出す」「寒いロケ地で声を出す」など、通常会話だけできればいいというものではないので、声が出る仕組みを知って体からトレーニングすべき。「声」は体が出す。筋トレは必要。

 

ラジオ体操は素晴らしいボイトレ筋トレだそうだ。声を出す筋肉をまんべんなく動かせる。また背骨を波にように動かす「波運動」。これも効率的。

 

また、声モノマネは非常に有効ということ。

 

声でモノマネをすれば筋肉の「同調感覚」が作動して、その音の出し方を覚えていくということ。

 

 

 

私の若い時は「歌」の先生でボイストレーニングしてきた。当時はそれが当たり前だった。だが、水木さんのように「セリフ」を使ってボイトレしていくということは、「表現」に直結した声が作れると思った。普段の自分の癖で、どこの筋肉が弱いのか使い方が悪いのか・・・などがよくわかる。

 

 

 

滑舌について

 

これも「背骨でしゃべる」など、やはり体を使うことが基本のということ。

 

よく言われる「母音法」についての話があった。

 

これは劇団四季が採用した方法としてよく知られている。

 

日本語は母音と子音の組み合わせで出来ているので、言葉をすべて母音に直してしゃべることで滑舌をよくする。これは間違いない。私も高校生の頃、みんな四季にあこがれていて遊びのように普段の会話を全部母音でやっていた。本当に子供の頃遊びでやったものってしっかり体に見についている。いまでも何かペラっと文章を渡されてもほとんどすぐに母音に変えられる。

 

遊びのように・・・これが本当の「芝居の稽古」なのだろう。Don’t forget!「遊び心」

 

だがこの劇団四季流の「母音法」には一つ問題があって、ただ機械的にやっても変な日本語になる・・・ということだ。それが芝居のリアリティを無くしてしまうので否定する人もいる。

 

このことは滑舌の問題ではないかもしれない。

 

日本語は一音一音区切っては日本語に聞こえない。一文節リエゾンするように発音しなくては日本語の意味が通らない。

 

例えば「青い空が美しい」という言葉があったとして、「あ お い そ ら・・・」と素晴らしく明確にしゃべれても、まるでAIのようになる・・・ということ。

 

「青い空が美しい」だと2文節。「あ お い そ ら・・・」ではなく、「青い空」なのだ。

 

また、「青い空」という言葉にイメージやそれに付随する感情がある。「美しい」と来ているのだから、雲一つない・・・とか、そんなイメージか。そしてそれを見ている自分のそういう空を見ている何かしらの感情。それをひっくるめて人間は言葉を発する。

 

 

 

それをきちんと水木さんに説明してもらった凄く納得がいった。これをちゃんと理解していれば「母音法」は素晴らしい方法だ。現場で使おう!っと!

 

 

 

最後のエクササイズ

 

今回の最後は「声のレッスン」というペーパーを少しやった。

 

「明るい声」「暗い声」「大きな声」「小さな声」などが書かれていて、その指示に従った声を出す・・・というもの。

 

これは一人一人やっていって、水木さんが声を聴いて、一人一人にアドバイスしていく。

 

ある人は「明るい声」が明るく聞こえない。それをどうしたら「明るい」声が出せるか、水木さんの調整にしたがってやっていく。どこを響かせたらいいか・・・とか、どこの筋肉が使えてないからそれを使って・・・とか、どこを開けて・・・とか。

 

私はマイズナーをやっていて、それは人間の感情、つまり「インナー」と言われるものから演技をアプローチしていく。たった数分の「声を出す」練習とインナーは直結している。「明るい声」に指摘を受けた俳優さんはやはり「開ける」ということが苦手な人だった。

 

そして私は・・・。「暗い声」の「ら」に明るさが残る・・・ということ。

 

これは、私が「陽気で、前向きで、明るい」性格であるといったことではない。私の芝居の癖だ。「力で押す」「言葉の最初にエネルギーをたくさん出してしまって、尻切れトンボになってしまいがち」という・・・。

 

たった一言ですべてバレてしまう・・・。言葉ってスゴイ!

 

 

 

また、それを見抜く水木さん、凄かった。

 

なんでも歯医者さんと筋肉友達で、声を出すところの図解などもその歯医者さんから教えてもらったりしているそうだ。矢沢永吉のライブ映像を見ながら「すごいね~、この胸鎖乳突筋!声が出るわけだね~」とか言い合っているらしい・・・、

 

オタク度マックス!!!! ついていけるかしらん・・・()

 

 

2020年

3月

05日

キャラシーンクラスご報告 後半

先日、無事・・・? 今は何が無事なのかわからなくなってきましたが・・・、とにかく熱を出す人も咳き込む人もなく、キャラシーンクラス終了いたしました。

 

後半のクラスの進行状況をアップさせていただきます。今回も長い!(スミマセン)

 

 

第5~8日目

練習の中盤から後半。

 

キャラクタークラスは・・・

役の人物になって、みんなの前で役の人物の人生で大きな出来事を話す。

結婚やら大きな病気やら、親の介護や死、さらには日本の家庭ではタブー的な家庭の内情。。。

離婚、家族の誰かが引きこもっている、宗教にはまってしまった・・・などなど。

ここまでくるとまさに「劇」だ。

そのへんのドラマや戯曲と何も変わらない。

そして役の人物は、それを真っ向から他人に語ろうとなんてしない・・・という状況が出てくる。

わざといかにも軽いことのように笑いを混ぜたり、それには絶対触れず断固「自分は何も思っていない」という態度だったり。

 

エクササイズクラスのプリントに「言葉は感情を表す方法の一つに過ぎない」とある。まさにその通り。

ここまでくると、その人が本当のことを話せる設定が必要になってくる。

このあたりからフィクションの「設定」が登場する。

普通の人が辛いことや恥だと思っていることをモノローグドラマにしていく場合、本当はこんなことはなかったかもしれないが、この役の人物が本当の気持ち・普段は出さない感情を表現する場面を作っていく。

酔っぱらったり、亡くなった誰かの遺影に語りかけたり・・・。

今回のキャラクターでは、「えー!その話、人前でするんだ!」と逆にみんなが驚いたケースもあったが・・・(笑)

 

シーンは・・・

これまでの自分の課題を克服しつつ・・・

だんだん細かいセリフの「言葉の意味」やら、台本の大きな流れ、を注意していく。

これまで感情の流れを重視してやっていた、それを切らないようにしながら・・・たとえば「お父さん」という言葉にこの時どういう思い入れがあったか・・・とかを丁寧に入れていく。

また「ここでこの台本は流れが変わっている」というポイントをちゃんと読んでいく。

ここまでは仲良くやっていたのに、相手のこの言葉のせいでいきなり険悪になったり・・・という「折れ」を明確にしていく。

それがきちんと出来ればできるほど、作家がお客様に何を伝えたかったかがはっきりしてくる。見ていて「面白く」なっていく。

ここでも、やはり俳優個人個人のクセ、特徴が大いに見えてくる。

長所は短所、短所は長所だ。

短所がダメで直さなければならに所・・・ではない。

 

今回、一組は岸田國士の「紙風船」だった。

言わずと知れた名作で、私も21歳、養成所の時に練習台本としてもらって「これは何!どこがおもしろいの??」と思い、その年齢ではなんなのか全然わからなかった。(笑)

だから、今回の20代の二人ももう「読み」玉砕に近かった。(笑・・・えないが、もうこの年なので笑ったよ!)

一つは、頭では読めている・・・が身体では出来てない事例。

たとえば、この戯曲の途中で夫婦二人がエア旅行をする、「鎌倉」へ。

この昭和元年の時代。中流家庭の新婚夫婦が「鎌倉」へ旅行するのは、今の時代ではどういうことなのか!

「これはどういうこと?」と質問すると「この時代ではとても簡単には出来ない憧れの旅行」と言葉では答える。

が、それが感覚的にどういうことか、わかっていない。

「今、憧れの旅行って何?」とみんなに聞くと、「モルジィブ」とか「イタリアのモンサンミッシェル」とか答えが返ってくる。

ちゃんとそれを「感覚的」に入れてセリフを言えば、全然、シーンが変わってくる。生き生きしてくる。

また、シーンをやっていてその俳優「言えないセリフ」が自分ではっきりしてくる。

その言葉の意味がだんだん分からなくなってきた・・・とか、前のセリフと繋がらなくなっている・・・とか。

それをそのままにしない。そのセリフは、相手を取れていない、自分の気持ちや意味がついて行っていないなど、何か修正が必要な言葉なのだ。それを丁寧に修正していく。

 

 

 

第9~10日目

最後の詰めの日程。

 

キャラクターは、人生の一大事をモノローグドラマにしてその台本を自分で書いて演じていく。

ここで一番大きなことは「台本のマジック」だ。

これまでは、役の人物になってフリーに話していた。いわば即興。

ここで「台本」登場!

役者って「台本」となるといきなり「次のセリフは何だっけ?」「どうやって終わるんだっけ?」と「頭」が入ってきて、それまでの「自由」さがぶっ飛ぶ。

必ず一度その洗礼を受ける。

必要な体験だ。

こんなに「台本」に捕らわれてしまうのだ。

それがわかったうえで、「自分をオープンした状態に持っていく」「役の人物になる」「このシーンに至った状況を信じ、感情を感じ取っておく」を丁寧に繰り返し、相手を意識して毎回新鮮に相手に言いたいことをちゃんと言っていく。

その結果、これまでにように感情も変化していく。

 

 

シーンは・・・

これまで順調にくれば、一般に言う「ミザンス」を入れられる。

このセリフの時はここに座ってて・・・とか、この動きで相手にアプローチして・・・とか。決めていける。決めても自然な流れでそれをこなすことが出来るようになっている。

演出の方々は、相手との距離感で二人の緊張感を表そうとしたり、「見せ場」でどっちかの顔が隠れたりしないように動きを付けていくだろう。それにきちんと答えられる俳優になりたいものだ。

 

今回のシーンクラスで、とある劇団に所属した俳優さんが参加されていて、やはり「先にミザンスやセリフの言い方」ありきな方が参加されていた。

リピテションで培ってきた「相手とのやり取り」ありき・・・ではなく「ここでこう動く」「で、このセリフはこの動きで」と、決めてかかってしまう。

そのやり方が悪いワケではない。

 

作品作りは時間との闘いだ。いつまでも俳優の個人練習をしている時間はない。だからミザンスなどの「演出」はどんどんついて行って、「作品」を仕上げていく必要がある。

ただ、私は「俳優の技能訓練」をしている。

だから、それでは身に着かなかったことを、こういうワークショップを開いてスキルアップしようとしている。

その俳優さんにそれを心底理解してもらえなかったことは残念だった。

 

その場合、どうなったかの一例をあげてみたい。

例えば、『「こっちに来て」というセリフに80%の悲しみが必要だ』と思ったとする。そうするとシーンを進行する中でそのセリフが来ると80%の悲しみを充電するまで「間」をとってしまう。

その間が積もり積もって、全体では3分長い!間延びだ・・・客は飽きる。

そういう事が起きる。

何故、それにこだわるのか!!!

俳優のエゴか!

こういうことに対して、以前、小川絵梨子さんは「感情なんか後で来るんだ」と言った。

そういうことになるよね。

 

また、動きでもそういうことがある。台本ではとても繊細に「ちょっと触る」なのに、自分の感情ばかりに注視してしまってガバっと相手の手を握りしめてしまう。

台本では「ちょっと触る」から、二人の微妙な関係が表せるのに・・・。

そうすると「相手が手をそのままにしておくのはオカシイ」ということになってしまって、台本が書いているストーリーを変えてしまうことになる。

「この二人は結ばれる話なのに別れちゃうぞ!」

 

台本を成立させることが、我々俳優のなすべきこと!

 

 

もうずっと言い続けているが、俳優のスキルアップには、色々なやり方がある。

そして、いくつになってもこれでいいということはない。

 

 

西山水木さんが、セリフ、言葉をとても大切にしていらっしゃる。

そのことから表すことのできる大いなる可能性を。

感情や相手との交流を基礎にやってきた私だが、これから水木さんの「言葉」をもっと身に着けて、もっともっと先に進みたい。

そして、そこから見える景色を・・・その「境地」(?)を体験してみたい。

 

今は「コロナ危機」で芝居は休眠状態かもしれないが、いつかはこの危機は去っていく。

その時また、歩み始めたい。

 

2020年

2月

28日

キャラシーンクラス前半のダイアリー

今回はダイアリーにしてみました。

前半4日分です。

 

第一日目
チャート説明
学校のテストのように解答しただけではダメ。体に落とし込むためのステップ
1組シーン 読み合わせ
台本の読み方の浅さが露呈する。

第二日
キャラクターは、自分の演じる役の人をみんなの前で話す。
エクササイズを経験しているメンバーなので、本人と似ていいるところとそうでないところが鮮明に。
シーンは、昨日、台本の読み方についてコメントしたチームは、修正して来ている。
シーンの最初はリピテションのように、感情を使った交流を中心に読み合わせる。
そうすると、エクササイズの時の課題が如実に現れ、怒っているけど相手に届かない…チームがある。
エクササイズの重要性。
また、目的をどうしていいかわからなくなり、停滞することがある。だか、交流出来ていることが確認出来れば、感情を閉じないまま目的を達成しようとしてもらう。
見違えるほど、シーンが浮き上がる。


第三〜四日
キャラクター
役の人物になって、みんなの前で自己紹介。
みんな、自分に近しい親兄弟なので、はじめは冷静さを欠き、とにかくやってみる!という感じだが、ずっと近くで見ていたり、自分に似ていたりで、以外とやれる体験をする人が多い。
どうしてもわかんない…という人は、参加者の中で「私、わかる」という人にインタビューしたりして、役を自分のものにしていく。
近しい親兄弟をやっていると、自分では以外なほど感情が溢れてくる人が多い。
やはり、色々な意味で家族!なのだ。
シーン
まずキャラクターを入れて、シーンの背景を感情的に信じられたら、リピテションで練習した、相手に反応するやり方で、読み合わせる。
ここで、もし台本に背いてでも自分の感情の流れに従って、大いに脱線してもらう。
と言っても、役者はなかなか脱線出来ない。
台本の通りにやろうとする習慣がとことん邪魔をする。
だか、それをやろうとすると、ついさっきまで生き生きしていた姿が、あれあれ〜と、なんだかエネルギーのおかしな状態になったり、いきなりアンタ誰?って言いたいくらい全く別の人になったりする。
やはりエクササイズの成果はすごい!と思う。体は、自分と役が離れてしまうことをとても良く分かっている。
そうなったら、それは、自分が楽器を開いてないとか、キャラクターを理解出来てないとか、台本がわからないとか、何かしらの課題があるのだ。
それを毎回、修正していく。

 

レッスンは今日5日目。

5回目からは次回また経過をお知らせします。

 

コロナウィルスで大変な事態ですが、参加者・見学の人全員、稽古場に着いたらまず手洗い!みんな気を付けてやってくれています。

最終日まで何にも負けず頑張ります!

 

2020年

2月

22日

西山水木さんとの交換WS 遂に三回目だ!

先日、お忙しい水木さんのツアー公演の合間を縫って、3回目の交換WS.

 

水木さんの体力とパワーに頭が下がる。よくこんなスケジュールの間にWSまでやろうとするなぁ・・・。どこからそんなエネルギー、情熱、がでてくるのか・・・。

 

私の方が後輩なのだが、ついていくのが大変!反省して体力を付けねば・・・!!!!

 

 

 

二人で何も決めないゆる~い集まりを始めて3回目。

 

ほとんどまず、2人のオバサン女優の愚痴から始まる。() これをやれるのは精神衛生上非常に良い!!!

 

だが3回目を迎え、少なくとも二人の・・・いや、私の?方向性は見えてきたような気がする。

 

俳優が演技する能力を数値にして、ワークショップなどの訓練で身に着けられる点数が50点として、演出家が「こいつOK」と思える点数が60点だったとする。

 

私は自分のWSの中で、もちろん俳優が60点になるように一生懸命やっているが、それは理想論。その現実の中で「必ず違いを作って終わる」ということを自分に戒めている。

 

ある人は60点に達した!スゴイ! でも、そうでない人も20点だった人を20点のままでは帰さない。1点でも進めて終わらせる!・・・と。

 

私は演出家・監督ではないので「演出」でその人を生かしてあげることは出来ない。その代わりに私のWSでは「演出家・監督の前に出るまでに俳優がやっておかなければならないこと」に特化して練習しているつもりだ。

 

もちろん、どのトレーナーさんも自分のポリシーの元、一生懸命レッスンしてらっしゃると思う。

 

 

 

だが、やはり、現場に出たときにすぐに結果を出せるものではない。

 

 

 

もちろん、自分の点数と60点の差を自覚して、それを埋めるために何をしなければならないか理解して身に着けていくのは俳優一人一人の自己責任だが、少しでもその差を埋めるべくトレーナーが前進できることは何か。

 

 

 

水木さんが初回に「やっぱり発表会までやらないと」とおっしゃった。

 

私ではその経験はさせてあげられない。

 

私には演出はできない。

 

もちろん、シーンを成立させることはできる。が、それは作品を作る「演出」ではない。

 

 

 

 

 

今回の交換WSでは・・・

 

前回まで多くは私がやって来たマイズナーテクニックなるものの感覚を使い「交流」を重視したセリフのやり取りを、水木さんに見てもらったり私と水木さんでやってみたりした。

 

今日はそれに、水木さんの演出が加わったらどうなるのか・・・を試した。

 

私と黒澤君で「マクベス」を。

 

もちろん、セリフを覚えているわけではないし、細かく本を読み込んでキャラクターを作っているわけではない、ただセリフを使って交流と目的を意識して読み合わせ・・・から始まって、水木さんの「なんでマクベス夫人は夫にダンカン殺しをさせたいか」「なんでマクベスはこの短い時間に、一旦やめようと思った殺戮を、奥さんに叱咤されたくらいでやることに変わったか」などの思索が始まる。

 

水木さんは『誤読』という手法をつかって、そのキャラクターの裏側、奥、を探っていって深みを与え、まさに演技を引き上げていってくれた。

 

これは交換WSなので、私も自分自身が演出を受けて自分の何がどう変わっていくか・・・を気にしながらやってみられた。

 

自分の中の変化はとても興味深かった。

 

また、自分ではわからない自分がたくさんいて、それを水木さんが遠慮なくピックアップする。

 

へぇ~そんなふうに見えてるのか・・・

 

え?それはいいところ、面白いところなんだ・・・気が付かなかった。

 

などなど。

 

 

 

自分が教えているWSでは、出来るだけ自分で自覚する部分を多くして、自分で俳優として作品に挑めるようにアプローチしていくが、所詮、自分で自分のことが全部わかるわけではない。

 

演出家にゆだねて、引き上げて、色を塗ってもらうことの、面白さ大切さ。

 

 

 

これを多く体験することもとても重要なのだ。

 

車の運転と同じ、身に着くまでやれば自分の手足のように車を運転することが出来る。

 

だから、現場にたくさん出られる人はがどんどん上手くなるのだな・・・と改めて思った。

 

 

 

 

 

黒澤くんが「技術はあるが統合できない・・・」

 

と言った。

 

どういう意味かと言うと、今の若手俳優たちは色々な方法論で学んで、例えばマイズナーテクニックならリピテションをやる。それを使って相手と交流はできるがいるまでたってもミザンス通りに動けない。それでは芝居は構築できない。

 

ほんとは両方できるはずで、やればいいのに・・・なんで?

 

ということ。

 

 

 

これでは何のために基礎を学んでいるのかわからない。

 

 

 

何度も言うが、自分が一人前の俳優になるために結果を出すのは俳優の自己責任だ。

 

 

 

だが、マイズナーであれルコックであれ、その基礎を現場に繋げていくのは「演出」を付けてもらってやってみることでしか学べないことはたくさんある。

 

それをしながら、その場面を演出家の要求通りに表現していくために「だからこの練習をやったんだ!これだよ!」とオンタイムで指摘する稽古はとても重要な有益な稽古なのだと思う。

 

 

 

いろいろな優れた演技論、練習方法があるが、それを身に着けたうえで

 

方法論に固執しない。

 

それが見に着けば、きっときっと芝居というフィールドでいかにみんなで楽しく遊べるに違いない!

 

2020年

2月

14日

俳優のモチベーション

今月2回のリピテションが終わり、来週からキャラクター&シーンクラス。

ただいま絶賛台本選び中です。

 

アクターズワークス以外でも、演技トレーニングのご依頼を頂くことがあります。有難いことです。

色々な立場・状況の俳優たちが演技力を高め、いい仕事をゲットする、いいパフォーマンスをすることを目指して努力していく所存で頑張ってます。

そんな中で今、話題になっていることの一つに「モチベーション」のことがあります。

 

新国立のトレーナーをやっていた頃、新国がお招きしていたイギリスのラダという王立の演劇学校(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E7%AB%8B%E6%BC%94%E5%8A%87%E5%AD%A6%E6%A0%A1)の有名なチーフトレーナーとお話しする機会がありました。

その時の彼女が

「『私のセリフはどれ!!! 私にセリフを頂戴!!!』という気持ちだけは、教えることが出来ない」

とおっしゃったのを忘れることが出来ません。

 

 

私はアクターズワークスにおいても、他のレッスンに関しても「しつけはしません」とお願いしている。

ダラダラと遅刻したり、セリフを覚えてなかったり・・・そういう人を「怒る」ことは無意味だと思っており、怒られなければやらないならやめてしまえばいい!と思っている。

それはモチベーション?エネルギー?、日本流に言えば気合、を他に人に入れももらう行為だと思うので。自分でそれを高め、集中し、稽古に望めない人は、この仕事は無理だ・・・と。

 

確かに、10代のまだ高校生という人には教育的側面があるので難しいこともあると思うが、18歳・高校卒業以上は問答無用だと思う。

 

「役者になる」など、雲をつかむような話。

私自身も親に理解されるわけもなく、「許して欲しい」などとも言えず内容的には「家出」、強引にこの業界に飛び込んでしまった。それしかなかった。

簡単に仕事をもらえるわけではない。

アルバイトづくめの日々。

ずっとオーディション、キャスティングという「競争」にさらされ、隣には成功を収め収入と名声を手に入れた「スター」がいる。この格差状態!

 

そんな中で「芝居をしたい!」というモチベーションを保ち続けるのは・・・

夢とか、お金とか、意地とか・・・どういう言葉でも言い表せない。

 

一つ言えることは「自分で自分の心と逃げずに対自する」ことしかないと思う。

自分と同い年はサラリーマンになって家族をもって家でも買っている、自分はこのまま芝居をやっていていいのか、それで自分は幸せなのか、自分の人生が納得できるのか・・・

そういう人たちとも胸を張って一緒にお酒を酌み交わすことが出来るのか・・・

 

私自身もいまだにそれの連続だ。

役者としても、トレーナーとしても、逃げないで最後まで生き延びたいものだ。

・・・ふぁいと!みんな。ふぁいと!私!

 

 

(別記)

「モチベーション」のことに伴い、追記させていただきたいこと。

私&アクターズワークスは20年、この「しつけをしない」立ち位置を守っているのだが、それでも昨今、メールの返信の仕方とか、稽古に対する準備とかがまるで大人とは思えなかったり、「ワークショップなんだから、何か教えてもらえる」という態度だったりする人が増えてきた気はする。

ちょっと変わった人だったり、いわゆるあきらかに社会人不適応なヤツだったりは昔からいたが、普通の真面目な人もそうなって来た。

先日、とあるプロデューサーと話をしていて「今の若者は『大人』にならない。昔の20歳が今の30歳だ」という言葉が出た。

これもしばらく前から言われていたことだが、なおさら顕著になった気がする。

 

誰が「大人」教育をするのだろう・・・

その責任は・・・親?先生?

 

私自身の気持ちが路頭に迷う。

真面目に取り組んでいる人、可能性があるワカモノになら意見すべきか?

今のワカモノの親世代っていたら私も入るのだろう・・・

これは俳優だけではなく、すでに「教育」の問題なのだろうが・・・

 

ここ数年、この件については迷っている。

結論が出るまで迷うしかないが。。。。

 

こんな話も、水木さんとの交換WSでも出ている。色々なオトナのみなさんと話し合うことを続けて行こうと思う。

 

2020年

1月

19日

新年最初のエクササイズクラス

令和二年、年明け早々エクササイズクラスでした。
今回は…
参加メンバーの平均年齢が高い!身体のでっかい男性が多い!   
こ、これは要注意!アシスタントの人たちに緊急警報を発令!

でしたが、男性メンバー、優しい大型犬のようなメンズさんたちで…
やはり、エネルギーマックスなのは女性でした。笑


感情を表現するというのは、年齢が高いと難しいのです。
初日はシ~ンとした雰囲気。いちまつの不安。久々の高齢エクササイズ、大丈夫かしらん…
ところがところが、2日目からの怒涛の感情噴出ラッシュ。そして毎日毎日とどまるところを知らず続きました。
みんなへとへと。
それなのに、あきらめず逃げず挑み続ける凄さ。キャリア組というのは覚悟が違う!と思わさせました。
逆にこっちがダウンするかと…笑

そして、再受講がお二人。
継続は力!
ずっと悩み苦しんでいた二人が、トンネルを突破する瞬間に立ち会えました。
人は、自分のままでそこにいると文句無しに素晴らしい!
また、今回は俳優でなく演出家の方にもいらして頂けました。
演出家なのにガチ受講って、凄すぎます。
舞台の方で、身体からのルコックなどをやっていらして感情を扱うのは初めてという事でした。
昨年の西山水木さんといい、コラボが進みそうです。
そして10日間終了。
打ち上げの時、私、料理の焼きそばを自分のウーロン茶を入れたコップに取り分けてました。。。
いや、ウケ狙いでなく・・・マジで・・・・
ヤ・・・ヤバい・・・これは・・・年?
いや、違う!今回のメンバーが撮っても大変だっただけ!きっとそうに違いない!!!!うん!
(笑・・・えないかも)
新年早々、大変有意義なスタートです!

今年も前進!

 

 

2020年

1月

05日

謹賀新年!

新しい年を迎えました。

 

今年は8日のエクササイズクラスからスタートします。

毎月のリピテションはいつも通り。

2月はキャラクター&シーンクラスです。

 

今年も粛々と…ということになりますが、昨年ご縁のできた西山水木さんに「何かやりましょう」と言っていただけ、まずは西山水木さんのディレクターズワークショップを企画したいと思っています。

我々が・・・私も・・・どう進んでいけるのか!

ワクワクする令和2年です。

 

本年もどうぞよろしくお願いします。

2019年

12月

25日

今年最後・・・と言いましたが、もう一言

今年最後・・・とか言いながら、もう一度アップいたします。

忘年会も終わっていたのですが、本当に今年最後のリピテションクラスがありました。

ギリギリになって、それなりの人数が参加してくれました。

 

そのリピテションでは、何やらエクササイズクラスで俳優が抱える問題点がきれいに出揃った気がします。

このレッスン方法は、人間の感情の仕組みを知りコントロールすることから始めて、だんだんフィクションをリアルに演じて行けるようにする訓練方法です。

芝居はしょせん「嘘」です。

そこにどうやって人間のリアルを持ち込み、お客様に「嘘」の世界をまるで本当のことのように信じてもらえるか・・・!

当然、一筋縄では行きません。

感情も身体の動きも言葉も・・・どれも重要でないものはありません。

 

私自身も、役者として、トレーナーとして、自分を一から見つめ直してみたいと思います。

その意味でもこのお正月休みにエクササイズクラスのレッスン内容を、一旦整理し直して新年のクラスに臨むつもりです。

 

前回、「練習方法に良い悪いはない」と書きました。

ということは、裏を返せば方法論を使って演技指導する我々は、きちんした基礎訓練。それから台本を使った、本番を想定した現実的な演技までちゃんと導く責任がある。

 

今年、演出家・女優の西山水木さんとご縁がつながり、ぎゃはぎゃは笑いながら交換WSをやっていく中で、西山さんの演劇に対する明るく前向きなエネルギーに触れて、演出面からの質問を受け、それにこたえていくうちに「今なら私ももう一歩前に進める・・・、今がその時期だ。」と思えるようになりました。

 

多くの出会いに感謝しつつ、新年に向けて前進したいと思います。

 

※エクササイズクラス、まだまだ募集継続してます!

詳細はこちら

 

2019年

12月

17日

練習方法に良い練習と悪い練習はない。自分にとって役に立つかどうかだけ。

今年もあと半月。早いものですね。

今年最後のブログに、あえてこの題を書きました。

私の先生、キャリー・ジベッツさんの言葉です。

私はこの言葉に感銘を受けて、彼女のレッスンを「とことん身に着けよう」と思いました。

 

今、西山水木さんと「交換WS」と称して意見交換、実際演技しながら色々探っています。

水木さんは、「方法論とか関係なく」演技についてみて行きたい・・・とのコメントをフェイスブックに挙げてくださいました。

その通りだと思っています。大事なのは演技論ではなく自分の演技です。

 

 

そもそも演技論って・・・?

私もこの業界に生かされて、ここまで生きてくることが出来ました。

つたない知識で間違っていることもあると思いますが、

 

例えばスタニスラフスキー

当時、演劇と言えば古典のオペラの様な感じで、俳優が舞台に出てきてほぼ正面を向いてセリフを朗々切々と語る・・・みたいな感じだったそうで、スタニスラフスキーさんたち「もっと自分たちの身近な生な物語が見たい」と思った人たちが、色々考えだしたものだそうです。

 

例えばリー・ストラスバーグのメソッド

センソリーという練習をきわめて30秒で泣ける・・・とか。

これだけ聞くと「何それ?何の見世物?」と思うかもしれないけど、当時からブロードウェイなどではヒットした舞台はロングランで、ヒットすれば何年も続く。素晴らしいことだが裏を返せば同じ役を何年もやり続けなければならない・・・

それを思うとその俳優の負担はいかばかりかと・・・。

誠実にいい演技を、新鮮な感情を毎日舞台で表現したい・・・と思う役者たちが、この練習を編み出したことは賞賛されて当然のことだと思います。

 

演技論、演技の歴史はそうやってその時代に「もっとこんなものが作りたい」「もっとこんな演技がしたい」と思うクリエイティブな人びとの努力の結晶であると思っています。

 

時代は変わっていき、映像やマイクの性能などメカ技術が進化したりで、その時代時代で観客が何を見たいかが変化して行ったり・・・それにつれて我々俳優も、表現したい事、しなければならない事が変わって来たはずです。

それに我々が対応して、どうすれば面白い物、感動をお客様に届けられるか!

今、行きて、現場にいる私たちが何をしたいか!お客様に何を届けたいか!

そのためにどうするんだ?!

 

この原点を忘れず一人一人、自分に必要なものを身に着けていくこと。

これが大事なのでは・・・と思って止みません。

 

やりたいことをやる!自分が「これが面白い!」と思うものを表現する!そのために頑張る!

 

 

今回、今年の締めで「チェーホフ」の台本を使って

複数の役が出入りする。

「感情」も大切、「行動」も大切、同じ舞台にいる俳優同士が「かかわる」ことが大切。

という練習をやりました。

こうやってより本番想定の実践的シーンクラスをやると、アクターズワークスのシーンクラスでは見えない、個人個人の課題がより鮮明に見えました。

その役者さん一人一人が、それを知って、そこを解決する、より伸ばしていく稽古を積んでいい俳優になって現場に臨んで欲しいです!

 

その中で、前回のディレクターズワークショップでかなり監督に課題を浴びせられた女優さんが、私に「12月には必ず全部やります!」とタンカを切って(笑)いたコが、有言実行、ガツガツいい演技をしてくれました。

やりやがったなこのぉ~~~~~笑笑!!!

超嬉しいです!

 

来年もファイト!

 

年明けのエクササイズクラス募集中です!

詳細はこちらへ!

 

 

2019年

12月

04日

ウィークエンドワークショップ

今年のウィークエンドワークショップ・・・

ウィークエンドワークショップは書類審査なし!どなたでもいらっしゃってください!というワークショップ。

趣味や社会人として演劇をやっている人、エクササイズクラスとかの前にとにかく試してみたい人など、色々な方々が参加してくださる。

今年は人数は少なかったが、私自身が「え?これ、エクササイズクラス?・・・じゃない!やばいよやばいよ」と思ってしまうほど参加の皆さんの意識が高かった。

何がやばいか・・・というと、この日数では消化しきれない方向のことをバシバシしゃべりそうになって・・・(笑)

混乱させるだけになり無責任なことになるので、気を付けて気を付けて!!!!

 

ウィークエンドワークショップでは、「演技の基礎」と位置付けたエクササイズクラスと違って、短いシーンを使う。それにエクササイズクラスで練習する「感情」「衝動」などを使ったら、自分たちの演技がどう変化するか、を試してもらう。

 

毎回思うのだが、変わり方がスゴイ!

俳優の、いや人間の持っているポテンシャルの高さに感動する。

 

もちろん、これだけですぐ芝居が上手くなるとか・・・そんな簡単な話ではないが。

プロになる人は、継続して自分自身の物にして欲しい!

社会人の方々は、この面白さをぜひわかって芝居を愛し続けて欲しい。

 

 

2019年

11月

26日

演出家・西山水木さんとの密会!(笑)

今年からご縁が出来て、事あるごとに色々お話ししてきた、演出家・女優の西山水木さんと、先日、やっと密会(?・・・笑)した。

かねてから、水木さんは「日本の演劇教育はどこへ行くのだろう」という問いかけを、されていた。

で、「交換WS」を・・・という話になった。

 

マイズナーテクニックのWSを続けて来た私と、演出家・ボイストレーナーとしての水木さん。

インナーから演技を構築するマイズナーテクニック、作品を作っていく演出や表現方法の「声」を考えていくいわゆる外側の形。

これが、どう結びついて有効にいい俳優を作っていけるか・・・をコラボして新しい試みを見つけ出したい。

その第一回だ。

 

ま、オバサン二人が揃えば今の芸能・演劇界の現状をひとまずディスって・・・(笑)

冗談はさておき・・・、お互いが感じる若手俳優の現状や、何が必要か、何ができるか・・・。

たった二時間では当然話しきれず、今回はとりとめのない意見交換会になった。

 

私は、はからずも「マイズナーテクニック」という形で演技ワークショップをやっているが、かねてから方法論で演じられはしない!と言ってきた。

方法論は「上手くなるための指針」で、それを実践するのは俳優自身だ。

色々な価値観があり、現実の事情のある「現場」では、方法論を握りしめても無力だ。

理想を捨てず、体当たりで100%参加して表現していくしかないと思う。

そんな、今、この日本の現状で意味のある演技訓練を、水木さんと一緒に考えて行きたい。

 

 

まだまだ形のないものだが、何かワクワクする手ごたえが感じられた。

くしくも令和元年、始まった素敵なチャレンジだ。

必ず何かの形にしたい。

 

また、後ほど交換WSのルポも出る予定です!!!!

 

 

そしてリピテションのクラスも!

今回はプチ久々の人たちが集まった。

 

一人、なかなかうまく行かなかった人が何の表紙だろう・・・スッとトンネルを抜けた感じになった。

「それでいいんだよ!」

思わず、そんな言葉が出る。

この瞬間が嬉しい。

 

それを覚えて、身に着けてくれますように・・・!

 

2019年

11月

06日

谷口正晃監督のディレクターズワークショップ 三回目のチェレンジです!

谷口正晃監督のWS終了しました。
谷口監督とは3回めのお付き合いになりました。
アクターズワークスのブログの冒頭に推薦文も頂いています。

今回、私がアクターズワークスでディレクターズワークショップを始めた当初の目的に一定の成果を見ることが出来ました。

全工程が終わった後の打ち上げで

「何か監督の作品がらみでオーディションがございましたら、こちらのメンバーにお声掛けください」
と私がお願いしたことに
「もちろんです。柚木さんに連絡すればいいですか」
というお答えを頂けたこと・・・・!!!!



日本の芸能・演劇界にはちゃんとしたオーディションシステムが無い!
このブログでも何度か書いて来た。
偉いプロデューサーなどが、日本の俳優は下手だ、勉強しない…と言う。ある意味で事実だ。アメリカなどの層の厚さに比べ、悲しいほどだ。国策でエンターテイメントに力を入れる韓国にも追い越されている。
でも私は、言いたい!
正当な雇用機会均等システムがあれば事態は変わる!と。
ちゃんとオーディションをやらず、オトナの事情でばかりキャスティングを行うプロデューサーの人たちにも、日本の芸能界に対する自分たちの責任を痛感して頂きたい!と。

かく言う私も何の力があるわけでもなく、せめて私に出来る事は…と思って今まで演技ワークショップを続けて来た。
この年になると私だって責任者の一人だ。

そう思ってワークショップを受けてくれた人と現場を繋ごうと、ディレクターズワークショップも続けて来た。
もちろん、映画監督のワークショップをたくさんやって、オーディションそのものやオーディション代りの場作りを頑張っている制作会社もたくさんある。
そんな大手と対抗出来るとは思わないが、安価で、受講者一人一人をきちんと監督や演出家に見てもらえ、ひいては評価してもらえる場所にしようと頑張って来た。
その一つの成果が昨日、形になった気がする。

もちろん、たったこれだけのことで何も変わらないかもしれない。
でも、出来る事を粛々と…


今回参加した俳優さんがたも頑張ってくれた。

その経過を時間軸で示してみたい。
一日目
とりあえずキャスティングを発表し通してみる。
ところが・・・もう、ぐずぐず。芝居にも何にもなったものではない。また、上手にセリフを間違えずにしゃべっているが、何の交流も起きておらずどうにもならない。谷口監督の顔に「どうしたものか・・・」という言葉が見える。
今回は、若手、現場経験の浅い役者も多く、また舞台が中心で映像に慣れていない役者がほとんど。
私もかなりたいへんだろうな・・・と思っていたが予想を上回っていた。
監督が個々のノートをおっしゃってくれて、一組づつ2回目に入る。なかなか調整が出来ない。
3回目までやっていく。
役者さんたちがどんどん、迷宮に入る。
監督からの注文に、無意識のうちに表面だけで合わせようとして合わせきれず、内部崩壊が始まっていた。
役者の稽古の「あるある」状態だ。
監督「明日、自主トレなんでしょ。頑張ってみて、明後日お会いしましょう。」
と。
そこで私、「明日、自主トレではありますが、ガッツリやります!」
(笑)
二日目
とりあえず各チーム、一日自分で修正したもので通し。
あまり変わらない。。。。
その時私の感じていたこと。
「引くな!」「自滅するな!」
ディレクターズワークショップはすべからく「オーディション」と思え!だ。
それなのに「私どうしたらいいんでしょう」という濡れた捨て猫のような顔をしてここにいるな!!!
ああ、ついに言ってしまった!
このことすら、演技指導の藩中ではないし、自己責任だと思ってきたのでこれまで口にしたことはなかった。
でも、だんだん私もいい年になってきて、やはり言わなければ・・・いや、言うべきなのだ、という思いになって来た。
そして、リピテションという訓練を使って「交流」・・・これをしつこくやって来た私としては、ただひたすらそれを取り戻してもらう基礎練習をした。
男性チームは、スタート時の「状況を信じる」ことを、センソリーと言われる、頭で考えるのでなくて体に落とし込む方法を試す。
もう別人!
演じている本人たち。特にミュージカルの世界で主役まで張って来た俳優さんが180度別人に!
本人も「不思議!」と狐につままれたような感想を言ってくれた。
そこで私が一言「上野さん、私、去年も同じこと言ったよね。来年同じだったらもうな~んにも言わずにただ笑ってみててやる!」(笑)
女性チームは、4~5人が絡み合う、大変「交流」がむずかしいシーン。
こちらもセンソリーはやったが、それ以上に一度ちゃんと相手の顔を見ながらセリフを相手にかけ、相手を変えようとする目的を重視してセリフを交わしてみる。
たったこれだけのことで、驚くほどセリフが掛け合った。
やはり、基礎錬は嘘をつかないのだ!!!
シーンに力が戻って来た。
三日目
全員、昨日のレベルは見事に落とさずに初回の通し。
それを見た監督も、どんどん乗ってきてくれて細かいノートの嵐!
昨日、50代のオバサンの私が自分の若いころの恥も顧みずガツガツ説教したことを、若手メンバーは本当に頑張ってくれた。何度「うーん、まだまだだね」と言われても、マジ悔しそうで、折れそうな気持が透けて見えても、引かずに最後まで「少しでも前へ」進もうとしてくれた。
だんだん、「あ、よかったんじゃない」という、この時点では一つの完成形のチームが出来てきた。
監督が役者さんたちに「今のはいいと思う。僕はそういう表現の方を望みますね。」と。
最後は、役替えをしたりでトライヤルチームを試し楽しんだ。
それでもちゃんと「交流」は生きていたように思う。
もちろん、個々の課題は残り、それは私たち俳優がずっと求め続けて精進することだと思う。
最後に監督が「今日は僕も演出していて楽しかった。映像はどれだけ編集があるといっても、やはり俳優さんの生き生きしたいい演技、人間の機微を表してくれる演技がないと始まらない。それができれば必ずいい作品になる。それを信じて頑張って欲しい」という言葉をかけてくださって締めくくった。
そして、オーディションがあったらお声がけいただく・・・とい言葉をいただいた。

ディレクターズワークショップを企画して3年目。
やっとこの日が来た・・・という思い。
私がやっていることなど本当に微々たることだが、これからもこう言ってくださる監督、演出家を一人一人増やしていければ、何かが起こせるかもしれない・・・ちょっとだそう思えた。

2019年

10月

29日

ディープ2エクササイズクラス、終了

ディープ2 終わりました。

今回は参加人数が少なく見送りも検討されました。が、メンバーの顔触れを見て赤字覚悟の決行です。

人数が少ないと参加者の心身ともにの負担が・・・!

最初、わざわざそれを連絡して「体調を整えて!」と伝えたのに、初日は「大したことない」顔をしていた面々、最終日にはもうクタクタ!だから言ったじゃん(笑)

 

久々の「登場」の練習。

この練習では、本来の「登場」してくることの大切さも練習できますが、細かい動作、人相手ではなくもの相手にでも丁寧にリアクションすることも練習できます。

そして、アクティビティと言われる、何か作業をしながらのリピテション。

リピテションで感情をつかって相手とやりとりすることに、少しづつ「台本」の要素が入っていきます。

 

今回は、人数が少ないのでほんとに丁寧にみんなの話を聞け、細かく見られて、たった3日でしたがどんどん成長してくれました。

日に日にその人の素の顔が見えてきて、ある人はどこで行き詰っているかが明確になってきました。

やはり、努力は裏切らない。

 

とある俳優さんは、次回、ダブル主演の舞台が決まっておりそのために必死に頑張ってくれました。そういう人が来てくれて一生懸命やってくれ、そして成長してくれると本当に嬉しいです。

みんな「望む結果を手に入れる」ために頑張ろう!

 

そして早速来週はディレクターズワークショップ

またまた眠れない夜が続きます!

 

 

アクターズワークスでは、ただいまウィークエンドWS募集中!

みなさん、ご参加お待ちしております。

 

 

2019年

10月

10日

リピテションクラス 改めてリピテションって

月一のリピテションクラス。

初心に返って、相手と向き合う。

 

リピテションのクラスが終わった後、懇意にしていただいている西山水木さんの舞台の稽古を見に行かせていただいた。そこで、あっという間にシーンが立ち上がってくる面白さを見せていただきました。

また、水戸芸術館プロデュースの「最貧前線」を見て感動! 演出の一色さんとちょっとだけお話しし、「今度またお昼でも・・・色々感想を聞かせて」と言っていただいたり・・・。(「最貧前線」世田谷パブリックシアターでしたが、日本人にはめずらしくお客さんがマジのスタンディングオベーション。5回のカーテンコールでした。)

 

色々な演技レッスン方法があるが、やはり、お客様の前・カメラの前ではそんな方法論を振り回すことなど無に等しい。全身全霊、その空間に自分を置けるかどうか・・・ただそれだけ。

もちろん、自分がもっともっと上手くなるために、色々な訓練をする。それはとっても必要なこと。

だからこそ、、だからこその方法論なのだ!!!

 

そこで改めてリピテションということを見ると、オープンしている人には存在感がある。エネルギーがある。そして、人を惹きつける。

人としての気持ちが動き、それが身体の動きとなる。相手と関わる。そこに「何か」が生まれ。それは演技の基礎となる。

間違いない。

 

何度も言うが、この方法がすべてなどではない。

リピテションなど知らない俳優でも、オープンしている人は大勢いる。

私はたまたま、このやり方に出会い、自分に合っていた。

これを見につかなかったら今芝居はやっていないかもしれない。

前進したい俳優は、自分で自分の訓練方法を見つけて行かなくてはならない。

 

いい芝居は、人を元気にする!!!

 

2019年

9月

25日

キャラシーン終了。相変わらずバタバタでしたが・・・

キャラクター&シーンクラス、無事に終わりました。
なんか、今年多発した台風のような日々だった。

っていうのは、開催10日ほど前はさあ、「人数集まらないから延期しよう」とか、「ショートシーンと合体させて開催しよう」とか言って台本作っていたのに・・・。
間際になって定員オーバーになる勢い。
ど、どうした、みんな!!?

当然のごとく制作はバタバタ。うー!
結局、今回、シーンは「子供の時間」「蒲田行進曲」そしてキャラクターも「おやすみ母さん」のママとミュージカルチームが「ミス・サイゴン」のおキム、という台本多数状態でした。

でも、おかげ様で有意義なレッスンが出来ました。
ミュージカル作品のキャストのキャラクターを深堀し一曲歌う・・・という、以前から考えていたこともチャレンジできました。
今回、痛切に感じたのは「身体が語っている」という事。

役の人物になって場面でのやりとりが始まると、私たち俳優に与えられた武器はセリフを言う事と身体を動かす事だけ。
身体を使わないと、与えられたセリフだけでは表現しきれない。
身体の動き、最近の演技WSで流行りのようになっている「行動」も、おおいにこれに値する。
身体の動きを感じ取って演技に生かすことが出来れば、シーンはとても繊細になる、豊かになる。

ああ、やるべきことはたくさんあるなー!


また、私がエクササイズで「天然」とか「動物」とか呼ぶジャンルの人たち。
感情的にとても反応がいい、いわゆる楽器のいい、私としては大変羨ましい人たち。
この方々が演技すると落ち入りやすい状態は…「どんな役をやっても自分になる」。(笑)
映画や舞台を見て、あ、この役者さんいいなぁと思い他の作品も見てみたら、何かいつも同じって事、ないですか?
それです!

今回も天然さんがたくさんいらっしゃいまして、
感情的には伝わるしいいんだけどね、役の人物じゃないよね、役はそういう動き方しないよね…というコメントを出したら動きが取れなくなって固まる…
気持ちはわかる!

キャラクターの立ち居振る舞いは、自分が時間をかけて自分の身体に染み込ませなくてはならない。
でもこれは役者にとって、とても大事な作業なのだ。
わかりやすい言えば、綺麗なお姫様が泣く泣く恋人と別れ無ければならない場面で、中身は上手く表現出来ても、着物がはだけてしまってたり、着物の裾を踏んづけて転んでしまったら台無し!という事。
その時代の人はいつも着物を着ているのだから、気崩したりしないはず・・・。
役の気持ちだけでなく、立ち居振る舞いもちゃんと時間をかけて叩きむ必要があります。
そうすれば、動き・身体というものは、たくさんの事をお客様に伝えてくれる。
その場面は、どんどん豊かになる!
そして最後に、俳優たちよ「戯曲、シナリオ、本を読め~~~~~!!!」

この後は、ディープ2クラスとディレクターズWS。
まだまだ変に暑いけど、秋も頑張りましょうね!

2019年

9月

07日

遅くなってしまいました、夏の格闘技!エクササイズクラス終わりました!

ブログ、遅くなり申し訳ございません。先日毎年恒例、夏のエクササイズが終わりました。

 

今回の参加メンバーは、20代の若手の方々が多くメンバーも、俳優、声優、ミュージカル女優とまるでアラカルト。各方面を網羅していました。

スゴイ!

本当にバランスのいいクラスで、各方面でこれからの若手の方々にレッスン出来て嬉しい限りです。

 

エクササイズって、何故かまるで申し合わせたように似た人が集まることがあります。

これってホントに不思議。

今回は「悲しい」「怖い」を抱えた人が多かった。

「悲しい」ことを抑えつけた背景がある人、何かの背景のためでしょう「人に嫌われたくない」怖さを抱えた人が、猛暑に負けず戦ってくれました。

 

自分をオープンしていくことは、間違いなくその自分と向き合うこと。

参加者全員が、そこのところを逃げずに戦ってくれました。

自分を「さらせ」ば「さらす」ほど、我々はお客様に愛される存在になれると信じています。

と、カッコイイ言葉で言えばそうですが、人って「不幸」が好きなのです。

役者が、自分の好きな仕事していいお金稼いで、それでいて素人でもできそうなことやってたら・・・そりゃ誰でも「なにやねん!」と思いますよね。

スポーツ選手なんかは、一目見て素人にはできないことが出来ているのがわかります。でも、じゃ、役者は・・・。

まずは、自分の見せたくないところ・・・たとえば今回のように「悲しみ」をさらすこと。

その人間の「悲しみ」にお客様は感動してくれる・・・

私はそう思っています。

 

ブログが遅くなったのは、もう来週からキャラシーンクラスが始まるので、その台本決めの準備に翻弄されているからなのです。(いや、言い訳でなく・・・これがまた今回ややこしくて・・・苦笑)

今回のエクササイズから、こんなに近いにってなのに直行が2人もいます。

本当に自分の演技に真っ向向き合ってくれて嬉しいです。

 

 

もうずいぶん前になりますが、このエクササイズを教えるにあたっていくつかの心理学・およびそれに類するセミナーに行きました。その中の一つのセミナーのトレーナーが言っていた言葉です。

「セミナーが終わって、参加者がトレーナーを褒めるセミナーは失敗。参加者が本当に自分自身に目を向けて、打ち上げなどではその自分たち自身のことで盛り上がっていたら、それが成功。」

と。

私は、これを指針にワークショップをやってきました。

今回もみんな打ち上げとかでは、このWSの中で自分たちが「ああだった、こうだった」で大盛り上がり!

ここ数年、「おっさんたちのアクターズワークス」だったのが、ワークショップに参加してくださる人が若返って、その若者たちが真摯に自分に向き合ってくれて、ホントに嬉しいです。

 

この夏、みんな、頑張って一歩前に進んだぜ!!!

 

2019年

8月

08日

本気になる

昨日、リピテションクラスがあった。

久々の人たちが参加。

やはり、しばらくやらないと感覚が鈍る。

 

リピテションは私たちが思う「基礎」なので、リピテションが出来ないからと言って「芝居」が下手になるわけではない。

が、ほっとくと演技に影響が出る。

あるいは、自分の演技の欠点はこの基礎練で確実に見えてくる。

欠点は克服しなくては先がない。

後はやるだけ。きわめてシンプルだ。

 

そのことをどれだけ自分自身が受け入れられるか・・・。

 

私たちの仕事は、いつオーディションに受かるか、仕事が取れるかわからない。

いつまでたっても収入も不安定。

おまけに「演技」というものはとてもグレーで、

何がいいのか悪いのか・・・

どうしたらよくなるのか・・・

あっちの演出家はこう言ってた・・・こっちの監督はああだった・・・

最終的には「好き嫌い」で決められるハナシなのだ。

 

自分でも思う、芝居や映画を見て。

「この役役者は下手だ。でも好きだ。」「こっちの作品は名作だと思う。でもあっちが見たい。」

そんな世界だ。

 

それを踏まえて、やるかやめるか。

やるなら何をやるか。

その方向で、「上手くなる」「上達する」には何が必要か!

決めて・・・

やる・・・

出来るまで。

 

 

実際、前回のキャラクター&シーンクラスでもう2年越しにやっとトンネルを抜けられたコが、リピテションに来た。最初とは全く別人のパフォーマンスをやった。

2年だよ・・・2年。

「継続は力」を実践してくれた。

言葉で言うのは簡単、本当にやれる人が何人いるか・・・。

もう、泣きそうになる。

ここまでよく続いた。

こんなコが現場にたくさん出て欲しい。

 

エクササイズクラスも残席わずかとなっています。

本気で俳優を目指す人、お待ちしてます!!!

猛暑を締めくくりましょう!

 

 

2019年

7月

27日

ディープ1エクササイズクラス 感情と声

先日、ディープ1エクササイズクラス終了。

何度も書いたけど、「出にくい感情を出し切るまで出す!」という楽しい楽しいクラス。

 

初日、みんなタカをくくっているのかスロースタート。(私は内心イラっ!)

2回目、3回目とだんだんディープ1の洗礼に心身ともに追い込まれていく。

やはり最終発表が終わった後は、みんな抜け殻。

「いやー、こんなになるとは思わなかった」と。

私には聞きなれた言葉。ディープ1の打ち上げはみんな口数か少ない。

いや、気持ちは落ち込んではいない。しゃべる気力と体力が残らないだけ!(笑)

 

このクラスは間違いなくインナー。感情の問題を扱う。

今回はこのことと「声が出る」ということが、ものすごくリンクした人が多かった。

 

今回参加してくれた声優のコが、低い声が出ないことを、声優の先生?マネージャー?からも指摘を受けてそれが課題だったのだ。

身体を見ると「出ないわけはない」身体。

エクササイズクラスの時もそれはわかっていて、私も「ちゃんとした発声訓練が必要」と言った覚えがある。

その低音が見事に出たのだ。

まさに「怒り」を出すことで腹の底・炭田から声が出て、よく響くいい低音が聞けた。

ま、最終日は声がギリギリで、打ち上げももう声が出なくて「しゃべりたりない」と言って帰って行った。翌日は完全に飛んだだろう。(笑)

 

他の人も、強い「感情」を出そうとすると声がかすれてきてしまい言葉を出し切れない。

何故そうなるか・・・

一つは「発声器官」の訓練が出来ていないこと。これはわかりやすいことだと思う。

もう一つは、「感情」を閉じていること。

強い感情を表現するのは、物理的・精神的に大きなエネルギーを必要とする。

人間の体は脳が「この感情は表現しない方がい」と判断すると、筋肉を固めて出さないようにする。

日常生活で何か我慢をするとき、グッと力を入れている。それを同じようなことだ。

 

いつもは表現しない種類の「強い感情」を出そうとすると、声を出す筋肉はグッと力を入れ出すまいとする。そこを突き破って出そうとするのだから、声をからしてしまう人はたまにいる。

 

芝居のセリフとして声を出すというのは、いわゆる「発声器官」の訓練と、感情のオープンは連動し、双方うまく行くことが必要なのだ。

「発声器官」の訓練は、物理的にいい声を出すことはできる。

それに感情が結びつくことによって、お客様を感動させる声が出る。

・・・と、私は思っている。

物理的にいい声の人のセリフが必ずしも人を感動させるわけではないし、せっかく感動させられるセリフを言えても、三日目には声が出なくなっているのではプロの俳優とは言えない。

これは、声の専門家と言っていいい西山水木さんもそうおっしゃっている。

 

泣いたりわめいたり・・・感情が出せるだけでは「演技」ではない。

それは台本と連動し、長い公演でも真冬の海岸での連日のロケでもちゃんとパフォーマンスできるように・・・。

名実ともに「心身ともに」訓練が必要だ。

 

 

俳優、声優としてお客様を「別世界」にお連れするには精進あるのみ!

 

 

2019年

7月

17日

今月のリピテションは「目的!」

先日、リピテションクラスを開催。

おなじみの一日だけのキープアップクラス。

 

慣れた人が多かったので、たまにやる「目的」練習をしました。

相手と交流するリピテションをベースに、お互いが具体的な「目的」を持ち、お互いの名前だけ言いながら交流しつつ、目的達成をする・・・というシアターゲーム的な練習。

 

今回のペアは二人とも私が「能天気」をいうレッテルを張った二人。

もう最初から期待値満々!

そして・・・期待以上の超面白い時間になりました。

場内爆笑の連続。

もう、二人とも「ばぁ~か、ばぁ~か、ばぁ~か!!!」と指さして笑いたい。

写真をたくさん掲載しますので、お察しください!!!

 

とかくマイズナーとかメソッド、引いてはスタニスラフスキーとかいうと「深刻」なものに考えがち、なりがちなのですが、役者が自分のガードを取り払って素の自分をさらけ出しているとそれはとても面白いものです。いや、爆面白い!

相手をからかったり、思い通りに行かなかったらムカついたりすねたり、肉弾戦体当たりに男性は全然関係ないエロを感じ、女性はそれを利用したりスキを突いたり・・・。

そのモデルのような「目的」練習でした。

 

人間は面白い!!!!

 

 

それ以外のチームも、今回は少人数なのでゆっくりやることができました。

その中で、自分の「女王様キャラ」に気づいたり、「愛されたいキャラ」に気づいたり・・・。

気が付いてくれて、それを隠さず表に出してくれたら・・・もう、限りなく素敵!

 

 

ディープ1エクササイズクラスも何とか開催出来ることになりました。

ますますの参加をお待ちしております!

 

2019年

7月

13日

西山水木さんとお話ししたこと

前回のエクササイズクラスの時、演出家・女優の西山水木さんが見学に来て下さり、その後「演技を教えていくことに関して意見交換を・・・」とお誘いを頂き、ちょっとづつではありますがお話しさせていただいている。

まだたった1~2回ですが・・・

水木さんに問いかけられたことは「若手俳優に演技レッスンをして、その行方は。我々の演技指導というものはどこに向かっていくのだろう」ということだった。

 

 

先日、水木さんが今出演されている「世襲戦隊 カゾクマンⅢ」を見に行き、その後、数名の方々とお茶させていただいた席でもそのような話が出てきた。

その時のことだ。

私が

「自分に何かできたら・・・と思ってはいるし頑張ってはいるつもりなのだが、結局何もできず、WSに来てくれたり実際に依頼されたレッスンに参加してくれている若手のコたち・・・目の前の現実を必死にこなしていくことだけしか出来ていない。」

と言った。

そしたら水木さんが

「話すだけでもいいのよ。それは私たちにしかできないことだから。若い人ではなく私たちの仕事なのだから」

とおっしゃった。

 

そうなのか!

その発想はなかった。

・・・私の性格だろう。ちゃんと結論を出して、何か形にしなければそれは無意味だ・・・とどこか思っていたのかもしれない。

っていうか、それが私にとって当たり前の事になっているような気がする。

 

 

今まで自分がやってきたこと。

私は別に天才でもないし、大きなプロジェクトも出来ないし、会社とか作って大々的なことも出来なかったし、これからもそうだろう。

だけど、ほんとに「出来ることだけは」誠実にやってきたつもりだ。

誇れることがあるとしたら、それだけ。

 

でも、もしかしたら、水木さんとか、物凄く情熱と才能をお持ちの方と意見交換をすることだけでも、それを続けることからでも・・・何か進展していくのかもしれない・・・!

 

またまた、私は自分だけで何かしなければ・・・と、どこかで思っていたのかもしれない。

そんな力もないクセに・・・(笑)

 

 

100匹めの猿・・・だっただろうか。

どこかの猿が芋を洗って食べ始め、それを別の猿が見て真似て洗って食べる。

その猿がどっか別のところへ行って洗って食べるのを、またまた別の猿が真似て・・・

そういうことが繰り返されると、100匹めの猿が・・・全然見て真似るわけではない猿が・・・全く別の場所で芋を洗って食べ始める。

そしていつの間にか、猿はみんな芋を洗って食べるようになる。

 

そんな話を聞いたことがある。

 

 

話すだけでも、今後のことを未来を見て話していればいつかは何かが結実するのかもしれない。

 

 

尊敬する大先輩、西山水木さんとたくさんたくさんお話ししよう。

きっと、「次」が見える。

 

 

2019年

6月

29日

リピテション

今回のリピテションクラスは、久々の方が多かったです。

数年ぶり

一年半ぶり

半年ぶり

・・・

 

やはりリピテションって基礎トレーニングなので、スポーツでいうと筋トレのようなもの。

ある程度身に着くまでは続けて欲しい。

そうでないとせっかくのあの怒涛のエクササイズがもったいない。

 

とは言え、ワークショップなのでみんな色々スケジュールが・・・。

「なんとか養成所の稽古の合間を縫って、リピテションだけでも・・・」と言われると、「そっかぁ!!!」と思っていまう。

 

どの仕事や技術もそうだろうが、本当に人それぞれ個性があり、リピテションという練習にもそのひとそれぞれの歩み方がある。

明らかにオープンできていない人

自分の感情でいっぱいいっぱいな人

上手くいってるのについ心配して結果、自分にフォーカスが当たってしまう人

 

そして、必要なのはどういう時にうまく行くか行かないかを自分で把握してコントロール出来るようになること。

それもまた人それぞれ。

つい「会話」しそうになるのを「短い言葉で」と修正するだけでずっと細かくやり取りできるようになる人

やはり、もっと基本的に「オープン」することが必要な人。

 

自分でわかって修正できること。

それが必要だ。そのために稽古があると思う。

 

たった一月に一回で申し訳ないが、ぜひキープアップして現場に生かして欲しい!

 

 

7月はディープ1エクササイズクラス。

「出にくい感情を出し切るまで出す」ことによって自分をオープンしていく、楽しい楽しい三日間。

感情をオープンさせることによって、自分自身を隠さずお客様にさらせるようになる。

たとえば、プライドが高いことが課題の役者さんには「道化」と呼ぶメニューもある。

自分が人前に出るのに抵抗がある格好をして、お客様を笑わせる。

こういうのもなかなか楽しいものです。

 

ああ・・・自分がやると思うと超コワ!!!(笑)

 

2019年

6月

17日

今年最初のキャラクター&シーンクラスでした!

先日、今年最初のキャラクター&シーンクラスが終わりました。

今回はちょっと間が空いていました。

 

今回のチームは、ここ1~2年じっくり稽古してくれていた若手の面々が参加してくれました。

 

キャラクターはいつもの通り、実在の人物。

歴史を感じる「おばあちゃん」や両親を演じてくれました。

シーンは、アクターズワークス初の「人形の家」と「たとえば野に咲く花のように」のリベンジに挑むチーム。

 

キャラクターでは実際の自分の家族なので、「誰にも歴史があり、ドラマがある」ことを丁寧に実感してくれました。

ホントに毎回毎回同じこと書きますが、これを体験すると台本の中の役の人物に「一生分の人生がある」ことをすんなり受け入れられるのです。

そして、セリフの表面だけをしゃべらず「この人はなんでこんなことをするのだろう?なんでこんなことを言うのだろう?」と考えられるようになります。

 

みんな、じっくり一つ一つ前進してくれて

「以前も他でキャラクター作りをやったことがあるが、役の履歴をただ書いただけだった。こういう風にやるんだ・・・とわかった」

「養成所や舞台に出たとき演出家に色々いわれたことが、『ああ、こういうことだったんだ』とパズルがはまっていく」

と言ってくれる人が多かったです。

 

そして、ある役者さんがなんと発表に自分が演じている家族本人を連れてきてしまいました~~~!!!マジかぁ~~~~!

もう、心臓バクバクでした!苦笑

でも、とても楽しんでみて下さり、「とても面白かったです。こういうことはあることなんですよね。有意義なことなんですね。」と、我々役者にお言葉をくださいました。

 

「人形の家」では、ウチの稽古では「感情的」に葛藤の強いシーンを使うことが多いのですが(特に初回は)、全然そうではないサスペンスのようなシーンをやれました。

色々な気持ちがありつつ相手を追い詰めていく、辛くてエグいシーンを作り上げてくれました。

 

今回の目玉になったのは「たとえば野に咲く花のように」リターンズ!

このシーンで一昨年全然できなかった役者さんが、今回見事な「あかね」(「あかね」という役)を演じました。

まさに苦節2年。

2年越しのリベンジでした。

本人、そして全員の前でちゃんと言ったのですが「私は本当に○○ちゃんだけは無理なのではないか・・・と、思っていた。でもとある瞬間、『この人はすっごく頑張って勉強してきたのだ。台本の読み方は抜群に正しい』とわかることがあって、そこからは絶対イケる!と思ってやってきた。」と。

間違ってなかった!!!!

いつも「出来ない。どうしてこうなるかわからない」と苦しんできた彼女も「やれました」と!

よっしゃー!

 

 

ということで、打ち上げはもう近年にない盛り上がり!

今回は参加者みんなで準備して買い物して、まさに手弁当の打ち上げ。

もう、喋りが止まらない止まらない。

気が付いたら5時間以上、ずーーーーーっとみんなで飲んで食べて喋ってました。

用意した飲み物も食べ物も見事に全部胃袋の中。

ワカモノたち、おそるべし!

 

たかがお惣菜やの調理とスーパーのお惣菜。安い発泡酒やワインでしたが、みんな「こんなに美味しいご飯はないね」と言いながら過ごしました。

本当に幸せな時間。

 

帰りの地下鉄のホームで、「たとえば野に咲く花のように」をリベンジしたコが、

「本当に出来てよかった。ありがとうございました。」

と改めて言ってくれた。

ちょっとひねくれものの照れ屋なコなのですが、目の奥の奥に涙が見えて・・・思わず私も「ヤバい!泣く!」と思い、くっとこらえました。

本当に本当に頑張ったんです。

ここに到達するまでの気持ちを考えると・・・リスペクト以外ありません。

やれば出来るんだ・・・あきらめなければ・・・。

 

 

次回は「表現できない感情を出来るまで出しきる、楽しい楽しいディープエクササイズ1」です。

皆さん、お待ちしてますよ~~~!!!!

 

2019年

5月

10日

嵐が吹き荒れた改元エクササイズ!!!

エクササイズクラスはいつも怒涛だが、今回ほどいろいろな事が起こったエクササイズがあっただろうか!

 

まず、凄かったのがベテラン勢の頑張り。

今回は、参加メンバーがベテランと新人にはっきりと分かれた。

そのベテランも、すでに舞台・映像で充分活躍しているクラスのベテランの方々。

再受講で、温泉とか旅行に行っていたにもかかわらずそこから戻ってきて後半から参加とか・・・。

私も思わず「どういたの?何かあった?」と聞いてしまったほどだ。

 

初めて参加してくれたベテラン女優の顔が、後半になるにつれて子供のようにほどけていく。

無邪気な泣き顔。

まさに「幼稚園の子供」の様だった。

 

それに新人勢が一生懸命答えてくれた。

奥の方にいるその人自身が、だんだん表に出てくる感じ。

草食男子の実態が、だんだん暴かれて実は肉食男子の顔が登場した瞬間。

あ~、ホントはロールキャベツ男子だったんだ!(場内爆笑)

内気で声の小さいワカモノが、後半にはベテラン女優にはっきりと言い返していた。

 

見学に来て下さったベテランの演出家・女優さんも、「最終日も来ていい?」と言ってくださり、ひいては打ち上げまで参加してくださった。

 

 

どうしてみんな、ここまで頑張れるのだろう・・・

その情熱に圧倒されそうになった。

 

私はその情熱に答えて行けるのだろうか・・・と自問自答しつつ、私が今回集まってくれた全員に、最終日まで連れて行ってもらった感じだった。

毎日、私自身が初めて受講したころのことを思い出した。初心に帰った思い。

 

これも、平成から令和に、一から再出発ということだろうか。

 

 

「仕事」というものは、人の役に立って初めて成立する。

「人」や「社会」に繋がらないものは「仕事」にはならない。

だとしたら、こんなにダイレクトに人に繋がる「仕事」があるだろうか。

 

こんなに熱い人たちと、もう一回、頑張ってみよう!

きっと素晴らしい場所にたどり着けるような勇気をもらった。

 

2019年

4月

24日

リピテションクラス

先日のリピ、満員御礼の大人数でした。

東京で演技の訓練をし、いまや関西の劇団で頑張っているコ。

数年ぶりの参加者。

こないだのリレーションクラスの後、尿管結成で倒れ、私に初救急車を経験させてくれたコが元気になって参加。

などなど、多くのメンバーの元気な顔が見られました。

 

リピテションクラス、月一ではありますが、リピテションのキープアップとともに、ここでみんなの演技の上での近況を聞いたり課題を話し合ったりできる貴重な時間です。

 

特に、関西組のコはわざわざ劇団の休みとここのリピテションクラスの日程が合うと必ず来てくれます。もう、有難くて涙涙!

 

彼女が話してくれた前回の公演での失敗の話ですが・・・「目的ばっかりになってしまった」ということ。

演技を訓練する時に、私たちはどうやったらいい演技が出来るか、上手くなれるかを必死に追い求めますが、その結果、いわゆる方法論に寄ってしまうことがあります。

「目的ばっかりになってしまった」というのは、場面に登場する「役」はやるべきことを抱えて出てくる、感情を追いかけるとか何となくセリフを言うのではなく、ちゃんとやろうとしていることをやらなくてはならない・・・ということ。

とっても正しいことです。

でも、基本、お芝居って台本の中の一人の人間を体現する、二次元を三次元にする・・・ことなので、〇〇だけやっていれば芝居ができる・・・ワケではない。

彼女は、自分の役がやらなければならないことをやるだけになって、表面的な表現になってしまって、その裏にある本当に表現したいこと・・・例えばその役が抱える寂しさとか、背景を表せなかったのです。

 

一つ一つ積み上げて、色を重ねて、演じていく。

その努力や手間はきっと裏切らない。

役の人物の背景をにじませてくれることを信じている!

 

自分自身も含め、みんな、前進しようね!

 

エクササイズクラスもまだ募集してます!待ってるぜぃ!!!

 

 

2019年

4月

08日

2回目の声優クラスの感想

声優のためのWS、2回目のチャレンジでした。

残念ながら人数が少なくて、一日だけの短縮クラスになってしまいました。

が、とてもみんなの変化が顕著。

ああ、やっぱり声優さんも俳優の訓練をして間違いないんだ!と強く実感できました。

それは私が勝手に思うものでなく、終わった後の受講してくれた声優さんの顔を見たら、声を聞いたら一目瞭然でした。

とくに、昔、舞台俳優が声優になっていった過程は「やはり正しかった!」と。

声だけで表現しなければならない声優は、映像の俳優のように「目線」とか「かもし出す空気」で表現できないので、舞台俳優のようにセリフの「言葉」をしっかり理解して伝えなくてはならないのです。

今は声優にあこがれて声優を目指す人がほとんどになり、以前のように体を使う演技をほとんど経験していない人が多い。その結果、声だけ演技になり行き詰ってしまう。

 

私はもちろん、もう一人のトレーナー・声優の室園さんも、改めて「うーん、やっぱりな!!!」という瞬間でした。

 

一日になったので、すっごくハードな練習に耐えてくれた参加声優さん、お疲れ様でした!

楽しかったね!ぜひぜひまたやりましょう!

 

やれば出来る!

 

 

終わって私、室園さん、そして見学に来ていた舞台演出家の黒澤世莉さんと打ち上げつつ話した。

声優業界と俳優の実情の違い。

声優はすべてが「仕事」を求めて、専門学校や養成所に行く。

そして、新人としてデビューして数年は「新人ランク」のギャラで仕事をし、それを超えて生き残れる人はその人によってギャラは上がり、そうでない人は仕事がなくなっていく・・・そういう状態らしい。

それは、先人が声優を守るために「ユニオン」を作りそれを定着させたという。

 

一方俳優は状況が多様だ。

「仕事」を求めて事務所などに入る人。「自分の演劇、映画を追求し表現したい」という思いで劇団などに参加する人。

その複雑さに加えて、日本の場合、芸能事務所の意向などもあるのだろう・・・オーディションのシステムを確立することは難しいのだと思う。

だから、声優さん方のような状況はない。

羨ましい。そのシステムがあれば俳優たちももっと自分を磨いていくことに夢を持てると思ってやまない。

 

だからこそ、だからこそ、前回の私の発言になる。

「本気でやらなくては、現実を変えられない!」

一俳優にできることは、自分がしっかりと演技に向き合って、いい芝居をして、お客様に見てもらう事。

もちろんセルフプロデュースも大切でそっちも頑張って欲しい。

だが理想主義と言われるかもしれないが、私たちは役者だ。芝居をやるのが「仕事」なのだ。

 

本気で仕事しよう!その方がきっと面白い!

 

 

俳優全体でのオーディションシステムは難しいが、今もがんばってオーディションをやっている制作もたくさんあると思う。増えてきたと聞いています。そういった制作の方々、ぜひぜひ引き続きよろしくお願いいたします。我々俳優も精進します!

 

 

2019年

4月

01日

トライアルクラス終わりました。

先日、トライアルクラスを行いました。

この目的は、「自分をわかろう」でじた。

 

成長していくためには、いや、ぶっちゃけ上手くなる・いい役者になるには、自分の長所や欠点を知って、欠点は補い長所は伸ばしてこれをセールスポイントにしてオーディションに臨んだりしなければ・・・という思いでやってみました。

 

私にとっても初めてのチャレンジ。緊張しました。

 

そして終わってみて思う事。

 

自分を律し、不断の覚悟で努力しなくては、俳優として生き続けることはできない。!

 

ということでした。

 

最近の風潮というか傾向として、「楽しくやる」ということがあると思う。

全くその通りで、同じやるなら楽しく仕事したいものだ。

だが、多くの人が望むいわばあこがれの職業・俳優になるということは甘くはない!

それは、見ている人に多くのもの・・・感動・喜び・感慨など多くのエネルギーを「プレゼント」しなくてはならない仕事。楽して出来る仕事であるわけがない。

 

自分と向き合え!

自分から逃げるな!

 

私自身も、改めて自分自身を振り返る機会になったようです。

もう一度、身を引き締めて俳優業・トレーナー業に挑みたいと思います。

今、エクササイズクラス募集中です。

言わせていただきます。

 

本気で挑まない人、来ないでください!!!!

 

 

 

2019年

3月

19日

リレーション 人間関係というもの

先日、リレーション(人間関係)に特化したクラスを開催した。

 

参加してくれたメンバーは、ここ最近足しげく通ってくれている人たちばかりだった。

まずは、成長がすごかった。

これ、難しいんだよ!よくできました!!!

 

台本には、ただの友達・・・とかよりも、恋人だったり家族だったりと近い、濃い人間関係が圧倒的に多い。それをちゃんと表現することはとても難しい。

それにとても役立つ、具体的で即効性のある練習です。

映像の仕事においては、

「おはようございます」と挨拶したら、その数時間後に(早ければ1時間後?)、「アナタ」とか呼んで手を握ってたり・・・

舞台では、日頃からいや~~~な先輩(笑)が自分の母親役で、その人の胸に顔をうずめてさめざめ泣かなくてはならなかったり・・・

改めて思うと、変な仕事だ!

 

 

参加したメンバーは、相手を「親」だと信じられるだけで多くのことがうまく行く・・・のがとてもスムーズに行われていました。

 

人間の 脳は騙せる!

 

 

 

アクターズワークスで、私が挑んでいること。

「演じる」ために必要な色々な要素、それを一つづつ取り上げて訓練しその部分を強化して、演技のレベルを上げていくこと。

スポーツ選手が、試合の前に筋トレする。

この人は体幹を・・・この人は下半身を・・・

あるいはフォームの改善を、新しいサーブの習得を、

そうやって、試合に勝てるようにしていく。

 

演技もそうだと思っている。

人は一人一人違う。それが個性だし、自分の欠点も人によって違う。

ある人は感情は豊かだが、台本が読めない。ある人は台本の理屈ばかりになって感動が伝えられない・・・。

俳優は自立して、基礎トレで自分の欠点を克服し長所を伸ばして、自分の「演技力」を上げる。

そしてもっともっといい俳優になっていって欲しい!

 

 

2019年

2月

20日

2月 参加メンバーたちが歩き出す春!

なんだか私的な題名で・・・照れる。

 

先日のリピテション。

若者たちが大勢参加してくれた。

 

2月は年度替わり。多くの若手俳優たちにとって旅立ちの春!となっているようだ。

 

念願のプロダクションに受かったコ 

劇団から「ウチでやらない」と声をかけられたヤツ

そして卒業公演を迎えた人たちは、「公演ではいい評価だった」「思い切りやれた」なんて声も聞けた。希望しているコは劇団に残って欲しい!祈ってる!

 

いい知らせをたくさん聞いて嬉しい。

 

 

もちろん、希望が叶った知らせばかりではないが・・・。

「どうしても○○に入りたかった」「これからどうしたらいいんだろう」

と相談を受けることも多い今日この頃。

 

ワカモノたちよ!ちょっとだけ考えて欲しい。

「受かった」ら目の前には現実的にやらねばならないことが押し寄せる。その場合はやらねばならないことにまい進して欲しい。

でも、残念ながら「落ちた」ら、少し立ち止まって考えて欲しい。

私たち役者は、望まれてなんぼなのだ。

自分のやりたい場所に行くことも幸せなのだろうが、「望まれた」場所に行く・・・ということを。

私たちはお客様を楽しませることを、お客様に「何か」を提供することで「役者」でいられることを。

それでこそ、「仕事」が出来るのだから。

 

やめられないなら、自分の「居場所」を見つけるために・・・頑張ろう!

ぜひぜひハードルを越えて欲しい!

2019年

1月

29日

谷賢一氏WS これまでのことが一つになっていく感じ!

2019、最初のディレクターワークショップを谷賢一君が引き受けてくださいました。

知り合って、一回り!

久々にこのような時間が持てて幸せでした。

 

さてさて、今回はスタニスラフスキーが後期どのような考えを持っていたか・・・!

からワークショップが始まりました。

「大学と途中の留学一年、併せて5年もスタニスラフスキーを勉強したらしゃべりたくもなるんですよ」と。

スタさんは晩年、「行動」することによって「感情」が表現できるという理論になっていったそうな。

「悲しい」を表現しようとして、自分は本当にとっても悲しくても黙って座っているだけで誰かに「悲しさ」は伝わるか?いや伝わらない。「悲しい」から泣く・・・とか、「悲しい」から暴れる・・・とか、行動を起こすことで「悲しみ」を表すことができる、と。

逆を言えば、「行動」を起こすことで「感情」も引き起こされてくる・・・と。

 

 

さすがにこういう話は何度も聞いている。

だけど、2日間という短い時間で、台本の短いシーンを使って、身体で練習できるというのは素晴らしい体験だった。

やっぱり役者はやってみてなんぼだよね!

 

 

谷氏の説明は続く。

役者が、役のキャラクター(その役の人物はどんな人間なのか)や役の背景(その役の人物にどんなことがあったのか)を読み取り、「もし自分がその人だったら・・・」と気持ちを感じていく・・・。

これは現代演劇において、もはや常識。こういう考えをしない人はいないくらいだ、と。

だが、今回は、「行動」することから何が起こるか、どんな感情が起こるか、どう反応するか、をやってみよう・・・と。

 

 

特に私の世代は、「形」の演技から「本当に感じる」ことが重要視された世代。

わかりやすく言えば、涙がでない「泣き」は「カッコ悪い」のだ。

どうやってでも、ト書きに「泣く」と書いてあったら涙を流せるようにする! それができる役者に拍手!・・・みたいな。

当時「私、子供のころ飼っていた犬のタロウが死んだことを思い出すといつでも涙が出るんです」というセリフがギャグのように言われていた、ホントに。

それは今でも俳優の中に巣くっている。

どうしても「気持ちを作る」ということに重きを置きがちだ。

置きがち…だけならまだいいが、それに縛り付けられる。

 

今回、かなりの覚悟で「気持ちを作る」ことを封印して、「行動」すること、相手・小道具から影響を受けることに専念してみた。

「ここで『泣く』」みたいなことを期待しない。手放す。

言うは易し。実際にやってみるととても勇気がいる。

 

すごく面白い体感だった。

とても滑らかにシーンが進んでいく。

そして、ホントに予定しないところから思ってもいない「感情」が訪れる。

「感情」に縛り付けられない境地が、ちょっと見えてきた感じ。

 

演出家・谷賢一氏の説明。

「それを見つけ出したら、丁寧にその行動を繰り返すことによって確かなものになり、毎回その芝居ができるよになる」

 

きっと、今後の自分の演技にも、演技指導にも大きく影響がありそうな、いい予感!!!

 

 

昨年の年末、「複数のシーンクラス」も私自身それに近いアプローチをしていたはずだ。

ここ数年やってきたことが、だんだん一つにまとまって、私の中で形になっていく感覚が起こってきました!

 

谷君、お忙しい中、ホントにありがとうございました!

 

2019年

1月

21日

2019 最初のエクササイズクラスを終えて思う事。

あけましておめでとうございます。

ちょっと遅いですが。

 

最初のエクササイズクラスを終えて、複雑な思いを抱えています。

ある程度のキャリアの役者さんたちが、演技を伸ばせていないのはなぜなのだろう・・・。

 

色々あるのだろうが、一つには昨今のワークショップ流行の弊害が懸念される。

ワークショップ流行といっても、主催者側より俳優の自覚の問題だろう。

いや、ウチもワークショップだからと言って自分を擁護するつもりはない。

 

私が若かりし頃は、一度劇団などの養成所を卒業すると訓練する場所がなく、それを嘆いていた。

今は沢山のワークショップがあり、その場所には事欠かない。

が、色々なところを転々としているだけで、基礎を固められていないし、自分の欠点を見つめ直すようなこともできていない気がする。

「ワークショップで10日間は長い」

「ずっと○○が出来なくて・・・」

などの言葉が出るのはその証だろう。

 

自分の演技が10日間の稽古でなんとかなるものではない。

「ずっと出来ていない」のであれば、なぜそれを何とかする訓練をせず泣き言を言いながらオーディションだけ受けるのか!

落ちるに決まってんじゃん!!!!

 

 

悪気があってこうなっているとは思えない。

もちろん、私たちの若いころと同様、劇団や事務所に所属し続ける難しさ、生活の苦しさ、そういうことを乗り越えながら、自分の演技のシェイプアップをやるのは大変なことだ。

 

しかし、それができなければプロではない。

 

 

ああ、この言葉は言いたくない!!!のだが、言うぞ・・・

近頃の若者は・・・ああ、言っちゃった・・・実はちょっとのんびりしているのだろうか。

 

頑張れよ!ワカモノ!マジで!

 

自分のために!

自分から逃げない!

基礎力をつけろ!!!

 

2018年

12月

26日

今年最後の複数名でのシーンクラス&忘年会 終わりました!

今年最後の複数人数でのシーンクラスを開催出来ました。

ここ数年のアクターズワークスでの課題。

・2人だけでなく複数名のシーン

・「強い感情や葛藤」があるわけでなく、さりげない日常会話のシーン

大きくはこの二点。

2つ目は、俳優としての自分も確認し確実化していきたいものだった。

 

通常のキャラクター&シーンクラスの時人数か少なくて後半に大勢のシーンをちょっとやったり、役者としては4月のユニットの公演でさんざん頑張った。

これらをもとに、まとまった複数人数でのショートシーンのクラスが、やっと出来た感じ!

年末になって、ちょっとホッとし、達成感を感じることができました。

 

来年からは、通常の3つのロングコースとともに「ショートシーンクラス」として常態化できそうです!

 

クラス終了後、参加者や見学の方々からいただいた嬉しい言葉

(映画監督)「こういう何気ない場面で、役者にダメ出しするのは本当に難しいんだよ」

・・・監督とはまた来年、何かやっていこうと思います!もっともっと話を煮詰めたい。

(参加俳優)「エクササイズで学んだ『開く』ということは、ずっと気を付けてきました。会話劇は、時間を見つけてブラッシュアップしないと・・・」

・・・彼女は2年ぶりに参加してくれたのに本当にリピテションがきちんとキープされていました。嬉しい・・・)

(参加俳優)「このレッスンの後行った芝居の稽古で、ずっとうまく行かないと思っていた場面で、相手役が私に向けてすごく沢山やり取りしてくれていたことに初めて気づいた」

・・・ああ、こういうの聞くと、色々な思いもありつつ続けてよかったと!

(参加俳優)「こんなに楽でいいのか・・・と」

・・・私も実感(笑)

 

 

 

その後の忘年会。

なんと今日はクリスマス!!

この日程を決めた秋頃、ちょっと仕事でいっぱいいっぱいで実行委員の人が

「柚木さん、今年の忘年会、クリスマスだよね」

と言われたことに

「え?そんなことないでしょ!」

と、堂々と答えた。

クリスマスだった・・・・・。(はぁー(*´Д`))

 

こんな日程なのに、入れ替わりに大勢の人が参加してくれた。

アクターズワークス宴会部の日下氏が寿司の大盤振る舞い!

みんなで、大笑いしながら飲んで食べて・・・

幸せでした。

 

皆様、今年もありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします!!!!

 

2018年

12月

22日

エクササイズクラスの再受講をリニューアル

エクササイズクラスの再受講について新たな枠組みを考えました。

 

以前から

「もっとやりたいが10日間の日程を空けるのはキビシイ」

「最後の『セリフ』を使った練習だけ何度もやりたい」

「リピテションをもっと増やしてほしい」

などのご意見を頂いておりました。有難いことです。

 

ただ、現実問題、リピテションなどレッスン回数を増やすのも難しく、どうしたら「やりたい」という方々のご希望にお応えできるか・・・!

で、、「エクササイズクラスの時人数に空きがあれば、いらっしゃれる回数で受講して頂く」という方法を考えました。

 

今までも思わなかったわけではなかったのですが、レッスンの性質上、「2~3日かじっただけでは身につかない。返って受講料がもったいないのでは」と思っていました。

ですが、先日、リピテションクラスに超久しぶりの方が2人ほど来てくれて、予想以上の成果をしめしてくださったことと、皆さん頑張って現場で活動してくださっていて、だからこそ時間が取れない、だからこそやりたい!とおっしゃっていただき、決心しました。

 

早速、来年一月のエクササイズクラスから募集させていただきます。

役者を続けるのは一生の仕事。

みんなで前進していきたいですね。

 

そんな、前回のリピテションです!

 

 

2018年

12月

05日

リピテションと目的

今年ももう12月。

あ~あ、年々、時間が過ぎるのが早くなっていく・・・

って、昔、大人の人たちが言ってたなぁ~。

順調に私もそういう大人になっております。

 

今月は2回、リピテションクラスがある。

昨日は結構慣れた人たちが多かったので、「目的」の練習をやった。

 

リピテションって何か?(は、前述を見て下さませ!)

で、これらは基礎トレ。これを「芝居をやる」ことに役立てなかったらなんの意味もない。

 

で、台本には「役の人物」が登場する意味がある。

愛を告白したい・・・とか、謝りたい・・・とか、仕事する・・・とか、部屋を片付ける・・・とか・・・

その登場した目的を遂げるために「役」は出てくる。

 

その練習。

リピテションとかで身に着けた、相手と交流することを忘れずに「目的」と遂げる練習。

具体的に、「靴下を脱がす」とか「ほっぺにチューする」とか。

 

今回はこれで盛り上がった!

撃沈&変な奴が続出しました!(笑)(笑)

 

今月、もう一回あります!

 

そして、1月エクササイズクラス募集中です!

ぜひぜひ、ご一緒に!

2018年

11月

29日

キャラシーン、5日間の集中、再び!

夏に続き、午後~夜での5日間のキャラシーンクラスを開催。

やはり短期集中はキツイ!(笑)

おまけに台本が、長い!(笑笑)

 

今回は、キャラクターもシーンも、本当に普通の人々が普通に生きる大変さ、おかしみを表現するクラスになりました。

家ではダメダメだと思っていたお父さんが意外とちゃんと仕事しててかっこいいおやじだったり、明るく幸せな家族の過去の大ごと、その時の大変さとか。

 

シーンは、定番の「おかしな二人」

これは、今までにないオリーブとフローレンスに!

こんなオリーブ、こんなフローレンスもあったんだ! セリフの間の埋め方、自分で言っときながらやってみたらこんなになるんだ!(爆笑)

何度やっても、役者さんの個性は際限がない・・・演技に定番はない・・・ということを思い知らされるシーンになりました。

 

もう一つは、数年ぶりの「ヴァニティーズ」

いや~、改めて名作!

そして、感情の表現のみならず、最近気を付けている「人は気持ちを隠す」「普通の人が相手とやり取りする」「怒りたくないが、人とやり取りしている間に怒りが抑えられなくなる」が、ちゃんと出来たシーンになりました。

三年前だったか、小川絵梨子さんのWSで「リアクションを取ってーーー!」と叫ばれたことがそのままトライしてもらえました。

なんと、最終日まで全然通せず、いきなり通したら30分以上のシーンが・・・通った!!!

それに対応できた役者さんに拍手!!!です。

 

これはそのまま、年末の「複数シーンクラス」に試していきたいです。

 

2018年

11月

09日

リピテションというもの

アクターズワークスではリピテションという練習方法をつかう。

これが、サンフォード・マイズナーさんの特徴で、システムと言われるものだと自覚している。

 

俳優という名の付く先人たちも、しょせんフィクションである物語をどうやったら面白くお客様に見ていただけるか・・・ということを常に考えてきて、その一つが台本に書かれた「セリフ」がどうやったら「会話」になるか!という命題だ。

しかも、舞台ならこちとら毎日毎日同じことやらなきゃなんないのに!(笑)

 

その課題をクリアする練習方法の一つとして「リピテション」が考え出された。

リピート練習ということだ。

見えるもの「Tシャツ」とか、自分や相手の気持ち「嬉しい」とか「怒ってる」とか、を短い言葉で言って相手と言葉を繰り返していく練習方法。

 

そこで、相手と「やりとり」することを体得していくのだ。

 

ぜひ以下の画像データを見てください。

これは、台本のある「芝居」ではありません。

「リピテション」です。

この女性は、プリンを・・・食べ物を粗末にしたことに端を発して怒りが爆発していきました。

そして、迂闊な男は、後悔先に立たず・・・一人で床と壁に巻き散らかされたプリンを小さなスプーンですくい始めました。

 

このリピテションは稽古参加メンバー全員、目がキラキラ、胸がどきどきしました。

その一人が

「今、今までで一番、リピテションがやりたい!と思ってる」と。

 

もちろん、この稽古の後、全員でプリンを拭きまくりました。(笑)

プリン!ありがとう!

食べ物を粗末にしたかもしれないけど、あなたの死は無駄じゃない!

あなたの犠牲が若手俳優の素晴らしい肥やしになったよ!!!!

2018年

11月

08日

ディープ2エクササイズクラスの登場と「劇団ミスマガジン」

ディープ2エクササイズクラス、終了しました。

このクラスでは「登場」という練習をします。

 

シーンを演じるにあたって、場面に「出てくる」ということ場面から「出ていく」ということはとても大切な事なのです。

舞台も映像も、その場面の向こうにが広い世界を感じさせられるのは役者だけ。

 

たとえばその場面が、お金持ちの大広間だとする。

お客さんにはその部屋だけが見えている。

ドアの外には美しい庭。螺旋階段の上の部屋のドアには主人の寝室。これも豪華だ。

主人役の俳優が、出ていく前に豪華な寝室を想像し、場面に出て、美しい庭をクリエートして庭のテラスに召使の用意したコーヒーを飲みに行く。

ところが、セットには部屋の裏はモルタルの衝立と撮影所や劇場の殺風景なバックステージがあるだけ。

すべては、俳優の「創造力・想像力」だ。

 

 

そして、ディープ2エクササイズクラスでは、場面に出てくるだけ・・・から練習する。

これが意外と難しい。そして、とても大切であるということをまざまざと教えてくれる。

 

先週、ちょうど今公演中の「劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』」の稽古を見に行った時のこと。

作・演出の竜史さん(劇団「20歳の国」主宰)と一緒に、出演者のミスマガジンでグランプリを取った若い女の子達のWSをやったが、その彼女たちが11/7日初日の舞台『ソウナンですか』の稽古の追い込みをやっていた。

彼女たちは場面の半ば、セリフをしゃべり気持ちが乗っているところはいいのだが、場面の始まり、終わって引っ込むところになると急に緊張感がなくなる。

初心者あるある(笑)といえばそれでだが、これをちゃんとやってもらうのがとても難しい。

「大きな出来事」でなく、とっても些細なことだから。

 

「登場」だけ特別に練習する意味はこういうところにあるのだ・・・と改めて心に刻んだ。

 

 

ディープ2エクササイズクラスは無事終了。

登場からはじまり、人と関わる、リピの稽古。

人の気持ちの移り変わりをたっぷり稽古させていただきました。

 

けっこうくたくた!(笑)

 

 

劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』はただいま絶賛公演中です!!!

http://miss-maga.jp/

 

 

 

2018年

10月

31日

2019 1月 谷賢一氏のディレクターワークショップWS決定!

次回のディレクターワークショップは、上昇を続ける若手演出家・谷賢一氏だ。

忙しいスケジュールをぬって、やっていただけることになった。

 

楽しみだ!

 

いろんな意味で、楽しみだ!!!

 

 

 

谷賢一氏といえば、今年、氏が主宰するDULL-COLORED POPが活動再開し、2年の取材を費やしたという力作・福島三部作を上演した。

 

その時の谷氏から来たメールで

 

「この僕がもう36ですよ!

 

柚木さんと初めて会ったときは、たぶん24とかだったはずです……。ひとまわり! 谷」

 

と。

 

 

 

そ・・・・っか。。。

 

自分で、この文章を書いて、改めて笑っちゃった!もう笑うしかない!

 

 

 

ここから、普段呼んでいる谷君と呼ばせていただく。

 

谷君との出会いのきっかけは、時間堂の黒澤世莉くんだ。

 

まずもって、黒澤君が24くらいの時に、アクターズワークスのワークショップを受けてくれた。私のWSの一期生とも言える人だ。

 

その黒澤君が、小劇場の演劇界で頑張って王子小劇場で仕事をしている時、若手の役者・演出家が彼の周りにたくさんおり、それらの人々を集めてWSを開催した。

 

そこに参加していたのが谷賢一君だ。

 

当時、24歳、明治大学を卒業した後、DULL-COLORED POPを率いて演出家としての一歩を踏みだしたころだった。

 

 

 

もちろん、当時から演出家で、俳優志望ではなかった。

 

そして当時から「若手イケメン演出家」!

 

ワークショップの最初に全員揃った時、「わ、イケメン!ま、こういう人が役者を目指すんだよね~」とか思っていた。そうしたら、そのイケメンは演出家で、隣の残念なコが役者だったりして・・・(笑)

 

また、当時から「ヤンチャな演出家」で、演出家なんだけど舞台に登場したり、トークショーとかでゲストと合わなかったら、一人劇場のはしごを登って退場したり、自分の結婚式を劇場でやったり・・・、なかなかロックな彼だった。

 

 

 

私は、良くも悪くも・・・なんか、ずっと生活が変わらない。

 

粛々と仕事をこなしながら役者・トレーナーとして生きている。

 

 

 

そんな、時間が止まっているオバサンを尻目に、谷青年は

 

2度結婚し・・・(笑)  

 

2度ほど劇団を休止し・・・  

 

確か、飲みすぎとかなんとかで入院したのも2度? いや、これは未確定情報(笑)

 

今や、一児の父となり、親子でコスプレ、inディズニーランドの写真などがフェイスブックに踊っている。

 

 

 

ひとまわり!

 

 

 

演出家としての谷君も、もちろんその間どんどん成長を続けていった。

 

その活躍は、もうここでわざわざ書く必要もないものだろう。

 

 

 

 

 

私は、演出家・谷賢一の作品が好きだ。

 

これは別に若いころからの知り合い、ワークショップを受けてくれ、それを認めてくれたから・・・とかではなく。

 

谷君の作る舞台には「躍動感」がある。

 

見ていて楽しい。もちろん、すべての舞台を見ているわけでもないし、見たものすべてが「素晴らしい!」と思ったわけではない。(私の谷君ベスト・・・は、『1961 夜に昇る太陽』『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン・・・』『テレーズ・ラカン』です。!!)

 

でも、どんな芝居でも、この「躍動感」はなくならない。

 

これがすべて。

 

 

 

私が、自分で演じる時も、トレーナーをやっている時も、一番基本に置いているのがこの「躍動感」。

 

演出の場合は作品が、俳優の場合はその人が、「生き生き」していること。

 

このことは、これ以上言葉では説明しづらい。

 

そういう意味では、谷君とは芝居の「好み」が近いのでは・・・と勝手に思っている。

 

 

 

 

 

もう一つ、作品作りの細かさ。

 

これは、もちろん、他の優秀な演出家の方々もそうなのだろう。

 

谷君も・・・というべきか。

 

とにかく、作品に埋没する。

 

その集中力。深さ。

 

それとともに、視野が広い気がする。

 

 

 

たった一度だけだが、演出家・谷賢一氏としてお仕事をさせて頂いたいたことがあった。

 

2012年 朗読劇「女優2人 読む」岩井志麻子・作「ぼっけぇきょうてぇ」だ。

 

演出していただく・・・ほどの、当方に経済力もなかったし、何より谷君の時間がなかったので、「ちょっとお手伝いしてほしい」ということだったのだが、稽古場に来たらもうすっかり「演出家」になっていた。

 

私が面食らって、慌てて後をついていった感じになった。

 

その時、まず、この朗読劇をどこでやるか・・・から意見を発していた。

 

「いや、ここでやりましょう。このリビングのような感じがいい。本を読む空間にお客様をお迎えする・・・っていう。○○(場所の名前)とか○○も考えられるんだけど・・・。柚木さん、倉庫みたいなところって見に行きません?いかないですよね、役者さんは。なんか、町でおもしろそうな建物とかあったら見ちゃうんですよ。」

 

なるほど、演出家ってスゴイ!と思った瞬間。

 

そして、役者のパフォーマンスだけでなく、いわゆる音響・照明・セットとどんどん自分の世界観を作り上げていく。

 

その後ろで、私はアタフタと場所を借り、金を払い、・・・実はそこは正規の劇場でもなんでもないスタジオで、防音設備がない。当時、震災後で原発反対デモがその下を通ることがあり、開演中にそれをやられたら台無し!なので、私は役所に電話してデモ情報を集めたり…(笑)

 

役者だけやっていたら、そのあたりの裏方さんの大変さを身に沁みないで来てしまう。

年齢的には私も甘やかされずに何でもやってきた方だが、小劇場からのたたき上げの芝居作りの根性・機動力を見せていただいた。

 

そして打ち上げで

 

「柚木さん、今回は時間がなさすぎです。やっとこれから稽古が始まるって感じです。今度はもっと時間を取ってもらって・・・」

 

という彼に

 

「いやいや、スケジュールがなかったのは谷君の方で・・・」

 

「あ、そうでした。」

 

忘れている・・・

 

芝居を作ること以外、、、なにもかも、、、忘れている・・・

 

すごいなぁ・・・(笑)

 

 

 

演出家・谷賢一の今は、センスとか才能とか運だけでなく、この行動力・集中力に裏打ちされた地位なのだろう。

 

 

 

 

 

なんだか、回顧録のようになってしまったが・・・。

 

 

 

このような貴重なご縁のある、演出家・谷賢一氏をワークショップにお迎えできるのは、本当に嬉しい。

 

そして、たとえワークショップであっても、演じる・・・という形でご一緒出来ることは、大いに『ワクワク、ドキドキ』である!

 

 

 

 

 

2018年

10月

21日

エクササイズクラス募集開始にあたって思うこと。

2019年 1月のエクササイズクラス募集が始まった。

もう、早速の応募いただいて嬉しい限りだ。

 

ウチのエクササイズクラス、「感情」を扱うのが特徴だ。

 

演技にも、流れ・・・というか、「流行」と言ってしまってもいいのか・・・があるように感じる。

私が芝居を始めたころは、「自然な演技」「『ふり』をしない本当の感情」がフューチャーされていて、私もそれを求めて日々努力の毎日だった。

最近は、「感情」を重視しない演技?

これも意味は、自分の感情を発させるために芝居をしない・・・、台本に書かれたそのシーンの「結果」を目指す「目的」をきちんとやっていく演技

が、よく言われる。

 

私もそう思う。

全く!

きっと若いころも、それを求めてやっていた。

 

そのためにも自分を「オープン」させなくては・・・とも思う。

 

「自分の感情を発させるための芝居」これはダメ!

つまり、自分が「泣ける」「笑える」だけでは芝居じゃない。

・・・「子供のころ飼ってた犬が死んだことを思い出すといつでも泣けるんです」はギャグになっている。

ただ、じゃ「目的」を達成すればいいんだろう・・・的な、安易に相手をコントロールする芝居も危険な気がする。

これも、一歩間違えるとこれも俳優の個人的な快感に向かうことがある。その結果、ストーリーは見えてくるけどその「人間」が見えてこない。

 

俳優が「オープン」な状態で、台本をよく理解し、台本に書かれた「目的」を遂行すること。

これは演技の「両輪」ではないか・・・

と私は思っている。

 

私も、もういい年(笑)だが、まだまだやれることはたくさんある。役者としても・・・トレーナーとしても。

 

 

ワカモノたち! いや、いい年のオッサン、オバサンも・・・ ともに進もう!!!

 

 

 

※上記の文章の内容をより理解していただくために、先日、矢柴俊博さんが書いていたフェイスブックの文章の一部を追加させていただきます。

(何度読んでもすごくシンプルわかりやすい文章! やっしー、ぐっじょぶ!)

 

シーンをやっているうちに結果的に生まれてきた「感情」は、再現してはいけない。

結果である感情を表現してはいけない。
一人で思いを込めたりする心理的な表現をしてはいけない。

流れが止まるから。
生きた人物にならないから。
他の人物との交流が死んでしまうから。
それゆえ台詞が独り言になってしまうから。

「感情」は演じられない。

ただ、
登場人物が目的を持って行動することは演じることが出来る、と。

「結果」は再現してはいけないが、
「目的」に向かうことなら再現できる。と。

だから、
ライブで芝居を!
イコール、ライブで行動をし続けて!
と。

その結果湧いたり湧かなかったりした感情なら、たとえ激しくなくたって、説得力がある。

 

 

 

2018年

10月

05日

声優のWS様子

今回もまた、台風で翻弄されました! 涙

でも、台風もソンタクしてくれたのか、ゆっくり来てくれたので、初企画、じっくりと開催出来ました。

打ち上げだけは無理だったのが残念でしたが。

 

 

このWSのメニューを決めるのに、ベテラン声優・Mさんと色々相談している時に私が質問しました。

「声優さんはどうして、『なだぎ友近』るのか?」

『なだぎ友近』る・・・とは、以前タレントの友近さんが「ビバリーヒルズ青春白書」の声優を誇張したネタをやっていた、あのしゃべりのこと。

Mさんは、「結局、芝居がわかっていないから。アメリカ人俳優がウーとかアーとか、向こうはちゃんとした芝居でやっているのを、そのまま声だけ出すから」と説明してくれていた。

 

声優ではない私は、それがうまく理解できなかったが、WSをやってみてよくわかった。

Mさん大正解!!!

 

まず、アフレコをやってもらい、それからアクターズワークスの基礎練習を触りだけだがやってもらって、普通に台本を練習し立ち稽古して、体も使って演じてもらって、最後にもう一度声を入れた。

 

全員、明らかな違いが出た。

まだ、現場に出ていない予備軍のい人も、もう経験者も全員。

 

自然だし、相手としゃべっているし、

参加声優さんの一人は「今までダメ出しされて、どう修正したらいいのかわからなかったが、それがよく分かった。すごくやりやすかった」と。

 

 

やはり、声優も芝居がわかんないとダメ!という基本的なことだ!

Mさんは劇団出身の俳優からの声優ではないが、養成所中はちゃんと舞台もやっており、今でもちゃんと体を使った芝居もできる。

今の若手声優さんたちの問題点の一つにその点を挙げていた。

このことがこんなに鮮明に出てくるとは・・・。

 

若手声優諸君! 

みなさんも、芝居の稽古しましょう!!!!

 

 

※※参加メンバーみんな、色々体験したことをしゃべりたくて仕方なかったのに、打ち上げできん

  かった・・・。台風のバカヤロー!!!

  みなさん、また会いましょうね!

 

2024年

2月

22日

2024スタートのエクササイズクラス

いよいよ本格的に2024のワークショップが始まった気持ちです。

 

 

何度も何度も書きますが、「目指せ、自立!」です。

 

現場で演出家のダメ出しに対応できず、ほぼほぼ稽古場のさらし者。

他のワークショップで「トラウマ」とか言いたいほどヘコまされる。

誰にも何も言われない・・・自分がいい芝居出来てるとは思わないのに・・・、自分なんか相手にされていない。

などなど、みなさん誰でもご経験がおありと思います。(演出家やトレーナーのパワハラの場合は、別問題ですが・・・)

 

そこで前進するのをやめるのか、自分の納得する演技を手に入れてまた現場に打って出るのか!

人生の選択です!!!

 

さあ、辞めないなら行きましょう!

 

今回はまだまだ少人数ながら、初日からうるさすぎる(笑)メンバーで・・・。これでたった6人か!と言う思いでスタート。

それから稽古が進むにつれて、本来ならおとなしく(? 笑)なることもあるのですが、今回のみなさんは全員最後までエネルギッシュでした。

そして、怪獣が三匹出来上がりました。(爆笑)

いるよね、幼稚園のお遊戯室に、わがまま放題の怪獣のような子供。アレです。アレ。

アレが、三匹もいました!(笑)

 

想像してください。そんな彼らがそのエネルギーをぐっと抑えて怪しい塊のようになって稽古場にうずくまっている姿。

不気味で、妖しくて、近寄りたくない・・・笑

いえいえ、冗談はさておき、、、

そういう場合、そのエネルギーをまず解き放って相手と交流し、芝居に使わなくては!

もったいない!

それが出来ると、とってもいい顔になって、生き生きしてきます。

 

今回「自立」と改めて書いたのは、一定の演出家、監督、トレーナーの価値観に縛られるワカモノが、一定数いること。

ま、自分が若いころを振り返っても、芝居を始める時に「養成所」とか「劇団」とかになると閉鎖社会だから、そこで「ダメ」とか「それは違う」とか言われると、もうそれでどこにも出口がなくなった挫折感を抱きますよね。

本当にダメかもしれない、自分は役者に向いてないかもしれない・・・でも、それを決めるのは自分だよ!!!

本当にダメか、職業替えするのか、いろんなことをやるだけやってから決めよう!自分自身で!!!

 

新年最初に私の先生、キャリー・ジベッツさんに言われた言葉

「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンは無い。自分に合うレッスンが『いいレッスン』だ」

 

さあ、今年も「目指せ自立」!!!

 

 

続いて4月にキャラクター&シーンクラス、やるよ!

さらに自立だーーーーー!

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

とっても面白かったので、写真が大量!

二段階分けました。

まずはエクササイズと言われるものからのリピテション系

 

コンプライアンスもあり、動画でお届けできないのが残念ですが、役者さんの表情の「生き生き」を見てやってください。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

次は「アクティビティ」と言われるものです。

 

~からのぉ~~~  打ち上げぇ!!!

 

2024年

1月

14日

今年最初のリピテション!

今年最初のリピテションクラス。

 

昨年から引き続き、少人数なのでほぼほぼ個人レッスン。

そして、私もリピテションなどなどに登場しましたぁ~~~~~!

久々にリピテションできて嬉しかった!

 

ま、私のことはさておき・・・

少人数の時は、リピテションなど「自分のまま、役ではない」ことから「役!自分じゃない」とか「セリフを使って感情表現する」など。インプロのように勝手にセリフやキャラづくりするわけにはいかないけど、その中で自在に自分を動かす練習をたくさんできました。

 

新年早々言いますが!!!!

リピテションができるだけじゃ、芝居じゃないからね!!!!

 

リピテションの感覚から、それを台本をに生かすことには、多くの練習が必要です。

今年も、ここもちゃんとやって行きましょう!

 

 

で、嬉しいことに昨年頑張って通ってくれたワカモノが、どんどん舞台、映像に出て行ってくれています。

年末年始には私も見に行かせていただきました。

 

で、終わって話すと

「うまくいかなかった」「シーンの時のようには出来ない」「途中まではうまくいったんだけど、〇〇なことがあってから崩れた」などなど。

 

一言言わせてください。

そんなん当たり前じゃ~~~~~~!

 

いくつになっても、どんなベテランでも、いつもいつも100点取れるなんてない!

大谷くんでも毎回ホームラン売ってるわけじゃないでしょ。三振の時のほうが多いでしょ。

おおくん、2023年の打率は3割。それで「物凄い」って言われてんだよ。

 

いろんな稽古場で自分の苦手なところをレベルアップして、で、仕事に出る。そこでまたうまくいけるようにチャレンジする。

これの繰り返しです。

 

明石家さんま師匠の言葉だったと思うが

「出来ひんのは当たり前やんけ。失敗した!って落ち込むなんか100年早いわ!」

でござりますよぉ~。

 

今年も前進あるのみです!!!!!

 

私もですが。。。。。(笑)

2024年

1月

02日

2024年 新年あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
コロナ明け、なんとかワークショップを続けてまいりました。
ですが、「やっとパンデミックが終わった。さあこれから・・・!」と思った世の中は、戦争、災害、政治の腐敗・・・
以前のように戻るだろう・・・などという甘い期待は砕け散った世の中です。
ですが、すべての業界で『アップデート』できる大きなチャンスでもあります。
もちろん、この芸能・演劇界も!
これを機に、なんとか日本にオーディションシステムが確立できないか!
そうすれば、こういうワークショップで地道に努力を重ねている俳優たちがちゃんと評価される世の中が訪れる!
そうしなければ、俳優が世界と戦っていけない!
そんな気持ちの中、私にできることは、相変わらず粛々とワークショップを継続することだけ。
そこで頑張る若者たちが私に英気をくれる気がしています。
やはり、若者の輝きはまぶしい!(笑)
ゆっくり、しっかり・・・一歩づつ前へ!!!
そして、もし、オーディションシステム確立のために何か私にできることがあれば、誰か、声かけてくださ~~~~い!!!(笑)
本年も一緒に頑張りましょう!よろしくお願いいたします。
柚木佑美  2024 1月

 

2023年

12月

22日

今年、本当に最後のレッスン。リピテションクラス。

 

今年最後のリピクラス終了!
今年もみんな頑張った!

人数が少なかったので、リピ以外にもシアターゲームをやりました。
これが結構面白い!!!

リピテションというものをどう台本に繋げるかが手軽に体感できる。

二人組になって、自分与えられた短いセリフを相手に言って、相手に伝わっているかどうか感じとる。相手もセリフが一つ与えられそれを相手に伝える。そして相手からくるもので影響されて変化しつつ、頑張って自分の言葉を相手に伝えるべく続けていく。

 

これで、相手を受けられているかどうか・・・、自分が相手にちゃんと言葉を言えているかどうか、よくわかる。

 

 

 

で、そのセリフを言う背景を入れたり、キャラクターを入れたり・・・。

 

 

 

うちの10回のクラスでは、人間一人作り上げる作業だが、これはさっと遊び感覚でやっていく。それでも十分台本の要求を体験できるのがとっても楽しい!

 

 

 

こういう文字通り考えず、芝居=プレイ=遊び のようにやって行くのもとても大事。

 

 

 

 

 

今回、インプロをやっている人が台本をやるときに、どんどん台本から離れていく・・・という問題を提起した俳優さんがいた。

 

そーなのよ!ここ大事なのよ。(いきなりおばさんになって言ってます 笑)

 

インプロやると、すべては「自分」なので、とても実感がある。ところが台本は所詮他人が書いた「物語」なので、言葉遣いも自分と違ったり、そもそも「あたし、こんな人好きになんてならないし!」なのだ。

 

それを、まさにインプロやっているときのように「台本通り」に持って行くのは、大きなハードルがある。

 

まじめに、そこ大変!

 

エクササイズクラスなどで、自分の殻を脱ぎ捨てて、自分の嫌な部分に直面して乗り越えていくのもとても大変だけど、話はそこで終わらない。

 

同じくらい、この「実感」のあるまま、台本に書いてあることをクリエイトするのが、また一山超えなくてはならない。

 

だからこそ、リピテションを会得した後、キャラクター・シーンをきちんとやることがとても大事なのです!

 

ただ好き勝手にセリフ言って自分が楽しくっても芝居にはならない!・・・ことがほとんど。(笑)

 

でも、この山越えがまた楽しいんだな!

 

 

 

興味のある皆様、エクササイズクラス募集中!ぜひぜひ!

 

 

 

 

 

とにかく、今年も赤字を抱えながらも無事終わっていく。

 

まわりの世界も戦争やら、災害やら・・・、それでも私たちにできることは芝居だけ。

 

来年こそ、平穏で明るい一年であって欲しい。

 

 

 

2023年

12月

13日

今年最後のキャラクター&シーンクラス終了!

先日、キャラクター&シーンクラスが終わりました。
なんと、もう今年もあと二週間って!焦ります!

今回のクラス、何人もが苦戦していました。


アクターズワークス のやり方の基本は、各俳優さん方が、一歩でも前進して仕事に生かしてくれる事。
いつも、その考え方に即して個別のは俳優さんに対応しているつもりです。


今回は、シーンに初参加の人が、
「そっかやはりここか。これを乗り越えるのは、彼にとって大変なんだ。」
と、チェックポイントがはっきり出てくる人もいれば、、、
「なんでぇ!なんでこの人がここで引っ掛かるの???」
と、私自身、頭を抱えるようもありました。

このレッスンで最終発表に上手く整えるより、毎回各個人のテーマが一歩でも前に進めるように身に付けて欲しくて・・・

でも、ご本人も「ああ、台本・お芝居として上手く出来た」と思えた方がいいのか、つまり見ている方として面白いシーンになるように演出のような手を加えた方がいいのか。

悩めるところなのです。。。

 

 

もう一つ、参加俳優から多く出たコメントが「自分の自意識にとらわれて自滅する」という内容のもの。

自意識というのは、そもそも「恥ずかしい」とか、「うまくやろうとする」とか。広げていえば「台本にこう書かれているから」と無意識にそれに沿った演技をする、というのもそうだと言えなくもないかな・・・。

 

これに対応するためにエクササイズクラスをやっているのですが、エクササイズクラスで自然な感情の流れを知ってしまったがために、そのなっているかどうかが気になってしまう・・・これが曲者!!!!

 

だからこそ、後半の稽古では「その気持ちを放り捨てて、相手に対応する!感情なんか後からついてくる!この場にしっかり存在する!相手!相手!」を強調しまくりました。

 

 

俳優として演じる組み立てはごくシンプル。身に付けてしまえば、この分野は習慣になってくれるから・・・。

でもでもでも、やはり、俳優業は一筋縄ではいかない。一生モノの芸なんだな。

 

 

私にとっても学びが多かった今年最後の稽古、最後に迷走していた一人の役者さんが「ちょっとだけだけど、こんな感じでいいのか・・・とつかめたような気がします」と言ってくれた言葉に、涙が出そう・・・(笑)

シビアに稽古できました!

 

 

打ち上げは・・・・楽しかったよーーーー!

みんなみんな帰りたくなかった。終電ギリギリ!(笑)

 

あーーーー、芝居だけして生きていたいねぇ、みんな!!!!

 

2023年

11月

22日

初めての体験クラス!新鮮でした。

初めて体験型のオープンクラスをやりました。
少人数だった事もあり、初めてお会いする方にじっくりお話し出来て、新鮮な出会い!

私としては価値がある経験でした。

今、稽古場を探している人や、社会人としてこれからレッスンして演劇を続けたい人など、いつもと違う方々でした。何かお役に立てていたら嬉しいな…と。

せっかくなので、リピテション体験の後、短いセリフを使って「相手に伝える・相手から受ける」の体験もやってもらいました。
これがわかりやすかったみたいです。(私的には大成功‼ 自画自賛 笑)
リピテションなんてことをなんでやるのか?やったらどういいことがあるのか!
相手に伝える、相手から受け取るってどういうことか!
初めての方はとても素直に、ご自分たちが今まで学んで来たことを生かして、一生懸命やってくれた姿が印象的でした。
本職チームは、俺は役者だ!とか、私はどうして達成しなくては!とか、そこで無駄な力が入りやすい。結果にコミットしなくてはならないけど、そのためにもそれをコントロールできるといいなあ。
これ、アクターズのリピクラスでもやろう!っと。



発見の多い体験クラスでした。
何かお役に立ててたらいいなぁ。
芝居は所詮 プレイ! 遊び心を忘れない!大事ですねー^_^

2023年

10月

29日

ディープ1 4年ぶり!

ディープ1エクササイズクラスが終わりました。
いつもの事ですが、ディープはディープ!

ディープ1エクササイズクラスとは、自分が役者として表現することを妨げるものを取り除く!コーナー


今回は取りこぼした人もいて、悔しかった。
私のアシストが不十分だったのか?
甘くしてしまったのか? 結果を出すことが大切だけれども、その俳優が「自分でやれる」という自力も鍛えていただかなくては・・・といつも思っている。

トレーナーの優秀さをひけらかす場所ではない!だからそのバランスは難しい。
だからこそ、私自身もゆっくり反省しなくては・・・!


だが、やはりある程度継続している人は、のたうちまわりながらもクリアしてくれた。

いつもながら感動しかない!
ワークスのワークショップの中で出来るかできないか・・・よりも肝心なのは自分の演技の進むべき方向を確認すること。
俳優が一番しんどいのは、どうしたらいいかワケがわからない時。
今は出来なかったことも、私はこういう演技がしたいんだ!と自覚して、練習を継続できる自分を作り出すこと。

今回、最後まで吹っ切れなかった人も、かつての例でいくと、硬い岩盤にくさびを打ち込まれている。
例えば、怒りが苦手な人だとすると、こういう経験をすることによって、自分の体が演技の中で「怒り」を表現していいんだ、ということを覚えていく。
そして、徐々に影響が出て、ある時堤防欠壊!してくれている。
信じよう!



超久しぶりに来てくれたワカモノがいた。(それがディープって 笑)
イキナリどうした?
顔を見せてなかった間、仕事を頑張っていて、その内で課題がはっきり見えてきた、不幸にも仕事がボツってしまったが、その隙間に来てくれた。
もう、一番嬉しいパターンだ。

わざわざ打ち上げで、
エクササイズでやったことは、本当に役に立っていたと話してくれた。
ワークショップで身に付けた演技力を使って現場で生かしていく、これが本来の形だ!
こんな事があると、心底やってて良かった!と思う。


ちょっと話しは変わるが、こないだ何気なくニュース情報番組を見ていたら、最近「ゆるブラック」って言葉があるそうで、缶コーヒーの名前かよ?と思いきや、企業の事だそうだ。
若者たちの就職やら働き方の問題で、一時のブラック企業とは違いパワハラとかないが、やりがいがなく成長できない会社だそうだ。

なんだか色々出てくるなー、、、
と思いつつ見てると、コメンテーターの意見は、
「甘い!どこに居ても成長出来るはず…」と「今の企業事情をよく察知している、わかる!」
という二種類。
専門家の話しでは、これから日本企業もどんどんジョブ型に移行して行く、むしろ企業の方が焦っていて、国際競争力をつけようとしている。
働き手も、自分は何が出来るかというスキルがないと稼げないようになる。ワカモノはそれを察知していて焦っているのでは、という見解だった。

なるほど。

やはりどこの世界でも変化は起きている。
芝居の世界でいうと・・・
「上手い役者をよく見ろ!盗め!」とか、「見てれば出来るだろう」とか、なんなら怒鳴って努力根性義理人情に頼る演出家や先生は、トレーナーとしての能力がないのかよ!と思う。
一方、「何を教えてくれるんですか」「教えてくれないから出来ない」と、与えられるのを待っている役者も違うだろう!と言いたい。

番組の中では、自分のやりたい事がはっきりしている人は、さっさと行動できる。どんな仕事がやりたいのか、どうしたいかがわからないとただ転職を繰り返す事になりがち、と。

本当に。
ただただワークショップ巡りをして、成長してつもりになっても仕方ない。お稽古場スターになってはダメ。
自分で自分に必要なものを見つけて、身に付けられるところに行く!
またこれ言うと昭和のオバサンになりそうだが、誰か一人の演出家やトレーナーの意見だけに固執しないで欲しい。そういう意味で「負けないで!」と言いたい。
「負けないで」自分の意見を持てるようになろう!

2023年

10月

13日

体験型のレッスンについて一言

昨今、芸能界でもハラスメント問題が沸き起こっている。

私としてはこれを機に、業界全体が良い方向にアップデートして欲しいと願っている。

 

そういう昨今の中「マイズナーテクニックのレッスンでうまくいかなかった」という話が耳に入ってくる機会が増えた気がする。

 

 

これは、マイズナーテクニックに限らない話としてなのだが、悲しいことに「トレーナーに否定された」という内容のことを言う若手に出会っているのは事実だ。

 

もちろん、すべての人が『〇〇テクニックのレッスン』などですぐに上手くいって名優になれるはずなどないのだが・・・がしかし、そういう人から話を聞くと「その言い方は今は通用しないよな~」という事案や、さらには明らかにトレーナーが自分の権威を示したくて発した言葉としか思えない事案もあるようだ。

 

 

私はマイズナーテクニックでのワークショップを20年以上続けてきた人間だ。ほかのテクニック・メソッドについてあれこれ言えないが、自分がこれだ!と思い続けてきたマイズナーテクニックでそういう事案が起こることについては残念!!!以外ない。

 

たしかにマイズナーテクニックでそれをやられるとダメージは大きいと、私も思う。

何度もこのブログで書いてきたが、このレッスンではまず最初に「感情」を扱う。

だからこそ、いきなり「自分自身に向き合う」体験をする。その入り口でパワハラなどを受けたり、何人もいる参加メンバーの中で明らかに否定されたりすると、心がどうなるか想像に難くない。

 

私は師匠から、『これは繊細なレッスンで、だからこそ関係者以外見学禁止、俳優は丁寧に扱われなくてはならない』と教えられた。

それまで昭和の昔は、役者の稽古は根性論でかたずけられ、演出家は「先生」であり「絶対君主」だった。どこが悪いのか、何をどう直していけばいいのか・・・演出家に言葉をぶつけると「出来ない役者」と思われ、「〇〇くんの芝居を盗め」と言われる。

上手い人の演技を見るだけでうまくなりゃ稽古なんていらない!!!!

そんな昭和で、これに出会った。きちんとした理論に基づいて、俳優がこんなにも大切にされることに感動したものだ。

もちろん、師匠の個性もある。私の先生はアメリカ人でネイバーフッドプレイハウス出身なのだ。

 

そんなテクニックなのに、いつの間にそんなことが起こるようになったのか・・・!!!

悲しいし情けない。

 

そんな若手俳優に対し、まずは自分のモチベーションをリカバーし、自分で自分自身を大切にする機会を作ろう!とこの企画になった。

 

また、実行委員の意見として

「傷つくまでいかないが、進行が速すぎてついていけなくて、何をやっているかわからない」という人も多い」

という事もあった。

 

そういう「じゃ〇万円払って何日も・・・ってはどうよ?。でも納得いかないんだよね」と迷っている若手の方の迷いだけでもすっきりさせられれば・・・。

 

 

演技未経験の方々に対しても、今やネットの時代でググったときに「マイズナーテクニック パワハラ」とか出てくると、すっかり誤解される。

あああ!ダメじゃん! マイズナーテクニックってそんなんじゃない!

そんな悲しいことは、何とかしたい!

全部の俳優ってわけではないが、こういうレッスンが必要な人、これで上手くいく私のような俳優は確かにいるのだ。

まずは、体験して自分で選んでいただきたい。

 

 

演技を上達させる方法はマイズナーテクニックだけではない。

私は「私にはこれが一番合っていた」と思ったから続けているだけで、私の師匠の言葉通り「出来るようになればなんでもOK」なのだ。

 

要は、それを自分で見つけること!

レッスンの内容も、トレーナーも、自分で自分の成長をあきらめず、探して、見つけて、結果を出して、

仕事しようーーーーー!芝居しようーーーーー!

 

 

2023年

10月

01日

ショートシーンクラス、やりました!

先日、ショートシーンをやりました。

もう、少人数特訓!笑
経営面は笑えないが、やはりじっくり稽古すると確実に身につく。これは最近ずーっと言っているが・・・やっぱ、時間勝負かー!
役者さん「今回は納得出来たって言うか、腑に落ちました」
柚木「これだけやればイケるよねぇ。あー、補助金とか出ればねー」
役者さん「出ないんですか?」
柚木「出ないのよ。コロナの2年間だけは経費だけ出たけど」
役者さん「そうなんだ」
そうなんです。
日本は文化にお金を使わない、ましてや、後世の育成などには…
何でしたっけ。国立博物館がクラウドファンディングしないと光熱費が払えなかったって、どゆこと!!!!怒
今回はがっつり映像演技でした。
一見、何もやっていないように見えるヤツ。
そうそう、映画監督のワークショップとか行くと「もっと抑えて、やり過ぎ」とか言われまくる。笑
たまに、アクターズワークスは映像演技なのか舞台なのかと聞かれる事があるのですが、私は全部の演技の基礎が「交流」
だと思っています。
映像なのか舞台なのかはそのあとだ…と。
映像演技は、目線が絡むような演技とか相手のセリフを聞いている時の微妙な表情とか、まさに繊細なやり取り。だからこそ、その場にいて相手を取りこぼさない事が大切です。
舞台は、相手からのリアクションを身体全体で、劇場の一番後ろのお客様にも届くように伝えなくてはなりません。それは身体的・感情的に「大きく」演じることとはちょっと違うかな、と思っています。
文章ではうまく言えないけど、エネルギーの使い方かな。
映像で日常的なシーンは、エネルギーをとにかく内に込める。表に出そうとしない、ただそこにあるだけ。
舞台は、エネルギーを空間いっぱいに出す。
しいて言えばそんな感じです。
私が基礎と思う「交流」、リピテションで培われるものですが、ここから「役作り」「台本読解」からの「シーンの練習」だが、その時に映像・舞台と、その人の必要に応じて、身体訓練やら発声やらと関連して身に付けていく必要があると思います。
長い道のりに見えますが、それがいい・・。
やっぱり芝居はいい。
自分が演じる時も教える時も、それだけに集中出来る充実感。
みんな、芝居やろう!!


2023年

9月

19日

先日のリピテション そして根本的なお話

最近参加者が少なく(愚痴かよ!笑、)来てくれた俳優さんとじっくりゆっくり向き合える。

先日のリピテションクラスに、長々来ている役者さんで「感情」が表現しづらいタイプの役者さんが久々に来てくれた。

じっくり対応でき、2歩も3歩も進めた気がして嬉しい!

その人は感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者だ。

だが、言葉にしたときに嘘っぽくなり相手に伝わらない。

そんなもったいない人だった。

その人が思わず大声を出して、相手にすがるような稽古ができ、私としては「よっしゃー!」だった。

 

 

今日は久々に基本的なことをまとめてみようと思う。俳優さんたちが混乱しないように!

ちょっと今日は長文だ、ごめんよー!!

 

前回のブログで書いたが、

発声・活舌

身体の動き

感情表現(開いていること)

は、仕事の台本をもらってからやっても、遅い!!!! 無理!!!!

 

役をもらって本番までの稽古では、日頃の力を充分発揮することが大切だ。

言い換えれば、普段の実力以上は出ない!!!!

 

(例)

台本に「泣く」とト書きがある

練習で泣こうと頑張る

泣けない

演出家が「ここは役は家族から見捨てられて孤独感にさいなまれて一番辛い場面なんだよ!役者なら泣けて当たり前だろ!」とキツイダメ出し

 

役者あるあるだ。こんな状況は誰でも一度くらい経験があるだろう。

 

「日頃2オクターブしか出ない人が、いきなり舞台で3オクターブは出ない」

感情表現・インナーも、常日頃発声練習と同じように、日頃2オクターブしか出ない人が3オクターブ出るように基礎錬しなくてはならない。

 

本番の稽古が始まってから、いきなり「自分の孤独感」を探り始めでも遅いことがほとんどなのだ。

上記の例で、演出家に「おまえ、親と衝突したことくらいあるだろ」とか言われ、その時のことを思い出しても簡単に涙が出るものでもない。

挙句の果て、一生懸命に泣こうとし、やっと泣けたら今度は涙が止まらなくなって

「おまえの個人的な感情なんて必要ないんだよ!!!」

と怒鳴られる。

 

これは実際にあった話だ。(経験のある人も多々いらっしゃることと・・・苦笑)

 

映像などでは、個人的な感情であっても「ま、泣いてくれてれば編集で何とか出来るか」とか裏でディレクターがぼやく・・・みたいな。

 

 

この問題に関して、では、役者がどんな基礎稽古をしておけばいいか・・・

 

(感情の仕組み)

小さな男の子は、転んでひざをすり向いて「泣く」

お父さんとか、おじいちゃんとか、「男の子が泣いてたらおかしいぞー」とか言う

子供の脳は「泣いたらおかしいんだ」と学習する

次に我慢して泣かなかったら「偉いぞー」と褒められる

子供の脳は「これでいいんだ!認められてる!愛されている」とインプット

そして徐々に「泣く」という感情すら忘れ去って、オートマチックに「泣かない」男が出来上がる。

 

全ての人間は、大人になるいうことは多かれ少なかれ、どんな種類の感情かはひとそれぞれで、このようになっている。こうでないと大人としての社会生活はできない。

 

でも俳優はこれではマズイ!

いっちょ前の男性が「泣か」なくてはならないのだ。

 

台本をもらう、いきなり頑張って自分の悲しみをほじくり返して「泣こう」とする。

ところが、すでにオートマチックになって、自分の「泣く」という感情・衝動はどこにあるのか自分でもわからない。

必死に「泣こう」として、やっと泣けたら今度は溜まりに溜まった感情が止まらなくなってしまう。

で、「おまえの個人的な感情なんて・・・!」

 

これが上記にある現象の解説だ。

 

感情表現の俳優の基礎稽古とは、「感情」を出す習慣を取り戻しておくことだ。

ここのワークショップでは、様々なエクササイズを行って、色々な感情を感じでもらい、何かを感じたらそれを声に出して表現する練習を繰り返し行う。

そして、感情の種類も。

「えー!私もこんな風に感じるんだ」とかをたくさん見つけて、出す!こと。

俳優に与えられた方法は「声を出すこと」と「体を動かすこと」しかないのだから。

 

最初に書いた、「感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者」さんは、日頃からあまり感情を出さない穏やかなタイプの人だ。だが、「目の奥に・・・」ということは「感情」が乏しいわけではなく豊かな感情を持っている人なのだ。

声にしても噓っぽくならないように、普段から「出す」練習をすることが必要なのだ。

この役者さんは、前々から来てくれている人だと書いた。

そう、この練習はそんなに簡単にできるものではない。

一回泣けたからもう千秋楽まで大丈夫・・・という都合のいいものではないのだ。

歌手の方々は、仕事の合間でも本番前でも発声練習をし続けているではないか。

 

この役者さんに、「目の奥で感情をたたえる」だけでなく「大声で叫ぶ」が加わったら、役者の幅を広げられる。

今までキャスティングされたのとはまた違う役も取れるかもしれない!!!

ワクワクする!

 

 

俳優の基礎訓練は、発声活舌と身体訓練だけではないと思っている。

 

自分の「感情」を取り扱えるようにしておくこと。

そうすれば、台本を読んだら自分の役の状況がまるで自分のことのように「感じ」られ、その感情を表現できる。

必要なのは「役」に共感した「感情」であって、役者の個人的な感情はいらない・・・というのはそういう意味だ。

 

演出家とかわされる言葉の中には、また、台本のト書きには、形容詞がたくさんある。

抽象的だ。

それをまさに具体化するのが俳優の仕事なのだ。

 

 

追記だが・・・

これを身に付けてくだされば、その俳優の本質が見えてくる。

「泣く」ことを忘れ、「俺は強い男」だった人が、「弱さ」「卑屈さ」なども表現できるようになるのだ。

今までとは違うキャラクターにキャスティングされることができるだろう。

また、

セリフのない、立っているだけの存在感

お客様に愛される魅力

そういうものも身について行っている。

 

 

2023年

9月

15日

若手俳優さんに一言!

とある稽古で・・・。

 

レッスンしている俳優のみなさん!

声を大にして言います。

俳優の基礎とは・・・・色々言われるが、

 

身体がきちんと動くこと

発声活舌

プラス 私は 感情表現のためにオープンしていること

 

この3つは、仕事に入る前に手に入れておいてください!

 

台本もらってから、何とかできるものでは、原則・・・ない!!!!!

 

舞台の稽古に入ってから、ドラマの撮影に入ってから、できる稽古は、台本の読解、キャラクター作り、それくらい。

 

上の3つは、どんなに天才的な演出家でもトレーナーでも・・・無理!!!!

 

プロになるなら、心して研鑽してください。

自分自身のために・・・。

 

 

2023年

9月

10日

エクササイズクラス終了。負けたくない女と甘えたい男。

少人数だし、開催直前から体調不良も続出のピンチなエクササイズクラスだった。

いや~マジ、ほんとにやれるとは思わなかった(笑)。

 

だが、来てくれた人たちは意識高くて。人数が少ないので一人づつ掘り下げることができた。

止めなくてよかった。

 

今回、女子は強え~! 

男は、結局甘えたいんかい!(笑)

 

エクササイズクラスの目的は、役者として自分をガードして邪魔するものに気づいてコントロールできるようにすること。

ちょっと間違うと、「トラウマ」とかという言葉が飛び交って心理学セミナーみたいになりがち。

人間の「感情」の在り方は変わらないのだろうが、目的は「演技!」だ。

これを踏まえて、書いていきます。

 

今回の「強え~」女子たち。

人間はすべからく、ただ強い人もただ弱い人もいない。

何らかの理由で「弱み」を見せられなくなっているから、「強え~」ところを相手に見せてふるまっていくのだ。

その理由は一人ひとり様々。

 

私も典型的な「弱みを見せることが苦手な女子」であるが、私の理由は、主には「父親」。

父は私を大変愛していた。

そして、昭和一桁生まれ。

その価値観たるや・・・、ざっくり言えば「男は強く弱音を吐かず家庭を守る。女は父親や亭主に従って立てて生きる」である。

今はだいぶアップデートされてきた。私は早く生まれすぎた女なのだろう、その価値観を全く受け入れられなかった。だから弱みを見せたら「男に従わなくてはならない」のだ。都合が悪い!

私は、男に従うくらいならどんな困難も一人で耐えて見せる!!!・・・だから「弱みは見せられない」女になった。

 

こんな感じで、医者やカウンセラーが必要な「トラウマ」などではなく、人はみんな社会で生きていくパターンを持っている。

 

今回の「強え~」女子たちもそれぞれに、パターン・理由を持っている。

 

 

「甘えたい」男。

いや、今回だけではなく、ほとんどの男はこれを隠すのか・・・。

やはり男はある意味「強く」なくてはならない、としみついているのだろう。

 

レッスンでの問題は・・・素直に甘てくれりゃあ問題ないのだが、甘えるまでがまぁーーーー大変!

甘えられなくて不機嫌になって相手を拒絶してみたり、相手から「甘えたい」ことを察してもらおうと画策したり・・・(笑)

あーめんどくせー!爆

 

「演技」の訓練なので、それらを問題視して何か解決していくコーナーではない。

そのことに気づいて、役を演じていくうえで「弱さ」を見せられるようになること!これが目的だ。

気づいて、認めなければ、そういう台本で観客の心を打つ芝居ができない。

 

普段強がっている人が、色々な出来事に合い本音をカミングアウトする・・・それがちゃんとできたら、素晴らしいシーンになることだろう。

 

 

だからこそ、それに向けて、頑張れ!みんな頑張れ!
いい芝居を見せておくれ!

 

2023年

8月

16日

お盆リピ

先日、お盆ですがリピ!でした。

 

最近残念なことに少人数。

ですが、丁寧に俳優さんたちを見られます。

続けてきてくれている人も多くて、やはり稽古時間は裏切らない!

私もちゃんと発見できて伸びてくれているのは実感します。

 

 

久しぶりに参加する俳優さんに改めてここでコメントを。

 

出来うるならば、アクターズワークスのレッスンや「感情を開ける、オープンさせる」タイプのレッスン(「スーザン・ハドソン」のメソッドとか)は、ある程度集中して受けることをお勧めする。

もちろんそれは、「開けた」状態を自分である程度キープできるために。

 

私の師匠、キャリー先生の名言がある。

「エクササイズは、社会で生きるために不都合だからわざわざ忘れている感情を無理やり引っ張り出しているのだから、一度できるようになればそれでいい。こんなこと何度もやっているとおかしくなる」

と。

私はこう説明する。

「怪我をしたら血が出て、治るためにカサブタができる。このエクササイズは、わざとこのカサブタをはがして血を流すようなもの。必要以上に何度もやったら炎症を起こして治らなくなってしまう。」

 

とても心身ともにキツいレッスンを、いい俳優になるために挑むのだ。

でもそれは、演じるために一度見に付ければ、何度もやる必要はない。

 

そのためには、この「開いた状態」を演じることに結び付けて、「使える」ようにするまでは一定時間続けていただきたい。

それが心身にもベストだし、費用対効果も〇!

「使える」ようになれば、一年ぶり・・・とかでもリカバーは早い。

車の免許を取ってすぐ乗らなくなったらただのペーパードライバーに成り果て、ずっと乗ってた人は何年ぶりに運転しようと思ったらすぐ慣れて乗れるようになる・・・これと同じ。

 

 

もちろん、みんな

「参加したい参加したと思っていたんですけど、日にちが合わなくて」

と言ってくれるし、

先日見学したマイケルチェーホフのクラスでも

「舞台の間にワークショップ取るのが難しい。もっと身に付けたいんだけど・・・」

と言ってる俳優さんが。

 

みんな何とかうまくなりたいと、一生懸命なのだ。

時間と金、焦る気持ちの板挟み!!!

 

痛いほどわかる。昔の自分を見ているみたい。

 

だけど、トレーナーとしてはあえてこの文章を書きました。

なんとか、一人でも多くいい仕事をして頂きたい!

 

ご自分のトレーナーさんと色々細かくお話しするのもいいことだと思う。

私はいつでもメールくださいね!なるだけ早く対応するように頑張ってます。

ぜひ、時間をうまくマネージメントしてください!

 

 

エクササイズクラス、まだまだ募集中。これも回数受講というルールを作ってメンバーさんは一回でも受けてもらえる。

仕事の台本に対するサポートクラスも作った。

 

頑張ろう!仕事しよう!芝居しよう!

 

 

2023年

8月

09日

推薦削除、後記

谷氏のセクハラ問題で、アクターズワークスの推薦文を削除した件について、また文章の内容について、様々なご意見をいただいた。

その中で、私が一番「ああ!」と思ったのは、

 

掲載が遅すぎる!

 

というご意見だ。

 

私が心を悩ませていたのは、すでに書かせていただいた通り「自分自身がこの目で見ていない、真実

を確認できない案件を、公式のHPでどう扱っていいのか」といこと。

 

今現在の私自身の個人的な見解は、「残念だが黒」である。

私自身が信頼し尊敬する演劇人で、実際に彼の言動を見聞きしている人からの多数の話を聞いて、「これは黒やむなし」と思っている。

だが、どの時点で「黒」を認定するのか・・・

やはり公には裁判の結果を待つしかないのが法治国家の約束事ではないか・・・。

 

 

私のこの意見について、意見をくださった現場のスタッフの方は、

「掲載のタイミングは、事件が明るみになってすぐだ。すぐに何らかのアクションを!」

と言ってくださった。なぜなら・・・

「若い俳優たちで自分が成長するために練習先を探している人たちが、こういうHPで探している。それなのに長々と推薦文を掲載していると『何か特別なつながりがあるのでは?』と疑ってしまう。」

ということだった。

 

なるほど・・・

と、反省しかない。

 

そして言ってくださった。

「セクハラやパワハラが多い中、また特にマイズナーテクニックの別の講師の中でセクハラ・パワハラ問題が明るみに出て、マイズナーテクニック自体が敬遠される雰囲気がある中、僕は柚木さんのレッスンはとてもいいレッスンだと思う。だから誤解を生むようなことは避けて欲しい」

 

 

ありがたいお言葉で、返す言葉がない。

 

正直、アクターズワークスでハラスメント問題が起こったことはない。

私の周りで、直接の知り合いでも事件は、谷賢一氏が初めてのことだ。

だから、ちょっとよそ事になっていたのか。。。

 

ジャニーズ問題もニュースを騒がせ、日本より欧米でより大きな問題になっている。

日本中がアップデートしなければならない。さもないと日本の芸能が世界から取り残されてしまう。

 

何より、あってはならない!

何かしらの「力」で他人を自分の思い通りに動かそうなどと、許されることではない!

 

今、誰もが手探りだと思うが、これを反省点として今後、きちんと学習していきたい。

 

 

 

 

2023年

7月

29日

先日のリピテション 嬉しかった!悔しかった!

猛暑の中、リピテションやりました。

 

集まってくれた俳優さんたち、

 

 こないだ舞台が終わりました。

 撮影が終わりました。

 9月に舞台があります!

 

みたいな人が大勢!

いやー、嬉しい嬉しい!

こうでなくっちゃ!

 

いよいよ本当にアフターコロナになって来た!

仕事も動いてきて・・・

お願い!経済ももっと動いて!!!(笑)
※いや、笑い事じゃなくて・・・・

 

でもその中にも、

「うまく出来なかった。学んできたことは全部ちゃんとやったのに・・・何故かわからない。」

という人も。。。。

 

もちろん、ちょっと稽古したからと言って何もかもすぐうまく出来るわけはない。

一番問題は「何故かわからない!」ということ。

 

「あー、あれマズった」とか「もう全然時間なくて間に合わなかった」なら、まだいい。

何が自分の体に起こっているかわかっているから。。。

 

「なんだかわからない」場合、おそらくはとてもくだらない問題のような気がする。

たとえば・・・

相手役とうまくいってない とか

この台本があまり好きになれない とか

そんなことは「高尚な演技、作品作りにはこんなこと言ってはいけない。関係ない個人的なこと」と思われるが、ところがどっこい、役者という職業はこういうメンタルがとても大切なのだ。

自覚しなくてはならない。

 

相手役とうまくいかない場合

このことは一見演技とは関係ない・・・ただやりにくいだけ・・・と考える人も多いが、それで対応できる役者は本当に上手いベテラン、もしくはかなり根性の入った役者さん。

これは演技に大きく影響する。

まあぶっちゃけ、あまりお出来にならない役者さんほど相手に注文を付ける傾向はある。

「今のセリフじゃ伝わってこない」とか「ここの場面もうちょっとこうして欲しい」とか・・・溜息

そういった話は若手さんからよく聞く。

俳優同士で簡単に相手に注文を出すのはいかがなものか・・・と個人的には思うが・・・、言ってくるものは仕方ない!(※キチンとコミュニケーションがとれている場合は違います。)

 

みなさん!

それに動じないくらいの演技力と精神力を身に着けよう!

稽古が終わって相手に文句言うなんて情けないことだと思おう!

自分の演技で相手を変えられるくらい、自分の役の言葉を相手に伝えることを肝に銘じて!

 

しんどい話だが、それができるようになれば鬼に金棒!

 

そのために普段の稽古がある!

精進がある!
ファイトだ!

 

台本に納得いかない場合

そりゃあ、全部の台本が「岸田戯曲賞」「アカデミー賞」というワケにはいかないさ。

作家だって、新人もいれば、スランプもある。

自分の演技力を顧みてみよう。「あ~、人のこと言えない」と思いはしまいか。

 

何も台本全体を好きになる必要なない。

自分の役を愛そう!

そのために「実在の人物」の一生を使ってキャラクタークラスをやっている。

一人に人間は必ず、どこかに共感するところ、愛らしいところがあるはずだ。

 

モンスターのような殺人鬼も、なぜそうなっていったのかを丁寧に探ることによって共感できるところがあるはずだ。

というか、見つけるのだ。

 

「いや、僕の役は2シーンしか出てこないチョイ役だから、そんなのわからない」

チョイ役!?

チャ~~~~ンス!!!!

だって、どうとでも作れるではないか!

1シーンで主役をいじめるだけの部活の先輩役だったら・・・

その子だって新入生の時にいじめられていたかもしれない。そこから「自分が上になったらそんな奴にはなりたくない!」と思っていたはずなのにそうなってしまった時間、物語がある!

面白い!

いつか、自分が大きな役を掴むときに生かせるではないか!

それが引き出しになるのだ。

 

 

先日の俳優さんは、こんな理由ではないかもしれない。

本当には、「ダメだった」という俳優さんにじっくり話を聞かなければ本当に理由はわからない。

でも、だからこそ、何もないときには 稽古しよう!!!

稽古は裏切らない!!!

 

 

しかし・・・悔しい。。。

上手くいかなかったと聞くと、自分が至らなかったと思えてくる。。。(よくない癖だが・・・)

 

メンバー向けの、本番にあたっての相談コーナー、新設しようかな。

それ言ったら「やってくれ」コールをもらった。。。

そう言われるとだんだんその気になってくる。

よくない癖?(笑)

でも、必要なのかも・・・・

 

ちょっと検討してみる!!!ハイ!!!

 

2023年

7月

19日

コロナ後のキャラクター&シーンクラスやりました!

酷暑の中、キャラクター&シーンクラスが終わりました。

いやー暑かった!

午後からの日、駅から徒歩7分くらいのスタジオの時は集まってから30分くらい休まないと始められなかった・・・。

 

みなさん、大丈夫ですか?

 

 

9人参加、キャラクター3人シーン3組! コロナ前のキャラクター&シーンクラスが開催出来ました! もう3年ぶりくらい!

おまけに、途中で見学の方も多数、最終日にはお客様が6人。

心底嬉しい!!! 芝居!芝居!

 

 

参加俳優さんの出来も良かった。

 「出来」というのは、各々が具体的に学んだこと、ちゃんと変化を実感してくれた人が多かった。

 誰と比べるわけでなく、昨日の自分より一歩でも二歩でも前進して終わって欲しい。

 

 

キャラクタークラス

 

1人目は役が抱えた本音を申し分なく爆列させてくれた。

 エクササイズクラスから引き続いて、役が言いたいことと自分の感情が見事にリンクしていた。

 

2人目。自分からかけ離れた個性の人物を演じた。

ところが、とても楽しそうに、まさに生き生きと演じてくれた。

その人は自分のことを内向的だと言う。役の人物はもうわがまま?思った通りのことを周りが何と思おうと言ってやってしまう性格。「自分にはできないからうらやましい」と言いつつ、すっごい楽しそう!(笑)。こういう人は本当は内面にイケイケの自分を抱えているんだよー(笑)

 

3人目は・・・

うーん、あまりうまく役と共感できなかったようだった。

アクターズワークスのレッスンでは、必ず「シェア」する。

まずは俳優さんがやっていてどうだったかを話してもらう。そして私の意見を言って話し合う。3人目の役者さんはどうも昨日の発言を今日の言ってることが違っているように聞こえて、聞き手は「え?」となってしまう。自分自身の中でも混乱してしまうのだろう。

 

こういう俳優さんは、エクササイズクラス的な課題が残っているような気がする。

俳優は自分で自分のことを客観的にみられて、よくわかっていくことが必須なのだ。

 

 

シーン3つ。

 

一番目、エクササイズクラスから引き続いて「強い感情」をはっきりとぶつけ合うシーン。

人間は生きていて、大人になっていくにつれて「本当のこと」は言わなくなる。

しつけ・教育されて「社会的な自分」を作り上げていく。

最初のシーン参加の方はできるだけ、その「本当の感情」を出さない人間が、本音で相手とぶつかる場面を選ぶことが多い。

初シーンクラスのお二人で組んでもらった。もう爆列シーン!(笑)

初回は、全然掛け合えなくて、片方がガンガン行くとこう片方は恥ずかしくなってにやにや笑ってしまったりして、不成立連発だったが、最終発表日は「やれば出来るじゃん!」な仕上がり。

 

2つ目はコメディ。

 

今までシリアスな場面ばかりやってきた俳優さんがやってみると、なんだ合うじゃんこんな役!って感じ。この役者さんとは言わないが、なんかシリアスな役ばかりやりたがる役者さんっている。本当はへらへらした役とか、コメディが似合ったりする。うふふ・・・。

本当にバタバタと天然な感じがよかった。

 

そして、最後は何度もやっているメンバーで3人のシーン。

最初は感情をぶつけ合うシーンをやるが、もうベテラン勢なので、「本音を隠して葛藤する」シーン。

 

最初はレアな感情を出せばいいが、本音を隠したシーンは、文字通り隠さなくてはならないので余計高度なシーンになる。

 

単純に言えば、両方がニコニコして話してるが、テーブルの下で蹴りあっているようなヤツ。

こういうシーンは本音、例えば怒りとかをちゃんと抱えて、それを笑顔で隠してセリフをかわし、会話するごとに変化しなければならない。

 

別の参加俳優の言葉を借りると「初回は柚木さんが言うように、そわそわ動くことでいろんな衝動を逃がしてしまって相手に負けしまっていたのに(役はお互いがっぷり四つに組んでやりあわなければならないシーン)、最後はどんと座ったまま、セリフと存在感が強い強い」という風に仕上がりました。

 

 

ほとんどの人が、前進してくれた。

 

ここで重要なのは、現場で一人でできること。

これもほとんどの人が、意識しながら10回の稽古に臨んでくれた。

ワークショップなど稽古でいい出来だったからよかった!のではなくて、自力でできる能力を少しでも伸ばしてくれること!

 

これが一番大切。

そのことも自覚して、次を見ていてくれた人が多かったので、それが一番良かった!

 

 

最終日の発表会。

 

「コロナのおかげで最終日、お客様が入るのをすっかり忘れていました。久しぶりのお客様前の芝居で、伝える相手が相手役だけでなく、お客様にも伝えるんだ~と改めて思えました。」というコメントをくださった方がいて、この方は声優さんだからお客様が入るのは本当に久々ということだが、俳優陣もこのスタジオ発表って、一番きついと思う。

 

部隊本番やらカメラ前のほうがよっぽど楽だ。本番は照明やら音楽・衣装などなどがあるが、スタジオはもう本当の「素」なので。

いっぱい怖い思いをすれば、仕事やオーディションが楽になる!うん!

 

 

打ち上げ!打ち上げ!

 

みんな、まずは無言で飲む!食う!

暑さと緊張感で、よっぽど体力と精神力を使ったのだね!微笑

 

で・・・、

参加俳優さん「柚木さん、〇〇チーム、最後いきなりスゴイ良くかったですよね!」

柚木「アタシはもう、『できるんならさっさとやってよ!』って思ってた!」

・・・本人がいてもみんな爆笑!

 

柚木「みんなの出来が良かったら、一人で『それはみんなアタシの力』って思って寝る。誰もほめてくれないから!」

参加俳優さん「いやいや、柚木さんがいなかったらみんなこんなにうまく出来ませんよ。柚木さんのおかげです。」

・・・と言いながらも全員で爆笑!

 

 

充実した時間だった。

また頑張ろう!

いい芝居をしよう!

 


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キャラクタークラス

 

 

シーンクラス

 

最後のシェア そして 打ち上げ 

2023年

7月

03日

先日のリピテション

リピテション。

少人数でしたが開催しました。

 

少人数・・・経営的にはどうしたものか!!!ですが(笑)、一人一人とじっくり向き合えて、稽古としては大変重要な時間でした。

 

リピテションって、同じ人とばかりやっていてもマンネリ化する危険性もありますが、やはりじっくりその人と向き合えます。

もちろん、いろいろな人とリピテションするのも、初めての人とやるのも物凄く大切!

 

最初のエクササイズクラスは、嵐のように過ぎ去ります。

やってる最中は説明しながらやるので、「なるほどそうか」なんて思ってやっているのですが、色々衝撃が強すぎてぶっ飛びます。実体験(笑)

 

それを体に定着させるのに月一リピなんかをぜひぜひ利用して欲しいです。

「日程合わないんです!行きたいのに!!」

あー!はい!すみません!頑張って短いクラス増やします。。。

 

夏の終わりのエクササイズクラスリベンジ!に向けて、ダッシュ!(笑)

2023年

6月

16日

6~7月のエクササイズクラス延期

6月25日から予定しておりました、エクササイズクラスですが、参加人数が少ないため8月末に延期を決定いたしました。

大変残念ですし、楽しみにしてくださっていた方には本当に申し訳ございません。

 

コロナ禍があけ、前回も人数が多かったので正直「あれ?」という感じですが、舞台・映像ともども本格的に動き出していることを思えば、嬉しいことです。

また、コロナ禍での我々の業界の収入源の問題も・・・悲しい。

 

みなさん、一日も早く仕事も収入も取り戻し、また頑張りましょう!

私も負けずに頑張ります。

 

2023年

6月

12日

ショートシーンクラス

先日、ショートシーンクラスを開催できた。

 

ここ一年くらい熱心に来てくださっている方々、久しぶりの方々などワカモノたちの元気な顔が見られました。

このクラスの目的は、「エクササイズクラスで体得した『相手と関わる』ことを実践的に体験すること」だ。

もちろん、それをちゃんとやるのは10回のシーンクラスだが、こっちはぺら一枚のレッスン用の台本を使う。だから「オーディション対策」も兼ねている。

 

先日のディープ2エクササイズクラスもそうだったが、「積み上げている」ことの偉大さを感じる!

一冊台本を読んで役作りをして・・・というわけではないので、俳優自身の「自分っぽさ」をより鮮明に出してほしいのだが、「相手と本当にやり取りする」ことのちょっとした違いで天と地ほど見え方が違う。

一度入れたシーンの情報を一旦捨てて、ちゃんとやり取りする・・・するとその俳優がもごとに「生きて」くる。

 

あー!その面白さを早く体得して!

やっぱり芝居は面白い。面白いよ!!!

 

 

声を大にしてお伝えしたいことがある。

 

演技力は向上できる。必ずできる。時間がかかる人もいるが、人それぞれ、自分に合う方法を見つけ、あきらめずやり続ければ必ず光明はある。問題はそれに耐えられるかどうかだ。

 

 

アクターズワークスはワークショップ形式でしか開催できないので、よく「柚木さんのところ行きたいけどスケジュールが合わない!!!」と言われる。

(ほんとに申し訳なございません!私も頑張ってるの~!!!)

初回のエクササイズクラスを受講してもらってから、実際の台本をもって演じるシーンクラスまで一年くらいかかる。

その補強のためにも、もうちょっとこんなレッスンを入れたほうがいいんだな。。。

頑張ります。

2023年

5月

23日

今月のリピテション

今月のリピテションは・・・

 

参加者の俳優さんたちの成長は確実だ!!!

今は、コロナ禍の一期生状態だと思っている。

みんな熱心に積み上げている方々なので、確実に前進している。

 

このやり方でさっと伸びる人とこれが苦手な人は、当然いる。

どういうやり方であれ、どういう演出家との仕事であれ「合う合わない」「向き不向き」はあるが、肝心なのは個人個人が「自分に何が必要で、何を身につけなければならないか自覚し、それと向き合い、手に入れるまでやり続けること」

 

苦手な人も、ちょっとづつ前進して、前回とは全然違う顔を見せている。

また、私のほうからも「ああ、この人、ここなんだ!」というポイントが確実に見えてくる。そうするとお互いの進歩は加速する。

まさに「継続は力」

 

楽し~~~~~い!!!

 

写真は沸き立つ会場のものを最初に集めてみました。

見ている人が「楽しい」「目が離せない」って何だろう。

芝居になったら、もちろんストーリーがある。

俳優にとっては?

その人が魅力的であり、舞台に出ている人たちがちゃんと関わりあって、見ている人は「次はどうなるんだろう」と思って目が離せなくなること!

私は、まずはこのことだと思う。

 

早くこのメンバーをシーンまで持って行きたい!

いい演技を見せてくれる日を、私もとっても楽しみにしています!

ファイトだ~~~~~!

 

※気づいていただけましたでしょうか?

フェイスシールド、なくなってます!!!!!

嬉しい~~~~~~!!!!

 

この状態が続くことを願ってやみません。

 

 

2023年

5月

10日

4年ぶり?のディープ2エクササイズクラス

何年振りかのディープ2エクササイズクラスが開催できマました!!!

ほんとに、4年ぶり????

 

エクササイズクラスからの、だんだんシーンに繋げていく興味深いレッスン。

 

コロナ禍で、「開く」ことを重視して、ディープ1をリピテション使わない方法にリニューアルしてやってましたが、このディープ2も「開く」ね~~~~!

私自身が超久しぶりなので、こんなに開くとは!!!!(「やらせといて何言ってんだ!」って言われそうですが・・・笑)

 

やはり、人と関わって行くということの重要性を改めて再認識しました。

 

今回、写真をめっちゃアップします。(いやー、アシスタントの方々が燃えてくれて、写真多い多い!笑)

よく見ていただくと、「ちょっと待て!なんでこんな格好なの?」というとんでもない変な恰好してる人たちがたくさんいます。

これは・・・・なんでこんな格好になってるんでしょう???

 

舞台やドラマの芝居の風景の写真と明らかに違う。

リピテションで相手と関わっていると、絶対に自分で予期せね出来事が起こります。それにその場その場で対応するから、なんだか変なことになっていく。。。

なんでVの字に曲がってんねん?

なんで、相手に拝んでんねん?

爆笑

 

まさにセリフの先読みをしないことにつながります。

そしてここから台本のストーリーをクリアしていく・・・これが次のシーンの練習です。

台本の要求をクリアしてるけど、先を予測しない、何が起こるかわからない!これが新鮮な演技につながるのだと信じます。

そして、これが「相手と一緒に演じる」こと!

 

 

稽古中に

「○○くん、キャラやったの? いいなーーー! ほんとに早く○○のキャラクターがやりたいのに、スケジュールが合わない」

と言ってくれた役者さんがいました。

 

この3年「いつまで続けられるんだろう・・・」と先の分からない時間が続いて、私の中で何かが抜け落ちていたようです。

「あ、こんなに待っててくれる役者さんたちがいるんだ」と、思わずその時泣きそうでした。

もちろん、そんなことしませんでしたよ、なんたってアタシ、先生ですから(笑)

今書いていると、ヤバいです!

 

コロナが5類になり、連休もどこも人でいっぱい、お店も観光地も以前の姿を取り戻していきます。

やはりうれしい・・・

心の一部、身体の一部の何か冷たくて硬いものが、溶けてほぐれていく感じがします。

 

 

で、全員の総意で、打ち上げ!やりましたぁーーーーーーー!!!

堂々と写真、載っけました。

 

まだまだ注意は怠らず、、、

でも、アクターズワークスも元に戻すぞ!

キャラシーンもショートシーンもやるよ!

芝居しよう! 芝居!!!

 

 

最後に・・・、ワークショップが開催できて救われているのは、間違いなく私の方です。

参加してくださっている皆さん、応援してくださっている皆さん、手伝ってくださっている方々、本当にありがとうございます。

 

 

2023年

4月

06日

キャラクタークラス終了致しました!

先日、キャラクタークラスが無事終了。
今回は、シーンの希望はなく、なんとキャラクターだけ7人!

私も今まで経験したことがない、大変興味深いクラスとなりました。


キャラクターなのに、
実在の人物で親族が3人
実在の人物で歴史上の人が1人
シナリオが2人
戯曲が1人

なんとまあ!!
どうなる事やら…
私も通常の稽古以上に下調べ大変だった。💦

とにかく、私的に一番心の中で笑ったのが、ほぼ全員最終日が良くなかった事!、前日までみんなすっごく良い出来だったのに!笑

その理由が、
Aさん。とても辛い場面なのに、直前にラインを見て、すっごく嬉しい出来事が!コントロール不能に。
Bさん。昨日までがすっごく絶好調。これはもうイケると思い油断した。
Cさん。昨日までは、こちらが準備待ちをしていたので、時間が足りず!逆算ミス。

と、かなりのあるある事案が勢揃い
よくもまあ、こんなに出揃ったものだ。
舞台ではよくある 2日目落ち というヤツだな…。

だが、確かにその日まで本当に全員が日々変化して行き、毎日毎日成長してくれた。
だから、最終日が終わって自分で自分を評価してみて、何が失敗原因か、どう手直し出来るか、自分自身がよくわかっていた。
それが一番大切なことだと思う。
自立!
自分の本番には自分一人で立ち向わなくは!

そして、全く悲しい場面でも涙が出ず、自分よがりの役の解釈しか出来ない!と言われていた新人さんも、弱点クリア!
ベテラン組、「この役は理解するのに、そんなに難しくはなかったが、今まで演じた役を全部、これくらいちゃんとやっておけばどれだけ上達しとか!」と。
また、これもいつもあるあるなのだが、台本を作った時点でいきなり「お芝居」する。
典型的にこれになっちゃった俳優さんもいて・・・
エクササイズクラスから「相手に反応して場面を演じる」ことを練習しているのだが・・・。キャラクタークラスは、まずは台本なしで「役に人物」になって即興的にしゃべって行って、最後に自分でモノローグドラマ台本を作る。
さあ、ここで「台本のセリフ」にハマる!
そのとき「どうだった?」と尋ねたら「自分では昨日よりはできたと・・・」と答えた。
「でも、役の人物が今まで見たいに困ってなかったよね。」とコメントして、その俳優さんは初めてちゃんと気が付いてくれた、「相手といっしょにいる」「会話をする」ということを。
で、それは他の参加者にも、すごくすごく具体的に伝わっていった。
稽古中に無駄はない!
久々に、多くの人数でキャラクタークラスが出来て、だんだん世の中が戻ってきたのか・・・と思うとやっぱりうれしい。
そして、動き出した業界の中で、参加の俳優さん方が有意義にこのレッスンを生かしてたくさん仕事して欲しいよぉ~~~~~!
※三年ぶりに打ち上げやりました。気を付けながら・・・。
まだまだ、缶の飲み物をかかえ、別のところに並べた料理を持ってきて、距離を取りながらおしゃべり。
「料理の前ではしゃべらない!!!」とか言いながら・・・。
三年ぶりにみんなで食べるチーズナンは最高の美味さでした!

2023年

2月

11日

エクササイズからすぐのリピテションクラス

今年最初のエクササイズからの~リピテションクラスだった。

 

みんな世間がコロナ禍から脱してきたのだろうか、昨年末くらいからリピテションクラスの人数もだんだん増え始めた。

今年のエクササイズクラスも、雰囲気は「もう、コロナ、いいや」みたいな・・・。

もちろん、まだまだ警戒しながらだが、確実に前進を始めたと思われる。

 

今回のリピテションクラスも、先日終わったばかりの人から、10年選手なんかも、大勢が集った。

そして、やはりこうやってキープアップクラスに顔を出すくらいの人は、自分の能力をキープしており、いやーーーー面白かった!

人間がだんだん自分の本性をさらしていく姿は、その勇気とともに、喜怒哀楽全方向に感動する。

遠慮なくマウントの取り合いをしたり、よろしい年齢の男性は、コロナになってから何故かリピテションするたびに意味もなく泣く!爆笑

いや、ちゃんとした人間として責任を持って生きている人たちは、表には出さないがストレスをため込んでいるのだろう・・・・。

 

そして、すでに舞台の稽古を控えた人たちは、このテクニックを現場でどう生かしていくのか・・・、現実に苦慮している。

私から見れば、素晴らしい努力!ということになるが、本人たちは必死!

やはり、演技は、感情を出せるだけでもダメ。本が読めるだけでもダメ。

たくさんのことをこなしていかなくてはならない。

 

ワークショップを開催する私がこんなことを言っては身のフタもないが、出来るだけ経験を積むしかないのだ。

学問に王道なし!

ローマは一日にして成らず!

千里の道も一歩より!

 

みんな、頑張ろう!私も頑張る!

 

※コロナからの復活、今募集中のキャラクター&シーンクラスも応募、早!!! 

 ご希望方、お早めに!!!!

 

 

2023年

2月

02日

新年最初のエクササイズクラス終了!

今年もエクササイズクラスでスタートできました。

そして、無事終了!

 

思えば、この2年、いつもこの時期に予定しても「緊急事態宣言」だったっけ?そんなヤツで延期・延期を繰り返していました。

それを思うと、感慨深いです。

 

昨年は、いくつか外注の演技指導をやらせていただき、いかに「結果を出すか・・・」「俳優さんに違いを作るか」ひいては「成長してもらえるか」が難しいことか、身に染みて思いなおしていました。

トレーナーの力もさることながら、環境作り・・・。

「俳優が自分の欠点さえもさらけ出せる安全な場所」を作れるか、そこで参加者みんながそれを共有できるか・・・が大切か、ということを再認識しました。

年齢もキャリアも、普段の活動場所が舞台なのか映像なのか、声優なのか・・・バラバラなパフォーマーが本音でぶつかり合える場所。

これを作れるかどうか・・・そのことが大きく影響していると。

そしてそれを基盤に、受講してくれる俳優さんに「信用してもらえるか」どうか・・・それが勝負なのだということを。

やはり、どんな仕事も始める前の準備でほとんど勝負はついているのか・・・!

 

改めて、今までアクターズワークスがやってきたことを重く受け止め、やめないで続けていこうと決意しました。

 

 

そんな今回、地方からわざわざの参加者という事案も復活し、とても活発なクラスでした。

 

今回、一人、今まで見た中でダントツで、周りと関わる俳優さんがいました。

その人が、このリピテションという練習に長けているかどうかではなく、エクササイズ・・・ゲームのような基礎練習の時でさえ、周りを巻き込みみんなで大騒ぎ!が何度起こったことか・・・。

とても素晴らしい光景でした。

人から人へ、エネルギーが伝播して何かが起こっていく。

素晴らしい才能だと思いました。

 

 

これも改めて思ったことですが、ドラマというのは「見ている人=相手・人間」あってのものなのだと。

関わってなんぼ。

 

さあ、今年も、みんな関わって行きましょう!!!!

 

 

2023年

1月

05日

2023 謹賀新年!

明けましておめでとうございます。

 

新年なので、景気のいいこと言いたいところですが・・・

コロナが完全に収束するということはなく、新年がスタート。

この状況は我々の業界にとって、心底、打撃がのしかかっています。

 

そんな中での新しいスタート。

心と体を大切にしながら、サバイバルしましょう!

 

昨年の数少ないレッスンの中でも「やはり、この丁寧なシステムは結果を残せる」という確信がたくさん生まれました。

気張らずあきらめず、ゆるゆると今まで通り前進していきたいと思います。

 

 

開けない夜はない!

 

2022年

12月

19日

今年最後のリピテションクラス

昨日、今年最後のリピテションクラスが終わりました。
(って、もう「今年最後!!!」 わけわかんないぃ~~~~~!)
関西からわざわざこのために来てくれた人もいたりして・・・。
かえって私が励まされました。
キープアップのリピテションクラスはいつも「リピテションや演技そのものに対して、何か言いたいことありますか?」
で始まります。
昨日も
「劇団で、先輩を意識してしまって上手く実力が出せない」
「養成所で、自分が得意と思うのと違うキャラを求められる。ほんとにこっちを伸ばしていいのか・・・」
などなど、発言が出ました。
どれもこれも、自分自身が俳優として「わかるわかる!」の事情。
僭越ながら私がコメントしてその人と話したり、他の人からも意見をもらったりしながら、日ごろの悩みを吐き出し、シェアします。
このコロナ禍で、私も精神的に参った時期もあり(今でも先の不安と戦いながらの日々ですが・・・)色々、考えてしまうことが多かったです。
で、昨日、お話しさせていただいたのは、本当に最近強く思うこと。
芝居って、映画や舞台やドラマって、何のためにあるのか?
答えは簡単。
見る人を楽しませるため!
笑わす、感動させる、現実を忘れさせる、etc etc・・・
相手役が先輩だから、有名人だから。意識して緊張してしまう。
演出家のダメ出しに対応できない。へこんでしまう。自分がすべて間違っていると思ってしまう。などの俳優あるあるの悩みも、やはり、究極、近視眼になってしまうのだと思うに至る今日この頃です。
自分が演じる作品、その先にいる視聴者、それが一番大切で、まずそれに対して真摯に自分の演技と向き合うべき。
その後で、演出家やら相手役やらがいる気がします。
そうすれば、その人たちと本当の意味で対等になれるように心が動く気がします

例えば

「柚木さん、今度の舞台、柚木さんとこで習ったリアリティとか、全然違うんで!」
なんて言われることがまだある。
こんなこともそうです。
どんな表現も、そのために俳優がどんな訓練をするかも、見てくれるお客様を楽しませる、感動してもらう・・・ためにこそある。
それだけだと思います。
私が提供しているマイズナーテクニックなるものは、アメリカからの演技論、ひいてはスタニスラフスキー。いわゆるリアリズム演技と言われるものの一つ。
「これが出来ないといい演技じゃない!俳優とは言えない!」なんてありえない!
私は、本当に本当に、リアリティだけが芝居だなんて思ってない!
どんな種類の芝居も好きです。
コメディなら、ナンセンスコメディだって笑わせてくれればどんなものでも好き。
不条理劇だって。
もう10年以上前になるか、串田和美さんと緒形拳さんのゴドーを待ちながらなんて、最高だった。2人は確かにヒリヒリした思いでゴドーを待っていた。
おもしろい作品ならなんでも好きだ。
見て良かった^_^と思う。
だって、芝居は所詮フィクション。
お客様を楽しませ感動させ、現実とは違う世界に誘うために作るフィクションだからおもしろい
私にとっては、作りものだからこそまずリアリティが大切だと思い、身に着けた・・・ただそれだけだ。
逆に言うと、客を笑わせられないコメディなんて意味ないし、どんなに「リアリティだ!衝動だ!」とか言っても、客にセリフが聞こえない舞台なんてやる意味ないじゃん!!!
・・・です!
本格的なウィズコロナの日々。
日本の政治的に言えば、なし崩しにウィズコロナに突入したと言うべきか… 情け無い。
みんなみんな、迷いながら、それでも前進しているのを感じています。
私もありがたい事に今、一つドラマ撮影をかかえ、四苦八苦。
周りの皆さんも舞台が無事公演出来ているのが嬉しい。
アクターズワークスのワークショップも、今年になって人数が少なくて、俳優の皆さん方の様々な苦悩を感じています。
そんな中でも、昨日のメンバーが
「今度のエクササイズ、友達がエントリーしてます」とか「チラシ、写メしてSNSに上げます」とか「布教活動してます!」とか、みんな言ってくれて・・・。
ホントに支えられていることにじーんと来てます。
来年も、頑張って生き抜きます!
みんな、頑張ろうね!!!!

 

2022年

11月

20日

キャラシーンクラスという名の個人レッスン

先日、無事に終わりました。

たった3人なので、もう個人レッスンでした。(笑)

 

受講してくれた方々には満足していただけたようです。

普段できないこと・・・

 

そのシーンに必要な、台本に書かれていない場面の即興やら、

コロナ禍になってから全くできていない、「登場」の台本版やら・・・

 

この二つ目は、「芝居をやる時、スタートがとっても大切!」という話。

 

今回の例でいうと・・・

このシーンは、

家族のために一生懸命に腹立いている夫・仕事を家に持ち込んで休日もパソコンに向かっている。

一生懸命働いているのはわかっているが、家族とも自分ともちゃんと向き合って話をしない夫に不安を感じ、往来の不安にもう限界の妻。

この二人が衝突する場面。(あるあるでんな~)

 

台本は、二人が口論する場面。

俳優は、ついその場面の状況やら、必要な感情(怒らなきゃ・・・とか、泣かなきゃ・・・とか)だけに注意が行ってしまう。

 

もちろんそれは重要!

だけど、始まるときに夫は何をしているか・・・

必死でパソコンを打っている。資料を見ながら、仕事相手からのメールに返信したい!!!

なのです。

これをおろそかにしがち。

これをちゃんとやらないと、芝居が始まっていかない。

なんか「お芝居してるぅ~」になってしまう。

 

だって、夫は早くメール返信して、なんなら自分だって休日は休みたい!昼からビール飲んでグダグダしたい!子供と過ごしたい!と思っていないワケはないのだ。それが人間なのだ!!!!

 

俳優は「芝居」をしたいから、そういうものがおろそかになる。

 

それダメぇ~~~~~(笑)

 

 

こんな、細かいことが沢山できました!!!!るん!!!

ああ、楽しかった!!!

 

 

参加した役者は、男性陣で、終わって「打ち上げ」代わりの「おしゃべり会」をやっていたら、

「こんなに構ってもらえるなんて・・・遠慮なく質問できるなんて・・・、信じられない」

と喜んでいた。

 

・・・って、

「構ってもらった」・・・そこかい!!!

男ってマジ‼ホンマに!!
「質問」も、遠慮するなよ!いつでも!!!! 時間取っとるやん!!!!

 

 

でも、ほんとに、芝居は、ちゃんと時間をかければかけるほど、ちゃんとできるようになる・・・!

改めてそう思いました。

ねばーぎぶあっぷ! やぁ~

 

2022年

10月

29日

やっぱりリピテション最高!!!!

先日、リピテションクラスやりました。

久々の6人!おー!!!!

コロナ禍以来、エクササイズクラス以外は特に少人数ばかりなのでちょっと「おー!」です。

 

町には人があふれハロウィーンも行動制限がないそうですが、ウチの業界は・・・・

相変わらずの7割経済、マスクでの稽古、ストレスがおりの様にたまって来ています。

 

だからこそ、やはりリピテションは最高!

そしてワカモノのエネルギーの爆発に元気をもらえました。

笑って、泣いて、怒って、転げまわって・・・

芝居は・・・こうでなくっちゃ!!!

 

どの世代もどの職業も、学生さんも、それぞれに負担をしょって生き抜いていると思います。

そんな人類に元気を感じてもらえる芝居が、早く、自由に、やりたい!!!!

 

 

2022年

9月

19日

エクササイズクラス無事終わりました。

夏、感染拡大して延期になったエクササイズクラス。

これも人数が少数で・・・どうしようか迷いました。

このコロナ禍が今後どうなっていくのか見えなくて、いったんアクターズワークスをお休みした方がいいのか・・・とまで悩みました。

が、エントリーしてくださった方々の意識がとっても高い方々で「これならやれる!」と、開催に踏み切りました。

 

いやー、楽しかった!

って、私が楽しんでどうする!ってことなのですが・・・

 

「楽しい」のは参加してくれる俳優さん方が頑張ってくれ、日々、成長してくれるのを実感出来るからです。

お仕事で色々、演技指導に行かせていただくこともあるのですが、そこのタレントさんたちが、「役者になりたい」と言うものの、本当は迷っていたり、何かに抵抗していて一歩踏み出せないままでいるたりすると、どんな稽古をしてもなかなか成果が出てこないものです。

それに比べて、自分で決めて覚悟のうえで参加しているメンバーは、やはり踏ん張りますねー!!!

 

途中、「いや~、20年やってても人ってわからないものだ」と思ったりもしましたが、やはり「人間は人間」喜怒哀楽を心に宿して生きていることを実感させていただきました。

 

 

今回、また再認識したことですが・・・

他の稽古場で全然出来なかったことがあるという俳優さんがいて、同じことをやってもらったのですが、私から見てうまくいかないポイントは明確で、ほんのちょっとしたことでした。

今回は、ほんとに普段の三分の一の人数だったので、やり直してもらえる時間があり、そのポイントを踏まえてやってもらったら、あっさり出来ました。

「やれるじゃん!」

って感じ!

 

ちょっくら、私の指導能力の自画自賛?(笑)

ですが、そうでもなくて・・・

ちゃんとしたことを、ちゃんとやれば、時間はかかるかもしれないけどほぼほぼ必ず出来る!と思っています。
全員ゼッタイ出来る!とは言いませんが、大体はできない自分にあきらめたり、それを改善する方法を探し出せなくてあきらめたりするのだと・・・。

 

私自身も、今やっているようなリアルな演技ではなく、「見せる」芝居やら、「お客様を笑わせる」だとかは長い間縁がなく、全くできなったですが、それが自分で自分を許せず、3年越しでやりました。

そう、私は執念深いのです。(爆)

 

今回はそういう、粘り強いメンバーでした。

みんなの有志をアップさせていただきます。

 

2022年

7月

18日

ごくごく少でリピテションクラスやっちゃいました!!!

今、感染者数が増えていたり・・・

社会が動き始めているので、みんなこぞって出演しているので(これは嬉しいこと!)、ワークショップ参加者は今年に入ってからとても少ない。

 

今はたとえ少人数でも「やりたい!」と思ってエントリーしてくれる人がいればやる!

 

で、先日、やりました~!

 

やっぱり面白い!!!

しっかり「感情の楽器」が空いている人たちが、しっかり交流できているリピテションは、最高に面白い!!!!

 

今回は少人数でたっぷり時間があったので、最初に2人でリピテション、それにだんだん人を加えていくリピテションをたっぷり試せた。

2人以上のリピテションをやると、そこに自然に人間関係が出来てきて、そこでまた新たな感情が生まれてくるのだ。

 

最初の二人は若い女性。

もう女子!女子丸出し!(笑)

相手を「かわいい」とか「(胸が豊かで)うらやましい」とか・・・

「会話ではないので短い言葉だが、説明すると、

 

もう、ヤダ、あなたかわいい!

そんなことない、そんなこと言われるの嫌!(容姿にコンプレックスがあるのだろう)

ううん、目が素敵。あ、ウエストほっそ~い!あり得ない!

えー!えー!あ!おっぱい!(すでに触っている)、ある!すっごい!いいなぁ!うらやましい!
え!ううんううん、これいらない、アタシいらない!(と、おっぱいを放り出すしぐさ)
なんでなんで、いーじゃんいーじゃん、捨てるなら欲しい。(とそれを拾う仕草)

 

もうありありと伝わってくる。

あ~~~!女子高の更衣室か!!爆笑
もうばかばかしすぎるのに、ずーーーーっと見ていられる。

面白すぎる!!!

 

と、そこへオジサン1投入。

もう、オジサン1、どう関っていいのかわからず、しばし周囲を周回。

やっと気づいてもらって、嬉しそうーに微笑む。

 

女子1はオジサンに警戒モード全開。

オジサン1は、構ってもらうために上から言ったりした手に出たり・・・(笑)

なんとか女子たちに接近を試みる。

 

もう、まるで、女子高の生徒に話しかけてあしらわれている学校の学年部長先生みたい。爆

 

またまたそこへオジサン2投入。

オジサンの見方を得たオジサン1はがぜん元気に!(笑)

 

ここからまた4人の人間関係含めた、もろもろバトルが展開される!!!!

 

 

あー楽しかった。

やっぱリピテション最高!

 

リピテションという人間の交流がうまくいくと、上記に書いたようにまるで何かのシーンを見ているように思えてくる。

そうなると〆たもの!これを持ち込んでシーンをやると、自然にいろいろな葛藤、深みが出てきて格段に面白なる。

 

 

8月エクササイズクラス、まだまだ募集中ですがちょっと人数が厳しそうです。

ご興味のある方はぜひぜひ!

これがダメでもあきらめず続けます。

 

あ~、早く大人数で、やりたい!
キャラシーンもやりたい!!!

 

やっぱ楽しい!

※スミマセン、写真ありません、なんせアシスタントさん方も総動員でやりました。(笑)

2022年

6月

30日

ディープ1終わりました!やっとブログ更新出来ました!

なんとなんと、今年初めてのブログ更新になるなんて・・・。

申し訳ございません!

 

ディープ1エクササイズクラス、無事終わりました。

なかなか、コロナ前と同じような活動が帰ってくるわけではありませんね。

いろいろアップデートしなくてはなりません 💦

 

ですが、アクターズワークスの基本姿勢は変わりません。

ディープ1エクササイズクラスでは、「俳優が自分を表現することに邪魔しているものを取り除く」ことを行っています。

一昨年前から、スーザンハドソンの「ニード」の考え方を取りれ、このクラスを行っています。

 

たった3人ですが、猛暑もあり、でろでろに疲れました。(笑)

『表現を邪魔するもの』は、たいへんパーソナルな問題です。

そして、ある意味では「え?そんなこと?」と思われる些細なことです。

 

例えば、家族や兄弟を愛しているからこそ「そういうことはやめてよ」と言えない些細な出来事が、長年積み重なって俳優自身が「悲しみ」を表現できなくなっていたり・・・

小さな子供のころに、親が愛情のために「○○ちゃんはそんなことしなくていいよ」と声をかけたことが、「自分にはできないんだ」と、あきらめる習慣をつけてしまっていたり・・・

 

人が人生を生きていく間に、そんなことが起こっているのです。

 

気づいて、それを安全な場所で表現できるようにしていくこと。

エクササイズクラスから引き続いた、重要なクラスです。

 

今回も、最終日は全員、体中固まりまくりながら(テトニーといいます)、号泣しながらのパフォーマンスになりました。

全く、素晴らしいカオスでした!!!(笑顔)

 

 

今年3月にエクササイズクラスは開催したものの、なんだかいろいろな意味で疲れ果てて・・・。

ついついブログが書けませんでした。

今回も、キャラシーンクラスを募集したのですが、なかなかメンバーが揃わず、ディープ1エクササイズクラスに変更になりました。

 

今、何が起こっているのか・・・

舞台やら撮影やらが、一気に再開しているのです。

コロナを生き延びた俳優たちは今、頑張っています!!!!

嬉しいことです!!!

 

やっぱり、ゆっくりゆっくり、いわゆる「新しい日常」になっていくのですね。

焦らず、慌てず、気負わず・・・・少しづつ継続!  ですね。

 

参加の皆様、猛暑の中お疲れ様でした!

みんなの舞台、楽しみにしてるよ!!!!

 

2022年

1月

04日

2022 あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
昨年はコロナ禍の中にもかかわらず、アクターズワークスユニットのリーディング公演を開催することが出来ました。
皆様に感謝感謝です。
やはり俳優って「自分を表現する」動物なのだと改めて自覚しました。役者としてもっともっとわがままに生きていこうと思います。
今年も心折れずに前進!いや、折れても直して前進!!
今年は世界中に暖かい光が注ぐ一年になりますように・・・!
2022年1月吉日
柚木佑美(水田裕子)

2021年

11月

18日

リーディング公演を終えて

お陰様で無事公演を終えました。

ワークインプログレスということで、それも一生懸命お客様に語り掛けたら、たくさんのご意見をいただけたと思っております。

 

なにはともあれ、

「やっぱりライブはいいな・・・」

という一言が、とてもたくさんあったのが印象的です。

中には、ライブで実際のパフォーマンスが見られて、涙を流された方までいらっしゃいました。

 

やってよかった・・・ほんとに。

何度もくじけそうになりましたが、やってよかった!!!

 

 

みんな各々、次の公演やら、仕事やらに歩き出しております。

私も、ありがたいことに、次の仕事が入っていて先日衣装合わせに行ってまいりました。

アンケートなども、もうちょっとお時間をいただいて、お客様の感想をまとめてみたいと思います。

 

その前に・・・・

 

フォトアルバムを見てやってください!スライダーでどうぞ!

 

 

 

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まずは、若手公演「人に気も知らないで」!

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次は、「アフタープレイ」Aチームです。

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最後に「アフタープレイ」Bチームです。

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2021年

11月

10日

リーディング公演 いよいよ明日から

いよいよ明日から三日間です。

 

作品作りは三作品とも楽しい楽しい工程でした。

そして、どのキャストも「当たり役」です。

アフタープレイはダブルキャストですが、どちらもその俳優ならではのその役に仕上がっています。

若手チームも、もう、役の人物なのか本人なのか・・・(笑)

 

みんなで見合っていますが、もう「押し役」が出来てます。

 

そんなエネルギーを、ぜひぜひ受け取っていただけたらと思います。

 

13日19時は残念ながら、ソールドアウト

他の13日は多少お席がございます。

11日 12日はまだまだございます。

 

ぜひぜひ、私たちとエネルギー交換しましょう!お待ちしております。

2021年

10月

22日

今年最後のキャラクター&シーンクラス

「今年最後の」、、、もうこんな言葉を書かなくてはなりません。

無事、終わりました。

 

3回ぶりに、今年初めてシーンクラスが出来ました。

嬉しいことです。

シーン1組 2人 キャラクター4人の参加です。

今回のキャラクタークラスは、実在の人物2人、台本の役2人で、とてもバランスのいいクラスでした。

 

 

キャラクタークラスは、自分自身ではない「役の人物」をクリエイトする練習。

 

実在の人物・・・主に父母などになるのですが、これはエクササイズクラスから続いて自分自身をも見直す機会にもなります。

また、親というものは子供に「親」としての顔しか見せていません。そこから一人の人間を探し出す作業は、情報の少ない台本の役の人物を作りだす練習にもってこいです。

弱みを見せず働き続けた父親の苦悩。

愛情が深いからこそきびしくしつけをした母。

もう、このブログでもずーーーっと、ずーーーっと書いてきたことですが、どんな人にも必ず「ドラマ」があることを思い知ります。

「普通」に生きてきた人が、いきなり失業したり、病気になったり・・・。

その時迎える、本人・家族の葛藤。

自分のすぐそばの家族に起こった出来事は、そのまま台本の中で起こっていく出来事なのです。

それを身をもって体験していただけたと思います。

 

役の人物は、一人は仕事や結婚に悩む普通のOL役。

役の人物になって、自分のことをしゃべると、お客さまとなっている他の俳優たちが、ガンガン質問したり意見したり。それに役の人物のままで答えていきます。

今回、

「なんでそんなことしたんですか」

「それって社会人としてダメなんじゃないですか」

と、ボコボコに言われ、その役者さんは

「マジ怖かった」と。(笑)

見学に来てたOB俳優さんたちも

「キャラクターでここまでデッドヒートするの珍しいよね。すごいよね」と。

 

演じるにあたって、普通の人って意外と難しい。

きちんと背景が作れているからこそこういう現象が起きます。

 

そしてもう一人は・・・

役者定番、精神を病んだ人!の役。

ちょっと慣れた俳優なら、行っちゃった目をしたり、神経質な甲高い笑い声をだしたり、そんなことをすれば、気が狂ってる風にみえますが、それでは台本一冊持つわけない。

そういう人も、私たちと何も変わらない「人間」です。

何を求めて、何か手に入らなかったのか・・・何に対してどんな感情を抱くのか・・・

丁寧に「人間」を作っていく作業でした。

 

 

シーンクラスは、感情をもって相手と交流して、脚本家が求める場面・セリフをクリアする練習。

台本を読んで、自分なりに読解して臨みますが、相手から影響を受けたものを排除せず受け取って返す。

まさに「やりとり」を忠実に練習します。

自分の頭で考えたことより、目の前で起こったこと優先。

それをやっても台本が崩れない・・・ということを体験していただけたと思います。

 

 

ともあれ、本当に俳優一人一人課題は違うし、持っている「体」も違います。

ある人は、感情を表に出すのが苦手。

ある人は、感情表現は得意だけど小さい。

また、感情を出すけど相手に届かせず、相手の影響を受けられない。

え?そんなはずはない…普段、そんなに大胆やん!なぜ?

自分をさらけ出すのが怖くてそうなっているのか、単に演じる癖なのか、それとも発生の問題なのか・・・。一人一人原因が違う。毎日毎日そこを修正していく。

 

そして、ローマは一日にして成らず!

ゆっくりじっくり、自分と向き合って手に入れるのが実力になっていきます。

 

キャラシーンの後のブログって、結局いつもこんな解説みたいな、説教みたいなことになりますが、私自身、毎回、このことを見つめなおし実感し直しています。

 

 

今回、稽古に参加してくれた俳優さんが、実況ブログを書いてくれました。

ぜひ、こちらも読んでみて下さい。

 

佐野みかげさんです。
https://ameblo.jp/girlylife-mikage/

 

ああ、実感!

 

2021年

10月

20日

リーディング公演 若手チーム 稽古場ブログ1

若手チームも稽古順調!

 

稽古すればするほど、作家・横山拓也さんのキャラクターの面白さと、さりげない日常の中にしこんだ劇薬(?笑)の絶妙さに楽しさ爆上がりです!!!

横山さん、愛してますよ~~~~!!!

届け!この愛、大阪まで!

 

このお芝居は、現代女性の日常の一コマ。

役の人物と、演じる俳優が、だんだん境目がなくなって、どっちが本人かわからんくなってくる・・・これが面白い!

 

台本に向かう前稽古で、役の人物にどんどん質問をぶつける、その役を演じる俳優が役の人物としてフリートークで答えまくる・・・という稽古したら、もう俳優はタジタジしながらも答え切り、質問をする方もまるで本当に存在する人間に質問をぶつけ・・・

 

質問する人「綾さんは、どうして〇〇したんですか?」 

俳優「いや、それは、私は・・・○○さんに対して、そこまでやらないとわかってもらえないとおもったから・・・」

質問する人「それって人間としてどうなんですか?」

俳優「そうですかね?そういうことじゃ・・・ない、ような・・・」

 

こういう稽古を繰り返し、人間的でチャーミングな女子たちを、皆様の前にご披露いたします!!!

待っててねぇ~~~!

 

 

2021年

10月

16日

リーディング公演稽古場ブログ2

稽古してます!

演出の上野火山さん…

アフタープレイの稽古を始めた時、火山さんの私の役・ソーニャについての考えに…
「いやぁ、ソーニャはそんなんじゃないんじゃないかなぁ、そんな風にはならないんじゃないかなぁ…」
とか思っていたが、 

あれ?
あれれ?

だんだん、そんな風に、なって来ており・・・

ヤバい!ヤバいぞ!
誉め殺しボルケーノ!の手のひらで・・・

ころっ
ころころっ

ヤバい
楽しいぞ!

この転がされてる感、たまらんぞぉ!


アップした写真の笑いの意味は…ですね、
通しの時、柚木ソーニャが
「アンドレイの姿を見た時、思わず キモ!と思ったんですよねー」
という発言をしてしまったのです!

いえいえ、室さんがキモいわけではないです。💦 アンドレイ、アンドレイがね 😅
みなさん、キモいアンドレイ、見てみたくありませんかぁ?キモいですよぉ!

シニアの可愛い恋愛。キモ可愛い私たちを、ぜひ見にいらしてください!!!

2021年

10月

10日

リーディング公演稽古場ブログ1

絶賛稽古中!

チームごとなので、もうわちゃわちゃしながら・・・

 

一昨日の稽古終わりに相手役の室園さんと、稽古場片付けた後、座り込んだ。

二人とも、しばらく動けない・・・苦笑

いや、年のせいだよ、わかってるよ!!!(くっそーーー!年め!)

 

ただ、本当に消耗する。

役を生きるのは、どんな役でも自分の一生と被りまくる。

ドッと何かが抜け落ちる。何かが持っていかれる。爆

 

それでも、止められない!

 

室さん「一人でいると、何かぐーーーっと内側に入って出て来られなくなりそうな気がしてくる」と。

室さんは、お酒を飲む人だ。

稽古や仕事が終わった後、誰かと・・・、一人でもだが、いっぱいビールを飲んでご飯を食べて帰る・・・それが出来ないことがこんなに人間の気持ちに影響するとは・・・

 

私は、コロナ禍が始まって、不眠になった。

覚えている限り、毎日といっても過言でないくらい芝居をする夢を見ていた。

それが、この稽古を始めてから見なくなった。

起きられないほど眠い・・・(笑)

 

 

きっと、これが私たちにとって生きているということ!

 

皆さん、ぜひに見来てやってください!!!!

 

2021年

8月

03日

キャラクタークラスを終わらせることが出来ました!

先日、キャラクターが終わりました。

まだ2週間経っていませんが、兎にも角にも発熱などの報告はありません。今回もセーフだったことと思います。

 

感染者数は激増、今は何の病気や怪我で救急車呼んでも病院には行けない状況なのに、テレビをつければオリンピック。。。

何が現実なのか、どこが現実なのか・・・よくわからない...

 

稽古内容については、やはり全く少人数なのでゆっくり稽古できた。

他ですでに経験を積んでいる俳優さんは、今まで演出家に言われたコメントや自分の円食いの課題について、一回一回、こんどはこれ試してみよう!次はこれ!と、段階を踏んでお互いに納得のいく積み上げができたと思う。

新人さんや、根本的な課題に直面していいる方々は・・・

一言「直ぐに出来ると思わないで!」

焦っているのか・・・、自分でも長いこと悩んでいるから疲れ果てているのか・・・

(ま、焦るよね。私も20代の自分って焦っているイメージしかない。笑)

 

ウチのような「感情」を取り扱うレッスンでなくて、普通に劇団や映像の養成所とかで稽古してきた人も覚えがあると思うのですが・・・

役の人物が台本の中で「泣いたりわめいたりする」とする。

「泣いたりわめいたり」は出来るのだが、やったらそれは自分自身のようになってしまう。

演出家に「それじゃ違うよ」と言われ、苦悩して、挙句の糧「泣く・喚く」すらできなくなる。

 

「泣いたりわめいたり」は感情をオープンさせること。

それがちゃんと役の人物に見えること。これがキャラクター練習の問題。

 

単純に言うと、

①役の人物への洞察が甘い。

②自分自身の感情をオープンする問題が解消されていない。

この二点です。

 

「他人」というのは、自分とは感情表現の方法が違うのです。

①「怒る」ポイントが違う。

普段でも「え?そこでそんなに怒るの?」ってこと、あると思います。

なぜ、その人はそのポイントで怒るのか・・・これを理解する必要がある。

そして「怒った」時の表し方が違う。

ある人はストレートに「ムカつく」と叫んだり物を投げたりするが、ある人はそんなことはせず意地悪をする・・・とか。それをまた理解しなくてはならない。

②自分の個人的な感情が支配してしまう。

①の部分は理解できるけど、「怒り」始めたらその理解はぶっ飛んで自分が登場してしまう。

何をやっても同じ芝居に見える・・・と言われる人は、こういう課題が大きいのかと。

これは無意識のレベルだったり、習慣の問題だったりします。

 

いずれにしても、「ローマは一日にしてならず」!

正しい方法でじっくり取り組みましょう。

 

 

また、こんな状況で現場が止まってしまわないか心配な今日この頃。

もし、時間が出来たら、こんな時だからこそ自分を高めることに時間を使って、「来るべき日」の備えましょう!

ああ、待ち望むよね!「来るべき日」!!!

2021年

7月

02日

6月エクササイズクラス終わりました。

今回も無事、終わることが出来ました。

まだ、二週間経っていないのでわかりませんが、兎にも角にも開催中はみんな変わりありませんでした。感謝ですねぇ!

 

今回のチーム名を命名すると「甘えたいボーイズ」チーム。爆!

20~30代の男たちが、オープンしてみると押さえている感情は「甘えたい」。

ま、理にかなった反応かと思いますが、いやーなんで同じような人が揃うのかねぇ・・・。どっかでシンクロしてるのかな。笑

 

そして今回目立ったのが、男女ともに「相手のエリアに踏み込まない人」

 

このポイントこそがリピテションを行う大きな理由です。

よく日本で「感情解放」といいますが、演技で使う「感情」を「解放」しただけでは役に立たない。

なので私はこの言葉を使いません。

エクササイズを経て自分の感情に気づき、声に出して表現することができるようになって、いざ他に人と面と向かってリピテションをやって交流しようとする時。

作業(アクティビティ)という練習をやるのですが、その時、一人の人は「どうしても急いでやらなければならない作業」をやっているのです。もう一人はその人に「近づきたい」とか「構ってほしい」という気持ちを持つのですが、その気持ちは言えるのだが本当に近づこうとはしない。。。

摩擦を避けるのです。

 

アシスタントの一人が「今の人は本当に『いい子』で『相手の邪魔をしない』『他人との距離を詰めない』ことが多いですよね」と。

これをやってくれないと、相手に影響を与えられない!つまり関われない!

 

アシスタントの言う通り、今の人は『相手の状況を忖度する』ことを学習し過ぎているのかもしれません。

より、厄介になってきたのかもなあ・・・!!!!

 

 

そして、いつも「よかった」「成果がでた」とばかり言ってる気がするので(嘘ではないですが)、課題を書きます。

コロナ禍で回数を減らしチケット制にしたので、回数が少なくて終了する人がやはり多い。

そうするとやっぱり一定の結果が出るところまで行かない。

この練習は「感情」に対する考え方だけでなく習慣を変えなければならないので、頭でわかってもダメなのだよね。。。

 

最近は他にもリピテションを使うレッスンが増えているのらしいので、どこでもいいから、出来るようになるまで続けて欲しい。

これは筋トレと一緒なのだよ!!!!

 

ともあれ、次はキャラクターで待ってます!

 

 

 

2021年

6月

03日

アクターズワークスのエクササイズと「NEED」

先日、スーザン・ハドソンの「NEED」「TRUTH」から、ディープ1エクササイズクラスを新たに作り直した旨、

アップした。

昨年からこれを勉強すればするほど、元々今までアクターズワークスでやっていたエクササイズクラスはこれに基づいて作られたメニューではないかと思うに至っている。
このアクターズワークスのレッスンメニューは私の師匠、キャリー・ジベッツ女史が作ったものだ。
いや、キャリーさんもそのまた先生から引き継いだのかもしれない。
ともあれ、スーザンさんとキャリー先生はほぼ同年代のアメリカで、俳優・トレーナーとして生きてきた方々である。
当時のニューヨークでは、リー・ストラスバーグがアクターズスタジオをつくり、その一派からサンフォード・マイズナーが独立しネイバーフッドプレイハウスを作って覇権を争っていたと聞いている。
それらの出身俳優たちが卒業したりドロップアウトしたり・・・。新たな自分の境地を求めて様々な訓練方法が編み出されていったのだろう。
元々「NEED」でのレッスンを経験された某プロデューサーも、「アクターズワークスの稽古の方が実践的だ」と評価してくれていた。
実践から「NEED」を読んで勉強した私から見ると、こちらのエクササイズをやった人が「NEED」をやると、「NEED」のレッスン効果がとても高いと思う。
実際、こないだのメンバーも、とても深いところをピックアップしてくれていた。
そして、前回も書いた通り「頭」で考え付かない「事実」に行きついてくれた。
私としてはこのカップリングは大成功だったと思っている。
私はネイバーフッドプレイハウスの出身ではない。これはプロフィールで明言している。俳優として、日本でネイバーフッドプレイハウス出身のキャリー先生のレッスンを受けてトレーナーも始めた。
もう20年も前の話だ。
そして、ウチの練習は、ネイバーフッドプレイハウスそのものではやっていないエクササイズが入っている。
ただリピテションという、サンフォードマイズナーさんの画期的な発明ともいえる練習方法がベースであることは間違いない。その後のシーンまでの組み方も、彼の考え方に基づいて作られている。
私が若いころも今も、レッスン方法についてのすったもんだが繰り返されることがある。
そして長々トレーナーをやってきた私に問われることも多い。
俳優がスキルアップのために演技ワークショップなどを受けるように、トレーナーもどこかでスキルアップすることは大切だと思うが、そのやり方や考え方は人それぞれだと思う。
今回は、いわば2つのレッスン方法をくっつけたわけだが、これをうまく受講してくれる俳優さんに伝えられるか・・・が、私の能力!ということになる。
キャリー先生がレッスン中で言っていた言葉で彼女のこの言葉でこの先生を信じようになった一言がある。
「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンはない。その人に必要なレッスンがその人にとっていいレッスンだ」
この言葉には、裏があると思っている。
裏を返せば・・・
俳優は、自分の演技にとって必要なことを自覚して、それを自分でつかみ取らなくてはならない・・・ということだ。
目指せ、自立。舞台の上では、カメラの前では、誰も助けてくれない。

2021年

6月

01日

新たなディープ1エクササイズクラス

コロナ禍が続いていて、昨年からディープエクササイズクラスが出来なかった。

昨年、なんとかしたいという気持ちと、家に閉じこもるしかなかった状況から新たな勉強をしようと、いやそうでもしてないとどうしようもない気持ちで勉強を始めた。

スーザン・ハドソンの「NEED」と言う本に書かれている演技訓練方法。

 

昨年の年明けに、その方法を勉強した某局のドラマのプロデューサーが久しぶりにご連絡くださって色々お話ししたり、こちらのクラスを見に来てくださったりしていた。

その後、コロナ!

昨年の緊急事態宣言中、「NEED」を読んで独学。その後夏~秋にアクターズワークス経験者の若手にお願いして、プレ稽古をし、そのプロデューサーの方に合流していただいたりして勉強会をやっていた。

 

今回、それを初めて開催した。

私も緊張しながら、手探りしながら進めていったが、あらなた局面を作り出せた気がした。

受講してくれた俳優さんが、そこに導いてくれた気がする。

 

これまでもアクターズワークスのエクササイズクラスで、あらゆる感情を正直に表現していくことをトライして、行きつくところはその人の「本当の姿」を表に出すこと。

スーザン・ハドソンの「NEED」の考え方を取り入れることによって、より明確に本人自身がそれを自覚して探し出すことに成功できたと思っている。

 

例えば、負担の多い子供時代を送った人。

父親がアル中、体の弱い母親と貧乏しながらの子供生活・・・とでもしておこうか。

子供ながらに体の弱い母親に気づかい、自分の気持ちを抑えて「いい子」を演じて育ってきた・・・。

としたら、頭では「きっとその子供は『怒り』とか『悲しみ』を抱えていることだろう。だってそんな不幸な生い立ちなんだもの」と考える。

ところが本当に、真実は小説より奇なり・・・

いや、下手な考え休むに似たり(だったっけ?)

見つけ出した「本当に感じていたこと」は「そんな不幸な中にも、私は両親に愛されていたのだ」ということだった。。。

 

そういうたぐいの出来事が満載だった。

 

 

本当に本当にやってみなければわからない、やってみて実感したことは何より力を持っている。

そんな今回のレッスンだった。

 

 

でも、でも、それでも・・・

リピテションが出来たら、もっともっといい稽古になった。

 

心底その俳優さんが「開いた」状態になれた時、本当のチャンスに相手とリピテション・交流できれば・・・!!!

ああ、悔し~~~~~い!

 

コロナ禍が終わったら、絶対今までのディープ1に今回の成果を結び付けて、最強のディープ1クラスを作ってやる!!!

見てろ!コロナぁ!

 

って何に向かっているのだ、ワタシ。(笑)

 

2021年

5月

14日

苦悩の稽古、続く・・・

9日にキャラクタークラスが終わりました。

4人という少人数、半分zoom、という感染対策稽古でした。

 

稽古の仕上がりは・・・

本来10人でやるのをたったの4人なので、充分な時間が取れ、何回もやり直せました。

モノローグドラマ状態になって、普段はそこまでできないのですがシーンのコメントまで出来て、細かい繰り返しも出来、納得の最後でした。

 

キャラクタークラスで実在の人物・・・自分の母親や父親を演じる、のですが、それにはこういう理由と効果があります。

まずは、役の人物には必ず「一生」という人生があり、どんな人にもドラマがある・・・ということを実感してもらうこと。

そして、エクササイズで経験した「親のからの言葉で身に着けたオートマッチクな習慣」を見つめる機会になる。

 

最初の効果はわかりやすいと思います。これは台本に行ったときに「脇役」「ちょっとしか出てこない役」にこそとても有効です。

2番目は、今回、それに匹敵する俳優さんが受講していました。

親は自分にとって「行動を規制する人」。子供を心配して「これはやっちゃダメ」「こうなりなさい」を強いて来ている存在。親を演じるためには、なぜそれをやっていたか・・・を肯定的に納得しなくてはならないのです。

親が「目の上のたん瘤」だったコが、「まあ、親も大変だったんだなと・・・」と言えればもう大丈夫。親を演じられることと親と言う存在を受け入れられることがイコールになる人がいます。

その場合、俳優として表現する根本的なところをクリアできることになります。

とても重要で、とても素晴らしい瞬間です!

 

素晴らしい4人とたっぷりな時間を共有しました!

 

 

ですが・・・

もう去年から会計的にはド赤字!

いや、みなさん同じと思いますが・・・。

昨年は文化庁さんのおかげでその赤字を埋め、何とか継続できましたが、これだけ緊急事態宣言などの締め付けが出まくるともう・・・

稽古中にも「〇〇給付金もらった?」「○○はどうやるの?」「柚木さん、忘れてた、領収書ください!!」などの会話が飛び交う。

ついつい「どうなっていくのだろう・・・」と不安な気持ちにもなる。

 

変異株で感染が広がっていて、自分自身にも受講してくれる若手俳優たちにも「感染させてはならない!」という緊張感が走る。もし後遺症が残って呼吸器に問題が起こったりしたら俳優生命にかかわる。

その反面、政府や東京都の対応には怒りを感じることを否定できない。

「不要不急の外出」???

我々芸能関係は不要不急なのだそうだ・・・!!!!

五輪は感染対策をしているので開催する。医師会の会長は政治資金パーティーをやる。それは黙って前を向いて飲食もしないから100人以上で集まって良くて・・・、なのに映画館は休館!

って、どうゆうことよ~~~~~~~!!!

 

と、叫びたい。

心が折れそうになる。

 

 

つい、「もうアタシなんか後の時間が少ないんだから、なんでこんな事になってんのよ」と言うと、若手は「柚木さんはもうキャリアがあるからいいじゃないですか。俺たち2年間もプロフィールに書く仕事がないんですよ。」と。

なるほど、やっぱりみんな苦労しているんだ。

仲間たちよ、耐えよう!全員で!

 

ちなみに、この話を仲のいい30歳の女優に話したら「そりゃ、柚木さん、ワカモノの方が大変ですよ」と一括された。。。えーーーん、だれか味方して!(笑)

 

2021年

4月

19日

なんとか、なんとか、なんとか終わったエクササイズクラス

第4波が終わらない今の状況ですが、緊急事態宣言の時短に翻弄され続けたエクササイズクラスがなんとか全メニューを終えることが出来ました。

感染数が増えている中、ギリギリのギリギリでした。

 

今は「10人で100㎡!」を合言葉に、必ず人と人の距離が1.5mとれる稽古場を原則にやっています。なので、公共施設を使わざるを得ません。

そこに!時短!

21時終了なので、いつもいつも20:45に私が「撤収!」と叫び、施設の外で最後のコメント、連絡事項・・・という稽古。

最後の2回は東京都の蔓延防止重点措置のためさらなる時短で19:30まで!!!ええええ!!!!

とりあえず一回だけ一般スタジオが空いていたのでそこに変更。4時間やりました。みんなぐでぐでになったことでしょうが、やはり、終わりを気にせずゆっくりできたのは、参加者の方々も充実感があったことでしょう。

 

※感染対策をすることに反対ではありません。この意味の分からない締め付け。補償が滞っていて全くの不平等。これに強い憤りを感じています。

 

 

そんな中だからこそ、一回一回積み上げて、一人一人「開いて」いくのが、いつもより心にしみました。

いつもそうですが、どんどん男っぽくなったり、顔がはっきりくっきりしてくる感じが手に取るようにわかり、生き生きと躍動してきます。

 

稽古できるのがこんなにも幸せだなんて!

 

その中で、一人、今回初めて参加して大変苦労している俳優さんがいらっしゃいました。

30代後半。このエクササイズは年齢が高いほど困難なのです。

積極的に前に出てやる。でもできない。躓くところはいつも同じ。私も何度も何度も同じコメントを繰り返す。。。。

 

本当にキツイと思います。

私は自分のことを思い出します。

 

そもそも、なぜ私がこんなにも長く「教える」羽目になったのか・・・

出来なかったからです。何度やっても何度やっても出来なくて、それでもあきらめるわけには行かなくて・・・

だから、他の人に提供できるくらいに熟知してしまったのです。

 

ずっと思いながらコメントを繰り返します。「これさえ越してくれれば・・・」と。

今、ずっと願っています。

あきらめず、きついけど我慢して続けて欲しい。この先にある新しい世界を見て欲しい!

それだけ!

 

 

今回、スタッフも大変で・・・写真を撮る余裕もほとんどなく、また、事務所所属の方が多くてみんな怪しいハートマークやカラフルな犯人目かくしをさせて頂きました。(笑)

 

 

2021年

2月

20日

2月 台本一冊全部読む アフタープレイ

この「アフタープレイ」はとぅびぃこんてぃにゅー!!!

先日、台本一冊全部読む アフタープレイが終わりました。
昨年から慌てて始めたこの企画、家田淳さんという演出家の登場で、新たな展開を迎えられそうです。
ちゃんと積み上げた作品作り…
おお!なんという素晴らしい響きなのでしょう!!!
zoomという、苦難の末のコロナの落とし子ではありますが、この新しい武器をプラスに変えて。
芝居の稽古は時間がかかります。
時間がかかるという事は、稽古場、参加者のスケジュール… ひいてはお金がかかる…
作品を世に出すとなれば、なかなかゆったり稽古していられないのが現実です。
この問題を、インターネットがかなり埋めてくれたのだと思います。
コロナ禍で不自由な中、「zoomでもこんなグレードの芝居、掛け合いが出来るのだ」というところにチャレンジして、出来得るならば配信まで持って行きたい!と、夢が広がります。
それの第一歩とすべき台本についてのトーク。
いつものとおり、全くのフリートークからスタート。
自分の考えを自分の言葉で語る。
失敗?周りの意見と違うことを恐れず受け入れる。
これも、自分を表現する大事な要素です。
アフタープレイについては、また繰り返していきますので、いつもより放置状態が加速。
いやー、楽しかったですねー!
次回は、誰も喋らなかったら私がずーっと喋るぞー!って言って始めようかしらん。
私、お喋りなんですよね。笑

2021年

1月

02日

2021 あけましておめでとうございます。

世界中が苦難の年が続く船出です。
心折れそうになっても、継続は力と信じて・・・。
芝居をやるしか生きようがない。
笑おう・・・
笑おう・・・
春だ!
2021年 新春  柚木佑美


2020年

12月

16日

2020、最後のキャラクタークラス終了。

本当に怒涛の2020年。最後のクラスはキャラクタークラスになった。

先日、無事終了。

とにかく、稽古中に感染者を出すことはなく、みんな元気で最終日を迎えられた。

 

今年は、まずそのことに感謝しかない。

 

キャラクタークラスはエクササイズのように対面で強く感情を表現することはないため、感染への心配は少しは楽だった。が、ここに来ての感染急拡大。毎日床からセットまで除菌清掃。

そして、窓を開けるが・・・寒い!

みんな防寒対策しての稽古だった。

 

 

今回、こんな中だが・・・いや、こんな中だからこそ本当に熱意のある人が集まってくれた。

 

今回、前半zoom、後半スタジオだったのだが・・・

「前半のzoomの日程だけでも全額払うから参加する」といって関西から参加した人。

そんなこと言われたら、あたしだってしゃーないやんけ!と言う気持ちになって、持ち運べるパソコンを新規購入。なんとこのアタシが2台持ち!

ビックカメラに買いになった時、「なんでここまで来て、この年で、アタシがパソコンで苦しまなきゃならないのか!」とビックにおにーさんに愚痴りまくった。

そしてスタジオには、一人だけ画像で参加していた。(笑)

 

静岡県から、後半4回、バスで通った人。

もう、マジか!って感じ。

 

養成所に行きながら、バイトもしながら、それでも10日間やり切った人たち。

キャラクタークラスは宿題の嵐なのだが・・・!

 

再演の舞台出演を控えた人。

初演でうまくいかず泥沼だった役を、リベンジを誓って参加。

 

次回のオーディションでの役を練習する人。

 

 

全員、確実な目的を決意をもって参加していた。

やはり、その気持ちを各々自分自身は裏切らない。

稽古途中でそのキャラクターを体にしみこませるために、よく設定の即興をやったりする。

その面白いことと言ったら・・・。

どんどんよくなって、最後はほんとにおもしろい「通し」になった。

そして自分の今いる位置と、今後の課題を確認できる。

 

 

そして、俳優はその役の人物の人生を「受け入れ」て「好き」になる。

演技がうまくいかなかった時の、俳優の状態として

「役への愛が薄れたのでは・・・」

「いや、薄れたつもりはないけど、それより自分への注意が上回った」

「役の人物はワガママだから、そうするとすぐそっぽを向く」

という話をした。

 

この会話、何気に私はとっても気に入っている。

今後使うだろうなぁ・・・この説明!(笑)

 

 

あああああああ!

来年こそ、ちゃんとした打ち上げしたいぃ~~~~~!!!!

 

 

2020年

11月

27日

今秋2クール目のエクササイズクラス、終わりました。

11月半ば、エクササイズクラス2クール目が終わりました。

感染が急速に拡大し、緊張感が増してきた中、滑り込みセーフみたいな気持ちでした。

もちろん、このWSの中での感染はありませんでしたが「バイト先で感染者が・・・」ということでのお休みも出てきて、じわじわと迫ってくる感じがありました。

演劇界、芸能界 いや日本中・世界中 頑張っていたのに・・・という落胆の気持ちは否めません。

 

が、若者たちは元気でした。

たくさんの感情を爆発させ、学んでいってくれました。

その「前進したい!!!」というエネルギーに涙が出る思いでした。

 

追加の回を見学に来てくれた俳優さんが言ってくれたことですが、

「やっている俳優さんの個性が際立っている」

この言葉が一番うれしい感想です。

 

まずは自分自身を表現する・・・これは簡単なことではありません。

自分の「見られては不都合な自分」を公にさらすのです。こんなキツイことはありません。

このエクササイズに来てくれる俳優さん方は、そのことに果敢にチェレンジしてくれているのです。

 

この冬はまた我慢の季節になりそうですが、負けないぞ!

果敢な若者たちにエネルギーチャージしてもらいました。

 

そして、しんどい時、家で見る映画にどれほど気持ちが助けられたか・・・

ほんの2時間、現実から夢の世界へ。

その時間がどれほど大切なものか。

私たちの仕事は、そういう仕事なのだ・・・と改めて強く思いました。

 

今秋2クールのエクササイズクラスに参加してくれた俳優さん方本当にありがとうございました!

またみんなで前に進もう!!!!

 

2020年

10月

29日

コロナ禍でのエクササイズクラス無事終了

先日9~10月エクササイズクラスが終了しました。

無事、本当に無事に、感染者もなく全メニューが終わりました。

まずはこのことに、参加者の方々、会場の方々、関わってくださった全ての皆様に

 

ありがとうございます!

 

です。

 

コロナ禍で新体制・・・週一回、チケット制、もう対応がバタバタでした。

政府の言う「7割経済」ですが、感染対策やらなにやらで仕事量は1.5倍。。。

真面目に体力勝負です。

今はお店もホテルも、コロナ禍で影響のある職場はみんなそうなのでしょうね。

 

本当に「皆さん、頑張りましょうね!」という気持ちです。

 

 

そして、内容。

メニューを一つ減らし、回数も8回。

「これで結果を残せるだろうか・・・。でも不安がっていても始まらない。やるならやるしかない」そう腹をくくって開催に舵を切りました。

無事終わった感想は「ワークショップは受講した人のものだな」です。

初めて来てくれた役者さん方は、以前を知らないわけで、今回の自分の経験を大切に思ってくれていました。

そして、ちゃんとした訓練の場に出来るかと言う、私の責任は私が負うべきこと。

だからこそ、受講してくださった方々のこの結果、この受け止めを私がきちんと把握して次を見ていく。これしかないと思いました。

 

どういう稽古もその俳優さん一人一人の成長こそが大切です。

トレーナーの能力はもちろん、一人一人の俳優さんが自覚して自立して成長する、それが一番その人のためになる・・・・

それを改めて感じたWSでした。

 

 

フェイスシールドマスクなどでの弊害も、もちろんあります。

何か体につけるということは、それだけ俳優の表現に大切な「身体」に規制をかけます。

こんな小さなものがこれほど影響するのか!と、やりながらとても歯がゆい思いもします。

でも、これも受け入れていくしかない現状です。

現場が十分に動いてない今、ただただ何もせず過ごすという選択はしないほうがいいと思います、特に成長段階の若手にとっては。

「今こそ訓練する時期だ」と思える気持ちが素晴らしい!

 

 

まだ10~11月クールのクラスは11月半ばまで続きます。

こちらも安全に最後まで・・・を祈りながら頑張っていきます。

 

神様仏様・・・!(普段、信心もないのにこんな時ばっかりですが・・・笑)

 

2020年

9月

10日

始まりましたー!新体制エクササイズクラス

秋とは思えない残暑!

その中で、ついに始まりました、エクササイズクラス。

GWは緊急事態宣言真っただ中。「延期」と言う名のキャンセルになってしまいました。

その後、それにエントリーしていただいた方々とも連絡を取りながら・・・ついに再開です!

 

感染対策として、広い稽古場、人数を減らして、もちろんフェイスシールド・マスク・換気。

いつどうなるか分からないので、チケット制導入。

基本、週1回。

・・・何かあっても継続できるように・・・。やめない覚悟!

 

 

といっても、週一のエクササイズクラスは私がトレーナーをやるにあたっては初めてのケース。

毎日であろうが週一であろうが、レッスンが始めると俳優たちは・・・なるようになる!

私自身が、気が短い・・・というか、「イラち」なので、どれだけのたうち回ろうともさっさと結果が出したくなってくる。

いかんいかん・・・

焦らず、じっくり、結果がすべて!と言い聞かせる。

 

私自身が初めて受講したときは、週一で2か月半かかって終わらせた。

効果というか結果はか変わらないと思う。

 

まだまだあまり現場が動いていない中、しっかり基礎固めを・・・と思って来てくれている俳優さんたちに確かな結果がでるように、じっくりと進んでいきます。

 

 

2020年

9月

03日

稽古場で、シーンクラス! 後半だけでも・・・!

8月はキャラクター&シーンクラスが出来ました!

前半はzoomで、後半は稽古場で。

まだまだ色々な状況の方がおり、対面はちょっと・・・と言う方、対策を講じて稽古場で・・・と言う方。双方の希望を叶えるため、半々で開催しました。

 

著名な演出家・俳優の方々の言葉通り、やはり芝居は

「暑い体をぶつけあって、唾を飛ばしあってなんぼ」

私もそう思います。

本当に「芝居」が出来るようになるまでまだ時間はかかりそうですが、今出来ることをやり続ける!

それしかないです。

 

zoomでは、

キャラクターはキャラクター分析と役の人物になってスピーチと会話、モノローグドラマのさわりまで。

シーンは、台本読解とやり取り、キャラクターの確認。

 

そして、後半は稽古場へ。

稽古場ではもちろん、感染対策の床掃除・セットの椅子やらテーブルやらを毎回全部拭いて。

ずっとフェイスシールドか透明マスクを取らずに練習。

一回シーンが終わるたびに窓全開。

ほんとに体力勝負やーーー!

病院や学校の方々は毎日これをやっているかと思うと頭が下がります。

 

 

そんなこんながあっても、フェイスシールドで飲み物を飲む動きが出来なくても・・・・

ああ!対面って最高!!!

人間を感じられるって最高!!!

 

稽古場初日の全員の言葉。「やっぱりコレだよね!!!」

 

 

ウチの稽古はやはりリアリティを重視するタイプの稽古です。

今回の稽古でも・・・いました。

勝手にアドリブ始めちゃう役者。

私が天然と言っているタイプの役者さんです。

そういう人は、私のように頭で、理屈で、芝居をしてしまう役者には羨ましいくらいコロコロと感情が動き、強い感情もがっつり表現できます。

でもその感覚が・・・楽しくなると、気が付くと、すぐアドリブ言ったり台本のストーリーをひっくり返したり・・・。

天然さんは、自分らしくやるのはいいけど、台本の理論・与えられたキャラクターをしっかり守ったまま自分の良さを出さなくてはなりません。

即興演劇でなければ、役者は「セリフ」を言ってなんぼ!

決められた動きが出来てなんぼ!

です。

私は若いころ、ここで右向いてこのセリフ言って・・・みたいなことを「上手」に出来ました。

そしてディレクターに「ちゃんとできている。でもおまえの芝居はちっとも面白くない」と言われ、このような稽古に足を突っ込んで、ここまで来ました。

こんな時期だからこそ、初心に戻って、

「台本に書かれたことを、毎回新鮮に。まるで初めてやるように。」

 

そして今回、ずーっと地道に続けてきた役者さんが、みごとに開眼!

その役者さんは、おとなしいタイプの人で、言葉遣いも優しく、自分に自信がないような感じでした。

最初はセリフも出てこないし、ただ叫ぶだけになるし、テトニー(体が固まること)起こすし・・・。

でも、稽古が進んでいくと、その原因はその俳優が「自分はまだまだできてないから、何もかもまだ足りない」と思うこと、自信がないこと・・・だということがわかってきました。だからすべて過剰にやってしまう。そうすると相手との交流もうまくいかず、シーンは台本通り進行しない。

自分が読み取った通りに、感じた通りに、失敗を恐れずシーンをやってみると、もう最高の出来でした。その人は今まで充分稽古を積んで力をつけていたのです。

それを自分自身で抑え込んでいたのです。

もったいない話ですね。

 

自分で自分を知って、勇気をもって表現していってほしいです。

基礎稽古って、そのためにあるのだから・・・!

 

写真は・・・

マスクなしの集合写真は、直前にマスクを取ってみんな口を真一文字に結んでいます。

稽古中の写真は、フェイスシールドと透明マスクの嵐。

残念ながら光って顔の表情が見えにくいのが悲しい。

それでも、やっぱり、芝居をしたい!!!!!

 

2020年

8月

22日

やっぱり人と関わるって素晴らしい!

8月、対面のリピテションが出来ました。

7月はzoomに変更しましたが、やはり、人と人が関わる姿は素晴らしい!

 

まずは、K’sスタジオさんに感謝です。

久しぶりに行ってみると、換気口が2つも増えて空気を回す扇風機やサーキュレーターを備えていました。安心感倍増でした!!!

 

今まで通り、養生テープで超えてはいけない川をつくって距離を取ってのリピテションが中心ですが、最後に一回だけその真ん中の「川」がだんだん消えていく・・・バージョンをやりました。

今はすでにみんな、相手と近づくことに緊張感を持っています。

それがきちんとリピテションに反映されていて、リピテション全体が丁寧に繊細になっているのを感じました。

距離を取ることが良い方に作用して、自分で自家発電の感情を振り回してもどうにもならないことが体に落とし込まれているようです。

これをプラスの遺産にしなくては。

 

転んでもただでは起きないぞ!!!

 

そして、キャラシーンクラスが昨日から始まっています。

Show must go on!!!!

 

 

2020年

7月

29日

7月はzoomリピテションでした!

7月は特別リピが中止になり、zoomでのリピテションでした。

 

zoomリピに初めて参加した方々もおり、繰り返していただきますが、このzoomリピは俳優としての感性のキープにはなりますが、実際に「人」が目の前にいないということはそれだけ「危険」度がないのです。

人間同士の交流、感情や人体そのもののぶつかり合い、その情熱が魅力の演技においては、本来の練習には及びません。

 

ですが、この状況を嘆いていても始まらない。

 

いるのは自分のウチ・・・という状況であっても、みなさん「イキイキ」感をキープしてもらえました。

中には、「え!この子こんな顔してたのか?こんな声してたのか?」とびっくりするコも。

自分のウチということで、リラックスしているのです。

やはり人間一歩外に出ると緊張は否めない、ということを再度実感しました。

 

来月はぜひ、稽古場でリピをやりたいと思います。

稽古場でもそれくらいリラックスして欲しい!

頑張ろう!人類!!!!

 

2020年

7月

24日

7月のzoomレッスンは・・・殺人犯!

先日、zoomでの「台本一冊全部読む」クラスが終了しました。

 

今回は映画のシナリオ。

戯曲と違って風景が動く!

当たり前ですが・・・・

映画監督さんのいう「絵」が、素晴らしい演技をしているのが実感できました。

 

そして、今回の台本の主人公は「殺人犯」。

今回も普段のアクターズワークスのシーンクラスではなかなか扱えない題材です。

そんな台本に出会えること。

zoomという武器で地方の人たちを会えること。

それはコロナの唯一の良かった面ですね。

 

何度もお仕事した某テレビ局のドラマのプロデューサーの方と先月でしたか・・・お話ししました。

「犯罪者と普通の人は何にも変わらない」

そう言われて、つい「それはそうなんですけどね・・・」という私がいました。

彼は諦めない!

「いや、そうなんだ!」

と。

本当にそれを気持ちの中に叩き込まなくては、こういう台本は理解できない。

途中で「自分とは違う人」というところに逃げそうになる。

私も、改めて立ち向かう覚悟をしました。

 

みんなで読み込むことの素晴らしさは、本当に多岐にわたる考え方を受け入れられること。

そこから、あきらめずに「殺人」という日常にない行為を落とし込んでいくことが出来ました。

読み方とか、役のキャラクターとかは人の数だけ幅があるということ。

本当にそれを体感したら、いわゆる「ダメ出し」を否定せずに受け入れられると思います。

ま、そこまで読み込まなきゃ!って話ですね。(笑)

 

 

8月にはキャラクター&シーンクラス

9月からはチケット制のエクササイズクラス

 

芝居を続けよう!!!

 

2020年

7月

01日

特別リピやりました!

特別リピを開催できました!!!

特別っていうのは、もちろん「ソーシャルディスタンスリピ」です。

いや、コロナ対策とかソーシャルディスタンスとか、いうのはちょっと悔しくて「特別リピ」と。

かすかな抵抗でしょうか・・・(笑)

 

緊急事態宣言前に同じリピをやった以来、なんと3か月ぶりです。

もちろん感染対策はできる限り・・・

普段は10人とかそれ以上でやっているのを参加者6人で。

床も椅子も拭いて、消毒用アルコールを並べて、アルコールティッシュも・・・

マスクに透明マスク、フェイスシールドはより取りみどり!(笑)

 

 

リピテションは、感情を交流させる練習です。

普段は、言葉と行動の両方ですが、この事態では

・2mの間隔をあけそれ以上は近づけないという制限付き

・椅子を背中合わせに配置、基本的に相手を見ることができない状態で

という2種類をやりました。

 

人間には、その人なりの「人間距離」というものがあり、他人がその距離から内側に入ってきたら「恐怖感」が作動し「警戒警報」が鳴るものなのです。逆に家族や恋人など親しい人とは「もっと近づきたい」と感じるので、距離があったら「寂しさ」などを感じます。

その距離が保たれているということは、「怖い」という気持ちが起こりにくいので感情の起伏は起こりにくくはありますが、ちゃんと相手を見ること、しっかり声を出して相手に伝えないといけないこと、などはこのほうが鍛えられるという側面もあります。

後ろ向きに至っては「視覚」を奪われるので、もっともっと集中して相手をキャッチしないと交流になりません。

これをやると、できてるかできていないかが露骨にわかる。。。

これも興味深い発見でした。

「こんな事態だからできない」ではなく、出来ることをあきらめないで続けていきたい・・・と改めて思わされました。

 

3か月ぶりに、生身のメンバーを集えたこと。

涙が出るほど嬉しかった!!!!

 

 

でも、やはりこの状態なのでみんな体が硬くなっています。

「恐怖感」を感じると人間は体を固くします。自分を守ろうとする本能ですね。

みんな自分が思っている以上にストレスを感じているのだですね。

運動やストレッチ、大切です。

そして、消毒、ああマジ大変!!!!それだけで一仕事!(苦笑)

それを踏まえて、一生懸命毎日開店しているお店や、病院・介護施設など、頭が下がります。

 

2020年

6月

19日

キャラクター&特別シーンクラスの延期について

ブログが大変久しぶりになってしまいました。

5月にはzoomレッスン「台本一冊全部読む」の「ヴェニスの商人」をやりました。

最初の「驟雨」でも書きました、全員がまず言いたい意見を自由に発言して行って台本を導き出していく時間を3日間取りました。

やはり、これはとても重要な時間です。

まずは、自分自身の意見を否定せず、その上で全体の台本の趣旨をくみ取っていく。

どちらが欠けてもダメなのです。

それを手に入れていける大切な時間でした。

 

その後、緊急事態宣言はどんどん解除され、あれよあれよという間に経済活動再開へ。

全国的にはもう何日も感染者が出ていないところも多く、私の実家のある岡山でも、まさに「日常」を取り戻しつつあるようです。

が、東京は・・・

演劇関係以外の友人からも「外に出ていいんだかいけないんだか全然わからない」と言う声が。

政府や東京都の方向性や対策も、相変わらずデータが示されないままの「掛け声」だけのものに、私には聞こえます。

 

東京都のステップに従って、対面してセリフを交わさない・いわゆる一人芝居の状態の「キャラクター&特別シーンクラス」を募集開始しましたが、思った以上に参加者の動きがありませんでした。

ここにきて東京都の様子が不安定であることと、それに対する都の対応がよくわからないことで、安心感が持てない人が多いのだと思います。

その感染の怖さもありますが、特に若者たちにとっての経済的不安定が想像以上に大きいと思いました。もちろん、若者だけではありません。事実、私自身も他人ごとではありません。

その2点で、「延期」の決断になりました。

 

延期を表明した後、メンバーの方々から

「恥ずかしながら収入が・・・」「バイトもやっと始まったばかり」

「親と同居で、やはりまだ不安」

などのコメントが寄せられました。

もちろん「参加を予定していたので残念」のメールも届きました。

こういうコメントをいただくと、延期したことが間違いだったのか・・・!と落ち込みもします。

 

 

テレビのニュースなどで、居酒屋で「やっとゆっくり飲める」と言ってビールを酌み交わすサラリーマンや、早々に温泉旅行に行ったりする家族の様子を見ると、「私たちの業界だけなんで!!!!」と、イジけた気持ちになってしまうのですが、「これは違う!みんな不安の中、工夫と努力をしている」と思い直し、気持ちを立て直す毎日です。

 

7月はもう一度、zoomで「台本一冊全部読む」を開催いたします。

これは格安ですので、皆さん、ぜひぜひご一緒に!

 

 

そして・・・私は・・・8月のエクササイズクラスを・・・・あきらめていません!!!

 

先日のニュースで、中学校の給食が一言もしゃべらず黙々と食べなくてはいけないので「つまらない」と。先生がなんとかしたい!と学校放送でDJを始め、生徒の投稿を読んだりほかの先生の心理テストをしたりで、受けに受けている・・・という記事を見ました。

いい話だと思いました。先生、すごい!

本当の新しいスタイルって、こういうことだな・・・と。

 

なんとか工夫を凝らして、8月にエクササイズクラスを!

そして、延期したキャラクター&特別シーンクラスを9月に!

 

 

3歩進んで2歩下がりながらも、前へ!!!

いつかは、思いっきり叫びあえる日が来ることを信じて!!!

2020年

5月

05日

台本読解のアンケートの追加です。

遅くなりましたが、追加のアンケートが来ました。

こちらもご一読ください。

アクターズワークスでは、第二弾を募集開始しました。次は「ヴェニスの商人」です。

あ~~~~大変!(笑)

 

=============

 

今回、zoomサポート・読解への参加ができてとても勉強になりました。

読解に関しては、最初のト書きの部分だけでこんなに想像できることがあるのかと驚きましたし、岸田國士が今でもたくさんの団体に上演されることに納得しました。

フリーディスカッションは、自分の部屋で話しているので実は稽古場で話すよりも話しやすかったです。相手の顔が一度に見えるのと、自分の手元は映らないので気軽にメモを取ることができたので自分にとってやりやすい環境だったのだと思います(今回の内容が喜劇寄りなことも関係あるかもしれません)

Aさんなど皆さんの解釈にも個性が出ており、それが読みに滲み出ているのが面白かったです。Bちゃんの大変個性的な家政婦(台本にちょっとだけでてくる役)とか。


戯曲読解は苦手意識が強かったのですが、今回のクラスやそれまで受けたクラスで、以前より前向きに取り組めるようになりました。
中々、自分の意見に自信を持つことができなくていつも中途半端な演技になりがちで、今回も意見を口にするとき恐る恐る……というところが多々ありました。しかし口にしてみると頷いてらっしゃる方もいましたし、違う場合は意見を言ってくださいましたし、正解不正解関係なくディスカッションを楽しむことができるようになっていきました。
ディスカッションをしている内に、新たな発見も生まれていきました。

今後、zoomで稽古やWSをする機会が増えていくと思うので、どうすれば有意義な時間にしていけるかの参考にもなりました。参加できてよかったです!


2020年

4月

28日

台本読解クラスのアンケートが出揃いました!

先日の「台本読解」クラスのアンケートをたくさんいただきました。

それをアップさせていただきます。

私があれこれ言うより、これを読んでいただいた方が皆さんによくわかっていただけそうです。(笑)

 

今回の台本は、岸田國士作「驟雨」でした。

そして、私がプランしたことは・・・参加者みんなの自由で本音のディスカッション。

これは、ミネルバ大学という大変個性的な大学の取材番組を見て、これはとても大事な事だ!と思ったからでした。

日本人はディスカッションにも慣れていないし、演出家は「先生」という習慣があり、つい「先生」の指示待ちになる。これが「俳優」という立場での演劇・映画の創作活動に大いに良くない!と思っていました。

それが引いては「正解探し」といわれる演じ方に繋がっている・・・と。

「台本をちゃんと読みこなすこと」と「それを演出家と話し合えること」この両輪がとても大切。

 

そのためにはまず、「間違ってる」とか「くだらない」ことからでも自分で言葉にしていくこと!から始めたいと思い、やってみました。

 

時間が短かったので充分とは言えないけれど、やり続ける必要があると思えました。

どうぞ、読んでみて下さい。

 

 

 

『台本読解は課題であり、やりたかった。勿論今までもやって来ましたが、いまいち自信がなかった。今後も続けたい。

 

 

 

あまり戯曲をきちんと読む機会があまりないので、参加してみた。
初めて一人で読んだ時は、なんか(戯曲の)動きがあまり見えず(会話はちらほら面白そうな所はあったのですが)淡々としている話だなと感じていたが、皆んなで感想を述べ合った二日目以降は、だんだん台詞に対して引っかかるようになり、なんでこの人はこう言ったんだろうと言うのに疑問を持って考える事が増えた。
自分と違う意見も、そういう捉え方もある、そう感じるんだと発見もあり楽しかった。
自分の読み方と相手の読み方が違うのも面白かった。

 

 

一日一日がいい意味で重かったなと・・・

 

 

 

やはり1人では気に留めなかったところや、違う意見を聞く事で人間を深めていくことができたなあという印象だった!

 

 

 

戯曲、台本をじっくり読む大事さを改めて見直せた。そういう見解もあるんだといい刺激をうけ、これから本読みの幅を見つめ直せそう。事前にもう少し個人で読み込んでおくべきだったなと反省。

 

 

 

他の方の読解を聞くことでそんな考え方もあるんだ〜!と思ったり、事前に読んで疑問に思っていた箇所がたくさん質問項目にあがってきていて、「あのこと」とは妄想でこれかな、とか思っていたことが全然違ってすぐ後ろにヒントが書いてあったり整理できてとても良かった。

 

台本をもらったらすぐに読み始めていたが、時代や背景をまず調べるところから始めたいと思った。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

 

 「自分はこう思った」と意見を言い、かつ人の「自分はこう思った」を聞くと、自分の読みの癖を知ることができたり、自分の引き出しにはない気付き方を知れたりするのでおもしろかった。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

よく「正解はない」というものの、それと「自分の妄想」はまた違うし、わかりにくい本や癖のある人物だと「自分に引きつける」読み方で失敗したり行き詰まったりするので、時々こういう台本を読むレッスンには参加していきたいなと思った。

 

 

 

台本の読解には苦手意識があったが、改めてやってみるとやはり思い込みが結構激しく、感覚だけで誤って捉えていたことが多かった。

 

最初はシリアスなシーンとしか捉えていなかった。実は結構笑えるシーンだった。

 

たくさんの疑問を解きながら読んでいたつもりでも、疑問とも思わずスルーしてしまったところが山ほどあった。。。

 

また、時代背景に関するアンテナがとても低かったことにも気付いた。今までやってきたのは同世代の作家の現代の作品がほとんどだったので、もっと違う時代のものも知りたい。違う文化圏。

 

 

 

 

2020年

4月

23日

zoomレッスン台本読解!

慌てまくってzoom体制をつくり、メンバーの方も「苦手なんだけど必死で」用意して「台本一冊読む」クラスを無事終えることができました。

 

リラックス&リピテションと違い、こちらはzoomで充分対応できるとは思っていました。

そのとおり。

普段アクターズワークスでは、一冊読んでの台本読解の練習はやらないので、私自身も大変勉強になりました。

 

やはり、台本は読めなくっちゃ!!!

 

台本読解に関しては、他の同じような稽古と変わらないと思います。

私が勉強になったと思ったのは、アクターズワークスでエクササイズクラスからシーンクラスまでのレッスンを地道に続けている人、あるいは他の練習でもきちんと継続していると思われる人は、やはり「読め」ている・・・という実感を持ちました。

 

「読めない」と思う人のある種は、「自分の思い込が強い」人だと思います。

自分の一方的な見方、価値観でしか、台本が読めない。

台本は、やはりとても客観的に論理的に読む必要があります。

主人公や自分の役の気持ちだけがわかっても台本が読めていることにはなりません。

 

ウチでやっているエクササイズというレッスンは「自分の感情を知る。認める。」という結果をもたらすので、「自分」がわかると「他人」がわかるようになる・・・、「自分と違う意見、気持ちを持っている他の人がいる」ということを納得するようになります。

そのことも、やはり「台本を読む」ことに効果的に作用していると思えました。

 

自分自身のコンプレックスや思考のクセを理解して、それはそれとして客観視して、ちゃんと台本を読むことができる・・・とても大切な役者の仕事です。

 

参加した方々は継続のリクエストを頂きました。

この状況が続く限り、頑張ろうと思います。

 

 

みんな、頑張ろう!頑張って生き抜こう!

 

いつかは必ず終わりが来る!

 

2020年

4月

13日

zoomを使ってのリピテションのレポート

本格的なコロナウィルスとの戦いが、いよいよ佳境に入ったと思われる今日この頃。

やっとzoomのレッスンの準備ができ、先日リラックス&リピのテストレッスンを2回行った。

 

これがこれが・・・思った以上の成果だった。

zoomくん、えらい!!!

 

正直リラックスはできると思っていたが、リピテションは大した効果は望めないと思っていて、「少しでもこの閉塞感を解消する手助け」くらいにしか思っていなかった。

が、俳優としての感覚を維持する効果ははっきりと認められると言っていい。

 

ちゃんとスタジオで練習する時と違って、ネットを使うのでまず声がちょっと遅れる。人によってネット環境が悪かったり、隣の部屋に家族がいたり、大きな声が出せなかったり・・・様々な規制・障害がある。

それをどれだけ「受け入れ」て、相手と交流できるか。

「受け入れる」というのは、「隣が気になるだから、上手くできない」ではなく、「隣が気になる」ことを無視せず「あ、今自分は隣を気にしている」ことに気づいて、その結果「イライラしている」という感情を相手に伝えられる・・・ということ。

演技に必要な「感情」というものは、自分で気づかなかったり蓋をしてなかったことにするとコントロールできなくなる。

障害が多いほど、いい訓練になっている。

 

また、音声の環境が悪いので、相手に言葉を伝えることにより神経を使い丁寧にやらないと伝わらない。

相手の言葉を聞くこともそうだ。ほんとに相手に集中しないと聞こえない。

だから、普段、自分一人で喋りがちな人はその欠点がより明らかになる。

 

どういう状況でも与えられた条件をフルに使って相手と交流する。

改めて、とても重要だと思わされた。

 

考えてみれば、特に映像のロケなどは障害だらけだ。

時代劇で山の中に連れていかれれば、それはそれで日常と違う環境がいい方に働く。(崖とか・・・笑)

が、そんなところばかりではない。

若いころ、ドラマのロケでごく平日の真っ昼間、普通の商店街でロケをした時、近所のおばちゃんたちが集まってきて指さされたりして、いきなりすっごく恥ずかしくなってドギマギしたことを思い出した。大したシーンではなかったと思う。ごく普通の日常会話のシーンで。

相手は有名な俳優さんだったと思う。

「みんな私なんか見てない」とか「私を見て無名な女優としか思っていないだろう」とか「店員の役で、地味な衣装が恥ずかしい。もっといい役だったらよかった。こんな私は見られたくない」とかとかとか・・・爆笑

もう、自意識のオバケ!

あ~あ、残念!(笑)

覚悟が足りなかったね。甘かったね。若かったね。(笑)

 

周りの環境は俳優に合わせてはくれない。俳優がそれを受け入れることが重要なのだ。

 

 

ただ、やはり、「キープ」に有効であり、「アップ」はあまり望めない。

エクササイズを終わった時点で俳優の感情の表現をブロックしているものにくさびを打ち込み、壊れるまで行かなくてもヒビは入っている。

それがリピテションクラスを継続することで壊れていく・・・そこまでの効果は望めないと思う。

あくまでもメンバーの人たち・・・つまり、このレッスンの内容や意味を理解している人たちへのキープクラスだろう。

 

それでも充分意味がある。

 

どういう形になるかわからないがいつかは終息する。いつかは・・・。

その時は一斉に芝居が始まる。舞台が・・・撮影が・・・急ピッチで。

その時にすぐ現場に出られるように!

みんな、生き抜こう!

 

2020年

3月

23日

俳優の声

マイズナーテクニックやメソッドなどを訓練した俳優は、セリフが聞こえない・・・と言われることがある。そういう俳優がいることは私も知っている。

自分の感情などを重視しすぎるあまり、ちゃんとした声を出さない人もいる。

 

あえて言うが、それはマイズナーテクニックなどの練習方法の問題ではないと思う。

俳優にとって、それは映像だけしかやらない俳優にとっても・・・、発声・滑舌はそれだけでもきちんと学ばなければならない重要な課題だ。

映画しか見てないが、ロバート・デ・ニーロの声が聞き取りにくいと思ったことはない。

 

念願の西山水木さんボイストレーニングをやっと受けられた。

水木さんに薦められてレポートを書いたので、ここにアップさせていただきます。

声の問題に悩んでいる俳優さん、声優さんがいらっしゃったらぜひ参考にして頂けたら幸いです。

 

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西山水木さんボイスクラス第一回 2020 3/18

 

 

 

念願の水木さんボイスを受講!半年以上かかったぜい!

 

 

 

最初は声を出す筋肉についてを図解で説明。

 

声を出すための筋肉とはいわゆる「横隔膜」だけでなく、いや、横隔膜を動かすためにも骨盤底筋をはじめとして脊髄起立筋など多くの筋肉が連携して声を出す。

 

腹筋だけ鍛えればいい・・・というものではない。

 

俳優は「ずっとしゃべり続ける」「いきなり大きな声を出す」「寒いロケ地で声を出す」など、通常会話だけできればいいというものではないので、声が出る仕組みを知って体からトレーニングすべき。「声」は体が出す。筋トレは必要。

 

ラジオ体操は素晴らしいボイトレ筋トレだそうだ。声を出す筋肉をまんべんなく動かせる。また背骨を波にように動かす「波運動」。これも効率的。

 

また、声モノマネは非常に有効ということ。

 

声でモノマネをすれば筋肉の「同調感覚」が作動して、その音の出し方を覚えていくということ。

 

 

 

私の若い時は「歌」の先生でボイストレーニングしてきた。当時はそれが当たり前だった。だが、水木さんのように「セリフ」を使ってボイトレしていくということは、「表現」に直結した声が作れると思った。普段の自分の癖で、どこの筋肉が弱いのか使い方が悪いのか・・・などがよくわかる。

 

 

 

滑舌について

 

これも「背骨でしゃべる」など、やはり体を使うことが基本のということ。

 

よく言われる「母音法」についての話があった。

 

これは劇団四季が採用した方法としてよく知られている。

 

日本語は母音と子音の組み合わせで出来ているので、言葉をすべて母音に直してしゃべることで滑舌をよくする。これは間違いない。私も高校生の頃、みんな四季にあこがれていて遊びのように普段の会話を全部母音でやっていた。本当に子供の頃遊びでやったものってしっかり体に見についている。いまでも何かペラっと文章を渡されてもほとんどすぐに母音に変えられる。

 

遊びのように・・・これが本当の「芝居の稽古」なのだろう。Don’t forget!「遊び心」

 

だがこの劇団四季流の「母音法」には一つ問題があって、ただ機械的にやっても変な日本語になる・・・ということだ。それが芝居のリアリティを無くしてしまうので否定する人もいる。

 

このことは滑舌の問題ではないかもしれない。

 

日本語は一音一音区切っては日本語に聞こえない。一文節リエゾンするように発音しなくては日本語の意味が通らない。

 

例えば「青い空が美しい」という言葉があったとして、「あ お い そ ら・・・」と素晴らしく明確にしゃべれても、まるでAIのようになる・・・ということ。

 

「青い空が美しい」だと2文節。「あ お い そ ら・・・」ではなく、「青い空」なのだ。

 

また、「青い空」という言葉にイメージやそれに付随する感情がある。「美しい」と来ているのだから、雲一つない・・・とか、そんなイメージか。そしてそれを見ている自分のそういう空を見ている何かしらの感情。それをひっくるめて人間は言葉を発する。

 

 

 

それをきちんと水木さんに説明してもらった凄く納得がいった。これをちゃんと理解していれば「母音法」は素晴らしい方法だ。現場で使おう!っと!

 

 

 

最後のエクササイズ

 

今回の最後は「声のレッスン」というペーパーを少しやった。

 

「明るい声」「暗い声」「大きな声」「小さな声」などが書かれていて、その指示に従った声を出す・・・というもの。

 

これは一人一人やっていって、水木さんが声を聴いて、一人一人にアドバイスしていく。

 

ある人は「明るい声」が明るく聞こえない。それをどうしたら「明るい」声が出せるか、水木さんの調整にしたがってやっていく。どこを響かせたらいいか・・・とか、どこの筋肉が使えてないからそれを使って・・・とか、どこを開けて・・・とか。

 

私はマイズナーをやっていて、それは人間の感情、つまり「インナー」と言われるものから演技をアプローチしていく。たった数分の「声を出す」練習とインナーは直結している。「明るい声」に指摘を受けた俳優さんはやはり「開ける」ということが苦手な人だった。

 

そして私は・・・。「暗い声」の「ら」に明るさが残る・・・ということ。

 

これは、私が「陽気で、前向きで、明るい」性格であるといったことではない。私の芝居の癖だ。「力で押す」「言葉の最初にエネルギーをたくさん出してしまって、尻切れトンボになってしまいがち」という・・・。

 

たった一言ですべてバレてしまう・・・。言葉ってスゴイ!

 

 

 

また、それを見抜く水木さん、凄かった。

 

なんでも歯医者さんと筋肉友達で、声を出すところの図解などもその歯医者さんから教えてもらったりしているそうだ。矢沢永吉のライブ映像を見ながら「すごいね~、この胸鎖乳突筋!声が出るわけだね~」とか言い合っているらしい・・・、

 

オタク度マックス!!!! ついていけるかしらん・・・()

 

 

2020年

3月

05日

キャラシーンクラスご報告 後半

先日、無事・・・? 今は何が無事なのかわからなくなってきましたが・・・、とにかく熱を出す人も咳き込む人もなく、キャラシーンクラス終了いたしました。

 

後半のクラスの進行状況をアップさせていただきます。今回も長い!(スミマセン)

 

 

第5~8日目

練習の中盤から後半。

 

キャラクタークラスは・・・

役の人物になって、みんなの前で役の人物の人生で大きな出来事を話す。

結婚やら大きな病気やら、親の介護や死、さらには日本の家庭ではタブー的な家庭の内情。。。

離婚、家族の誰かが引きこもっている、宗教にはまってしまった・・・などなど。

ここまでくるとまさに「劇」だ。

そのへんのドラマや戯曲と何も変わらない。

そして役の人物は、それを真っ向から他人に語ろうとなんてしない・・・という状況が出てくる。

わざといかにも軽いことのように笑いを混ぜたり、それには絶対触れず断固「自分は何も思っていない」という態度だったり。

 

エクササイズクラスのプリントに「言葉は感情を表す方法の一つに過ぎない」とある。まさにその通り。

ここまでくると、その人が本当のことを話せる設定が必要になってくる。

このあたりからフィクションの「設定」が登場する。

普通の人が辛いことや恥だと思っていることをモノローグドラマにしていく場合、本当はこんなことはなかったかもしれないが、この役の人物が本当の気持ち・普段は出さない感情を表現する場面を作っていく。

酔っぱらったり、亡くなった誰かの遺影に語りかけたり・・・。

今回のキャラクターでは、「えー!その話、人前でするんだ!」と逆にみんなが驚いたケースもあったが・・・(笑)

 

シーンは・・・

これまでの自分の課題を克服しつつ・・・

だんだん細かいセリフの「言葉の意味」やら、台本の大きな流れ、を注意していく。

これまで感情の流れを重視してやっていた、それを切らないようにしながら・・・たとえば「お父さん」という言葉にこの時どういう思い入れがあったか・・・とかを丁寧に入れていく。

また「ここでこの台本は流れが変わっている」というポイントをちゃんと読んでいく。

ここまでは仲良くやっていたのに、相手のこの言葉のせいでいきなり険悪になったり・・・という「折れ」を明確にしていく。

それがきちんと出来ればできるほど、作家がお客様に何を伝えたかったかがはっきりしてくる。見ていて「面白く」なっていく。

ここでも、やはり俳優個人個人のクセ、特徴が大いに見えてくる。

長所は短所、短所は長所だ。

短所がダメで直さなければならに所・・・ではない。

 

今回、一組は岸田國士の「紙風船」だった。

言わずと知れた名作で、私も21歳、養成所の時に練習台本としてもらって「これは何!どこがおもしろいの??」と思い、その年齢ではなんなのか全然わからなかった。(笑)

だから、今回の20代の二人ももう「読み」玉砕に近かった。(笑・・・えないが、もうこの年なので笑ったよ!)

一つは、頭では読めている・・・が身体では出来てない事例。

たとえば、この戯曲の途中で夫婦二人がエア旅行をする、「鎌倉」へ。

この昭和元年の時代。中流家庭の新婚夫婦が「鎌倉」へ旅行するのは、今の時代ではどういうことなのか!

「これはどういうこと?」と質問すると「この時代ではとても簡単には出来ない憧れの旅行」と言葉では答える。

が、それが感覚的にどういうことか、わかっていない。

「今、憧れの旅行って何?」とみんなに聞くと、「モルジィブ」とか「イタリアのモンサンミッシェル」とか答えが返ってくる。

ちゃんとそれを「感覚的」に入れてセリフを言えば、全然、シーンが変わってくる。生き生きしてくる。

また、シーンをやっていてその俳優「言えないセリフ」が自分ではっきりしてくる。

その言葉の意味がだんだん分からなくなってきた・・・とか、前のセリフと繋がらなくなっている・・・とか。

それをそのままにしない。そのセリフは、相手を取れていない、自分の気持ちや意味がついて行っていないなど、何か修正が必要な言葉なのだ。それを丁寧に修正していく。

 

 

 

第9~10日目

最後の詰めの日程。

 

キャラクターは、人生の一大事をモノローグドラマにしてその台本を自分で書いて演じていく。

ここで一番大きなことは「台本のマジック」だ。

これまでは、役の人物になってフリーに話していた。いわば即興。

ここで「台本」登場!

役者って「台本」となるといきなり「次のセリフは何だっけ?」「どうやって終わるんだっけ?」と「頭」が入ってきて、それまでの「自由」さがぶっ飛ぶ。

必ず一度その洗礼を受ける。

必要な体験だ。

こんなに「台本」に捕らわれてしまうのだ。

それがわかったうえで、「自分をオープンした状態に持っていく」「役の人物になる」「このシーンに至った状況を信じ、感情を感じ取っておく」を丁寧に繰り返し、相手を意識して毎回新鮮に相手に言いたいことをちゃんと言っていく。

その結果、これまでにように感情も変化していく。

 

 

シーンは・・・

これまで順調にくれば、一般に言う「ミザンス」を入れられる。

このセリフの時はここに座ってて・・・とか、この動きで相手にアプローチして・・・とか。決めていける。決めても自然な流れでそれをこなすことが出来るようになっている。

演出の方々は、相手との距離感で二人の緊張感を表そうとしたり、「見せ場」でどっちかの顔が隠れたりしないように動きを付けていくだろう。それにきちんと答えられる俳優になりたいものだ。

 

今回のシーンクラスで、とある劇団に所属した俳優さんが参加されていて、やはり「先にミザンスやセリフの言い方」ありきな方が参加されていた。

リピテションで培ってきた「相手とのやり取り」ありき・・・ではなく「ここでこう動く」「で、このセリフはこの動きで」と、決めてかかってしまう。

そのやり方が悪いワケではない。

 

作品作りは時間との闘いだ。いつまでも俳優の個人練習をしている時間はない。だからミザンスなどの「演出」はどんどんついて行って、「作品」を仕上げていく必要がある。

ただ、私は「俳優の技能訓練」をしている。

だから、それでは身に着かなかったことを、こういうワークショップを開いてスキルアップしようとしている。

その俳優さんにそれを心底理解してもらえなかったことは残念だった。

 

その場合、どうなったかの一例をあげてみたい。

例えば、『「こっちに来て」というセリフに80%の悲しみが必要だ』と思ったとする。そうするとシーンを進行する中でそのセリフが来ると80%の悲しみを充電するまで「間」をとってしまう。

その間が積もり積もって、全体では3分長い!間延びだ・・・客は飽きる。

そういう事が起きる。

何故、それにこだわるのか!!!

俳優のエゴか!

こういうことに対して、以前、小川絵梨子さんは「感情なんか後で来るんだ」と言った。

そういうことになるよね。

 

また、動きでもそういうことがある。台本ではとても繊細に「ちょっと触る」なのに、自分の感情ばかりに注視してしまってガバっと相手の手を握りしめてしまう。

台本では「ちょっと触る」から、二人の微妙な関係が表せるのに・・・。

そうすると「相手が手をそのままにしておくのはオカシイ」ということになってしまって、台本が書いているストーリーを変えてしまうことになる。

「この二人は結ばれる話なのに別れちゃうぞ!」

 

台本を成立させることが、我々俳優のなすべきこと!

 

 

もうずっと言い続けているが、俳優のスキルアップには、色々なやり方がある。

そして、いくつになってもこれでいいということはない。

 

 

西山水木さんが、セリフ、言葉をとても大切にしていらっしゃる。

そのことから表すことのできる大いなる可能性を。

感情や相手との交流を基礎にやってきた私だが、これから水木さんの「言葉」をもっと身に着けて、もっともっと先に進みたい。

そして、そこから見える景色を・・・その「境地」(?)を体験してみたい。

 

今は「コロナ危機」で芝居は休眠状態かもしれないが、いつかはこの危機は去っていく。

その時また、歩み始めたい。

 

2020年

2月

28日

キャラシーンクラス前半のダイアリー

今回はダイアリーにしてみました。

前半4日分です。

 

第一日目
チャート説明
学校のテストのように解答しただけではダメ。体に落とし込むためのステップ
1組シーン 読み合わせ
台本の読み方の浅さが露呈する。

第二日
キャラクターは、自分の演じる役の人をみんなの前で話す。
エクササイズを経験しているメンバーなので、本人と似ていいるところとそうでないところが鮮明に。
シーンは、昨日、台本の読み方についてコメントしたチームは、修正して来ている。
シーンの最初はリピテションのように、感情を使った交流を中心に読み合わせる。
そうすると、エクササイズの時の課題が如実に現れ、怒っているけど相手に届かない…チームがある。
エクササイズの重要性。
また、目的をどうしていいかわからなくなり、停滞することがある。だか、交流出来ていることが確認出来れば、感情を閉じないまま目的を達成しようとしてもらう。
見違えるほど、シーンが浮き上がる。


第三〜四日
キャラクター
役の人物になって、みんなの前で自己紹介。
みんな、自分に近しい親兄弟なので、はじめは冷静さを欠き、とにかくやってみる!という感じだが、ずっと近くで見ていたり、自分に似ていたりで、以外とやれる体験をする人が多い。
どうしてもわかんない…という人は、参加者の中で「私、わかる」という人にインタビューしたりして、役を自分のものにしていく。
近しい親兄弟をやっていると、自分では以外なほど感情が溢れてくる人が多い。
やはり、色々な意味で家族!なのだ。
シーン
まずキャラクターを入れて、シーンの背景を感情的に信じられたら、リピテションで練習した、相手に反応するやり方で、読み合わせる。
ここで、もし台本に背いてでも自分の感情の流れに従って、大いに脱線してもらう。
と言っても、役者はなかなか脱線出来ない。
台本の通りにやろうとする習慣がとことん邪魔をする。
だか、それをやろうとすると、ついさっきまで生き生きしていた姿が、あれあれ〜と、なんだかエネルギーのおかしな状態になったり、いきなりアンタ誰?って言いたいくらい全く別の人になったりする。
やはりエクササイズの成果はすごい!と思う。体は、自分と役が離れてしまうことをとても良く分かっている。
そうなったら、それは、自分が楽器を開いてないとか、キャラクターを理解出来てないとか、台本がわからないとか、何かしらの課題があるのだ。
それを毎回、修正していく。

 

レッスンは今日5日目。

5回目からは次回また経過をお知らせします。

 

コロナウィルスで大変な事態ですが、参加者・見学の人全員、稽古場に着いたらまず手洗い!みんな気を付けてやってくれています。

最終日まで何にも負けず頑張ります!

 

2020年

2月

22日

西山水木さんとの交換WS 遂に三回目だ!

先日、お忙しい水木さんのツアー公演の合間を縫って、3回目の交換WS.

 

水木さんの体力とパワーに頭が下がる。よくこんなスケジュールの間にWSまでやろうとするなぁ・・・。どこからそんなエネルギー、情熱、がでてくるのか・・・。

 

私の方が後輩なのだが、ついていくのが大変!反省して体力を付けねば・・・!!!!

 

 

 

二人で何も決めないゆる~い集まりを始めて3回目。

 

ほとんどまず、2人のオバサン女優の愚痴から始まる。() これをやれるのは精神衛生上非常に良い!!!

 

だが3回目を迎え、少なくとも二人の・・・いや、私の?方向性は見えてきたような気がする。

 

俳優が演技する能力を数値にして、ワークショップなどの訓練で身に着けられる点数が50点として、演出家が「こいつOK」と思える点数が60点だったとする。

 

私は自分のWSの中で、もちろん俳優が60点になるように一生懸命やっているが、それは理想論。その現実の中で「必ず違いを作って終わる」ということを自分に戒めている。

 

ある人は60点に達した!スゴイ! でも、そうでない人も20点だった人を20点のままでは帰さない。1点でも進めて終わらせる!・・・と。

 

私は演出家・監督ではないので「演出」でその人を生かしてあげることは出来ない。その代わりに私のWSでは「演出家・監督の前に出るまでに俳優がやっておかなければならないこと」に特化して練習しているつもりだ。

 

もちろん、どのトレーナーさんも自分のポリシーの元、一生懸命レッスンしてらっしゃると思う。

 

 

 

だが、やはり、現場に出たときにすぐに結果を出せるものではない。

 

 

 

もちろん、自分の点数と60点の差を自覚して、それを埋めるために何をしなければならないか理解して身に着けていくのは俳優一人一人の自己責任だが、少しでもその差を埋めるべくトレーナーが前進できることは何か。

 

 

 

水木さんが初回に「やっぱり発表会までやらないと」とおっしゃった。

 

私ではその経験はさせてあげられない。

 

私には演出はできない。

 

もちろん、シーンを成立させることはできる。が、それは作品を作る「演出」ではない。

 

 

 

 

 

今回の交換WSでは・・・

 

前回まで多くは私がやって来たマイズナーテクニックなるものの感覚を使い「交流」を重視したセリフのやり取りを、水木さんに見てもらったり私と水木さんでやってみたりした。

 

今日はそれに、水木さんの演出が加わったらどうなるのか・・・を試した。

 

私と黒澤君で「マクベス」を。

 

もちろん、セリフを覚えているわけではないし、細かく本を読み込んでキャラクターを作っているわけではない、ただセリフを使って交流と目的を意識して読み合わせ・・・から始まって、水木さんの「なんでマクベス夫人は夫にダンカン殺しをさせたいか」「なんでマクベスはこの短い時間に、一旦やめようと思った殺戮を、奥さんに叱咤されたくらいでやることに変わったか」などの思索が始まる。

 

水木さんは『誤読』という手法をつかって、そのキャラクターの裏側、奥、を探っていって深みを与え、まさに演技を引き上げていってくれた。

 

これは交換WSなので、私も自分自身が演出を受けて自分の何がどう変わっていくか・・・を気にしながらやってみられた。

 

自分の中の変化はとても興味深かった。

 

また、自分ではわからない自分がたくさんいて、それを水木さんが遠慮なくピックアップする。

 

へぇ~そんなふうに見えてるのか・・・

 

え?それはいいところ、面白いところなんだ・・・気が付かなかった。

 

などなど。

 

 

 

自分が教えているWSでは、出来るだけ自分で自覚する部分を多くして、自分で俳優として作品に挑めるようにアプローチしていくが、所詮、自分で自分のことが全部わかるわけではない。

 

演出家にゆだねて、引き上げて、色を塗ってもらうことの、面白さ大切さ。

 

 

 

これを多く体験することもとても重要なのだ。

 

車の運転と同じ、身に着くまでやれば自分の手足のように車を運転することが出来る。

 

だから、現場にたくさん出られる人はがどんどん上手くなるのだな・・・と改めて思った。

 

 

 

 

 

黒澤くんが「技術はあるが統合できない・・・」

 

と言った。

 

どういう意味かと言うと、今の若手俳優たちは色々な方法論で学んで、例えばマイズナーテクニックならリピテションをやる。それを使って相手と交流はできるがいるまでたってもミザンス通りに動けない。それでは芝居は構築できない。

 

ほんとは両方できるはずで、やればいいのに・・・なんで?

 

ということ。

 

 

 

これでは何のために基礎を学んでいるのかわからない。

 

 

 

何度も言うが、自分が一人前の俳優になるために結果を出すのは俳優の自己責任だ。

 

 

 

だが、マイズナーであれルコックであれ、その基礎を現場に繋げていくのは「演出」を付けてもらってやってみることでしか学べないことはたくさんある。

 

それをしながら、その場面を演出家の要求通りに表現していくために「だからこの練習をやったんだ!これだよ!」とオンタイムで指摘する稽古はとても重要な有益な稽古なのだと思う。

 

 

 

いろいろな優れた演技論、練習方法があるが、それを身に着けたうえで

 

方法論に固執しない。

 

それが見に着けば、きっときっと芝居というフィールドでいかにみんなで楽しく遊べるに違いない!

 

2020年

2月

14日

俳優のモチベーション

今月2回のリピテションが終わり、来週からキャラクター&シーンクラス。

ただいま絶賛台本選び中です。

 

アクターズワークス以外でも、演技トレーニングのご依頼を頂くことがあります。有難いことです。

色々な立場・状況の俳優たちが演技力を高め、いい仕事をゲットする、いいパフォーマンスをすることを目指して努力していく所存で頑張ってます。

そんな中で今、話題になっていることの一つに「モチベーション」のことがあります。

 

新国立のトレーナーをやっていた頃、新国がお招きしていたイギリスのラダという王立の演劇学校(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E7%AB%8B%E6%BC%94%E5%8A%87%E5%AD%A6%E6%A0%A1)の有名なチーフトレーナーとお話しする機会がありました。

その時の彼女が

「『私のセリフはどれ!!! 私にセリフを頂戴!!!』という気持ちだけは、教えることが出来ない」

とおっしゃったのを忘れることが出来ません。

 

 

私はアクターズワークスにおいても、他のレッスンに関しても「しつけはしません」とお願いしている。

ダラダラと遅刻したり、セリフを覚えてなかったり・・・そういう人を「怒る」ことは無意味だと思っており、怒られなければやらないならやめてしまえばいい!と思っている。

それはモチベーション?エネルギー?、日本流に言えば気合、を他に人に入れももらう行為だと思うので。自分でそれを高め、集中し、稽古に望めない人は、この仕事は無理だ・・・と。

 

確かに、10代のまだ高校生という人には教育的側面があるので難しいこともあると思うが、18歳・高校卒業以上は問答無用だと思う。

 

「役者になる」など、雲をつかむような話。

私自身も親に理解されるわけもなく、「許して欲しい」などとも言えず内容的には「家出」、強引にこの業界に飛び込んでしまった。それしかなかった。

簡単に仕事をもらえるわけではない。

アルバイトづくめの日々。

ずっとオーディション、キャスティングという「競争」にさらされ、隣には成功を収め収入と名声を手に入れた「スター」がいる。この格差状態!

 

そんな中で「芝居をしたい!」というモチベーションを保ち続けるのは・・・

夢とか、お金とか、意地とか・・・どういう言葉でも言い表せない。

 

一つ言えることは「自分で自分の心と逃げずに対自する」ことしかないと思う。

自分と同い年はサラリーマンになって家族をもって家でも買っている、自分はこのまま芝居をやっていていいのか、それで自分は幸せなのか、自分の人生が納得できるのか・・・

そういう人たちとも胸を張って一緒にお酒を酌み交わすことが出来るのか・・・

 

私自身もいまだにそれの連続だ。

役者としても、トレーナーとしても、逃げないで最後まで生き延びたいものだ。

・・・ふぁいと!みんな。ふぁいと!私!

 

 

(別記)

「モチベーション」のことに伴い、追記させていただきたいこと。

私&アクターズワークスは20年、この「しつけをしない」立ち位置を守っているのだが、それでも昨今、メールの返信の仕方とか、稽古に対する準備とかがまるで大人とは思えなかったり、「ワークショップなんだから、何か教えてもらえる」という態度だったりする人が増えてきた気はする。

ちょっと変わった人だったり、いわゆるあきらかに社会人不適応なヤツだったりは昔からいたが、普通の真面目な人もそうなって来た。

先日、とあるプロデューサーと話をしていて「今の若者は『大人』にならない。昔の20歳が今の30歳だ」という言葉が出た。

これもしばらく前から言われていたことだが、なおさら顕著になった気がする。

 

誰が「大人」教育をするのだろう・・・

その責任は・・・親?先生?

 

私自身の気持ちが路頭に迷う。

真面目に取り組んでいる人、可能性があるワカモノになら意見すべきか?

今のワカモノの親世代っていたら私も入るのだろう・・・

これは俳優だけではなく、すでに「教育」の問題なのだろうが・・・

 

ここ数年、この件については迷っている。

結論が出るまで迷うしかないが。。。。

 

こんな話も、水木さんとの交換WSでも出ている。色々なオトナのみなさんと話し合うことを続けて行こうと思う。

 

2020年

1月

19日

新年最初のエクササイズクラス

令和二年、年明け早々エクササイズクラスでした。
今回は…
参加メンバーの平均年齢が高い!身体のでっかい男性が多い!   
こ、これは要注意!アシスタントの人たちに緊急警報を発令!

でしたが、男性メンバー、優しい大型犬のようなメンズさんたちで…
やはり、エネルギーマックスなのは女性でした。笑


感情を表現するというのは、年齢が高いと難しいのです。
初日はシ~ンとした雰囲気。いちまつの不安。久々の高齢エクササイズ、大丈夫かしらん…
ところがところが、2日目からの怒涛の感情噴出ラッシュ。そして毎日毎日とどまるところを知らず続きました。
みんなへとへと。
それなのに、あきらめず逃げず挑み続ける凄さ。キャリア組というのは覚悟が違う!と思わさせました。
逆にこっちがダウンするかと…笑

そして、再受講がお二人。
継続は力!
ずっと悩み苦しんでいた二人が、トンネルを突破する瞬間に立ち会えました。
人は、自分のままでそこにいると文句無しに素晴らしい!
また、今回は俳優でなく演出家の方にもいらして頂けました。
演出家なのにガチ受講って、凄すぎます。
舞台の方で、身体からのルコックなどをやっていらして感情を扱うのは初めてという事でした。
昨年の西山水木さんといい、コラボが進みそうです。
そして10日間終了。
打ち上げの時、私、料理の焼きそばを自分のウーロン茶を入れたコップに取り分けてました。。。
いや、ウケ狙いでなく・・・マジで・・・・
ヤ・・・ヤバい・・・これは・・・年?
いや、違う!今回のメンバーが撮っても大変だっただけ!きっとそうに違いない!!!!うん!
(笑・・・えないかも)
新年早々、大変有意義なスタートです!

今年も前進!

 

 

2020年

1月

05日

謹賀新年!

新しい年を迎えました。

 

今年は8日のエクササイズクラスからスタートします。

毎月のリピテションはいつも通り。

2月はキャラクター&シーンクラスです。

 

今年も粛々と…ということになりますが、昨年ご縁のできた西山水木さんに「何かやりましょう」と言っていただけ、まずは西山水木さんのディレクターズワークショップを企画したいと思っています。

我々が・・・私も・・・どう進んでいけるのか!

ワクワクする令和2年です。

 

本年もどうぞよろしくお願いします。

2019年

12月

25日

今年最後・・・と言いましたが、もう一言

今年最後・・・とか言いながら、もう一度アップいたします。

忘年会も終わっていたのですが、本当に今年最後のリピテションクラスがありました。

ギリギリになって、それなりの人数が参加してくれました。

 

そのリピテションでは、何やらエクササイズクラスで俳優が抱える問題点がきれいに出揃った気がします。

このレッスン方法は、人間の感情の仕組みを知りコントロールすることから始めて、だんだんフィクションをリアルに演じて行けるようにする訓練方法です。

芝居はしょせん「嘘」です。

そこにどうやって人間のリアルを持ち込み、お客様に「嘘」の世界をまるで本当のことのように信じてもらえるか・・・!

当然、一筋縄では行きません。

感情も身体の動きも言葉も・・・どれも重要でないものはありません。

 

私自身も、役者として、トレーナーとして、自分を一から見つめ直してみたいと思います。

その意味でもこのお正月休みにエクササイズクラスのレッスン内容を、一旦整理し直して新年のクラスに臨むつもりです。

 

前回、「練習方法に良い悪いはない」と書きました。

ということは、裏を返せば方法論を使って演技指導する我々は、きちんした基礎訓練。それから台本を使った、本番を想定した現実的な演技までちゃんと導く責任がある。

 

今年、演出家・女優の西山水木さんとご縁がつながり、ぎゃはぎゃは笑いながら交換WSをやっていく中で、西山さんの演劇に対する明るく前向きなエネルギーに触れて、演出面からの質問を受け、それにこたえていくうちに「今なら私ももう一歩前に進める・・・、今がその時期だ。」と思えるようになりました。

 

多くの出会いに感謝しつつ、新年に向けて前進したいと思います。

 

※エクササイズクラス、まだまだ募集継続してます!

詳細はこちら

 

2019年

12月

17日

練習方法に良い練習と悪い練習はない。自分にとって役に立つかどうかだけ。

今年もあと半月。早いものですね。

今年最後のブログに、あえてこの題を書きました。

私の先生、キャリー・ジベッツさんの言葉です。

私はこの言葉に感銘を受けて、彼女のレッスンを「とことん身に着けよう」と思いました。

 

今、西山水木さんと「交換WS」と称して意見交換、実際演技しながら色々探っています。

水木さんは、「方法論とか関係なく」演技についてみて行きたい・・・とのコメントをフェイスブックに挙げてくださいました。

その通りだと思っています。大事なのは演技論ではなく自分の演技です。

 

 

そもそも演技論って・・・?

私もこの業界に生かされて、ここまで生きてくることが出来ました。

つたない知識で間違っていることもあると思いますが、

 

例えばスタニスラフスキー

当時、演劇と言えば古典のオペラの様な感じで、俳優が舞台に出てきてほぼ正面を向いてセリフを朗々切々と語る・・・みたいな感じだったそうで、スタニスラフスキーさんたち「もっと自分たちの身近な生な物語が見たい」と思った人たちが、色々考えだしたものだそうです。

 

例えばリー・ストラスバーグのメソッド

センソリーという練習をきわめて30秒で泣ける・・・とか。

これだけ聞くと「何それ?何の見世物?」と思うかもしれないけど、当時からブロードウェイなどではヒットした舞台はロングランで、ヒットすれば何年も続く。素晴らしいことだが裏を返せば同じ役を何年もやり続けなければならない・・・

それを思うとその俳優の負担はいかばかりかと・・・。

誠実にいい演技を、新鮮な感情を毎日舞台で表現したい・・・と思う役者たちが、この練習を編み出したことは賞賛されて当然のことだと思います。

 

演技論、演技の歴史はそうやってその時代に「もっとこんなものが作りたい」「もっとこんな演技がしたい」と思うクリエイティブな人びとの努力の結晶であると思っています。

 

時代は変わっていき、映像やマイクの性能などメカ技術が進化したりで、その時代時代で観客が何を見たいかが変化して行ったり・・・それにつれて我々俳優も、表現したい事、しなければならない事が変わって来たはずです。

それに我々が対応して、どうすれば面白い物、感動をお客様に届けられるか!

今、行きて、現場にいる私たちが何をしたいか!お客様に何を届けたいか!

そのためにどうするんだ?!

 

この原点を忘れず一人一人、自分に必要なものを身に着けていくこと。

これが大事なのでは・・・と思って止みません。

 

やりたいことをやる!自分が「これが面白い!」と思うものを表現する!そのために頑張る!

 

 

今回、今年の締めで「チェーホフ」の台本を使って

複数の役が出入りする。

「感情」も大切、「行動」も大切、同じ舞台にいる俳優同士が「かかわる」ことが大切。

という練習をやりました。

こうやってより本番想定の実践的シーンクラスをやると、アクターズワークスのシーンクラスでは見えない、個人個人の課題がより鮮明に見えました。

その役者さん一人一人が、それを知って、そこを解決する、より伸ばしていく稽古を積んでいい俳優になって現場に臨んで欲しいです!

 

その中で、前回のディレクターズワークショップでかなり監督に課題を浴びせられた女優さんが、私に「12月には必ず全部やります!」とタンカを切って(笑)いたコが、有言実行、ガツガツいい演技をしてくれました。

やりやがったなこのぉ~~~~~笑笑!!!

超嬉しいです!

 

来年もファイト!

 

年明けのエクササイズクラス募集中です!

詳細はこちらへ!

 

 

2019年

12月

04日

ウィークエンドワークショップ

今年のウィークエンドワークショップ・・・

ウィークエンドワークショップは書類審査なし!どなたでもいらっしゃってください!というワークショップ。

趣味や社会人として演劇をやっている人、エクササイズクラスとかの前にとにかく試してみたい人など、色々な方々が参加してくださる。

今年は人数は少なかったが、私自身が「え?これ、エクササイズクラス?・・・じゃない!やばいよやばいよ」と思ってしまうほど参加の皆さんの意識が高かった。

何がやばいか・・・というと、この日数では消化しきれない方向のことをバシバシしゃべりそうになって・・・(笑)

混乱させるだけになり無責任なことになるので、気を付けて気を付けて!!!!

 

ウィークエンドワークショップでは、「演技の基礎」と位置付けたエクササイズクラスと違って、短いシーンを使う。それにエクササイズクラスで練習する「感情」「衝動」などを使ったら、自分たちの演技がどう変化するか、を試してもらう。

 

毎回思うのだが、変わり方がスゴイ!

俳優の、いや人間の持っているポテンシャルの高さに感動する。

 

もちろん、これだけですぐ芝居が上手くなるとか・・・そんな簡単な話ではないが。

プロになる人は、継続して自分自身の物にして欲しい!

社会人の方々は、この面白さをぜひわかって芝居を愛し続けて欲しい。

 

 

2019年

11月

26日

演出家・西山水木さんとの密会!(笑)

今年からご縁が出来て、事あるごとに色々お話ししてきた、演出家・女優の西山水木さんと、先日、やっと密会(?・・・笑)した。

かねてから、水木さんは「日本の演劇教育はどこへ行くのだろう」という問いかけを、されていた。

で、「交換WS」を・・・という話になった。

 

マイズナーテクニックのWSを続けて来た私と、演出家・ボイストレーナーとしての水木さん。

インナーから演技を構築するマイズナーテクニック、作品を作っていく演出や表現方法の「声」を考えていくいわゆる外側の形。

これが、どう結びついて有効にいい俳優を作っていけるか・・・をコラボして新しい試みを見つけ出したい。

その第一回だ。

 

ま、オバサン二人が揃えば今の芸能・演劇界の現状をひとまずディスって・・・(笑)

冗談はさておき・・・、お互いが感じる若手俳優の現状や、何が必要か、何ができるか・・・。

たった二時間では当然話しきれず、今回はとりとめのない意見交換会になった。

 

私は、はからずも「マイズナーテクニック」という形で演技ワークショップをやっているが、かねてから方法論で演じられはしない!と言ってきた。

方法論は「上手くなるための指針」で、それを実践するのは俳優自身だ。

色々な価値観があり、現実の事情のある「現場」では、方法論を握りしめても無力だ。

理想を捨てず、体当たりで100%参加して表現していくしかないと思う。

そんな、今、この日本の現状で意味のある演技訓練を、水木さんと一緒に考えて行きたい。

 

 

まだまだ形のないものだが、何かワクワクする手ごたえが感じられた。

くしくも令和元年、始まった素敵なチャレンジだ。

必ず何かの形にしたい。

 

また、後ほど交換WSのルポも出る予定です!!!!

 

 

そしてリピテションのクラスも!

今回はプチ久々の人たちが集まった。

 

一人、なかなかうまく行かなかった人が何の表紙だろう・・・スッとトンネルを抜けた感じになった。

「それでいいんだよ!」

思わず、そんな言葉が出る。

この瞬間が嬉しい。

 

それを覚えて、身に着けてくれますように・・・!

 

2019年

11月

06日

谷口正晃監督のディレクターズワークショップ 三回目のチェレンジです!

谷口正晃監督のWS終了しました。
谷口監督とは3回めのお付き合いになりました。
アクターズワークスのブログの冒頭に推薦文も頂いています。

今回、私がアクターズワークスでディレクターズワークショップを始めた当初の目的に一定の成果を見ることが出来ました。

全工程が終わった後の打ち上げで

「何か監督の作品がらみでオーディションがございましたら、こちらのメンバーにお声掛けください」
と私がお願いしたことに
「もちろんです。柚木さんに連絡すればいいですか」
というお答えを頂けたこと・・・・!!!!



日本の芸能・演劇界にはちゃんとしたオーディションシステムが無い!
このブログでも何度か書いて来た。
偉いプロデューサーなどが、日本の俳優は下手だ、勉強しない…と言う。ある意味で事実だ。アメリカなどの層の厚さに比べ、悲しいほどだ。国策でエンターテイメントに力を入れる韓国にも追い越されている。
でも私は、言いたい!
正当な雇用機会均等システムがあれば事態は変わる!と。
ちゃんとオーディションをやらず、オトナの事情でばかりキャスティングを行うプロデューサーの人たちにも、日本の芸能界に対する自分たちの責任を痛感して頂きたい!と。

かく言う私も何の力があるわけでもなく、せめて私に出来る事は…と思って今まで演技ワークショップを続けて来た。
この年になると私だって責任者の一人だ。

そう思ってワークショップを受けてくれた人と現場を繋ごうと、ディレクターズワークショップも続けて来た。
もちろん、映画監督のワークショップをたくさんやって、オーディションそのものやオーディション代りの場作りを頑張っている制作会社もたくさんある。
そんな大手と対抗出来るとは思わないが、安価で、受講者一人一人をきちんと監督や演出家に見てもらえ、ひいては評価してもらえる場所にしようと頑張って来た。
その一つの成果が昨日、形になった気がする。

もちろん、たったこれだけのことで何も変わらないかもしれない。
でも、出来る事を粛々と…


今回参加した俳優さんがたも頑張ってくれた。

その経過を時間軸で示してみたい。
一日目
とりあえずキャスティングを発表し通してみる。
ところが・・・もう、ぐずぐず。芝居にも何にもなったものではない。また、上手にセリフを間違えずにしゃべっているが、何の交流も起きておらずどうにもならない。谷口監督の顔に「どうしたものか・・・」という言葉が見える。
今回は、若手、現場経験の浅い役者も多く、また舞台が中心で映像に慣れていない役者がほとんど。
私もかなりたいへんだろうな・・・と思っていたが予想を上回っていた。
監督が個々のノートをおっしゃってくれて、一組づつ2回目に入る。なかなか調整が出来ない。
3回目までやっていく。
役者さんたちがどんどん、迷宮に入る。
監督からの注文に、無意識のうちに表面だけで合わせようとして合わせきれず、内部崩壊が始まっていた。
役者の稽古の「あるある」状態だ。
監督「明日、自主トレなんでしょ。頑張ってみて、明後日お会いしましょう。」
と。
そこで私、「明日、自主トレではありますが、ガッツリやります!」
(笑)
二日目
とりあえず各チーム、一日自分で修正したもので通し。
あまり変わらない。。。。
その時私の感じていたこと。
「引くな!」「自滅するな!」
ディレクターズワークショップはすべからく「オーディション」と思え!だ。
それなのに「私どうしたらいいんでしょう」という濡れた捨て猫のような顔をしてここにいるな!!!
ああ、ついに言ってしまった!
このことすら、演技指導の藩中ではないし、自己責任だと思ってきたのでこれまで口にしたことはなかった。
でも、だんだん私もいい年になってきて、やはり言わなければ・・・いや、言うべきなのだ、という思いになって来た。
そして、リピテションという訓練を使って「交流」・・・これをしつこくやって来た私としては、ただひたすらそれを取り戻してもらう基礎練習をした。
男性チームは、スタート時の「状況を信じる」ことを、センソリーと言われる、頭で考えるのでなくて体に落とし込む方法を試す。
もう別人!
演じている本人たち。特にミュージカルの世界で主役まで張って来た俳優さんが180度別人に!
本人も「不思議!」と狐につままれたような感想を言ってくれた。
そこで私が一言「上野さん、私、去年も同じこと言ったよね。来年同じだったらもうな~んにも言わずにただ笑ってみててやる!」(笑)
女性チームは、4~5人が絡み合う、大変「交流」がむずかしいシーン。
こちらもセンソリーはやったが、それ以上に一度ちゃんと相手の顔を見ながらセリフを相手にかけ、相手を変えようとする目的を重視してセリフを交わしてみる。
たったこれだけのことで、驚くほどセリフが掛け合った。
やはり、基礎錬は嘘をつかないのだ!!!
シーンに力が戻って来た。
三日目
全員、昨日のレベルは見事に落とさずに初回の通し。
それを見た監督も、どんどん乗ってきてくれて細かいノートの嵐!
昨日、50代のオバサンの私が自分の若いころの恥も顧みずガツガツ説教したことを、若手メンバーは本当に頑張ってくれた。何度「うーん、まだまだだね」と言われても、マジ悔しそうで、折れそうな気持が透けて見えても、引かずに最後まで「少しでも前へ」進もうとしてくれた。
だんだん、「あ、よかったんじゃない」という、この時点では一つの完成形のチームが出来てきた。
監督が役者さんたちに「今のはいいと思う。僕はそういう表現の方を望みますね。」と。
最後は、役替えをしたりでトライヤルチームを試し楽しんだ。
それでもちゃんと「交流」は生きていたように思う。
もちろん、個々の課題は残り、それは私たち俳優がずっと求め続けて精進することだと思う。
最後に監督が「今日は僕も演出していて楽しかった。映像はどれだけ編集があるといっても、やはり俳優さんの生き生きしたいい演技、人間の機微を表してくれる演技がないと始まらない。それができれば必ずいい作品になる。それを信じて頑張って欲しい」という言葉をかけてくださって締めくくった。
そして、オーディションがあったらお声がけいただく・・・とい言葉をいただいた。

ディレクターズワークショップを企画して3年目。
やっとこの日が来た・・・という思い。
私がやっていることなど本当に微々たることだが、これからもこう言ってくださる監督、演出家を一人一人増やしていければ、何かが起こせるかもしれない・・・ちょっとだそう思えた。

2019年

10月

29日

ディープ2エクササイズクラス、終了

ディープ2 終わりました。

今回は参加人数が少なく見送りも検討されました。が、メンバーの顔触れを見て赤字覚悟の決行です。

人数が少ないと参加者の心身ともにの負担が・・・!

最初、わざわざそれを連絡して「体調を整えて!」と伝えたのに、初日は「大したことない」顔をしていた面々、最終日にはもうクタクタ!だから言ったじゃん(笑)

 

久々の「登場」の練習。

この練習では、本来の「登場」してくることの大切さも練習できますが、細かい動作、人相手ではなくもの相手にでも丁寧にリアクションすることも練習できます。

そして、アクティビティと言われる、何か作業をしながらのリピテション。

リピテションで感情をつかって相手とやりとりすることに、少しづつ「台本」の要素が入っていきます。

 

今回は、人数が少ないのでほんとに丁寧にみんなの話を聞け、細かく見られて、たった3日でしたがどんどん成長してくれました。

日に日にその人の素の顔が見えてきて、ある人はどこで行き詰っているかが明確になってきました。

やはり、努力は裏切らない。

 

とある俳優さんは、次回、ダブル主演の舞台が決まっておりそのために必死に頑張ってくれました。そういう人が来てくれて一生懸命やってくれ、そして成長してくれると本当に嬉しいです。

みんな「望む結果を手に入れる」ために頑張ろう!

 

そして早速来週はディレクターズワークショップ

またまた眠れない夜が続きます!

 

 

アクターズワークスでは、ただいまウィークエンドWS募集中!

みなさん、ご参加お待ちしております。

 

 

2019年

10月

10日

リピテションクラス 改めてリピテションって

月一のリピテションクラス。

初心に返って、相手と向き合う。

 

リピテションのクラスが終わった後、懇意にしていただいている西山水木さんの舞台の稽古を見に行かせていただいた。そこで、あっという間にシーンが立ち上がってくる面白さを見せていただきました。

また、水戸芸術館プロデュースの「最貧前線」を見て感動! 演出の一色さんとちょっとだけお話しし、「今度またお昼でも・・・色々感想を聞かせて」と言っていただいたり・・・。(「最貧前線」世田谷パブリックシアターでしたが、日本人にはめずらしくお客さんがマジのスタンディングオベーション。5回のカーテンコールでした。)

 

色々な演技レッスン方法があるが、やはり、お客様の前・カメラの前ではそんな方法論を振り回すことなど無に等しい。全身全霊、その空間に自分を置けるかどうか・・・ただそれだけ。

もちろん、自分がもっともっと上手くなるために、色々な訓練をする。それはとっても必要なこと。

だからこそ、、だからこその方法論なのだ!!!

 

そこで改めてリピテションということを見ると、オープンしている人には存在感がある。エネルギーがある。そして、人を惹きつける。

人としての気持ちが動き、それが身体の動きとなる。相手と関わる。そこに「何か」が生まれ。それは演技の基礎となる。

間違いない。

 

何度も言うが、この方法がすべてなどではない。

リピテションなど知らない俳優でも、オープンしている人は大勢いる。

私はたまたま、このやり方に出会い、自分に合っていた。

これを見につかなかったら今芝居はやっていないかもしれない。

前進したい俳優は、自分で自分の訓練方法を見つけて行かなくてはならない。

 

いい芝居は、人を元気にする!!!

 

2019年

9月

25日

キャラシーン終了。相変わらずバタバタでしたが・・・

キャラクター&シーンクラス、無事に終わりました。
なんか、今年多発した台風のような日々だった。

っていうのは、開催10日ほど前はさあ、「人数集まらないから延期しよう」とか、「ショートシーンと合体させて開催しよう」とか言って台本作っていたのに・・・。
間際になって定員オーバーになる勢い。
ど、どうした、みんな!!?

当然のごとく制作はバタバタ。うー!
結局、今回、シーンは「子供の時間」「蒲田行進曲」そしてキャラクターも「おやすみ母さん」のママとミュージカルチームが「ミス・サイゴン」のおキム、という台本多数状態でした。

でも、おかげ様で有意義なレッスンが出来ました。
ミュージカル作品のキャストのキャラクターを深堀し一曲歌う・・・という、以前から考えていたこともチャレンジできました。
今回、痛切に感じたのは「身体が語っている」という事。

役の人物になって場面でのやりとりが始まると、私たち俳優に与えられた武器はセリフを言う事と身体を動かす事だけ。
身体を使わないと、与えられたセリフだけでは表現しきれない。
身体の動き、最近の演技WSで流行りのようになっている「行動」も、おおいにこれに値する。
身体の動きを感じ取って演技に生かすことが出来れば、シーンはとても繊細になる、豊かになる。

ああ、やるべきことはたくさんあるなー!


また、私がエクササイズで「天然」とか「動物」とか呼ぶジャンルの人たち。
感情的にとても反応がいい、いわゆる楽器のいい、私としては大変羨ましい人たち。
この方々が演技すると落ち入りやすい状態は…「どんな役をやっても自分になる」。(笑)
映画や舞台を見て、あ、この役者さんいいなぁと思い他の作品も見てみたら、何かいつも同じって事、ないですか?
それです!

今回も天然さんがたくさんいらっしゃいまして、
感情的には伝わるしいいんだけどね、役の人物じゃないよね、役はそういう動き方しないよね…というコメントを出したら動きが取れなくなって固まる…
気持ちはわかる!

キャラクターの立ち居振る舞いは、自分が時間をかけて自分の身体に染み込ませなくてはならない。
でもこれは役者にとって、とても大事な作業なのだ。
わかりやすい言えば、綺麗なお姫様が泣く泣く恋人と別れ無ければならない場面で、中身は上手く表現出来ても、着物がはだけてしまってたり、着物の裾を踏んづけて転んでしまったら台無し!という事。
その時代の人はいつも着物を着ているのだから、気崩したりしないはず・・・。
役の気持ちだけでなく、立ち居振る舞いもちゃんと時間をかけて叩きむ必要があります。
そうすれば、動き・身体というものは、たくさんの事をお客様に伝えてくれる。
その場面は、どんどん豊かになる!
そして最後に、俳優たちよ「戯曲、シナリオ、本を読め~~~~~!!!」

この後は、ディープ2クラスとディレクターズWS。
まだまだ変に暑いけど、秋も頑張りましょうね!

2019年

9月

07日

遅くなってしまいました、夏の格闘技!エクササイズクラス終わりました!

ブログ、遅くなり申し訳ございません。先日毎年恒例、夏のエクササイズが終わりました。

 

今回の参加メンバーは、20代の若手の方々が多くメンバーも、俳優、声優、ミュージカル女優とまるでアラカルト。各方面を網羅していました。

スゴイ!

本当にバランスのいいクラスで、各方面でこれからの若手の方々にレッスン出来て嬉しい限りです。

 

エクササイズって、何故かまるで申し合わせたように似た人が集まることがあります。

これってホントに不思議。

今回は「悲しい」「怖い」を抱えた人が多かった。

「悲しい」ことを抑えつけた背景がある人、何かの背景のためでしょう「人に嫌われたくない」怖さを抱えた人が、猛暑に負けず戦ってくれました。

 

自分をオープンしていくことは、間違いなくその自分と向き合うこと。

参加者全員が、そこのところを逃げずに戦ってくれました。

自分を「さらせ」ば「さらす」ほど、我々はお客様に愛される存在になれると信じています。

と、カッコイイ言葉で言えばそうですが、人って「不幸」が好きなのです。

役者が、自分の好きな仕事していいお金稼いで、それでいて素人でもできそうなことやってたら・・・そりゃ誰でも「なにやねん!」と思いますよね。

スポーツ選手なんかは、一目見て素人にはできないことが出来ているのがわかります。でも、じゃ、役者は・・・。

まずは、自分の見せたくないところ・・・たとえば今回のように「悲しみ」をさらすこと。

その人間の「悲しみ」にお客様は感動してくれる・・・

私はそう思っています。

 

ブログが遅くなったのは、もう来週からキャラシーンクラスが始まるので、その台本決めの準備に翻弄されているからなのです。(いや、言い訳でなく・・・これがまた今回ややこしくて・・・苦笑)

今回のエクササイズから、こんなに近いにってなのに直行が2人もいます。

本当に自分の演技に真っ向向き合ってくれて嬉しいです。

 

 

もうずいぶん前になりますが、このエクササイズを教えるにあたっていくつかの心理学・およびそれに類するセミナーに行きました。その中の一つのセミナーのトレーナーが言っていた言葉です。

「セミナーが終わって、参加者がトレーナーを褒めるセミナーは失敗。参加者が本当に自分自身に目を向けて、打ち上げなどではその自分たち自身のことで盛り上がっていたら、それが成功。」

と。

私は、これを指針にワークショップをやってきました。

今回もみんな打ち上げとかでは、このWSの中で自分たちが「ああだった、こうだった」で大盛り上がり!

ここ数年、「おっさんたちのアクターズワークス」だったのが、ワークショップに参加してくださる人が若返って、その若者たちが真摯に自分に向き合ってくれて、ホントに嬉しいです。

 

この夏、みんな、頑張って一歩前に進んだぜ!!!

 

2019年

8月

08日

本気になる

昨日、リピテションクラスがあった。

久々の人たちが参加。

やはり、しばらくやらないと感覚が鈍る。

 

リピテションは私たちが思う「基礎」なので、リピテションが出来ないからと言って「芝居」が下手になるわけではない。

が、ほっとくと演技に影響が出る。

あるいは、自分の演技の欠点はこの基礎練で確実に見えてくる。

欠点は克服しなくては先がない。

後はやるだけ。きわめてシンプルだ。

 

そのことをどれだけ自分自身が受け入れられるか・・・。

 

私たちの仕事は、いつオーディションに受かるか、仕事が取れるかわからない。

いつまでたっても収入も不安定。

おまけに「演技」というものはとてもグレーで、

何がいいのか悪いのか・・・

どうしたらよくなるのか・・・

あっちの演出家はこう言ってた・・・こっちの監督はああだった・・・

最終的には「好き嫌い」で決められるハナシなのだ。

 

自分でも思う、芝居や映画を見て。

「この役役者は下手だ。でも好きだ。」「こっちの作品は名作だと思う。でもあっちが見たい。」

そんな世界だ。

 

それを踏まえて、やるかやめるか。

やるなら何をやるか。

その方向で、「上手くなる」「上達する」には何が必要か!

決めて・・・

やる・・・

出来るまで。

 

 

実際、前回のキャラクター&シーンクラスでもう2年越しにやっとトンネルを抜けられたコが、リピテションに来た。最初とは全く別人のパフォーマンスをやった。

2年だよ・・・2年。

「継続は力」を実践してくれた。

言葉で言うのは簡単、本当にやれる人が何人いるか・・・。

もう、泣きそうになる。

ここまでよく続いた。

こんなコが現場にたくさん出て欲しい。

 

エクササイズクラスも残席わずかとなっています。

本気で俳優を目指す人、お待ちしてます!!!

猛暑を締めくくりましょう!

 

 

2019年

7月

27日

ディープ1エクササイズクラス 感情と声

先日、ディープ1エクササイズクラス終了。

何度も書いたけど、「出にくい感情を出し切るまで出す!」という楽しい楽しいクラス。

 

初日、みんなタカをくくっているのかスロースタート。(私は内心イラっ!)

2回目、3回目とだんだんディープ1の洗礼に心身ともに追い込まれていく。

やはり最終発表が終わった後は、みんな抜け殻。

「いやー、こんなになるとは思わなかった」と。

私には聞きなれた言葉。ディープ1の打ち上げはみんな口数か少ない。

いや、気持ちは落ち込んではいない。しゃべる気力と体力が残らないだけ!(笑)

 

このクラスは間違いなくインナー。感情の問題を扱う。

今回はこのことと「声が出る」ということが、ものすごくリンクした人が多かった。

 

今回参加してくれた声優のコが、低い声が出ないことを、声優の先生?マネージャー?からも指摘を受けてそれが課題だったのだ。

身体を見ると「出ないわけはない」身体。

エクササイズクラスの時もそれはわかっていて、私も「ちゃんとした発声訓練が必要」と言った覚えがある。

その低音が見事に出たのだ。

まさに「怒り」を出すことで腹の底・炭田から声が出て、よく響くいい低音が聞けた。

ま、最終日は声がギリギリで、打ち上げももう声が出なくて「しゃべりたりない」と言って帰って行った。翌日は完全に飛んだだろう。(笑)

 

他の人も、強い「感情」を出そうとすると声がかすれてきてしまい言葉を出し切れない。

何故そうなるか・・・

一つは「発声器官」の訓練が出来ていないこと。これはわかりやすいことだと思う。

もう一つは、「感情」を閉じていること。

強い感情を表現するのは、物理的・精神的に大きなエネルギーを必要とする。

人間の体は脳が「この感情は表現しない方がい」と判断すると、筋肉を固めて出さないようにする。

日常生活で何か我慢をするとき、グッと力を入れている。それを同じようなことだ。

 

いつもは表現しない種類の「強い感情」を出そうとすると、声を出す筋肉はグッと力を入れ出すまいとする。そこを突き破って出そうとするのだから、声をからしてしまう人はたまにいる。

 

芝居のセリフとして声を出すというのは、いわゆる「発声器官」の訓練と、感情のオープンは連動し、双方うまく行くことが必要なのだ。

「発声器官」の訓練は、物理的にいい声を出すことはできる。

それに感情が結びつくことによって、お客様を感動させる声が出る。

・・・と、私は思っている。

物理的にいい声の人のセリフが必ずしも人を感動させるわけではないし、せっかく感動させられるセリフを言えても、三日目には声が出なくなっているのではプロの俳優とは言えない。

これは、声の専門家と言っていいい西山水木さんもそうおっしゃっている。

 

泣いたりわめいたり・・・感情が出せるだけでは「演技」ではない。

それは台本と連動し、長い公演でも真冬の海岸での連日のロケでもちゃんとパフォーマンスできるように・・・。

名実ともに「心身ともに」訓練が必要だ。

 

 

俳優、声優としてお客様を「別世界」にお連れするには精進あるのみ!

 

 

2019年

7月

17日

今月のリピテションは「目的!」

先日、リピテションクラスを開催。

おなじみの一日だけのキープアップクラス。

 

慣れた人が多かったので、たまにやる「目的」練習をしました。

相手と交流するリピテションをベースに、お互いが具体的な「目的」を持ち、お互いの名前だけ言いながら交流しつつ、目的達成をする・・・というシアターゲーム的な練習。

 

今回のペアは二人とも私が「能天気」をいうレッテルを張った二人。

もう最初から期待値満々!

そして・・・期待以上の超面白い時間になりました。

場内爆笑の連続。

もう、二人とも「ばぁ~か、ばぁ~か、ばぁ~か!!!」と指さして笑いたい。

写真をたくさん掲載しますので、お察しください!!!

 

とかくマイズナーとかメソッド、引いてはスタニスラフスキーとかいうと「深刻」なものに考えがち、なりがちなのですが、役者が自分のガードを取り払って素の自分をさらけ出しているとそれはとても面白いものです。いや、爆面白い!

相手をからかったり、思い通りに行かなかったらムカついたりすねたり、肉弾戦体当たりに男性は全然関係ないエロを感じ、女性はそれを利用したりスキを突いたり・・・。

そのモデルのような「目的」練習でした。

 

人間は面白い!!!!

 

 

それ以外のチームも、今回は少人数なのでゆっくりやることができました。

その中で、自分の「女王様キャラ」に気づいたり、「愛されたいキャラ」に気づいたり・・・。

気が付いてくれて、それを隠さず表に出してくれたら・・・もう、限りなく素敵!

 

 

ディープ1エクササイズクラスも何とか開催出来ることになりました。

ますますの参加をお待ちしております!

 

2019年

7月

13日

西山水木さんとお話ししたこと

前回のエクササイズクラスの時、演出家・女優の西山水木さんが見学に来て下さり、その後「演技を教えていくことに関して意見交換を・・・」とお誘いを頂き、ちょっとづつではありますがお話しさせていただいている。

まだたった1~2回ですが・・・

水木さんに問いかけられたことは「若手俳優に演技レッスンをして、その行方は。我々の演技指導というものはどこに向かっていくのだろう」ということだった。

 

 

先日、水木さんが今出演されている「世襲戦隊 カゾクマンⅢ」を見に行き、その後、数名の方々とお茶させていただいた席でもそのような話が出てきた。

その時のことだ。

私が

「自分に何かできたら・・・と思ってはいるし頑張ってはいるつもりなのだが、結局何もできず、WSに来てくれたり実際に依頼されたレッスンに参加してくれている若手のコたち・・・目の前の現実を必死にこなしていくことだけしか出来ていない。」

と言った。

そしたら水木さんが

「話すだけでもいいのよ。それは私たちにしかできないことだから。若い人ではなく私たちの仕事なのだから」

とおっしゃった。

 

そうなのか!

その発想はなかった。

・・・私の性格だろう。ちゃんと結論を出して、何か形にしなければそれは無意味だ・・・とどこか思っていたのかもしれない。

っていうか、それが私にとって当たり前の事になっているような気がする。

 

 

今まで自分がやってきたこと。

私は別に天才でもないし、大きなプロジェクトも出来ないし、会社とか作って大々的なことも出来なかったし、これからもそうだろう。

だけど、ほんとに「出来ることだけは」誠実にやってきたつもりだ。

誇れることがあるとしたら、それだけ。

 

でも、もしかしたら、水木さんとか、物凄く情熱と才能をお持ちの方と意見交換をすることだけでも、それを続けることからでも・・・何か進展していくのかもしれない・・・!

 

またまた、私は自分だけで何かしなければ・・・と、どこかで思っていたのかもしれない。

そんな力もないクセに・・・(笑)

 

 

100匹めの猿・・・だっただろうか。

どこかの猿が芋を洗って食べ始め、それを別の猿が見て真似て洗って食べる。

その猿がどっか別のところへ行って洗って食べるのを、またまた別の猿が真似て・・・

そういうことが繰り返されると、100匹めの猿が・・・全然見て真似るわけではない猿が・・・全く別の場所で芋を洗って食べ始める。

そしていつの間にか、猿はみんな芋を洗って食べるようになる。

 

そんな話を聞いたことがある。

 

 

話すだけでも、今後のことを未来を見て話していればいつかは何かが結実するのかもしれない。

 

 

尊敬する大先輩、西山水木さんとたくさんたくさんお話ししよう。

きっと、「次」が見える。

 

 

2019年

6月

29日

リピテション

今回のリピテションクラスは、久々の方が多かったです。

数年ぶり

一年半ぶり

半年ぶり

・・・

 

やはりリピテションって基礎トレーニングなので、スポーツでいうと筋トレのようなもの。

ある程度身に着くまでは続けて欲しい。

そうでないとせっかくのあの怒涛のエクササイズがもったいない。

 

とは言え、ワークショップなのでみんな色々スケジュールが・・・。

「なんとか養成所の稽古の合間を縫って、リピテションだけでも・・・」と言われると、「そっかぁ!!!」と思っていまう。

 

どの仕事や技術もそうだろうが、本当に人それぞれ個性があり、リピテションという練習にもそのひとそれぞれの歩み方がある。

明らかにオープンできていない人

自分の感情でいっぱいいっぱいな人

上手くいってるのについ心配して結果、自分にフォーカスが当たってしまう人

 

そして、必要なのはどういう時にうまく行くか行かないかを自分で把握してコントロール出来るようになること。

それもまた人それぞれ。

つい「会話」しそうになるのを「短い言葉で」と修正するだけでずっと細かくやり取りできるようになる人

やはり、もっと基本的に「オープン」することが必要な人。

 

自分でわかって修正できること。

それが必要だ。そのために稽古があると思う。

 

たった一月に一回で申し訳ないが、ぜひキープアップして現場に生かして欲しい!

 

 

7月はディープ1エクササイズクラス。

「出にくい感情を出し切るまで出す」ことによって自分をオープンしていく、楽しい楽しい三日間。

感情をオープンさせることによって、自分自身を隠さずお客様にさらせるようになる。

たとえば、プライドが高いことが課題の役者さんには「道化」と呼ぶメニューもある。

自分が人前に出るのに抵抗がある格好をして、お客様を笑わせる。

こういうのもなかなか楽しいものです。

 

ああ・・・自分がやると思うと超コワ!!!(笑)

 

2019年

6月

17日

今年最初のキャラクター&シーンクラスでした!

先日、今年最初のキャラクター&シーンクラスが終わりました。

今回はちょっと間が空いていました。

 

今回のチームは、ここ1~2年じっくり稽古してくれていた若手の面々が参加してくれました。

 

キャラクターはいつもの通り、実在の人物。

歴史を感じる「おばあちゃん」や両親を演じてくれました。

シーンは、アクターズワークス初の「人形の家」と「たとえば野に咲く花のように」のリベンジに挑むチーム。

 

キャラクターでは実際の自分の家族なので、「誰にも歴史があり、ドラマがある」ことを丁寧に実感してくれました。

ホントに毎回毎回同じこと書きますが、これを体験すると台本の中の役の人物に「一生分の人生がある」ことをすんなり受け入れられるのです。

そして、セリフの表面だけをしゃべらず「この人はなんでこんなことをするのだろう?なんでこんなことを言うのだろう?」と考えられるようになります。

 

みんな、じっくり一つ一つ前進してくれて

「以前も他でキャラクター作りをやったことがあるが、役の履歴をただ書いただけだった。こういう風にやるんだ・・・とわかった」

「養成所や舞台に出たとき演出家に色々いわれたことが、『ああ、こういうことだったんだ』とパズルがはまっていく」

と言ってくれる人が多かったです。

 

そして、ある役者さんがなんと発表に自分が演じている家族本人を連れてきてしまいました~~~!!!マジかぁ~~~~!

もう、心臓バクバクでした!苦笑

でも、とても楽しんでみて下さり、「とても面白かったです。こういうことはあることなんですよね。有意義なことなんですね。」と、我々役者にお言葉をくださいました。

 

「人形の家」では、ウチの稽古では「感情的」に葛藤の強いシーンを使うことが多いのですが(特に初回は)、全然そうではないサスペンスのようなシーンをやれました。

色々な気持ちがありつつ相手を追い詰めていく、辛くてエグいシーンを作り上げてくれました。

 

今回の目玉になったのは「たとえば野に咲く花のように」リターンズ!

このシーンで一昨年全然できなかった役者さんが、今回見事な「あかね」(「あかね」という役)を演じました。

まさに苦節2年。

2年越しのリベンジでした。

本人、そして全員の前でちゃんと言ったのですが「私は本当に○○ちゃんだけは無理なのではないか・・・と、思っていた。でもとある瞬間、『この人はすっごく頑張って勉強してきたのだ。台本の読み方は抜群に正しい』とわかることがあって、そこからは絶対イケる!と思ってやってきた。」と。

間違ってなかった!!!!

いつも「出来ない。どうしてこうなるかわからない」と苦しんできた彼女も「やれました」と!

よっしゃー!

 

 

ということで、打ち上げはもう近年にない盛り上がり!

今回は参加者みんなで準備して買い物して、まさに手弁当の打ち上げ。

もう、喋りが止まらない止まらない。

気が付いたら5時間以上、ずーーーーーっとみんなで飲んで食べて喋ってました。

用意した飲み物も食べ物も見事に全部胃袋の中。

ワカモノたち、おそるべし!

 

たかがお惣菜やの調理とスーパーのお惣菜。安い発泡酒やワインでしたが、みんな「こんなに美味しいご飯はないね」と言いながら過ごしました。

本当に幸せな時間。

 

帰りの地下鉄のホームで、「たとえば野に咲く花のように」をリベンジしたコが、

「本当に出来てよかった。ありがとうございました。」

と改めて言ってくれた。

ちょっとひねくれものの照れ屋なコなのですが、目の奥の奥に涙が見えて・・・思わず私も「ヤバい!泣く!」と思い、くっとこらえました。

本当に本当に頑張ったんです。

ここに到達するまでの気持ちを考えると・・・リスペクト以外ありません。

やれば出来るんだ・・・あきらめなければ・・・。

 

 

次回は「表現できない感情を出来るまで出しきる、楽しい楽しいディープエクササイズ1」です。

皆さん、お待ちしてますよ~~~!!!!

 

2019年

5月

10日

嵐が吹き荒れた改元エクササイズ!!!

エクササイズクラスはいつも怒涛だが、今回ほどいろいろな事が起こったエクササイズがあっただろうか!

 

まず、凄かったのがベテラン勢の頑張り。

今回は、参加メンバーがベテランと新人にはっきりと分かれた。

そのベテランも、すでに舞台・映像で充分活躍しているクラスのベテランの方々。

再受講で、温泉とか旅行に行っていたにもかかわらずそこから戻ってきて後半から参加とか・・・。

私も思わず「どういたの?何かあった?」と聞いてしまったほどだ。

 

初めて参加してくれたベテラン女優の顔が、後半になるにつれて子供のようにほどけていく。

無邪気な泣き顔。

まさに「幼稚園の子供」の様だった。

 

それに新人勢が一生懸命答えてくれた。

奥の方にいるその人自身が、だんだん表に出てくる感じ。

草食男子の実態が、だんだん暴かれて実は肉食男子の顔が登場した瞬間。

あ~、ホントはロールキャベツ男子だったんだ!(場内爆笑)

内気で声の小さいワカモノが、後半にはベテラン女優にはっきりと言い返していた。

 

見学に来て下さったベテランの演出家・女優さんも、「最終日も来ていい?」と言ってくださり、ひいては打ち上げまで参加してくださった。

 

 

どうしてみんな、ここまで頑張れるのだろう・・・

その情熱に圧倒されそうになった。

 

私はその情熱に答えて行けるのだろうか・・・と自問自答しつつ、私が今回集まってくれた全員に、最終日まで連れて行ってもらった感じだった。

毎日、私自身が初めて受講したころのことを思い出した。初心に帰った思い。

 

これも、平成から令和に、一から再出発ということだろうか。

 

 

「仕事」というものは、人の役に立って初めて成立する。

「人」や「社会」に繋がらないものは「仕事」にはならない。

だとしたら、こんなにダイレクトに人に繋がる「仕事」があるだろうか。

 

こんなに熱い人たちと、もう一回、頑張ってみよう!

きっと素晴らしい場所にたどり着けるような勇気をもらった。

 

2019年

4月

24日

リピテションクラス

先日のリピ、満員御礼の大人数でした。

東京で演技の訓練をし、いまや関西の劇団で頑張っているコ。

数年ぶりの参加者。

こないだのリレーションクラスの後、尿管結成で倒れ、私に初救急車を経験させてくれたコが元気になって参加。

などなど、多くのメンバーの元気な顔が見られました。

 

リピテションクラス、月一ではありますが、リピテションのキープアップとともに、ここでみんなの演技の上での近況を聞いたり課題を話し合ったりできる貴重な時間です。

 

特に、関西組のコはわざわざ劇団の休みとここのリピテションクラスの日程が合うと必ず来てくれます。もう、有難くて涙涙!

 

彼女が話してくれた前回の公演での失敗の話ですが・・・「目的ばっかりになってしまった」ということ。

演技を訓練する時に、私たちはどうやったらいい演技が出来るか、上手くなれるかを必死に追い求めますが、その結果、いわゆる方法論に寄ってしまうことがあります。

「目的ばっかりになってしまった」というのは、場面に登場する「役」はやるべきことを抱えて出てくる、感情を追いかけるとか何となくセリフを言うのではなく、ちゃんとやろうとしていることをやらなくてはならない・・・ということ。

とっても正しいことです。

でも、基本、お芝居って台本の中の一人の人間を体現する、二次元を三次元にする・・・ことなので、〇〇だけやっていれば芝居ができる・・・ワケではない。

彼女は、自分の役がやらなければならないことをやるだけになって、表面的な表現になってしまって、その裏にある本当に表現したいこと・・・例えばその役が抱える寂しさとか、背景を表せなかったのです。

 

一つ一つ積み上げて、色を重ねて、演じていく。

その努力や手間はきっと裏切らない。

役の人物の背景をにじませてくれることを信じている!

 

自分自身も含め、みんな、前進しようね!

 

エクササイズクラスもまだ募集してます!待ってるぜぃ!!!

 

 

2019年

4月

08日

2回目の声優クラスの感想

声優のためのWS、2回目のチャレンジでした。

残念ながら人数が少なくて、一日だけの短縮クラスになってしまいました。

が、とてもみんなの変化が顕著。

ああ、やっぱり声優さんも俳優の訓練をして間違いないんだ!と強く実感できました。

それは私が勝手に思うものでなく、終わった後の受講してくれた声優さんの顔を見たら、声を聞いたら一目瞭然でした。

とくに、昔、舞台俳優が声優になっていった過程は「やはり正しかった!」と。

声だけで表現しなければならない声優は、映像の俳優のように「目線」とか「かもし出す空気」で表現できないので、舞台俳優のようにセリフの「言葉」をしっかり理解して伝えなくてはならないのです。

今は声優にあこがれて声優を目指す人がほとんどになり、以前のように体を使う演技をほとんど経験していない人が多い。その結果、声だけ演技になり行き詰ってしまう。

 

私はもちろん、もう一人のトレーナー・声優の室園さんも、改めて「うーん、やっぱりな!!!」という瞬間でした。

 

一日になったので、すっごくハードな練習に耐えてくれた参加声優さん、お疲れ様でした!

楽しかったね!ぜひぜひまたやりましょう!

 

やれば出来る!

 

 

終わって私、室園さん、そして見学に来ていた舞台演出家の黒澤世莉さんと打ち上げつつ話した。

声優業界と俳優の実情の違い。

声優はすべてが「仕事」を求めて、専門学校や養成所に行く。

そして、新人としてデビューして数年は「新人ランク」のギャラで仕事をし、それを超えて生き残れる人はその人によってギャラは上がり、そうでない人は仕事がなくなっていく・・・そういう状態らしい。

それは、先人が声優を守るために「ユニオン」を作りそれを定着させたという。

 

一方俳優は状況が多様だ。

「仕事」を求めて事務所などに入る人。「自分の演劇、映画を追求し表現したい」という思いで劇団などに参加する人。

その複雑さに加えて、日本の場合、芸能事務所の意向などもあるのだろう・・・オーディションのシステムを確立することは難しいのだと思う。

だから、声優さん方のような状況はない。

羨ましい。そのシステムがあれば俳優たちももっと自分を磨いていくことに夢を持てると思ってやまない。

 

だからこそ、だからこそ、前回の私の発言になる。

「本気でやらなくては、現実を変えられない!」

一俳優にできることは、自分がしっかりと演技に向き合って、いい芝居をして、お客様に見てもらう事。

もちろんセルフプロデュースも大切でそっちも頑張って欲しい。

だが理想主義と言われるかもしれないが、私たちは役者だ。芝居をやるのが「仕事」なのだ。

 

本気で仕事しよう!その方がきっと面白い!

 

 

俳優全体でのオーディションシステムは難しいが、今もがんばってオーディションをやっている制作もたくさんあると思う。増えてきたと聞いています。そういった制作の方々、ぜひぜひ引き続きよろしくお願いいたします。我々俳優も精進します!

 

 

2019年

4月

01日

トライアルクラス終わりました。

先日、トライアルクラスを行いました。

この目的は、「自分をわかろう」でじた。

 

成長していくためには、いや、ぶっちゃけ上手くなる・いい役者になるには、自分の長所や欠点を知って、欠点は補い長所は伸ばしてこれをセールスポイントにしてオーディションに臨んだりしなければ・・・という思いでやってみました。

 

私にとっても初めてのチャレンジ。緊張しました。

 

そして終わってみて思う事。

 

自分を律し、不断の覚悟で努力しなくては、俳優として生き続けることはできない。!

 

ということでした。

 

最近の風潮というか傾向として、「楽しくやる」ということがあると思う。

全くその通りで、同じやるなら楽しく仕事したいものだ。

だが、多くの人が望むいわばあこがれの職業・俳優になるということは甘くはない!

それは、見ている人に多くのもの・・・感動・喜び・感慨など多くのエネルギーを「プレゼント」しなくてはならない仕事。楽して出来る仕事であるわけがない。

 

自分と向き合え!

自分から逃げるな!

 

私自身も、改めて自分自身を振り返る機会になったようです。

もう一度、身を引き締めて俳優業・トレーナー業に挑みたいと思います。

今、エクササイズクラス募集中です。

言わせていただきます。

 

本気で挑まない人、来ないでください!!!!

 

 

 

2019年

3月

19日

リレーション 人間関係というもの

先日、リレーション(人間関係)に特化したクラスを開催した。

 

参加してくれたメンバーは、ここ最近足しげく通ってくれている人たちばかりだった。

まずは、成長がすごかった。

これ、難しいんだよ!よくできました!!!

 

台本には、ただの友達・・・とかよりも、恋人だったり家族だったりと近い、濃い人間関係が圧倒的に多い。それをちゃんと表現することはとても難しい。

それにとても役立つ、具体的で即効性のある練習です。

映像の仕事においては、

「おはようございます」と挨拶したら、その数時間後に(早ければ1時間後?)、「アナタ」とか呼んで手を握ってたり・・・

舞台では、日頃からいや~~~な先輩(笑)が自分の母親役で、その人の胸に顔をうずめてさめざめ泣かなくてはならなかったり・・・

改めて思うと、変な仕事だ!

 

 

参加したメンバーは、相手を「親」だと信じられるだけで多くのことがうまく行く・・・のがとてもスムーズに行われていました。

 

人間の 脳は騙せる!

 

 

 

アクターズワークスで、私が挑んでいること。

「演じる」ために必要な色々な要素、それを一つづつ取り上げて訓練しその部分を強化して、演技のレベルを上げていくこと。

スポーツ選手が、試合の前に筋トレする。

この人は体幹を・・・この人は下半身を・・・

あるいはフォームの改善を、新しいサーブの習得を、

そうやって、試合に勝てるようにしていく。

 

演技もそうだと思っている。

人は一人一人違う。それが個性だし、自分の欠点も人によって違う。

ある人は感情は豊かだが、台本が読めない。ある人は台本の理屈ばかりになって感動が伝えられない・・・。

俳優は自立して、基礎トレで自分の欠点を克服し長所を伸ばして、自分の「演技力」を上げる。

そしてもっともっといい俳優になっていって欲しい!

 

 

2019年

2月

20日

2月 参加メンバーたちが歩き出す春!

なんだか私的な題名で・・・照れる。

 

先日のリピテション。

若者たちが大勢参加してくれた。

 

2月は年度替わり。多くの若手俳優たちにとって旅立ちの春!となっているようだ。

 

念願のプロダクションに受かったコ 

劇団から「ウチでやらない」と声をかけられたヤツ

そして卒業公演を迎えた人たちは、「公演ではいい評価だった」「思い切りやれた」なんて声も聞けた。希望しているコは劇団に残って欲しい!祈ってる!

 

いい知らせをたくさん聞いて嬉しい。

 

 

もちろん、希望が叶った知らせばかりではないが・・・。

「どうしても○○に入りたかった」「これからどうしたらいいんだろう」

と相談を受けることも多い今日この頃。

 

ワカモノたちよ!ちょっとだけ考えて欲しい。

「受かった」ら目の前には現実的にやらねばならないことが押し寄せる。その場合はやらねばならないことにまい進して欲しい。

でも、残念ながら「落ちた」ら、少し立ち止まって考えて欲しい。

私たち役者は、望まれてなんぼなのだ。

自分のやりたい場所に行くことも幸せなのだろうが、「望まれた」場所に行く・・・ということを。

私たちはお客様を楽しませることを、お客様に「何か」を提供することで「役者」でいられることを。

それでこそ、「仕事」が出来るのだから。

 

やめられないなら、自分の「居場所」を見つけるために・・・頑張ろう!

ぜひぜひハードルを越えて欲しい!

2019年

1月

29日

谷賢一氏WS これまでのことが一つになっていく感じ!

2019、最初のディレクターワークショップを谷賢一君が引き受けてくださいました。

知り合って、一回り!

久々にこのような時間が持てて幸せでした。

 

さてさて、今回はスタニスラフスキーが後期どのような考えを持っていたか・・・!

からワークショップが始まりました。

「大学と途中の留学一年、併せて5年もスタニスラフスキーを勉強したらしゃべりたくもなるんですよ」と。

スタさんは晩年、「行動」することによって「感情」が表現できるという理論になっていったそうな。

「悲しい」を表現しようとして、自分は本当にとっても悲しくても黙って座っているだけで誰かに「悲しさ」は伝わるか?いや伝わらない。「悲しい」から泣く・・・とか、「悲しい」から暴れる・・・とか、行動を起こすことで「悲しみ」を表すことができる、と。

逆を言えば、「行動」を起こすことで「感情」も引き起こされてくる・・・と。

 

 

さすがにこういう話は何度も聞いている。

だけど、2日間という短い時間で、台本の短いシーンを使って、身体で練習できるというのは素晴らしい体験だった。

やっぱり役者はやってみてなんぼだよね!

 

 

谷氏の説明は続く。

役者が、役のキャラクター(その役の人物はどんな人間なのか)や役の背景(その役の人物にどんなことがあったのか)を読み取り、「もし自分がその人だったら・・・」と気持ちを感じていく・・・。

これは現代演劇において、もはや常識。こういう考えをしない人はいないくらいだ、と。

だが、今回は、「行動」することから何が起こるか、どんな感情が起こるか、どう反応するか、をやってみよう・・・と。

 

 

特に私の世代は、「形」の演技から「本当に感じる」ことが重要視された世代。

わかりやすく言えば、涙がでない「泣き」は「カッコ悪い」のだ。

どうやってでも、ト書きに「泣く」と書いてあったら涙を流せるようにする! それができる役者に拍手!・・・みたいな。

当時「私、子供のころ飼っていた犬のタロウが死んだことを思い出すといつでも涙が出るんです」というセリフがギャグのように言われていた、ホントに。

それは今でも俳優の中に巣くっている。

どうしても「気持ちを作る」ということに重きを置きがちだ。

置きがち…だけならまだいいが、それに縛り付けられる。

 

今回、かなりの覚悟で「気持ちを作る」ことを封印して、「行動」すること、相手・小道具から影響を受けることに専念してみた。

「ここで『泣く』」みたいなことを期待しない。手放す。

言うは易し。実際にやってみるととても勇気がいる。

 

すごく面白い体感だった。

とても滑らかにシーンが進んでいく。

そして、ホントに予定しないところから思ってもいない「感情」が訪れる。

「感情」に縛り付けられない境地が、ちょっと見えてきた感じ。

 

演出家・谷賢一氏の説明。

「それを見つけ出したら、丁寧にその行動を繰り返すことによって確かなものになり、毎回その芝居ができるよになる」

 

きっと、今後の自分の演技にも、演技指導にも大きく影響がありそうな、いい予感!!!

 

 

昨年の年末、「複数のシーンクラス」も私自身それに近いアプローチをしていたはずだ。

ここ数年やってきたことが、だんだん一つにまとまって、私の中で形になっていく感覚が起こってきました!

 

谷君、お忙しい中、ホントにありがとうございました!

 

2019年

1月

21日

2019 最初のエクササイズクラスを終えて思う事。

あけましておめでとうございます。

ちょっと遅いですが。

 

最初のエクササイズクラスを終えて、複雑な思いを抱えています。

ある程度のキャリアの役者さんたちが、演技を伸ばせていないのはなぜなのだろう・・・。

 

色々あるのだろうが、一つには昨今のワークショップ流行の弊害が懸念される。

ワークショップ流行といっても、主催者側より俳優の自覚の問題だろう。

いや、ウチもワークショップだからと言って自分を擁護するつもりはない。

 

私が若かりし頃は、一度劇団などの養成所を卒業すると訓練する場所がなく、それを嘆いていた。

今は沢山のワークショップがあり、その場所には事欠かない。

が、色々なところを転々としているだけで、基礎を固められていないし、自分の欠点を見つめ直すようなこともできていない気がする。

「ワークショップで10日間は長い」

「ずっと○○が出来なくて・・・」

などの言葉が出るのはその証だろう。

 

自分の演技が10日間の稽古でなんとかなるものではない。

「ずっと出来ていない」のであれば、なぜそれを何とかする訓練をせず泣き言を言いながらオーディションだけ受けるのか!

落ちるに決まってんじゃん!!!!

 

 

悪気があってこうなっているとは思えない。

もちろん、私たちの若いころと同様、劇団や事務所に所属し続ける難しさ、生活の苦しさ、そういうことを乗り越えながら、自分の演技のシェイプアップをやるのは大変なことだ。

 

しかし、それができなければプロではない。

 

 

ああ、この言葉は言いたくない!!!のだが、言うぞ・・・

近頃の若者は・・・ああ、言っちゃった・・・実はちょっとのんびりしているのだろうか。

 

頑張れよ!ワカモノ!マジで!

 

自分のために!

自分から逃げない!

基礎力をつけろ!!!

 

2018年

12月

26日

今年最後の複数名でのシーンクラス&忘年会 終わりました!

今年最後の複数人数でのシーンクラスを開催出来ました。

ここ数年のアクターズワークスでの課題。

・2人だけでなく複数名のシーン

・「強い感情や葛藤」があるわけでなく、さりげない日常会話のシーン

大きくはこの二点。

2つ目は、俳優としての自分も確認し確実化していきたいものだった。

 

通常のキャラクター&シーンクラスの時人数か少なくて後半に大勢のシーンをちょっとやったり、役者としては4月のユニットの公演でさんざん頑張った。

これらをもとに、まとまった複数人数でのショートシーンのクラスが、やっと出来た感じ!

年末になって、ちょっとホッとし、達成感を感じることができました。

 

来年からは、通常の3つのロングコースとともに「ショートシーンクラス」として常態化できそうです!

 

クラス終了後、参加者や見学の方々からいただいた嬉しい言葉

(映画監督)「こういう何気ない場面で、役者にダメ出しするのは本当に難しいんだよ」

・・・監督とはまた来年、何かやっていこうと思います!もっともっと話を煮詰めたい。

(参加俳優)「エクササイズで学んだ『開く』ということは、ずっと気を付けてきました。会話劇は、時間を見つけてブラッシュアップしないと・・・」

・・・彼女は2年ぶりに参加してくれたのに本当にリピテションがきちんとキープされていました。嬉しい・・・)

(参加俳優)「このレッスンの後行った芝居の稽古で、ずっとうまく行かないと思っていた場面で、相手役が私に向けてすごく沢山やり取りしてくれていたことに初めて気づいた」

・・・ああ、こういうの聞くと、色々な思いもありつつ続けてよかったと!

(参加俳優)「こんなに楽でいいのか・・・と」

・・・私も実感(笑)

 

 

 

その後の忘年会。

なんと今日はクリスマス!!

この日程を決めた秋頃、ちょっと仕事でいっぱいいっぱいで実行委員の人が

「柚木さん、今年の忘年会、クリスマスだよね」

と言われたことに

「え?そんなことないでしょ!」

と、堂々と答えた。

クリスマスだった・・・・・。(はぁー(*´Д`))

 

こんな日程なのに、入れ替わりに大勢の人が参加してくれた。

アクターズワークス宴会部の日下氏が寿司の大盤振る舞い!

みんなで、大笑いしながら飲んで食べて・・・

幸せでした。

 

皆様、今年もありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします!!!!

 

2018年

12月

22日

エクササイズクラスの再受講をリニューアル

エクササイズクラスの再受講について新たな枠組みを考えました。

 

以前から

「もっとやりたいが10日間の日程を空けるのはキビシイ」

「最後の『セリフ』を使った練習だけ何度もやりたい」

「リピテションをもっと増やしてほしい」

などのご意見を頂いておりました。有難いことです。

 

ただ、現実問題、リピテションなどレッスン回数を増やすのも難しく、どうしたら「やりたい」という方々のご希望にお応えできるか・・・!

で、、「エクササイズクラスの時人数に空きがあれば、いらっしゃれる回数で受講して頂く」という方法を考えました。

 

今までも思わなかったわけではなかったのですが、レッスンの性質上、「2~3日かじっただけでは身につかない。返って受講料がもったいないのでは」と思っていました。

ですが、先日、リピテションクラスに超久しぶりの方が2人ほど来てくれて、予想以上の成果をしめしてくださったことと、皆さん頑張って現場で活動してくださっていて、だからこそ時間が取れない、だからこそやりたい!とおっしゃっていただき、決心しました。

 

早速、来年一月のエクササイズクラスから募集させていただきます。

役者を続けるのは一生の仕事。

みんなで前進していきたいですね。

 

そんな、前回のリピテションです!

 

 

2018年

12月

05日

リピテションと目的

今年ももう12月。

あ~あ、年々、時間が過ぎるのが早くなっていく・・・

って、昔、大人の人たちが言ってたなぁ~。

順調に私もそういう大人になっております。

 

今月は2回、リピテションクラスがある。

昨日は結構慣れた人たちが多かったので、「目的」の練習をやった。

 

リピテションって何か?(は、前述を見て下さませ!)

で、これらは基礎トレ。これを「芝居をやる」ことに役立てなかったらなんの意味もない。

 

で、台本には「役の人物」が登場する意味がある。

愛を告白したい・・・とか、謝りたい・・・とか、仕事する・・・とか、部屋を片付ける・・・とか・・・

その登場した目的を遂げるために「役」は出てくる。

 

その練習。

リピテションとかで身に着けた、相手と交流することを忘れずに「目的」と遂げる練習。

具体的に、「靴下を脱がす」とか「ほっぺにチューする」とか。

 

今回はこれで盛り上がった!

撃沈&変な奴が続出しました!(笑)(笑)

 

今月、もう一回あります!

 

そして、1月エクササイズクラス募集中です!

ぜひぜひ、ご一緒に!

2018年

11月

29日

キャラシーン、5日間の集中、再び!

夏に続き、午後~夜での5日間のキャラシーンクラスを開催。

やはり短期集中はキツイ!(笑)

おまけに台本が、長い!(笑笑)

 

今回は、キャラクターもシーンも、本当に普通の人々が普通に生きる大変さ、おかしみを表現するクラスになりました。

家ではダメダメだと思っていたお父さんが意外とちゃんと仕事しててかっこいいおやじだったり、明るく幸せな家族の過去の大ごと、その時の大変さとか。

 

シーンは、定番の「おかしな二人」

これは、今までにないオリーブとフローレンスに!

こんなオリーブ、こんなフローレンスもあったんだ! セリフの間の埋め方、自分で言っときながらやってみたらこんなになるんだ!(爆笑)

何度やっても、役者さんの個性は際限がない・・・演技に定番はない・・・ということを思い知らされるシーンになりました。

 

もう一つは、数年ぶりの「ヴァニティーズ」

いや~、改めて名作!

そして、感情の表現のみならず、最近気を付けている「人は気持ちを隠す」「普通の人が相手とやり取りする」「怒りたくないが、人とやり取りしている間に怒りが抑えられなくなる」が、ちゃんと出来たシーンになりました。

三年前だったか、小川絵梨子さんのWSで「リアクションを取ってーーー!」と叫ばれたことがそのままトライしてもらえました。

なんと、最終日まで全然通せず、いきなり通したら30分以上のシーンが・・・通った!!!

それに対応できた役者さんに拍手!!!です。

 

これはそのまま、年末の「複数シーンクラス」に試していきたいです。

 

2018年

11月

09日

リピテションというもの

アクターズワークスではリピテションという練習方法をつかう。

これが、サンフォード・マイズナーさんの特徴で、システムと言われるものだと自覚している。

 

俳優という名の付く先人たちも、しょせんフィクションである物語をどうやったら面白くお客様に見ていただけるか・・・ということを常に考えてきて、その一つが台本に書かれた「セリフ」がどうやったら「会話」になるか!という命題だ。

しかも、舞台ならこちとら毎日毎日同じことやらなきゃなんないのに!(笑)

 

その課題をクリアする練習方法の一つとして「リピテション」が考え出された。

リピート練習ということだ。

見えるもの「Tシャツ」とか、自分や相手の気持ち「嬉しい」とか「怒ってる」とか、を短い言葉で言って相手と言葉を繰り返していく練習方法。

 

そこで、相手と「やりとり」することを体得していくのだ。

 

ぜひ以下の画像データを見てください。

これは、台本のある「芝居」ではありません。

「リピテション」です。

この女性は、プリンを・・・食べ物を粗末にしたことに端を発して怒りが爆発していきました。

そして、迂闊な男は、後悔先に立たず・・・一人で床と壁に巻き散らかされたプリンを小さなスプーンですくい始めました。

 

このリピテションは稽古参加メンバー全員、目がキラキラ、胸がどきどきしました。

その一人が

「今、今までで一番、リピテションがやりたい!と思ってる」と。

 

もちろん、この稽古の後、全員でプリンを拭きまくりました。(笑)

プリン!ありがとう!

食べ物を粗末にしたかもしれないけど、あなたの死は無駄じゃない!

あなたの犠牲が若手俳優の素晴らしい肥やしになったよ!!!!

2018年

11月

08日

ディープ2エクササイズクラスの登場と「劇団ミスマガジン」

ディープ2エクササイズクラス、終了しました。

このクラスでは「登場」という練習をします。

 

シーンを演じるにあたって、場面に「出てくる」ということ場面から「出ていく」ということはとても大切な事なのです。

舞台も映像も、その場面の向こうにが広い世界を感じさせられるのは役者だけ。

 

たとえばその場面が、お金持ちの大広間だとする。

お客さんにはその部屋だけが見えている。

ドアの外には美しい庭。螺旋階段の上の部屋のドアには主人の寝室。これも豪華だ。

主人役の俳優が、出ていく前に豪華な寝室を想像し、場面に出て、美しい庭をクリエートして庭のテラスに召使の用意したコーヒーを飲みに行く。

ところが、セットには部屋の裏はモルタルの衝立と撮影所や劇場の殺風景なバックステージがあるだけ。

すべては、俳優の「創造力・想像力」だ。

 

 

そして、ディープ2エクササイズクラスでは、場面に出てくるだけ・・・から練習する。

これが意外と難しい。そして、とても大切であるということをまざまざと教えてくれる。

 

先週、ちょうど今公演中の「劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』」の稽古を見に行った時のこと。

作・演出の竜史さん(劇団「20歳の国」主宰)と一緒に、出演者のミスマガジンでグランプリを取った若い女の子達のWSをやったが、その彼女たちが11/7日初日の舞台『ソウナンですか』の稽古の追い込みをやっていた。

彼女たちは場面の半ば、セリフをしゃべり気持ちが乗っているところはいいのだが、場面の始まり、終わって引っ込むところになると急に緊張感がなくなる。

初心者あるある(笑)といえばそれでだが、これをちゃんとやってもらうのがとても難しい。

「大きな出来事」でなく、とっても些細なことだから。

 

「登場」だけ特別に練習する意味はこういうところにあるのだ・・・と改めて心に刻んだ。

 

 

ディープ2エクササイズクラスは無事終了。

登場からはじまり、人と関わる、リピの稽古。

人の気持ちの移り変わりをたっぷり稽古させていただきました。

 

けっこうくたくた!(笑)

 

 

劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』はただいま絶賛公演中です!!!

http://miss-maga.jp/

 

 

 

2018年

10月

31日

2019 1月 谷賢一氏のディレクターワークショップWS決定!

次回のディレクターワークショップは、上昇を続ける若手演出家・谷賢一氏だ。

忙しいスケジュールをぬって、やっていただけることになった。

 

楽しみだ!

 

いろんな意味で、楽しみだ!!!

 

 

 

谷賢一氏といえば、今年、氏が主宰するDULL-COLORED POPが活動再開し、2年の取材を費やしたという力作・福島三部作を上演した。

 

その時の谷氏から来たメールで

 

「この僕がもう36ですよ!

 

柚木さんと初めて会ったときは、たぶん24とかだったはずです……。ひとまわり! 谷」

 

と。

 

 

 

そ・・・・っか。。。

 

自分で、この文章を書いて、改めて笑っちゃった!もう笑うしかない!

 

 

 

ここから、普段呼んでいる谷君と呼ばせていただく。

 

谷君との出会いのきっかけは、時間堂の黒澤世莉くんだ。

 

まずもって、黒澤君が24くらいの時に、アクターズワークスのワークショップを受けてくれた。私のWSの一期生とも言える人だ。

 

その黒澤君が、小劇場の演劇界で頑張って王子小劇場で仕事をしている時、若手の役者・演出家が彼の周りにたくさんおり、それらの人々を集めてWSを開催した。

 

そこに参加していたのが谷賢一君だ。

 

当時、24歳、明治大学を卒業した後、DULL-COLORED POPを率いて演出家としての一歩を踏みだしたころだった。

 

 

 

もちろん、当時から演出家で、俳優志望ではなかった。

 

そして当時から「若手イケメン演出家」!

 

ワークショップの最初に全員揃った時、「わ、イケメン!ま、こういう人が役者を目指すんだよね~」とか思っていた。そうしたら、そのイケメンは演出家で、隣の残念なコが役者だったりして・・・(笑)

 

また、当時から「ヤンチャな演出家」で、演出家なんだけど舞台に登場したり、トークショーとかでゲストと合わなかったら、一人劇場のはしごを登って退場したり、自分の結婚式を劇場でやったり・・・、なかなかロックな彼だった。

 

 

 

私は、良くも悪くも・・・なんか、ずっと生活が変わらない。

 

粛々と仕事をこなしながら役者・トレーナーとして生きている。

 

 

 

そんな、時間が止まっているオバサンを尻目に、谷青年は

 

2度結婚し・・・(笑)  

 

2度ほど劇団を休止し・・・  

 

確か、飲みすぎとかなんとかで入院したのも2度? いや、これは未確定情報(笑)

 

今や、一児の父となり、親子でコスプレ、inディズニーランドの写真などがフェイスブックに踊っている。

 

 

 

ひとまわり!

 

 

 

演出家としての谷君も、もちろんその間どんどん成長を続けていった。

 

その活躍は、もうここでわざわざ書く必要もないものだろう。

 

 

 

 

 

私は、演出家・谷賢一の作品が好きだ。

 

これは別に若いころからの知り合い、ワークショップを受けてくれ、それを認めてくれたから・・・とかではなく。

 

谷君の作る舞台には「躍動感」がある。

 

見ていて楽しい。もちろん、すべての舞台を見ているわけでもないし、見たものすべてが「素晴らしい!」と思ったわけではない。(私の谷君ベスト・・・は、『1961 夜に昇る太陽』『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン・・・』『テレーズ・ラカン』です。!!)

 

でも、どんな芝居でも、この「躍動感」はなくならない。

 

これがすべて。

 

 

 

私が、自分で演じる時も、トレーナーをやっている時も、一番基本に置いているのがこの「躍動感」。

 

演出の場合は作品が、俳優の場合はその人が、「生き生き」していること。

 

このことは、これ以上言葉では説明しづらい。

 

そういう意味では、谷君とは芝居の「好み」が近いのでは・・・と勝手に思っている。

 

 

 

 

 

もう一つ、作品作りの細かさ。

 

これは、もちろん、他の優秀な演出家の方々もそうなのだろう。

 

谷君も・・・というべきか。

 

とにかく、作品に埋没する。

 

その集中力。深さ。

 

それとともに、視野が広い気がする。

 

 

 

たった一度だけだが、演出家・谷賢一氏としてお仕事をさせて頂いたいたことがあった。

 

2012年 朗読劇「女優2人 読む」岩井志麻子・作「ぼっけぇきょうてぇ」だ。

 

演出していただく・・・ほどの、当方に経済力もなかったし、何より谷君の時間がなかったので、「ちょっとお手伝いしてほしい」ということだったのだが、稽古場に来たらもうすっかり「演出家」になっていた。

 

私が面食らって、慌てて後をついていった感じになった。

 

その時、まず、この朗読劇をどこでやるか・・・から意見を発していた。

 

「いや、ここでやりましょう。このリビングのような感じがいい。本を読む空間にお客様をお迎えする・・・っていう。○○(場所の名前)とか○○も考えられるんだけど・・・。柚木さん、倉庫みたいなところって見に行きません?いかないですよね、役者さんは。なんか、町でおもしろそうな建物とかあったら見ちゃうんですよ。」

 

なるほど、演出家ってスゴイ!と思った瞬間。

 

そして、役者のパフォーマンスだけでなく、いわゆる音響・照明・セットとどんどん自分の世界観を作り上げていく。

 

その後ろで、私はアタフタと場所を借り、金を払い、・・・実はそこは正規の劇場でもなんでもないスタジオで、防音設備がない。当時、震災後で原発反対デモがその下を通ることがあり、開演中にそれをやられたら台無し!なので、私は役所に電話してデモ情報を集めたり…(笑)

 

役者だけやっていたら、そのあたりの裏方さんの大変さを身に沁みないで来てしまう。

年齢的には私も甘やかされずに何でもやってきた方だが、小劇場からのたたき上げの芝居作りの根性・機動力を見せていただいた。

 

そして打ち上げで

 

「柚木さん、今回は時間がなさすぎです。やっとこれから稽古が始まるって感じです。今度はもっと時間を取ってもらって・・・」

 

という彼に

 

「いやいや、スケジュールがなかったのは谷君の方で・・・」

 

「あ、そうでした。」

 

忘れている・・・

 

芝居を作ること以外、、、なにもかも、、、忘れている・・・

 

すごいなぁ・・・(笑)

 

 

 

演出家・谷賢一の今は、センスとか才能とか運だけでなく、この行動力・集中力に裏打ちされた地位なのだろう。

 

 

 

 

 

なんだか、回顧録のようになってしまったが・・・。

 

 

 

このような貴重なご縁のある、演出家・谷賢一氏をワークショップにお迎えできるのは、本当に嬉しい。

 

そして、たとえワークショップであっても、演じる・・・という形でご一緒出来ることは、大いに『ワクワク、ドキドキ』である!

 

 

 

 

 

2018年

10月

21日

エクササイズクラス募集開始にあたって思うこと。

2019年 1月のエクササイズクラス募集が始まった。

もう、早速の応募いただいて嬉しい限りだ。

 

ウチのエクササイズクラス、「感情」を扱うのが特徴だ。

 

演技にも、流れ・・・というか、「流行」と言ってしまってもいいのか・・・があるように感じる。

私が芝居を始めたころは、「自然な演技」「『ふり』をしない本当の感情」がフューチャーされていて、私もそれを求めて日々努力の毎日だった。

最近は、「感情」を重視しない演技?

これも意味は、自分の感情を発させるために芝居をしない・・・、台本に書かれたそのシーンの「結果」を目指す「目的」をきちんとやっていく演技

が、よく言われる。

 

私もそう思う。

全く!

きっと若いころも、それを求めてやっていた。

 

そのためにも自分を「オープン」させなくては・・・とも思う。

 

「自分の感情を発させるための芝居」これはダメ!

つまり、自分が「泣ける」「笑える」だけでは芝居じゃない。

・・・「子供のころ飼ってた犬が死んだことを思い出すといつでも泣けるんです」はギャグになっている。

ただ、じゃ「目的」を達成すればいいんだろう・・・的な、安易に相手をコントロールする芝居も危険な気がする。

これも、一歩間違えるとこれも俳優の個人的な快感に向かうことがある。その結果、ストーリーは見えてくるけどその「人間」が見えてこない。

 

俳優が「オープン」な状態で、台本をよく理解し、台本に書かれた「目的」を遂行すること。

これは演技の「両輪」ではないか・・・

と私は思っている。

 

私も、もういい年(笑)だが、まだまだやれることはたくさんある。役者としても・・・トレーナーとしても。

 

 

ワカモノたち! いや、いい年のオッサン、オバサンも・・・ ともに進もう!!!

 

 

 

※上記の文章の内容をより理解していただくために、先日、矢柴俊博さんが書いていたフェイスブックの文章の一部を追加させていただきます。

(何度読んでもすごくシンプルわかりやすい文章! やっしー、ぐっじょぶ!)

 

シーンをやっているうちに結果的に生まれてきた「感情」は、再現してはいけない。

結果である感情を表現してはいけない。
一人で思いを込めたりする心理的な表現をしてはいけない。

流れが止まるから。
生きた人物にならないから。
他の人物との交流が死んでしまうから。
それゆえ台詞が独り言になってしまうから。

「感情」は演じられない。

ただ、
登場人物が目的を持って行動することは演じることが出来る、と。

「結果」は再現してはいけないが、
「目的」に向かうことなら再現できる。と。

だから、
ライブで芝居を!
イコール、ライブで行動をし続けて!
と。

その結果湧いたり湧かなかったりした感情なら、たとえ激しくなくたって、説得力がある。

 

 

 

2018年

10月

05日

声優のWS様子

今回もまた、台風で翻弄されました! 涙

でも、台風もソンタクしてくれたのか、ゆっくり来てくれたので、初企画、じっくりと開催出来ました。

打ち上げだけは無理だったのが残念でしたが。

 

 

このWSのメニューを決めるのに、ベテラン声優・Mさんと色々相談している時に私が質問しました。

「声優さんはどうして、『なだぎ友近』るのか?」

『なだぎ友近』る・・・とは、以前タレントの友近さんが「ビバリーヒルズ青春白書」の声優を誇張したネタをやっていた、あのしゃべりのこと。

Mさんは、「結局、芝居がわかっていないから。アメリカ人俳優がウーとかアーとか、向こうはちゃんとした芝居でやっているのを、そのまま声だけ出すから」と説明してくれていた。

 

声優ではない私は、それがうまく理解できなかったが、WSをやってみてよくわかった。

Mさん大正解!!!

 

まず、アフレコをやってもらい、それからアクターズワークスの基礎練習を触りだけだがやってもらって、普通に台本を練習し立ち稽古して、体も使って演じてもらって、最後にもう一度声を入れた。

 

全員、明らかな違いが出た。

まだ、現場に出ていない予備軍のい人も、もう経験者も全員。

 

自然だし、相手としゃべっているし、

参加声優さんの一人は「今までダメ出しされて、どう修正したらいいのかわからなかったが、それがよく分かった。すごくやりやすかった」と。

 

 

やはり、声優も芝居がわかんないとダメ!という基本的なことだ!

Mさんは劇団出身の俳優からの声優ではないが、養成所中はちゃんと舞台もやっており、今でもちゃんと体を使った芝居もできる。

今の若手声優さんたちの問題点の一つにその点を挙げていた。

このことがこんなに鮮明に出てくるとは・・・。

 

若手声優諸君! 

みなさんも、芝居の稽古しましょう!!!!

 

 

※※参加メンバーみんな、色々体験したことをしゃべりたくて仕方なかったのに、打ち上げできん

  かった・・・。台風のバカヤロー!!!

  みなさん、また会いましょうね!

 

2024年

2月

22日

2024スタートのエクササイズクラス

いよいよ本格的に2024のワークショップが始まった気持ちです。

 

 

何度も何度も書きますが、「目指せ、自立!」です。

 

現場で演出家のダメ出しに対応できず、ほぼほぼ稽古場のさらし者。

他のワークショップで「トラウマ」とか言いたいほどヘコまされる。

誰にも何も言われない・・・自分がいい芝居出来てるとは思わないのに・・・、自分なんか相手にされていない。

などなど、みなさん誰でもご経験がおありと思います。(演出家やトレーナーのパワハラの場合は、別問題ですが・・・)

 

そこで前進するのをやめるのか、自分の納得する演技を手に入れてまた現場に打って出るのか!

人生の選択です!!!

 

さあ、辞めないなら行きましょう!

 

今回はまだまだ少人数ながら、初日からうるさすぎる(笑)メンバーで・・・。これでたった6人か!と言う思いでスタート。

それから稽古が進むにつれて、本来ならおとなしく(? 笑)なることもあるのですが、今回のみなさんは全員最後までエネルギッシュでした。

そして、怪獣が三匹出来上がりました。(爆笑)

いるよね、幼稚園のお遊戯室に、わがまま放題の怪獣のような子供。アレです。アレ。

アレが、三匹もいました!(笑)

 

想像してください。そんな彼らがそのエネルギーをぐっと抑えて怪しい塊のようになって稽古場にうずくまっている姿。

不気味で、妖しくて、近寄りたくない・・・笑

いえいえ、冗談はさておき、、、

そういう場合、そのエネルギーをまず解き放って相手と交流し、芝居に使わなくては!

もったいない!

それが出来ると、とってもいい顔になって、生き生きしてきます。

 

今回「自立」と改めて書いたのは、一定の演出家、監督、トレーナーの価値観に縛られるワカモノが、一定数いること。

ま、自分が若いころを振り返っても、芝居を始める時に「養成所」とか「劇団」とかになると閉鎖社会だから、そこで「ダメ」とか「それは違う」とか言われると、もうそれでどこにも出口がなくなった挫折感を抱きますよね。

本当にダメかもしれない、自分は役者に向いてないかもしれない・・・でも、それを決めるのは自分だよ!!!

本当にダメか、職業替えするのか、いろんなことをやるだけやってから決めよう!自分自身で!!!

 

新年最初に私の先生、キャリー・ジベッツさんに言われた言葉

「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンは無い。自分に合うレッスンが『いいレッスン』だ」

 

さあ、今年も「目指せ自立」!!!

 

 

続いて4月にキャラクター&シーンクラス、やるよ!

さらに自立だーーーーー!

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

とっても面白かったので、写真が大量!

二段階分けました。

まずはエクササイズと言われるものからのリピテション系

 

コンプライアンスもあり、動画でお届けできないのが残念ですが、役者さんの表情の「生き生き」を見てやってください。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

次は「アクティビティ」と言われるものです。

 

~からのぉ~~~  打ち上げぇ!!!

 

2024年

1月

14日

今年最初のリピテション!

今年最初のリピテションクラス。

 

昨年から引き続き、少人数なのでほぼほぼ個人レッスン。

そして、私もリピテションなどなどに登場しましたぁ~~~~~!

久々にリピテションできて嬉しかった!

 

ま、私のことはさておき・・・

少人数の時は、リピテションなど「自分のまま、役ではない」ことから「役!自分じゃない」とか「セリフを使って感情表現する」など。インプロのように勝手にセリフやキャラづくりするわけにはいかないけど、その中で自在に自分を動かす練習をたくさんできました。

 

新年早々言いますが!!!!

リピテションができるだけじゃ、芝居じゃないからね!!!!

 

リピテションの感覚から、それを台本をに生かすことには、多くの練習が必要です。

今年も、ここもちゃんとやって行きましょう!

 

 

で、嬉しいことに昨年頑張って通ってくれたワカモノが、どんどん舞台、映像に出て行ってくれています。

年末年始には私も見に行かせていただきました。

 

で、終わって話すと

「うまくいかなかった」「シーンの時のようには出来ない」「途中まではうまくいったんだけど、〇〇なことがあってから崩れた」などなど。

 

一言言わせてください。

そんなん当たり前じゃ~~~~~~!

 

いくつになっても、どんなベテランでも、いつもいつも100点取れるなんてない!

大谷くんでも毎回ホームラン売ってるわけじゃないでしょ。三振の時のほうが多いでしょ。

おおくん、2023年の打率は3割。それで「物凄い」って言われてんだよ。

 

いろんな稽古場で自分の苦手なところをレベルアップして、で、仕事に出る。そこでまたうまくいけるようにチャレンジする。

これの繰り返しです。

 

明石家さんま師匠の言葉だったと思うが

「出来ひんのは当たり前やんけ。失敗した!って落ち込むなんか100年早いわ!」

でござりますよぉ~。

 

今年も前進あるのみです!!!!!

 

私もですが。。。。。(笑)

2024年

1月

02日

2024年 新年あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
コロナ明け、なんとかワークショップを続けてまいりました。
ですが、「やっとパンデミックが終わった。さあこれから・・・!」と思った世の中は、戦争、災害、政治の腐敗・・・
以前のように戻るだろう・・・などという甘い期待は砕け散った世の中です。
ですが、すべての業界で『アップデート』できる大きなチャンスでもあります。
もちろん、この芸能・演劇界も!
これを機に、なんとか日本にオーディションシステムが確立できないか!
そうすれば、こういうワークショップで地道に努力を重ねている俳優たちがちゃんと評価される世の中が訪れる!
そうしなければ、俳優が世界と戦っていけない!
そんな気持ちの中、私にできることは、相変わらず粛々とワークショップを継続することだけ。
そこで頑張る若者たちが私に英気をくれる気がしています。
やはり、若者の輝きはまぶしい!(笑)
ゆっくり、しっかり・・・一歩づつ前へ!!!
そして、もし、オーディションシステム確立のために何か私にできることがあれば、誰か、声かけてくださ~~~~い!!!(笑)
本年も一緒に頑張りましょう!よろしくお願いいたします。
柚木佑美  2024 1月

 

2023年

12月

22日

今年、本当に最後のレッスン。リピテションクラス。

 

今年最後のリピクラス終了!
今年もみんな頑張った!

人数が少なかったので、リピ以外にもシアターゲームをやりました。
これが結構面白い!!!

リピテションというものをどう台本に繋げるかが手軽に体感できる。

二人組になって、自分与えられた短いセリフを相手に言って、相手に伝わっているかどうか感じとる。相手もセリフが一つ与えられそれを相手に伝える。そして相手からくるもので影響されて変化しつつ、頑張って自分の言葉を相手に伝えるべく続けていく。

 

これで、相手を受けられているかどうか・・・、自分が相手にちゃんと言葉を言えているかどうか、よくわかる。

 

 

 

で、そのセリフを言う背景を入れたり、キャラクターを入れたり・・・。

 

 

 

うちの10回のクラスでは、人間一人作り上げる作業だが、これはさっと遊び感覚でやっていく。それでも十分台本の要求を体験できるのがとっても楽しい!

 

 

 

こういう文字通り考えず、芝居=プレイ=遊び のようにやって行くのもとても大事。

 

 

 

 

 

今回、インプロをやっている人が台本をやるときに、どんどん台本から離れていく・・・という問題を提起した俳優さんがいた。

 

そーなのよ!ここ大事なのよ。(いきなりおばさんになって言ってます 笑)

 

インプロやると、すべては「自分」なので、とても実感がある。ところが台本は所詮他人が書いた「物語」なので、言葉遣いも自分と違ったり、そもそも「あたし、こんな人好きになんてならないし!」なのだ。

 

それを、まさにインプロやっているときのように「台本通り」に持って行くのは、大きなハードルがある。

 

まじめに、そこ大変!

 

エクササイズクラスなどで、自分の殻を脱ぎ捨てて、自分の嫌な部分に直面して乗り越えていくのもとても大変だけど、話はそこで終わらない。

 

同じくらい、この「実感」のあるまま、台本に書いてあることをクリエイトするのが、また一山超えなくてはならない。

 

だからこそ、リピテションを会得した後、キャラクター・シーンをきちんとやることがとても大事なのです!

 

ただ好き勝手にセリフ言って自分が楽しくっても芝居にはならない!・・・ことがほとんど。(笑)

 

でも、この山越えがまた楽しいんだな!

 

 

 

興味のある皆様、エクササイズクラス募集中!ぜひぜひ!

 

 

 

 

 

とにかく、今年も赤字を抱えながらも無事終わっていく。

 

まわりの世界も戦争やら、災害やら・・・、それでも私たちにできることは芝居だけ。

 

来年こそ、平穏で明るい一年であって欲しい。

 

 

 

2023年

12月

13日

今年最後のキャラクター&シーンクラス終了!

先日、キャラクター&シーンクラスが終わりました。
なんと、もう今年もあと二週間って!焦ります!

今回のクラス、何人もが苦戦していました。


アクターズワークス のやり方の基本は、各俳優さん方が、一歩でも前進して仕事に生かしてくれる事。
いつも、その考え方に即して個別のは俳優さんに対応しているつもりです。


今回は、シーンに初参加の人が、
「そっかやはりここか。これを乗り越えるのは、彼にとって大変なんだ。」
と、チェックポイントがはっきり出てくる人もいれば、、、
「なんでぇ!なんでこの人がここで引っ掛かるの???」
と、私自身、頭を抱えるようもありました。

このレッスンで最終発表に上手く整えるより、毎回各個人のテーマが一歩でも前に進めるように身に付けて欲しくて・・・

でも、ご本人も「ああ、台本・お芝居として上手く出来た」と思えた方がいいのか、つまり見ている方として面白いシーンになるように演出のような手を加えた方がいいのか。

悩めるところなのです。。。

 

 

もう一つ、参加俳優から多く出たコメントが「自分の自意識にとらわれて自滅する」という内容のもの。

自意識というのは、そもそも「恥ずかしい」とか、「うまくやろうとする」とか。広げていえば「台本にこう書かれているから」と無意識にそれに沿った演技をする、というのもそうだと言えなくもないかな・・・。

 

これに対応するためにエクササイズクラスをやっているのですが、エクササイズクラスで自然な感情の流れを知ってしまったがために、そのなっているかどうかが気になってしまう・・・これが曲者!!!!

 

だからこそ、後半の稽古では「その気持ちを放り捨てて、相手に対応する!感情なんか後からついてくる!この場にしっかり存在する!相手!相手!」を強調しまくりました。

 

 

俳優として演じる組み立てはごくシンプル。身に付けてしまえば、この分野は習慣になってくれるから・・・。

でもでもでも、やはり、俳優業は一筋縄ではいかない。一生モノの芸なんだな。

 

 

私にとっても学びが多かった今年最後の稽古、最後に迷走していた一人の役者さんが「ちょっとだけだけど、こんな感じでいいのか・・・とつかめたような気がします」と言ってくれた言葉に、涙が出そう・・・(笑)

シビアに稽古できました!

 

 

打ち上げは・・・・楽しかったよーーーー!

みんなみんな帰りたくなかった。終電ギリギリ!(笑)

 

あーーーー、芝居だけして生きていたいねぇ、みんな!!!!

 

2023年

11月

22日

初めての体験クラス!新鮮でした。

初めて体験型のオープンクラスをやりました。
少人数だった事もあり、初めてお会いする方にじっくりお話し出来て、新鮮な出会い!

私としては価値がある経験でした。

今、稽古場を探している人や、社会人としてこれからレッスンして演劇を続けたい人など、いつもと違う方々でした。何かお役に立てていたら嬉しいな…と。

せっかくなので、リピテション体験の後、短いセリフを使って「相手に伝える・相手から受ける」の体験もやってもらいました。
これがわかりやすかったみたいです。(私的には大成功‼ 自画自賛 笑)
リピテションなんてことをなんでやるのか?やったらどういいことがあるのか!
相手に伝える、相手から受け取るってどういうことか!
初めての方はとても素直に、ご自分たちが今まで学んで来たことを生かして、一生懸命やってくれた姿が印象的でした。
本職チームは、俺は役者だ!とか、私はどうして達成しなくては!とか、そこで無駄な力が入りやすい。結果にコミットしなくてはならないけど、そのためにもそれをコントロールできるといいなあ。
これ、アクターズのリピクラスでもやろう!っと。



発見の多い体験クラスでした。
何かお役に立ててたらいいなぁ。
芝居は所詮 プレイ! 遊び心を忘れない!大事ですねー^_^

2023年

10月

29日

ディープ1 4年ぶり!

ディープ1エクササイズクラスが終わりました。
いつもの事ですが、ディープはディープ!

ディープ1エクササイズクラスとは、自分が役者として表現することを妨げるものを取り除く!コーナー


今回は取りこぼした人もいて、悔しかった。
私のアシストが不十分だったのか?
甘くしてしまったのか? 結果を出すことが大切だけれども、その俳優が「自分でやれる」という自力も鍛えていただかなくては・・・といつも思っている。

トレーナーの優秀さをひけらかす場所ではない!だからそのバランスは難しい。
だからこそ、私自身もゆっくり反省しなくては・・・!


だが、やはりある程度継続している人は、のたうちまわりながらもクリアしてくれた。

いつもながら感動しかない!
ワークスのワークショップの中で出来るかできないか・・・よりも肝心なのは自分の演技の進むべき方向を確認すること。
俳優が一番しんどいのは、どうしたらいいかワケがわからない時。
今は出来なかったことも、私はこういう演技がしたいんだ!と自覚して、練習を継続できる自分を作り出すこと。

今回、最後まで吹っ切れなかった人も、かつての例でいくと、硬い岩盤にくさびを打ち込まれている。
例えば、怒りが苦手な人だとすると、こういう経験をすることによって、自分の体が演技の中で「怒り」を表現していいんだ、ということを覚えていく。
そして、徐々に影響が出て、ある時堤防欠壊!してくれている。
信じよう!



超久しぶりに来てくれたワカモノがいた。(それがディープって 笑)
イキナリどうした?
顔を見せてなかった間、仕事を頑張っていて、その内で課題がはっきり見えてきた、不幸にも仕事がボツってしまったが、その隙間に来てくれた。
もう、一番嬉しいパターンだ。

わざわざ打ち上げで、
エクササイズでやったことは、本当に役に立っていたと話してくれた。
ワークショップで身に付けた演技力を使って現場で生かしていく、これが本来の形だ!
こんな事があると、心底やってて良かった!と思う。


ちょっと話しは変わるが、こないだ何気なくニュース情報番組を見ていたら、最近「ゆるブラック」って言葉があるそうで、缶コーヒーの名前かよ?と思いきや、企業の事だそうだ。
若者たちの就職やら働き方の問題で、一時のブラック企業とは違いパワハラとかないが、やりがいがなく成長できない会社だそうだ。

なんだか色々出てくるなー、、、
と思いつつ見てると、コメンテーターの意見は、
「甘い!どこに居ても成長出来るはず…」と「今の企業事情をよく察知している、わかる!」
という二種類。
専門家の話しでは、これから日本企業もどんどんジョブ型に移行して行く、むしろ企業の方が焦っていて、国際競争力をつけようとしている。
働き手も、自分は何が出来るかというスキルがないと稼げないようになる。ワカモノはそれを察知していて焦っているのでは、という見解だった。

なるほど。

やはりどこの世界でも変化は起きている。
芝居の世界でいうと・・・
「上手い役者をよく見ろ!盗め!」とか、「見てれば出来るだろう」とか、なんなら怒鳴って努力根性義理人情に頼る演出家や先生は、トレーナーとしての能力がないのかよ!と思う。
一方、「何を教えてくれるんですか」「教えてくれないから出来ない」と、与えられるのを待っている役者も違うだろう!と言いたい。

番組の中では、自分のやりたい事がはっきりしている人は、さっさと行動できる。どんな仕事がやりたいのか、どうしたいかがわからないとただ転職を繰り返す事になりがち、と。

本当に。
ただただワークショップ巡りをして、成長してつもりになっても仕方ない。お稽古場スターになってはダメ。
自分で自分に必要なものを見つけて、身に付けられるところに行く!
またこれ言うと昭和のオバサンになりそうだが、誰か一人の演出家やトレーナーの意見だけに固執しないで欲しい。そういう意味で「負けないで!」と言いたい。
「負けないで」自分の意見を持てるようになろう!

2023年

10月

13日

体験型のレッスンについて一言

昨今、芸能界でもハラスメント問題が沸き起こっている。

私としてはこれを機に、業界全体が良い方向にアップデートして欲しいと願っている。

 

そういう昨今の中「マイズナーテクニックのレッスンでうまくいかなかった」という話が耳に入ってくる機会が増えた気がする。

 

 

これは、マイズナーテクニックに限らない話としてなのだが、悲しいことに「トレーナーに否定された」という内容のことを言う若手に出会っているのは事実だ。

 

もちろん、すべての人が『〇〇テクニックのレッスン』などですぐに上手くいって名優になれるはずなどないのだが・・・がしかし、そういう人から話を聞くと「その言い方は今は通用しないよな~」という事案や、さらには明らかにトレーナーが自分の権威を示したくて発した言葉としか思えない事案もあるようだ。

 

 

私はマイズナーテクニックでのワークショップを20年以上続けてきた人間だ。ほかのテクニック・メソッドについてあれこれ言えないが、自分がこれだ!と思い続けてきたマイズナーテクニックでそういう事案が起こることについては残念!!!以外ない。

 

たしかにマイズナーテクニックでそれをやられるとダメージは大きいと、私も思う。

何度もこのブログで書いてきたが、このレッスンではまず最初に「感情」を扱う。

だからこそ、いきなり「自分自身に向き合う」体験をする。その入り口でパワハラなどを受けたり、何人もいる参加メンバーの中で明らかに否定されたりすると、心がどうなるか想像に難くない。

 

私は師匠から、『これは繊細なレッスンで、だからこそ関係者以外見学禁止、俳優は丁寧に扱われなくてはならない』と教えられた。

それまで昭和の昔は、役者の稽古は根性論でかたずけられ、演出家は「先生」であり「絶対君主」だった。どこが悪いのか、何をどう直していけばいいのか・・・演出家に言葉をぶつけると「出来ない役者」と思われ、「〇〇くんの芝居を盗め」と言われる。

上手い人の演技を見るだけでうまくなりゃ稽古なんていらない!!!!

そんな昭和で、これに出会った。きちんとした理論に基づいて、俳優がこんなにも大切にされることに感動したものだ。

もちろん、師匠の個性もある。私の先生はアメリカ人でネイバーフッドプレイハウス出身なのだ。

 

そんなテクニックなのに、いつの間にそんなことが起こるようになったのか・・・!!!

悲しいし情けない。

 

そんな若手俳優に対し、まずは自分のモチベーションをリカバーし、自分で自分自身を大切にする機会を作ろう!とこの企画になった。

 

また、実行委員の意見として

「傷つくまでいかないが、進行が速すぎてついていけなくて、何をやっているかわからない」という人も多い」

という事もあった。

 

そういう「じゃ〇万円払って何日も・・・ってはどうよ?。でも納得いかないんだよね」と迷っている若手の方の迷いだけでもすっきりさせられれば・・・。

 

 

演技未経験の方々に対しても、今やネットの時代でググったときに「マイズナーテクニック パワハラ」とか出てくると、すっかり誤解される。

あああ!ダメじゃん! マイズナーテクニックってそんなんじゃない!

そんな悲しいことは、何とかしたい!

全部の俳優ってわけではないが、こういうレッスンが必要な人、これで上手くいく私のような俳優は確かにいるのだ。

まずは、体験して自分で選んでいただきたい。

 

 

演技を上達させる方法はマイズナーテクニックだけではない。

私は「私にはこれが一番合っていた」と思ったから続けているだけで、私の師匠の言葉通り「出来るようになればなんでもOK」なのだ。

 

要は、それを自分で見つけること!

レッスンの内容も、トレーナーも、自分で自分の成長をあきらめず、探して、見つけて、結果を出して、

仕事しようーーーーー!芝居しようーーーーー!

 

 

2023年

10月

01日

ショートシーンクラス、やりました!

先日、ショートシーンをやりました。

もう、少人数特訓!笑
経営面は笑えないが、やはりじっくり稽古すると確実に身につく。これは最近ずーっと言っているが・・・やっぱ、時間勝負かー!
役者さん「今回は納得出来たって言うか、腑に落ちました」
柚木「これだけやればイケるよねぇ。あー、補助金とか出ればねー」
役者さん「出ないんですか?」
柚木「出ないのよ。コロナの2年間だけは経費だけ出たけど」
役者さん「そうなんだ」
そうなんです。
日本は文化にお金を使わない、ましてや、後世の育成などには…
何でしたっけ。国立博物館がクラウドファンディングしないと光熱費が払えなかったって、どゆこと!!!!怒
今回はがっつり映像演技でした。
一見、何もやっていないように見えるヤツ。
そうそう、映画監督のワークショップとか行くと「もっと抑えて、やり過ぎ」とか言われまくる。笑
たまに、アクターズワークスは映像演技なのか舞台なのかと聞かれる事があるのですが、私は全部の演技の基礎が「交流」
だと思っています。
映像なのか舞台なのかはそのあとだ…と。
映像演技は、目線が絡むような演技とか相手のセリフを聞いている時の微妙な表情とか、まさに繊細なやり取り。だからこそ、その場にいて相手を取りこぼさない事が大切です。
舞台は、相手からのリアクションを身体全体で、劇場の一番後ろのお客様にも届くように伝えなくてはなりません。それは身体的・感情的に「大きく」演じることとはちょっと違うかな、と思っています。
文章ではうまく言えないけど、エネルギーの使い方かな。
映像で日常的なシーンは、エネルギーをとにかく内に込める。表に出そうとしない、ただそこにあるだけ。
舞台は、エネルギーを空間いっぱいに出す。
しいて言えばそんな感じです。
私が基礎と思う「交流」、リピテションで培われるものですが、ここから「役作り」「台本読解」からの「シーンの練習」だが、その時に映像・舞台と、その人の必要に応じて、身体訓練やら発声やらと関連して身に付けていく必要があると思います。
長い道のりに見えますが、それがいい・・。
やっぱり芝居はいい。
自分が演じる時も教える時も、それだけに集中出来る充実感。
みんな、芝居やろう!!


2023年

9月

19日

先日のリピテション そして根本的なお話

最近参加者が少なく(愚痴かよ!笑、)来てくれた俳優さんとじっくりゆっくり向き合える。

先日のリピテションクラスに、長々来ている役者さんで「感情」が表現しづらいタイプの役者さんが久々に来てくれた。

じっくり対応でき、2歩も3歩も進めた気がして嬉しい!

その人は感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者だ。

だが、言葉にしたときに嘘っぽくなり相手に伝わらない。

そんなもったいない人だった。

その人が思わず大声を出して、相手にすがるような稽古ができ、私としては「よっしゃー!」だった。

 

 

今日は久々に基本的なことをまとめてみようと思う。俳優さんたちが混乱しないように!

ちょっと今日は長文だ、ごめんよー!!

 

前回のブログで書いたが、

発声・活舌

身体の動き

感情表現(開いていること)

は、仕事の台本をもらってからやっても、遅い!!!! 無理!!!!

 

役をもらって本番までの稽古では、日頃の力を充分発揮することが大切だ。

言い換えれば、普段の実力以上は出ない!!!!

 

(例)

台本に「泣く」とト書きがある

練習で泣こうと頑張る

泣けない

演出家が「ここは役は家族から見捨てられて孤独感にさいなまれて一番辛い場面なんだよ!役者なら泣けて当たり前だろ!」とキツイダメ出し

 

役者あるあるだ。こんな状況は誰でも一度くらい経験があるだろう。

 

「日頃2オクターブしか出ない人が、いきなり舞台で3オクターブは出ない」

感情表現・インナーも、常日頃発声練習と同じように、日頃2オクターブしか出ない人が3オクターブ出るように基礎錬しなくてはならない。

 

本番の稽古が始まってから、いきなり「自分の孤独感」を探り始めでも遅いことがほとんどなのだ。

上記の例で、演出家に「おまえ、親と衝突したことくらいあるだろ」とか言われ、その時のことを思い出しても簡単に涙が出るものでもない。

挙句の果て、一生懸命に泣こうとし、やっと泣けたら今度は涙が止まらなくなって

「おまえの個人的な感情なんて必要ないんだよ!!!」

と怒鳴られる。

 

これは実際にあった話だ。(経験のある人も多々いらっしゃることと・・・苦笑)

 

映像などでは、個人的な感情であっても「ま、泣いてくれてれば編集で何とか出来るか」とか裏でディレクターがぼやく・・・みたいな。

 

 

この問題に関して、では、役者がどんな基礎稽古をしておけばいいか・・・

 

(感情の仕組み)

小さな男の子は、転んでひざをすり向いて「泣く」

お父さんとか、おじいちゃんとか、「男の子が泣いてたらおかしいぞー」とか言う

子供の脳は「泣いたらおかしいんだ」と学習する

次に我慢して泣かなかったら「偉いぞー」と褒められる

子供の脳は「これでいいんだ!認められてる!愛されている」とインプット

そして徐々に「泣く」という感情すら忘れ去って、オートマチックに「泣かない」男が出来上がる。

 

全ての人間は、大人になるいうことは多かれ少なかれ、どんな種類の感情かはひとそれぞれで、このようになっている。こうでないと大人としての社会生活はできない。

 

でも俳優はこれではマズイ!

いっちょ前の男性が「泣か」なくてはならないのだ。

 

台本をもらう、いきなり頑張って自分の悲しみをほじくり返して「泣こう」とする。

ところが、すでにオートマチックになって、自分の「泣く」という感情・衝動はどこにあるのか自分でもわからない。

必死に「泣こう」として、やっと泣けたら今度は溜まりに溜まった感情が止まらなくなってしまう。

で、「おまえの個人的な感情なんて・・・!」

 

これが上記にある現象の解説だ。

 

感情表現の俳優の基礎稽古とは、「感情」を出す習慣を取り戻しておくことだ。

ここのワークショップでは、様々なエクササイズを行って、色々な感情を感じでもらい、何かを感じたらそれを声に出して表現する練習を繰り返し行う。

そして、感情の種類も。

「えー!私もこんな風に感じるんだ」とかをたくさん見つけて、出す!こと。

俳優に与えられた方法は「声を出すこと」と「体を動かすこと」しかないのだから。

 

最初に書いた、「感情表現は抑えるタイプだが、いい役者で、目の奥に「悲しみ」とか湛えられる役者」さんは、日頃からあまり感情を出さない穏やかなタイプの人だ。だが、「目の奥に・・・」ということは「感情」が乏しいわけではなく豊かな感情を持っている人なのだ。

声にしても噓っぽくならないように、普段から「出す」練習をすることが必要なのだ。

この役者さんは、前々から来てくれている人だと書いた。

そう、この練習はそんなに簡単にできるものではない。

一回泣けたからもう千秋楽まで大丈夫・・・という都合のいいものではないのだ。

歌手の方々は、仕事の合間でも本番前でも発声練習をし続けているではないか。

 

この役者さんに、「目の奥で感情をたたえる」だけでなく「大声で叫ぶ」が加わったら、役者の幅を広げられる。

今までキャスティングされたのとはまた違う役も取れるかもしれない!!!

ワクワクする!

 

 

俳優の基礎訓練は、発声活舌と身体訓練だけではないと思っている。

 

自分の「感情」を取り扱えるようにしておくこと。

そうすれば、台本を読んだら自分の役の状況がまるで自分のことのように「感じ」られ、その感情を表現できる。

必要なのは「役」に共感した「感情」であって、役者の個人的な感情はいらない・・・というのはそういう意味だ。

 

演出家とかわされる言葉の中には、また、台本のト書きには、形容詞がたくさんある。

抽象的だ。

それをまさに具体化するのが俳優の仕事なのだ。

 

 

追記だが・・・

これを身に付けてくだされば、その俳優の本質が見えてくる。

「泣く」ことを忘れ、「俺は強い男」だった人が、「弱さ」「卑屈さ」なども表現できるようになるのだ。

今までとは違うキャラクターにキャスティングされることができるだろう。

また、

セリフのない、立っているだけの存在感

お客様に愛される魅力

そういうものも身について行っている。

 

 

2023年

9月

15日

若手俳優さんに一言!

とある稽古で・・・。

 

レッスンしている俳優のみなさん!

声を大にして言います。

俳優の基礎とは・・・・色々言われるが、

 

身体がきちんと動くこと

発声活舌

プラス 私は 感情表現のためにオープンしていること

 

この3つは、仕事に入る前に手に入れておいてください!

 

台本もらってから、何とかできるものでは、原則・・・ない!!!!!

 

舞台の稽古に入ってから、ドラマの撮影に入ってから、できる稽古は、台本の読解、キャラクター作り、それくらい。

 

上の3つは、どんなに天才的な演出家でもトレーナーでも・・・無理!!!!

 

プロになるなら、心して研鑽してください。

自分自身のために・・・。

 

 

2023年

9月

10日

エクササイズクラス終了。負けたくない女と甘えたい男。

少人数だし、開催直前から体調不良も続出のピンチなエクササイズクラスだった。

いや~マジ、ほんとにやれるとは思わなかった(笑)。

 

だが、来てくれた人たちは意識高くて。人数が少ないので一人づつ掘り下げることができた。

止めなくてよかった。

 

今回、女子は強え~! 

男は、結局甘えたいんかい!(笑)

 

エクササイズクラスの目的は、役者として自分をガードして邪魔するものに気づいてコントロールできるようにすること。

ちょっと間違うと、「トラウマ」とかという言葉が飛び交って心理学セミナーみたいになりがち。

人間の「感情」の在り方は変わらないのだろうが、目的は「演技!」だ。

これを踏まえて、書いていきます。

 

今回の「強え~」女子たち。

人間はすべからく、ただ強い人もただ弱い人もいない。

何らかの理由で「弱み」を見せられなくなっているから、「強え~」ところを相手に見せてふるまっていくのだ。

その理由は一人ひとり様々。

 

私も典型的な「弱みを見せることが苦手な女子」であるが、私の理由は、主には「父親」。

父は私を大変愛していた。

そして、昭和一桁生まれ。

その価値観たるや・・・、ざっくり言えば「男は強く弱音を吐かず家庭を守る。女は父親や亭主に従って立てて生きる」である。

今はだいぶアップデートされてきた。私は早く生まれすぎた女なのだろう、その価値観を全く受け入れられなかった。だから弱みを見せたら「男に従わなくてはならない」のだ。都合が悪い!

私は、男に従うくらいならどんな困難も一人で耐えて見せる!!!・・・だから「弱みは見せられない」女になった。

 

こんな感じで、医者やカウンセラーが必要な「トラウマ」などではなく、人はみんな社会で生きていくパターンを持っている。

 

今回の「強え~」女子たちもそれぞれに、パターン・理由を持っている。

 

 

「甘えたい」男。

いや、今回だけではなく、ほとんどの男はこれを隠すのか・・・。

やはり男はある意味「強く」なくてはならない、としみついているのだろう。

 

レッスンでの問題は・・・素直に甘てくれりゃあ問題ないのだが、甘えるまでがまぁーーーー大変!

甘えられなくて不機嫌になって相手を拒絶してみたり、相手から「甘えたい」ことを察してもらおうと画策したり・・・(笑)

あーめんどくせー!爆

 

「演技」の訓練なので、それらを問題視して何か解決していくコーナーではない。

そのことに気づいて、役を演じていくうえで「弱さ」を見せられるようになること!これが目的だ。

気づいて、認めなければ、そういう台本で観客の心を打つ芝居ができない。

 

普段強がっている人が、色々な出来事に合い本音をカミングアウトする・・・それがちゃんとできたら、素晴らしいシーンになることだろう。

 

 

だからこそ、それに向けて、頑張れ!みんな頑張れ!
いい芝居を見せておくれ!

 

2023年

8月

16日

お盆リピ

先日、お盆ですがリピ!でした。

 

最近残念なことに少人数。

ですが、丁寧に俳優さんたちを見られます。

続けてきてくれている人も多くて、やはり稽古時間は裏切らない!

私もちゃんと発見できて伸びてくれているのは実感します。

 

 

久しぶりに参加する俳優さんに改めてここでコメントを。

 

出来うるならば、アクターズワークスのレッスンや「感情を開ける、オープンさせる」タイプのレッスン(「スーザン・ハドソン」のメソッドとか)は、ある程度集中して受けることをお勧めする。

もちろんそれは、「開けた」状態を自分である程度キープできるために。

 

私の師匠、キャリー先生の名言がある。

「エクササイズは、社会で生きるために不都合だからわざわざ忘れている感情を無理やり引っ張り出しているのだから、一度できるようになればそれでいい。こんなこと何度もやっているとおかしくなる」

と。

私はこう説明する。

「怪我をしたら血が出て、治るためにカサブタができる。このエクササイズは、わざとこのカサブタをはがして血を流すようなもの。必要以上に何度もやったら炎症を起こして治らなくなってしまう。」

 

とても心身ともにキツいレッスンを、いい俳優になるために挑むのだ。

でもそれは、演じるために一度見に付ければ、何度もやる必要はない。

 

そのためには、この「開いた状態」を演じることに結び付けて、「使える」ようにするまでは一定時間続けていただきたい。

それが心身にもベストだし、費用対効果も〇!

「使える」ようになれば、一年ぶり・・・とかでもリカバーは早い。

車の免許を取ってすぐ乗らなくなったらただのペーパードライバーに成り果て、ずっと乗ってた人は何年ぶりに運転しようと思ったらすぐ慣れて乗れるようになる・・・これと同じ。

 

 

もちろん、みんな

「参加したい参加したと思っていたんですけど、日にちが合わなくて」

と言ってくれるし、

先日見学したマイケルチェーホフのクラスでも

「舞台の間にワークショップ取るのが難しい。もっと身に付けたいんだけど・・・」

と言ってる俳優さんが。

 

みんな何とかうまくなりたいと、一生懸命なのだ。

時間と金、焦る気持ちの板挟み!!!

 

痛いほどわかる。昔の自分を見ているみたい。

 

だけど、トレーナーとしてはあえてこの文章を書きました。

なんとか、一人でも多くいい仕事をして頂きたい!

 

ご自分のトレーナーさんと色々細かくお話しするのもいいことだと思う。

私はいつでもメールくださいね!なるだけ早く対応するように頑張ってます。

ぜひ、時間をうまくマネージメントしてください!

 

 

エクササイズクラス、まだまだ募集中。これも回数受講というルールを作ってメンバーさんは一回でも受けてもらえる。

仕事の台本に対するサポートクラスも作った。

 

頑張ろう!仕事しよう!芝居しよう!

 

 

2023年

8月

09日

推薦削除、後記

谷氏のセクハラ問題で、アクターズワークスの推薦文を削除した件について、また文章の内容について、様々なご意見をいただいた。

その中で、私が一番「ああ!」と思ったのは、

 

掲載が遅すぎる!

 

というご意見だ。

 

私が心を悩ませていたのは、すでに書かせていただいた通り「自分自身がこの目で見ていない、真実

を確認できない案件を、公式のHPでどう扱っていいのか」といこと。

 

今現在の私自身の個人的な見解は、「残念だが黒」である。

私自身が信頼し尊敬する演劇人で、実際に彼の言動を見聞きしている人からの多数の話を聞いて、「これは黒やむなし」と思っている。

だが、どの時点で「黒」を認定するのか・・・

やはり公には裁判の結果を待つしかないのが法治国家の約束事ではないか・・・。

 

 

私のこの意見について、意見をくださった現場のスタッフの方は、

「掲載のタイミングは、事件が明るみになってすぐだ。すぐに何らかのアクションを!」

と言ってくださった。なぜなら・・・

「若い俳優たちで自分が成長するために練習先を探している人たちが、こういうHPで探している。それなのに長々と推薦文を掲載していると『何か特別なつながりがあるのでは?』と疑ってしまう。」

ということだった。

 

なるほど・・・

と、反省しかない。

 

そして言ってくださった。

「セクハラやパワハラが多い中、また特にマイズナーテクニックの別の講師の中でセクハラ・パワハラ問題が明るみに出て、マイズナーテクニック自体が敬遠される雰囲気がある中、僕は柚木さんのレッスンはとてもいいレッスンだと思う。だから誤解を生むようなことは避けて欲しい」

 

 

ありがたいお言葉で、返す言葉がない。

 

正直、アクターズワークスでハラスメント問題が起こったことはない。

私の周りで、直接の知り合いでも事件は、谷賢一氏が初めてのことだ。

だから、ちょっとよそ事になっていたのか。。。

 

ジャニーズ問題もニュースを騒がせ、日本より欧米でより大きな問題になっている。

日本中がアップデートしなければならない。さもないと日本の芸能が世界から取り残されてしまう。

 

何より、あってはならない!

何かしらの「力」で他人を自分の思い通りに動かそうなどと、許されることではない!

 

今、誰もが手探りだと思うが、これを反省点として今後、きちんと学習していきたい。

 

 

 

 

2023年

7月

29日

先日のリピテション 嬉しかった!悔しかった!

猛暑の中、リピテションやりました。

 

集まってくれた俳優さんたち、

 

 こないだ舞台が終わりました。

 撮影が終わりました。

 9月に舞台があります!

 

みたいな人が大勢!

いやー、嬉しい嬉しい!

こうでなくっちゃ!

 

いよいよ本当にアフターコロナになって来た!

仕事も動いてきて・・・

お願い!経済ももっと動いて!!!(笑)
※いや、笑い事じゃなくて・・・・

 

でもその中にも、

「うまく出来なかった。学んできたことは全部ちゃんとやったのに・・・何故かわからない。」

という人も。。。。

 

もちろん、ちょっと稽古したからと言って何もかもすぐうまく出来るわけはない。

一番問題は「何故かわからない!」ということ。

 

「あー、あれマズった」とか「もう全然時間なくて間に合わなかった」なら、まだいい。

何が自分の体に起こっているかわかっているから。。。

 

「なんだかわからない」場合、おそらくはとてもくだらない問題のような気がする。

たとえば・・・

相手役とうまくいってない とか

この台本があまり好きになれない とか

そんなことは「高尚な演技、作品作りにはこんなこと言ってはいけない。関係ない個人的なこと」と思われるが、ところがどっこい、役者という職業はこういうメンタルがとても大切なのだ。

自覚しなくてはならない。

 

相手役とうまくいかない場合

このことは一見演技とは関係ない・・・ただやりにくいだけ・・・と考える人も多いが、それで対応できる役者は本当に上手いベテラン、もしくはかなり根性の入った役者さん。

これは演技に大きく影響する。

まあぶっちゃけ、あまりお出来にならない役者さんほど相手に注文を付ける傾向はある。

「今のセリフじゃ伝わってこない」とか「ここの場面もうちょっとこうして欲しい」とか・・・溜息

そういった話は若手さんからよく聞く。

俳優同士で簡単に相手に注文を出すのはいかがなものか・・・と個人的には思うが・・・、言ってくるものは仕方ない!(※キチンとコミュニケーションがとれている場合は違います。)

 

みなさん!

それに動じないくらいの演技力と精神力を身に着けよう!

稽古が終わって相手に文句言うなんて情けないことだと思おう!

自分の演技で相手を変えられるくらい、自分の役の言葉を相手に伝えることを肝に銘じて!

 

しんどい話だが、それができるようになれば鬼に金棒!

 

そのために普段の稽古がある!

精進がある!
ファイトだ!

 

台本に納得いかない場合

そりゃあ、全部の台本が「岸田戯曲賞」「アカデミー賞」というワケにはいかないさ。

作家だって、新人もいれば、スランプもある。

自分の演技力を顧みてみよう。「あ~、人のこと言えない」と思いはしまいか。

 

何も台本全体を好きになる必要なない。

自分の役を愛そう!

そのために「実在の人物」の一生を使ってキャラクタークラスをやっている。

一人に人間は必ず、どこかに共感するところ、愛らしいところがあるはずだ。

 

モンスターのような殺人鬼も、なぜそうなっていったのかを丁寧に探ることによって共感できるところがあるはずだ。

というか、見つけるのだ。

 

「いや、僕の役は2シーンしか出てこないチョイ役だから、そんなのわからない」

チョイ役!?

チャ~~~~ンス!!!!

だって、どうとでも作れるではないか!

1シーンで主役をいじめるだけの部活の先輩役だったら・・・

その子だって新入生の時にいじめられていたかもしれない。そこから「自分が上になったらそんな奴にはなりたくない!」と思っていたはずなのにそうなってしまった時間、物語がある!

面白い!

いつか、自分が大きな役を掴むときに生かせるではないか!

それが引き出しになるのだ。

 

 

先日の俳優さんは、こんな理由ではないかもしれない。

本当には、「ダメだった」という俳優さんにじっくり話を聞かなければ本当に理由はわからない。

でも、だからこそ、何もないときには 稽古しよう!!!

稽古は裏切らない!!!

 

 

しかし・・・悔しい。。。

上手くいかなかったと聞くと、自分が至らなかったと思えてくる。。。(よくない癖だが・・・)

 

メンバー向けの、本番にあたっての相談コーナー、新設しようかな。

それ言ったら「やってくれ」コールをもらった。。。

そう言われるとだんだんその気になってくる。

よくない癖?(笑)

でも、必要なのかも・・・・

 

ちょっと検討してみる!!!ハイ!!!

 

2023年

7月

19日

コロナ後のキャラクター&シーンクラスやりました!

酷暑の中、キャラクター&シーンクラスが終わりました。

いやー暑かった!

午後からの日、駅から徒歩7分くらいのスタジオの時は集まってから30分くらい休まないと始められなかった・・・。

 

みなさん、大丈夫ですか?

 

 

9人参加、キャラクター3人シーン3組! コロナ前のキャラクター&シーンクラスが開催出来ました! もう3年ぶりくらい!

おまけに、途中で見学の方も多数、最終日にはお客様が6人。

心底嬉しい!!! 芝居!芝居!

 

 

参加俳優さんの出来も良かった。

 「出来」というのは、各々が具体的に学んだこと、ちゃんと変化を実感してくれた人が多かった。

 誰と比べるわけでなく、昨日の自分より一歩でも二歩でも前進して終わって欲しい。

 

 

キャラクタークラス

 

1人目は役が抱えた本音を申し分なく爆列させてくれた。

 エクササイズクラスから引き続いて、役が言いたいことと自分の感情が見事にリンクしていた。

 

2人目。自分からかけ離れた個性の人物を演じた。

ところが、とても楽しそうに、まさに生き生きと演じてくれた。

その人は自分のことを内向的だと言う。役の人物はもうわがまま?思った通りのことを周りが何と思おうと言ってやってしまう性格。「自分にはできないからうらやましい」と言いつつ、すっごい楽しそう!(笑)。こういう人は本当は内面にイケイケの自分を抱えているんだよー(笑)

 

3人目は・・・

うーん、あまりうまく役と共感できなかったようだった。

アクターズワークスのレッスンでは、必ず「シェア」する。

まずは俳優さんがやっていてどうだったかを話してもらう。そして私の意見を言って話し合う。3人目の役者さんはどうも昨日の発言を今日の言ってることが違っているように聞こえて、聞き手は「え?」となってしまう。自分自身の中でも混乱してしまうのだろう。

 

こういう俳優さんは、エクササイズクラス的な課題が残っているような気がする。

俳優は自分で自分のことを客観的にみられて、よくわかっていくことが必須なのだ。

 

 

シーン3つ。

 

一番目、エクササイズクラスから引き続いて「強い感情」をはっきりとぶつけ合うシーン。

人間は生きていて、大人になっていくにつれて「本当のこと」は言わなくなる。

しつけ・教育されて「社会的な自分」を作り上げていく。

最初のシーン参加の方はできるだけ、その「本当の感情」を出さない人間が、本音で相手とぶつかる場面を選ぶことが多い。

初シーンクラスのお二人で組んでもらった。もう爆列シーン!(笑)

初回は、全然掛け合えなくて、片方がガンガン行くとこう片方は恥ずかしくなってにやにや笑ってしまったりして、不成立連発だったが、最終発表日は「やれば出来るじゃん!」な仕上がり。

 

2つ目はコメディ。

 

今までシリアスな場面ばかりやってきた俳優さんがやってみると、なんだ合うじゃんこんな役!って感じ。この役者さんとは言わないが、なんかシリアスな役ばかりやりたがる役者さんっている。本当はへらへらした役とか、コメディが似合ったりする。うふふ・・・。

本当にバタバタと天然な感じがよかった。

 

そして、最後は何度もやっているメンバーで3人のシーン。

最初は感情をぶつけ合うシーンをやるが、もうベテラン勢なので、「本音を隠して葛藤する」シーン。

 

最初はレアな感情を出せばいいが、本音を隠したシーンは、文字通り隠さなくてはならないので余計高度なシーンになる。

 

単純に言えば、両方がニコニコして話してるが、テーブルの下で蹴りあっているようなヤツ。

こういうシーンは本音、例えば怒りとかをちゃんと抱えて、それを笑顔で隠してセリフをかわし、会話するごとに変化しなければならない。

 

別の参加俳優の言葉を借りると「初回は柚木さんが言うように、そわそわ動くことでいろんな衝動を逃がしてしまって相手に負けしまっていたのに(役はお互いがっぷり四つに組んでやりあわなければならないシーン)、最後はどんと座ったまま、セリフと存在感が強い強い」という風に仕上がりました。

 

 

ほとんどの人が、前進してくれた。

 

ここで重要なのは、現場で一人でできること。

これもほとんどの人が、意識しながら10回の稽古に臨んでくれた。

ワークショップなど稽古でいい出来だったからよかった!のではなくて、自力でできる能力を少しでも伸ばしてくれること!

 

これが一番大切。

そのことも自覚して、次を見ていてくれた人が多かったので、それが一番良かった!

 

 

最終日の発表会。

 

「コロナのおかげで最終日、お客様が入るのをすっかり忘れていました。久しぶりのお客様前の芝居で、伝える相手が相手役だけでなく、お客様にも伝えるんだ~と改めて思えました。」というコメントをくださった方がいて、この方は声優さんだからお客様が入るのは本当に久々ということだが、俳優陣もこのスタジオ発表って、一番きついと思う。

 

部隊本番やらカメラ前のほうがよっぽど楽だ。本番は照明やら音楽・衣装などなどがあるが、スタジオはもう本当の「素」なので。

いっぱい怖い思いをすれば、仕事やオーディションが楽になる!うん!

 

 

打ち上げ!打ち上げ!

 

みんな、まずは無言で飲む!食う!

暑さと緊張感で、よっぽど体力と精神力を使ったのだね!微笑

 

で・・・、

参加俳優さん「柚木さん、〇〇チーム、最後いきなりスゴイ良くかったですよね!」

柚木「アタシはもう、『できるんならさっさとやってよ!』って思ってた!」

・・・本人がいてもみんな爆笑!

 

柚木「みんなの出来が良かったら、一人で『それはみんなアタシの力』って思って寝る。誰もほめてくれないから!」

参加俳優さん「いやいや、柚木さんがいなかったらみんなこんなにうまく出来ませんよ。柚木さんのおかげです。」

・・・と言いながらも全員で爆笑!

 

 

充実した時間だった。

また頑張ろう!

いい芝居をしよう!

 


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キャラクタークラス

 

 

シーンクラス

 

最後のシェア そして 打ち上げ 

2023年

7月

03日

先日のリピテション

リピテション。

少人数でしたが開催しました。

 

少人数・・・経営的にはどうしたものか!!!ですが(笑)、一人一人とじっくり向き合えて、稽古としては大変重要な時間でした。

 

リピテションって、同じ人とばかりやっていてもマンネリ化する危険性もありますが、やはりじっくりその人と向き合えます。

もちろん、いろいろな人とリピテションするのも、初めての人とやるのも物凄く大切!

 

最初のエクササイズクラスは、嵐のように過ぎ去ります。

やってる最中は説明しながらやるので、「なるほどそうか」なんて思ってやっているのですが、色々衝撃が強すぎてぶっ飛びます。実体験(笑)

 

それを体に定着させるのに月一リピなんかをぜひぜひ利用して欲しいです。

「日程合わないんです!行きたいのに!!」

あー!はい!すみません!頑張って短いクラス増やします。。。

 

夏の終わりのエクササイズクラスリベンジ!に向けて、ダッシュ!(笑)

2023年

6月

16日

6~7月のエクササイズクラス延期

6月25日から予定しておりました、エクササイズクラスですが、参加人数が少ないため8月末に延期を決定いたしました。

大変残念ですし、楽しみにしてくださっていた方には本当に申し訳ございません。

 

コロナ禍があけ、前回も人数が多かったので正直「あれ?」という感じですが、舞台・映像ともども本格的に動き出していることを思えば、嬉しいことです。

また、コロナ禍での我々の業界の収入源の問題も・・・悲しい。

 

みなさん、一日も早く仕事も収入も取り戻し、また頑張りましょう!

私も負けずに頑張ります。

 

2023年

6月

12日

ショートシーンクラス

先日、ショートシーンクラスを開催できた。

 

ここ一年くらい熱心に来てくださっている方々、久しぶりの方々などワカモノたちの元気な顔が見られました。

このクラスの目的は、「エクササイズクラスで体得した『相手と関わる』ことを実践的に体験すること」だ。

もちろん、それをちゃんとやるのは10回のシーンクラスだが、こっちはぺら一枚のレッスン用の台本を使う。だから「オーディション対策」も兼ねている。

 

先日のディープ2エクササイズクラスもそうだったが、「積み上げている」ことの偉大さを感じる!

一冊台本を読んで役作りをして・・・というわけではないので、俳優自身の「自分っぽさ」をより鮮明に出してほしいのだが、「相手と本当にやり取りする」ことのちょっとした違いで天と地ほど見え方が違う。

一度入れたシーンの情報を一旦捨てて、ちゃんとやり取りする・・・するとその俳優がもごとに「生きて」くる。

 

あー!その面白さを早く体得して!

やっぱり芝居は面白い。面白いよ!!!

 

 

声を大にしてお伝えしたいことがある。

 

演技力は向上できる。必ずできる。時間がかかる人もいるが、人それぞれ、自分に合う方法を見つけ、あきらめずやり続ければ必ず光明はある。問題はそれに耐えられるかどうかだ。

 

 

アクターズワークスはワークショップ形式でしか開催できないので、よく「柚木さんのところ行きたいけどスケジュールが合わない!!!」と言われる。

(ほんとに申し訳なございません!私も頑張ってるの~!!!)

初回のエクササイズクラスを受講してもらってから、実際の台本をもって演じるシーンクラスまで一年くらいかかる。

その補強のためにも、もうちょっとこんなレッスンを入れたほうがいいんだな。。。

頑張ります。

2023年

5月

23日

今月のリピテション

今月のリピテションは・・・

 

参加者の俳優さんたちの成長は確実だ!!!

今は、コロナ禍の一期生状態だと思っている。

みんな熱心に積み上げている方々なので、確実に前進している。

 

このやり方でさっと伸びる人とこれが苦手な人は、当然いる。

どういうやり方であれ、どういう演出家との仕事であれ「合う合わない」「向き不向き」はあるが、肝心なのは個人個人が「自分に何が必要で、何を身につけなければならないか自覚し、それと向き合い、手に入れるまでやり続けること」

 

苦手な人も、ちょっとづつ前進して、前回とは全然違う顔を見せている。

また、私のほうからも「ああ、この人、ここなんだ!」というポイントが確実に見えてくる。そうするとお互いの進歩は加速する。

まさに「継続は力」

 

楽し~~~~~い!!!

 

写真は沸き立つ会場のものを最初に集めてみました。

見ている人が「楽しい」「目が離せない」って何だろう。

芝居になったら、もちろんストーリーがある。

俳優にとっては?

その人が魅力的であり、舞台に出ている人たちがちゃんと関わりあって、見ている人は「次はどうなるんだろう」と思って目が離せなくなること!

私は、まずはこのことだと思う。

 

早くこのメンバーをシーンまで持って行きたい!

いい演技を見せてくれる日を、私もとっても楽しみにしています!

ファイトだ~~~~~!

 

※気づいていただけましたでしょうか?

フェイスシールド、なくなってます!!!!!

嬉しい~~~~~~!!!!

 

この状態が続くことを願ってやみません。

 

 

2023年

5月

10日

4年ぶり?のディープ2エクササイズクラス

何年振りかのディープ2エクササイズクラスが開催できマました!!!

ほんとに、4年ぶり????

 

エクササイズクラスからの、だんだんシーンに繋げていく興味深いレッスン。

 

コロナ禍で、「開く」ことを重視して、ディープ1をリピテション使わない方法にリニューアルしてやってましたが、このディープ2も「開く」ね~~~~!

私自身が超久しぶりなので、こんなに開くとは!!!!(「やらせといて何言ってんだ!」って言われそうですが・・・笑)

 

やはり、人と関わって行くということの重要性を改めて再認識しました。

 

今回、写真をめっちゃアップします。(いやー、アシスタントの方々が燃えてくれて、写真多い多い!笑)

よく見ていただくと、「ちょっと待て!なんでこんな格好なの?」というとんでもない変な恰好してる人たちがたくさんいます。

これは・・・・なんでこんな格好になってるんでしょう???

 

舞台やドラマの芝居の風景の写真と明らかに違う。

リピテションで相手と関わっていると、絶対に自分で予期せね出来事が起こります。それにその場その場で対応するから、なんだか変なことになっていく。。。

なんでVの字に曲がってんねん?

なんで、相手に拝んでんねん?

爆笑

 

まさにセリフの先読みをしないことにつながります。

そしてここから台本のストーリーをクリアしていく・・・これが次のシーンの練習です。

台本の要求をクリアしてるけど、先を予測しない、何が起こるかわからない!これが新鮮な演技につながるのだと信じます。

そして、これが「相手と一緒に演じる」こと!

 

 

稽古中に

「○○くん、キャラやったの? いいなーーー! ほんとに早く○○のキャラクターがやりたいのに、スケジュールが合わない」

と言ってくれた役者さんがいました。

 

この3年「いつまで続けられるんだろう・・・」と先の分からない時間が続いて、私の中で何かが抜け落ちていたようです。

「あ、こんなに待っててくれる役者さんたちがいるんだ」と、思わずその時泣きそうでした。

もちろん、そんなことしませんでしたよ、なんたってアタシ、先生ですから(笑)

今書いていると、ヤバいです!

 

コロナが5類になり、連休もどこも人でいっぱい、お店も観光地も以前の姿を取り戻していきます。

やはりうれしい・・・

心の一部、身体の一部の何か冷たくて硬いものが、溶けてほぐれていく感じがします。

 

 

で、全員の総意で、打ち上げ!やりましたぁーーーーーーー!!!

堂々と写真、載っけました。

 

まだまだ注意は怠らず、、、

でも、アクターズワークスも元に戻すぞ!

キャラシーンもショートシーンもやるよ!

芝居しよう! 芝居!!!

 

 

最後に・・・、ワークショップが開催できて救われているのは、間違いなく私の方です。

参加してくださっている皆さん、応援してくださっている皆さん、手伝ってくださっている方々、本当にありがとうございます。

 

 

2023年

4月

06日

キャラクタークラス終了致しました!

先日、キャラクタークラスが無事終了。
今回は、シーンの希望はなく、なんとキャラクターだけ7人!

私も今まで経験したことがない、大変興味深いクラスとなりました。


キャラクターなのに、
実在の人物で親族が3人
実在の人物で歴史上の人が1人
シナリオが2人
戯曲が1人

なんとまあ!!
どうなる事やら…
私も通常の稽古以上に下調べ大変だった。💦

とにかく、私的に一番心の中で笑ったのが、ほぼ全員最終日が良くなかった事!、前日までみんなすっごく良い出来だったのに!笑

その理由が、
Aさん。とても辛い場面なのに、直前にラインを見て、すっごく嬉しい出来事が!コントロール不能に。
Bさん。昨日までがすっごく絶好調。これはもうイケると思い油断した。
Cさん。昨日までは、こちらが準備待ちをしていたので、時間が足りず!逆算ミス。

と、かなりのあるある事案が勢揃い
よくもまあ、こんなに出揃ったものだ。
舞台ではよくある 2日目落ち というヤツだな…。

だが、確かにその日まで本当に全員が日々変化して行き、毎日毎日成長してくれた。
だから、最終日が終わって自分で自分を評価してみて、何が失敗原因か、どう手直し出来るか、自分自身がよくわかっていた。
それが一番大切なことだと思う。
自立!
自分の本番には自分一人で立ち向わなくは!

そして、全く悲しい場面でも涙が出ず、自分よがりの役の解釈しか出来ない!と言われていた新人さんも、弱点クリア!
ベテラン組、「この役は理解するのに、そんなに難しくはなかったが、今まで演じた役を全部、これくらいちゃんとやっておけばどれだけ上達しとか!」と。
また、これもいつもあるあるなのだが、台本を作った時点でいきなり「お芝居」する。
典型的にこれになっちゃった俳優さんもいて・・・
エクササイズクラスから「相手に反応して場面を演じる」ことを練習しているのだが・・・。キャラクタークラスは、まずは台本なしで「役に人物」になって即興的にしゃべって行って、最後に自分でモノローグドラマ台本を作る。
さあ、ここで「台本のセリフ」にハマる!
そのとき「どうだった?」と尋ねたら「自分では昨日よりはできたと・・・」と答えた。
「でも、役の人物が今まで見たいに困ってなかったよね。」とコメントして、その俳優さんは初めてちゃんと気が付いてくれた、「相手といっしょにいる」「会話をする」ということを。
で、それは他の参加者にも、すごくすごく具体的に伝わっていった。
稽古中に無駄はない!
久々に、多くの人数でキャラクタークラスが出来て、だんだん世の中が戻ってきたのか・・・と思うとやっぱりうれしい。
そして、動き出した業界の中で、参加の俳優さん方が有意義にこのレッスンを生かしてたくさん仕事して欲しいよぉ~~~~~!
※三年ぶりに打ち上げやりました。気を付けながら・・・。
まだまだ、缶の飲み物をかかえ、別のところに並べた料理を持ってきて、距離を取りながらおしゃべり。
「料理の前ではしゃべらない!!!」とか言いながら・・・。
三年ぶりにみんなで食べるチーズナンは最高の美味さでした!

2023年

2月

11日

エクササイズからすぐのリピテションクラス

今年最初のエクササイズからの~リピテションクラスだった。

 

みんな世間がコロナ禍から脱してきたのだろうか、昨年末くらいからリピテションクラスの人数もだんだん増え始めた。

今年のエクササイズクラスも、雰囲気は「もう、コロナ、いいや」みたいな・・・。

もちろん、まだまだ警戒しながらだが、確実に前進を始めたと思われる。

 

今回のリピテションクラスも、先日終わったばかりの人から、10年選手なんかも、大勢が集った。

そして、やはりこうやってキープアップクラスに顔を出すくらいの人は、自分の能力をキープしており、いやーーーー面白かった!

人間がだんだん自分の本性をさらしていく姿は、その勇気とともに、喜怒哀楽全方向に感動する。

遠慮なくマウントの取り合いをしたり、よろしい年齢の男性は、コロナになってから何故かリピテションするたびに意味もなく泣く!爆笑

いや、ちゃんとした人間として責任を持って生きている人たちは、表には出さないがストレスをため込んでいるのだろう・・・・。

 

そして、すでに舞台の稽古を控えた人たちは、このテクニックを現場でどう生かしていくのか・・・、現実に苦慮している。

私から見れば、素晴らしい努力!ということになるが、本人たちは必死!

やはり、演技は、感情を出せるだけでもダメ。本が読めるだけでもダメ。

たくさんのことをこなしていかなくてはならない。

 

ワークショップを開催する私がこんなことを言っては身のフタもないが、出来るだけ経験を積むしかないのだ。

学問に王道なし!

ローマは一日にして成らず!

千里の道も一歩より!

 

みんな、頑張ろう!私も頑張る!

 

※コロナからの復活、今募集中のキャラクター&シーンクラスも応募、早!!! 

 ご希望方、お早めに!!!!

 

 

2023年

2月

02日

新年最初のエクササイズクラス終了!

今年もエクササイズクラスでスタートできました。

そして、無事終了!

 

思えば、この2年、いつもこの時期に予定しても「緊急事態宣言」だったっけ?そんなヤツで延期・延期を繰り返していました。

それを思うと、感慨深いです。

 

昨年は、いくつか外注の演技指導をやらせていただき、いかに「結果を出すか・・・」「俳優さんに違いを作るか」ひいては「成長してもらえるか」が難しいことか、身に染みて思いなおしていました。

トレーナーの力もさることながら、環境作り・・・。

「俳優が自分の欠点さえもさらけ出せる安全な場所」を作れるか、そこで参加者みんながそれを共有できるか・・・が大切か、ということを再認識しました。

年齢もキャリアも、普段の活動場所が舞台なのか映像なのか、声優なのか・・・バラバラなパフォーマーが本音でぶつかり合える場所。

これを作れるかどうか・・・そのことが大きく影響していると。

そしてそれを基盤に、受講してくれる俳優さんに「信用してもらえるか」どうか・・・それが勝負なのだということを。

やはり、どんな仕事も始める前の準備でほとんど勝負はついているのか・・・!

 

改めて、今までアクターズワークスがやってきたことを重く受け止め、やめないで続けていこうと決意しました。

 

 

そんな今回、地方からわざわざの参加者という事案も復活し、とても活発なクラスでした。

 

今回、一人、今まで見た中でダントツで、周りと関わる俳優さんがいました。

その人が、このリピテションという練習に長けているかどうかではなく、エクササイズ・・・ゲームのような基礎練習の時でさえ、周りを巻き込みみんなで大騒ぎ!が何度起こったことか・・・。

とても素晴らしい光景でした。

人から人へ、エネルギーが伝播して何かが起こっていく。

素晴らしい才能だと思いました。

 

 

これも改めて思ったことですが、ドラマというのは「見ている人=相手・人間」あってのものなのだと。

関わってなんぼ。

 

さあ、今年も、みんな関わって行きましょう!!!!

 

 

2023年

1月

05日

2023 謹賀新年!

明けましておめでとうございます。

 

新年なので、景気のいいこと言いたいところですが・・・

コロナが完全に収束するということはなく、新年がスタート。

この状況は我々の業界にとって、心底、打撃がのしかかっています。

 

そんな中での新しいスタート。

心と体を大切にしながら、サバイバルしましょう!

 

昨年の数少ないレッスンの中でも「やはり、この丁寧なシステムは結果を残せる」という確信がたくさん生まれました。

気張らずあきらめず、ゆるゆると今まで通り前進していきたいと思います。

 

 

開けない夜はない!

 

2022年

12月

19日

今年最後のリピテションクラス

昨日、今年最後のリピテションクラスが終わりました。
(って、もう「今年最後!!!」 わけわかんないぃ~~~~~!)
関西からわざわざこのために来てくれた人もいたりして・・・。
かえって私が励まされました。
キープアップのリピテションクラスはいつも「リピテションや演技そのものに対して、何か言いたいことありますか?」
で始まります。
昨日も
「劇団で、先輩を意識してしまって上手く実力が出せない」
「養成所で、自分が得意と思うのと違うキャラを求められる。ほんとにこっちを伸ばしていいのか・・・」
などなど、発言が出ました。
どれもこれも、自分自身が俳優として「わかるわかる!」の事情。
僭越ながら私がコメントしてその人と話したり、他の人からも意見をもらったりしながら、日ごろの悩みを吐き出し、シェアします。
このコロナ禍で、私も精神的に参った時期もあり(今でも先の不安と戦いながらの日々ですが・・・)色々、考えてしまうことが多かったです。
で、昨日、お話しさせていただいたのは、本当に最近強く思うこと。
芝居って、映画や舞台やドラマって、何のためにあるのか?
答えは簡単。
見る人を楽しませるため!
笑わす、感動させる、現実を忘れさせる、etc etc・・・
相手役が先輩だから、有名人だから。意識して緊張してしまう。
演出家のダメ出しに対応できない。へこんでしまう。自分がすべて間違っていると思ってしまう。などの俳優あるあるの悩みも、やはり、究極、近視眼になってしまうのだと思うに至る今日この頃です。
自分が演じる作品、その先にいる視聴者、それが一番大切で、まずそれに対して真摯に自分の演技と向き合うべき。
その後で、演出家やら相手役やらがいる気がします。
そうすれば、その人たちと本当の意味で対等になれるように心が動く気がします

例えば

「柚木さん、今度の舞台、柚木さんとこで習ったリアリティとか、全然違うんで!」
なんて言われることがまだある。
こんなこともそうです。
どんな表現も、そのために俳優がどんな訓練をするかも、見てくれるお客様を楽しませる、感動してもらう・・・ためにこそある。
それだけだと思います。
私が提供しているマイズナーテクニックなるものは、アメリカからの演技論、ひいてはスタニスラフスキー。いわゆるリアリズム演技と言われるものの一つ。
「これが出来ないといい演技じゃない!俳優とは言えない!」なんてありえない!
私は、本当に本当に、リアリティだけが芝居だなんて思ってない!
どんな種類の芝居も好きです。
コメディなら、ナンセンスコメディだって笑わせてくれればどんなものでも好き。
不条理劇だって。
もう10年以上前になるか、串田和美さんと緒形拳さんのゴドーを待ちながらなんて、最高だった。2人は確かにヒリヒリした思いでゴドーを待っていた。
おもしろい作品ならなんでも好きだ。
見て良かった^_^と思う。
だって、芝居は所詮フィクション。
お客様を楽しませ感動させ、現実とは違う世界に誘うために作るフィクションだからおもしろい
私にとっては、作りものだからこそまずリアリティが大切だと思い、身に着けた・・・ただそれだけだ。
逆に言うと、客を笑わせられないコメディなんて意味ないし、どんなに「リアリティだ!衝動だ!」とか言っても、客にセリフが聞こえない舞台なんてやる意味ないじゃん!!!
・・・です!
本格的なウィズコロナの日々。
日本の政治的に言えば、なし崩しにウィズコロナに突入したと言うべきか… 情け無い。
みんなみんな、迷いながら、それでも前進しているのを感じています。
私もありがたい事に今、一つドラマ撮影をかかえ、四苦八苦。
周りの皆さんも舞台が無事公演出来ているのが嬉しい。
アクターズワークスのワークショップも、今年になって人数が少なくて、俳優の皆さん方の様々な苦悩を感じています。
そんな中でも、昨日のメンバーが
「今度のエクササイズ、友達がエントリーしてます」とか「チラシ、写メしてSNSに上げます」とか「布教活動してます!」とか、みんな言ってくれて・・・。
ホントに支えられていることにじーんと来てます。
来年も、頑張って生き抜きます!
みんな、頑張ろうね!!!!

 

2022年

11月

20日

キャラシーンクラスという名の個人レッスン

先日、無事に終わりました。

たった3人なので、もう個人レッスンでした。(笑)

 

受講してくれた方々には満足していただけたようです。

普段できないこと・・・

 

そのシーンに必要な、台本に書かれていない場面の即興やら、

コロナ禍になってから全くできていない、「登場」の台本版やら・・・

 

この二つ目は、「芝居をやる時、スタートがとっても大切!」という話。

 

今回の例でいうと・・・

このシーンは、

家族のために一生懸命に腹立いている夫・仕事を家に持ち込んで休日もパソコンに向かっている。

一生懸命働いているのはわかっているが、家族とも自分ともちゃんと向き合って話をしない夫に不安を感じ、往来の不安にもう限界の妻。

この二人が衝突する場面。(あるあるでんな~)

 

台本は、二人が口論する場面。

俳優は、ついその場面の状況やら、必要な感情(怒らなきゃ・・・とか、泣かなきゃ・・・とか)だけに注意が行ってしまう。

 

もちろんそれは重要!

だけど、始まるときに夫は何をしているか・・・

必死でパソコンを打っている。資料を見ながら、仕事相手からのメールに返信したい!!!

なのです。

これをおろそかにしがち。

これをちゃんとやらないと、芝居が始まっていかない。

なんか「お芝居してるぅ~」になってしまう。

 

だって、夫は早くメール返信して、なんなら自分だって休日は休みたい!昼からビール飲んでグダグダしたい!子供と過ごしたい!と思っていないワケはないのだ。それが人間なのだ!!!!

 

俳優は「芝居」をしたいから、そういうものがおろそかになる。

 

それダメぇ~~~~~(笑)

 

 

こんな、細かいことが沢山できました!!!!るん!!!

ああ、楽しかった!!!

 

 

参加した役者は、男性陣で、終わって「打ち上げ」代わりの「おしゃべり会」をやっていたら、

「こんなに構ってもらえるなんて・・・遠慮なく質問できるなんて・・・、信じられない」

と喜んでいた。

 

・・・って、

「構ってもらった」・・・そこかい!!!

男ってマジ‼ホンマに!!
「質問」も、遠慮するなよ!いつでも!!!! 時間取っとるやん!!!!

 

 

でも、ほんとに、芝居は、ちゃんと時間をかければかけるほど、ちゃんとできるようになる・・・!

改めてそう思いました。

ねばーぎぶあっぷ! やぁ~

 

2022年

10月

29日

やっぱりリピテション最高!!!!

先日、リピテションクラスやりました。

久々の6人!おー!!!!

コロナ禍以来、エクササイズクラス以外は特に少人数ばかりなのでちょっと「おー!」です。

 

町には人があふれハロウィーンも行動制限がないそうですが、ウチの業界は・・・・

相変わらずの7割経済、マスクでの稽古、ストレスがおりの様にたまって来ています。

 

だからこそ、やはりリピテションは最高!

そしてワカモノのエネルギーの爆発に元気をもらえました。

笑って、泣いて、怒って、転げまわって・・・

芝居は・・・こうでなくっちゃ!!!

 

どの世代もどの職業も、学生さんも、それぞれに負担をしょって生き抜いていると思います。

そんな人類に元気を感じてもらえる芝居が、早く、自由に、やりたい!!!!

 

 

2022年

9月

19日

エクササイズクラス無事終わりました。

夏、感染拡大して延期になったエクササイズクラス。

これも人数が少数で・・・どうしようか迷いました。

このコロナ禍が今後どうなっていくのか見えなくて、いったんアクターズワークスをお休みした方がいいのか・・・とまで悩みました。

が、エントリーしてくださった方々の意識がとっても高い方々で「これならやれる!」と、開催に踏み切りました。

 

いやー、楽しかった!

って、私が楽しんでどうする!ってことなのですが・・・

 

「楽しい」のは参加してくれる俳優さん方が頑張ってくれ、日々、成長してくれるのを実感出来るからです。

お仕事で色々、演技指導に行かせていただくこともあるのですが、そこのタレントさんたちが、「役者になりたい」と言うものの、本当は迷っていたり、何かに抵抗していて一歩踏み出せないままでいるたりすると、どんな稽古をしてもなかなか成果が出てこないものです。

それに比べて、自分で決めて覚悟のうえで参加しているメンバーは、やはり踏ん張りますねー!!!

 

途中、「いや~、20年やってても人ってわからないものだ」と思ったりもしましたが、やはり「人間は人間」喜怒哀楽を心に宿して生きていることを実感させていただきました。

 

 

今回、また再認識したことですが・・・

他の稽古場で全然出来なかったことがあるという俳優さんがいて、同じことをやってもらったのですが、私から見てうまくいかないポイントは明確で、ほんのちょっとしたことでした。

今回は、ほんとに普段の三分の一の人数だったので、やり直してもらえる時間があり、そのポイントを踏まえてやってもらったら、あっさり出来ました。

「やれるじゃん!」

って感じ!

 

ちょっくら、私の指導能力の自画自賛?(笑)

ですが、そうでもなくて・・・

ちゃんとしたことを、ちゃんとやれば、時間はかかるかもしれないけどほぼほぼ必ず出来る!と思っています。
全員ゼッタイ出来る!とは言いませんが、大体はできない自分にあきらめたり、それを改善する方法を探し出せなくてあきらめたりするのだと・・・。

 

私自身も、今やっているようなリアルな演技ではなく、「見せる」芝居やら、「お客様を笑わせる」だとかは長い間縁がなく、全くできなったですが、それが自分で自分を許せず、3年越しでやりました。

そう、私は執念深いのです。(爆)

 

今回はそういう、粘り強いメンバーでした。

みんなの有志をアップさせていただきます。

 

2022年

7月

18日

ごくごく少でリピテションクラスやっちゃいました!!!

今、感染者数が増えていたり・・・

社会が動き始めているので、みんなこぞって出演しているので(これは嬉しいこと!)、ワークショップ参加者は今年に入ってからとても少ない。

 

今はたとえ少人数でも「やりたい!」と思ってエントリーしてくれる人がいればやる!

 

で、先日、やりました~!

 

やっぱり面白い!!!

しっかり「感情の楽器」が空いている人たちが、しっかり交流できているリピテションは、最高に面白い!!!!

 

今回は少人数でたっぷり時間があったので、最初に2人でリピテション、それにだんだん人を加えていくリピテションをたっぷり試せた。

2人以上のリピテションをやると、そこに自然に人間関係が出来てきて、そこでまた新たな感情が生まれてくるのだ。

 

最初の二人は若い女性。

もう女子!女子丸出し!(笑)

相手を「かわいい」とか「(胸が豊かで)うらやましい」とか・・・

「会話ではないので短い言葉だが、説明すると、

 

もう、ヤダ、あなたかわいい!

そんなことない、そんなこと言われるの嫌!(容姿にコンプレックスがあるのだろう)

ううん、目が素敵。あ、ウエストほっそ~い!あり得ない!

えー!えー!あ!おっぱい!(すでに触っている)、ある!すっごい!いいなぁ!うらやましい!
え!ううんううん、これいらない、アタシいらない!(と、おっぱいを放り出すしぐさ)
なんでなんで、いーじゃんいーじゃん、捨てるなら欲しい。(とそれを拾う仕草)

 

もうありありと伝わってくる。

あ~~~!女子高の更衣室か!!爆笑
もうばかばかしすぎるのに、ずーーーーっと見ていられる。

面白すぎる!!!

 

と、そこへオジサン1投入。

もう、オジサン1、どう関っていいのかわからず、しばし周囲を周回。

やっと気づいてもらって、嬉しそうーに微笑む。

 

女子1はオジサンに警戒モード全開。

オジサン1は、構ってもらうために上から言ったりした手に出たり・・・(笑)

なんとか女子たちに接近を試みる。

 

もう、まるで、女子高の生徒に話しかけてあしらわれている学校の学年部長先生みたい。爆

 

またまたそこへオジサン2投入。

オジサンの見方を得たオジサン1はがぜん元気に!(笑)

 

ここからまた4人の人間関係含めた、もろもろバトルが展開される!!!!

 

 

あー楽しかった。

やっぱリピテション最高!

 

リピテションという人間の交流がうまくいくと、上記に書いたようにまるで何かのシーンを見ているように思えてくる。

そうなると〆たもの!これを持ち込んでシーンをやると、自然にいろいろな葛藤、深みが出てきて格段に面白なる。

 

 

8月エクササイズクラス、まだまだ募集中ですがちょっと人数が厳しそうです。

ご興味のある方はぜひぜひ!

これがダメでもあきらめず続けます。

 

あ~、早く大人数で、やりたい!
キャラシーンもやりたい!!!

 

やっぱ楽しい!

※スミマセン、写真ありません、なんせアシスタントさん方も総動員でやりました。(笑)

2022年

6月

30日

ディープ1終わりました!やっとブログ更新出来ました!

なんとなんと、今年初めてのブログ更新になるなんて・・・。

申し訳ございません!

 

ディープ1エクササイズクラス、無事終わりました。

なかなか、コロナ前と同じような活動が帰ってくるわけではありませんね。

いろいろアップデートしなくてはなりません 💦

 

ですが、アクターズワークスの基本姿勢は変わりません。

ディープ1エクササイズクラスでは、「俳優が自分を表現することに邪魔しているものを取り除く」ことを行っています。

一昨年前から、スーザンハドソンの「ニード」の考え方を取りれ、このクラスを行っています。

 

たった3人ですが、猛暑もあり、でろでろに疲れました。(笑)

『表現を邪魔するもの』は、たいへんパーソナルな問題です。

そして、ある意味では「え?そんなこと?」と思われる些細なことです。

 

例えば、家族や兄弟を愛しているからこそ「そういうことはやめてよ」と言えない些細な出来事が、長年積み重なって俳優自身が「悲しみ」を表現できなくなっていたり・・・

小さな子供のころに、親が愛情のために「○○ちゃんはそんなことしなくていいよ」と声をかけたことが、「自分にはできないんだ」と、あきらめる習慣をつけてしまっていたり・・・

 

人が人生を生きていく間に、そんなことが起こっているのです。

 

気づいて、それを安全な場所で表現できるようにしていくこと。

エクササイズクラスから引き続いた、重要なクラスです。

 

今回も、最終日は全員、体中固まりまくりながら(テトニーといいます)、号泣しながらのパフォーマンスになりました。

全く、素晴らしいカオスでした!!!(笑顔)

 

 

今年3月にエクササイズクラスは開催したものの、なんだかいろいろな意味で疲れ果てて・・・。

ついついブログが書けませんでした。

今回も、キャラシーンクラスを募集したのですが、なかなかメンバーが揃わず、ディープ1エクササイズクラスに変更になりました。

 

今、何が起こっているのか・・・

舞台やら撮影やらが、一気に再開しているのです。

コロナを生き延びた俳優たちは今、頑張っています!!!!

嬉しいことです!!!

 

やっぱり、ゆっくりゆっくり、いわゆる「新しい日常」になっていくのですね。

焦らず、慌てず、気負わず・・・・少しづつ継続!  ですね。

 

参加の皆様、猛暑の中お疲れ様でした!

みんなの舞台、楽しみにしてるよ!!!!

 

2022年

1月

04日

2022 あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。
昨年はコロナ禍の中にもかかわらず、アクターズワークスユニットのリーディング公演を開催することが出来ました。
皆様に感謝感謝です。
やはり俳優って「自分を表現する」動物なのだと改めて自覚しました。役者としてもっともっとわがままに生きていこうと思います。
今年も心折れずに前進!いや、折れても直して前進!!
今年は世界中に暖かい光が注ぐ一年になりますように・・・!
2022年1月吉日
柚木佑美(水田裕子)

2021年

11月

18日

リーディング公演を終えて

お陰様で無事公演を終えました。

ワークインプログレスということで、それも一生懸命お客様に語り掛けたら、たくさんのご意見をいただけたと思っております。

 

なにはともあれ、

「やっぱりライブはいいな・・・」

という一言が、とてもたくさんあったのが印象的です。

中には、ライブで実際のパフォーマンスが見られて、涙を流された方までいらっしゃいました。

 

やってよかった・・・ほんとに。

何度もくじけそうになりましたが、やってよかった!!!

 

 

みんな各々、次の公演やら、仕事やらに歩き出しております。

私も、ありがたいことに、次の仕事が入っていて先日衣装合わせに行ってまいりました。

アンケートなども、もうちょっとお時間をいただいて、お客様の感想をまとめてみたいと思います。

 

その前に・・・・

 

フォトアルバムを見てやってください!スライダーでどうぞ!

 

 

 

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まずは、若手公演「人に気も知らないで」!

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次は、「アフタープレイ」Aチームです。

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最後に「アフタープレイ」Bチームです。

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2021年

11月

10日

リーディング公演 いよいよ明日から

いよいよ明日から三日間です。

 

作品作りは三作品とも楽しい楽しい工程でした。

そして、どのキャストも「当たり役」です。

アフタープレイはダブルキャストですが、どちらもその俳優ならではのその役に仕上がっています。

若手チームも、もう、役の人物なのか本人なのか・・・(笑)

 

みんなで見合っていますが、もう「押し役」が出来てます。

 

そんなエネルギーを、ぜひぜひ受け取っていただけたらと思います。

 

13日19時は残念ながら、ソールドアウト

他の13日は多少お席がございます。

11日 12日はまだまだございます。

 

ぜひぜひ、私たちとエネルギー交換しましょう!お待ちしております。

2021年

10月

22日

今年最後のキャラクター&シーンクラス

「今年最後の」、、、もうこんな言葉を書かなくてはなりません。

無事、終わりました。

 

3回ぶりに、今年初めてシーンクラスが出来ました。

嬉しいことです。

シーン1組 2人 キャラクター4人の参加です。

今回のキャラクタークラスは、実在の人物2人、台本の役2人で、とてもバランスのいいクラスでした。

 

 

キャラクタークラスは、自分自身ではない「役の人物」をクリエイトする練習。

 

実在の人物・・・主に父母などになるのですが、これはエクササイズクラスから続いて自分自身をも見直す機会にもなります。

また、親というものは子供に「親」としての顔しか見せていません。そこから一人の人間を探し出す作業は、情報の少ない台本の役の人物を作りだす練習にもってこいです。

弱みを見せず働き続けた父親の苦悩。

愛情が深いからこそきびしくしつけをした母。

もう、このブログでもずーーーっと、ずーーーっと書いてきたことですが、どんな人にも必ず「ドラマ」があることを思い知ります。

「普通」に生きてきた人が、いきなり失業したり、病気になったり・・・。

その時迎える、本人・家族の葛藤。

自分のすぐそばの家族に起こった出来事は、そのまま台本の中で起こっていく出来事なのです。

それを身をもって体験していただけたと思います。

 

役の人物は、一人は仕事や結婚に悩む普通のOL役。

役の人物になって、自分のことをしゃべると、お客さまとなっている他の俳優たちが、ガンガン質問したり意見したり。それに役の人物のままで答えていきます。

今回、

「なんでそんなことしたんですか」

「それって社会人としてダメなんじゃないですか」

と、ボコボコに言われ、その役者さんは

「マジ怖かった」と。(笑)

見学に来てたOB俳優さんたちも

「キャラクターでここまでデッドヒートするの珍しいよね。すごいよね」と。

 

演じるにあたって、普通の人って意外と難しい。

きちんと背景が作れているからこそこういう現象が起きます。

 

そしてもう一人は・・・

役者定番、精神を病んだ人!の役。

ちょっと慣れた俳優なら、行っちゃった目をしたり、神経質な甲高い笑い声をだしたり、そんなことをすれば、気が狂ってる風にみえますが、それでは台本一冊持つわけない。

そういう人も、私たちと何も変わらない「人間」です。

何を求めて、何か手に入らなかったのか・・・何に対してどんな感情を抱くのか・・・

丁寧に「人間」を作っていく作業でした。

 

 

シーンクラスは、感情をもって相手と交流して、脚本家が求める場面・セリフをクリアする練習。

台本を読んで、自分なりに読解して臨みますが、相手から影響を受けたものを排除せず受け取って返す。

まさに「やりとり」を忠実に練習します。

自分の頭で考えたことより、目の前で起こったこと優先。

それをやっても台本が崩れない・・・ということを体験していただけたと思います。

 

 

ともあれ、本当に俳優一人一人課題は違うし、持っている「体」も違います。

ある人は、感情を表に出すのが苦手。

ある人は、感情表現は得意だけど小さい。

また、感情を出すけど相手に届かせず、相手の影響を受けられない。

え?そんなはずはない…普段、そんなに大胆やん!なぜ?

自分をさらけ出すのが怖くてそうなっているのか、単に演じる癖なのか、それとも発生の問題なのか・・・。一人一人原因が違う。毎日毎日そこを修正していく。

 

そして、ローマは一日にして成らず!

ゆっくりじっくり、自分と向き合って手に入れるのが実力になっていきます。

 

キャラシーンの後のブログって、結局いつもこんな解説みたいな、説教みたいなことになりますが、私自身、毎回、このことを見つめなおし実感し直しています。

 

 

今回、稽古に参加してくれた俳優さんが、実況ブログを書いてくれました。

ぜひ、こちらも読んでみて下さい。

 

佐野みかげさんです。
https://ameblo.jp/girlylife-mikage/

 

ああ、実感!

 

2021年

10月

20日

リーディング公演 若手チーム 稽古場ブログ1

若手チームも稽古順調!

 

稽古すればするほど、作家・横山拓也さんのキャラクターの面白さと、さりげない日常の中にしこんだ劇薬(?笑)の絶妙さに楽しさ爆上がりです!!!

横山さん、愛してますよ~~~~!!!

届け!この愛、大阪まで!

 

このお芝居は、現代女性の日常の一コマ。

役の人物と、演じる俳優が、だんだん境目がなくなって、どっちが本人かわからんくなってくる・・・これが面白い!

 

台本に向かう前稽古で、役の人物にどんどん質問をぶつける、その役を演じる俳優が役の人物としてフリートークで答えまくる・・・という稽古したら、もう俳優はタジタジしながらも答え切り、質問をする方もまるで本当に存在する人間に質問をぶつけ・・・

 

質問する人「綾さんは、どうして〇〇したんですか?」 

俳優「いや、それは、私は・・・○○さんに対して、そこまでやらないとわかってもらえないとおもったから・・・」

質問する人「それって人間としてどうなんですか?」

俳優「そうですかね?そういうことじゃ・・・ない、ような・・・」

 

こういう稽古を繰り返し、人間的でチャーミングな女子たちを、皆様の前にご披露いたします!!!

待っててねぇ~~~!

 

 

2021年

10月

16日

リーディング公演稽古場ブログ2

稽古してます!

演出の上野火山さん…

アフタープレイの稽古を始めた時、火山さんの私の役・ソーニャについての考えに…
「いやぁ、ソーニャはそんなんじゃないんじゃないかなぁ、そんな風にはならないんじゃないかなぁ…」
とか思っていたが、 

あれ?
あれれ?

だんだん、そんな風に、なって来ており・・・

ヤバい!ヤバいぞ!
誉め殺しボルケーノ!の手のひらで・・・

ころっ
ころころっ

ヤバい
楽しいぞ!

この転がされてる感、たまらんぞぉ!


アップした写真の笑いの意味は…ですね、
通しの時、柚木ソーニャが
「アンドレイの姿を見た時、思わず キモ!と思ったんですよねー」
という発言をしてしまったのです!

いえいえ、室さんがキモいわけではないです。💦 アンドレイ、アンドレイがね 😅
みなさん、キモいアンドレイ、見てみたくありませんかぁ?キモいですよぉ!

シニアの可愛い恋愛。キモ可愛い私たちを、ぜひ見にいらしてください!!!

2021年

10月

10日

リーディング公演稽古場ブログ1

絶賛稽古中!

チームごとなので、もうわちゃわちゃしながら・・・

 

一昨日の稽古終わりに相手役の室園さんと、稽古場片付けた後、座り込んだ。

二人とも、しばらく動けない・・・苦笑

いや、年のせいだよ、わかってるよ!!!(くっそーーー!年め!)

 

ただ、本当に消耗する。

役を生きるのは、どんな役でも自分の一生と被りまくる。

ドッと何かが抜け落ちる。何かが持っていかれる。爆

 

それでも、止められない!

 

室さん「一人でいると、何かぐーーーっと内側に入って出て来られなくなりそうな気がしてくる」と。

室さんは、お酒を飲む人だ。

稽古や仕事が終わった後、誰かと・・・、一人でもだが、いっぱいビールを飲んでご飯を食べて帰る・・・それが出来ないことがこんなに人間の気持ちに影響するとは・・・

 

私は、コロナ禍が始まって、不眠になった。

覚えている限り、毎日といっても過言でないくらい芝居をする夢を見ていた。

それが、この稽古を始めてから見なくなった。

起きられないほど眠い・・・(笑)

 

 

きっと、これが私たちにとって生きているということ!

 

皆さん、ぜひに見来てやってください!!!!

 

2021年

8月

03日

キャラクタークラスを終わらせることが出来ました!

先日、キャラクターが終わりました。

まだ2週間経っていませんが、兎にも角にも発熱などの報告はありません。今回もセーフだったことと思います。

 

感染者数は激増、今は何の病気や怪我で救急車呼んでも病院には行けない状況なのに、テレビをつければオリンピック。。。

何が現実なのか、どこが現実なのか・・・よくわからない...

 

稽古内容については、やはり全く少人数なのでゆっくり稽古できた。

他ですでに経験を積んでいる俳優さんは、今まで演出家に言われたコメントや自分の円食いの課題について、一回一回、こんどはこれ試してみよう!次はこれ!と、段階を踏んでお互いに納得のいく積み上げができたと思う。

新人さんや、根本的な課題に直面していいる方々は・・・

一言「直ぐに出来ると思わないで!」

焦っているのか・・・、自分でも長いこと悩んでいるから疲れ果てているのか・・・

(ま、焦るよね。私も20代の自分って焦っているイメージしかない。笑)

 

ウチのような「感情」を取り扱うレッスンでなくて、普通に劇団や映像の養成所とかで稽古してきた人も覚えがあると思うのですが・・・

役の人物が台本の中で「泣いたりわめいたりする」とする。

「泣いたりわめいたり」は出来るのだが、やったらそれは自分自身のようになってしまう。

演出家に「それじゃ違うよ」と言われ、苦悩して、挙句の糧「泣く・喚く」すらできなくなる。

 

「泣いたりわめいたり」は感情をオープンさせること。

それがちゃんと役の人物に見えること。これがキャラクター練習の問題。

 

単純に言うと、

①役の人物への洞察が甘い。

②自分自身の感情をオープンする問題が解消されていない。

この二点です。

 

「他人」というのは、自分とは感情表現の方法が違うのです。

①「怒る」ポイントが違う。

普段でも「え?そこでそんなに怒るの?」ってこと、あると思います。

なぜ、その人はそのポイントで怒るのか・・・これを理解する必要がある。

そして「怒った」時の表し方が違う。

ある人はストレートに「ムカつく」と叫んだり物を投げたりするが、ある人はそんなことはせず意地悪をする・・・とか。それをまた理解しなくてはならない。

②自分の個人的な感情が支配してしまう。

①の部分は理解できるけど、「怒り」始めたらその理解はぶっ飛んで自分が登場してしまう。

何をやっても同じ芝居に見える・・・と言われる人は、こういう課題が大きいのかと。

これは無意識のレベルだったり、習慣の問題だったりします。

 

いずれにしても、「ローマは一日にしてならず」!

正しい方法でじっくり取り組みましょう。

 

 

また、こんな状況で現場が止まってしまわないか心配な今日この頃。

もし、時間が出来たら、こんな時だからこそ自分を高めることに時間を使って、「来るべき日」の備えましょう!

ああ、待ち望むよね!「来るべき日」!!!

2021年

7月

02日

6月エクササイズクラス終わりました。

今回も無事、終わることが出来ました。

まだ、二週間経っていないのでわかりませんが、兎にも角にも開催中はみんな変わりありませんでした。感謝ですねぇ!

 

今回のチーム名を命名すると「甘えたいボーイズ」チーム。爆!

20~30代の男たちが、オープンしてみると押さえている感情は「甘えたい」。

ま、理にかなった反応かと思いますが、いやーなんで同じような人が揃うのかねぇ・・・。どっかでシンクロしてるのかな。笑

 

そして今回目立ったのが、男女ともに「相手のエリアに踏み込まない人」

 

このポイントこそがリピテションを行う大きな理由です。

よく日本で「感情解放」といいますが、演技で使う「感情」を「解放」しただけでは役に立たない。

なので私はこの言葉を使いません。

エクササイズを経て自分の感情に気づき、声に出して表現することができるようになって、いざ他に人と面と向かってリピテションをやって交流しようとする時。

作業(アクティビティ)という練習をやるのですが、その時、一人の人は「どうしても急いでやらなければならない作業」をやっているのです。もう一人はその人に「近づきたい」とか「構ってほしい」という気持ちを持つのですが、その気持ちは言えるのだが本当に近づこうとはしない。。。

摩擦を避けるのです。

 

アシスタントの一人が「今の人は本当に『いい子』で『相手の邪魔をしない』『他人との距離を詰めない』ことが多いですよね」と。

これをやってくれないと、相手に影響を与えられない!つまり関われない!

 

アシスタントの言う通り、今の人は『相手の状況を忖度する』ことを学習し過ぎているのかもしれません。

より、厄介になってきたのかもなあ・・・!!!!

 

 

そして、いつも「よかった」「成果がでた」とばかり言ってる気がするので(嘘ではないですが)、課題を書きます。

コロナ禍で回数を減らしチケット制にしたので、回数が少なくて終了する人がやはり多い。

そうするとやっぱり一定の結果が出るところまで行かない。

この練習は「感情」に対する考え方だけでなく習慣を変えなければならないので、頭でわかってもダメなのだよね。。。

 

最近は他にもリピテションを使うレッスンが増えているのらしいので、どこでもいいから、出来るようになるまで続けて欲しい。

これは筋トレと一緒なのだよ!!!!

 

ともあれ、次はキャラクターで待ってます!

 

 

 

2021年

6月

03日

アクターズワークスのエクササイズと「NEED」

先日、スーザン・ハドソンの「NEED」「TRUTH」から、ディープ1エクササイズクラスを新たに作り直した旨、

アップした。

昨年からこれを勉強すればするほど、元々今までアクターズワークスでやっていたエクササイズクラスはこれに基づいて作られたメニューではないかと思うに至っている。
このアクターズワークスのレッスンメニューは私の師匠、キャリー・ジベッツ女史が作ったものだ。
いや、キャリーさんもそのまた先生から引き継いだのかもしれない。
ともあれ、スーザンさんとキャリー先生はほぼ同年代のアメリカで、俳優・トレーナーとして生きてきた方々である。
当時のニューヨークでは、リー・ストラスバーグがアクターズスタジオをつくり、その一派からサンフォード・マイズナーが独立しネイバーフッドプレイハウスを作って覇権を争っていたと聞いている。
それらの出身俳優たちが卒業したりドロップアウトしたり・・・。新たな自分の境地を求めて様々な訓練方法が編み出されていったのだろう。
元々「NEED」でのレッスンを経験された某プロデューサーも、「アクターズワークスの稽古の方が実践的だ」と評価してくれていた。
実践から「NEED」を読んで勉強した私から見ると、こちらのエクササイズをやった人が「NEED」をやると、「NEED」のレッスン効果がとても高いと思う。
実際、こないだのメンバーも、とても深いところをピックアップしてくれていた。
そして、前回も書いた通り「頭」で考え付かない「事実」に行きついてくれた。
私としてはこのカップリングは大成功だったと思っている。
私はネイバーフッドプレイハウスの出身ではない。これはプロフィールで明言している。俳優として、日本でネイバーフッドプレイハウス出身のキャリー先生のレッスンを受けてトレーナーも始めた。
もう20年も前の話だ。
そして、ウチの練習は、ネイバーフッドプレイハウスそのものではやっていないエクササイズが入っている。
ただリピテションという、サンフォードマイズナーさんの画期的な発明ともいえる練習方法がベースであることは間違いない。その後のシーンまでの組み方も、彼の考え方に基づいて作られている。
私が若いころも今も、レッスン方法についてのすったもんだが繰り返されることがある。
そして長々トレーナーをやってきた私に問われることも多い。
俳優がスキルアップのために演技ワークショップなどを受けるように、トレーナーもどこかでスキルアップすることは大切だと思うが、そのやり方や考え方は人それぞれだと思う。
今回は、いわば2つのレッスン方法をくっつけたわけだが、これをうまく受講してくれる俳優さんに伝えられるか・・・が、私の能力!ということになる。
キャリー先生がレッスン中で言っていた言葉で彼女のこの言葉でこの先生を信じようになった一言がある。
「レッスンにいいレッスンと悪いレッスンはない。その人に必要なレッスンがその人にとっていいレッスンだ」
この言葉には、裏があると思っている。
裏を返せば・・・
俳優は、自分の演技にとって必要なことを自覚して、それを自分でつかみ取らなくてはならない・・・ということだ。
目指せ、自立。舞台の上では、カメラの前では、誰も助けてくれない。

2021年

6月

01日

新たなディープ1エクササイズクラス

コロナ禍が続いていて、昨年からディープエクササイズクラスが出来なかった。

昨年、なんとかしたいという気持ちと、家に閉じこもるしかなかった状況から新たな勉強をしようと、いやそうでもしてないとどうしようもない気持ちで勉強を始めた。

スーザン・ハドソンの「NEED」と言う本に書かれている演技訓練方法。

 

昨年の年明けに、その方法を勉強した某局のドラマのプロデューサーが久しぶりにご連絡くださって色々お話ししたり、こちらのクラスを見に来てくださったりしていた。

その後、コロナ!

昨年の緊急事態宣言中、「NEED」を読んで独学。その後夏~秋にアクターズワークス経験者の若手にお願いして、プレ稽古をし、そのプロデューサーの方に合流していただいたりして勉強会をやっていた。

 

今回、それを初めて開催した。

私も緊張しながら、手探りしながら進めていったが、あらなた局面を作り出せた気がした。

受講してくれた俳優さんが、そこに導いてくれた気がする。

 

これまでもアクターズワークスのエクササイズクラスで、あらゆる感情を正直に表現していくことをトライして、行きつくところはその人の「本当の姿」を表に出すこと。

スーザン・ハドソンの「NEED」の考え方を取り入れることによって、より明確に本人自身がそれを自覚して探し出すことに成功できたと思っている。

 

例えば、負担の多い子供時代を送った人。

父親がアル中、体の弱い母親と貧乏しながらの子供生活・・・とでもしておこうか。

子供ながらに体の弱い母親に気づかい、自分の気持ちを抑えて「いい子」を演じて育ってきた・・・。

としたら、頭では「きっとその子供は『怒り』とか『悲しみ』を抱えていることだろう。だってそんな不幸な生い立ちなんだもの」と考える。

ところが本当に、真実は小説より奇なり・・・

いや、下手な考え休むに似たり(だったっけ?)

見つけ出した「本当に感じていたこと」は「そんな不幸な中にも、私は両親に愛されていたのだ」ということだった。。。

 

そういうたぐいの出来事が満載だった。

 

 

本当に本当にやってみなければわからない、やってみて実感したことは何より力を持っている。

そんな今回のレッスンだった。

 

 

でも、でも、それでも・・・

リピテションが出来たら、もっともっといい稽古になった。

 

心底その俳優さんが「開いた」状態になれた時、本当のチャンスに相手とリピテション・交流できれば・・・!!!

ああ、悔し~~~~~い!

 

コロナ禍が終わったら、絶対今までのディープ1に今回の成果を結び付けて、最強のディープ1クラスを作ってやる!!!

見てろ!コロナぁ!

 

って何に向かっているのだ、ワタシ。(笑)

 

2021年

5月

14日

苦悩の稽古、続く・・・

9日にキャラクタークラスが終わりました。

4人という少人数、半分zoom、という感染対策稽古でした。

 

稽古の仕上がりは・・・

本来10人でやるのをたったの4人なので、充分な時間が取れ、何回もやり直せました。

モノローグドラマ状態になって、普段はそこまでできないのですがシーンのコメントまで出来て、細かい繰り返しも出来、納得の最後でした。

 

キャラクタークラスで実在の人物・・・自分の母親や父親を演じる、のですが、それにはこういう理由と効果があります。

まずは、役の人物には必ず「一生」という人生があり、どんな人にもドラマがある・・・ということを実感してもらうこと。

そして、エクササイズで経験した「親のからの言葉で身に着けたオートマッチクな習慣」を見つめる機会になる。

 

最初の効果はわかりやすいと思います。これは台本に行ったときに「脇役」「ちょっとしか出てこない役」にこそとても有効です。

2番目は、今回、それに匹敵する俳優さんが受講していました。

親は自分にとって「行動を規制する人」。子供を心配して「これはやっちゃダメ」「こうなりなさい」を強いて来ている存在。親を演じるためには、なぜそれをやっていたか・・・を肯定的に納得しなくてはならないのです。

親が「目の上のたん瘤」だったコが、「まあ、親も大変だったんだなと・・・」と言えればもう大丈夫。親を演じられることと親と言う存在を受け入れられることがイコールになる人がいます。

その場合、俳優として表現する根本的なところをクリアできることになります。

とても重要で、とても素晴らしい瞬間です!

 

素晴らしい4人とたっぷりな時間を共有しました!

 

 

ですが・・・

もう去年から会計的にはド赤字!

いや、みなさん同じと思いますが・・・。

昨年は文化庁さんのおかげでその赤字を埋め、何とか継続できましたが、これだけ緊急事態宣言などの締め付けが出まくるともう・・・

稽古中にも「〇〇給付金もらった?」「○○はどうやるの?」「柚木さん、忘れてた、領収書ください!!」などの会話が飛び交う。

ついつい「どうなっていくのだろう・・・」と不安な気持ちにもなる。

 

変異株で感染が広がっていて、自分自身にも受講してくれる若手俳優たちにも「感染させてはならない!」という緊張感が走る。もし後遺症が残って呼吸器に問題が起こったりしたら俳優生命にかかわる。

その反面、政府や東京都の対応には怒りを感じることを否定できない。

「不要不急の外出」???

我々芸能関係は不要不急なのだそうだ・・・!!!!

五輪は感染対策をしているので開催する。医師会の会長は政治資金パーティーをやる。それは黙って前を向いて飲食もしないから100人以上で集まって良くて・・・、なのに映画館は休館!

って、どうゆうことよ~~~~~~~!!!

 

と、叫びたい。

心が折れそうになる。

 

 

つい、「もうアタシなんか後の時間が少ないんだから、なんでこんな事になってんのよ」と言うと、若手は「柚木さんはもうキャリアがあるからいいじゃないですか。俺たち2年間もプロフィールに書く仕事がないんですよ。」と。

なるほど、やっぱりみんな苦労しているんだ。

仲間たちよ、耐えよう!全員で!

 

ちなみに、この話を仲のいい30歳の女優に話したら「そりゃ、柚木さん、ワカモノの方が大変ですよ」と一括された。。。えーーーん、だれか味方して!(笑)

 

2021年

4月

19日

なんとか、なんとか、なんとか終わったエクササイズクラス

第4波が終わらない今の状況ですが、緊急事態宣言の時短に翻弄され続けたエクササイズクラスがなんとか全メニューを終えることが出来ました。

感染数が増えている中、ギリギリのギリギリでした。

 

今は「10人で100㎡!」を合言葉に、必ず人と人の距離が1.5mとれる稽古場を原則にやっています。なので、公共施設を使わざるを得ません。

そこに!時短!

21時終了なので、いつもいつも20:45に私が「撤収!」と叫び、施設の外で最後のコメント、連絡事項・・・という稽古。

最後の2回は東京都の蔓延防止重点措置のためさらなる時短で19:30まで!!!ええええ!!!!

とりあえず一回だけ一般スタジオが空いていたのでそこに変更。4時間やりました。みんなぐでぐでになったことでしょうが、やはり、終わりを気にせずゆっくりできたのは、参加者の方々も充実感があったことでしょう。

 

※感染対策をすることに反対ではありません。この意味の分からない締め付け。補償が滞っていて全くの不平等。これに強い憤りを感じています。

 

 

そんな中だからこそ、一回一回積み上げて、一人一人「開いて」いくのが、いつもより心にしみました。

いつもそうですが、どんどん男っぽくなったり、顔がはっきりくっきりしてくる感じが手に取るようにわかり、生き生きと躍動してきます。

 

稽古できるのがこんなにも幸せだなんて!

 

その中で、一人、今回初めて参加して大変苦労している俳優さんがいらっしゃいました。

30代後半。このエクササイズは年齢が高いほど困難なのです。

積極的に前に出てやる。でもできない。躓くところはいつも同じ。私も何度も何度も同じコメントを繰り返す。。。。

 

本当にキツイと思います。

私は自分のことを思い出します。

 

そもそも、なぜ私がこんなにも長く「教える」羽目になったのか・・・

出来なかったからです。何度やっても何度やっても出来なくて、それでもあきらめるわけには行かなくて・・・

だから、他の人に提供できるくらいに熟知してしまったのです。

 

ずっと思いながらコメントを繰り返します。「これさえ越してくれれば・・・」と。

今、ずっと願っています。

あきらめず、きついけど我慢して続けて欲しい。この先にある新しい世界を見て欲しい!

それだけ!

 

 

今回、スタッフも大変で・・・写真を撮る余裕もほとんどなく、また、事務所所属の方が多くてみんな怪しいハートマークやカラフルな犯人目かくしをさせて頂きました。(笑)

 

 

2021年

2月

20日

2月 台本一冊全部読む アフタープレイ

この「アフタープレイ」はとぅびぃこんてぃにゅー!!!

先日、台本一冊全部読む アフタープレイが終わりました。
昨年から慌てて始めたこの企画、家田淳さんという演出家の登場で、新たな展開を迎えられそうです。
ちゃんと積み上げた作品作り…
おお!なんという素晴らしい響きなのでしょう!!!
zoomという、苦難の末のコロナの落とし子ではありますが、この新しい武器をプラスに変えて。
芝居の稽古は時間がかかります。
時間がかかるという事は、稽古場、参加者のスケジュール… ひいてはお金がかかる…
作品を世に出すとなれば、なかなかゆったり稽古していられないのが現実です。
この問題を、インターネットがかなり埋めてくれたのだと思います。
コロナ禍で不自由な中、「zoomでもこんなグレードの芝居、掛け合いが出来るのだ」というところにチャレンジして、出来得るならば配信まで持って行きたい!と、夢が広がります。
それの第一歩とすべき台本についてのトーク。
いつものとおり、全くのフリートークからスタート。
自分の考えを自分の言葉で語る。
失敗?周りの意見と違うことを恐れず受け入れる。
これも、自分を表現する大事な要素です。
アフタープレイについては、また繰り返していきますので、いつもより放置状態が加速。
いやー、楽しかったですねー!
次回は、誰も喋らなかったら私がずーっと喋るぞー!って言って始めようかしらん。
私、お喋りなんですよね。笑

2021年

1月

02日

2021 あけましておめでとうございます。

世界中が苦難の年が続く船出です。
心折れそうになっても、継続は力と信じて・・・。
芝居をやるしか生きようがない。
笑おう・・・
笑おう・・・
春だ!
2021年 新春  柚木佑美


2020年

12月

16日

2020、最後のキャラクタークラス終了。

本当に怒涛の2020年。最後のクラスはキャラクタークラスになった。

先日、無事終了。

とにかく、稽古中に感染者を出すことはなく、みんな元気で最終日を迎えられた。

 

今年は、まずそのことに感謝しかない。

 

キャラクタークラスはエクササイズのように対面で強く感情を表現することはないため、感染への心配は少しは楽だった。が、ここに来ての感染急拡大。毎日床からセットまで除菌清掃。

そして、窓を開けるが・・・寒い!

みんな防寒対策しての稽古だった。

 

 

今回、こんな中だが・・・いや、こんな中だからこそ本当に熱意のある人が集まってくれた。

 

今回、前半zoom、後半スタジオだったのだが・・・

「前半のzoomの日程だけでも全額払うから参加する」といって関西から参加した人。

そんなこと言われたら、あたしだってしゃーないやんけ!と言う気持ちになって、持ち運べるパソコンを新規購入。なんとこのアタシが2台持ち!

ビックカメラに買いになった時、「なんでここまで来て、この年で、アタシがパソコンで苦しまなきゃならないのか!」とビックにおにーさんに愚痴りまくった。

そしてスタジオには、一人だけ画像で参加していた。(笑)

 

静岡県から、後半4回、バスで通った人。

もう、マジか!って感じ。

 

養成所に行きながら、バイトもしながら、それでも10日間やり切った人たち。

キャラクタークラスは宿題の嵐なのだが・・・!

 

再演の舞台出演を控えた人。

初演でうまくいかず泥沼だった役を、リベンジを誓って参加。

 

次回のオーディションでの役を練習する人。

 

 

全員、確実な目的を決意をもって参加していた。

やはり、その気持ちを各々自分自身は裏切らない。

稽古途中でそのキャラクターを体にしみこませるために、よく設定の即興をやったりする。

その面白いことと言ったら・・・。

どんどんよくなって、最後はほんとにおもしろい「通し」になった。

そして自分の今いる位置と、今後の課題を確認できる。

 

 

そして、俳優はその役の人物の人生を「受け入れ」て「好き」になる。

演技がうまくいかなかった時の、俳優の状態として

「役への愛が薄れたのでは・・・」

「いや、薄れたつもりはないけど、それより自分への注意が上回った」

「役の人物はワガママだから、そうするとすぐそっぽを向く」

という話をした。

 

この会話、何気に私はとっても気に入っている。

今後使うだろうなぁ・・・この説明!(笑)

 

 

あああああああ!

来年こそ、ちゃんとした打ち上げしたいぃ~~~~~!!!!

 

 

2020年

11月

27日

今秋2クール目のエクササイズクラス、終わりました。

11月半ば、エクササイズクラス2クール目が終わりました。

感染が急速に拡大し、緊張感が増してきた中、滑り込みセーフみたいな気持ちでした。

もちろん、このWSの中での感染はありませんでしたが「バイト先で感染者が・・・」ということでのお休みも出てきて、じわじわと迫ってくる感じがありました。

演劇界、芸能界 いや日本中・世界中 頑張っていたのに・・・という落胆の気持ちは否めません。

 

が、若者たちは元気でした。

たくさんの感情を爆発させ、学んでいってくれました。

その「前進したい!!!」というエネルギーに涙が出る思いでした。

 

追加の回を見学に来てくれた俳優さんが言ってくれたことですが、

「やっている俳優さんの個性が際立っている」

この言葉が一番うれしい感想です。

 

まずは自分自身を表現する・・・これは簡単なことではありません。

自分の「見られては不都合な自分」を公にさらすのです。こんなキツイことはありません。

このエクササイズに来てくれる俳優さん方は、そのことに果敢にチェレンジしてくれているのです。

 

この冬はまた我慢の季節になりそうですが、負けないぞ!

果敢な若者たちにエネルギーチャージしてもらいました。

 

そして、しんどい時、家で見る映画にどれほど気持ちが助けられたか・・・

ほんの2時間、現実から夢の世界へ。

その時間がどれほど大切なものか。

私たちの仕事は、そういう仕事なのだ・・・と改めて強く思いました。

 

今秋2クールのエクササイズクラスに参加してくれた俳優さん方本当にありがとうございました!

またみんなで前に進もう!!!!

 

2020年

10月

29日

コロナ禍でのエクササイズクラス無事終了

先日9~10月エクササイズクラスが終了しました。

無事、本当に無事に、感染者もなく全メニューが終わりました。

まずはこのことに、参加者の方々、会場の方々、関わってくださった全ての皆様に

 

ありがとうございます!

 

です。

 

コロナ禍で新体制・・・週一回、チケット制、もう対応がバタバタでした。

政府の言う「7割経済」ですが、感染対策やらなにやらで仕事量は1.5倍。。。

真面目に体力勝負です。

今はお店もホテルも、コロナ禍で影響のある職場はみんなそうなのでしょうね。

 

本当に「皆さん、頑張りましょうね!」という気持ちです。

 

 

そして、内容。

メニューを一つ減らし、回数も8回。

「これで結果を残せるだろうか・・・。でも不安がっていても始まらない。やるならやるしかない」そう腹をくくって開催に舵を切りました。

無事終わった感想は「ワークショップは受講した人のものだな」です。

初めて来てくれた役者さん方は、以前を知らないわけで、今回の自分の経験を大切に思ってくれていました。

そして、ちゃんとした訓練の場に出来るかと言う、私の責任は私が負うべきこと。

だからこそ、受講してくださった方々のこの結果、この受け止めを私がきちんと把握して次を見ていく。これしかないと思いました。

 

どういう稽古もその俳優さん一人一人の成長こそが大切です。

トレーナーの能力はもちろん、一人一人の俳優さんが自覚して自立して成長する、それが一番その人のためになる・・・・

それを改めて感じたWSでした。

 

 

フェイスシールドマスクなどでの弊害も、もちろんあります。

何か体につけるということは、それだけ俳優の表現に大切な「身体」に規制をかけます。

こんな小さなものがこれほど影響するのか!と、やりながらとても歯がゆい思いもします。

でも、これも受け入れていくしかない現状です。

現場が十分に動いてない今、ただただ何もせず過ごすという選択はしないほうがいいと思います、特に成長段階の若手にとっては。

「今こそ訓練する時期だ」と思える気持ちが素晴らしい!

 

 

まだ10~11月クールのクラスは11月半ばまで続きます。

こちらも安全に最後まで・・・を祈りながら頑張っていきます。

 

神様仏様・・・!(普段、信心もないのにこんな時ばっかりですが・・・笑)

 

2020年

9月

10日

始まりましたー!新体制エクササイズクラス

秋とは思えない残暑!

その中で、ついに始まりました、エクササイズクラス。

GWは緊急事態宣言真っただ中。「延期」と言う名のキャンセルになってしまいました。

その後、それにエントリーしていただいた方々とも連絡を取りながら・・・ついに再開です!

 

感染対策として、広い稽古場、人数を減らして、もちろんフェイスシールド・マスク・換気。

いつどうなるか分からないので、チケット制導入。

基本、週1回。

・・・何かあっても継続できるように・・・。やめない覚悟!

 

 

といっても、週一のエクササイズクラスは私がトレーナーをやるにあたっては初めてのケース。

毎日であろうが週一であろうが、レッスンが始めると俳優たちは・・・なるようになる!

私自身が、気が短い・・・というか、「イラち」なので、どれだけのたうち回ろうともさっさと結果が出したくなってくる。

いかんいかん・・・

焦らず、じっくり、結果がすべて!と言い聞かせる。

 

私自身が初めて受講したときは、週一で2か月半かかって終わらせた。

効果というか結果はか変わらないと思う。

 

まだまだあまり現場が動いていない中、しっかり基礎固めを・・・と思って来てくれている俳優さんたちに確かな結果がでるように、じっくりと進んでいきます。

 

 

2020年

9月

03日

稽古場で、シーンクラス! 後半だけでも・・・!

8月はキャラクター&シーンクラスが出来ました!

前半はzoomで、後半は稽古場で。

まだまだ色々な状況の方がおり、対面はちょっと・・・と言う方、対策を講じて稽古場で・・・と言う方。双方の希望を叶えるため、半々で開催しました。

 

著名な演出家・俳優の方々の言葉通り、やはり芝居は

「暑い体をぶつけあって、唾を飛ばしあってなんぼ」

私もそう思います。

本当に「芝居」が出来るようになるまでまだ時間はかかりそうですが、今出来ることをやり続ける!

それしかないです。

 

zoomでは、

キャラクターはキャラクター分析と役の人物になってスピーチと会話、モノローグドラマのさわりまで。

シーンは、台本読解とやり取り、キャラクターの確認。

 

そして、後半は稽古場へ。

稽古場ではもちろん、感染対策の床掃除・セットの椅子やらテーブルやらを毎回全部拭いて。

ずっとフェイスシールドか透明マスクを取らずに練習。

一回シーンが終わるたびに窓全開。

ほんとに体力勝負やーーー!

病院や学校の方々は毎日これをやっているかと思うと頭が下がります。

 

 

そんなこんながあっても、フェイスシールドで飲み物を飲む動きが出来なくても・・・・

ああ!対面って最高!!!

人間を感じられるって最高!!!

 

稽古場初日の全員の言葉。「やっぱりコレだよね!!!」

 

 

ウチの稽古はやはりリアリティを重視するタイプの稽古です。

今回の稽古でも・・・いました。

勝手にアドリブ始めちゃう役者。

私が天然と言っているタイプの役者さんです。

そういう人は、私のように頭で、理屈で、芝居をしてしまう役者には羨ましいくらいコロコロと感情が動き、強い感情もがっつり表現できます。

でもその感覚が・・・楽しくなると、気が付くと、すぐアドリブ言ったり台本のストーリーをひっくり返したり・・・。

天然さんは、自分らしくやるのはいいけど、台本の理論・与えられたキャラクターをしっかり守ったまま自分の良さを出さなくてはなりません。

即興演劇でなければ、役者は「セリフ」を言ってなんぼ!

決められた動きが出来てなんぼ!

です。

私は若いころ、ここで右向いてこのセリフ言って・・・みたいなことを「上手」に出来ました。

そしてディレクターに「ちゃんとできている。でもおまえの芝居はちっとも面白くない」と言われ、このような稽古に足を突っ込んで、ここまで来ました。

こんな時期だからこそ、初心に戻って、

「台本に書かれたことを、毎回新鮮に。まるで初めてやるように。」

 

そして今回、ずーっと地道に続けてきた役者さんが、みごとに開眼!

その役者さんは、おとなしいタイプの人で、言葉遣いも優しく、自分に自信がないような感じでした。

最初はセリフも出てこないし、ただ叫ぶだけになるし、テトニー(体が固まること)起こすし・・・。

でも、稽古が進んでいくと、その原因はその俳優が「自分はまだまだできてないから、何もかもまだ足りない」と思うこと、自信がないこと・・・だということがわかってきました。だからすべて過剰にやってしまう。そうすると相手との交流もうまくいかず、シーンは台本通り進行しない。

自分が読み取った通りに、感じた通りに、失敗を恐れずシーンをやってみると、もう最高の出来でした。その人は今まで充分稽古を積んで力をつけていたのです。

それを自分自身で抑え込んでいたのです。

もったいない話ですね。

 

自分で自分を知って、勇気をもって表現していってほしいです。

基礎稽古って、そのためにあるのだから・・・!

 

写真は・・・

マスクなしの集合写真は、直前にマスクを取ってみんな口を真一文字に結んでいます。

稽古中の写真は、フェイスシールドと透明マスクの嵐。

残念ながら光って顔の表情が見えにくいのが悲しい。

それでも、やっぱり、芝居をしたい!!!!!

 

2020年

8月

22日

やっぱり人と関わるって素晴らしい!

8月、対面のリピテションが出来ました。

7月はzoomに変更しましたが、やはり、人と人が関わる姿は素晴らしい!

 

まずは、K’sスタジオさんに感謝です。

久しぶりに行ってみると、換気口が2つも増えて空気を回す扇風機やサーキュレーターを備えていました。安心感倍増でした!!!

 

今まで通り、養生テープで超えてはいけない川をつくって距離を取ってのリピテションが中心ですが、最後に一回だけその真ん中の「川」がだんだん消えていく・・・バージョンをやりました。

今はすでにみんな、相手と近づくことに緊張感を持っています。

それがきちんとリピテションに反映されていて、リピテション全体が丁寧に繊細になっているのを感じました。

距離を取ることが良い方に作用して、自分で自家発電の感情を振り回してもどうにもならないことが体に落とし込まれているようです。

これをプラスの遺産にしなくては。

 

転んでもただでは起きないぞ!!!

 

そして、キャラシーンクラスが昨日から始まっています。

Show must go on!!!!

 

 

2020年

7月

29日

7月はzoomリピテションでした!

7月は特別リピが中止になり、zoomでのリピテションでした。

 

zoomリピに初めて参加した方々もおり、繰り返していただきますが、このzoomリピは俳優としての感性のキープにはなりますが、実際に「人」が目の前にいないということはそれだけ「危険」度がないのです。

人間同士の交流、感情や人体そのもののぶつかり合い、その情熱が魅力の演技においては、本来の練習には及びません。

 

ですが、この状況を嘆いていても始まらない。

 

いるのは自分のウチ・・・という状況であっても、みなさん「イキイキ」感をキープしてもらえました。

中には、「え!この子こんな顔してたのか?こんな声してたのか?」とびっくりするコも。

自分のウチということで、リラックスしているのです。

やはり人間一歩外に出ると緊張は否めない、ということを再度実感しました。

 

来月はぜひ、稽古場でリピをやりたいと思います。

稽古場でもそれくらいリラックスして欲しい!

頑張ろう!人類!!!!

 

2020年

7月

24日

7月のzoomレッスンは・・・殺人犯!

先日、zoomでの「台本一冊全部読む」クラスが終了しました。

 

今回は映画のシナリオ。

戯曲と違って風景が動く!

当たり前ですが・・・・

映画監督さんのいう「絵」が、素晴らしい演技をしているのが実感できました。

 

そして、今回の台本の主人公は「殺人犯」。

今回も普段のアクターズワークスのシーンクラスではなかなか扱えない題材です。

そんな台本に出会えること。

zoomという武器で地方の人たちを会えること。

それはコロナの唯一の良かった面ですね。

 

何度もお仕事した某テレビ局のドラマのプロデューサーの方と先月でしたか・・・お話ししました。

「犯罪者と普通の人は何にも変わらない」

そう言われて、つい「それはそうなんですけどね・・・」という私がいました。

彼は諦めない!

「いや、そうなんだ!」

と。

本当にそれを気持ちの中に叩き込まなくては、こういう台本は理解できない。

途中で「自分とは違う人」というところに逃げそうになる。

私も、改めて立ち向かう覚悟をしました。

 

みんなで読み込むことの素晴らしさは、本当に多岐にわたる考え方を受け入れられること。

そこから、あきらめずに「殺人」という日常にない行為を落とし込んでいくことが出来ました。

読み方とか、役のキャラクターとかは人の数だけ幅があるということ。

本当にそれを体感したら、いわゆる「ダメ出し」を否定せずに受け入れられると思います。

ま、そこまで読み込まなきゃ!って話ですね。(笑)

 

 

8月にはキャラクター&シーンクラス

9月からはチケット制のエクササイズクラス

 

芝居を続けよう!!!

 

2020年

7月

01日

特別リピやりました!

特別リピを開催できました!!!

特別っていうのは、もちろん「ソーシャルディスタンスリピ」です。

いや、コロナ対策とかソーシャルディスタンスとか、いうのはちょっと悔しくて「特別リピ」と。

かすかな抵抗でしょうか・・・(笑)

 

緊急事態宣言前に同じリピをやった以来、なんと3か月ぶりです。

もちろん感染対策はできる限り・・・

普段は10人とかそれ以上でやっているのを参加者6人で。

床も椅子も拭いて、消毒用アルコールを並べて、アルコールティッシュも・・・

マスクに透明マスク、フェイスシールドはより取りみどり!(笑)

 

 

リピテションは、感情を交流させる練習です。

普段は、言葉と行動の両方ですが、この事態では

・2mの間隔をあけそれ以上は近づけないという制限付き

・椅子を背中合わせに配置、基本的に相手を見ることができない状態で

という2種類をやりました。

 

人間には、その人なりの「人間距離」というものがあり、他人がその距離から内側に入ってきたら「恐怖感」が作動し「警戒警報」が鳴るものなのです。逆に家族や恋人など親しい人とは「もっと近づきたい」と感じるので、距離があったら「寂しさ」などを感じます。

その距離が保たれているということは、「怖い」という気持ちが起こりにくいので感情の起伏は起こりにくくはありますが、ちゃんと相手を見ること、しっかり声を出して相手に伝えないといけないこと、などはこのほうが鍛えられるという側面もあります。

後ろ向きに至っては「視覚」を奪われるので、もっともっと集中して相手をキャッチしないと交流になりません。

これをやると、できてるかできていないかが露骨にわかる。。。

これも興味深い発見でした。

「こんな事態だからできない」ではなく、出来ることをあきらめないで続けていきたい・・・と改めて思わされました。

 

3か月ぶりに、生身のメンバーを集えたこと。

涙が出るほど嬉しかった!!!!

 

 

でも、やはりこの状態なのでみんな体が硬くなっています。

「恐怖感」を感じると人間は体を固くします。自分を守ろうとする本能ですね。

みんな自分が思っている以上にストレスを感じているのだですね。

運動やストレッチ、大切です。

そして、消毒、ああマジ大変!!!!それだけで一仕事!(苦笑)

それを踏まえて、一生懸命毎日開店しているお店や、病院・介護施設など、頭が下がります。

 

2020年

6月

19日

キャラクター&特別シーンクラスの延期について

ブログが大変久しぶりになってしまいました。

5月にはzoomレッスン「台本一冊全部読む」の「ヴェニスの商人」をやりました。

最初の「驟雨」でも書きました、全員がまず言いたい意見を自由に発言して行って台本を導き出していく時間を3日間取りました。

やはり、これはとても重要な時間です。

まずは、自分自身の意見を否定せず、その上で全体の台本の趣旨をくみ取っていく。

どちらが欠けてもダメなのです。

それを手に入れていける大切な時間でした。

 

その後、緊急事態宣言はどんどん解除され、あれよあれよという間に経済活動再開へ。

全国的にはもう何日も感染者が出ていないところも多く、私の実家のある岡山でも、まさに「日常」を取り戻しつつあるようです。

が、東京は・・・

演劇関係以外の友人からも「外に出ていいんだかいけないんだか全然わからない」と言う声が。

政府や東京都の方向性や対策も、相変わらずデータが示されないままの「掛け声」だけのものに、私には聞こえます。

 

東京都のステップに従って、対面してセリフを交わさない・いわゆる一人芝居の状態の「キャラクター&特別シーンクラス」を募集開始しましたが、思った以上に参加者の動きがありませんでした。

ここにきて東京都の様子が不安定であることと、それに対する都の対応がよくわからないことで、安心感が持てない人が多いのだと思います。

その感染の怖さもありますが、特に若者たちにとっての経済的不安定が想像以上に大きいと思いました。もちろん、若者だけではありません。事実、私自身も他人ごとではありません。

その2点で、「延期」の決断になりました。

 

延期を表明した後、メンバーの方々から

「恥ずかしながら収入が・・・」「バイトもやっと始まったばかり」

「親と同居で、やはりまだ不安」

などのコメントが寄せられました。

もちろん「参加を予定していたので残念」のメールも届きました。

こういうコメントをいただくと、延期したことが間違いだったのか・・・!と落ち込みもします。

 

 

テレビのニュースなどで、居酒屋で「やっとゆっくり飲める」と言ってビールを酌み交わすサラリーマンや、早々に温泉旅行に行ったりする家族の様子を見ると、「私たちの業界だけなんで!!!!」と、イジけた気持ちになってしまうのですが、「これは違う!みんな不安の中、工夫と努力をしている」と思い直し、気持ちを立て直す毎日です。

 

7月はもう一度、zoomで「台本一冊全部読む」を開催いたします。

これは格安ですので、皆さん、ぜひぜひご一緒に!

 

 

そして・・・私は・・・8月のエクササイズクラスを・・・・あきらめていません!!!

 

先日のニュースで、中学校の給食が一言もしゃべらず黙々と食べなくてはいけないので「つまらない」と。先生がなんとかしたい!と学校放送でDJを始め、生徒の投稿を読んだりほかの先生の心理テストをしたりで、受けに受けている・・・という記事を見ました。

いい話だと思いました。先生、すごい!

本当の新しいスタイルって、こういうことだな・・・と。

 

なんとか工夫を凝らして、8月にエクササイズクラスを!

そして、延期したキャラクター&特別シーンクラスを9月に!

 

 

3歩進んで2歩下がりながらも、前へ!!!

いつかは、思いっきり叫びあえる日が来ることを信じて!!!

2020年

5月

05日

台本読解のアンケートの追加です。

遅くなりましたが、追加のアンケートが来ました。

こちらもご一読ください。

アクターズワークスでは、第二弾を募集開始しました。次は「ヴェニスの商人」です。

あ~~~~大変!(笑)

 

=============

 

今回、zoomサポート・読解への参加ができてとても勉強になりました。

読解に関しては、最初のト書きの部分だけでこんなに想像できることがあるのかと驚きましたし、岸田國士が今でもたくさんの団体に上演されることに納得しました。

フリーディスカッションは、自分の部屋で話しているので実は稽古場で話すよりも話しやすかったです。相手の顔が一度に見えるのと、自分の手元は映らないので気軽にメモを取ることができたので自分にとってやりやすい環境だったのだと思います(今回の内容が喜劇寄りなことも関係あるかもしれません)

Aさんなど皆さんの解釈にも個性が出ており、それが読みに滲み出ているのが面白かったです。Bちゃんの大変個性的な家政婦(台本にちょっとだけでてくる役)とか。


戯曲読解は苦手意識が強かったのですが、今回のクラスやそれまで受けたクラスで、以前より前向きに取り組めるようになりました。
中々、自分の意見に自信を持つことができなくていつも中途半端な演技になりがちで、今回も意見を口にするとき恐る恐る……というところが多々ありました。しかし口にしてみると頷いてらっしゃる方もいましたし、違う場合は意見を言ってくださいましたし、正解不正解関係なくディスカッションを楽しむことができるようになっていきました。
ディスカッションをしている内に、新たな発見も生まれていきました。

今後、zoomで稽古やWSをする機会が増えていくと思うので、どうすれば有意義な時間にしていけるかの参考にもなりました。参加できてよかったです!


2020年

4月

28日

台本読解クラスのアンケートが出揃いました!

先日の「台本読解」クラスのアンケートをたくさんいただきました。

それをアップさせていただきます。

私があれこれ言うより、これを読んでいただいた方が皆さんによくわかっていただけそうです。(笑)

 

今回の台本は、岸田國士作「驟雨」でした。

そして、私がプランしたことは・・・参加者みんなの自由で本音のディスカッション。

これは、ミネルバ大学という大変個性的な大学の取材番組を見て、これはとても大事な事だ!と思ったからでした。

日本人はディスカッションにも慣れていないし、演出家は「先生」という習慣があり、つい「先生」の指示待ちになる。これが「俳優」という立場での演劇・映画の創作活動に大いに良くない!と思っていました。

それが引いては「正解探し」といわれる演じ方に繋がっている・・・と。

「台本をちゃんと読みこなすこと」と「それを演出家と話し合えること」この両輪がとても大切。

 

そのためにはまず、「間違ってる」とか「くだらない」ことからでも自分で言葉にしていくこと!から始めたいと思い、やってみました。

 

時間が短かったので充分とは言えないけれど、やり続ける必要があると思えました。

どうぞ、読んでみて下さい。

 

 

 

『台本読解は課題であり、やりたかった。勿論今までもやって来ましたが、いまいち自信がなかった。今後も続けたい。

 

 

 

あまり戯曲をきちんと読む機会があまりないので、参加してみた。
初めて一人で読んだ時は、なんか(戯曲の)動きがあまり見えず(会話はちらほら面白そうな所はあったのですが)淡々としている話だなと感じていたが、皆んなで感想を述べ合った二日目以降は、だんだん台詞に対して引っかかるようになり、なんでこの人はこう言ったんだろうと言うのに疑問を持って考える事が増えた。
自分と違う意見も、そういう捉え方もある、そう感じるんだと発見もあり楽しかった。
自分の読み方と相手の読み方が違うのも面白かった。

 

 

一日一日がいい意味で重かったなと・・・

 

 

 

やはり1人では気に留めなかったところや、違う意見を聞く事で人間を深めていくことができたなあという印象だった!

 

 

 

戯曲、台本をじっくり読む大事さを改めて見直せた。そういう見解もあるんだといい刺激をうけ、これから本読みの幅を見つめ直せそう。事前にもう少し個人で読み込んでおくべきだったなと反省。

 

 

 

他の方の読解を聞くことでそんな考え方もあるんだ〜!と思ったり、事前に読んで疑問に思っていた箇所がたくさん質問項目にあがってきていて、「あのこと」とは妄想でこれかな、とか思っていたことが全然違ってすぐ後ろにヒントが書いてあったり整理できてとても良かった。

 

台本をもらったらすぐに読み始めていたが、時代や背景をまず調べるところから始めたいと思った。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

 

 「自分はこう思った」と意見を言い、かつ人の「自分はこう思った」を聞くと、自分の読みの癖を知ることができたり、自分の引き出しにはない気付き方を知れたりするのでおもしろかった。

 

 

 

自分の頭の中ではこれだな、と思ったものでも、人に聞かれて答えるとき言葉にすると、うまく言葉にならなくて案外明確じゃなかったんだなと気付いたり、言葉にしたときに「あれ?違うな」とか「こんなに強く/弱くないな」と初めて気づいたりする瞬間があったので、質問して答える、人に説明するために言葉にする、はとても大事だなと思った。

 

よく「正解はない」というものの、それと「自分の妄想」はまた違うし、わかりにくい本や癖のある人物だと「自分に引きつける」読み方で失敗したり行き詰まったりするので、時々こういう台本を読むレッスンには参加していきたいなと思った。

 

 

 

台本の読解には苦手意識があったが、改めてやってみるとやはり思い込みが結構激しく、感覚だけで誤って捉えていたことが多かった。

 

最初はシリアスなシーンとしか捉えていなかった。実は結構笑えるシーンだった。

 

たくさんの疑問を解きながら読んでいたつもりでも、疑問とも思わずスルーしてしまったところが山ほどあった。。。

 

また、時代背景に関するアンテナがとても低かったことにも気付いた。今までやってきたのは同世代の作家の現代の作品がほとんどだったので、もっと違う時代のものも知りたい。違う文化圏。

 

 

 

 

2020年

4月

23日

zoomレッスン台本読解!

慌てまくってzoom体制をつくり、メンバーの方も「苦手なんだけど必死で」用意して「台本一冊読む」クラスを無事終えることができました。

 

リラックス&リピテションと違い、こちらはzoomで充分対応できるとは思っていました。

そのとおり。

普段アクターズワークスでは、一冊読んでの台本読解の練習はやらないので、私自身も大変勉強になりました。

 

やはり、台本は読めなくっちゃ!!!

 

台本読解に関しては、他の同じような稽古と変わらないと思います。

私が勉強になったと思ったのは、アクターズワークスでエクササイズクラスからシーンクラスまでのレッスンを地道に続けている人、あるいは他の練習でもきちんと継続していると思われる人は、やはり「読め」ている・・・という実感を持ちました。

 

「読めない」と思う人のある種は、「自分の思い込が強い」人だと思います。

自分の一方的な見方、価値観でしか、台本が読めない。

台本は、やはりとても客観的に論理的に読む必要があります。

主人公や自分の役の気持ちだけがわかっても台本が読めていることにはなりません。

 

ウチでやっているエクササイズというレッスンは「自分の感情を知る。認める。」という結果をもたらすので、「自分」がわかると「他人」がわかるようになる・・・、「自分と違う意見、気持ちを持っている他の人がいる」ということを納得するようになります。

そのことも、やはり「台本を読む」ことに効果的に作用していると思えました。

 

自分自身のコンプレックスや思考のクセを理解して、それはそれとして客観視して、ちゃんと台本を読むことができる・・・とても大切な役者の仕事です。

 

参加した方々は継続のリクエストを頂きました。

この状況が続く限り、頑張ろうと思います。

 

 

みんな、頑張ろう!頑張って生き抜こう!

 

いつかは必ず終わりが来る!

 

2020年

4月

13日

zoomを使ってのリピテションのレポート

本格的なコロナウィルスとの戦いが、いよいよ佳境に入ったと思われる今日この頃。

やっとzoomのレッスンの準備ができ、先日リラックス&リピのテストレッスンを2回行った。

 

これがこれが・・・思った以上の成果だった。

zoomくん、えらい!!!

 

正直リラックスはできると思っていたが、リピテションは大した効果は望めないと思っていて、「少しでもこの閉塞感を解消する手助け」くらいにしか思っていなかった。

が、俳優としての感覚を維持する効果ははっきりと認められると言っていい。

 

ちゃんとスタジオで練習する時と違って、ネットを使うのでまず声がちょっと遅れる。人によってネット環境が悪かったり、隣の部屋に家族がいたり、大きな声が出せなかったり・・・様々な規制・障害がある。

それをどれだけ「受け入れ」て、相手と交流できるか。

「受け入れる」というのは、「隣が気になるだから、上手くできない」ではなく、「隣が気になる」ことを無視せず「あ、今自分は隣を気にしている」ことに気づいて、その結果「イライラしている」という感情を相手に伝えられる・・・ということ。

演技に必要な「感情」というものは、自分で気づかなかったり蓋をしてなかったことにするとコントロールできなくなる。

障害が多いほど、いい訓練になっている。

 

また、音声の環境が悪いので、相手に言葉を伝えることにより神経を使い丁寧にやらないと伝わらない。

相手の言葉を聞くこともそうだ。ほんとに相手に集中しないと聞こえない。

だから、普段、自分一人で喋りがちな人はその欠点がより明らかになる。

 

どういう状況でも与えられた条件をフルに使って相手と交流する。

改めて、とても重要だと思わされた。

 

考えてみれば、特に映像のロケなどは障害だらけだ。

時代劇で山の中に連れていかれれば、それはそれで日常と違う環境がいい方に働く。(崖とか・・・笑)

が、そんなところばかりではない。

若いころ、ドラマのロケでごく平日の真っ昼間、普通の商店街でロケをした時、近所のおばちゃんたちが集まってきて指さされたりして、いきなりすっごく恥ずかしくなってドギマギしたことを思い出した。大したシーンではなかったと思う。ごく普通の日常会話のシーンで。

相手は有名な俳優さんだったと思う。

「みんな私なんか見てない」とか「私を見て無名な女優としか思っていないだろう」とか「店員の役で、地味な衣装が恥ずかしい。もっといい役だったらよかった。こんな私は見られたくない」とかとかとか・・・爆笑

もう、自意識のオバケ!

あ~あ、残念!(笑)

覚悟が足りなかったね。甘かったね。若かったね。(笑)

 

周りの環境は俳優に合わせてはくれない。俳優がそれを受け入れることが重要なのだ。

 

 

ただ、やはり、「キープ」に有効であり、「アップ」はあまり望めない。

エクササイズを終わった時点で俳優の感情の表現をブロックしているものにくさびを打ち込み、壊れるまで行かなくてもヒビは入っている。

それがリピテションクラスを継続することで壊れていく・・・そこまでの効果は望めないと思う。

あくまでもメンバーの人たち・・・つまり、このレッスンの内容や意味を理解している人たちへのキープクラスだろう。

 

それでも充分意味がある。

 

どういう形になるかわからないがいつかは終息する。いつかは・・・。

その時は一斉に芝居が始まる。舞台が・・・撮影が・・・急ピッチで。

その時にすぐ現場に出られるように!

みんな、生き抜こう!

 

2020年

3月

23日

俳優の声

マイズナーテクニックやメソッドなどを訓練した俳優は、セリフが聞こえない・・・と言われることがある。そういう俳優がいることは私も知っている。

自分の感情などを重視しすぎるあまり、ちゃんとした声を出さない人もいる。

 

あえて言うが、それはマイズナーテクニックなどの練習方法の問題ではないと思う。

俳優にとって、それは映像だけしかやらない俳優にとっても・・・、発声・滑舌はそれだけでもきちんと学ばなければならない重要な課題だ。

映画しか見てないが、ロバート・デ・ニーロの声が聞き取りにくいと思ったことはない。

 

念願の西山水木さんボイストレーニングをやっと受けられた。

水木さんに薦められてレポートを書いたので、ここにアップさせていただきます。

声の問題に悩んでいる俳優さん、声優さんがいらっしゃったらぜひ参考にして頂けたら幸いです。

 

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西山水木さんボイスクラス第一回 2020 3/18

 

 

 

念願の水木さんボイスを受講!半年以上かかったぜい!

 

 

 

最初は声を出す筋肉についてを図解で説明。

 

声を出すための筋肉とはいわゆる「横隔膜」だけでなく、いや、横隔膜を動かすためにも骨盤底筋をはじめとして脊髄起立筋など多くの筋肉が連携して声を出す。

 

腹筋だけ鍛えればいい・・・というものではない。

 

俳優は「ずっとしゃべり続ける」「いきなり大きな声を出す」「寒いロケ地で声を出す」など、通常会話だけできればいいというものではないので、声が出る仕組みを知って体からトレーニングすべき。「声」は体が出す。筋トレは必要。

 

ラジオ体操は素晴らしいボイトレ筋トレだそうだ。声を出す筋肉をまんべんなく動かせる。また背骨を波にように動かす「波運動」。これも効率的。

 

また、声モノマネは非常に有効ということ。

 

声でモノマネをすれば筋肉の「同調感覚」が作動して、その音の出し方を覚えていくということ。

 

 

 

私の若い時は「歌」の先生でボイストレーニングしてきた。当時はそれが当たり前だった。だが、水木さんのように「セリフ」を使ってボイトレしていくということは、「表現」に直結した声が作れると思った。普段の自分の癖で、どこの筋肉が弱いのか使い方が悪いのか・・・などがよくわかる。

 

 

 

滑舌について

 

これも「背骨でしゃべる」など、やはり体を使うことが基本のということ。

 

よく言われる「母音法」についての話があった。

 

これは劇団四季が採用した方法としてよく知られている。

 

日本語は母音と子音の組み合わせで出来ているので、言葉をすべて母音に直してしゃべることで滑舌をよくする。これは間違いない。私も高校生の頃、みんな四季にあこがれていて遊びのように普段の会話を全部母音でやっていた。本当に子供の頃遊びでやったものってしっかり体に見についている。いまでも何かペラっと文章を渡されてもほとんどすぐに母音に変えられる。

 

遊びのように・・・これが本当の「芝居の稽古」なのだろう。Don’t forget!「遊び心」

 

だがこの劇団四季流の「母音法」には一つ問題があって、ただ機械的にやっても変な日本語になる・・・ということだ。それが芝居のリアリティを無くしてしまうので否定する人もいる。

 

このことは滑舌の問題ではないかもしれない。

 

日本語は一音一音区切っては日本語に聞こえない。一文節リエゾンするように発音しなくては日本語の意味が通らない。

 

例えば「青い空が美しい」という言葉があったとして、「あ お い そ ら・・・」と素晴らしく明確にしゃべれても、まるでAIのようになる・・・ということ。

 

「青い空が美しい」だと2文節。「あ お い そ ら・・・」ではなく、「青い空」なのだ。

 

また、「青い空」という言葉にイメージやそれに付随する感情がある。「美しい」と来ているのだから、雲一つない・・・とか、そんなイメージか。そしてそれを見ている自分のそういう空を見ている何かしらの感情。それをひっくるめて人間は言葉を発する。

 

 

 

それをきちんと水木さんに説明してもらった凄く納得がいった。これをちゃんと理解していれば「母音法」は素晴らしい方法だ。現場で使おう!っと!

 

 

 

最後のエクササイズ

 

今回の最後は「声のレッスン」というペーパーを少しやった。

 

「明るい声」「暗い声」「大きな声」「小さな声」などが書かれていて、その指示に従った声を出す・・・というもの。

 

これは一人一人やっていって、水木さんが声を聴いて、一人一人にアドバイスしていく。

 

ある人は「明るい声」が明るく聞こえない。それをどうしたら「明るい」声が出せるか、水木さんの調整にしたがってやっていく。どこを響かせたらいいか・・・とか、どこの筋肉が使えてないからそれを使って・・・とか、どこを開けて・・・とか。

 

私はマイズナーをやっていて、それは人間の感情、つまり「インナー」と言われるものから演技をアプローチしていく。たった数分の「声を出す」練習とインナーは直結している。「明るい声」に指摘を受けた俳優さんはやはり「開ける」ということが苦手な人だった。

 

そして私は・・・。「暗い声」の「ら」に明るさが残る・・・ということ。

 

これは、私が「陽気で、前向きで、明るい」性格であるといったことではない。私の芝居の癖だ。「力で押す」「言葉の最初にエネルギーをたくさん出してしまって、尻切れトンボになってしまいがち」という・・・。

 

たった一言ですべてバレてしまう・・・。言葉ってスゴイ!

 

 

 

また、それを見抜く水木さん、凄かった。

 

なんでも歯医者さんと筋肉友達で、声を出すところの図解などもその歯医者さんから教えてもらったりしているそうだ。矢沢永吉のライブ映像を見ながら「すごいね~、この胸鎖乳突筋!声が出るわけだね~」とか言い合っているらしい・・・、

 

オタク度マックス!!!! ついていけるかしらん・・・()

 

 

2020年

3月

05日

キャラシーンクラスご報告 後半

先日、無事・・・? 今は何が無事なのかわからなくなってきましたが・・・、とにかく熱を出す人も咳き込む人もなく、キャラシーンクラス終了いたしました。

 

後半のクラスの進行状況をアップさせていただきます。今回も長い!(スミマセン)

 

 

第5~8日目

練習の中盤から後半。

 

キャラクタークラスは・・・

役の人物になって、みんなの前で役の人物の人生で大きな出来事を話す。

結婚やら大きな病気やら、親の介護や死、さらには日本の家庭ではタブー的な家庭の内情。。。

離婚、家族の誰かが引きこもっている、宗教にはまってしまった・・・などなど。

ここまでくるとまさに「劇」だ。

そのへんのドラマや戯曲と何も変わらない。

そして役の人物は、それを真っ向から他人に語ろうとなんてしない・・・という状況が出てくる。

わざといかにも軽いことのように笑いを混ぜたり、それには絶対触れず断固「自分は何も思っていない」という態度だったり。

 

エクササイズクラスのプリントに「言葉は感情を表す方法の一つに過ぎない」とある。まさにその通り。

ここまでくると、その人が本当のことを話せる設定が必要になってくる。

このあたりからフィクションの「設定」が登場する。

普通の人が辛いことや恥だと思っていることをモノローグドラマにしていく場合、本当はこんなことはなかったかもしれないが、この役の人物が本当の気持ち・普段は出さない感情を表現する場面を作っていく。

酔っぱらったり、亡くなった誰かの遺影に語りかけたり・・・。

今回のキャラクターでは、「えー!その話、人前でするんだ!」と逆にみんなが驚いたケースもあったが・・・(笑)

 

シーンは・・・

これまでの自分の課題を克服しつつ・・・

だんだん細かいセリフの「言葉の意味」やら、台本の大きな流れ、を注意していく。

これまで感情の流れを重視してやっていた、それを切らないようにしながら・・・たとえば「お父さん」という言葉にこの時どういう思い入れがあったか・・・とかを丁寧に入れていく。

また「ここでこの台本は流れが変わっている」というポイントをちゃんと読んでいく。

ここまでは仲良くやっていたのに、相手のこの言葉のせいでいきなり険悪になったり・・・という「折れ」を明確にしていく。

それがきちんと出来ればできるほど、作家がお客様に何を伝えたかったかがはっきりしてくる。見ていて「面白く」なっていく。

ここでも、やはり俳優個人個人のクセ、特徴が大いに見えてくる。

長所は短所、短所は長所だ。

短所がダメで直さなければならに所・・・ではない。

 

今回、一組は岸田國士の「紙風船」だった。

言わずと知れた名作で、私も21歳、養成所の時に練習台本としてもらって「これは何!どこがおもしろいの??」と思い、その年齢ではなんなのか全然わからなかった。(笑)

だから、今回の20代の二人ももう「読み」玉砕に近かった。(笑・・・えないが、もうこの年なので笑ったよ!)

一つは、頭では読めている・・・が身体では出来てない事例。

たとえば、この戯曲の途中で夫婦二人がエア旅行をする、「鎌倉」へ。

この昭和元年の時代。中流家庭の新婚夫婦が「鎌倉」へ旅行するのは、今の時代ではどういうことなのか!

「これはどういうこと?」と質問すると「この時代ではとても簡単には出来ない憧れの旅行」と言葉では答える。

が、それが感覚的にどういうことか、わかっていない。

「今、憧れの旅行って何?」とみんなに聞くと、「モルジィブ」とか「イタリアのモンサンミッシェル」とか答えが返ってくる。

ちゃんとそれを「感覚的」に入れてセリフを言えば、全然、シーンが変わってくる。生き生きしてくる。

また、シーンをやっていてその俳優「言えないセリフ」が自分ではっきりしてくる。

その言葉の意味がだんだん分からなくなってきた・・・とか、前のセリフと繋がらなくなっている・・・とか。

それをそのままにしない。そのセリフは、相手を取れていない、自分の気持ちや意味がついて行っていないなど、何か修正が必要な言葉なのだ。それを丁寧に修正していく。

 

 

 

第9~10日目

最後の詰めの日程。

 

キャラクターは、人生の一大事をモノローグドラマにしてその台本を自分で書いて演じていく。

ここで一番大きなことは「台本のマジック」だ。

これまでは、役の人物になってフリーに話していた。いわば即興。

ここで「台本」登場!

役者って「台本」となるといきなり「次のセリフは何だっけ?」「どうやって終わるんだっけ?」と「頭」が入ってきて、それまでの「自由」さがぶっ飛ぶ。

必ず一度その洗礼を受ける。

必要な体験だ。

こんなに「台本」に捕らわれてしまうのだ。

それがわかったうえで、「自分をオープンした状態に持っていく」「役の人物になる」「このシーンに至った状況を信じ、感情を感じ取っておく」を丁寧に繰り返し、相手を意識して毎回新鮮に相手に言いたいことをちゃんと言っていく。

その結果、これまでにように感情も変化していく。

 

 

シーンは・・・

これまで順調にくれば、一般に言う「ミザンス」を入れられる。

このセリフの時はここに座ってて・・・とか、この動きで相手にアプローチして・・・とか。決めていける。決めても自然な流れでそれをこなすことが出来るようになっている。

演出の方々は、相手との距離感で二人の緊張感を表そうとしたり、「見せ場」でどっちかの顔が隠れたりしないように動きを付けていくだろう。それにきちんと答えられる俳優になりたいものだ。

 

今回のシーンクラスで、とある劇団に所属した俳優さんが参加されていて、やはり「先にミザンスやセリフの言い方」ありきな方が参加されていた。

リピテションで培ってきた「相手とのやり取り」ありき・・・ではなく「ここでこう動く」「で、このセリフはこの動きで」と、決めてかかってしまう。

そのやり方が悪いワケではない。

 

作品作りは時間との闘いだ。いつまでも俳優の個人練習をしている時間はない。だからミザンスなどの「演出」はどんどんついて行って、「作品」を仕上げていく必要がある。

ただ、私は「俳優の技能訓練」をしている。

だから、それでは身に着かなかったことを、こういうワークショップを開いてスキルアップしようとしている。

その俳優さんにそれを心底理解してもらえなかったことは残念だった。

 

その場合、どうなったかの一例をあげてみたい。

例えば、『「こっちに来て」というセリフに80%の悲しみが必要だ』と思ったとする。そうするとシーンを進行する中でそのセリフが来ると80%の悲しみを充電するまで「間」をとってしまう。

その間が積もり積もって、全体では3分長い!間延びだ・・・客は飽きる。

そういう事が起きる。

何故、それにこだわるのか!!!

俳優のエゴか!

こういうことに対して、以前、小川絵梨子さんは「感情なんか後で来るんだ」と言った。

そういうことになるよね。

 

また、動きでもそういうことがある。台本ではとても繊細に「ちょっと触る」なのに、自分の感情ばかりに注視してしまってガバっと相手の手を握りしめてしまう。

台本では「ちょっと触る」から、二人の微妙な関係が表せるのに・・・。

そうすると「相手が手をそのままにしておくのはオカシイ」ということになってしまって、台本が書いているストーリーを変えてしまうことになる。

「この二人は結ばれる話なのに別れちゃうぞ!」

 

台本を成立させることが、我々俳優のなすべきこと!

 

 

もうずっと言い続けているが、俳優のスキルアップには、色々なやり方がある。

そして、いくつになってもこれでいいということはない。

 

 

西山水木さんが、セリフ、言葉をとても大切にしていらっしゃる。

そのことから表すことのできる大いなる可能性を。

感情や相手との交流を基礎にやってきた私だが、これから水木さんの「言葉」をもっと身に着けて、もっともっと先に進みたい。

そして、そこから見える景色を・・・その「境地」(?)を体験してみたい。

 

今は「コロナ危機」で芝居は休眠状態かもしれないが、いつかはこの危機は去っていく。

その時また、歩み始めたい。

 

2020年

2月

28日

キャラシーンクラス前半のダイアリー

今回はダイアリーにしてみました。

前半4日分です。

 

第一日目
チャート説明
学校のテストのように解答しただけではダメ。体に落とし込むためのステップ
1組シーン 読み合わせ
台本の読み方の浅さが露呈する。

第二日
キャラクターは、自分の演じる役の人をみんなの前で話す。
エクササイズを経験しているメンバーなので、本人と似ていいるところとそうでないところが鮮明に。
シーンは、昨日、台本の読み方についてコメントしたチームは、修正して来ている。
シーンの最初はリピテションのように、感情を使った交流を中心に読み合わせる。
そうすると、エクササイズの時の課題が如実に現れ、怒っているけど相手に届かない…チームがある。
エクササイズの重要性。
また、目的をどうしていいかわからなくなり、停滞することがある。だか、交流出来ていることが確認出来れば、感情を閉じないまま目的を達成しようとしてもらう。
見違えるほど、シーンが浮き上がる。


第三〜四日
キャラクター
役の人物になって、みんなの前で自己紹介。
みんな、自分に近しい親兄弟なので、はじめは冷静さを欠き、とにかくやってみる!という感じだが、ずっと近くで見ていたり、自分に似ていたりで、以外とやれる体験をする人が多い。
どうしてもわかんない…という人は、参加者の中で「私、わかる」という人にインタビューしたりして、役を自分のものにしていく。
近しい親兄弟をやっていると、自分では以外なほど感情が溢れてくる人が多い。
やはり、色々な意味で家族!なのだ。
シーン
まずキャラクターを入れて、シーンの背景を感情的に信じられたら、リピテションで練習した、相手に反応するやり方で、読み合わせる。
ここで、もし台本に背いてでも自分の感情の流れに従って、大いに脱線してもらう。
と言っても、役者はなかなか脱線出来ない。
台本の通りにやろうとする習慣がとことん邪魔をする。
だか、それをやろうとすると、ついさっきまで生き生きしていた姿が、あれあれ〜と、なんだかエネルギーのおかしな状態になったり、いきなりアンタ誰?って言いたいくらい全く別の人になったりする。
やはりエクササイズの成果はすごい!と思う。体は、自分と役が離れてしまうことをとても良く分かっている。
そうなったら、それは、自分が楽器を開いてないとか、キャラクターを理解出来てないとか、台本がわからないとか、何かしらの課題があるのだ。
それを毎回、修正していく。

 

レッスンは今日5日目。

5回目からは次回また経過をお知らせします。

 

コロナウィルスで大変な事態ですが、参加者・見学の人全員、稽古場に着いたらまず手洗い!みんな気を付けてやってくれています。

最終日まで何にも負けず頑張ります!

 

2020年

2月

22日

西山水木さんとの交換WS 遂に三回目だ!

先日、お忙しい水木さんのツアー公演の合間を縫って、3回目の交換WS.

 

水木さんの体力とパワーに頭が下がる。よくこんなスケジュールの間にWSまでやろうとするなぁ・・・。どこからそんなエネルギー、情熱、がでてくるのか・・・。

 

私の方が後輩なのだが、ついていくのが大変!反省して体力を付けねば・・・!!!!

 

 

 

二人で何も決めないゆる~い集まりを始めて3回目。

 

ほとんどまず、2人のオバサン女優の愚痴から始まる。() これをやれるのは精神衛生上非常に良い!!!

 

だが3回目を迎え、少なくとも二人の・・・いや、私の?方向性は見えてきたような気がする。

 

俳優が演技する能力を数値にして、ワークショップなどの訓練で身に着けられる点数が50点として、演出家が「こいつOK」と思える点数が60点だったとする。

 

私は自分のWSの中で、もちろん俳優が60点になるように一生懸命やっているが、それは理想論。その現実の中で「必ず違いを作って終わる」ということを自分に戒めている。

 

ある人は60点に達した!スゴイ! でも、そうでない人も20点だった人を20点のままでは帰さない。1点でも進めて終わらせる!・・・と。

 

私は演出家・監督ではないので「演出」でその人を生かしてあげることは出来ない。その代わりに私のWSでは「演出家・監督の前に出るまでに俳優がやっておかなければならないこと」に特化して練習しているつもりだ。

 

もちろん、どのトレーナーさんも自分のポリシーの元、一生懸命レッスンしてらっしゃると思う。

 

 

 

だが、やはり、現場に出たときにすぐに結果を出せるものではない。

 

 

 

もちろん、自分の点数と60点の差を自覚して、それを埋めるために何をしなければならないか理解して身に着けていくのは俳優一人一人の自己責任だが、少しでもその差を埋めるべくトレーナーが前進できることは何か。

 

 

 

水木さんが初回に「やっぱり発表会までやらないと」とおっしゃった。

 

私ではその経験はさせてあげられない。

 

私には演出はできない。

 

もちろん、シーンを成立させることはできる。が、それは作品を作る「演出」ではない。

 

 

 

 

 

今回の交換WSでは・・・

 

前回まで多くは私がやって来たマイズナーテクニックなるものの感覚を使い「交流」を重視したセリフのやり取りを、水木さんに見てもらったり私と水木さんでやってみたりした。

 

今日はそれに、水木さんの演出が加わったらどうなるのか・・・を試した。

 

私と黒澤君で「マクベス」を。

 

もちろん、セリフを覚えているわけではないし、細かく本を読み込んでキャラクターを作っているわけではない、ただセリフを使って交流と目的を意識して読み合わせ・・・から始まって、水木さんの「なんでマクベス夫人は夫にダンカン殺しをさせたいか」「なんでマクベスはこの短い時間に、一旦やめようと思った殺戮を、奥さんに叱咤されたくらいでやることに変わったか」などの思索が始まる。

 

水木さんは『誤読』という手法をつかって、そのキャラクターの裏側、奥、を探っていって深みを与え、まさに演技を引き上げていってくれた。

 

これは交換WSなので、私も自分自身が演出を受けて自分の何がどう変わっていくか・・・を気にしながらやってみられた。

 

自分の中の変化はとても興味深かった。

 

また、自分ではわからない自分がたくさんいて、それを水木さんが遠慮なくピックアップする。

 

へぇ~そんなふうに見えてるのか・・・

 

え?それはいいところ、面白いところなんだ・・・気が付かなかった。

 

などなど。

 

 

 

自分が教えているWSでは、出来るだけ自分で自覚する部分を多くして、自分で俳優として作品に挑めるようにアプローチしていくが、所詮、自分で自分のことが全部わかるわけではない。

 

演出家にゆだねて、引き上げて、色を塗ってもらうことの、面白さ大切さ。

 

 

 

これを多く体験することもとても重要なのだ。

 

車の運転と同じ、身に着くまでやれば自分の手足のように車を運転することが出来る。

 

だから、現場にたくさん出られる人はがどんどん上手くなるのだな・・・と改めて思った。

 

 

 

 

 

黒澤くんが「技術はあるが統合できない・・・」

 

と言った。

 

どういう意味かと言うと、今の若手俳優たちは色々な方法論で学んで、例えばマイズナーテクニックならリピテションをやる。それを使って相手と交流はできるがいるまでたってもミザンス通りに動けない。それでは芝居は構築できない。

 

ほんとは両方できるはずで、やればいいのに・・・なんで?

 

ということ。

 

 

 

これでは何のために基礎を学んでいるのかわからない。

 

 

 

何度も言うが、自分が一人前の俳優になるために結果を出すのは俳優の自己責任だ。

 

 

 

だが、マイズナーであれルコックであれ、その基礎を現場に繋げていくのは「演出」を付けてもらってやってみることでしか学べないことはたくさんある。

 

それをしながら、その場面を演出家の要求通りに表現していくために「だからこの練習をやったんだ!これだよ!」とオンタイムで指摘する稽古はとても重要な有益な稽古なのだと思う。

 

 

 

いろいろな優れた演技論、練習方法があるが、それを身に着けたうえで

 

方法論に固執しない。

 

それが見に着けば、きっときっと芝居というフィールドでいかにみんなで楽しく遊べるに違いない!

 

2020年

2月

14日

俳優のモチベーション

今月2回のリピテションが終わり、来週からキャラクター&シーンクラス。

ただいま絶賛台本選び中です。

 

アクターズワークス以外でも、演技トレーニングのご依頼を頂くことがあります。有難いことです。

色々な立場・状況の俳優たちが演技力を高め、いい仕事をゲットする、いいパフォーマンスをすることを目指して努力していく所存で頑張ってます。

そんな中で今、話題になっていることの一つに「モチベーション」のことがあります。

 

新国立のトレーナーをやっていた頃、新国がお招きしていたイギリスのラダという王立の演劇学校(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E7%AB%8B%E6%BC%94%E5%8A%87%E5%AD%A6%E6%A0%A1)の有名なチーフトレーナーとお話しする機会がありました。

その時の彼女が

「『私のセリフはどれ!!! 私にセリフを頂戴!!!』という気持ちだけは、教えることが出来ない」

とおっしゃったのを忘れることが出来ません。

 

 

私はアクターズワークスにおいても、他のレッスンに関しても「しつけはしません」とお願いしている。

ダラダラと遅刻したり、セリフを覚えてなかったり・・・そういう人を「怒る」ことは無意味だと思っており、怒られなければやらないならやめてしまえばいい!と思っている。

それはモチベーション?エネルギー?、日本流に言えば気合、を他に人に入れももらう行為だと思うので。自分でそれを高め、集中し、稽古に望めない人は、この仕事は無理だ・・・と。

 

確かに、10代のまだ高校生という人には教育的側面があるので難しいこともあると思うが、18歳・高校卒業以上は問答無用だと思う。

 

「役者になる」など、雲をつかむような話。

私自身も親に理解されるわけもなく、「許して欲しい」などとも言えず内容的には「家出」、強引にこの業界に飛び込んでしまった。それしかなかった。

簡単に仕事をもらえるわけではない。

アルバイトづくめの日々。

ずっとオーディション、キャスティングという「競争」にさらされ、隣には成功を収め収入と名声を手に入れた「スター」がいる。この格差状態!

 

そんな中で「芝居をしたい!」というモチベーションを保ち続けるのは・・・

夢とか、お金とか、意地とか・・・どういう言葉でも言い表せない。

 

一つ言えることは「自分で自分の心と逃げずに対自する」ことしかないと思う。

自分と同い年はサラリーマンになって家族をもって家でも買っている、自分はこのまま芝居をやっていていいのか、それで自分は幸せなのか、自分の人生が納得できるのか・・・

そういう人たちとも胸を張って一緒にお酒を酌み交わすことが出来るのか・・・

 

私自身もいまだにそれの連続だ。

役者としても、トレーナーとしても、逃げないで最後まで生き延びたいものだ。

・・・ふぁいと!みんな。ふぁいと!私!

 

 

(別記)

「モチベーション」のことに伴い、追記させていただきたいこと。

私&アクターズワークスは20年、この「しつけをしない」立ち位置を守っているのだが、それでも昨今、メールの返信の仕方とか、稽古に対する準備とかがまるで大人とは思えなかったり、「ワークショップなんだから、何か教えてもらえる」という態度だったりする人が増えてきた気はする。

ちょっと変わった人だったり、いわゆるあきらかに社会人不適応なヤツだったりは昔からいたが、普通の真面目な人もそうなって来た。

先日、とあるプロデューサーと話をしていて「今の若者は『大人』にならない。昔の20歳が今の30歳だ」という言葉が出た。

これもしばらく前から言われていたことだが、なおさら顕著になった気がする。

 

誰が「大人」教育をするのだろう・・・

その責任は・・・親?先生?

 

私自身の気持ちが路頭に迷う。

真面目に取り組んでいる人、可能性があるワカモノになら意見すべきか?

今のワカモノの親世代っていたら私も入るのだろう・・・

これは俳優だけではなく、すでに「教育」の問題なのだろうが・・・

 

ここ数年、この件については迷っている。

結論が出るまで迷うしかないが。。。。

 

こんな話も、水木さんとの交換WSでも出ている。色々なオトナのみなさんと話し合うことを続けて行こうと思う。

 

2020年

1月

19日

新年最初のエクササイズクラス

令和二年、年明け早々エクササイズクラスでした。
今回は…
参加メンバーの平均年齢が高い!身体のでっかい男性が多い!   
こ、これは要注意!アシスタントの人たちに緊急警報を発令!

でしたが、男性メンバー、優しい大型犬のようなメンズさんたちで…
やはり、エネルギーマックスなのは女性でした。笑


感情を表現するというのは、年齢が高いと難しいのです。
初日はシ~ンとした雰囲気。いちまつの不安。久々の高齢エクササイズ、大丈夫かしらん…
ところがところが、2日目からの怒涛の感情噴出ラッシュ。そして毎日毎日とどまるところを知らず続きました。
みんなへとへと。
それなのに、あきらめず逃げず挑み続ける凄さ。キャリア組というのは覚悟が違う!と思わさせました。
逆にこっちがダウンするかと…笑

そして、再受講がお二人。
継続は力!
ずっと悩み苦しんでいた二人が、トンネルを突破する瞬間に立ち会えました。
人は、自分のままでそこにいると文句無しに素晴らしい!
また、今回は俳優でなく演出家の方にもいらして頂けました。
演出家なのにガチ受講って、凄すぎます。
舞台の方で、身体からのルコックなどをやっていらして感情を扱うのは初めてという事でした。
昨年の西山水木さんといい、コラボが進みそうです。
そして10日間終了。
打ち上げの時、私、料理の焼きそばを自分のウーロン茶を入れたコップに取り分けてました。。。
いや、ウケ狙いでなく・・・マジで・・・・
ヤ・・・ヤバい・・・これは・・・年?
いや、違う!今回のメンバーが撮っても大変だっただけ!きっとそうに違いない!!!!うん!
(笑・・・えないかも)
新年早々、大変有意義なスタートです!

今年も前進!

 

 

2020年

1月

05日

謹賀新年!

新しい年を迎えました。

 

今年は8日のエクササイズクラスからスタートします。

毎月のリピテションはいつも通り。

2月はキャラクター&シーンクラスです。

 

今年も粛々と…ということになりますが、昨年ご縁のできた西山水木さんに「何かやりましょう」と言っていただけ、まずは西山水木さんのディレクターズワークショップを企画したいと思っています。

我々が・・・私も・・・どう進んでいけるのか!

ワクワクする令和2年です。

 

本年もどうぞよろしくお願いします。

2019年

12月

25日

今年最後・・・と言いましたが、もう一言

今年最後・・・とか言いながら、もう一度アップいたします。

忘年会も終わっていたのですが、本当に今年最後のリピテションクラスがありました。

ギリギリになって、それなりの人数が参加してくれました。

 

そのリピテションでは、何やらエクササイズクラスで俳優が抱える問題点がきれいに出揃った気がします。

このレッスン方法は、人間の感情の仕組みを知りコントロールすることから始めて、だんだんフィクションをリアルに演じて行けるようにする訓練方法です。

芝居はしょせん「嘘」です。

そこにどうやって人間のリアルを持ち込み、お客様に「嘘」の世界をまるで本当のことのように信じてもらえるか・・・!

当然、一筋縄では行きません。

感情も身体の動きも言葉も・・・どれも重要でないものはありません。

 

私自身も、役者として、トレーナーとして、自分を一から見つめ直してみたいと思います。

その意味でもこのお正月休みにエクササイズクラスのレッスン内容を、一旦整理し直して新年のクラスに臨むつもりです。

 

前回、「練習方法に良い悪いはない」と書きました。

ということは、裏を返せば方法論を使って演技指導する我々は、きちんした基礎訓練。それから台本を使った、本番を想定した現実的な演技までちゃんと導く責任がある。

 

今年、演出家・女優の西山水木さんとご縁がつながり、ぎゃはぎゃは笑いながら交換WSをやっていく中で、西山さんの演劇に対する明るく前向きなエネルギーに触れて、演出面からの質問を受け、それにこたえていくうちに「今なら私ももう一歩前に進める・・・、今がその時期だ。」と思えるようになりました。

 

多くの出会いに感謝しつつ、新年に向けて前進したいと思います。

 

※エクササイズクラス、まだまだ募集継続してます!

詳細はこちら

 

2019年

12月

17日

練習方法に良い練習と悪い練習はない。自分にとって役に立つかどうかだけ。

今年もあと半月。早いものですね。

今年最後のブログに、あえてこの題を書きました。

私の先生、キャリー・ジベッツさんの言葉です。

私はこの言葉に感銘を受けて、彼女のレッスンを「とことん身に着けよう」と思いました。

 

今、西山水木さんと「交換WS」と称して意見交換、実際演技しながら色々探っています。

水木さんは、「方法論とか関係なく」演技についてみて行きたい・・・とのコメントをフェイスブックに挙げてくださいました。

その通りだと思っています。大事なのは演技論ではなく自分の演技です。

 

 

そもそも演技論って・・・?

私もこの業界に生かされて、ここまで生きてくることが出来ました。

つたない知識で間違っていることもあると思いますが、

 

例えばスタニスラフスキー

当時、演劇と言えば古典のオペラの様な感じで、俳優が舞台に出てきてほぼ正面を向いてセリフを朗々切々と語る・・・みたいな感じだったそうで、スタニスラフスキーさんたち「もっと自分たちの身近な生な物語が見たい」と思った人たちが、色々考えだしたものだそうです。

 

例えばリー・ストラスバーグのメソッド

センソリーという練習をきわめて30秒で泣ける・・・とか。

これだけ聞くと「何それ?何の見世物?」と思うかもしれないけど、当時からブロードウェイなどではヒットした舞台はロングランで、ヒットすれば何年も続く。素晴らしいことだが裏を返せば同じ役を何年もやり続けなければならない・・・

それを思うとその俳優の負担はいかばかりかと・・・。

誠実にいい演技を、新鮮な感情を毎日舞台で表現したい・・・と思う役者たちが、この練習を編み出したことは賞賛されて当然のことだと思います。

 

演技論、演技の歴史はそうやってその時代に「もっとこんなものが作りたい」「もっとこんな演技がしたい」と思うクリエイティブな人びとの努力の結晶であると思っています。

 

時代は変わっていき、映像やマイクの性能などメカ技術が進化したりで、その時代時代で観客が何を見たいかが変化して行ったり・・・それにつれて我々俳優も、表現したい事、しなければならない事が変わって来たはずです。

それに我々が対応して、どうすれば面白い物、感動をお客様に届けられるか!

今、行きて、現場にいる私たちが何をしたいか!お客様に何を届けたいか!

そのためにどうするんだ?!

 

この原点を忘れず一人一人、自分に必要なものを身に着けていくこと。

これが大事なのでは・・・と思って止みません。

 

やりたいことをやる!自分が「これが面白い!」と思うものを表現する!そのために頑張る!

 

 

今回、今年の締めで「チェーホフ」の台本を使って

複数の役が出入りする。

「感情」も大切、「行動」も大切、同じ舞台にいる俳優同士が「かかわる」ことが大切。

という練習をやりました。

こうやってより本番想定の実践的シーンクラスをやると、アクターズワークスのシーンクラスでは見えない、個人個人の課題がより鮮明に見えました。

その役者さん一人一人が、それを知って、そこを解決する、より伸ばしていく稽古を積んでいい俳優になって現場に臨んで欲しいです!

 

その中で、前回のディレクターズワークショップでかなり監督に課題を浴びせられた女優さんが、私に「12月には必ず全部やります!」とタンカを切って(笑)いたコが、有言実行、ガツガツいい演技をしてくれました。

やりやがったなこのぉ~~~~~笑笑!!!

超嬉しいです!

 

来年もファイト!

 

年明けのエクササイズクラス募集中です!

詳細はこちらへ!

 

 

2019年

12月

04日

ウィークエンドワークショップ

今年のウィークエンドワークショップ・・・

ウィークエンドワークショップは書類審査なし!どなたでもいらっしゃってください!というワークショップ。

趣味や社会人として演劇をやっている人、エクササイズクラスとかの前にとにかく試してみたい人など、色々な方々が参加してくださる。

今年は人数は少なかったが、私自身が「え?これ、エクササイズクラス?・・・じゃない!やばいよやばいよ」と思ってしまうほど参加の皆さんの意識が高かった。

何がやばいか・・・というと、この日数では消化しきれない方向のことをバシバシしゃべりそうになって・・・(笑)

混乱させるだけになり無責任なことになるので、気を付けて気を付けて!!!!

 

ウィークエンドワークショップでは、「演技の基礎」と位置付けたエクササイズクラスと違って、短いシーンを使う。それにエクササイズクラスで練習する「感情」「衝動」などを使ったら、自分たちの演技がどう変化するか、を試してもらう。

 

毎回思うのだが、変わり方がスゴイ!

俳優の、いや人間の持っているポテンシャルの高さに感動する。

 

もちろん、これだけですぐ芝居が上手くなるとか・・・そんな簡単な話ではないが。

プロになる人は、継続して自分自身の物にして欲しい!

社会人の方々は、この面白さをぜひわかって芝居を愛し続けて欲しい。

 

 

2019年

11月

26日

演出家・西山水木さんとの密会!(笑)

今年からご縁が出来て、事あるごとに色々お話ししてきた、演出家・女優の西山水木さんと、先日、やっと密会(?・・・笑)した。

かねてから、水木さんは「日本の演劇教育はどこへ行くのだろう」という問いかけを、されていた。

で、「交換WS」を・・・という話になった。

 

マイズナーテクニックのWSを続けて来た私と、演出家・ボイストレーナーとしての水木さん。

インナーから演技を構築するマイズナーテクニック、作品を作っていく演出や表現方法の「声」を考えていくいわゆる外側の形。

これが、どう結びついて有効にいい俳優を作っていけるか・・・をコラボして新しい試みを見つけ出したい。

その第一回だ。

 

ま、オバサン二人が揃えば今の芸能・演劇界の現状をひとまずディスって・・・(笑)

冗談はさておき・・・、お互いが感じる若手俳優の現状や、何が必要か、何ができるか・・・。

たった二時間では当然話しきれず、今回はとりとめのない意見交換会になった。

 

私は、はからずも「マイズナーテクニック」という形で演技ワークショップをやっているが、かねてから方法論で演じられはしない!と言ってきた。

方法論は「上手くなるための指針」で、それを実践するのは俳優自身だ。

色々な価値観があり、現実の事情のある「現場」では、方法論を握りしめても無力だ。

理想を捨てず、体当たりで100%参加して表現していくしかないと思う。

そんな、今、この日本の現状で意味のある演技訓練を、水木さんと一緒に考えて行きたい。

 

 

まだまだ形のないものだが、何かワクワクする手ごたえが感じられた。

くしくも令和元年、始まった素敵なチャレンジだ。

必ず何かの形にしたい。

 

また、後ほど交換WSのルポも出る予定です!!!!

 

 

そしてリピテションのクラスも!

今回はプチ久々の人たちが集まった。

 

一人、なかなかうまく行かなかった人が何の表紙だろう・・・スッとトンネルを抜けた感じになった。

「それでいいんだよ!」

思わず、そんな言葉が出る。

この瞬間が嬉しい。

 

それを覚えて、身に着けてくれますように・・・!

 

2019年

11月

06日

谷口正晃監督のディレクターズワークショップ 三回目のチェレンジです!

谷口正晃監督のWS終了しました。
谷口監督とは3回めのお付き合いになりました。
アクターズワークスのブログの冒頭に推薦文も頂いています。

今回、私がアクターズワークスでディレクターズワークショップを始めた当初の目的に一定の成果を見ることが出来ました。

全工程が終わった後の打ち上げで

「何か監督の作品がらみでオーディションがございましたら、こちらのメンバーにお声掛けください」
と私がお願いしたことに
「もちろんです。柚木さんに連絡すればいいですか」
というお答えを頂けたこと・・・・!!!!



日本の芸能・演劇界にはちゃんとしたオーディションシステムが無い!
このブログでも何度か書いて来た。
偉いプロデューサーなどが、日本の俳優は下手だ、勉強しない…と言う。ある意味で事実だ。アメリカなどの層の厚さに比べ、悲しいほどだ。国策でエンターテイメントに力を入れる韓国にも追い越されている。
でも私は、言いたい!
正当な雇用機会均等システムがあれば事態は変わる!と。
ちゃんとオーディションをやらず、オトナの事情でばかりキャスティングを行うプロデューサーの人たちにも、日本の芸能界に対する自分たちの責任を痛感して頂きたい!と。

かく言う私も何の力があるわけでもなく、せめて私に出来る事は…と思って今まで演技ワークショップを続けて来た。
この年になると私だって責任者の一人だ。

そう思ってワークショップを受けてくれた人と現場を繋ごうと、ディレクターズワークショップも続けて来た。
もちろん、映画監督のワークショップをたくさんやって、オーディションそのものやオーディション代りの場作りを頑張っている制作会社もたくさんある。
そんな大手と対抗出来るとは思わないが、安価で、受講者一人一人をきちんと監督や演出家に見てもらえ、ひいては評価してもらえる場所にしようと頑張って来た。
その一つの成果が昨日、形になった気がする。

もちろん、たったこれだけのことで何も変わらないかもしれない。
でも、出来る事を粛々と…


今回参加した俳優さんがたも頑張ってくれた。

その経過を時間軸で示してみたい。
一日目
とりあえずキャスティングを発表し通してみる。
ところが・・・もう、ぐずぐず。芝居にも何にもなったものではない。また、上手にセリフを間違えずにしゃべっているが、何の交流も起きておらずどうにもならない。谷口監督の顔に「どうしたものか・・・」という言葉が見える。
今回は、若手、現場経験の浅い役者も多く、また舞台が中心で映像に慣れていない役者がほとんど。
私もかなりたいへんだろうな・・・と思っていたが予想を上回っていた。
監督が個々のノートをおっしゃってくれて、一組づつ2回目に入る。なかなか調整が出来ない。
3回目までやっていく。
役者さんたちがどんどん、迷宮に入る。
監督からの注文に、無意識のうちに表面だけで合わせようとして合わせきれず、内部崩壊が始まっていた。
役者の稽古の「あるある」状態だ。
監督「明日、自主トレなんでしょ。頑張ってみて、明後日お会いしましょう。」
と。
そこで私、「明日、自主トレではありますが、ガッツリやります!」
(笑)
二日目
とりあえず各チーム、一日自分で修正したもので通し。
あまり変わらない。。。。
その時私の感じていたこと。
「引くな!」「自滅するな!」
ディレクターズワークショップはすべからく「オーディション」と思え!だ。
それなのに「私どうしたらいいんでしょう」という濡れた捨て猫のような顔をしてここにいるな!!!
ああ、ついに言ってしまった!
このことすら、演技指導の藩中ではないし、自己責任だと思ってきたのでこれまで口にしたことはなかった。
でも、だんだん私もいい年になってきて、やはり言わなければ・・・いや、言うべきなのだ、という思いになって来た。
そして、リピテションという訓練を使って「交流」・・・これをしつこくやって来た私としては、ただひたすらそれを取り戻してもらう基礎練習をした。
男性チームは、スタート時の「状況を信じる」ことを、センソリーと言われる、頭で考えるのでなくて体に落とし込む方法を試す。
もう別人!
演じている本人たち。特にミュージカルの世界で主役まで張って来た俳優さんが180度別人に!
本人も「不思議!」と狐につままれたような感想を言ってくれた。
そこで私が一言「上野さん、私、去年も同じこと言ったよね。来年同じだったらもうな~んにも言わずにただ笑ってみててやる!」(笑)
女性チームは、4~5人が絡み合う、大変「交流」がむずかしいシーン。
こちらもセンソリーはやったが、それ以上に一度ちゃんと相手の顔を見ながらセリフを相手にかけ、相手を変えようとする目的を重視してセリフを交わしてみる。
たったこれだけのことで、驚くほどセリフが掛け合った。
やはり、基礎錬は嘘をつかないのだ!!!
シーンに力が戻って来た。
三日目
全員、昨日のレベルは見事に落とさずに初回の通し。
それを見た監督も、どんどん乗ってきてくれて細かいノートの嵐!
昨日、50代のオバサンの私が自分の若いころの恥も顧みずガツガツ説教したことを、若手メンバーは本当に頑張ってくれた。何度「うーん、まだまだだね」と言われても、マジ悔しそうで、折れそうな気持が透けて見えても、引かずに最後まで「少しでも前へ」進もうとしてくれた。
だんだん、「あ、よかったんじゃない」という、この時点では一つの完成形のチームが出来てきた。
監督が役者さんたちに「今のはいいと思う。僕はそういう表現の方を望みますね。」と。
最後は、役替えをしたりでトライヤルチームを試し楽しんだ。
それでもちゃんと「交流」は生きていたように思う。
もちろん、個々の課題は残り、それは私たち俳優がずっと求め続けて精進することだと思う。
最後に監督が「今日は僕も演出していて楽しかった。映像はどれだけ編集があるといっても、やはり俳優さんの生き生きしたいい演技、人間の機微を表してくれる演技がないと始まらない。それができれば必ずいい作品になる。それを信じて頑張って欲しい」という言葉をかけてくださって締めくくった。
そして、オーディションがあったらお声がけいただく・・・とい言葉をいただいた。

ディレクターズワークショップを企画して3年目。
やっとこの日が来た・・・という思い。
私がやっていることなど本当に微々たることだが、これからもこう言ってくださる監督、演出家を一人一人増やしていければ、何かが起こせるかもしれない・・・ちょっとだそう思えた。

2019年

10月

29日

ディープ2エクササイズクラス、終了

ディープ2 終わりました。

今回は参加人数が少なく見送りも検討されました。が、メンバーの顔触れを見て赤字覚悟の決行です。

人数が少ないと参加者の心身ともにの負担が・・・!

最初、わざわざそれを連絡して「体調を整えて!」と伝えたのに、初日は「大したことない」顔をしていた面々、最終日にはもうクタクタ!だから言ったじゃん(笑)

 

久々の「登場」の練習。

この練習では、本来の「登場」してくることの大切さも練習できますが、細かい動作、人相手ではなくもの相手にでも丁寧にリアクションすることも練習できます。

そして、アクティビティと言われる、何か作業をしながらのリピテション。

リピテションで感情をつかって相手とやりとりすることに、少しづつ「台本」の要素が入っていきます。

 

今回は、人数が少ないのでほんとに丁寧にみんなの話を聞け、細かく見られて、たった3日でしたがどんどん成長してくれました。

日に日にその人の素の顔が見えてきて、ある人はどこで行き詰っているかが明確になってきました。

やはり、努力は裏切らない。

 

とある俳優さんは、次回、ダブル主演の舞台が決まっておりそのために必死に頑張ってくれました。そういう人が来てくれて一生懸命やってくれ、そして成長してくれると本当に嬉しいです。

みんな「望む結果を手に入れる」ために頑張ろう!

 

そして早速来週はディレクターズワークショップ

またまた眠れない夜が続きます!

 

 

アクターズワークスでは、ただいまウィークエンドWS募集中!

みなさん、ご参加お待ちしております。

 

 

2019年

10月

10日

リピテションクラス 改めてリピテションって

月一のリピテションクラス。

初心に返って、相手と向き合う。

 

リピテションのクラスが終わった後、懇意にしていただいている西山水木さんの舞台の稽古を見に行かせていただいた。そこで、あっという間にシーンが立ち上がってくる面白さを見せていただきました。

また、水戸芸術館プロデュースの「最貧前線」を見て感動! 演出の一色さんとちょっとだけお話しし、「今度またお昼でも・・・色々感想を聞かせて」と言っていただいたり・・・。(「最貧前線」世田谷パブリックシアターでしたが、日本人にはめずらしくお客さんがマジのスタンディングオベーション。5回のカーテンコールでした。)

 

色々な演技レッスン方法があるが、やはり、お客様の前・カメラの前ではそんな方法論を振り回すことなど無に等しい。全身全霊、その空間に自分を置けるかどうか・・・ただそれだけ。

もちろん、自分がもっともっと上手くなるために、色々な訓練をする。それはとっても必要なこと。

だからこそ、、だからこその方法論なのだ!!!

 

そこで改めてリピテションということを見ると、オープンしている人には存在感がある。エネルギーがある。そして、人を惹きつける。

人としての気持ちが動き、それが身体の動きとなる。相手と関わる。そこに「何か」が生まれ。それは演技の基礎となる。

間違いない。

 

何度も言うが、この方法がすべてなどではない。

リピテションなど知らない俳優でも、オープンしている人は大勢いる。

私はたまたま、このやり方に出会い、自分に合っていた。

これを見につかなかったら今芝居はやっていないかもしれない。

前進したい俳優は、自分で自分の訓練方法を見つけて行かなくてはならない。

 

いい芝居は、人を元気にする!!!

 

2019年

9月

25日

キャラシーン終了。相変わらずバタバタでしたが・・・

キャラクター&シーンクラス、無事に終わりました。
なんか、今年多発した台風のような日々だった。

っていうのは、開催10日ほど前はさあ、「人数集まらないから延期しよう」とか、「ショートシーンと合体させて開催しよう」とか言って台本作っていたのに・・・。
間際になって定員オーバーになる勢い。
ど、どうした、みんな!!?

当然のごとく制作はバタバタ。うー!
結局、今回、シーンは「子供の時間」「蒲田行進曲」そしてキャラクターも「おやすみ母さん」のママとミュージカルチームが「ミス・サイゴン」のおキム、という台本多数状態でした。

でも、おかげ様で有意義なレッスンが出来ました。
ミュージカル作品のキャストのキャラクターを深堀し一曲歌う・・・という、以前から考えていたこともチャレンジできました。
今回、痛切に感じたのは「身体が語っている」という事。

役の人物になって場面でのやりとりが始まると、私たち俳優に与えられた武器はセリフを言う事と身体を動かす事だけ。
身体を使わないと、与えられたセリフだけでは表現しきれない。
身体の動き、最近の演技WSで流行りのようになっている「行動」も、おおいにこれに値する。
身体の動きを感じ取って演技に生かすことが出来れば、シーンはとても繊細になる、豊かになる。

ああ、やるべきことはたくさんあるなー!


また、私がエクササイズで「天然」とか「動物」とか呼ぶジャンルの人たち。
感情的にとても反応がいい、いわゆる楽器のいい、私としては大変羨ましい人たち。
この方々が演技すると落ち入りやすい状態は…「どんな役をやっても自分になる」。(笑)
映画や舞台を見て、あ、この役者さんいいなぁと思い他の作品も見てみたら、何かいつも同じって事、ないですか?
それです!

今回も天然さんがたくさんいらっしゃいまして、
感情的には伝わるしいいんだけどね、役の人物じゃないよね、役はそういう動き方しないよね…というコメントを出したら動きが取れなくなって固まる…
気持ちはわかる!

キャラクターの立ち居振る舞いは、自分が時間をかけて自分の身体に染み込ませなくてはならない。
でもこれは役者にとって、とても大事な作業なのだ。
わかりやすい言えば、綺麗なお姫様が泣く泣く恋人と別れ無ければならない場面で、中身は上手く表現出来ても、着物がはだけてしまってたり、着物の裾を踏んづけて転んでしまったら台無し!という事。
その時代の人はいつも着物を着ているのだから、気崩したりしないはず・・・。
役の気持ちだけでなく、立ち居振る舞いもちゃんと時間をかけて叩きむ必要があります。
そうすれば、動き・身体というものは、たくさんの事をお客様に伝えてくれる。
その場面は、どんどん豊かになる!
そして最後に、俳優たちよ「戯曲、シナリオ、本を読め~~~~~!!!」

この後は、ディープ2クラスとディレクターズWS。
まだまだ変に暑いけど、秋も頑張りましょうね!

2019年

9月

07日

遅くなってしまいました、夏の格闘技!エクササイズクラス終わりました!

ブログ、遅くなり申し訳ございません。先日毎年恒例、夏のエクササイズが終わりました。

 

今回の参加メンバーは、20代の若手の方々が多くメンバーも、俳優、声優、ミュージカル女優とまるでアラカルト。各方面を網羅していました。

スゴイ!

本当にバランスのいいクラスで、各方面でこれからの若手の方々にレッスン出来て嬉しい限りです。

 

エクササイズって、何故かまるで申し合わせたように似た人が集まることがあります。

これってホントに不思議。

今回は「悲しい」「怖い」を抱えた人が多かった。

「悲しい」ことを抑えつけた背景がある人、何かの背景のためでしょう「人に嫌われたくない」怖さを抱えた人が、猛暑に負けず戦ってくれました。

 

自分をオープンしていくことは、間違いなくその自分と向き合うこと。

参加者全員が、そこのところを逃げずに戦ってくれました。

自分を「さらせ」ば「さらす」ほど、我々はお客様に愛される存在になれると信じています。

と、カッコイイ言葉で言えばそうですが、人って「不幸」が好きなのです。

役者が、自分の好きな仕事していいお金稼いで、それでいて素人でもできそうなことやってたら・・・そりゃ誰でも「なにやねん!」と思いますよね。

スポーツ選手なんかは、一目見て素人にはできないことが出来ているのがわかります。でも、じゃ、役者は・・・。

まずは、自分の見せたくないところ・・・たとえば今回のように「悲しみ」をさらすこと。

その人間の「悲しみ」にお客様は感動してくれる・・・

私はそう思っています。

 

ブログが遅くなったのは、もう来週からキャラシーンクラスが始まるので、その台本決めの準備に翻弄されているからなのです。(いや、言い訳でなく・・・これがまた今回ややこしくて・・・苦笑)

今回のエクササイズから、こんなに近いにってなのに直行が2人もいます。

本当に自分の演技に真っ向向き合ってくれて嬉しいです。

 

 

もうずいぶん前になりますが、このエクササイズを教えるにあたっていくつかの心理学・およびそれに類するセミナーに行きました。その中の一つのセミナーのトレーナーが言っていた言葉です。

「セミナーが終わって、参加者がトレーナーを褒めるセミナーは失敗。参加者が本当に自分自身に目を向けて、打ち上げなどではその自分たち自身のことで盛り上がっていたら、それが成功。」

と。

私は、これを指針にワークショップをやってきました。

今回もみんな打ち上げとかでは、このWSの中で自分たちが「ああだった、こうだった」で大盛り上がり!

ここ数年、「おっさんたちのアクターズワークス」だったのが、ワークショップに参加してくださる人が若返って、その若者たちが真摯に自分に向き合ってくれて、ホントに嬉しいです。

 

この夏、みんな、頑張って一歩前に進んだぜ!!!

 

2019年

8月

08日

本気になる

昨日、リピテションクラスがあった。

久々の人たちが参加。

やはり、しばらくやらないと感覚が鈍る。

 

リピテションは私たちが思う「基礎」なので、リピテションが出来ないからと言って「芝居」が下手になるわけではない。

が、ほっとくと演技に影響が出る。

あるいは、自分の演技の欠点はこの基礎練で確実に見えてくる。

欠点は克服しなくては先がない。

後はやるだけ。きわめてシンプルだ。

 

そのことをどれだけ自分自身が受け入れられるか・・・。

 

私たちの仕事は、いつオーディションに受かるか、仕事が取れるかわからない。

いつまでたっても収入も不安定。

おまけに「演技」というものはとてもグレーで、

何がいいのか悪いのか・・・

どうしたらよくなるのか・・・

あっちの演出家はこう言ってた・・・こっちの監督はああだった・・・

最終的には「好き嫌い」で決められるハナシなのだ。

 

自分でも思う、芝居や映画を見て。

「この役役者は下手だ。でも好きだ。」「こっちの作品は名作だと思う。でもあっちが見たい。」

そんな世界だ。

 

それを踏まえて、やるかやめるか。

やるなら何をやるか。

その方向で、「上手くなる」「上達する」には何が必要か!

決めて・・・

やる・・・

出来るまで。

 

 

実際、前回のキャラクター&シーンクラスでもう2年越しにやっとトンネルを抜けられたコが、リピテションに来た。最初とは全く別人のパフォーマンスをやった。

2年だよ・・・2年。

「継続は力」を実践してくれた。

言葉で言うのは簡単、本当にやれる人が何人いるか・・・。

もう、泣きそうになる。

ここまでよく続いた。

こんなコが現場にたくさん出て欲しい。

 

エクササイズクラスも残席わずかとなっています。

本気で俳優を目指す人、お待ちしてます!!!

猛暑を締めくくりましょう!

 

 

2019年

7月

27日

ディープ1エクササイズクラス 感情と声

先日、ディープ1エクササイズクラス終了。

何度も書いたけど、「出にくい感情を出し切るまで出す!」という楽しい楽しいクラス。

 

初日、みんなタカをくくっているのかスロースタート。(私は内心イラっ!)

2回目、3回目とだんだんディープ1の洗礼に心身ともに追い込まれていく。

やはり最終発表が終わった後は、みんな抜け殻。

「いやー、こんなになるとは思わなかった」と。

私には聞きなれた言葉。ディープ1の打ち上げはみんな口数か少ない。

いや、気持ちは落ち込んではいない。しゃべる気力と体力が残らないだけ!(笑)

 

このクラスは間違いなくインナー。感情の問題を扱う。

今回はこのことと「声が出る」ということが、ものすごくリンクした人が多かった。

 

今回参加してくれた声優のコが、低い声が出ないことを、声優の先生?マネージャー?からも指摘を受けてそれが課題だったのだ。

身体を見ると「出ないわけはない」身体。

エクササイズクラスの時もそれはわかっていて、私も「ちゃんとした発声訓練が必要」と言った覚えがある。

その低音が見事に出たのだ。

まさに「怒り」を出すことで腹の底・炭田から声が出て、よく響くいい低音が聞けた。

ま、最終日は声がギリギリで、打ち上げももう声が出なくて「しゃべりたりない」と言って帰って行った。翌日は完全に飛んだだろう。(笑)

 

他の人も、強い「感情」を出そうとすると声がかすれてきてしまい言葉を出し切れない。

何故そうなるか・・・

一つは「発声器官」の訓練が出来ていないこと。これはわかりやすいことだと思う。

もう一つは、「感情」を閉じていること。

強い感情を表現するのは、物理的・精神的に大きなエネルギーを必要とする。

人間の体は脳が「この感情は表現しない方がい」と判断すると、筋肉を固めて出さないようにする。

日常生活で何か我慢をするとき、グッと力を入れている。それを同じようなことだ。

 

いつもは表現しない種類の「強い感情」を出そうとすると、声を出す筋肉はグッと力を入れ出すまいとする。そこを突き破って出そうとするのだから、声をからしてしまう人はたまにいる。

 

芝居のセリフとして声を出すというのは、いわゆる「発声器官」の訓練と、感情のオープンは連動し、双方うまく行くことが必要なのだ。

「発声器官」の訓練は、物理的にいい声を出すことはできる。

それに感情が結びつくことによって、お客様を感動させる声が出る。

・・・と、私は思っている。

物理的にいい声の人のセリフが必ずしも人を感動させるわけではないし、せっかく感動させられるセリフを言えても、三日目には声が出なくなっているのではプロの俳優とは言えない。

これは、声の専門家と言っていいい西山水木さんもそうおっしゃっている。

 

泣いたりわめいたり・・・感情が出せるだけでは「演技」ではない。

それは台本と連動し、長い公演でも真冬の海岸での連日のロケでもちゃんとパフォーマンスできるように・・・。

名実ともに「心身ともに」訓練が必要だ。

 

 

俳優、声優としてお客様を「別世界」にお連れするには精進あるのみ!

 

 

2019年

7月

17日

今月のリピテションは「目的!」

先日、リピテションクラスを開催。

おなじみの一日だけのキープアップクラス。

 

慣れた人が多かったので、たまにやる「目的」練習をしました。

相手と交流するリピテションをベースに、お互いが具体的な「目的」を持ち、お互いの名前だけ言いながら交流しつつ、目的達成をする・・・というシアターゲーム的な練習。

 

今回のペアは二人とも私が「能天気」をいうレッテルを張った二人。

もう最初から期待値満々!

そして・・・期待以上の超面白い時間になりました。

場内爆笑の連続。

もう、二人とも「ばぁ~か、ばぁ~か、ばぁ~か!!!」と指さして笑いたい。

写真をたくさん掲載しますので、お察しください!!!

 

とかくマイズナーとかメソッド、引いてはスタニスラフスキーとかいうと「深刻」なものに考えがち、なりがちなのですが、役者が自分のガードを取り払って素の自分をさらけ出しているとそれはとても面白いものです。いや、爆面白い!

相手をからかったり、思い通りに行かなかったらムカついたりすねたり、肉弾戦体当たりに男性は全然関係ないエロを感じ、女性はそれを利用したりスキを突いたり・・・。

そのモデルのような「目的」練習でした。

 

人間は面白い!!!!

 

 

それ以外のチームも、今回は少人数なのでゆっくりやることができました。

その中で、自分の「女王様キャラ」に気づいたり、「愛されたいキャラ」に気づいたり・・・。

気が付いてくれて、それを隠さず表に出してくれたら・・・もう、限りなく素敵!

 

 

ディープ1エクササイズクラスも何とか開催出来ることになりました。

ますますの参加をお待ちしております!

 

2019年

7月

13日

西山水木さんとお話ししたこと

前回のエクササイズクラスの時、演出家・女優の西山水木さんが見学に来て下さり、その後「演技を教えていくことに関して意見交換を・・・」とお誘いを頂き、ちょっとづつではありますがお話しさせていただいている。

まだたった1~2回ですが・・・

水木さんに問いかけられたことは「若手俳優に演技レッスンをして、その行方は。我々の演技指導というものはどこに向かっていくのだろう」ということだった。

 

 

先日、水木さんが今出演されている「世襲戦隊 カゾクマンⅢ」を見に行き、その後、数名の方々とお茶させていただいた席でもそのような話が出てきた。

その時のことだ。

私が

「自分に何かできたら・・・と思ってはいるし頑張ってはいるつもりなのだが、結局何もできず、WSに来てくれたり実際に依頼されたレッスンに参加してくれている若手のコたち・・・目の前の現実を必死にこなしていくことだけしか出来ていない。」

と言った。

そしたら水木さんが

「話すだけでもいいのよ。それは私たちにしかできないことだから。若い人ではなく私たちの仕事なのだから」

とおっしゃった。

 

そうなのか!

その発想はなかった。

・・・私の性格だろう。ちゃんと結論を出して、何か形にしなければそれは無意味だ・・・とどこか思っていたのかもしれない。

っていうか、それが私にとって当たり前の事になっているような気がする。

 

 

今まで自分がやってきたこと。

私は別に天才でもないし、大きなプロジェクトも出来ないし、会社とか作って大々的なことも出来なかったし、これからもそうだろう。

だけど、ほんとに「出来ることだけは」誠実にやってきたつもりだ。

誇れることがあるとしたら、それだけ。

 

でも、もしかしたら、水木さんとか、物凄く情熱と才能をお持ちの方と意見交換をすることだけでも、それを続けることからでも・・・何か進展していくのかもしれない・・・!

 

またまた、私は自分だけで何かしなければ・・・と、どこかで思っていたのかもしれない。

そんな力もないクセに・・・(笑)

 

 

100匹めの猿・・・だっただろうか。

どこかの猿が芋を洗って食べ始め、それを別の猿が見て真似て洗って食べる。

その猿がどっか別のところへ行って洗って食べるのを、またまた別の猿が真似て・・・

そういうことが繰り返されると、100匹めの猿が・・・全然見て真似るわけではない猿が・・・全く別の場所で芋を洗って食べ始める。

そしていつの間にか、猿はみんな芋を洗って食べるようになる。

 

そんな話を聞いたことがある。

 

 

話すだけでも、今後のことを未来を見て話していればいつかは何かが結実するのかもしれない。

 

 

尊敬する大先輩、西山水木さんとたくさんたくさんお話ししよう。

きっと、「次」が見える。

 

 

2019年

6月

29日

リピテション

今回のリピテションクラスは、久々の方が多かったです。

数年ぶり

一年半ぶり

半年ぶり

・・・

 

やはりリピテションって基礎トレーニングなので、スポーツでいうと筋トレのようなもの。

ある程度身に着くまでは続けて欲しい。

そうでないとせっかくのあの怒涛のエクササイズがもったいない。

 

とは言え、ワークショップなのでみんな色々スケジュールが・・・。

「なんとか養成所の稽古の合間を縫って、リピテションだけでも・・・」と言われると、「そっかぁ!!!」と思っていまう。

 

どの仕事や技術もそうだろうが、本当に人それぞれ個性があり、リピテションという練習にもそのひとそれぞれの歩み方がある。

明らかにオープンできていない人

自分の感情でいっぱいいっぱいな人

上手くいってるのについ心配して結果、自分にフォーカスが当たってしまう人

 

そして、必要なのはどういう時にうまく行くか行かないかを自分で把握してコントロール出来るようになること。

それもまた人それぞれ。

つい「会話」しそうになるのを「短い言葉で」と修正するだけでずっと細かくやり取りできるようになる人

やはり、もっと基本的に「オープン」することが必要な人。

 

自分でわかって修正できること。

それが必要だ。そのために稽古があると思う。

 

たった一月に一回で申し訳ないが、ぜひキープアップして現場に生かして欲しい!

 

 

7月はディープ1エクササイズクラス。

「出にくい感情を出し切るまで出す」ことによって自分をオープンしていく、楽しい楽しい三日間。

感情をオープンさせることによって、自分自身を隠さずお客様にさらせるようになる。

たとえば、プライドが高いことが課題の役者さんには「道化」と呼ぶメニューもある。

自分が人前に出るのに抵抗がある格好をして、お客様を笑わせる。

こういうのもなかなか楽しいものです。

 

ああ・・・自分がやると思うと超コワ!!!(笑)

 

2019年

6月

17日

今年最初のキャラクター&シーンクラスでした!

先日、今年最初のキャラクター&シーンクラスが終わりました。

今回はちょっと間が空いていました。

 

今回のチームは、ここ1~2年じっくり稽古してくれていた若手の面々が参加してくれました。

 

キャラクターはいつもの通り、実在の人物。

歴史を感じる「おばあちゃん」や両親を演じてくれました。

シーンは、アクターズワークス初の「人形の家」と「たとえば野に咲く花のように」のリベンジに挑むチーム。

 

キャラクターでは実際の自分の家族なので、「誰にも歴史があり、ドラマがある」ことを丁寧に実感してくれました。

ホントに毎回毎回同じこと書きますが、これを体験すると台本の中の役の人物に「一生分の人生がある」ことをすんなり受け入れられるのです。

そして、セリフの表面だけをしゃべらず「この人はなんでこんなことをするのだろう?なんでこんなことを言うのだろう?」と考えられるようになります。

 

みんな、じっくり一つ一つ前進してくれて

「以前も他でキャラクター作りをやったことがあるが、役の履歴をただ書いただけだった。こういう風にやるんだ・・・とわかった」

「養成所や舞台に出たとき演出家に色々いわれたことが、『ああ、こういうことだったんだ』とパズルがはまっていく」

と言ってくれる人が多かったです。

 

そして、ある役者さんがなんと発表に自分が演じている家族本人を連れてきてしまいました~~~!!!マジかぁ~~~~!

もう、心臓バクバクでした!苦笑

でも、とても楽しんでみて下さり、「とても面白かったです。こういうことはあることなんですよね。有意義なことなんですね。」と、我々役者にお言葉をくださいました。

 

「人形の家」では、ウチの稽古では「感情的」に葛藤の強いシーンを使うことが多いのですが(特に初回は)、全然そうではないサスペンスのようなシーンをやれました。

色々な気持ちがありつつ相手を追い詰めていく、辛くてエグいシーンを作り上げてくれました。

 

今回の目玉になったのは「たとえば野に咲く花のように」リターンズ!

このシーンで一昨年全然できなかった役者さんが、今回見事な「あかね」(「あかね」という役)を演じました。

まさに苦節2年。

2年越しのリベンジでした。

本人、そして全員の前でちゃんと言ったのですが「私は本当に○○ちゃんだけは無理なのではないか・・・と、思っていた。でもとある瞬間、『この人はすっごく頑張って勉強してきたのだ。台本の読み方は抜群に正しい』とわかることがあって、そこからは絶対イケる!と思ってやってきた。」と。

間違ってなかった!!!!

いつも「出来ない。どうしてこうなるかわからない」と苦しんできた彼女も「やれました」と!

よっしゃー!

 

 

ということで、打ち上げはもう近年にない盛り上がり!

今回は参加者みんなで準備して買い物して、まさに手弁当の打ち上げ。

もう、喋りが止まらない止まらない。

気が付いたら5時間以上、ずーーーーーっとみんなで飲んで食べて喋ってました。

用意した飲み物も食べ物も見事に全部胃袋の中。

ワカモノたち、おそるべし!

 

たかがお惣菜やの調理とスーパーのお惣菜。安い発泡酒やワインでしたが、みんな「こんなに美味しいご飯はないね」と言いながら過ごしました。

本当に幸せな時間。

 

帰りの地下鉄のホームで、「たとえば野に咲く花のように」をリベンジしたコが、

「本当に出来てよかった。ありがとうございました。」

と改めて言ってくれた。

ちょっとひねくれものの照れ屋なコなのですが、目の奥の奥に涙が見えて・・・思わず私も「ヤバい!泣く!」と思い、くっとこらえました。

本当に本当に頑張ったんです。

ここに到達するまでの気持ちを考えると・・・リスペクト以外ありません。

やれば出来るんだ・・・あきらめなければ・・・。

 

 

次回は「表現できない感情を出来るまで出しきる、楽しい楽しいディープエクササイズ1」です。

皆さん、お待ちしてますよ~~~!!!!

 

2019年

5月

10日

嵐が吹き荒れた改元エクササイズ!!!

エクササイズクラスはいつも怒涛だが、今回ほどいろいろな事が起こったエクササイズがあっただろうか!

 

まず、凄かったのがベテラン勢の頑張り。

今回は、参加メンバーがベテランと新人にはっきりと分かれた。

そのベテランも、すでに舞台・映像で充分活躍しているクラスのベテランの方々。

再受講で、温泉とか旅行に行っていたにもかかわらずそこから戻ってきて後半から参加とか・・・。

私も思わず「どういたの?何かあった?」と聞いてしまったほどだ。

 

初めて参加してくれたベテラン女優の顔が、後半になるにつれて子供のようにほどけていく。

無邪気な泣き顔。

まさに「幼稚園の子供」の様だった。

 

それに新人勢が一生懸命答えてくれた。

奥の方にいるその人自身が、だんだん表に出てくる感じ。

草食男子の実態が、だんだん暴かれて実は肉食男子の顔が登場した瞬間。

あ~、ホントはロールキャベツ男子だったんだ!(場内爆笑)

内気で声の小さいワカモノが、後半にはベテラン女優にはっきりと言い返していた。

 

見学に来て下さったベテランの演出家・女優さんも、「最終日も来ていい?」と言ってくださり、ひいては打ち上げまで参加してくださった。

 

 

どうしてみんな、ここまで頑張れるのだろう・・・

その情熱に圧倒されそうになった。

 

私はその情熱に答えて行けるのだろうか・・・と自問自答しつつ、私が今回集まってくれた全員に、最終日まで連れて行ってもらった感じだった。

毎日、私自身が初めて受講したころのことを思い出した。初心に帰った思い。

 

これも、平成から令和に、一から再出発ということだろうか。

 

 

「仕事」というものは、人の役に立って初めて成立する。

「人」や「社会」に繋がらないものは「仕事」にはならない。

だとしたら、こんなにダイレクトに人に繋がる「仕事」があるだろうか。

 

こんなに熱い人たちと、もう一回、頑張ってみよう!

きっと素晴らしい場所にたどり着けるような勇気をもらった。

 

2019年

4月

24日

リピテションクラス

先日のリピ、満員御礼の大人数でした。

東京で演技の訓練をし、いまや関西の劇団で頑張っているコ。

数年ぶりの参加者。

こないだのリレーションクラスの後、尿管結成で倒れ、私に初救急車を経験させてくれたコが元気になって参加。

などなど、多くのメンバーの元気な顔が見られました。

 

リピテションクラス、月一ではありますが、リピテションのキープアップとともに、ここでみんなの演技の上での近況を聞いたり課題を話し合ったりできる貴重な時間です。

 

特に、関西組のコはわざわざ劇団の休みとここのリピテションクラスの日程が合うと必ず来てくれます。もう、有難くて涙涙!

 

彼女が話してくれた前回の公演での失敗の話ですが・・・「目的ばっかりになってしまった」ということ。

演技を訓練する時に、私たちはどうやったらいい演技が出来るか、上手くなれるかを必死に追い求めますが、その結果、いわゆる方法論に寄ってしまうことがあります。

「目的ばっかりになってしまった」というのは、場面に登場する「役」はやるべきことを抱えて出てくる、感情を追いかけるとか何となくセリフを言うのではなく、ちゃんとやろうとしていることをやらなくてはならない・・・ということ。

とっても正しいことです。

でも、基本、お芝居って台本の中の一人の人間を体現する、二次元を三次元にする・・・ことなので、〇〇だけやっていれば芝居ができる・・・ワケではない。

彼女は、自分の役がやらなければならないことをやるだけになって、表面的な表現になってしまって、その裏にある本当に表現したいこと・・・例えばその役が抱える寂しさとか、背景を表せなかったのです。

 

一つ一つ積み上げて、色を重ねて、演じていく。

その努力や手間はきっと裏切らない。

役の人物の背景をにじませてくれることを信じている!

 

自分自身も含め、みんな、前進しようね!

 

エクササイズクラスもまだ募集してます!待ってるぜぃ!!!

 

 

2019年

4月

08日

2回目の声優クラスの感想

声優のためのWS、2回目のチャレンジでした。

残念ながら人数が少なくて、一日だけの短縮クラスになってしまいました。

が、とてもみんなの変化が顕著。

ああ、やっぱり声優さんも俳優の訓練をして間違いないんだ!と強く実感できました。

それは私が勝手に思うものでなく、終わった後の受講してくれた声優さんの顔を見たら、声を聞いたら一目瞭然でした。

とくに、昔、舞台俳優が声優になっていった過程は「やはり正しかった!」と。

声だけで表現しなければならない声優は、映像の俳優のように「目線」とか「かもし出す空気」で表現できないので、舞台俳優のようにセリフの「言葉」をしっかり理解して伝えなくてはならないのです。

今は声優にあこがれて声優を目指す人がほとんどになり、以前のように体を使う演技をほとんど経験していない人が多い。その結果、声だけ演技になり行き詰ってしまう。

 

私はもちろん、もう一人のトレーナー・声優の室園さんも、改めて「うーん、やっぱりな!!!」という瞬間でした。

 

一日になったので、すっごくハードな練習に耐えてくれた参加声優さん、お疲れ様でした!

楽しかったね!ぜひぜひまたやりましょう!

 

やれば出来る!

 

 

終わって私、室園さん、そして見学に来ていた舞台演出家の黒澤世莉さんと打ち上げつつ話した。

声優業界と俳優の実情の違い。

声優はすべてが「仕事」を求めて、専門学校や養成所に行く。

そして、新人としてデビューして数年は「新人ランク」のギャラで仕事をし、それを超えて生き残れる人はその人によってギャラは上がり、そうでない人は仕事がなくなっていく・・・そういう状態らしい。

それは、先人が声優を守るために「ユニオン」を作りそれを定着させたという。

 

一方俳優は状況が多様だ。

「仕事」を求めて事務所などに入る人。「自分の演劇、映画を追求し表現したい」という思いで劇団などに参加する人。

その複雑さに加えて、日本の場合、芸能事務所の意向などもあるのだろう・・・オーディションのシステムを確立することは難しいのだと思う。

だから、声優さん方のような状況はない。

羨ましい。そのシステムがあれば俳優たちももっと自分を磨いていくことに夢を持てると思ってやまない。

 

だからこそ、だからこそ、前回の私の発言になる。

「本気でやらなくては、現実を変えられない!」

一俳優にできることは、自分がしっかりと演技に向き合って、いい芝居をして、お客様に見てもらう事。

もちろんセルフプロデュースも大切でそっちも頑張って欲しい。

だが理想主義と言われるかもしれないが、私たちは役者だ。芝居をやるのが「仕事」なのだ。

 

本気で仕事しよう!その方がきっと面白い!

 

 

俳優全体でのオーディションシステムは難しいが、今もがんばってオーディションをやっている制作もたくさんあると思う。増えてきたと聞いています。そういった制作の方々、ぜひぜひ引き続きよろしくお願いいたします。我々俳優も精進します!

 

 

2019年

4月

01日

トライアルクラス終わりました。

先日、トライアルクラスを行いました。

この目的は、「自分をわかろう」でじた。

 

成長していくためには、いや、ぶっちゃけ上手くなる・いい役者になるには、自分の長所や欠点を知って、欠点は補い長所は伸ばしてこれをセールスポイントにしてオーディションに臨んだりしなければ・・・という思いでやってみました。

 

私にとっても初めてのチャレンジ。緊張しました。

 

そして終わってみて思う事。

 

自分を律し、不断の覚悟で努力しなくては、俳優として生き続けることはできない。!

 

ということでした。

 

最近の風潮というか傾向として、「楽しくやる」ということがあると思う。

全くその通りで、同じやるなら楽しく仕事したいものだ。

だが、多くの人が望むいわばあこがれの職業・俳優になるということは甘くはない!

それは、見ている人に多くのもの・・・感動・喜び・感慨など多くのエネルギーを「プレゼント」しなくてはならない仕事。楽して出来る仕事であるわけがない。

 

自分と向き合え!

自分から逃げるな!

 

私自身も、改めて自分自身を振り返る機会になったようです。

もう一度、身を引き締めて俳優業・トレーナー業に挑みたいと思います。

今、エクササイズクラス募集中です。

言わせていただきます。

 

本気で挑まない人、来ないでください!!!!

 

 

 

2019年

3月

19日

リレーション 人間関係というもの

先日、リレーション(人間関係)に特化したクラスを開催した。

 

参加してくれたメンバーは、ここ最近足しげく通ってくれている人たちばかりだった。

まずは、成長がすごかった。

これ、難しいんだよ!よくできました!!!

 

台本には、ただの友達・・・とかよりも、恋人だったり家族だったりと近い、濃い人間関係が圧倒的に多い。それをちゃんと表現することはとても難しい。

それにとても役立つ、具体的で即効性のある練習です。

映像の仕事においては、

「おはようございます」と挨拶したら、その数時間後に(早ければ1時間後?)、「アナタ」とか呼んで手を握ってたり・・・

舞台では、日頃からいや~~~な先輩(笑)が自分の母親役で、その人の胸に顔をうずめてさめざめ泣かなくてはならなかったり・・・

改めて思うと、変な仕事だ!

 

 

参加したメンバーは、相手を「親」だと信じられるだけで多くのことがうまく行く・・・のがとてもスムーズに行われていました。

 

人間の 脳は騙せる!

 

 

 

アクターズワークスで、私が挑んでいること。

「演じる」ために必要な色々な要素、それを一つづつ取り上げて訓練しその部分を強化して、演技のレベルを上げていくこと。

スポーツ選手が、試合の前に筋トレする。

この人は体幹を・・・この人は下半身を・・・

あるいはフォームの改善を、新しいサーブの習得を、

そうやって、試合に勝てるようにしていく。

 

演技もそうだと思っている。

人は一人一人違う。それが個性だし、自分の欠点も人によって違う。

ある人は感情は豊かだが、台本が読めない。ある人は台本の理屈ばかりになって感動が伝えられない・・・。

俳優は自立して、基礎トレで自分の欠点を克服し長所を伸ばして、自分の「演技力」を上げる。

そしてもっともっといい俳優になっていって欲しい!

 

 

2019年

2月

20日

2月 参加メンバーたちが歩き出す春!

なんだか私的な題名で・・・照れる。

 

先日のリピテション。

若者たちが大勢参加してくれた。

 

2月は年度替わり。多くの若手俳優たちにとって旅立ちの春!となっているようだ。

 

念願のプロダクションに受かったコ 

劇団から「ウチでやらない」と声をかけられたヤツ

そして卒業公演を迎えた人たちは、「公演ではいい評価だった」「思い切りやれた」なんて声も聞けた。希望しているコは劇団に残って欲しい!祈ってる!

 

いい知らせをたくさん聞いて嬉しい。

 

 

もちろん、希望が叶った知らせばかりではないが・・・。

「どうしても○○に入りたかった」「これからどうしたらいいんだろう」

と相談を受けることも多い今日この頃。

 

ワカモノたちよ!ちょっとだけ考えて欲しい。

「受かった」ら目の前には現実的にやらねばならないことが押し寄せる。その場合はやらねばならないことにまい進して欲しい。

でも、残念ながら「落ちた」ら、少し立ち止まって考えて欲しい。

私たち役者は、望まれてなんぼなのだ。

自分のやりたい場所に行くことも幸せなのだろうが、「望まれた」場所に行く・・・ということを。

私たちはお客様を楽しませることを、お客様に「何か」を提供することで「役者」でいられることを。

それでこそ、「仕事」が出来るのだから。

 

やめられないなら、自分の「居場所」を見つけるために・・・頑張ろう!

ぜひぜひハードルを越えて欲しい!

2019年

1月

29日

谷賢一氏WS これまでのことが一つになっていく感じ!

2019、最初のディレクターワークショップを谷賢一君が引き受けてくださいました。

知り合って、一回り!

久々にこのような時間が持てて幸せでした。

 

さてさて、今回はスタニスラフスキーが後期どのような考えを持っていたか・・・!

からワークショップが始まりました。

「大学と途中の留学一年、併せて5年もスタニスラフスキーを勉強したらしゃべりたくもなるんですよ」と。

スタさんは晩年、「行動」することによって「感情」が表現できるという理論になっていったそうな。

「悲しい」を表現しようとして、自分は本当にとっても悲しくても黙って座っているだけで誰かに「悲しさ」は伝わるか?いや伝わらない。「悲しい」から泣く・・・とか、「悲しい」から暴れる・・・とか、行動を起こすことで「悲しみ」を表すことができる、と。

逆を言えば、「行動」を起こすことで「感情」も引き起こされてくる・・・と。

 

 

さすがにこういう話は何度も聞いている。

だけど、2日間という短い時間で、台本の短いシーンを使って、身体で練習できるというのは素晴らしい体験だった。

やっぱり役者はやってみてなんぼだよね!

 

 

谷氏の説明は続く。

役者が、役のキャラクター(その役の人物はどんな人間なのか)や役の背景(その役の人物にどんなことがあったのか)を読み取り、「もし自分がその人だったら・・・」と気持ちを感じていく・・・。

これは現代演劇において、もはや常識。こういう考えをしない人はいないくらいだ、と。

だが、今回は、「行動」することから何が起こるか、どんな感情が起こるか、どう反応するか、をやってみよう・・・と。

 

 

特に私の世代は、「形」の演技から「本当に感じる」ことが重要視された世代。

わかりやすく言えば、涙がでない「泣き」は「カッコ悪い」のだ。

どうやってでも、ト書きに「泣く」と書いてあったら涙を流せるようにする! それができる役者に拍手!・・・みたいな。

当時「私、子供のころ飼っていた犬のタロウが死んだことを思い出すといつでも涙が出るんです」というセリフがギャグのように言われていた、ホントに。

それは今でも俳優の中に巣くっている。

どうしても「気持ちを作る」ということに重きを置きがちだ。

置きがち…だけならまだいいが、それに縛り付けられる。

 

今回、かなりの覚悟で「気持ちを作る」ことを封印して、「行動」すること、相手・小道具から影響を受けることに専念してみた。

「ここで『泣く』」みたいなことを期待しない。手放す。

言うは易し。実際にやってみるととても勇気がいる。

 

すごく面白い体感だった。

とても滑らかにシーンが進んでいく。

そして、ホントに予定しないところから思ってもいない「感情」が訪れる。

「感情」に縛り付けられない境地が、ちょっと見えてきた感じ。

 

演出家・谷賢一氏の説明。

「それを見つけ出したら、丁寧にその行動を繰り返すことによって確かなものになり、毎回その芝居ができるよになる」

 

きっと、今後の自分の演技にも、演技指導にも大きく影響がありそうな、いい予感!!!

 

 

昨年の年末、「複数のシーンクラス」も私自身それに近いアプローチをしていたはずだ。

ここ数年やってきたことが、だんだん一つにまとまって、私の中で形になっていく感覚が起こってきました!

 

谷君、お忙しい中、ホントにありがとうございました!

 

2019年

1月

21日

2019 最初のエクササイズクラスを終えて思う事。

あけましておめでとうございます。

ちょっと遅いですが。

 

最初のエクササイズクラスを終えて、複雑な思いを抱えています。

ある程度のキャリアの役者さんたちが、演技を伸ばせていないのはなぜなのだろう・・・。

 

色々あるのだろうが、一つには昨今のワークショップ流行の弊害が懸念される。

ワークショップ流行といっても、主催者側より俳優の自覚の問題だろう。

いや、ウチもワークショップだからと言って自分を擁護するつもりはない。

 

私が若かりし頃は、一度劇団などの養成所を卒業すると訓練する場所がなく、それを嘆いていた。

今は沢山のワークショップがあり、その場所には事欠かない。

が、色々なところを転々としているだけで、基礎を固められていないし、自分の欠点を見つめ直すようなこともできていない気がする。

「ワークショップで10日間は長い」

「ずっと○○が出来なくて・・・」

などの言葉が出るのはその証だろう。

 

自分の演技が10日間の稽古でなんとかなるものではない。

「ずっと出来ていない」のであれば、なぜそれを何とかする訓練をせず泣き言を言いながらオーディションだけ受けるのか!

落ちるに決まってんじゃん!!!!

 

 

悪気があってこうなっているとは思えない。

もちろん、私たちの若いころと同様、劇団や事務所に所属し続ける難しさ、生活の苦しさ、そういうことを乗り越えながら、自分の演技のシェイプアップをやるのは大変なことだ。

 

しかし、それができなければプロではない。

 

 

ああ、この言葉は言いたくない!!!のだが、言うぞ・・・

近頃の若者は・・・ああ、言っちゃった・・・実はちょっとのんびりしているのだろうか。

 

頑張れよ!ワカモノ!マジで!

 

自分のために!

自分から逃げない!

基礎力をつけろ!!!

 

2018年

12月

26日

今年最後の複数名でのシーンクラス&忘年会 終わりました!

今年最後の複数人数でのシーンクラスを開催出来ました。

ここ数年のアクターズワークスでの課題。

・2人だけでなく複数名のシーン

・「強い感情や葛藤」があるわけでなく、さりげない日常会話のシーン

大きくはこの二点。

2つ目は、俳優としての自分も確認し確実化していきたいものだった。

 

通常のキャラクター&シーンクラスの時人数か少なくて後半に大勢のシーンをちょっとやったり、役者としては4月のユニットの公演でさんざん頑張った。

これらをもとに、まとまった複数人数でのショートシーンのクラスが、やっと出来た感じ!

年末になって、ちょっとホッとし、達成感を感じることができました。

 

来年からは、通常の3つのロングコースとともに「ショートシーンクラス」として常態化できそうです!

 

クラス終了後、参加者や見学の方々からいただいた嬉しい言葉

(映画監督)「こういう何気ない場面で、役者にダメ出しするのは本当に難しいんだよ」

・・・監督とはまた来年、何かやっていこうと思います!もっともっと話を煮詰めたい。

(参加俳優)「エクササイズで学んだ『開く』ということは、ずっと気を付けてきました。会話劇は、時間を見つけてブラッシュアップしないと・・・」

・・・彼女は2年ぶりに参加してくれたのに本当にリピテションがきちんとキープされていました。嬉しい・・・)

(参加俳優)「このレッスンの後行った芝居の稽古で、ずっとうまく行かないと思っていた場面で、相手役が私に向けてすごく沢山やり取りしてくれていたことに初めて気づいた」

・・・ああ、こういうの聞くと、色々な思いもありつつ続けてよかったと!

(参加俳優)「こんなに楽でいいのか・・・と」

・・・私も実感(笑)

 

 

 

その後の忘年会。

なんと今日はクリスマス!!

この日程を決めた秋頃、ちょっと仕事でいっぱいいっぱいで実行委員の人が

「柚木さん、今年の忘年会、クリスマスだよね」

と言われたことに

「え?そんなことないでしょ!」

と、堂々と答えた。

クリスマスだった・・・・・。(はぁー(*´Д`))

 

こんな日程なのに、入れ替わりに大勢の人が参加してくれた。

アクターズワークス宴会部の日下氏が寿司の大盤振る舞い!

みんなで、大笑いしながら飲んで食べて・・・

幸せでした。

 

皆様、今年もありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします!!!!

 

2018年

12月

22日

エクササイズクラスの再受講をリニューアル

エクササイズクラスの再受講について新たな枠組みを考えました。

 

以前から

「もっとやりたいが10日間の日程を空けるのはキビシイ」

「最後の『セリフ』を使った練習だけ何度もやりたい」

「リピテションをもっと増やしてほしい」

などのご意見を頂いておりました。有難いことです。

 

ただ、現実問題、リピテションなどレッスン回数を増やすのも難しく、どうしたら「やりたい」という方々のご希望にお応えできるか・・・!

で、、「エクササイズクラスの時人数に空きがあれば、いらっしゃれる回数で受講して頂く」という方法を考えました。

 

今までも思わなかったわけではなかったのですが、レッスンの性質上、「2~3日かじっただけでは身につかない。返って受講料がもったいないのでは」と思っていました。

ですが、先日、リピテションクラスに超久しぶりの方が2人ほど来てくれて、予想以上の成果をしめしてくださったことと、皆さん頑張って現場で活動してくださっていて、だからこそ時間が取れない、だからこそやりたい!とおっしゃっていただき、決心しました。

 

早速、来年一月のエクササイズクラスから募集させていただきます。

役者を続けるのは一生の仕事。

みんなで前進していきたいですね。

 

そんな、前回のリピテションです!

 

 

2018年

12月

05日

リピテションと目的

今年ももう12月。

あ~あ、年々、時間が過ぎるのが早くなっていく・・・

って、昔、大人の人たちが言ってたなぁ~。

順調に私もそういう大人になっております。

 

今月は2回、リピテションクラスがある。

昨日は結構慣れた人たちが多かったので、「目的」の練習をやった。

 

リピテションって何か?(は、前述を見て下さませ!)

で、これらは基礎トレ。これを「芝居をやる」ことに役立てなかったらなんの意味もない。

 

で、台本には「役の人物」が登場する意味がある。

愛を告白したい・・・とか、謝りたい・・・とか、仕事する・・・とか、部屋を片付ける・・・とか・・・

その登場した目的を遂げるために「役」は出てくる。

 

その練習。

リピテションとかで身に着けた、相手と交流することを忘れずに「目的」と遂げる練習。

具体的に、「靴下を脱がす」とか「ほっぺにチューする」とか。

 

今回はこれで盛り上がった!

撃沈&変な奴が続出しました!(笑)(笑)

 

今月、もう一回あります!

 

そして、1月エクササイズクラス募集中です!

ぜひぜひ、ご一緒に!

2018年

11月

29日

キャラシーン、5日間の集中、再び!

夏に続き、午後~夜での5日間のキャラシーンクラスを開催。

やはり短期集中はキツイ!(笑)

おまけに台本が、長い!(笑笑)

 

今回は、キャラクターもシーンも、本当に普通の人々が普通に生きる大変さ、おかしみを表現するクラスになりました。

家ではダメダメだと思っていたお父さんが意外とちゃんと仕事しててかっこいいおやじだったり、明るく幸せな家族の過去の大ごと、その時の大変さとか。

 

シーンは、定番の「おかしな二人」

これは、今までにないオリーブとフローレンスに!

こんなオリーブ、こんなフローレンスもあったんだ! セリフの間の埋め方、自分で言っときながらやってみたらこんなになるんだ!(爆笑)

何度やっても、役者さんの個性は際限がない・・・演技に定番はない・・・ということを思い知らされるシーンになりました。

 

もう一つは、数年ぶりの「ヴァニティーズ」

いや~、改めて名作!

そして、感情の表現のみならず、最近気を付けている「人は気持ちを隠す」「普通の人が相手とやり取りする」「怒りたくないが、人とやり取りしている間に怒りが抑えられなくなる」が、ちゃんと出来たシーンになりました。

三年前だったか、小川絵梨子さんのWSで「リアクションを取ってーーー!」と叫ばれたことがそのままトライしてもらえました。

なんと、最終日まで全然通せず、いきなり通したら30分以上のシーンが・・・通った!!!

それに対応できた役者さんに拍手!!!です。

 

これはそのまま、年末の「複数シーンクラス」に試していきたいです。

 

2018年

11月

09日

リピテションというもの

アクターズワークスではリピテションという練習方法をつかう。

これが、サンフォード・マイズナーさんの特徴で、システムと言われるものだと自覚している。

 

俳優という名の付く先人たちも、しょせんフィクションである物語をどうやったら面白くお客様に見ていただけるか・・・ということを常に考えてきて、その一つが台本に書かれた「セリフ」がどうやったら「会話」になるか!という命題だ。

しかも、舞台ならこちとら毎日毎日同じことやらなきゃなんないのに!(笑)

 

その課題をクリアする練習方法の一つとして「リピテション」が考え出された。

リピート練習ということだ。

見えるもの「Tシャツ」とか、自分や相手の気持ち「嬉しい」とか「怒ってる」とか、を短い言葉で言って相手と言葉を繰り返していく練習方法。

 

そこで、相手と「やりとり」することを体得していくのだ。

 

ぜひ以下の画像データを見てください。

これは、台本のある「芝居」ではありません。

「リピテション」です。

この女性は、プリンを・・・食べ物を粗末にしたことに端を発して怒りが爆発していきました。

そして、迂闊な男は、後悔先に立たず・・・一人で床と壁に巻き散らかされたプリンを小さなスプーンですくい始めました。

 

このリピテションは稽古参加メンバー全員、目がキラキラ、胸がどきどきしました。

その一人が

「今、今までで一番、リピテションがやりたい!と思ってる」と。

 

もちろん、この稽古の後、全員でプリンを拭きまくりました。(笑)

プリン!ありがとう!

食べ物を粗末にしたかもしれないけど、あなたの死は無駄じゃない!

あなたの犠牲が若手俳優の素晴らしい肥やしになったよ!!!!

2018年

11月

08日

ディープ2エクササイズクラスの登場と「劇団ミスマガジン」

ディープ2エクササイズクラス、終了しました。

このクラスでは「登場」という練習をします。

 

シーンを演じるにあたって、場面に「出てくる」ということ場面から「出ていく」ということはとても大切な事なのです。

舞台も映像も、その場面の向こうにが広い世界を感じさせられるのは役者だけ。

 

たとえばその場面が、お金持ちの大広間だとする。

お客さんにはその部屋だけが見えている。

ドアの外には美しい庭。螺旋階段の上の部屋のドアには主人の寝室。これも豪華だ。

主人役の俳優が、出ていく前に豪華な寝室を想像し、場面に出て、美しい庭をクリエートして庭のテラスに召使の用意したコーヒーを飲みに行く。

ところが、セットには部屋の裏はモルタルの衝立と撮影所や劇場の殺風景なバックステージがあるだけ。

すべては、俳優の「創造力・想像力」だ。

 

 

そして、ディープ2エクササイズクラスでは、場面に出てくるだけ・・・から練習する。

これが意外と難しい。そして、とても大切であるということをまざまざと教えてくれる。

 

先週、ちょうど今公演中の「劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』」の稽古を見に行った時のこと。

作・演出の竜史さん(劇団「20歳の国」主宰)と一緒に、出演者のミスマガジンでグランプリを取った若い女の子達のWSをやったが、その彼女たちが11/7日初日の舞台『ソウナンですか』の稽古の追い込みをやっていた。

彼女たちは場面の半ば、セリフをしゃべり気持ちが乗っているところはいいのだが、場面の始まり、終わって引っ込むところになると急に緊張感がなくなる。

初心者あるある(笑)といえばそれでだが、これをちゃんとやってもらうのがとても難しい。

「大きな出来事」でなく、とっても些細なことだから。

 

「登場」だけ特別に練習する意味はこういうところにあるのだ・・・と改めて心に刻んだ。

 

 

ディープ2エクササイズクラスは無事終了。

登場からはじまり、人と関わる、リピの稽古。

人の気持ちの移り変わりをたっぷり稽古させていただきました。

 

けっこうくたくた!(笑)

 

 

劇団ミスマガジン・『ソウナンですか』はただいま絶賛公演中です!!!

http://miss-maga.jp/

 

 

 

2018年

10月

31日

2019 1月 谷賢一氏のディレクターワークショップWS決定!

次回のディレクターワークショップは、上昇を続ける若手演出家・谷賢一氏だ。

忙しいスケジュールをぬって、やっていただけることになった。

 

楽しみだ!

 

いろんな意味で、楽しみだ!!!

 

 

 

谷賢一氏といえば、今年、氏が主宰するDULL-COLORED POPが活動再開し、2年の取材を費やしたという力作・福島三部作を上演した。

 

その時の谷氏から来たメールで

 

「この僕がもう36ですよ!

 

柚木さんと初めて会ったときは、たぶん24とかだったはずです……。ひとまわり! 谷」

 

と。

 

 

 

そ・・・・っか。。。

 

自分で、この文章を書いて、改めて笑っちゃった!もう笑うしかない!

 

 

 

ここから、普段呼んでいる谷君と呼ばせていただく。

 

谷君との出会いのきっかけは、時間堂の黒澤世莉くんだ。

 

まずもって、黒澤君が24くらいの時に、アクターズワークスのワークショップを受けてくれた。私のWSの一期生とも言える人だ。

 

その黒澤君が、小劇場の演劇界で頑張って王子小劇場で仕事をしている時、若手の役者・演出家が彼の周りにたくさんおり、それらの人々を集めてWSを開催した。

 

そこに参加していたのが谷賢一君だ。

 

当時、24歳、明治大学を卒業した後、DULL-COLORED POPを率いて演出家としての一歩を踏みだしたころだった。

 

 

 

もちろん、当時から演出家で、俳優志望ではなかった。

 

そして当時から「若手イケメン演出家」!

 

ワークショップの最初に全員揃った時、「わ、イケメン!ま、こういう人が役者を目指すんだよね~」とか思っていた。そうしたら、そのイケメンは演出家で、隣の残念なコが役者だったりして・・・(笑)

 

また、当時から「ヤンチャな演出家」で、演出家なんだけど舞台に登場したり、トークショーとかでゲストと合わなかったら、一人劇場のはしごを登って退場したり、自分の結婚式を劇場でやったり・・・、なかなかロックな彼だった。

 

 

 

私は、良くも悪くも・・・なんか、ずっと生活が変わらない。

 

粛々と仕事をこなしながら役者・トレーナーとして生きている。

 

 

 

そんな、時間が止まっているオバサンを尻目に、谷青年は

 

2度結婚し・・・(笑)  

 

2度ほど劇団を休止し・・・  

 

確か、飲みすぎとかなんとかで入院したのも2度? いや、これは未確定情報(笑)

 

今や、一児の父となり、親子でコスプレ、inディズニーランドの写真などがフェイスブックに踊っている。

 

 

 

ひとまわり!

 

 

 

演出家としての谷君も、もちろんその間どんどん成長を続けていった。

 

その活躍は、もうここでわざわざ書く必要もないものだろう。

 

 

 

 

 

私は、演出家・谷賢一の作品が好きだ。

 

これは別に若いころからの知り合い、ワークショップを受けてくれ、それを認めてくれたから・・・とかではなく。

 

谷君の作る舞台には「躍動感」がある。

 

見ていて楽しい。もちろん、すべての舞台を見ているわけでもないし、見たものすべてが「素晴らしい!」と思ったわけではない。(私の谷君ベスト・・・は、『1961 夜に昇る太陽』『従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン・・・』『テレーズ・ラカン』です。!!)

 

でも、どんな芝居でも、この「躍動感」はなくならない。

 

これがすべて。

 

 

 

私が、自分で演じる時も、トレーナーをやっている時も、一番基本に置いているのがこの「躍動感」。

 

演出の場合は作品が、俳優の場合はその人が、「生き生き」していること。

 

このことは、これ以上言葉では説明しづらい。

 

そういう意味では、谷君とは芝居の「好み」が近いのでは・・・と勝手に思っている。

 

 

 

 

 

もう一つ、作品作りの細かさ。

 

これは、もちろん、他の優秀な演出家の方々もそうなのだろう。

 

谷君も・・・というべきか。

 

とにかく、作品に埋没する。

 

その集中力。深さ。

 

それとともに、視野が広い気がする。

 

 

 

たった一度だけだが、演出家・谷賢一氏としてお仕事をさせて頂いたいたことがあった。

 

2012年 朗読劇「女優2人 読む」岩井志麻子・作「ぼっけぇきょうてぇ」だ。

 

演出していただく・・・ほどの、当方に経済力もなかったし、何より谷君の時間がなかったので、「ちょっとお手伝いしてほしい」ということだったのだが、稽古場に来たらもうすっかり「演出家」になっていた。

 

私が面食らって、慌てて後をついていった感じになった。

 

その時、まず、この朗読劇をどこでやるか・・・から意見を発していた。

 

「いや、ここでやりましょう。このリビングのような感じがいい。本を読む空間にお客様をお迎えする・・・っていう。○○(場所の名前)とか○○も考えられるんだけど・・・。柚木さん、倉庫みたいなところって見に行きません?いかないですよね、役者さんは。なんか、町でおもしろそうな建物とかあったら見ちゃうんですよ。」

 

なるほど、演出家ってスゴイ!と思った瞬間。

 

そして、役者のパフォーマンスだけでなく、いわゆる音響・照明・セットとどんどん自分の世界観を作り上げていく。

 

その後ろで、私はアタフタと場所を借り、金を払い、・・・実はそこは正規の劇場でもなんでもないスタジオで、防音設備がない。当時、震災後で原発反対デモがその下を通ることがあり、開演中にそれをやられたら台無し!なので、私は役所に電話してデモ情報を集めたり…(笑)

 

役者だけやっていたら、そのあたりの裏方さんの大変さを身に沁みないで来てしまう。

年齢的には私も甘やかされずに何でもやってきた方だが、小劇場からのたたき上げの芝居作りの根性・機動力を見せていただいた。

 

そして打ち上げで

 

「柚木さん、今回は時間がなさすぎです。やっとこれから稽古が始まるって感じです。今度はもっと時間を取ってもらって・・・」

 

という彼に

 

「いやいや、スケジュールがなかったのは谷君の方で・・・」

 

「あ、そうでした。」

 

忘れている・・・

 

芝居を作ること以外、、、なにもかも、、、忘れている・・・

 

すごいなぁ・・・(笑)

 

 

 

演出家・谷賢一の今は、センスとか才能とか運だけでなく、この行動力・集中力に裏打ちされた地位なのだろう。

 

 

 

 

 

なんだか、回顧録のようになってしまったが・・・。

 

 

 

このような貴重なご縁のある、演出家・谷賢一氏をワークショップにお迎えできるのは、本当に嬉しい。

 

そして、たとえワークショップであっても、演じる・・・という形でご一緒出来ることは、大いに『ワクワク、ドキドキ』である!

 

 

 

 

 

2018年

10月

21日

エクササイズクラス募集開始にあたって思うこと。

2019年 1月のエクササイズクラス募集が始まった。

もう、早速の応募いただいて嬉しい限りだ。

 

ウチのエクササイズクラス、「感情」を扱うのが特徴だ。

 

演技にも、流れ・・・というか、「流行」と言ってしまってもいいのか・・・があるように感じる。

私が芝居を始めたころは、「自然な演技」「『ふり』をしない本当の感情」がフューチャーされていて、私もそれを求めて日々努力の毎日だった。

最近は、「感情」を重視しない演技?

これも意味は、自分の感情を発させるために芝居をしない・・・、台本に書かれたそのシーンの「結果」を目指す「目的」をきちんとやっていく演技

が、よく言われる。

 

私もそう思う。

全く!

きっと若いころも、それを求めてやっていた。

 

そのためにも自分を「オープン」させなくては・・・とも思う。

 

「自分の感情を発させるための芝居」これはダメ!

つまり、自分が「泣ける」「笑える」だけでは芝居じゃない。

・・・「子供のころ飼ってた犬が死んだことを思い出すといつでも泣けるんです」はギャグになっている。

ただ、じゃ「目的」を達成すればいいんだろう・・・的な、安易に相手をコントロールする芝居も危険な気がする。

これも、一歩間違えるとこれも俳優の個人的な快感に向かうことがある。その結果、ストーリーは見えてくるけどその「人間」が見えてこない。

 

俳優が「オープン」な状態で、台本をよく理解し、台本に書かれた「目的」を遂行すること。

これは演技の「両輪」ではないか・・・

と私は思っている。

 

私も、もういい年(笑)だが、まだまだやれることはたくさんある。役者としても・・・トレーナーとしても。

 

 

ワカモノたち! いや、いい年のオッサン、オバサンも・・・ ともに進もう!!!

 

 

 

※上記の文章の内容をより理解していただくために、先日、矢柴俊博さんが書いていたフェイスブックの文章の一部を追加させていただきます。

(何度読んでもすごくシンプルわかりやすい文章! やっしー、ぐっじょぶ!)

 

シーンをやっているうちに結果的に生まれてきた「感情」は、再現してはいけない。

結果である感情を表現してはいけない。
一人で思いを込めたりする心理的な表現をしてはいけない。

流れが止まるから。
生きた人物にならないから。
他の人物との交流が死んでしまうから。
それゆえ台詞が独り言になってしまうから。

「感情」は演じられない。

ただ、
登場人物が目的を持って行動することは演じることが出来る、と。

「結果」は再現してはいけないが、
「目的」に向かうことなら再現できる。と。

だから、
ライブで芝居を!
イコール、ライブで行動をし続けて!
と。

その結果湧いたり湧かなかったりした感情なら、たとえ激しくなくたって、説得力がある。

 

 

 

2018年

10月

05日

声優のWS様子

今回もまた、台風で翻弄されました! 涙

でも、台風もソンタクしてくれたのか、ゆっくり来てくれたので、初企画、じっくりと開催出来ました。

打ち上げだけは無理だったのが残念でしたが。

 

 

このWSのメニューを決めるのに、ベテラン声優・Mさんと色々相談している時に私が質問しました。

「声優さんはどうして、『なだぎ友近』るのか?」

『なだぎ友近』る・・・とは、以前タレントの友近さんが「ビバリーヒルズ青春白書」の声優を誇張したネタをやっていた、あのしゃべりのこと。

Mさんは、「結局、芝居がわかっていないから。アメリカ人俳優がウーとかアーとか、向こうはちゃんとした芝居でやっているのを、そのまま声だけ出すから」と説明してくれていた。

 

声優ではない私は、それがうまく理解できなかったが、WSをやってみてよくわかった。

Mさん大正解!!!

 

まず、アフレコをやってもらい、それからアクターズワークスの基礎練習を触りだけだがやってもらって、普通に台本を練習し立ち稽古して、体も使って演じてもらって、最後にもう一度声を入れた。

 

全員、明らかな違いが出た。

まだ、現場に出ていない予備軍のい人も、もう経験者も全員。

 

自然だし、相手としゃべっているし、

参加声優さんの一人は「今までダメ出しされて、どう修正したらいいのかわからなかったが、それがよく分かった。すごくやりやすかった」と。

 

 

やはり、声優も芝居がわかんないとダメ!という基本的なことだ!

Mさんは劇団出身の俳優からの声優ではないが、養成所中はちゃんと舞台もやっており、今でもちゃんと体を使った芝居もできる。

今の若手声優さんたちの問題点の一つにその点を挙げていた。

このことがこんなに鮮明に出てくるとは・・・。

 

若手声優諸君! 

みなさんも、芝居の稽古しましょう!!!!

 

 

※※参加メンバーみんな、色々体験したことをしゃべりたくて仕方なかったのに、打ち上げできん

  かった・・・。台風のバカヤロー!!!

  みなさん、また会いましょうね!

 

最新情報

ブログ

先日終わったエクササイズクラスの様子をアップしました。

 

★メンバー対応の「個人サポートクラス」を新設しました。

 

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